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ユズ台およびカラタチ台温州ミカンの生理生態学的比較に関する研究 II 砂耕における苗木の生長とチッ素の好適施用濃度-香川大学学術情報リポジトリ

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ユズ台およびカラタチ台温州ミカンの

生理生態学的比嘩に閲す−る研究

Ⅱ 砂耕に.おける苗木の生長とチッ素の好適施用濃度

井 上

宏 Ⅰ緒 口 近年,果樹に対する施肥愚の適正を期して,種々の肥料試験が行なわれ,それらの研究始果が報告されてきた。温 州ミカンに.ついても,すでに.多くの報文がみられるが,台木についての検討ほほとんどなされていない。温州ミ.カン の台木は全国的にみてその9割までがカラタチであるが,徳島県下の大部分の温州ミカンにはユズ台が用いられて‥い る。また,カラタチ台は一般に樹令が短いので,樹勢が衰える前に・・ユズを根接して樹今の延長を図るのが常である。 これらの点からみて,温州ミカンの施肥について論ずる場合に・は,台木の相違をなおざりにすることほできない。こ れまでの温州ミカンの肥料試験はほとんどがカラタチ台について−であって,ユズ台についての成績はきわめて少な い。ユ・ズは深根性であり,カラタチ・ほ浅根性であるため,地力の利用の点からは前者がまさると考えられるが,栄養 生理学的に.両者を比較し,それらの特性を明らかにすることは興味のあることと思わかる。そこで筆者は,まず栄養 生長に最も深い関係をもつチッ菜の施用濃度を種々変えて,・ユ・ズ台およびカラタチ台温州ミカンの西木を砂耕栽培し, おのおのの生育に.好適なチッ乗法度を比較するとともに,さらに・ユズおよびカラタチ・の実生についても同様麿.栽培し て検討した。 ⅠⅠ実験材料および方法 温州ミカンの苗木を用いて1960,1961および1967年の3か年,台木実生を用いて−1960年と1961年の両年,香川大学 農学部構内ほ場で毎年以下のような実験をくり返した。 実験Ⅰ温州ミカンの苗木の生長 ユズ合およびカラタチ台温州ミカン(額山系)の1年生苗木をよく洗った花こう岩の川砂をみたした直径30cmのす やき鉢に.1樹ずつ定植した。植えつけた時期は1960,1961年の両年は3月上中旬,1967年は4月下旬であった。各年 とも5月中旬までは水道水のみを,春芽の出そろったと思われる5月下旬よりは第1表に示すような各肥料溶液を1 鉢2gずつ1日おきに潅注した。すなわち,肥料溶液中の チ・ツ素温度のみをOppmから160ppmまで6段階にかえ, リン酸およびカリの施用濃度をいずれも40ppmとした処 理区を設けた。1処理4樹 り約30Cmの高さでせん足し,旧真数を8枚に.そろえた。萌 芽してきた春栴は1樹6本紅制限し,その他は摘除した。 真相は春栴の先端近くより発生した1本ずつを伸長さ せ,秋冷はその発生を放任した。マグネシウムや微塵要素 の欠乏をおぎなうために,これら要素の溶液を適宜施用し た。なお,夏季には鉢面に敷草し,乾燥のはなはだしい時 には1鉢1gずつ潅水した。3要素の要素源に軋 チッ素 ほ硫教アンモニア,リソ酸は過リン酸石灰,カリは硫酸カ リを用いた。肥料溶液のpHはいずれの区も6.6前後であ った。 第1表 肥料溶液の細成 処理区 N P205 K20 ppm ppm 40 40 0 0 0 0 0 0 6 2 穴︶.4 2 1 1 N 120 40 40 80 40 40 40 40 40 20 40 40 0 40 40 無肥料 0 0 0 要素源:(NH4)2SO4,Ca(H2PO4)2,K2SO4 以上の外にMgO50ppm(MgSO4・7H20) Mn lppm(MnSO4) B lppm(HBO8) 各年次とも11月中旬に−・せいに掘り上げ,解体して地上部盈と地下部重を測定した。そ・の際,新棺伸長還をも測定 した。また,この時,春葉を採取して,3要素の定量を行なった。これらの分析には,Nはガン㌧ニ∴/グ氏変法,Pは モリブデン育試薬を用いる光電管比色計法,Kは頗色光度計法を用いた。一一方,砂および水道水中に含まれる肥料養 分と樹体内の貯蔵養分での供試材料の生育をみるために,生育期備中水道水のみを潅注する無肥料区を設けた。

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香川大学農学部学術報告 84 実換ⅠⅠ台木実生の生長 本実験は1960年と1961年の両年,実験Ⅰと同時期に2年生の・ユ・ズおよぴカラタチ実生を1鉢2樹ずつ植えつ机 同 じ方法で砂耕を行な.った。処理区の設定,肥料溶液の組成はまった▲く前夷験と同じであった。供試樹数も4個体とし た。 両年とも11月中旬に掘り上げ,新栴伸長量および地上部,地下部垂を測定した0 参考のために実験は場で観察した実験年度別の実験期間中の気象条件は第1図のとおりである0 0 5 2 2 月平均気温 月平均湿度 5 6 7 8 9 10月 籍1図 ⅠⅠⅠ実 験 結 果 実験Ⅰ温州ミカン苗木の生長 (1)樹体の生長 11月中旬に掘り上げた魔の供試樹の状態は第2図のとおりで,それらの新栴仲島塩,地上部生体患および地下部生 体亀ほ第2および第3表のとおりである0

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︵ユズ台温州、、\カン︶ ︵カラタチ台温州、、、カン︶ 無紺巴料 0 20 40 80 120 160ppm 第2図ユ・ズ合およびカラタチ台温州ミカンの掘り上げ 時の状態(1961) 第2義一1一ユ・ズ台温州ミカンの樹体の生育 年 次 処 理 区 新棺伸長澄 地上部生体蛮 地下部座体重 全樹体重 g 71.2 73.5 80.8 51.7 49.4 38.2 51.0 20。6 28.2 80.1 103.5 88.5 m.3.9.3.3.〇.5.1.4 C29 3 g4 2 9 8 8 5 ︵0 2 4 彪 亜 442930 23 30 11 15 O l 1 6 3 0 00 0 5 5064餌9557 41亜1520 N160 41.7 120 54.0 80 77.2 40 127.3 20 49.1 0 31.9 無肥料 34.6 L・S・D・‡3:3; 104.8 200.4 1961

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86 香川大学農学部学術報告 第2表−2・ユ・ズ台温州ミニカソの樹体の生育 年 次 処 理 区 新橋伸長量 地上部生体蛮 地下部生体墓 全樹体重 タ グ ダ 38.6 49.4 51・8 64.6 64.9 70.2 102.0 104.4 136.4 130.0 65.0 66.1 68.5 79.6 24.0 21.6 32.9 29.6 C郡 N160 36.3 120 38.3 80 60.9 40 118.6 20 1ク7.白 0 78.0 無月巴 れ4 L・S・D・〈3:3; 1967 算3表 カラタチ台温州ミカンの樹体の生育 年 次 処 理 区 新栴伸長患 地上部連体垂 惚下部座体重 全樹体毒 m.〇.9 牒.7.2.8.〇.2.7 CO 9 6 4 7 1 1 3 1 9 9 00 8 8 4.4 2 3 g g g 99.3 132.4 231.7 105.0 137.7 242.7 114・7 152.9 267.6 94.8 111.8 206.6 98.1 118.0 216.1 59.9 111.2 171.1 51.3 85.9 137.2 18.9 36.4 51.8 26.0 71.0 N160 85.4 120 82.3 80 112.1 40 126.0 20 58.9 0 36.9 無肥料 69.3 L・S・D・(3:3; N160 169.7 120 115小0 80 117.8 40 173.3 20 182.6 0 77.0 無肥料 79.3 6∵4 7 5 5 6 9 4 5 8 6 6 0 9 5 1 7 7 6 6 8 9 4 3 5 2 3 9 8 7 9 5 8 3 1 2 7 7 9 8 5 .4 6 3 4 7 0 7 0 8 00 7 3 9 148.3 144.4 184.4 179.5 105.3 84.4 115.6 56.7 1961 127・9 99.6 227.5 91・2 84.8 176.0 115・2 138.5 253.7 147・4 133.4 280.8 155・5 165.3 320.8 1967 68小6 94.2 73.4 85.9 23.9 49.5 32.7

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新梢仲良愚は1960年の実験ではユズ台およぴカラタチ台とも120ppm区がもっともまさったが,20ppm以上の高濃度 区でほいずれも有意差が認められなかった。1961年にほ両台とも40ppm区がもっともすぐれた。3回目の1967年の実 験でほ両台とも20ppm区が最大の伸長量を示したが,40ppm区との間に有意差は認められなかった。以上のように各 年次とも・ユズ台およびカラタチ台ほまったく同じ傾向を示して,台木に.よるチッ素の好適施用漉度の相逢は認められ なかった。 掘り上げ時の生体垂を魂ると,1960年紅はlユズ合の地上部で120ppm区,地下部で80ppm区が最大値を示したが,カ ラタチ台では地上部,地下部とも80ppm区が最大であった。これらの最大値との間紅5%水準で有意差を示さなかっ た施用濃度の範囲は,ノユ・ズ台で80∼160pp叫 カラタチ台で20∼160ppmであった。1961年の実験ではユズ台の地上 部,地下部が40ppm区で,カラタチ台の地上部が40ppm区,地下部が80ppm区でもっともすぐれた。それらより高汲 度区でほ生長鼻ほ劣ったが,有意差は認められなかった。1967年に柊,・ユ・ズ台,カラタチ台とも20ppm区で最大の生 体重を示したが,カラタチ台で20∼80ppm区ゐ範囲には有意差が認められなかった。 なお,Oppm区と無肥料区の問には年次,台木の如何を問わず,有意差は認められなかぅた。 (2)葉内3要素含量(含有率) 11月中旬に採取した春尭内のN,PおよびK含盟ほ寛4表のとおりである。いずれの年も40ppm区で,・ユズ台が 3・37∼3・87%,カラタチ台が3.20【−3.60%のN含袋を示し,葉色も良好であった。これより高濃度区ではカラタチ台 第4表 温州ミカンの春柴内3要素合景(対乾物%) カ ラ タ チ 台 、ユ ズ 台 年 次 処理区 P 王( P X 1.05 1.25 1.60 2.00 2.15 2.40 2.00 4 3 3 ︵U 9 8 5 2 2 2 2 1 1 1 0 0 0 ︵U O O O 6 6 5 5 4 3 9 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 5 5 4 3 2 2 1 47255951941980 N160 4.15 120 4.03 80 3.85 40 3小09 20 2.28 0 1.80 索郎巴料 1・80 1.50 1.60 1.73 1.80 1.95 1.98 1.55 8 00 ︵U 6 0 8 0 0 3 5 7 9 0 ︹0 1▲ l l l 1 2 1 2 9 9 只︶ 7 6 3 2 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 060 71 5 5 5 3 2 2 1 5 8 0 0 0 3 3 .4−5 6 7 只︶ 9 4 1 1 1 1 1 1 1 7 6 −.∂ 4 3 3 8 1 1 1 1 1 1 0 0 0 ︵U O O O O 0 3 0 0 0 0 5 2 1 9 5 6 7 6 4 4 3 3 2 1 1 N160 120 80 40 20 0 無肥料 N160 120 80 40 20 0 無肥料 1 0 3 ︵︶0 5 4 1 1 3 5 ︵U 3 5 1 1 1 1 2 2 2 2 25 2 0 0 0 0 ︵U O O 0 2 0 ︵0 9 6 3 5 7 5 7 9 0 5 1 1 1 1 1 2 1 5 7 6 6 5 5 4 3 2 ﹁⊥ 6 5 5 5 5 5 9 1 1 1 1 1 1 ︵U O ︵U O O O O ︵U 7 7 7 7 3 7 7 8 9 1 8 3 8 8 3 3 4 3 3 1 1 の葉内含塩ほ砂耕液のチッ素濃度紅比例してN含盈が高くなり,160ppm区で1967年紅は6・75%もの高含鼠を示したの に対し,、コ・ズ台でほ施用淡度が高くなっても4.2%前後の値を示して変らなかった。なお,各年次とも好適施用濃度以 下の濃度区でほN含最は低くなり,とくにチッ素の欠険した区では明らか紅葉内含愚でもチッ索欠乏を示した。 P含盈はチッ真の施用濃度の増加にともなってカラタチ台でやや高くなる傾向を示したが,ユズ台でほはとんど変 らなかった。Ⅹ合盈は低施用濃度区でユズ台が,高濃度区でカラタチ台が他より少なくなったために,チ・ツ素の施用

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88 香川大学農学部学術報薯 ︵ユ ズ︶ ︵カラクチ︶

0 20 40 801201(∋Oppm

第3図・ユズおよびカラタチ実生の掘り上げ時の 状態(1961) 第5表1ユズ実生の樹体の生育 年 次 処 理 区 新栴伸長墓 地上部巷体重 地下部生体垂 全樹体重 m.8.9.〇.8.2.6 冶.1.5 C 42お79644026412027 2 4 1 1 8 0 9 2 g4 0 3 5 4 5 6 ハ0 2 1 3 3 1 1 1 1 g 23.1 17.0 34.1 30.0 20.8 9.1 22.8 6.4 8.8 g5 0 4 5 2 6 4 5 9 5 1 5 1 9 9 2 7 3 4 3 6 6 3 1 4 1 2 9 8 0 1 3 2 2 5 ︵0 4 4 4 6 1 5 5 5 7 1 1 1 1 1 9 1 00 9 1▲ 9 6 3 ︵B 37455654379112027 1 1 1 2 1 3 6 7 0 4 5 6 5 6 9 4 9 4 2 ▲8 6 0 9 8 1一1 6 5 1 1 0 4 2 3 3 3 2 1 1 1 1 00 2 9 5 5 0 只︶ 人3 2

(7)

第6表 カラタチ尖生の樹体の生育 重 体 樹 全 年 次 処 理 区 新杓伸長盈 地上部生体墓 地下部生体盈 g8 7 5 4 5 9 6 9 7 9 2 9 7 9 3 1 5 1 6 6 7 5 6 4 6 1 2 Cm N160 139.0 120 127.6 80 157.8 40 136.1 20 131.5 0 92.8 無肥料 121.1 31●6 L・S・Dイ3二3; gO 4 4 5 3 8 3 7 6 2 0 9 4 0 9 9 3 3 4 2 3 2 2 g8 3 1 9 2 1 3 6 5 3 0 9 7 5 3 2 7 0 3 3 3 2 3 2 3 1 1960

09808250▲︾

35404049 1 084︵B51852 313344 5115 14 13710 N160 159.3 120 1(;9.8 80 174.5 40 170.0 20 71.6 0 67.2 無肥料 69.5 第7衣 温州ミカンおよび台木実生の生育に好適な抄耕液中のチッ采濃度 新梱伸長整 地上部生体墓 地下部生体患 全樹体重 ppm 80(80一・160) 80(20−160) 40 80(40−160) 20 20(20−40) 80(40−80) 80(20,80,160) 40(40−160) 40(40−80) ppm 80(80−160) 80(20・−160) 40 80(40−160) 20 20(20−80) 80(40−80) 80(0,20,80,160) 亜(40−160) 40(40−120) ppm ‡ ユ・ズ1台120(20−160) カラタチ台120(20−160) ユ ズ 台 40 カラタチ台 40(40−160) 、ユ ズ 台 20(20−40) カラタチ台 20(20−40,160) ,ユ ズ 80(40−80) カラタチ 80(20−160) ppm 120(80−160) 80(20−160) 40 40(40−160) 20 (20−40) 40(20−160) 80(20−160) 40(40−120) 40(40−80) ‡ ‡ † 温州ミカン 1961 台木実生 ズ 80(20−160) タチ 80(40−160) 注 各生長塁で最大値を示したチッ素施用潰皮 カツコ内の数億は各生長豊の最大値と5%水準で有意差を示さなかった施用濃度の範閉

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香川大学農学部学術報告 90 濃度の増加に.ともなうK含毘低下の程度ほ.カラタチ台で著しかった。 実験ⅠⅠ台木実生の生長 ユズおよびカラタチ実生の掘り上げ時の状態は貨3図のとおりであり,新柏伸長患および地上部,地下部の生体 蚤ほ第5および第6衷のとおりである。 すなわち,1960,61年の両年の実験によると,新栴伸長量はユズ,カラタチとも80ppm区で最大値を示したが,40 ∼80ppm区の間で有意差が認められなかった。生体塾でみると1960年にほ地上部,地下部とも1ユズで40∼80ppm区が, カラタチで80∼160ppm区がまさった。1961年にほユズの地上部で40∼120ppm区,地下部で40∼160ppm区が,カラ タチでほ地上部で40∼80ppm区,地下部で40∼120ppm区がまさった。 Oppm†真と剰巴料区の間には生長厳にほとんど有意差が認められなか?た。 ⅠⅤ 考 察 1.砂耕液中のチ・ツ素の好適施用浪皮と台木の関係 砂桝液中のリン敵およびカリの施用濃度をそれぞれ40ppmに維持して,チッ素の濃度のみを種々かえ,ユ・ズ台およ びカラタチ台の温州ミカン1年生西木を,さらにユズおよびカラタチ実生の2年生儲木を砂耕したが,それらの生育 に好適な砂耕液のチ・ツ素濃度を表示すると第7表のとおりである。年次により,新棺伸長温や生体爵が最大値を示す 施用濃度はかなり異なるが,統計分析を行ない,これら最大値と5%水準で有意差を示さない施用浪度の範囲を求め ると,常に40ppmを中心にしており,南台の温州ミカン,台木実生の如何にかかわらず,40ppmが好適施用濃度と推 察される? 温州ミカン苗木の砂耕試験成績はすでにニ,三みられるが,すべてカラタチ台についてのものである。すなわち, 倉岡・内藤(2)ほリン酸40ppm,カリ160ppmでチッ素施用濃度を0∼160ppmの範囲で変化させて砂耕したが,新栴 伸長藍,生体塾の点から,40ppm区がもっともすぐれた。また,佐藤ら(3)ほ苗木の生長に対する砂耕液の好適潰度 はチッ素:60∼100ppm,リン:5ppm(リン酸として11.45ppm),カリウム:10ppm(カリとして12ppm)であったとし ている。佐藤ら(3)も述べているように,砂耕液濃度の適量は砂耕の方法,とくにポットの大/J\,砂耕床の種類,潅漑 回数などにより異なるが,筆者が行なった実験を含めて上記の三つの実験では砂耕液中のリン酸およびカリの濃度が かなり相違していたにもかかわらず,40∼80ppmの範囲のチッ素濃度が好適のようであった。ただ,1967年の本実験 で20ppmの方に好適洩度が下ったような結果をみたが,第1図でもみられるように,との年は6,8,9月の新棺伸長期 の降雨が極塘に少なく,晴天が続いたため,本実験のように常に.適温に保たれ,通気もよい砂耕栽培では低濃度の溶 液での生育が著しく促進されたのではないかと考える。 2.案内3要素含量と・台木の関係 前述のチ・ツ素の好適施用浪度区紅おける樹体の春葉内のN含量は平均値でユズ台が3.6%,カラタチ台が3.4%と台 木による相違は憺とんどみられなかった。また,P含意はユズ台で0・15,カラタチ台で0・19%,K含意ほそれぞれ 1.90,2.22%であった。 .ユ・ズ台とカラタチ台温州ミカンの葉内無機成分含量の比較にほ,徳島県果樹試験場の報告(る)があり,コ・ズ台の成木 で常に.カラタチ台よりNとKの含塞が高かったことを指摘している。佐藤ら(4)は幼木についてユズ台の樹体各部は カラタチ台のそれらよりK含意の高い上とを認め,これが,ユズ台温州ミカンⅦニマグネシウム欠乏症の発生しやすい理 由の一つになっているとしている。また,安達ら(1)むユズ台温州ミカンのリン酸施肥紅関する成績の中でN,Pその 他の葉内含量はカラタチ台と有意差を認めなかったが,K含量のみ咋.ユズ台で高かったことを認めている。 聾者の実験では砂耕液中のチッ果の施用濃度が生育の好適点より高くなると,K含量はユズ台でカラタチ台より高 くなり,施用濃度が低くなるとその逆になった。また,N含鼠ほカラタチ骨では160ppm区で6.75%もの高含盈を示 した(1967年の実験)のに対し,ユ・ズ台ではチ・ツ素の施用濃度が高くなっても4・2%以上の莫内含畳を示す乙とはなか った。これらは,非常に興味ある事実であるので,さら紅詳細な検討を加えるつもりである。 Ⅴ 摘 要 1・・ユ・ズ台およびカラタチ台温州ミカンの1年生筒木を供試して,それらの新棉伸長盈および生体重におよばすチッ 素施用濃度の影響を砂耕試験により比較した。チッ素濃度はOppmから160ppmまでの6段階としたが,.リン酸およ びカリの濃度はいずれも40ppm紅維持した。

(9)

2t・新梢伸長患および生体頭からみて,チッ素の好適猥度は40ppmであり,台木による相違は認められなかった。こ のことはユ・ズおよぴカラタチ・実生でも同じであった。 3・11月に採取した薬のN含意はカラタチ台の160ppm区で6・75%(対乾物)を示したが,ユズ台ではチッ素施用濃 度が増しても4.2%以上の値を示さなかった。良好な生長を示した処理区での案内3要素含鼠ほユズ台でN 3.33− 3.87,P O..15,Kl.78−1.99%;カラタチ台でN3・20−3・60,P O・18−0.20,K2.08れ2.35%であった。 文 献 (1)安達義正,中島芳和,堀金正巳:関学雑,35(2), (4)一 ,長谷嘉臣:園試報A2,29 98−105(1966). −亜(1965). (2)倉岡唯行,内藤隆次:(小林章著,果樹の栄養壁 (5)徳島県果樹試験場‥昭和31年度徳島県果試業務報 理より引用)(1955)・ 告,43−49(1958)・ (3)佐藤公一・,石原正義,原田良平:戯技研報告E3, 187−205(1954).

coMPARATIVEPHYSIOLOGYANDECOLOGYON THE GROWTH OF

sATSUMAORANGETREESONJUNOS AND TRIFOLIATE ORANGE

ROOTSTOCKS

ⅡGrowthofyoungtreesasrelatdtotheconcentration ofnitrogenin

sand culture.

HiroshiINOUE

SⅦmmary

】..Experimentswerecarried out to clarify the shoot growth and fresh weight of one−year・01d

satsumaorangetreesonJunos(CitrusjunosSIEB.e.XTANAXA)andtrif01iateorange(Ponciru

RAF.)rootstocksasrelatedtotheconcentrationofnitrogenin sand culture for eight months・In this

nutrientsolution,nitrogenlevelwasadiustedfromOto160ppmWithammoniumsulfatewhilephosphoric

acidandpotassiumlevels were maintainedin40ppm.

2.Theshootgrowthandfreshweightof trees were suitablein40ppmlevelof nitrogen on both

rootstocks.Youngtreesonbothrootstocksshowedsimi1argrowthresponces・Thiswasalsoobserved on

the seedlings ofJunos and trifoliate orange.

3.Nitrogencontentsof springleavesofSatsuma orange on trifoliate orange rootstock$ampledin

Novemberincreasedunti16.75%indry weight basis with theincreased nitrogen concentrationin the

solution.However,it wasnotincreasedabove4.2%onJunos rootstock.Theoptimumleaf contents were

3.33−3.87%ofnitrogen,0.15%of phosphorusapdl.78−1.99%of potassiumonJ皿OS rOOtStOCk;3・20−

3.60%ofmitorgen,0.18LO.20%of phosphorus and2。08−2.35%of potassium on trifoliate orange

I00tStOCk.

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キャンパスの軸線とな るよう設計した。時計台 は永きにわたり図書館 として使 用され、学 生 の勉学の場となってい たが、9 7 年の新 大

しかしながら、世の中には相当情報がはんらんしておりまして、中には怪しいような情 報もあります。先ほど芳住先生からお話があったのは

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は,医師による生命に対する犯罪が問題である。医師の職責から派生する このような関係は,それ自体としては

告—欧米豪の法制度と対比においてー』 , 知的財産の適切な保護に関する調査研究 ,2008,II-1 頁による。.. え ,

 学年進行による差異については「全てに出席」および「出席重視派」は数ポイント以内の変動で