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側岸凹部流れの非定常特性

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Academic year: 2022

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(1)II‑095. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 側岸凹部流れの非定常特性 神戸大学工学部. 正会員. 藤田 一郎. 神戸大学大学院自然科学研究科 学生員. 川本 尚紀. 神戸大学大学院自然科学研究科 学生員 ○熊城 秀輔 1.はじめに. 3.実験結果および考察. 近年,環境意識の高まりから,河川の親水機能を確保. (1)表面流乱流特性. するために側岸に凹部を設け,そこに階段を取り付ける. 図-2 に流下方向流速変動成分 u’の分布を示す.どのケ. 工夫がなされている河川が見られるようになった.とこ. ースにおいても剥離せん断層に沿って乱れが広がってい. ろが,そのような側岸凹部構造物を設置すると河川の構. る.As 別に比較すると,As が小さくなるほど乱れの主. 造が複雑になり,そのため新たな二次元性,三次元性を. 流部への広がりが大きくなっており,As が小さいほど流. 持った非定常流れが発生し,災害の原因になることも考. れの非定常性が強くなっている様子が見て取れる.これ. えられる.また凹部形状を変化させるによって非定常特. は As が大きいほど凹部内と主流部の間における流体の. 性も異なってくる.そこで,本研究においては側岸凹部. 交換が盛んに行われるためだと思われる.ここで非定常. の存在によって発生する流れの非定常特性を調べること. 性の強かった As5 のケースにおいて,どのような形状に. を目的として,PIV による表面流の解析や水面形状,水. すれば流れの非定常性が緩和されるかを検討するために. 面変動の計測を行い,その結果について検討を行った 1).. 斜面を取り付けて実験を行った.その結果,As5U にお いては上流部の乱れ領域が As5 よりも大きくなる事が. 2.実験概要. わかった.これは凹部内で循環した逆流が上流側の斜面. 図-1 に側岸凹部付近の平面図を示す.O を座標系の原 点とする.本実験では,全長 7.5m,幅 30cm の可変勾. に誘導されて主流に混入するためである.一方,As5D においては全体的に乱れを抑えることができた.. 配型循環式直線水路を使用し,常に低下背水条件で実験 を行った.水面の計測点は 10cm 間隔を基本として,凹. As10. 部下流端付近などは 5cm 間隔とした.本実験では勾配を I=1/250,流量を Q=10l/s とした.まず長方形凹部にお いて凹部幅 b を変化させてアスペクト比(As=L/b)を. As7.1. As=5,7.1,10 として,流れの非定常特性を比較した. その後凹部の幾何形状による非定常特性の違いを比較す るために As=5 の長方形凹部の上流部または下流部に y 軸との傾きが 60 度となる斜面を取り付け,台形凹部と. As5. した.斜面を上流部に取り付けたケースを As5U,下流 部に取り付けたケースを As5D とする. As5U. L(=50cm) 60°. 60°. b Flow. y O. x. B (=20cm). As5D 0. 図-1 側岸凹部付近の平面図. 0.2(m/s). 図-2 流下方向流速変動成分 u’分布. キーワード:河川構造物,非定常特性,側岸凹部,PIV,剥離流れ 連絡先:〒657-8501 神戸市灘区六甲台町 1-1 Tel.078-803-6439,Fax.078-803-6394. ‑189‑.

(2) II‑095. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). (2)水面変動強度. As5D のケースでは,長い周期の変動も若干見られるも. 図-3 に水面変動強度 h’の分布を示す.本研究における _ h’は瞬間水深 h を時間平均水深 h で無次元化した値の変. のの,短い周期が卓越しており,変動は小さい.B 点に. 動強度とする.As 別に比較すると,表面流乱流特性と同. り合っており,複雑な水面変動が起こっている.変動量. 様に,As が小さくなるほど水面変動強度が大きくなって. は A 点における変動量とあまり変わらない.As5D のケ. おり,特に凹部上流端付近の主流部と凹部下流端付近に. ースでは,やはり短い周期の変動が卓越しているが,そ. おいて顕著であった.このことから,この 2 つの領域の. の変動量はA点における変動量よりも大きくなっている.. 水面変動は相互的に作用を及ぼしており,As が小さくな. 以上から,As5,As5U ではセイシュ的な長い周期(3 秒. るほどその作用が大きくなると言える.次に斜面を取り. 弱)の変動が流れ場全体で激しく起こっているが,As5D. 付けたケースと比較すると,As5U においては上流部の. では大規模な変動は見られないことがわかった.特徴的. 水面変動がさらに大きくなった.これは前述のように,. な点として,凹部下流端の B 点においては大規模な変動. 上流側の斜面に誘導された流れの主流への混入のためで. に加えて,渦の衝突に起因すると思われる短い周期(0.5. ある.逆に As5D においては全体的に水面変動強度が小. 秒程度)の小規模な変動が重なり合っている様子がはっ. さく,特に上流部の水面変動があまり見られなかった.. きりと見られるということが挙げられる.. おいては,As5,As5U の 2 ケースは複数の周期が重な. これは凹部下流端の形状が流れに対して滑らかなため,. B 点(凹部隅角部). 水面変動の相互作用が起こりにくいからである. (cm) 25 20 10 0 (cm) 27 20 10 0 (cm) 30 20 10 0 (cm) 30 20 10 0 (cm) 30 20 10 0. Flow. 0. As10. 50. 100. (cm). 0. As7.1. 50. 100. (cm). A 点(x=10,y=10). 図-4 A点,B点の概要. _ h/h 1.2. As5 As5U As5D. 1.1 1 0.9 0.8 0. As5. 50. 100. _ h/h 1.2. (cm). 0. 1. 2. 3. 4 5 6 7 8 9 図-5 A 点の水面変動. (s). 1.1 1 0. As5U. 50. 100. 150 (cm). As5 As5U As5D. 0.9 0.8 0.7 0. 0. As5D 0. 50. 100 0.10. 1. 150 (cm). 図-3 水面変動強度 h’分布. 2. 3. 4 5 6 7 8 図-6 B 点の水面変動. 9. (s). 4.おわりに 本研究は,側岸凹部流れの非定常特性について実験で. (3)水面変動の時系列特性. 得られた統計的なデータおよび時系列データをもとに考. 凹部上流端付近の主流部と凹部下流端付近の水面変動. 察を加えたものである.今後は流れと水面変動の関係を. 強度が大きかったので,それらの部分の時間的な水面変. 同時計測などから明確にしていく予定である.. 動の特性を調べるために,図-4 のような上流部の A 点お _ よび B 点における無次元化水深 h/h の時系列データをそ. 参考文献. れぞれ図-5,図-6 に示す.ケースは As5,As5U,As5D. 1) 藤田一郎,小澤純,長浜弘典:直線開水路に設置さ. のみとする.A 点においては,As5,As5U の 2 ケース. れた側岸凹部が主流に与える影響について,応用力学論. における水面変動はやや長い周期が卓越しており,非常. 文集 Vol.4,pp.549-556,2001.. に大きい水面変動を引き起こしている.それに対し. ‑190‑.

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