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P グループ配置したスタッドの押抜き試験

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Academic year: 2022

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(1)CS2-010. グループ配置したスタッドの押抜き試験 片山ストラテック 正会員 大久保宣人* 片山ストラテック 正会員 石原靖弘* 大阪工業大学大学院 学生員 中島星佳**. 大阪工業大学大学院 学生員 小松恵一** 大阪工業大学工学部 正会員 栗田章光**. 1. はじめに 近年、橋梁の耐久性向上のため合成桁の中間支点上にプレストレスを導入するケースが増大している。プ レストレス導入工法としては中間支点のジャッキアップダウン工法の採用が多いが、さらに床版に有効なプ レストレスを導入する工法としてスタッドのグループ配置工法がある。スタッドをグループ配置した合成桁 はスイスでは実績があり研究事例 1)もある。しかし、我が国においてはスタッドのグループ配置に関する基 礎的な研究 2)は行われているものの、実橋サイズにおける研究事例は少ない。そこで、本研究はスイスでの 研究を基に、静的および疲労特性を把握するためにグループ配置したスタッドの押抜き試験を行った。ここ では、静的載荷した押抜き試験結果について述べる。. 2. 供試体および試験方法 供試体の形状寸法を図 図‑1 に示す。供試体は鋼桁に相当するビルトアップしたH型の部材(幅 270mm、厚さ 32mm、長さ 1000mm)にコンクリート床版に相当するコンクリートブロック(幅 920mm、厚さ 250mm、長 さ 1000mm)を取り付けたものである。スタッドはφ22×150 を使用し、グループ部分の配置は道路橋示方書 3) (以下、道示)を満足するように、軸方向は 110mm 間隔で、軸直角方向は 80mm 間隔とした。なお、本供 試体の形状寸法は比較のため、スイスで行われた静的押抜き試験のものと同じとした。供試体の種類はグル ープ部に箱抜きを設けない Type1 と箱抜きを設けた Type2 の 2 種類とし、 各タイプ 3 体合計 6 体を製作した。 載荷には容量 5000kN の試験機を用いた。試験体は載荷面と支持面が平行を保ち偏心載荷が生じないよう に図 図‑2 のようにモルタルを使用してセットした。試験方法は JSSC のスタッド押抜き試験方法4)に従って行 い、載荷要領は漸増繰り返し載荷とした。また、使用したコンクリートの圧縮強度は 57.4N/mm2、無収縮モ ルタルは 74.9N/mm2 である。. P. D16 図‑1. 支圧板 鋼部材 鉄筋(D16) コンクリートブロック. 45 110 110 45. 1050 310 205 485. 485. 箱抜き部. 50. 920 325 270 55 80 80 55 45 110110 45 250 50 1000. 325. 箱抜き部 (充填無収縮モルタル). 調整モルタル. 250. 供試体形状図 (寸法単位:mm). 図‑2. 226 250 32 32 試験方法(Type2) 試験方法(Type2) (寸法単位: mm). 3. 実験結果と考察 Type1 および Type2 の代表的な荷重-変位曲線を、図 図‑3 および図 図‑4 に示す。初期勾配は箱抜きのない Type1 および、箱抜きのある Type2 とも同様であるが、2500kN を越えたところから変位量(ずれ量)の増加が大き くなっている。Type1 および Type2 の両ケースとも 3200kN 程度で急激なずれ量の増大がみられる。このとき Key Words:合成桁、スタッド、グループ配置、静的押し抜き試験、箱抜き * 〒551-0021 大阪市大正区南恩加島 6-2-21 TEL 06-6552-1235 FAX 06-6551-5648 ** 〒535-8585 大阪市旭区大宮 5-16-1 TEL 06-6954-4109 FAX 06-6957-2131. -100-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) CS2-010. スタッド1本当たりのせん断耐力および限界荷重 Type. 箱抜 Type1-1 Type1-2 なし Type1-3 箱抜 Type2-1 Type2-2 あり Type2-3. (kN). 1) 最大せん 降伏せん 限界荷重 文献 での 断耐力 断耐力 最大せん断耐力 222 109 94 210 237 108 81 222 107 81 208 110 92 210 227 120 93 212 116 81. 荷重 (kN). 表‑1. 4500 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 0. 2. 4. 6. 8. 10. 12. 荷重 (kN). 変位 (mm) のずれ量は 0.6mm 程度である。さらに、3400kN 程度で 1.1mm 程度の急激なずれが再度発生している。これは、3 段に配置さ 図‑ 3 Type1 の荷重−変位曲線 れた下段のスタッドの耐力低下が最初のずれで、中段のスタッ ドの耐力低下が 2 回目のずれであると考えられる。その後、荷 4500 重を増大させて行き、終局荷重は Type1 で 3990kN、Type2 で 4000 3500 3807kN であった。破壊の状況は両ケースともスタッドの破断 3000 であった。 2500 2000 次ぎに、スタッド1本当たりに換算したせん断耐力および限 1500 表‑1 に示す。スタッド 1 本当たりの最大せ 界荷重の比較表を表 1000 ん断耐力は、箱抜きのない Type1 が平均で 227kN に対し、箱 500 0 抜きのある Type2 が平均では 216kN と Type1 より 5%程度小さ 0 2 4 6 8 10 12 い値となった。これらの値に対しスイスでの実験における最大 変位 (mm) せん断耐力は 210kN と、ほぼ同等である。降伏せん断耐力お 図‑ 4 Type2 の荷重−変位曲線 よび限界荷重は Type2 の方が Type1 に比べ 5%程度大きい値と なった。これは、スタッド周辺の無収縮モルタルの強度が大きいためであると考えられる。また、最大せん 断耐力については、箱抜き部モルタルとコンクリートの界面からコンクリートのひび割れが発生したため、 Type2 の最大荷重が Type1 の最大荷重より低下したものと考えられる。 最後に、実験値と道示、鋼構造物設計指針 PART B 合成構造物5)(以下、PART B)および、EUROCORD4 6) 表‑2 に示す。道示で計算された許容せん断力と実験から得られた限界荷重およ (以下、EC-4)との比較を表 び最大せん断耐力の比較では、Type1 では計算値に対し限界荷重は平均で 2.3 倍、最大せん断耐力は 6.6 倍で あった。Type2 では限界荷重で 2.2 倍、最大せん断力で 5.5 倍となった。PART B では計算値(水平せん断強 度)に対し最大せん断耐力が Type1 で 1.7 倍、Type2 で 1.4 倍であった。EC-4 では設計値(せん断耐力)に対 し最大せん断耐力が Type1 で 3.3 倍、Type2 で 3.1 倍であった。. 表‑2 Type 箱抜なし 箱抜あり. Type1 Type2. 実験値と各基準の計算値との比較 計算値. (kN) 実験値(平均値). 道示 許容せん断力. PART B 水平せん断強度. EC-4 せん断耐力. 限界荷重. 最大せん断耐力. 34 39. 132 151. 69 69. 85 88. 227 215. 4. まとめ スタッドのグループ配置した合成桁を対象に、静的押し抜き試験を行った結果、道示、PART B および、EC-4 のいずれの基準を使用してもスタッドをグループ配置した合成桁の設計が可能であることがわかった。しか し、スタッドをグループ配置した場合の疲労特性については未解明な点が多くあるため、現在、疲労試験を 行っているので機会があれば報告したいと考えている。 参考文献 1)Jun OKADA, Jean-Paul LEBET:STRENGTH AND BEHAVIOR OF GROUPED STUD CONNECTORS, 6th ASCCS Conference,Vol 1,2000.3. 2)大久保宣人,栗田章光,中島星佳,小松恵一:合成桁のスタッドグループ配置に関する実験的研究、鋼構造年次論文報告集、第8巻、2000.11. 3) (社)日本道路協会:道路橋示方書・同解説 I 共通編, II 鋼橋編, 丸善, 1996.12. 4)(社)日本鋼構造協会:頭付きスタッドの押抜き試験方法(案)とスタッドに関する研究の現状,1996.11. 5) 土木学会:鋼構造物設計指針 PART B 合成構造物,丸善,1997.9. 6) CEN: EUROCORD 4: Design of Composite Steel and Concrete Structures Part 2 : Bridges, ENV1994-2,1997.12.. -101-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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