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第 58 回神奈川腎炎研究会 血清 CRP 0.03 mg/dl IgG 488 mg/dl IgA 195 mg/dl IgM 164 mg/dl C3 121 mg/dl CH /ml ASO 51 入院時検査所見 2 RF 8.2 IU/mL 抗核抗体 陰性 HBsAg 0.1

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症  例

症 例:40歳代男性 主 訴:呼吸苦,全身浮腫 現病歴:生来健康 2011年4月半ばに両下腿 浮腫を自覚 5月初め顔面浮腫出現し,5月9日 近医を受診 ネフローゼ症候群の診断で5月12 日当院入院 既往歴:特記事項なし 生活歴:喫煙(-)(;以前は20本/日×20年), アルコール(+) 家族歴:特記事項なし 入院時現症: 身長179cm,体重93kg(+8kg/2週間),体温 36.5℃,血圧124/68mmHg,脈拍61回/分 結膜;貧血(-),黄染(-) 頸部リンパ節腫大(-),扁桃腫大(-) 胸部;呼吸音清,心雑音なし 腹部;平坦・軟,腸蠕動音;亢進・減弱(-), 疼痛(-),圧痛(-) 両下腿浮腫あり(++/++)

C1q腎症と IgM腎症との鑑別に苦慮している

ステロイド感受性ネフローゼ症候群の一例

井 上   隆  鎌 田 一 寿  矢 尾   淳

甲 斐 恵 子  足 利 栄 仁  宇 田   晋

血算 WBC 7600 /μL neu 60.2 % lym 29.4 % mon 5.8 % eos 4.1 % bas 0.5 % RBC 461 ×104/μL Hb 15.9 g/dL Ht 44.8 % Plt 21.6 ×104/μL 生化学 TP 3.7 g/dL Alb 1.3 g/dL BUN 16 mg/dL Cr 0.77 mg/dL UA 6.7 mg/dL T-bil 0.2 mg/dL D-bil 0.1 mg/dL AST 24 IU/L ALT 19 IU/L LDH 277 IU/L T-chol 428 mg/dL LDL-chol 319 mg/dL TG 378 mg/dL Ca 7.2 mg/dL Na 138 mEq/L K 4.5 mEq/L Cl 109 mEq/L Glu 74 mg/dL eGFR 85.5 mL/min/1.73m2 入院時検査所見①

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血清 CRP 0.03 mg/dL IgG 488 mg/dL IgA 195 mg/dL IgM 164 mg/dL C3 121 mg/dL CH50 27.1 /mL ASO 51 RF 8.2 IU/mL 抗核抗体 陰性 HBsAg 0.1 S/N HCVAb 0.1 S/CO 尿検査 尿外観 清 比重 1.034 pH 6.5 蛋白定性 4+ 蛋白量 4.65 g/日 糖定性 -潜血反応 ± RBC <1 /HPF WBC <1 /HPF 入院時検査所見② 図 1 図 3 図 2 図 4

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図 5

鑑別診断:

1.光顕:足突起の癒合所見のみ

2.IF:C1q,IgMがmesangial patternで弱陽性 3.電顕: paramesangium領 域 にelectron dense

deposit 鑑別診断:C1q腎症,IgM腎症 C1q腎症: ・ 1985年にJennetteとHippらにより提唱 ・ 疾患概念  - 光顕:MCNS,FGSと類似  - IF, 電 顕:C1qが メ サ ン ギ ウ ム 領 域 に dominantまたはcodominantに沈着.同部位 にEDD  - 臨床的にSLE,MPGNを除外 ・ 臨床像  - ネフローゼ症候群,持続性蛋白尿・血尿, 腎機能低下など様々  - 組 織 像:MCDやFSGS, 増 殖 性 腎 炎, MPGN,半月体形成など様々  - ステロイドや免疫抑制薬の反応性も様々で RPGN様に末期腎不全に至る場合もある IgM腎症: ・ 1978年にCohenとBhasinらにより提唱 ・ 疾患概念  - 光顕:正常か軽度のメサンギウム細胞増殖  - IF:IgMがびまん性,全節性にメサンギウ ム領域に沈着  - 電顕:上記部位にEDD ・ 臨床像  - ステロイド反応性,血尿,予後に関して様々 な報告あり

本例のまとめ

・ 病理学的診断:C1q腎症もしくはIgM腎症 ・ 臨床診断:ステロイド反応性ネフローゼ症候 群 ・ C1q腎症もしくはIgM腎症の一部はステロイ ド抵抗性を示すことが知られており,本例は 今後厳密な経過観察を要する

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討  論

井上 よろしくお願いします。  症例は40歳代の男性で,主訴は呼吸苦と全 身浮腫です。  生来健康,単身赴任で遠方在住の方でしたが, 2011年4月半ばに誘因なく突然両下肢の浮腫を 自覚。5月初めには顔面の浮腫も認め,5月9日 に近医を受診。ネフローゼ症候群の診断で5月 11日に当科を紹介受診されました。精査加療 目的に5月12日入院しました。  既往歴に特記事項はありません。  体重は93Kgと,この2週間で8Kgの増加を 認めておりました。血圧は124/68mmHg,扁桃 腫大等は認めず,両下腿浮腫が著明に認められ ました。  入院時血液検査所見では,著明な低蛋白血症, 低アルブミン血症,脂質異常症を認めました。 血尿はなく,尿蛋白は1日4.7gでした。  胸部レントゲンでは,少量の胸水を認めるの みでした。  以上よりネフローゼ症候群と診断しました。  経過を示します(図1)。入院当日に腎生検 を施行し,臨床経過から微小変化型ネフローゼ 症候群を強く疑い,翌5月13日からプレドニ ゾロン40mgを開始いたしました。プレドニゾ ロン開始8日目には尿蛋白は陰性化し,プレド ニゾロン40mgを4週間継続したところ,血清 アルブミンは増加傾向を示しました。LDLコ レステロールは入院時,アトルバスタチンを内 服開始したところ,徐々に低下しました。経過 は良好であり,6月11日からプレドニゾロンを 35mgに減量しました。軽度のAST,ALT上昇 があり,薬剤性肝障害を疑い,アトルバスタチ ンを6月15日に中止いたしました。6月20日に 退院し,退院後は外来で経過観察をいたしまし た。尿蛋白は陰性が持続し,6月29日には血清 アルブミンは4.0g/dLまで回復し,プレドニゾ ロン35mgを19日間投与して,6月30日からは 30mgに減量しています。その後寛解のまま単 身赴任先の病院へ転院しました。なお10月に 一度感冒で当科を受診した際も,再発はなく経 過しておりました。  腎生検結果です(図2)。左側にPAS染色を 示します。糸球体は計28個を得られ,硬化糸 球体は認めませんでした。明らかなmesangium 細胞の増殖は認めず,半月体形成や癒着も認め ませんでした。  右側にPAM染色を示しましたが,糸球体基 底膜の肥厚も認めませんでした。また間質,尿 細管や血管にも明らかな異常は認められません でした。  IF所見です(図3)。スライドに示すように IgM,C1qのみ陽性となりました。そのほかは, 全て陰性でした。  電子顕微鏡所見では,足突起の癒合所見に加 え,矢印で示したようにparamesangium領域を 中心にelectron dense depositが認められました (図4)。  以上に示した特徴よりネフローゼ症候群の鑑 別診断として,C1q腎症,およびIgM腎症を考 えました。  光顕上,mesangium細胞の増殖はあっても, ごくわずかで,臨床的にネフローゼ症候群を呈 する微小変化型ネフローゼ症候群のvaliantとし て,C1q腎症,およびIgM腎症があることが知 られております(図5)。  C1q腎症は,1985年に提唱された疾患概念で, 光顕ではMCNS,FGSと類似。IF所見ではC1q がmesangium領域にdominantに沈着。電子顕微 鏡では同部位にelectron dense depositが認めら れます。臨床的にSLEや,MPGNを除外する 必要があります。臨床像としてはネフローゼ症 候群,持続性蛋白尿,血尿,腎機能低下などさ まざまな様式をとり,その組織像は微小変化型, FSGS,増殖性腎炎,MPGN,半月体形成など, さまざまな糸球体病変を示します。ステロイド や免疫抑制薬で完全寛解が得られる場合や,ス テロイド抵抗性,頻回再発型を示すこともあり, さらにはRPGN様に末期腎不全に至る場合もあ

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ります。

 一方,IgM腎症ですが,1978年に提唱された 疾患概念です。その特徴は光顕では,正常か, 軽度のmesangium細胞増殖。IFでは,びまん 性,全節性にIgMがmesangium領域に沈着。電 子顕微鏡所見は同部位にelectron dense deposit 臨床像としての,ステロイド反応性,血尿の有 無,程度,予後に関してはさまざまな報告があ ります。単なる滲出性病変として,また硬化部 分には一般的にIgMの染色性を持つことなどか ら,いろいろな疾患がこの概念の中に含まれて しまっている可能性が高く,この疾患は本当に 存在するか否か明確ではありません。したがっ てIgm腎症は,C1q腎症に比べると,さらにあ いまいな点の多い疾患概念と言えます。  以上,本症例のまとめです。光顕ではminor abnormalityであったにもかかわらず,IFでは mesangiumパターンでC1qおよびIgMの染色性 が認められ,さらに電顕でparamesangium領域 にelectron dense depositが認められたことから, C1q腎症もしくはIgM腎症と病理学的に診断し ました。ただし,IFでの染色性はC1qで若干強 いようにも見え,さらに後者の疾患概念自体が 現在もなお議論の余地があることから,われわ れはC1q腎症ではないかと考えております。  一方,臨床経過はMCNS同様のステロイド 感受性を有しており,短期間で完全寛解に至り ました。本症例が,C1q腎症もしくはIgM腎症 と考えると,今後頻回再発型の形式を取る可能 性や,ステロイド抵抗性となる可能性も十分に 考えられ,綿密な経過観察を行う必要があると 考えております。以上です。 座長 はい。どうもありがとうございました。 ただ今のご発表に対しまして,何かご質問,ご 意見等はありますでしょうか。  先生,光顕minimalですけれども,しっかり depositがparamesangiumにあって,IgMが染まっ ているのですよね。 井上 はい。 座長 IgM腎症,IgM nephropathyの概念は非常 にあいまいで,染み込みでトラップされてIgM が付いてしまう場合もあるというのですけれど も,しっかりdepositでも沈着しています。ほ かの補体成分は,このIgM nephropathyの場合, 今回先生が提示されたのは,C1qとIgMが陽性 なのですけど,IgM腎症のときの補体成分の沈 着態度というのは,どうなのですか。今回のこ のケースは陰性と思いますけども。 井上 通常の疾患概念としてということです か。 座長 そうです。 井上 はっきりわかりません。 座長 免疫複合型が沈着しているわけですよ ね。 井上 はい。 座長 電顕上でも一応証明されていますので, やはり補体はいろんなパターンで付くのですよ ね,きっと。 井上 この症例以外の経験はないので明白なこ とは言えません。 座長 何かそのへんで,もし先生方コメントを いただければありがたいと思いますけれども。 お願いします。 宇田 共同演者の宇田です。成書を見ますと, C3はlgM腎症の場合30 ~ 100%に沈着が認め られるとされています。  本例の経過の概略ですが,臨床経過は典型的 なMCNSでしたので全くほかの疾患を考えず 治療を始めました。そうこうするうちに,光顕 とIF結果出ました。IFを見てみると,IgMと C1qが非常にfaintで(±)かあっても(1+)で したので,私はfalsepositiveかと思っていまし た。さらに,治療経過はステロイド反応性は良 好であり,MCNSとして退院したわけです。大 体どこの施設でもそうだと思いますが,1,2 カ月後に電顕が返ってくる。見たら,electron dense depositがありとてもびっくりした。その ような経過が,私には非常に興味深かったので す。以上が今回発表させていただいた理由です。  IgM腎症とC1q腎症は現時点でも非常に疾患

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概念が曖昧でありますので,病理の先生方がど のように普段考えられていらっしゃるのかをお 聞きしたくて提示致しました。 座長 はい。ありがとうございます。木村先生, どうぞ。 木村 聖マリアンナ医科大学の木村ですけど, 1点だけちょっと確認させていただきます。  電顕でdepositのあるところを出していただ きましたけれども,あれはもう全体ですか。要 するにグローバルかということなのですけど も。一部ですね。探してやると,ああいうのが ある感じなのですかね。そうですね。どうもあ りがとうございました。 座長 そのほか,いかがですか。よろしいですか。 それでは病理の先生方のコメントをいただきた いと思いますので,よろしくお願いいたします。 重松 最後に非常に難しい症例が出てきまし た。最終的な結論は出しにくいのですけれども, 私の意見だけをとにかく言ってみます。 【スライド01】とにかく組織像がきれいで,本 当に尿細管もきれいに保持されています。ルー ペ像でも糸球体もちゃんと,ここに糸球体あり というのが分かるぐらい整然と見られます。 【スライド02】動脈はちょっと年齢的には硬化 がありますけれども,静脈系はきれい。糸球体 はご覧のように,ほとんどminor abnormality と 言わざるを得ない。尿細管には特に変化なし。 【スライド03】これは線維性の肥厚が動脈内膜 にあることをMassonで証明しています。 【スライド04】糸球体では,輸入動脈壁が硬化 をしているというのも,やはり先ほどの動脈の 硬化と似たようなもので,糸球体病変とは直接 関係のない変化じゃないかと思います。ここで も少しhyalinosisみたいなのが見えます。 【スライド05】ここは血管極から分かれて,そ して尿管極まで入ってくるのですけれども,こ こにTip Lesionとかを思わせるところもない し,matrixも増えていないということです。 【スライド06】これはPAS染色で先ほどのとこ ろを見たのですけれども,血管極のところで硬 化がある程度です。 【スライド07】IFのパターンなのですけれども, これはC1q。糸球体がここにあるのかな。確か に局在がはっきり見えます。IgMのほうは,Clg も弱いけど,さらに弱い感じがします。Clgのほ うが有意の所見じゃないかなと思いました。 【 ス ラ イ ド08】EMで はdepositionが は っ き り しているというのが特徴です。例えば,もし IgAが染まっていたとすれば,IgA腎症がminor abnormalityの形で出てくると言えるかもしれな い。 た だ,IgMのdepositionは, 私 た ち もIgM 腎症といわれる症例を何例か集めて報告したの ですけれども,depositionについては,こんな にdensityがしっかりしたのはないのです。先 ほど,染み込み病変が多いとおっしゃったので すけれども,確かに染み込み病変と変わらない といわれるぐらいdensityの薄いdepositionが見 られるというのがIgMでした。だから,私自身 はIgM腎症というのは,便利な名前なのですけ れども,あれはやはり染み込みがどうしても除 外できないから,独立したものにしていいのか どうかという疑問を持っています。  そういう点で,このdepositionはいわゆるC1q の報告に出ている高電子密度のあるdepositsと ほぼ一致するようなdepositionです。 【スライド09】ここも,かなり強いdepositionが 見えます。末梢のほうにはない。 【スライド10】ここでも,interpositionがある ところにdepositionが見えます。だから,軽い mesangiumの増殖が,これにはあるわけです。 ここにもdepositionがあります。

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ということで,糸球体病変は微小糸球体変化で, 鑑別診断にIgA-,C1q-,IgM腎症なんかが入っ てくる可能性があります。本例では蛍光は弱い けれども,C1qが弱いけれどびまん性と,IgM は非常に弱くて分節性というふうに私は見まし た。  電顕ではっきりとした,高電子密度のmesan-gium沈着物が見られた。これが一番,C1qを応 援したいものなのです。C1qの報告を見ると, C1q腎症はFGSと似て,ステロイド治療によく 反応しない。Clq腎症はFGSに近い病態ではな いかという捉え方が,臨床のほうであるようで す。今回は,初めてステロイドをやったら非常 によく効いたというのです。FGSでも早期には, ステロイド反応性がある場合がありますから, やはり演者がおっしゃるように,もしC1q腎症 を念頭に入れるとすれば,再発がないかをしっ かり見る必要があるかと思います。  ということで,結論的には,私はC1q腎症を 応援したいということでございます。 座長 はい。では山口先生お願いいたします。 山口 どうなんでしょうか。ちょっとIFが C1q,IgMにしても,あまりにも弱すぎるので, 大体C1q腎症は,IgAのmesangialパターンと同 じぐらいに2(+)でmesangiumにdiffuse,global に出ないと,C1q腎症と言わないのです。それ から,大体IgGも一緒に付いてくるとか,もっ とはっきり出てきます。ですから,重松先生は ちょっとこちらに傾きましたけれども,私は もうMCNSでいいんじゃないかと。paramesan-giumの沈着は,いろいろなときに出てきます ので,たまたま出てしまったということで,あ まり問題がないんじゃないかなというふうに, 私は考えます。 【スライド01】非常に糸球体は全体に展開が大 きくなっています。尿細管間質にはあまり病変 がなくて,細動脈はちょっと硝子化が一部見ら れています。 【スライド02】massonで,少し高血圧とか,細 動脈病変があるので,そうすると移植腎なんか を見ていると,もうIgMなんてもうしょっちゅ う出てくるので,われわれは無視しています, 大体は。あまり病的な意味はないというふうに しています。 【スライド03】それで,PAMを見ますと,確か に毛細血管が比較的細かいです。体の大きい方 だったかどうかは覚えていませんけれども,少 しgranularがあって,IgA cellが増えているとは 言えないように思います。 【スライド04】この壁のはっきりした血管が周 囲に増えているので,pola vascular,糖尿病じゃ ないですが,そういうものもちょっとあるのか な。糖尿病というか,insulinに抵抗性の状態が 示唆される。ただ,mesangiumにはあまりはっ きりしたdepositはないです。 【スライド05】それから,近位尿細管にこうい うhyalineの沈着が見られています。 【スライド06】電顕で,ほかの先生に見てもらっ たらnegativeでいいんじゃないですかと言って いましたから,私もこういうものは全部nega-tiveと最近は解釈を。なんでもかんでも取ると きりがないので,明らかなもの以外はなるべく 取らないようにしないと迷ってしまうというこ とはあると思います。 【スライド07】確かに全体にpodocyteのefface-mentは,意外と広範にあるように思います。 FGSですと,podocyteの剥離像があるわけです が,あまりはっきりしたものはないように思い ます。mesangiumの拡大は,あまり際立ってい ないように思います。 【 ス ラ イ ド08】depositがpparamesangial主 体 に 少量見られる。どこでも見られるというわけで はないわけですね。ですから,一つは血管局 部に近いところのparamesangiumのところです と,いろいろな二次的な染み込み病変というの が起きやすいわけで,これがどのへんに近い場 所なのかが一つは問題になると思います。 【スライド09】そういうようなことで,minimal change diseaseということで,年齢が40歳ぐら いですけど,hyalinosisがある。蛍光は一応±

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書いてあるのですが,ほぼnegativeでいいと思 いますので,私はMCNSで問題ないんじゃな いでしょうか。以上です。 座長 はい。ありがとうございました。お二人 の病理の先生方のご判断が少し割れているとこ ろがあるようでございますけれども,会場の先 生方いかがでしょうか。何かご意見,ご質問等 ありますでしょうか。C1qの沈着の態度をどう 捉えるかというところで,C1q腎症と取ってい いか。あるいはminimalと取るかというところ でしょうか。いかがですか。演者の先生も何か どうですか。ご質問はありますか。先生,どうぞ。 重松 山口先生にたてつくわけじゃないです けども,やはり一番問題になるのは,parame-sangium領域に単なる染み込み病変のような densityの薄いのじゃなくて,がっちりとした depositが多数見えることです。これを,例えば, minimal changeでも,こういうdepositがあると 言い始めたら,それこそMCNSはどこへ行く かということになりますね。だから,先生も可 能性としては少ないけれども,C1q腎症も除外 できないでしょうというぐらいにしてもらえま せんか。 座長 いかがでしょうか。 山口 結局,電顕で見ている糸球体の数とか, IFも確かに1個とか2個ぐらいしか,われわれ は観察はできていないですよね。ですから,本 当に代表的な糸球体がそこで出ているかどうか 分かりませんから,それはC1qの染まりがあん なに薄くては,まず基本的にあれはもう無理だ と思います。だから,それが代表として考えれ ば,IFの染まり方からいうと,C1q腎症とは言 えない。明らかにそれは言えると思います。定 義的にも無理だと思います。  電顕のpparamesangial depositというのは,わ れわれはいろいろ幅広く移植腎とか何かで見て いますと,いろいろなかたちで非常によく見 られるのです。MCNSでも時々出てきます,も ちろん。それは,どのsegmentを見ているかに もよりますし,IgAでもいわゆるsilentはIgA沈 着症というのもありまして,ああいうのを見 ますと,pparamesangial depositは,いろいろな かたちで出ているのです。実際にIgAを染めま すと,±ぐらいなのです。だけど,電顕的に は,pparamesangial dense depositは明らかにあ る。そうすると,そういうIFの所見と電顕の discrepancyといいますか。極端にいうと,Aが 2(+)でも,paramesangial depositがない糸球体 に出合ってしまうこともあるのです。電顕で, 100例に1例ぐらいはあります,IgA腎症でも。 ですから,どうしても,IFと電顕の,どっちを 重く捉えるかによって意見が違ってきてしまう と思うので,やはり電顕も必ずしも代表的なも のがうまく出ているとは限らないですし,強調 されて出てしまうということもあるように思い ます。 座長 分かりました。ありがとうございます。 そのへんの読み方をよく考えてということです ね。いかがですか。ほかにご意見等ありますで しょうか。演者の先生よろしいですか。C1q腎 症,IgM nephropathy,minimalというところで, よろしいですか。

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重松先生 _01 重松先生 _04

重松先生 _02 重松先生 _05

(10)

重松先生 _07 重松先生 _10

重松先生 _08 山口先生 _01

(11)

山口先生 _04 山口先生 _05 山口先生 _06 山口先生 _07 山口先生 _03 山口先生 _08

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参照

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