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薬局ヒヤリ ハット事例収集 分析事業平成 24 年年報 薬局ヒヤリ ハット事例の分析 板剤の種類や分量などが変更されている可能性がある このような可能性を認識して処方せん監査を行ったり 患者インタビューのための質問を考えたりすることは 血液凝固阻止剤や抗血小板剤の医療事故の内容で多かった出血や梗塞と

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット

Ⅰ 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤に関するヒヤリ・ハット

はじめに

血液凝固阻止剤、抗血小板剤は抗血栓療法等に使用される薬剤である。血液凝固阻止剤は、主とし て静脈血栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓など)や、心房細動による心房内血栓からの脳塞栓(心原性 脳塞栓)の発症予防に用いられ、抗血小板剤は、主として動脈血栓症(脳梗塞、心筋梗塞、末梢動 脈 血栓症など)の予防に用いられる。 血液凝固阻止剤、抗血小板剤は、投与量によっては重篤な副作用が発現しやすいなど、特に安全管 理が必要な医薬品であるハイリスク治療薬に位置づけられている1)。また、その適切な投与方法につ いて日本循環器学会から、循環器疾患における抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン2)が、日 本消化器内視鏡学会からは内視鏡治療時の抗凝固薬、抗血小板剤使用に関する指針3)が作成、公表さ れている。 本事業では、ハイリスク薬であるワルファリンカリウムに関するヒヤリ・ハット事例が報告されて いることから、平成21年年報において、ワルファリンカリウムに関する事例19件について、投薬の 有無、事例の概要、医師が意図した投薬量との比較などを分析した。また、ワルファリンカリウムの 錠剤には0.5mgや1mgなどの複数の規格の製品があることに起因すると考えられる事例が報告され ていることに着目し、事例で生じた規格の間違いを図示しながら詳細に説明した。また、その分析内 容を分かりやすくまとめた薬局ヒヤリ・ハット分析表も作成した。 また、医療事故情報収集等事業においても、第20回報告書5)で「凝固機能の管理にワーファリンカ リウムを使用していた患者の梗塞及び出血」をテーマとして取り上げて分析し、患者の凝固能を把握 せずに投与していた事例があることなどを示すとともに、医療安全情報 No.51「ワルファリンカリ ウムの内服状況や凝固機能の把握不足」6)でも、その内容を情報提供した。さらに、第31回報告書7) から、「血液凝固阻止剤、抗血小板剤投与下(開始、継続、中止、再開等)での観血的医療行為に関 連した事例」を個別のテーマとして取り上げ、事例を継続的に収集し、分析を行った。薬局で行う業 務は調剤までであるが、この分析は、血液凝固阻止剤や抗血小板剤を内服中の患者が、病院で手術や 観血的な検査を受ける際に、手術などの開始前、実施中、実施後に起こりうるエラーを把握し、その 後外来診療に移行して再び薬局を訪れる際の処方せん監査のために必要な知識として有用と考えられ る。また、誤った調剤により過量投与や過少投与となった場合に患者の病状に及ぼす影響を、現実感 をもって理解するためにも有用であると考えられる。例えば分析の結果によると、血液凝固阻止剤、 抗血小板剤投与下での観血的医療行為に関連した事例としては、観血的医療行為にあたり同じ医薬品 を継続投与する事例の件数が多かったことから、薬局で調剤された分量がそのまま継続される中で、 種々の医療事故につながる可能性がある。また、観血的医療行為実施後にも血液凝固阻止剤や抗血小 板剤が継続投与されることがあり、それには薬剤の変更を伴う継続投与とそうでない継続投与がある ことから、退院後に患者が再び薬局を訪れた際には、入院前に調剤していた血液凝固阻止剤や抗血小

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 板剤の種類や分量などが変更されている可能性がある。このような可能性を認識して処方せん監査を 行ったり、患者インタビューのための質問を考えたりすることは、血液凝固阻止剤や抗血小板剤の医 療事故の内容で多かった出血や梗塞と言った重大な結果を防止するために有用と考えられる。 そこで総合評価部会では、平成21年年報でワルファリンカリウムに関するヒヤリ・ハット事例の 分析を行ったが、その後もハイリスク薬である血液凝固阻止剤や抗血小板剤のヒヤリ・ハット事例が 報告されていることや、今後も多く処方、調剤される機会が見込まれること、調剤のエラーにより出 血や梗塞などの医療事故につながる可能性があることなどから、分析テーマとして取り上げることが 承認された。そこで、血液凝固阻止剤や抗血小板剤に関するヒヤリ・ハット事例について、報告され た医薬品の販売名や薬効と報告件数、疑義照会の事例における疑義を生じた理由などの分析を行った。

1)報告件数

報告された事例の中から血液凝固阻止剤及び抗血小板剤に関する事例を抽出するため、平成24年1 月1日から同年12月31日に報告されたヒヤリ・ハット事例の事例収集項目のうち「処方された医薬品」 「間違えた医薬品」「関連医薬品」(以上「調剤」の事例)及び「処方された医薬品」「変更になった医 薬品」(以上「疑義照会」の事例)に入力された販売名の個別医薬品コード(通称:YJコード)が 血液凝固阻止剤(333)またはその他の血液・体液用薬(339)に該当する事例を検索し、外用薬や血 液凝固阻止剤及び抗血小板剤に該当しない医薬品(プロスタグランジン製剤など)を除いたところ、 96件であった。これを血液凝固阻止剤及び抗血小板剤に関する事例とした。 図表8―Ⅰ―1 報告件数

2)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤に関する事例の概要

血液凝固阻止剤及び抗血小板剤に関する事例96件を「事例の概要」、「事例の内容又は変更内容」別 に集計した。 「事例の概要」は、「調剤」が77件(80.2%)、「疑義照会」が19件(19.8%)選択されていた。また、 「特定保険医療材料」「医薬品の販売」が選択された事例はなかった。 報告件数 ヒヤリ・ハット事例 7,166(100.0%) 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤に関する事例 96(1.3%)

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 図表8―Ⅰ―2 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤に関する事例の報告内訳 (単位:件) 「調剤」の事例の内訳としての「事例の内容」は、「数量間違い」が21件、次いで「規格・剤形間違 い」が19件、「薬剤取違え」が18件と多く、これらで大半を占めた。ヒヤリ・ハット事例との比較で は、「数量間違い」の割合は同程度であるが、「規格・剤形間違い」「薬剤取違え」の割合が多かった。 「疑義照会」の事例の変更内容の内訳では、「分量変更」が8件と最も多く、次いで「薬剤変更」が 5件、「薬剤削除」が4件などであった。ヒヤリ・ハット事例との比較では、「分量変更」の割合が多 かった。 事例の概要 事例の内容及び変更内容 合 計 (参考)ヒヤリ・ハット事例 調 剤 調剤忘れ 3 273 処方せん監査間違い 5 235 秤量間違い 1 51 数量間違い 21 1,827 分包間違い 5 192 規格・剤形間違い 19 948 薬剤取違え 18 1,005 説明文書の取違え 0 9 分包紙の情報間違い 0 38 薬袋の記載間違い 2 265 その他(調剤) 2 1,414 充填間違い 0 23 異物混入 0 2 期限切れ 0 12 その他(管理) 0 3 患者間違い 1 34 説明間違い 0 17 交付忘れ 0 62 その他(交付) 0 14 疑義照会 薬剤変更 5 259 用法変更 0 67 用量変更 1 33 分量変更 8 102 薬剤削除 4 236 その他 1 33 医薬品の販売 0 3 特定保険医療材料 0 9 合 計 96 7,166

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3)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤に関する事例の分析

(1)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤に関する事例の発生場面と医薬品の交付の有無 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤に関する事例について、「発生場面」、医薬品の交付の有無 を示す「実施の有無」について集計を行った。 図表8―Ⅰ―3 発生場面と実施の有無 (単位:件) (参考)調剤に関するヒヤリ・ハット事例の発生場面と実施の有無 (単位:件) 「内服薬調剤」が65件(84.4%)で最も多かった。次いで「その他の調剤に関する場面」が11件 (14.3%)などであった。また、本分析の対象とする薬剤には「外用薬」と「注射薬」は存在しな いため、「外用薬調剤」「注射薬調剤」などそれらに関連する項目の報告はないが、「その他の管理 に関する場面」も報告がなかった。 発生場面 実施あり 実施なし 合計 内服薬調剤 28 37 65 外用薬調剤 0 0 0 注射薬調剤 0 0 0 その他の調剤に関する場面 1 10 11 内服薬管理 0 0 0 外用薬管理 0 0 0 注射薬管理 0 0 0 その他の管理に関する場面 0 0 0 交付 1 0 1 合 計 30 47 77 ※本分析の対象とする薬剤には「外用薬」と「注射薬」は存在しないため、それらに関連する項目の報告はないが、下表 (参考)との比較のため表中に項目は残している。 発生場面 実施あり 実施なし 合計 内服薬調剤 1,548 1,734 3,282 外用薬調剤 254 379 633 注射薬調剤 24 19 43 その他の調剤に関する場面 173 2,126 2,299 内服薬管理 12 19 31 外用薬管理 5 2 7 注射薬管理 2 0 2 その他の管理に関する場面 0 0 0 交付 118 9 127 合 計 2,136 4,288 6,424

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 実施の有無を見ると、患者に医薬品を交付したことを示す「実施あり」が30件(39.0%)であり、 「実施なし」が47件(61.0%)であった。「調剤」のヒヤリ・ハット事例と比較して、交付したこと を示す「実施あり」がやや多かった。 また、「内服薬調剤」を見ると、「実施あり」が28件(43.1%)、「実施なし」が37件(56.9%)で あり、「調剤」のヒヤリ・ハット事例と比較して「実施あり」がやや少なかった。 (2)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の事例の内訳と実施の有無 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の事例の「事例の内容」別の内訳を「実施の有無」ととも に示す。 図表8―Ⅰ―4 事例の内容と実施の有無 (単位:件) 事例の内容 実施あり 実施なし 合計 調剤忘れ 0 3 3 処方せん監査間違い 5 0 5 秤量間違い 0 1 1 数量間違い 6 15 21 分包間違い 4 1 5 規格・剤形間違い 9 10 19 薬剤取違え 4 14 18 説明文書の取違え 0 0 0 分包紙の情報間違い 0 0 0 薬袋の記載間違い 1 1 2 その他(調剤) 0 2 2 充填間違い 0 0 0 異物混入 0 0 0 期限切れ 0 0 0 その他(管理) 0 0 0 患者間違い 1 0 1 説明間違い 0 0 0 交付忘れ 0 0 0 その他(交付) 0 0 0 合 計 30 47 77

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット (参考)調剤に関するヒヤリ・ハット事例の内容と実施の有無 (単位:件) 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の事例77件の「事例の内容」は、「数量間違い」「規格・剤 形間違い」「薬剤取違え」などが多かったことを先述した。 次に、医薬品の交付の有無を示す「実施の有無」について特に「数量間違い」についてみると、 「実施あり」が選択されていた事例は6件(28.6%)、「実施なし」が選択されていた事例は15件 (71.4%)であった。「調剤」のヒヤリ・ハット事例の「数量間違い」と比較すると同程度であった。 「規格・剤形間違い」についてみると、「実施あり」が選択されていた事例は9件(47.4%)、 「実施なし」が選択されていた事例は10件(52.6%)であった。「調剤」のヒヤリ・ハット事例の 「規格・剤形間違い」と比較すると同程度であった。 また、「薬剤取違え」についてみると「実施あり」が選択されていた事例は4件(22.2%)、「実 施なし」が選択されていた事例は14件(77.8%)であった。「調剤」のヒヤリ・ハット事例の「薬 剤取違え」と比較すると「実施あり」の割合が少なかった。 事例の内容 実施あり 実施なし 合計 調剤忘れ 70 203 273 処方せん監査間違い 194 41 235 秤量間違い 29 22 51 数量間違い 506 1,321 1,827 分包間違い 93 99 192 規格・剤形間違い 415 533 948 薬剤取違え 420 585 1,005 説明文書の取違え 3 6 9 分包紙の情報間違い 18 20 38 薬袋の記載間違い 149 116 265 その他(調剤) 102 1,312 1,414 充填間違い 5 18 23 異物混入 1 1 2 期限切れ 11 1 12 その他(管理) 2 1 3 患者間違い 28 6 34 説明間違い 17 0 17 交付忘れ 60 2 62 その他(交付) 13 1 14 合 計 2,136 5,027 7,166

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット (3)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の事例において報告された、処方された医薬品 及び間違えた医薬品の組み合わせ 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の事例において、処方された医薬品と間違えた医薬品の組 み合わせを、主たる薬効とともに示す。「主たる薬効」が異なる医薬品名の組み合わせは太字で表 記した。 図表8―Ⅰ―5 処方された医薬品と間違えた医薬品の組み合わせ 処方された医薬品 主たる薬効 間違えた医薬品 主たる薬効 報告件数 アンプラーグ錠50mg その他の血液・体液用薬 アンプラーグ錠100mg その他の血液・体液用薬 1 エパデールS600 その他の血液・体液用薬 エパデールS900 その他の血液・体液用薬 2 エパデールS900 その他の血液・体液用薬 エパデールS600 その他の血液・体液用薬 2 エパデールS900 その他の血液・体液用薬 エパロース粒状カプセ ル900mg その他の血液・体液用薬 1 エパデールカプセル300 その他の血液・体液用薬 エパデールS300 その他の血液・体液用薬 1 サルポグレラート塩酸 塩錠50mg「NP」 その他の血液・体液用薬 アンプラーグ錠50mg その他の血液・体液用薬 1 ソルミラン顆粒状カプ セル600mg その他の血液・体液用薬 ソルミラン顆粒状カプセル900mg その他の血液・体液用薬 1 ドグマチール錠50mg 消化性潰瘍用剤 ドルナー錠20μg その他の血液・体液用薬 1 ドルナリン錠20μg その他の血液・体液用薬 リマルモン錠5μg その他の血液・体液用薬 1 バイアスピリン錠100 mg その他の血液・体液用薬 ハーフジゴキシンKY錠0.125 強心剤 1 パナピジン錠100mg その他の血液・体液用薬 パナルジン錠 その他の血液・体液用薬 1 パナルジン錠100mg その他の血液・体液用薬 コメリアンコーワ錠100 血管拡張剤 1 バファリン81mg錠 その他の血液・体液用薬 バイアスピリン錠100 mg その他の血液・体液用薬 1 バファリン配合錠A330 解熱鎮痛消炎剤 バイアスピリン錠100 mg その他の血液・体液用薬 1 バファリン配合錠A81 その他の血液・体液用薬 バイアスピリン錠100 mg その他の血液・体液用薬 2 ピオグリタゾンOD錠 30mg「日医工」 糖尿病用剤 プラビックス錠75mg その他の血液・体液用薬 1 プラザキサカプセル75 mg 血液凝固阻止剤 プラザキサカプセル110mg 血液凝固阻止剤 1 プラビックス錠25mg その他の血液・体液用薬 プラビックス錠75mg その他の血液・体液用薬 4 プルゼニド錠12mg 下剤、浣腸剤 パナルジン錠100mg その他の血液・体液用薬 1 プレタールOD錠100 mg その他の血液・体液用薬 プレタールOD錠50mg その他の血液・体液用薬 1 プレタールOD錠50mg その他の血液・体液用薬 プレタールOD錠100 mg その他の血液・体液用薬 1 ワーファリン錠0.5mg 血液凝固阻止剤 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 3

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 先述したように血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤に関する事例は77件であり、図表8-Ⅰ― 5に示すように、医薬品の組み合わせのパターンは、30通りであった。主な薬効については、ほと んどの事例が「その他の血液・体液用薬」同士の間違いであったが、一部に主たる薬効が異なる組 み合わせもあった。 薬効が異なる組み合わせとしては、①処方された医薬品が血液凝固阻止剤又は抗血小板剤の調剤 であり、間違えた医薬品の薬効が異なっている場合と、②処方された医薬品が血液凝固阻止剤又は 抗血小板剤以外の薬効であり、間違った医薬品の薬効が血液凝固阻止剤又は抗血小板剤である場合 があった。前者の組み合わせの中には、その他の血液・体液用薬を強心剤や血管拡張剤、解熱鎮痛 消炎剤、副腎ホルモン剤と間違えた事例がそれぞれ1件あった。また、後者の例としては、処方さ れた医薬品の薬効が、消化性潰瘍用剤、解熱鎮痛消炎剤、糖尿病用薬、下剤・浣腸剤、ビタミンA 及びD剤であった事例がそれぞれ1件報告されていた。 (4)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の「数量間違い」「規格・剤形間違い」「薬剤取 違え」に関する事例の分析 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤に関する事例のうち、「事例の内容」で報告件数が多かっ た「数量間違い」「規格・剤形間違い」「薬剤取違え」について、さらに詳細な分析を行った。 (ⅰ)「数量間違い」に関する事例の分析 ① 「数量間違い」に関する事例の医薬品名と報告回数 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の「数量間違い」に関する事例の医薬品名と報告回数 を整理して次に示す。 処方された医薬品 主たる薬効 間違えた医薬品 主たる薬効 報告件数 ワーファリン錠0.5mg 血液凝固阻止剤 ワルファリンカリウム 錠0.5mg「HD」 血液凝固阻止剤 1 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 アスピリン 解熱鎮痛消炎剤 1 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 プレドニゾロン錠「タ ケダ」5mg 副腎ホルモン剤 1 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 ワーファリン錠0.5mg 血液凝固阻止剤 1 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 ワルファリンカリウム 錠0.5mg「HD」 血液凝固阻止剤 1 ワーファリン錠5mg 血液凝固阻止剤 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 1 ワーファリン顆粒0.2 % 血液凝固阻止剤 ワーファリン顆粒0.%注) 2 血液凝固阻止剤 1 ワンアルファ錠0.5μgg ビタミンA及びD剤 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 1 注:「ワーファリン顆粒0.2%」の事例は計量を間違えたもの。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 図表8-Ⅰ―6 「数量間違い」に関する事例の医薬品名と報告回数 先述したように、血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤に関する事例として多く報告されて いた「数量間違い」の事例の中で報告された医薬品名をみると、「ワーファリン錠1mg」が14 回と大半を占めた。次いで「プラザキサカプセル110mg」が4回、「プラザキサカプセル75mg」 が2回であった。このように、「数量間違い」の事例の薬剤は限られていた。 数量間違いの事例はいずれも数の確認が不十分であった事例であり、特に取り上げるべき背 景・要因はなかった。 (ⅱ)「規格・剤形間違い」に関する事例の分析 ① 「規格・剤形間違い」に関する事例の医薬品名と報告回数 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の「規格・剤形間違い」の事例で、「処方された医薬 品」「間違えた医薬品」として報告された医薬品名と報告回数を整理して次に示す。 図表8―Ⅰ―7 「規格・剤形間違い」に関する事例の医薬品名と報告回数 医薬品名 報告回数 プラザキサカプセル75mg 2 プラザキサカプセル110mg 4 ワーファリン錠1mg 14 ※規格の記載がなかったワーファリン1回を除く。 医薬品名 報告回数 アンプラーグ錠50mg 1 アンプラーグ錠100mg 1 エパデールS300 1 エパデールS600 4 エパデールS900 4 エパデールカプセル300 1 ソルミラン顆粒状カプセル600mg 1 ソルミラン顆粒状カプセル900mg 1 プラザキサカプセル75mg 1 プラザキサカプセル110mg 1 プラビックス錠25mg 4 プラビックス錠75mg 4 プレタールOD錠50mg 2 プレタールOD錠100mg 2 ワーファリン錠0.5mg 4 ワーファリン錠1mg 5 ワーファリン錠5mg 1

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 先述したように、血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤に関する事例として多く報告されて いた「規格・剤形間違い」の事例の中で報告された医薬品名をみると、38回中「ワーファリン 錠1mg」が5回と最も多かった、次いで「ワーファリン錠0.5mg」「エパデールS600」「エパ デールS900」「プラビックス錠25mg」「プラビックス錠75mg」がそれぞれ4回であった。 図表8―Ⅰ―8 「規格・剤形間違い」に関する事例の医薬品のブランド名と報告回数 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の「規格・剤形間違い」に関する事例の医薬品のブラ ンド名では、ブランド名は7種類であり、報告件数は「ワーファリン」と「エパデール」が10 回で最も多く、続いて「プラビックス」が8回などであった。 図表8―Ⅰ―9 「規格・剤形間違い」に関する事例の医薬品と規格・剤形間違いのパターン 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の「規格・剤形間違い」に関する事例の医薬品の規格・ 剤形間違いのパターンを図表8-Ⅰ-9にまとめた。アンプラーグ錠、ソルミラン顆粒状カプ セル、プラザキサカプセル、プラビックス錠、プレタールOD錠は規格が2種類のみのため、 規格間の間違いが報告されている。一方、エパデールやワーファリン錠は規格が3~4種類あ り、また剤形も複数存在するため、それらの間の組み合わせのうちいくつかのものについてヒ ヤリ・ハット事例が報告されていた。 ブランド名で多かった「ワーファリン錠」をみると、「0.5mg」と「1mg」との間違いが4 ブランド名 報告回数 ワーファリン 10 エパデール 10 プラビックス 8 プレタール 4 ソルミラン 2 プラザキサ 2 アンプラーグ 2 医薬品名 規格・剤形間違いのパターン 件数 アンプラーグ錠 「50mg」と「100mg」 1 エパデール 「S600」と「S900」 4 「カプセル300」と「S300」 1 ソルミラン顆粒状カプセル 「600mg」と「900mg」 1 プラザキサカプセル 「75mg」と「110mg」 1 プラビックス錠 「25mg」と「75mg」 4 プレタールOD錠 「50mg」と「100mg」 2 ワーファリン錠 「0.5mg」と「1mg」 4 「1mg」と「5mg」 1

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 件で多かった。また「エパデール」では、「S600」と「S900」が4件で多かった。 ②「規格・剤形間違い」に関する事例の紹介 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の事例のうち、「規格・剤形間違い」に関する「ワー ファリン」「エパデール」「プラビックス」の事例を次に紹介する。 ア)ワーファリン 販売名 治療の程度 事例の内容等 【事例1】 ○処方された医薬品 ワーファリン錠0.5mg ○間違えた医薬品 ワーファリン錠1mg 不明 (事例の内容) ワーファリン錠0.5mg1.5T処方。1TはPTP、0.5Tは半割 した分包したものをお渡しするルール。PTPが0.5mg錠ではな く、1mg錠をお渡ししてしまい、入院した事をきっかけに薬剤 部からの連絡で判明。21T処方され、5T服用済み。16T残があ るとの事で取替えに行った。健康被害が出たかどうかは不明。 (背景・要因) 水曜日は忙しい事もあり、当然間違っていないだろうとの思い 込みでお渡ししてしまった。 (改善策) 2度の鑑査の徹底。 【事例2】 ○処方された医薬品 ワーファリン錠5mg ○間違えた医薬品 ワーファリン錠1mg 治療なし (事例の内容) ワーファリン 5mg 半錠のところワーファリン 1mg 半 錠で調剤した。 (背景・要因) 半錠の調剤に気を取られ、規格の確認もダブルチェックが甘い まま、割ってしまった。 来局の集中が有り焦りから間違いを起こしたと思われる。 (改善策) 個人的な問題のため、半錠にする前には他の人に必ず確認して 貰うルールの徹底をしっかり遂行するようにと指導した。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット イ)エパデール 販売名 治療の程度 事例の内容等 【事例1】 ○処方された医薬品 エパデールS900 ○間違えた医薬品 エパデールS600 不明 (事例の内容) エパデール S900 1包 1× 朝食直後 7日 の処方のとこ ろ、従来の処方のまま、エパデール S600をお出しした。1週間 後の定期処方で S600→S900に変更になっていることに気づき、 遡って確認してみると○月△日は S600を7包お渡ししていた。 患者さんに事情を説明し、当薬局に在庫しているエパラ粒状カプ セル900mgと交換させていただいた。 (背景・要因) 透析患者さんの定期処方は変更が少ないので、(特に検査値に 左右されないような薬剤)調剤する側にも思い込みがあった。 (改善策) 処方せん受付時から、処方変更がないか、何重にもチェックし ていく。 【事例2】 ○処方された医薬品 エパデールカプセル300 ○間違えた医薬品 エパデールS300 不明 (事例の内容) レセコン入力時、エパデールカプセル(300)で入力するとこ ろを誤ってエパデール S(300)で入力。閉局後に気づき、薬剤 は正しいものを渡していること説明するため患者宅に電話するが 出ず。 (背景・要因) 処方せんの記載が一般名入力になっていることから剤形の確認 を怠った。 (改善策) 鑑査時は薬剤と薬情の内容を照らし合わせ確認する。 ウ)プラビックス 販売名 治療の程度 事例の内容等 【事例1】 ○処方された医薬品 プラビックス錠25mg ○間違えた医薬品 プラビックス錠75mg 治療なし (事例の内容) プラビックス錠25mgのところを、プラビックス錠75mgの規 格違いで入力した。 (背景・要因) 当日、納品した薬にプラビックス錠75mgがあったため、思い 込みでプラビックス錠75mgで入力、確定してしまった。薬の名 前しか見ていず、規格の方は「75mg」だと思い込み、「25mg」 に変更になっていたのを確認していなかった。 (改善策) 思い込みをなくして、全てを確認するようにする。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット ③「規格・剤形間違い」に関する「共有すべき事例」 本事業で提供している「共有すべき事例」8)に血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の「規格・剤 形間違い」の事例が公表されているので、改めて紹介する。 ④ 投薬しなかった理由 ヒヤリ・ハット事例では、件数は少ないが、何らかの仕組みや個人の知識、注意が機能して、 誤った医薬品を交付せずに済んだ理由が記載されている事例がある。図8-Ⅰ-4に示したよ うに、血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の事例の内容が「規格・剤形間違い」である事例のうち、 「実施なし」の事例は10件あったが、そのうち、実施せずに済んだ理由が記載されていた事例 はなかった。今後、当該理由が報告され有用な情報提供につながるよう、記載内容の充実が課 題と考えられた。 【事例2】 ○処方された医薬品 プラビックス錠25mg ○間違えた医薬品 プラビックス錠75mg 治療なし (事例の内容) プラビックス錠75mgで入力した。 (背景・要因) DO処方と思いこみ、規格の確認を怠った。 (改善策) 規格を再度確認する。 共有すべき事例(事例番号:000000000646)「ワーファリンの分量変更の際の規格間違い」 事例の概要等 (事例の内容) ワーファリン1mg0.5錠からワーファリン0.5mg1.5錠へ処方変更があったが、ワーファリン1mg1.5 錠で調剤した。 (背景・要因) 患者さんとの会話で、ワーファリンが増えたことの確認が不十分だったための思い込み。 (改善策) ワーファリンの引き出しに、再確認を促す表示。 事例のポイント ●ワーファリンは服用量の誤りにより死亡に至ることもあり、特に注意が必要な医薬品の一つである。ま た、投与量の変更が多く、それに伴う規格や剤形の変更が行われやすい医薬品でもある。ワーファリン の一般名であるワルファリンカリウムは「0.5mg錠」、「1mg錠」、「2mg錠」、「5mg錠」、「細粒0.2 %」と多くの規格があり、医療機関によって採用する規格も異なるので、処方せんをよく読んで調剤す ることが大事である。取り間違えについては棚の配置や張り紙などを行うことで取違えを防止すること が可能である。在庫チェックを頻繁に行うなど、間違いが起きた場合に早期に発見する対応も必要であ る。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット ⑤ 薬局から報告された主な改善策 薬局から報告された改善策のうち、主なものを整理して以下に示す。 ア)処方せんの確認 ○処方せんを、規格まできちんと読む。 ○処方せん、調剤録、薬袋、処方薬剤の確認を徹底する。 ○忙しくとも必ず、患者とともに確認する。 ○規格を再度確認する。 ○処方せん受付時から、処方変更がないか、何重にもチェックしていく。 イ)鑑査時の確認方法 ○鑑査時は薬剤と薬情の内容を照らし合わせ確認する。 ウ)在庫管理の工夫 ○ワーファリンの0.5mgと1mgを同じ引き出しに並べて入れ、ふたをするような形で0.5mg に黄色、1mgにピンクの札を取り付けた。 ○エパデールS600と規格違いのエパデールS900の在庫を各々横に並べて置き、注意を促す。 エ)調剤手順の見直し ○薬局作成の調剤手順を再確認し、ミス防止策として実施している事柄を何の為にこの動作 をするのかしっかりポイントをとらえもう一度見直す。 オ)教育・研修 ○鑑査の際気をつけるべき事を再度教育。ハイリスク薬の取り扱いについて、事務職員も含 め再度見直した。 (ⅲ)「薬剤取違え」に関する事例の分析 ① 「薬剤取違え」に関する事例の医薬品の組み合わせの件数 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の「薬剤取違え」に関するヒヤリ・ハット事例で報告 された、処方された医薬品名及び間違えた医薬品名及び報告件数を示す。 図表8―Ⅰ―10「薬剤取違え」に関する事例で報告された、処方された医薬品、及び間違えた 医薬品の組み合わせと報告件数 処方された医薬品 間違えた医薬品 件数 エパデールS900 エパロース粒状カプセル900mg 1 サルポグレラート塩酸塩錠50mg「NP」 アンプラーグ錠50mg 1 ドグマチール錠50mg ドルナー錠20μg 1 ドルナリン錠20μg リマルモン錠5μg 1 バイアスピリン錠100mg ハーフジゴキシンKY錠0.125 1 パナピジン錠100mg パナルジン錠 1 パナルジン錠100mg コメリアンコーワ錠100 1 バファリン81mg錠 バイアスピリン錠100mg 1

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 薬剤取違えに関連した医薬品の組み合わせは17通りあり、そのうち「バファリン配合錠A81 とバイアスピリン錠100mg」の間違いが2件あったが、それ以外の組み合わせはいずれも1件 ずつであり、特に多かった組み合わせはなかった。 ② 「薬剤取違え」の事例の医薬品の組み合わせのうち主たる薬効が異なるもの 「(3)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の事例において報告された、処方された医薬品、 及び間違えた医薬品の組み合わせ」で述べたが、「薬剤取違え」の事例で主たる薬効の異なる 医薬品の取違えの組み合わせを改めて示す。 図表8-Ⅰ―11「薬剤取違え」に関する事例で報告された、主たる薬効の異なる医薬品の取違 えの組み合わせ 「薬剤取違え」の事例で薬効の異なる医薬品の取り違えの組み合わせは9通りであり、すべ て1件ずつ報告されていた。 処方された医薬品 間違えた医薬品 件数 バファリン配合錠A330 バイアスピリン錠100mg 1 バファリン配合錠A81 バイアスピリン錠100mg 2 ピオグリタゾンOD錠30mg「日医工」 プラビックス錠75mg 1 プルゼニド錠12mg パナルジン錠100mg 1 ワーファリン錠0.5mg ワルファリンカリウム錠0.5mg「HD」 1 ワーファリン錠1mg アスピリン 1 ワーファリン錠1mg ワルファリンカリウム錠0.5mg「HD」 1 ワーファリン錠1mg プレドニゾロン錠「タケダ」5mg 1 ワンアルファ錠0.5μg ワーファリン錠1mg 1 処方された医薬品(主たる薬効) 間違えた医薬品(主たる薬効) 件数 ドグマチール錠50mg (消化性潰瘍用剤) ドルナー錠20μg(その他の血液・体液用薬) 1 バイアスピリン錠100mg (その他の血液・体液用薬) ハーフジゴキシンKY錠0.(強心剤) 125 1 パナルジン錠100mg (その他の血液・体液用剤) コメリアンコーワ錠100(血液拡張剤) 1 バファリン配合錠A330 (解熱鎮痛消炎剤) バイアスピリン錠100mg(その他の血液・体液用薬) 1 ピオグリタゾンOD錠30mg「日医工」 (糖尿病用剤) プラビックス錠75mg(その他の血液・体液用薬) 1 プルゼニド錠12mg (下剤、浣腸剤) パナルジン錠100mg(その他の血液・体液用薬) 1 ワーファリン錠1mg (血液凝固阻止剤) アスピリン(解熱鎮痛消炎剤) 1 ワーファリン錠1mg (血液凝固阻止剤) プレドニゾロン錠「タケダ」5mg(副腎ホルモン剤) 1 ワンアルファ錠0.5μg (ビタミンA及びD剤) ワーファリン錠1mg(血液凝固阻止剤) 1

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット ③ 「薬剤取違え」に関する事例の紹介 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の調剤の事例のうち、「薬剤取違え」に関する事例を次に紹 介する。 販売名 治療の程度 事例の内容等 【事例1】 ○処方された医薬品 エパデールS900 ○間違えた医薬品 エパロース粒状カプセ ル900mg 不明 (事例の内容) エパデール S900が処方されているところをジェネリックのエ パロース粒状カプセル900mgでお渡しし、34日後に在庫が合わ ないことから発覚。自宅にお伺いし薬を交換したが、約1カ月分 服用されていた。 (背景・要因) 鑑査時の確認が不十分だった。またエパロース粒状カプセル900 mgを調剤することの方が多いため、特に違和感を感じることな くお出ししてしまった。 (改善策) 鑑査時のチェックを徹底する。 【事例2】 ○処方された医薬品 ドグマチール錠50mg ○間違えた医薬品 ドルナー錠20μg 不明 (事例の内容) ドグマチール(50)が処方されていたが、間違えてドルナー (20)を調剤。鑑査時に気付き、患者さんには処方通りドグマチー ル(50)をお渡しした。 (背景・要因) 朝から患者さんが多くバタバタしていた。シートの大きさ、ど ちらもシートに緑色が使われていたので間違えてしまった。 (改善策) 似ているシートの薬は間違える可能性があるので、十分注意し て調剤する。 【事例3】 ○処方された医薬品 パナルジン錠100mg ○間違えた医薬品 コメリアンコーワ錠100 不明 (事例の内容) パナルジン錠100mgとコメリアン錠100mgとの取り違え。本 人より薬情をよく見ないで飲んでいたが、見比べてみたら薬が違 うとのことで電話連絡有。患者の服用がずれているため、残薬よ り換算すると、直近の調剤分の取り違えではなくその前の分の取 り違えと思われた。コメリアンの服用で体調変化はない。パナル ジンは残っているので取り違えた日のパナルジンを取り消してほ しいとのことだったので、処方医に連絡し、事情説明お詫びし、 処方を取り消していただき、レセプトは事情をつけてだしなおし、 本人に返金した。 (背景・要因) 薬剤師が病欠で一人薬剤師になってしまった。ずっと混みあっ ており、たまっている仕事が気になっていた。コメリアンとパナ ルジンの棚は離れており、取り間違えではなく、パナルジンの棚 にコメリアンが紛れ込んでいたものと思われる。 (改善策) あせらずに仕事に集中する。充填や薬の戻しは落ち着いてから よく確認して行う。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 販売名 治療の程度 事例の内容等 【事例4】 ○処方された医薬品 プルゼニド錠12mg ○間違えた医薬品 パナルジン錠100mg 不明 (事例の内容) プルゼニドのみを入れる薬袋にパナルジンが入っていた。パナ ルジンは同患者に処方されており、こちらは正しく調剤されてい た。パナルジンが重複調剤されていた。 (背景・要因) 当薬局では鑑査時に薬袋にプリントされている写真と実物を比 較するようにしていたが、確認が不十分でプルゼニドの薬袋にパ ナルジンをいれたと思われる。両者は明らかにシートの色が異なっ ており、確認不十分であったと思われる。なお、この患者は家族 3人分を同時に受け付ける患者で、焦りがあったと思われる。 (改善策) ルールに準じて調剤を行うことを徹底すると共に、あらかじめ 調剤に時間がかかることを患者に説明し、焦らずに調剤を行う。 【事例5】 ○処方された医薬品 ワーファリン錠1mg ○間違えた医薬品 プレドニゾロン錠「タ ケダ」5mg 不明 (事例の内容) ワーファリン(1)0.5Tを投与すべきところ、プレドニゾロン (5)0.5Tを投与してしまった。それぞれ、半錠の予製が用意し てあり、14包ずつを一束にしてあるが1束だけ混入していたこと に気が付かず投与した。患者様本人が、いつも服用しているもの より錠剤が小さいという事に気が付き分包紙を見たら違う名前が 書いてあったのですぐに中止して、手持ちに残っていた正しい薬 を服用するようにし、次回の受診時にその薬を持参して医師に相 談した。持参薬を検証の結果、2日分を服用していたことが判明 した。 (背景・要因) ワーファリン(1)の半錠予製とプレドニゾロン(5)の半錠予 製が、同じ引き出しに保管してあった。区別するための仕切りは 設けてあり、それぞれ分包紙に薬品名は印字してあるが、誤って 隣へ落ちたか、計数調剤時に戻し間違えたと考えられ、混入して しまっていたことに鑑査時に気が付かなかった。 (改善策) ワーファリン(1)半錠予製を別の引き出しに配置換えをし、 かつ、プレドニゾロン(5)半錠には青線を引いて、混在してい ても一見して分かるようにした。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット ④ 「薬剤取違え」に関する「共有すべき事例」 本事業で提供している「共有すべき事例」に血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の「薬剤取違え」 の事例が公表されているので、改めて紹介する。 共有すべき事例(事例番号: 000000029265)「ワーファリン半錠の予製の束にプレドニゾロンの予製の束 が混入した事例」 事例の内容等 (事例の内容) ワーファリン(1)0.5Tを投与すべきところ、プレドニゾロン(5)0.5Tを投与してしまった。それぞ れ、半錠の予製が用意してあり、14包ずつを一束にしてあるが1束だけ混入していたことに気が付かず投 与した。患者様本人が、いつも服用しているものより錠剤が小さいという事に気が付き分包紙を見たら違 う名前が書いてあったのですぐに中止して、手持ちに残っていた正しい薬を服用するようにし、次回の受 診時にその薬を持参して Drに相談した。持参薬を検証の結果、2日分を服用していたことが判明した。 (背景・要因) ワーファリン(1)の半錠予製とプレドニゾロン(5)の半錠予製が、同じ引き出しに保管してあった。 区別するための仕切りは設けてあり、それぞれ分包紙に薬品名は印字してあるが、誤って隣へ落ちたか、 計数調剤時に戻し間違えたと考えられ、混入してしまっていたことに鑑査時に気が付かなかった。 (改善策) ワーファリン(1)半錠予製を別の引き出しに配置換えをし、かつ、プレドニゾロン(5)半錠には青線 を引いて、混在していても一見して分かるようにした。 事例のポイント ●錠剤を半錠にして予製すると、そのサイズや刻印が判別しにくくなることを認識することが必要である。 分包紙の印字内容の確認は、散剤分包時も含め確実に行う。 共有すべき事例(事例番号: 000000007383)「分包品の一部を取り替える際の薬剤取違え」 事例の内容等 (事例の内容) 一包化の調剤で分包品に6剤入っており、その中の一包のガスターが破損していたため、新しいものと 取りかえようとした。ガスターだけを出そうとしたが他の薬剤も出てしまった為、入れ直した際に、近く にあったバラのアマリール1mg錠が間違えて混入した。この際、バイアスピリン錠100mgが出ていたこ とに気づかず、6剤あることだけを確認し鑑査者へ渡した。 (背景・要因) 一包化調剤の作り直しの際に処方せんと照らし合わせなかった。アマリールのバラが散らばった缶のす ぐ横で作り直しをした。 (改善策) 入れ替えたものは処方せんと照らし合わせ、薬剤が合っているかを確認する。バラのものは蓋をする、 またはプラスチックケースに入れる。 事例のポイント ●一包化した薬を確認した際に薬の破損が見つかったため調剤をやり直したが、その際に薬が誤った薬と 入れ替わってしまった事例である。 ●今回の事例では調剤をやり直す際に分包した袋から誤った薬のみを取り出し、正しい薬と入れ替えている。 ●このように誤った薬のみを入れ替えた場合、その後の確認作業ではその薬にのみ注意が向いてしまい、 その他の薬の確認が不十分となりやすい可能性がある。 ●一包化調剤をやり直す際は一度分包した袋を開封し、新たに分包することが必要である。また異なる薬 が混入することを防ぐためにも、調剤に必要としない薬は、あらかじめ調剤を開始する前に片付けてお くことが重要である。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット ⑤ 実施せずに済んだ理由 ヒヤリ・ハット事例では、件数は少ないが、何らかの仕組みや個人の知識、注意が機能して、 誤った医薬品を交付せずに済んだ理由が記載されている事例がある。図8-Ⅰ-4に示したよ うに、血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の事例の内容が「薬剤取違え」である事例のうち、「実 施なし」の事例は14件であったが、そのうち、実施せずに済んだ理由が記載されていた事例は 3件あった。その理由は、 ・たまたま、一人薬剤師の時間帯で、事務員が錠剤の数量と医薬品の確認をしたところ、薬 剤情報提供書と医薬品の違いに気づいた。 ・投薬時に気付き、再調剤して交付した。 ・鑑査で気づき訂正。 であった。 ⑥ 薬局から報告された主な改善策 薬局から報告された改善策のうち、主なものを整理して以下に示す。 ア)処方せんの確認 ○処方せんを、規格まできちんと読む。 イ)ピッキングの方法 ○処方せんに書かれている医薬品名をよく見ること。 ウ)鑑査の徹底 ○調剤時、よく見直す。 ○間違えやすいものは何度も確認しながら調剤するよう心掛ける。 ○鑑査時のチェックを徹底する。 ○調剤後自己鑑査を徹底する。 エ)医薬品の配置 ○ワーファリン(1)半錠予製を別の引き出しに配置換えをし、かつ、プレドニゾロン(5) 半錠には青線を引いて、混在していても一見して分かるようにした。 オ)患者説明 ○ルールに準じて調剤を行うことを徹底すると共に、あらかじめ調剤に時間がかかることを 患者に説明し、焦らずに調剤を行う。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット

4)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の分析

(1)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の内容等 (ⅰ)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の内容と疑義があると判断した理由 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例について、「変更内容」と「疑義があ ると判断した理由」を集計した。 図表8-Ⅰ―12 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の変更内容と疑義が あると判断した理由 (単位:件) (参考)疑義照会に関するヒヤリ・ハット事例の変更内容と疑義があると判断した理由(単位:件) 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の変更内容としては、「分量変更」が 8件で最も多く、次いで「薬剤変更」が5件、「薬剤削除」が4件などであった。疑義があると 判断した理由としては、「当該処方せんと薬局で管理している情報で判断」が最も多く13件(68.4 %)であった。疑義照会に関するヒヤリ・ハット事例の「当該処方せんと薬局で管理している情 変更内容/疑義がある と判断した理由 当該処方せんのみで判断 当該処方せんと薬局 で管理している 情報で判断 上記以外で判断 合計 薬剤変更 0 3 2 5 用法変更 0 0 0 0 用量変更 0 0 1 1 分量変更 0 7 1 8 薬剤削除 0 2 2 4 その他 0 1 0 1 合 計 0 13 6 19 ※「上記以外で判断」の「上記」とは、疑義照会の事例の報告項目の選択肢のうちの「当該処方せんのみで判断」と「当 該処方せんと薬局で管理している情報で判断」を示す。 変更内容/疑義がある と判断した理由 当該処方せんのみで判断 当該処方せんと薬局 で管理している 情報で判断 上記以外で判断 合計 薬剤変更 63 148 48 259 用法変更 43 15 9 67 用量変更 16 7 10 33 分量変更 39 52 11 102 薬剤削除 28 142 66 236 その他 9 17 7 33 合計 198 381 151 730 ※「上記以外で判断」の「上記」とは、疑義照会の事例の報告項目の選択肢のうちの「当該処方せんのみで判断」と「当 該処方せんと薬局で管理している情報で判断」を示す。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 報で判断」は52.2%であったことから、血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例 では「当該処方せんと薬局で管理している情報で判断」の事例の割合が多かった。 (ⅱ)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の変更内容と患者に生じえた健康被害 の可能性との関係 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の「変更内容」と「仮に変更前の処方 通りに服用した場合の影響」を整理して次に示す。 図表8-Ⅰ―13 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の変更内容と患者に 生じえた健康被害の可能性との関係 (単位:件) (参考)疑義照会に関するヒヤリ・ハット事例の変更内容と患者に生じえた健康被害の可能性との 関係 (単位:件) 仮に変更前の処方通りに服用した場合の患者の健康への影響度は、「患者に健康被害があった と推測される」が12件(63.2%)、「患者に健康被害が生じなかったが、医師の意図した薬効が得 られなかったと推測される」が7件(36.8%)であった。疑義照会に関するヒヤリ・ハット事例 では、それぞれ62.6%、37.4%であったことから、血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に 関する事例における患者の健康への影響度の内訳は、ヒヤリ・ハット事例のそれと同様であった。 変更内容/仮に変更前の処方 通りに服用した場合の影響 患者に健康被害があったと推測される 患者に健康被害が生じなかっ たが、医師の意図した薬効が 得られなかったと推測される 合計 薬剤変更 3 2 5 用法変更 0 0 0 用量変更 0 1 1 分量変更 6 2 8 薬剤削除 3 1 4 その他 0 1 1 合 計 12 7 19 変更内容/仮に変更前の処方 通りに服用した場合の影響 患者に健康被害があったと推測される 患者に健康被害が生じなかっ たが、医師の意図した薬効が 得られなかったと推測される 合計 薬剤変更 164 95 259 用法変更 32 35 67 用量変更 11 22 33 分量変更 66 36 102 薬剤削除 169 67 236 その他 15 18 33 合 計 457 273 730

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット (2)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の医薬品の組み合わせ 疑義照会に関する事例で報告された処方された医薬品と変更になった医薬品の組み合わせを変更 内容別に示す。 図表8―Ⅰ―14 疑義照会に関する事例の処方された医薬品、及び変更になった医薬品の組み合わせ 疑義照会の変更内容では、「分量変更」の事例が最も多く8件、次いで「薬剤変更」が5件、「薬 剤削除」が4件であり、その他は1件ずつであった。 このうち、「分量変更」の事例は、8件のうち4件が「ワーファリン錠1mg(血液凝固阻止剤)」 の分量変更であった。 また、「薬剤変更」で、主たる薬効の異なる医薬品に変更となった組み合わせは「クラビット錠 500mg(合成抗菌剤)→ワーファリン錠1mg(血液凝固阻止剤)」「クレストール錠2.5mg(高脂 血症用剤)→メルブラール粒状カプセル600mg(その他の血液・体液用薬)」「プラザキサカプセル 75mg(血液凝固阻止剤)→プラビックス錠75mg(その他の血液・体液用薬」があった。 変更内容 処方された医薬品 主たる薬効 変更になった医薬品 主たる薬効 件数 薬剤変更 クラビット錠500mg 合成抗菌剤 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 1 クレストール錠2.5 mg 高脂血症用剤 メルブラール粒状カプセル600mg その他の血液・体液用薬 1 バイアスピリン錠100 mg その他の血液・体液用薬 パナルジン錠100mg その他の血液・体液用薬 1 プラザキサカプセル 75mg 血液凝固阻止剤 プラビックス錠75mg その他の血液・体液用薬 1 プラビックス錠75mg その他の血液・体液 用薬 プラビックス錠25mg その他の血液・体液用薬 1 分量変更 チクピロン錠100mg その他の血液・体液 用薬 1 プラザキサカプセル 75mg 血液凝固阻止剤 1 ワーファリン錠0.5 mg 血液凝固阻止剤 1 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 4 ワルファリンカリウ ム錠0.5mg「HD」 血液凝固阻止剤 1 薬剤削除 エパデールカプセル 300 その他の血液・体液用薬 1 バイアスピリン錠100 mg その他の血液・体液用薬 2 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 1 用量変更 ワーファリン錠1mg 血液凝固阻止剤 1 その他注) ベラストリン錠20μg その他の血液・体液 用薬 ベラストリン錠20μg その他の血液・体液用薬 1 注:「その他」の事例は、薬剤追加となった事例である。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット (3)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の医薬品のブランド名 疑義照会に関する事例で、処方された医薬品のブランド名を集計すると、「ワーファリン」が7 回、「バイアスピリン」が3回、「プラザキサ」が2回であり、そのほかのブランド名は1回ずつで あった。集計した結果を以下に示す。 図表8-Ⅰ―15 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例で処方された医薬品の ブランド名 (4)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の紹介 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する事例の内容等を、変更内容、処方された医薬 品、変更された医薬品と併せて紹介する。 医薬品名(ブランド名) 報告回数 ワーファリン 7 バイアスピリン 3 プラザキサ 2 エパデール 1 クラビット 1 クレストール 1 チクピロン 1 プラビックス 1 ベラストリン 1 ※ワルファリンカリウム「HD」は除く。 販売名 事例の内容 等 【事例1】薬剤変更 ○処方された医薬品 クラビット錠500mg ○変更になった医薬品 ワーファリン錠1mg (事例の内容) クラビット500mg1錠 分1朝食後 35日分で処方されていたが、疑義照会 したところ、ワーファリン1mg 2錠 分1朝食後 35日分 に変更となっ た。 (背景・要因) ペースメーカー手術後の傷が化膿しているため、8/○-9/△までの34日間、 1週間ごとに来局され、その都度クラビットが処方されていた。その間ワーファ リンの処方は中止されていた。9/△から15日後にフロモックス4日分、その 3日後にフロモックス3日分処方。そしてさらに3日後の今回クラビットが35 日処方。医師の指示かもしれないが、念のため確認したところ、ワーファリン を再開するということで、処方の記載まちがい(入力ミス?)ということがわ かった。 (改善策) 過去の薬歴も参照して、処方に不審な点がないかどうかしっかり確認する。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 販売名 事例の内容 等 【事例2】薬剤変更 ○処方された医薬品 プラザキサカプセル75mg ○変更になった医薬品 プラビックス錠75mg (事例の内容) プラザキサ75mg1Capが処方されていたが、用量と、今まで入院していた 医療機関の退院時処方薬の医薬品情報書からプラビックス75mg1錠の間違い と推察されたので、疑義照会した。プラビックス75mg1錠の間違いだった。 (背景・要因) 医師の処方薬を選択するときの確認不足、レセコンの頭2文字入力をして、 誤ってプラザキサを選択したと推測される。 (改善策) 調剤レセコンでも言えることだが頭3文字入力をすればミスは防げた。 【事例3】薬剤変更 ○処方された医薬品 プラビックス錠75mg ○変更になった医薬品 プラビックス錠25mg (事例の内容) 前回プラビックス25mgが処方されていた患者に病院からFAXでの処方予 約が送られてきた。プラビックスが75mgに増量され90日分1包化指示があっ た。診察の結果増量されたのだと思いそのまま調剤した。しかし、患者の付き 添いの方が来局されたので確認すると、前回と同じ薬だと説明されたため、処 方医に確認したところ、病院側の交付間違いだった。 (背景・要因) 病院側の事務員の技能不足と監査の体制の不備のため。 (改善策) 薬歴と、お薬手帳をよく確認して不自然な薬の変更は処方間違いを疑う。 【事例4】分量変更 ○処方された医薬品 ワーファリン錠1mg (事例の内容) 前回ワーファリン1.75mg/日で処方されていたが 今回はワーファリン 2mg/日に変更になっていた。患者は前回と同量で続けるよう医師から指示さ れていたため疑義照会し、前回と同量の1.75mg/日に変更になる。 (背景・要因) 記載なし (改善策) 記載なし 【事例5】分量変更 ○処方された医薬品 ワーファリン錠1mg (事例の内容) ワーファリンが2.25mgから4mgに変更になった処方であったが、患者様 からの話では、減量になるということだったため疑義照会をしたところ、2.25 mgから、2mgへ、変更になった。 (背景・要因) 記載なし (改善策) 記載なし

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット 販売名 事例の内容 等 【事例6】分量変更 ○処方された医薬品 ワルファリンカリウム錠 0.5mg「HD」 (事例の内容) 患者がせき込んだときに吐血ありワルファリンの量が減量になっていたが反 映されず減量前の量で処方されていた。 処方医に確認して減量の量に変更と なった。 (背景・要因) 記載なし (改善策) 医師と看護師の連携・カルテの記載強化・徹底。 【事例7】薬剤削除 ○処方された医薬品 バイアスピリン錠100mg (事例の内容) いつも、来局の患者が前回と同様の内容の処方せんを持参した。その中にバ イアスピリン錠100mgの処方があった。服薬指導の中で、患者が近日に手術 を受けられる事を聞き、処方医に疑義照会したところ、バイアスピリン錠100 mgは削除となった。 (背景・要因) 患者が医師に情報を伝えていなかった。もしくは、医師の注意不足から、前 回処方のまま処方せんを記載されたと思われる。 (改善策) 記載なし 【事例8】薬剤削除 ○処方された医薬品 ワーファリン錠1mg (事例の内容) 初回からワーファリン2mg/dとプラザキサ110mg2C2xで処方されていた。 この患者は Cr1.3で腎機能に不安があり、プラザキサも慎重に開始すべきとこ ろ。 (背景・要因) 検診で患者に心房細動があることがわかり、事故が起きる前に早く対処した いという医師の意識があったと考えられる。 (改善策) ワーファリンを削除し、プラザキサ110mg2C2xMAで様子を見ることになっ た。 【事例9】用量変更 ○処方された医薬品 ワーファリン錠1mg (事例の内容) ワーファリンの用量が変更されていたため、患者側に変更の説明の有無を確 認した。医師からの説明が無かったことを受け、ワーファリン手帳を確認した ところ、指示用量と処方せん用量が異なることが判明した。医師に疑義照会し たところ、指示用量へ変更となり調剤した。 (背景・要因) 処方元側の単純な人為的ミスだった。薬局側では、処方量の変更の際は可能 な限り、患者からの聞き取りとワーファリン手帳の記載内容の確認を実行して いたため、ミスが発見出来た。 (改善策) 処方元での改善策は困難と思われる。薬局側でのワーファリン手帳による記 載内容の確認は、誤処方の発見に有効であり、今後も徹底して実行したいと考 える。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット (5)血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会に関する「共有すべき事例」 本事業で提供している「共有すべき事例」に血液凝固阻止剤及び抗血小板剤の疑義照会の事例が 公表されているので、改めて紹介する。 販売名 事例の内容 等 【事例10】その他 ○処方された医薬品 ベラストリン錠20μg (事例の内容) ベラストリンが処方なし。薬歴と患者の話より、前回残薬ありのため処方中 止、服薬は継続の旨を処方医に問い合わせ後、追加となった。 (背景・要因) 処方せんをDo入力したためではないかと思われる。 (改善策) 記載なし 共有すべき事例(事例番号:000000000147)「ワーファリンの急な増量に対し疑義照会し用量変更となった 事例」(変更内容:用量変更) 事例の内容等 (事例の内容) 専門病院退院後初めての受診で(入院前5mg0.5錠→退院後)5mg1錠+1mg2錠が処方される。 急な増量に当たるため照会するも、前の病院の処方を引き継いだのでそのままで良いと受付を通じて回答 があった。一度は調剤しようとするも、他の薬剤師が5mgと0.5mgの読み間違えでは無いか?と疑問に 思い、今度は直接医師に問い合わせた所、入院先の都合で5mg0.5錠を0.5mg1錠と1mg2錠で対応し ていたことが判明した。 (背景・要因) 1)問い合わせをしたので(疑問に思っても)納得してしまった。 2)医師に直接問い合わせるルールを徹底しなかった。 (改善策) 受付を通じた疑義照会は極力避ける。お薬手帳の記帳を徹底させる。 ※入院先、受入先双方に薬剤情報がきちんと伝達されていなかった。(入院中に処方された薬を持って退 院したため情報提供書にその内容が記載されておらず、患者が持っている薬情だけが頼りとなってしまっ た) 事例のポイント ●ワーファリンに関する間違いは重大事故につながるので、特に注意する必要がある。 ●ワーファリン錠は0.5mg、1mg、5mgのものがあり、規格の種類が多いため、処方時、調剤時に規格 違いの間違いが生じる可能性がある。疑義照会時には「量が多いのではないか」というように疑義内容 を明確に伝えた上で確認をすることが必要である。

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個別薬剤に関するヒヤリ・ハット (6)疑義があると判断する契機となった情報 薬局から報告された、疑義照会に関する事例19件のうち、疑義を生じた理由が記載されていた事 例が18件あった。それらには、薬歴や患者、家族から収集した情報、処方せんの内容、医療機関の 退院時処方薬の医薬品情報提供書の情報などにより疑義を生じた事例があった。これらの具体的な 内容を整理して以下に示す。 共有すべき事例(事例番号:0000000012073)「医師から説明なくワーファリンが分量変更されていたことに 対し疑義照会し分量変更となった事例」(変更内容:分量変更) 事例の内容等 (事例の内容) 初来局の患者であった。当地へ転居に伴い、近くの病院に転院し今回が初めての受診であった。お薬手 帳と患者本人の話から、これまでワーファリン錠1mgを2錠/日で服用していたことが判った。今回は 医師からこれまでと同じ薬と説明を受けていたが処方はワーファリン錠1mg1錠/日であったため、疑 義照会を行ったところ、ワーファリン錠1mg1錠から2錠へ変更となった。 (背景・要因) 記載なし (改善策) 初めて来局する患者の場合、インタビューやお薬手帳からこれまでの服用状況を聞きだし、処方内容に 問題がないか特に気をつける。 事例のポイント ●初めて来局した患者に対し、お薬手帳の情報を活用してワーファリン錠1mgを1錠から2錠に変更し ておりそのことで薬効が現れない可能性を未然に防いだ事例である。 ●お薬手帳を活用する重要性が示された一例である。 共有すべき事例(事例番号:0000000001280)「ワーファリンの分量について処方せん記載間違いの疑いがあ り疑義照会し分量変更となった事例」(変更内容:分量変更) 事例の内容等 (事例の内容) ワーファリン錠1mgの投与量について、1日目のみ8mg、2日目以降は2mg投与との医師の意図で あったことが、疑義照会後に判明した。疑義照会前の処方では、2日目以降も8mg投与で継続すること となっていた。 (背景・要因) 電子カルテの入力ミス。 (改善策) 疑義照会により訂正。 事例のポイント ●電子カルテの入力ミスが原因であるが、分量を疑義照会した結果、過量投与を未然に防いだ事例である。 ワーファリンは、「医薬品の安全使用のための業務手順書」作成マニュアルで、「特に安全管理が必要な 医薬品」に挙げられている医薬品であり、過量投与にならないよう、処方せんの内容に疑問を感じた場 合には、即座に処方医に確認することが、同様な事例の事故防止に繋がる事を銘記すべきである。

参照

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