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学 位 論 文 審 査 要 旨 公開審査日 2017 年 11 月 22 日(水)

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学 位 論 文 審 査 要 旨 公開審査日 2017 年 11 月 22 日(水)

報告番号:甲・乙 第 号 氏名:阿部 康治

論文審査

担当者 主査 教授 印

副査 教授 印

副査 教授 印 審査論文の題目: Role of interleukin-25 in development of spontaneous arthritis in interleukin-1 receptor antagonist-deficient mice.(インターロイキン-1 受容体アンタゴニスト欠損マウスで自然 発症する自己免疫性関節炎の発症機構におけるインターロイキン-25 の役割)

著 者:Yasuharu Abe, Aya Nambu, Sachiko Yamaguchi, Ayako Takamori, Hajime Suto, Sachiko Hirose, Tadashi Yokosuka, Susumu Nakae, Katsuko Sudo

掲載誌:Biochemistry and Biophysics Reports 12 : 62

65 (2017) 論文要旨:

インターロイキン(IL)-25(IL-17E)は IL-17 ファミリーのメンバーで、免疫細胞から IL-4、IL-5、

IL-9,IL-13 などの Th2 型サイトカインの産生を誘導する。さらに IL-25 は Th2 型免疫応答を増強するこ とによって Th1 型および Th17 型免疫応答を抑制することが知られている。IL-25 が Th17 型依存的な実 験的自己免疫性脳炎の発症を抑制することは知られているが、Th17 型依存的な関節炎に及ぼす影響は解 明されていない。そこで本論文では、Th17 型依存的な関節炎を自然発生する IL-1 受容体アンタゴニス ト欠損(IL-1Ra-/-)マウスと IL-25-/-マウスを交配させることにより IL-25-/-IL-1Ra-/-マウスを作製 し、Th17 型依存的な関節炎の発症及び病態形成に及ぼす IL-25 の関与を検討した。方法は IL-25+/+

IL-1Ra-/-マウス群と IL-25-/-IL-1Ra-/-マウス群間において、経時的な目視観察による前後肢の関節炎 の発生率及び重症度、後肢組織の病理像解析および ELISA 法による膝窩リンパ節細胞のサイトカイン産 生能を比較した。その結果、IL-25-/- IL-1Ra-/-マウスおよび IL-25+/+IL-1Ra-/-マウスでは、関節炎 の発生率および疾患重症度、滑膜細胞の増殖、多核白血球の浸潤および骨侵襲において両群に差がなか った。また、マウス由来の膝窩リンパ節細胞による増殖応答および IL-17、IFN-γ、IL-4、IL-10 産生に も差がなかった。以上の結果から、IL-25 は IL-1Ra-/-マウスで自然発症する Th17 型依存的な自己免疫 性関節炎の発症及び病態の形成に大きな影響を及ぼしていないことが判明した。

審査過程:

1. 関節炎モデルマウスの特徴と遺伝的背景について説明することができた。

2. IL-25、IL-1Ra をはじめとする各種サイトカインの特徴とそれらの関連について適切に回答すること ができた。

3. 関節炎モデルマウスの関節組織像と免疫染色、mRNA 測定について説明することができた。

4. 将来的な実験の展望や関節リウマチ治療への臨床応用について説明することができた。

価値判定:

本研究は 2 種類のノックアウトマウスを交配させることにより、Th17 型依存的関節炎を自然発生する IL-1Ra-/-マウス関節炎における IL-25(IL-17E)の影響を検討したものである。いずれの実験指標にお いても影響は認められなかったが、この関節炎モデルの病態における IL-25 の影響を明らかにした点で、

関節リウマチなどの治療法の開発に貢献するデータとなりうる可能性があり、学位論文としての価値を 認める。

参照

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