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災害発生時に電波の方向により被災者を迅速に発見する方式の提案

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Academic year: 2021

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(1)

災害発生時に電波の方向により被災者を迅速に発見する方式の提案

070428074 三輪亮太 渡邊研究室

1. まえがき

地震などの災害が発生した場合,建造物の崩壊や土 砂崩れなどにより,被災者が動けなくなることがある.

そのため救済活動において,素早く被災者のいる位置 を知ることは有用である.携帯電話は誰もが持ってお り,携帯電話を探すことにより,被災者を探すことが 可能である.

本稿では,無線メッシュネットワークのアクセスポ イント(AP)に指向性アンテナを設置し,携帯電話の位 置登録電波がどの方向から飛んでくるかを知ることに より,被災者の位置を推定する方法を提案する.

2. 関連技術

2.1 携帯電話会社の位置測位サービス

最近の携帯電話会社では GPS を用いた位置測位サ ービスを行っている.しかし,被災者の位置を知るに は,被災者の携帯電話番号を知っている必要がある.

さらに,被災者側の許可を取るための操作が必要であ り,被災者の発見を目的とするには適していない.ま た,通信インフラに頼る方法では,災害時に通信イン フラ自体が破壊された場合に使えなくなる.

2.2 無線メッシュネットワークを用いる方法 無線メッシュネットワークとは,無線 LAN AP どうしをアドホックネットワークでメッシュ状に接続 したもので,AP を設置していくだけで臨時の通信イ ンフラを構築することができる.被災地にメッシュネ ットワークの AP を複数個設置し,AP が携帯電話の 電波を検出する.その情報をレスキュー隊の端末が収 集することにより,携帯電話の位置を推測することが できる.本論文では,この考えを基に APの果たすべ き役割を検討した.

3. 提案方式

AP に指向性受信アンテナを設置して被災者から発 せられる携帯電話の電波の方向を調べる.

本稿では携帯電話が自発的に発信する電波を位置測 定の信号として用いる.携帯電話には,自身の位置情 報を定期的にホームメモリ局へ登録する仕組みがある.

この電波を指向性アンテナが受信することにより,各 AP は携帯電話の電波が強い方向を知ることができる.

位置登録の電波は,携帯電話の通信が圏外の場合であ っても定期的に送信されるので,災害時通信インフラ が破壊された場合でも電波を取得できる.レスキュー 隊の端末は,AP にこの情報を問い合わせ,携帯電話 の位置を推測する.

4. 電波強度測定の実験

指向性アンテナを用いて,電波の方向により発信源 が特定できるかどうかを調査した.

1にシステムの構成を示す.被災者の携帯電話の 代わりに,AP を携帯電話に見立てて実験を行った.

携帯電話で一般的に広く使われている2GHz帯に近い 無線 LAN通信の一つであるIEEE802.11gを使用した.

測定方法は,指向性アンテナを0°から30°ずつ変 えていき,それぞれの角度の電波強度を求め,10 測定した平均をそれぞれの角度の値とする.

2に距離10m時の電波強度を示す.

1 システムの構成

2 距離10mの電波強度[dB]

5. まとめ

被災者の携帯電話の位置を検出することにより,被 災者を発見する方式について提案した.無線メッシュ ネットワークの APに指向性アンテナを設置すること で実現できることを示した.

参考文献

[1] 河合辰夫:災害発生時に被災者を迅速に発見する 方式の提案,2009 年度東海支部大会論文集,pp. - (2009)

60°

端末

(2)

災害発生時に電波の方向により

被災者を迅速に発見する方式の提案

渡邊研究室

070428074

三輪亮太

(3)

研究背景

2

大規模な地震や火災などの災害は避けられない

被災者を迅速に発見する必要がある

現在の捜索方法

救助犬

,

捜索用音響探知機など

(4)

研究背景

3

携帯電話から被災者の位置を特定する方式を提 案

携帯電話を探すことで被災者の位置を特定する

無線メッシュネットワークを利用して

ネットワーク構築する

(5)

無線メッシュネットワーク

4

インフラストラクチャモード

AP

Access Point

)を介して 通信を行なう

一般的な無線ネットワークで 用いられる

アドホックモード

端末同士で直接通信を行う

届かない端末は中継して

通信する

(6)

無線メッシュネットワーク

5

AP

Access Point

)間はアドホックネットワークで接

AP

と端末間はインフラストラクチャモードで接続

インフラストラク チャモード

アドホックモード

AP

端末

AP

(7)

提案方式

6

(8)

提案方式①

7

携帯電話に搭載されている無線

LAN

を利用

電波強度から位置を推測

RTS/CTS

Request to Send/Clear to Send

「隠れ端末問題」を防ぐ方式

RTS CTS

AP

被災者の 携帯電話

AP

(9)

提案方式①の課題

8

携帯電話は無線

LAN

搭載が必須条件

携帯電話の無線

LAN

機能がオンの必要がある

他の

AP

とアソシエーションが確立されていると,

問い合わせに反応がない

障害物があると電波が弱まり,距離を正確に測る ことができない

接続中

反応なし

他の

AP AP

RTS CTS

(10)

提案方式②

9

電波の方向を見る

複数の

AP

から各方位の電波強度を測ることで

,

方向 を調べる

AP

携帯電話

AP

AP    

レスキュー隊端末

(11)

提案方式②の特徴

10

一般の携帯電話を利用できる

携帯電話に特別な設定をする必要がない

圏外でも電波は発せられる

通信インフラが崩壊していても利用することができる

電波強度ではなく,電波の方向を見る

位置を測定しやすい

(12)

実験

11

実験方法

AP

を携帯電話に見立てて実験を行う

指向性アンテナを回転させて,

30

°ずつ,

12

方向の電波強度を取得する

電波強度表示ソフトとして「

Vistumbler

」を使用

(13)

実験(障害物なし)

12

距離

10m

の電波強度

[dB]

障害物がないと,

AP

方向に電波強度が

強くなっている

(14)

実験(障害物あり)

13

(15)

シミュレーションプログラム

14

シミュレーションの要求仕様

発信源,受信地点,障害物の位置を設定できる

障害物の数を設定できる

障害物の大きさを設定できる

受信側での電波方向を矢印で示す

(16)

シミュレーションプログラム

15

障害物の影響を受ける

AP

に対して矢印の方向が

ずれている

実験との違い

シミュレーションは二次元

障害物の反射率は

100%

障害物は四角形のみ

(17)

提案方式の課題

16

携帯電話から発せられる電波は

1

時間に

1

回のみ

この電波を確実に取得する必要がある

障害物の影響を受ける

AP

を多く配置する必要がある

(18)

今後の課題

17

無線メッシュネットワークへの実装を行う

障害物の影響を詳しく調査

シミュレーションプログラムの向上

二次元から三次元へ

障害物の詳細な設定を可能にする

(19)

まとめ

18

被災者を迅速に発見する方式の提案を行った

障害物の影響について実験とシミュレーションで

示した

(20)

補足資料

19

(21)

提案方式②

20

AP

は時刻を知ることができ,同時刻に受信した電 波を同じ携帯電話とする

12

34

50.1

12

34

50.1

12

34

50.1

(22)

提案方式②のシーケンス図

21

参照

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