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Copyright 2013 EMC Corporation.All rights reserved 年 10 月発行 EMC Corporation は この資料に記載される情報が 発行日時点で正確であるとみなしています この情報は予告なく変更されることがあります この資料に記載される

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仮想化

Oracle Database 11

g

OLTP 用

EMC VSPEX

EMC 次世代 VNX および EMC バックアップによるソリューション

EMC VSPEX

要約 この設計ガイドでは、EMC 次世代 VNX®および EMC バックアップによって実現される VMware vSphere 向けの適切な EMC® VSPEX®実証済みインフラストラクチャ上で仮想化 Oracle Database リソースを設計する方法について説明します。また、このドキュメントで は、VSPEX で Oracle をサイズ設定する方法、ベスト プラクティスに従ってリソースを割り 当てる方法、VSPEX がもたらすすべてのメリットを活用する方法についても説明します。 2013 年 10 月

(2)

Copyright © 2013 EMC Corporation.All rights reserved. 2013 年 10 月発行 EMC Corporation は、この資料に記載される情報が、発行日時点で正確であるとみなし ています。この情報は予告なく変更されることがあります。 こ の 資 料 に 記 載 さ れ る 情 報 は 、 「 現 状 有 姿 」 の 条 件 で 提 供 さ れ て い ま す 。EMC Corporation は、この資料に記載された情報に関していかなる種類の表明または保証を するものではなく、特に市場性の暗黙の保証や特定の目的の適合性を保証していま せん。この資料に記載される、いかなるEMC ソフトウェアの使用、複製、頒布も、当該ソ フトウェア ライセンスが必要です。

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仮想化Oracle Database 11g OLTP 用 EMC VSPEX

EMC 次世代 VNX および EMC バックアップによるソリューション パーツ番号: H12063.1-J

(3)

目次

第 1 章

概要

9

このガイドの目的 ... 10 ビジネス バリュー ... 10 対象範囲 ... 11 対象者 ... 11 用語 ... 12

第 2 章

始める前に

13

導入ワークフロー ... 14 必ず読んでおくべき資料 ... 15 VSPEX ソリューション概要 ... 15 VSPEX 導入ガイド ... 15 VSPEX 実証済みインフラストラクチャ ガイド ... 15 バックアップ/リカバリ ... 15

第 3 章

ソリューション概要

17

概要 ... 18 EMC VNX を使用したより効率的な Oracle インフラストラクチャの構築 ... 18 ソリューション アーキテクチャ ... 18 主要コンポーネント ... 19 概要 ... 19 EMC VSPEX ... 20 Oracle Database 11g ... 22 VMware vSphere 5.1 ... 23 VMware vSphere HA ... 23

VMware vSphere Distributed Resource Scheduler ... 23

VMware vSphere PowerCLI ... 24

EMC 次世代 VNX ... 24

VNX のパフォーマンス ... 26

仮想化管理 ... 27

Red Hat Enterprise Linux 6.3 ... 28

EMC バックアップ/リカバリ ソリューション ... 28

第 4 章

VSPEX 実証済みインフラストラクチャの選択

29

概要 ... 30

(4)

ステップ2:アプリケーション アーキテクチャの設計 ... 31 ステップ3:適切な VSPEX 実証済みインフラストラクチャの選択 ... 31

第 5 章

ソリューションの設計における考慮事項とベスト

プラクティス

33

概要 ... 34 ネットワークの設計 ... 34 概要 ... 34 SAN のベスト プラクティス ... 34 IP ネットワークのベスト プラクティス ... 34 vSphere ネットワークのベスト プラクティス ... 35 NFS 用の VMware ESXi 設定固有の考慮事項 ... 35 ストレージ レイアウトの設計 ... 37 概要 ... 37 高レベルのアーキテクチャ ... 37 ストレージ レイアウト ... 38 ストレージのベスト プラクティス ... 38 VSPEX のストレージ レイアウトの例 ... 40

Oracle 向け FAST Cache の構成 ... 41

概要 ... 41 FAST Cache のベスト プラクティス ... 41 Oracle 向け FAST VP の構成 ... 42 概要 ... 42 FAST VP のベスト プラクティス ... 42 仮想化レイヤーの設計 ... 43 概要 ... 43 仮想化に関するベスト プラクティス ... 43 Oracle Database 11gR2 の実装の設計 ... 46 概要 ... 46 ファイル システム構成 ... 46 Oracle dNFS クライアントの構成 ... 46 自動共有メモリの管理 ... 46 HugePages 設定の有効化 ... 47 ファイル システム ファイルの I/O 操作の構成 ... 47 データベース データ タイプ レイアウトの構成 ... 47 バックアップ/リカバリの設計 ... 48 概要 ... 48

第 6 章

ソリューション検証の方法論

49

ソリューションの検証 ... 50

(5)

テスト環境の作成 ... 51 テスト データベースの設定 ... 51 ソリューションの実装 ... 51

第 7 章

参照資料

53

EMC ドキュメント ... 54 その他のドキュメント ... 54 Oracle のホワイト ペーパー ... 54 Oracle 製品ドキュメント ... 54 VMware 製品ドキュメント ... 55 Swingbench ドキュメント ... 55

付録 A

情報収集用ワークシート

57

仮想化Oracle OLTP 用 VSPEX の情報収集用ワークシート ... 58

仮想化Oracle 用 VSPEX の情報収集用ワークシートの例 ... 58 データベース メモリ設定 ... 58 コンカレント ユーザー数の確認 ... 59 データベースのサイズ ... 59 データファイルIOPS と REDO ログ変更率の入手 ... 59 ユーザーI/O 時間とコミット時間の入手 ... 60

AWR レポートの[Load Profile]の[Transactions] ... 60

情報収集用ワークシートの印刷 ... 61

付録 B

手動によるソリューションのサイズ設定

63

VSPEX 用の仮想化 Oracle Database 11g OLTP の手動によるサイズ設定 ... 64

概要 ... 64

例1:FAST なしの同種プール ... 64

2:FAST VP プールのサイズ設定 ... 68

(6)

1. 妥当性検査済みインフラストラクチャのアーキテクチャ ... 19 図2. VSPEX の実証済みインフラストラクチャ ... 20 図3. マルチコア最適化機能を搭載した次世代VNX ... 25 4. アクティブ/アクティブ プロセッサによりパフォーマンス、復元性、 効率性を向上 ... 26

5. 新しいUnisphere Management Suite ... 28

図6. 高可用性ネットワーク レイヤーの例 ... 35

7. dNFS クライアント ODM ライブラリの有効化 ... 36

8. Oracle Database 11gR2 ストレージ エレメント ... 38

図9. VSPEX の仮想化 Oracle ストレージ レイアウトの例... 40

10. Oracle11g OLTP 用 EMC VSPEX 情報収集用ワークシート ... 58

図11. AWR レポートの[init.ora Parameters] ... 58

12. ユーザー セッション High Watermark のクエリー ... 59

13. SQL クエリーを使用したデータベース サイズの計算 ... 59

図14. AWR レポートの[IOStat by function summary] ... 59

15. AWR の[Foreground Wait Event] ... 60

図16. AWR レポートの[Load Profile]の[Transactions] ... 60

(7)

1. 用語 ... 12

表 2. 仮想化Oracle Database 11gOLTP 用 VSPEX 導入ワークフロー ... 14

3. リファレンス仮想マシンの特性 ... 21

4. Oracle サイズ設定モデルの VSPEX リファレンス仮想マシンへのマッ ピング ... 22

5. 仮想化Oracle Database 11gOLTP 用 VSPEX 設計プロセス ... 30

表 6. Oracle Database 用 VNX ストレージ レイアウト ... 38 表 7. 統合されたOracle 環境のデータベース レイアウトの例 ... 48 8. アプリケーション検証のハイレベル ステップ ... 50 表 9. EMC Oracle 情報収集用ワークシートの例 ... 64 表 10. VSPEX リファレンス仮想マシンのサイズ設定表 ... 65 表 11. RAID タイプ、ライト ペナルティ、容量使用率 ... 65 表 12. ドライブの種類別ランダム ディスク IOPS と帯域幅 ... 66 13. ストレージ プールの計算の例 ... 66 表 14. リファレンス仮想サーバの仮想インフラストラクチャ プールへのマッ ピング ... 67 表 15. VSPEX 実証済みインフラストラクチャ モデルの選択 ... 68 表 16. 3 階層 FAST VP プール容量のワークロードの例 ... 69 17. 2 のストレージ プールの計算 ... 70 表 18. FAST Cache ヒット率とワークロードの計算 ... 72 表 19. 3 のストレージ プールの計算 ... 73

(8)
(9)

1 章

概要

この章は、次のトピックで構成されています。 このガイドの目的 ... 10 ビジネス バリュー ... 10 対象範囲 ... 11 対象者 ... 11 用語 ... 12

(10)

このガイドの目的

EMC® VSPEX® 実証済みインフラストラクチャは、ビジネス クリティカルなアプリケー ションの仮想化に対応するように最適化されています。VSPEX は、導入の迅速化、 シンプルさ、選択肢の幅広さ、効率性の向上、リスクの低減を実現するテクノロ ジーを利用して構築された、モジュラー型のソリューションを提供します。 パートナー様はVSPEX を使用して、VSPEX プライベート クラウド インフラストラクチャ 上でOracle RDBMS(リレーショナル データベース管理システム)用の完全に統合さ れた仮想化ソリューションをサポートするために必要な仮想資産を設計し実装する ことができます。 仮想化Oracle 向け VSPEX インフラストラクチャは、一貫したパフォーマンス レベルで 拡張性の高い仮想化されたデータベース ソリューションをホストする機能を備えた 最新のシステムをお客様に提供します。このソリューションは、EMC 次世代 VNX®スト レージ アレイによってサポートされた VMware vSphere と、バックアップ用の EMC Avamar®およびData Domain®を使用します。コンピューティング コンポーネントおよ びネットワーク コンポーネントは、ベンダーによる定義が可能であり、仮想マシン環 境のプロセスとデータのニーズを処理するための冗長性と十分な処理能力を提供 するように設計されています。

この設計ガイドでは、仮想化Oracle OLTP Database に適した実証済み VSPEX インフ ラストラクチャをベスト プラクティスに基づいて設計する方法について説明します。ま た、EMC VSPEX サイジング ツールによるサイズ設定のガイダンスに従いながら正し いVSPEX 実証済みインフラストラクチャを選択する方法についても説明します。

ビジネス

バリュー

データベース管理システム ソフトウェアは、ほぼすべての商用セグメントで広く使用 されています。セールスの増加は、他のデータ管理ツールの市場占有率の上昇に もかかわらず、継続すると予想されます。また、お客様のインフラストラクチャおよび サポートするテクノロジーの多様化が進み、ハードウェアおよびソフトウェアのアプラ イアンスと構成が増えるにつれて、この成長は加速化すると予想されます。 このVSPEX 実証済みインフラストラクチャは、VNX シリーズ、EMC バックアップ/リカバ リ システム、Oracle がお客様にもたらす価値を EMC のパートナー様に理解していた だくうえで役立つことに重点を置いています。お客様は、拡張を続ける分離された IT 環境でサーバ中心のアプリケーションを実行しており、Oracle のバックアップ/リカバ リに関する問題が増加しています。 この VSPEX ソリューションは、お客様の Oracle データベースに関する課題を解決し ながら、パフォーマンス、スケーラビリティ、信頼性、自動化においては向上をもたら すように設計されています。データベース アプリケーションを EMC VNX に統合するこ とで、お客様は単一の集中型のストレージ プラットフォームへの統合を実現し、今日 の困難な課題であるデータの爆発的増加をより効率的に管理できます。このソ リューションは以下のことを実現するようにEMC がサイズ設定し、実証しています。

• ご使用のシステムをより速く導入し、EMC Proven Solution を使用して時間と労 力を削減する

(11)

• 設定なしで高いパフォーマンスおよびスケーラビリティを実現する • お客様のバックアップ ストレージの要件とコストを引き下げる • バックアップ ウィンドウへの対応

• 高速なディスク ベースのリカバリを可能にする

対象範囲

この設計ガイドでは、VMware vSphere で仮想化された Oracle Database 向けの VSPEX実証済みインフラストラクチャを計画および設計する方法について説明します。 また、Oracle 用 VSPEX サイジング ツールの使い方、ベスト プラクティスに従ってリ ソースを割り当てる方法、VSPEX がもたらすすべてのメリットを活用する方法につい ても説明します。

対象者

このガイドは、EMC の社員および認定 EMC VSPEX パートナーを対象としています。 このガイドでは、仮想化Oracle Database 11g OLTP 用 VSPEX ソリューションの導 入を目的とするVSPEX パートナー様が以下の条件を満たしていることを前提として います。 • EMC により EMC VNX ファミリの販売、インストール、構成の認定を受けている こと • VSPEX の実証済みのインフラストラクチャに必要なネットワークおよびサーバ 製品の販売、インストール、構成の認定を受けている • VSPEX 実証済みインフラストラクチャの販売の認定を受けている このソリューションを導入するパートナーは、次のインストールおよび構成を行うた めに必要な技術トレーニングおよび背景知識を有する必要もあります。 • VMware vSphere 5.1

• Redhat Enterprises Linux 6.3 • Oracle Database11g 以上

• EMC 次世代バックアップ(EMC Avamar と EMC Data Domain が含まれる) このドキュメントでは適宜、外部の関連資料を紹介しています。このソリューションを 実装するパートナー様はこれらのドキュメントに目を通すことを推奨します。詳細に ついては、「必ず読んでおくべき資料」と「第 7 章」を参照してください参照資料。

(12)

用語

表 1 は、本ガイドで使用される用語の一覧です。

表 1. 用語

用語 定義

AWR Automatic Workload Repository DNFS Direct NFS クライアント

DNS ドメイン ネーム システム

FAST™ Cache Fully Automated Storage Tiering Cache。LUN レベルでの自動ストレージ 階層化を提供するEMC のストレージ機能。

FAST VP Fully Automated Storage Tiering for Virtual Pools。サブ LUN レベルでの 自動ストレージ階層化を提供するEMC のストレージ機能。

FQDN 完全修飾ドメイン名

FRA 高速リカバリ領域(Oracle)

IOPS 1 秒あたりの I/O 操作の回数

NFS Network File System

NL-SAS ニア ライン シリアル接続 SCSI ODM Oracle Disk Manager

OLTP Online transaction processing(オンライン トランザクション処理) Oracle EE Oracle Enterprise Edition

Oracle SE Oracle Standard Edition

PowerCLI VMware vSphere および vCloud API に対する Windows PowerShell イン タフェース

リファレンス仮想 マシン

VSPEX 実証済みインフラストラクチャのコンピューティング リソースを数 量化するための、1 台の仮想マシンの測定単位を表します。

SGA System global area(システム グローバル エリア) Statspack Oracle データベース監視/レポート作成ユーティリティ

TPS 1 秒あたりのトランザクション数

VMDK VMware 仮想マシン ディスク

(13)

2 章

始める前に

この章は、次のトピックで構成されています。

導入ワークフロー ... 14 必ず読んでおくべき資料 ... 15

(14)

導入ワークフロー

仮想化Oracle Database 11gOLTP 用 VSPEX ソリューションを設計および実装するに は、表 2 の処理フローを参照してください。

表 2. 仮想化 Oracle Database 11g OLTP 用 VSPEX 導入ワークフロー ステップ アクション

1 Oracle Database 11g OLTP 用 VSPEX の情報収集用ワークシートを使用して、 ユーザーの要件を収集する。1 ページの情報収集用ワークシートは、この「設計 ガイド」の「付録 A」に掲載されています。

2 EMC VSPEX サイジング ツールを使用して、ステップ 1 で収集したユーザーの要 件に基づいて、Oracle Database 11g OLTP ソリューションに対して推奨される VSPEX の実証済みインフラストラクチャを特定する。

VSPEX サイジング ツールの詳細については、EMC Business Value Portal の 「VSPEX サイジング ツール」を参照してください。

注:ツールに初めてアクセスするときは、登録の必要があります。VSPEX サイ ジング ツールを利用できない場合は、サイズ設定ガイドラインを使用してアプリ

ケーションのサイズを手動で設定できます。ガイドラインの参照先:「付録 B:

VSPEX 用の仮想化 Oracle Database 11g OLTP の手動によるサイズ設定」

3 この「設計ガイド」を使用して、VSPEX ソリューションの最終的な設計を決定し

ます。

注:Oracle Database 11g OLTP の要件だけでなく、すべてのアプリケーション要 件が考慮されていることを確認します。 4 適切な VSPEX 実証済みインフラストラクチャを選択して注文します。ガイダンス については、「必ず読んでおくべき資料」の該当するVSPEX 実証済みインフラス トラクチャのドキュメントを参照してください。 5 VSPEX ソリューションを導入し、テストする。ガイダンスについては、「必ず読んで おくべき資料」の該当するVSPEX 導入ガイドを参照してください。

(15)

必ず読んでおくべき資料

このドキュメントで説明するソリューションを実装する前に、EMC Community Network のVSPEX スペースまたはEMC.comおよびVSPEX Partner Portalで入手できる次のド キュメントに目を通すことを推奨します。

次のVSPEX ソリューション概要ドキュメントを参考にしてください。 • EMC VSPEX サーバ仮想化ソリューション(中堅企業)

• EMC VSPEX サーバ仮想化ソリューション(中小企業)

次のVSPEX 導入ガイドを参考にしてください。

• EMC VSPEX for Virtualized Oracle Database 11g OLTP Implementation Guide

次のVSPEX 実証済みインフラストラクチャ ガイドを参考にしてください。

• リファレンス アーキテクチャ:EMC VSPEX Private Cloud VMware vSphere 5.1 for up to 1,000 Virtual Machines

次のバックアップ/リカバリ文書を参考にしてください。

• ホワイト ペーパー:EMC Avamar Backup for Oracle Environments

• ホワイト ペーパー:EMC Avamar Backup with Data Domain

• ホ ワ イ ト ペ ー パ ー : EMC Backup and Recovery Options for VSPEX for Virtualized Oracle 11gR2 Design and Implementation Guide

VSPEX ソ リ ュ ー ション概要 VSPEX 導入ガイド VSPEX 実 証 済 み インフラストラクチャ ガイド バッ ク ア ッ プ/ リカバリ

(16)
(17)

3 章

ソリューション概要

この章は、次のトピックで構成されています。 概要 ... 18 EMC VNX を使用したより効率的な Oracle インフラストラクチャの構築 ... 18 ソリューション アーキテクチャ ... 18 主要コンポーネント ... 19

(18)

概要

この章では、Oracle Database 11g用 VSPEX 実証済みインフラストラクチャとこのソ リューションで使用されている主なテクノロジーについて説明します。この設計ガイド で説明するソリューションには、サーバ、ストレージ、ネットワーク コンポーネント、 Oracle Database 11gコンポーネントが含まれます。

このソリューションによって、仮想化されたOracle Database 11gをVSPEX 実証済み インフラストラクチャに迅速かつ確実に導入できるようになります。リファレンス アー キテクチャでは、VSPEX 実証済みインフラストラクチャのサイズ設定に関するガイ ダンスに基づいて、リファレンス仮想マシンのリソースを消費し、Oracle Database 11gアプリケーション データ用の追加のストレージを組み合わせます。

EMC の社員および認定 EMC VSPEX パートナー様は、この設計ガイドを参考にして、 お客様がシンプルで柔軟性のある効率的な Oracle Database 11g ソリューションを VSPEX 実証済みインフラストラクチャに導入するのを支援できます。

EMC VNX を使用したより効率的な Oracle インフラストラクチャの構築

このソリューションは、EMC VNX システムに Oracle データベースを導入するための強 力な方法をユーザーに提供します。FAST VP や FAST Cache などの高度な VNX スト レージ機能を活用することによって、パフォーマンスの向上を実現し、Oracle の導入 にかかる TCO(総所有コスト)を削減できます。この高度なデータ機能によって、VNX シリーズでは Oracle データベース導入の初期コストを下げることだけでなく、複雑で 時間のかかるストレージ階層化処理を自動化することで日々のデータ管理に伴う複 雑さもかなり低減させます。 EMC VNX は Oracle と連動して次のように機能します。 • 最小コストで最高の IOPS と最短のレスポンス タイムを自動的に提供 • 手動調整の不要な自動ストレージ階層化を提供 • ブロックとファイル(dNFS)など、混在するワークロードをサポート • 仮想化統合を強化し、Oracle ライセンスのコストを削減 • VMware 災害復旧テスト、フェイルオーバー、フェイルバックを自動化

ソリューション アーキテクチャ

図1 は、VSPEXインフラストラクチャの上層に配置されたOracle Database 11gの妥当 性検査されたインフラストラクチャを特徴とするアーキテクチャ例を示しています。こ のソリューションの妥当性検査を行うために、EMCでは次のことを実行しました1

• すべての Oracle Database 11gサーバを、VMware vSphere 5.1 上の仮想マ シンとして導入した。

1 このペーパーの説明中に出現する操作は、ソリューションの妥当性検査を行った EMC Solutions の

(19)

• Oracle Database 11g 用 VSPEX サイジング ツールを使用して、各 Oracle Database 11gデータベースの数とコンピューティング リソースの詳細を決定し た。図1 には、Oracle の 3 種のサイズ設定オプション(小規模、中規模、大規 模)の例が示されています。このソリューションで提供されるサイジング ツー ルを使用して、お客様の環境のサイズを設定し、お客様に最適なオプションを 選択することができます。

• (VSPEX サイジング ツールを使用して)Oracle Database 11g用の推奨ストレー ジ レイアウトと VNX シリーズ ストレージ アレイ内の仮想インフラストラクチャ プールを決定した。 注: このソリューションの最小Oracle バージョンは 11.2.0.3 です。このドキュメントを通 してこれを11gR2 と呼びます。 図1. 妥当性検査済みインフラストラクチャのアーキテクチャ

主要コンポーネント

ここでは、このソリューションで使用されている主要なテクノロジーの概要について 説明します。 • EMC VSPEX • Oracle Database 11g • VMware vSphere 5.1 • VMware vSphere HA

• vSphere Distributed Resources Scheduler 概要

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• VMware vSphere PowerCLI • EMC VNX シリーズ

• EMC VSI(Virtual Storage Integrator) • Red Hat Enterprise Linux 6.3 • EMC Unisphere

• EMC Avamar • EMC Data Domain

EMC は業界をリードする IT インフラストラクチャ プロバイダと連携して、プライベート クラウド テクノロジーの導入を促進する包括的な仮想化ソリューションを作成しまし た。優れたテクノロジーを使用して構築された VSPEX は、よりシンプルで、迅速に導 入でき、幅広い選択肢を備えているほか、効率性に優れ、リスクも軽減します。 図2 に示す VSPEX 実証済みインフラストラクチャは、EMC による妥当性検査を受け、 EMC パートナー様により提供される、モジュール形式の仮想化されたインフラストラ クチャです。EMC が設計した VSPEX には、仮想化レイヤー、サーバ、ネットワーク、ス トレージが含まれ、信頼性の高い予測可能なパフォーマンスを発揮します。 図2. VSPEX の実証済みインフラストラクチャ VSPEX では、顧客の環境に最適なネットワーク、サーバ、仮想化テクノロジーを柔軟 に選択して、完全な仮想化ソリューションを作成することができます。 EMC VSPEX

(21)

VSPEX は、真の統合インフラストラクチャのシンプルさと、個々のスタック コンポー ネントにおける柔軟性を同時に求めているお客様に対し、仮想インフラストラク チャを提供します。EMC によって実証された VSPEX ソリューションは、EMC チャネル パートナー様によってのみパッケージ化および販売されています。VSPEX は、より多 くのオポチュニティ、より速いセールス サイクル、エンド ツー エンドのイネーブルメン トをチャネル パートナーに提供します。チャネル パートナー様と EMC は、よりいっそ う緊密に協力することで、さらに多くのお客様のクラウドへの移行を促進するインフ ラストラクチャを提供できます。 リファレンス仮想マシン 仮想インフラストラクチャについての説明を簡単にするために、VSPEX ソリューション では、標準的なお客様のワークロード(このセクションで説明します)をリファレンス 仮想マシンとして定義しました。VSPEX のソリューションでは、リファレンス仮想マ シンを 1 台の仮想マシンの測定単位として定義し、VSPEX 仮想インフラストラクチャ 内のコンピューティング リソースを絞り込んでいます。表 3 に、この仮想マシンの特 性を示します。 表 3. リファレンス仮想マシンの特性 特性 値 仮想マシンごとの仮想プロセッサ数 1 仮想マシンごとのRAM 2 GB 仮想マシンごとの使用可能なストレージ容量 100 GB IOPS(1 秒あたりの I/O 動作数) (仮想マシンごと) 25 I/O パターン ランダム I/O 読み取り/書き込み比率 2:1 仮想化Oracle 用 VSPEX のサイズ設定モデル 妥当性検査プロセスの定型部分のテストをスケールアップできます。当社では、 Oracle 用の標準コンピューティング サイズ設定モデルを使用して妥当性検査テス トを合理化および標準化しました。また、それにより、読み取り/書き込み比率が 60: 40 の OLTP(オンライン トランザクション処理)データベース ワークロードなどの TPC-C を実行して許容可能なレスポンス タイムを得るために必要な構成を決定しま した。

(22)

表 4 に、Oracle サイズ設定モデルと VSPEX リファレンス仮想マシンの対応を示し ます。 表 4. Oracle サイズ設定モデルの VSPEX リファレンス仮想マシンへのマッピング Oracle モデル リソース 同等のリファレンス 仮想マシン 小規模:最大150 ユーザーに対応する 仮想マシン 処理要件: • 2 つの vCPU • 8 GB のメモリ ストレージ要件(OS と Oracle バイナリ): • 100 GB • 25 IOPS 4 中規模:最大250 ユーザーに対応する 仮想マシン 処理要件: • 4 つの vCPU • 16 GB のメモリ ストレージ要件(OS と Oracle バイナリ): • 100 GB • 25 IOPS 8 大規模:250 ユーザー 以上に対応する仮想 マシン 処理要件: • vCPU ラ 8 • 32 GB のメモリ ストレージ要件(OS と Oracle バイナリ): • 100 GB • 25 IOPS 16 データベース ストレージの I/O 閾値と容量は、VSPEX リファレンス仮想マシンに必要 な値とは別に計算しました。 Oracle Database 11gには、組織のビジネス ニーズおよび IT ニーズを満たすように 設計されたさまざまなエディションがあります。このソリューションでは、以下につい て検討します。

• Oracle Database 11g Release 2 Standard Edition(SE) • Oracle Database 11g Release 2 Enterprise Edition(EE)

Oracle SE は、すべての会社に適した手頃な価格のフル機能データ管理ソリュー ションです。単一サーバまたはクラスタ化されたサーバで使用でき、コア数に関係な く最大 4 個のプロセッサ ソケットに対してライセンスされます。SE ライセンスには、 Oracle Real Application Clusters(RAC)が追加コストの不要な標準機能として含まれ ています。

Oracle Database 11g

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Oracle Database 11g EE は、Windows、Linux、または UNIX を実行するクラスタ サー バまたは単一のサーバに応じた、業界をリードするパフォーマンス、スケーラビリ ティ、セキュリティ、信頼性を実現します。Oracle Database 11g SE では利用できない 高度な機能(付属機能および有償オプション)をサポートします。これには、仮想プラ イベート データベースなどのセキュリティ機能と、パーティショニングや高度な分析 などのデータ ウェアハウジング オプションが含まれます。Oracle Database 11g Release 2 EE は、プロセッサ単位のライセンス モデルをマルチコア プロセッサに対応 するように拡張し、次の計算式を使用して価格設定されています。 (プロセッサ数)x(コア数)x(Oracle プロセッサ コア係数)

たとえば、2 基の 10 コア Intel Xeon プロセッサ E7-2870(Oracle プロセッサ コア係数 は0.5)は、次のようにライセンスされます。

• Oracle Database 11g Release 2 SE:プロセッサ ソケット SE ライセンス x 2 • Oracle Database 11g Release 2 EE:2 x 10 x 0.5 = 10 EE ライセンス

Oracle Database 11g R2 エディションは、ライセンス コストおよび構成できる VMware ESXi クラスタのサイズと数に影響する場合があります。これにより、仮想マシンの配 置方法と管理方法が影響を受けることがあります。仮想化および Oracle プロセッサ ライセンスの詳細については、「DRS ホスト親和性と Oracle のプロセッサ ライセンス」 セクションを参照してください。 VMware vSphere 5.1 は、サーバ、ストレージ、ネットワーク ハードウェアを包括的に 仮想化することで、基盤となるインフラストラクチャの複雑性の中からアプリケー ションと情報を抽象化します。この変換により、高い機能性を備えた仮想マシンが実 現します。この仮想マシンは物理コンピュータと同様に、分離されカプセル化された オペレーティング システムやアプリケーションを実行します。このハードウェア リソー スの仮想化によって、複数のアプリケーションを少数の物理サーバ上に統合し、効 率化を実現します。

VMware vSphere HA(High Availability)は、仮想マシンで実行しているアプリケー ションに対し、操作性とコスト パフォーマンスに優れた高可用性機能を提供します。 物理サーバで障害が発生した場合、影響を受けた仮想マシンは、スペア容量を持 つ他の本番サーバ上で自動的に再起動します。

HA を使用すると、複数の VMware ESXi サーバから成るクラスタを 1 個作成して、仮 想マシンを保護できます。クラスタ内のいずれかのホストに障害が発生した場合、影 響を受けた仮想マシンが、同じVMware vSphere クラスタ内の別の VMware ESXi ホ ストで自動的にリスタートされます。

VMware vSphere DRS(Distributed Resource Scheduler)は、VMware vCenter Server (vCenter)で実行されるインフラストラクチャ サービスです。DRS は VMware ESXi ホス ト リソースをクラスタに集約し、集約したリソースを仮想マシンに自動的に分散させ ます。このときDRS は、使用率を監視し、VMware ESXi ホスト間での仮想マシンの分 散を継続的に最適化します。また、DRS で vMotion および Storage vMotion を使用す ると、リソース容量を再バランスして大規模な仮想マシン用の容量を確保することに より、仮想マシンのアクセスを保証できます。高い統合率を実現するために、DRS を 有効化することをお勧めします。 VMware vSphere 5.1 VMware vSphere HA VMware vSphere Distributed Resource Scheduler

(24)

VMware vSphere PowerCLI は、vSphere 5.1 以上および VMware インフラストラクチャ 4.x 以上のユーザーに Windows PowerShell インタフェースを提供します。VMware vSphere PowerCLI は、ネットワーク、ストレージ、VM、ゲスト OS をはじめとする vSphere 管理のあらゆる側面を自動化できる強力なコマンド ライン ツールです。 PowerCLI は Windows PowerShell スナップインとして配布され、vSphere と vCloud の 管理と自動化のための 330 個の PowerShell コマンドレットに加えて、ドキュメント、 サンプルも含んでいます。 EMC VNX のフラッシュで最適化されたユニファイド ストレージ プラットフォームは、単 体で拡張性に優れた使いやすいソリューションで、ファイル ストレージ、ブロック スト レージ、オブジェクト ストレージに対応する革新的なエンタープライズ機能を提供し ます。物理環境および仮想環境に混在するワークロードに対して理想的な VNX は、 強力で柔軟性の高いハードウェアと高度な効率性、管理、保護ソフトウェアを組み合 わせて、現在の仮想化アプリケーション環境の厳しいニーズに対処します。 VNX には、第 1 世代の成功に基づいて設計して作成された多数の機能および拡張 機能が含まれています。これらの機能および機能強化は次のとおりです。

• Multicore Cache、Multicore RAID、Multicore FAST Cache(MCx)を使用したマ ルチコアの最適化による容量の増加

• フラッシュで最適化されたハイブリッド アレイによる効率性の向上

• アクティブ/アクティブでのアプリケーションの可用性の向上による保護の 強化

• 新しい Unisphere Management Suite を使用した生産性の向上による管理と 導入の簡易化 VSPEX は、次世代の VNX を使用して、これまでにない非常に優れた効率性、パ フォーマンス、スケールを提供するように構築されています。 フラッシュで最適化されたハイブリッド アレイ VNX は、自動階層化を提供するフラッシュで最適化されたハイブリッド アレイであり、 重要なデータへの最高のパフォーマンスを提供します。同時に、あまり頻繁にアクセ スされないデータはよりコストのかからないディスクにインテリジェントに移します。 このハイブリッドなアプローチにより、システム全体から見ればごく一部のフラッシュ ドライブで、全体の IOPS の大部分に対応することができます。フラッシュで最適化さ れた VNX は、フラッシュの低レーテンシーをフル活用して、コスト削減の最適化と高 パフォーマンスのスケーラビリティを提供します。EMC Fully Automated Storage Tiering Suite(FAST Cache と FAST VP)は、マルチ プラットフォームのドライブにわたっ てブロック データとファイル データの両方を階層化し、最もアクティブなデータをフ ラッシュに配置します。これにより、お客様はコストやパフォーマンスについて妥協す る必要がなくなります。 VMware vSphere PowerCLI EMC 次世代 VNX

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一般にデータへのアクセス頻度が最も高いのはその作成時であるため、最適なパ フォーマンスとレーテンシーを得られるように、新規データは最初にフラッシュ ドライ ブに保存されます。時間の経過とともにデータが古くなり、アクティブでなくなると、 FAST VP では高パフォーマンス ドライブのデータを大容量ドライブに階層化します。 これは、お客様が定義したポリシーに基づいて自動的に実行されます。この機能は、 4 倍に改善された粒度と、eMLC(エンタープライズ マルチレベル セル)テクノロジー に基づく新しいFAST VP SSD(ソリッド ステート ディスク)によって強化され、ギガバイ トあたりのコストを削減します。FAST Cache は、システム ワークロードの予想外の急 増に動的に対応します。VSPEX では、あらゆる用途で、効率性の向上からメリットを 得ることができます。 VSPEX 実証済みインフラストラクチャは、プライベート クラウド、エンド ユーザー コン ピューティング、仮想化アプリケーション ソリューションを提供します。VNX を使用す ると、お客様はさらに高い投資収益率を実現できます。VNX では、フラッシュ階層の コストを大幅に削減可能なバンド外ブロック ベース重複排除を提供します。 VNX Intel MCx コード パスの最適化 フラッシュ テクノロジーの出現は、ミッドレンジ ストレージ システムの要件を完全に 変えるきっかけになりました。EMC は、ミッドレンジ ストレージ プラットフォームを再設 計し、マルチコア CPU を効率的に最適化して、最高性能のストレージ システムを市 場最低のコストで提供しています。 MCx は、図 3 に示すように、すべてのコア間で(最大 32 個)すべての VNX データ サービスを分散します。MCx を搭載した VNX シリーズは、NAS(ネットワーク接続型ス トレージ)を介するデータベースまたは仮想マシンなどのトランザクション アプリケー ションのファイル パフォーマンスを大幅に向上させています。 図3. マルチコア最適化機能を搭載した次世代VNX Multicore Cache キャッシュは、ストレージ サブシステムの最も価値のある資産です。変動を処理し、 ワークロードを変更する際に、その効率的な使用がプラットフォーム全体の効率性 の鍵になります。システム内のすべての使用可能なコアを活用するために、キャッ シュ エンジンがモジュラー化されました。

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Multicore RAID MCx 再設計のもう 1 つの重要な部分は、恒久的なバックエンド ストレージである HDD(ハード ディスク ドライブ)と SSD への入出力の処理です。VNX のパフォーマン スが大幅に向上したのは、バックエンドのデータ管理処理をモジュラー化して、 MCx を全プロセッサ間でシームレスに拡張できるようになったためです。 MCx アーキテクチャで実現された VNX ストレージは、FLASH 1st用に最適化され、全 体的なパフォーマンスを前例のないほどに向上させています。トランザクション性能 (IOPS あたりのコスト)および帯域幅性能(GB/秒あたりのコスト)を低レーテンシーに より最適化し、最適な容量効率性(GB あたりのコスト)を達成しています。 VNX は次のパフォーマンス向上をもたらします。 • デュアル コントローラ アレイと比較した場合、ファイルのトランザクション数が 最大4 倍に増加 • トランザクション型アプリケーションのファイル パフォーマンスが最大 3 倍向上 し、レスポンス タイムが 60%短縮 • 最大 4 倍の Oracle OLTP トランザクション • 仮想マシン数が最大 6 倍に増加 アクティブ/アクティブのアレイ サービス プロセッサ 新しいVNX アーキテクチャは、図4 に示すように、アクティブ/アクティブ アレイ サービ ス プロセッサを提供します。これにより、両方のパスがアクティブに I/O サービスを提 供するため、パス フェイルオーバー中のアプリケーション タイムアウトが生じません。 ロード バランシングも改善され、アプリケーションは最大 2 倍のパフォーマンスの改 善を達成できます。ブロック向けアクティブ/アクティブは、最高レベルの可用性とパ フォーマンスを必要とするが、圧縮、重複排除、スナップショットなどの階層化または 効率化サービスは必要としないアプリケーションに理想的です。

この VNX リリースでは、VSPEX のお客様が VDM(仮想 Data Mover)と VNX Replicator を使用して、システム間で自動の高速ファイル システム移行を実行でき ます。このプロセスでは、すべてのスナップショットと設定を自動的に移行し、移行中 にクライアントが操作を継続できるようにします。アクティブ/アクティブのストレージ プロセッサは、クラシックLUN にのみ適用され、プール LUN には適用されません。 図4. アクティブ/アクティブ プロセッサによりパフォーマンス、復元性、効率性を向上 VNX のパフォー マンス

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VMware Virtual Storage Integrator

VSI(Virtual Storage Integrator)は、無償の VMware vCenter プラグ インであり、EMC ストレージを使用しているすべてのVMware ユーザーが利用できます。VSPEX では、 お客様は VSI を使用して仮想化ストレージの管理を簡素化できます。VMware の管 理者は、使い慣れた同じvCenter インタフェースを使用して、VNX ストレージを確認す ることができます。 IT 管理者は、VSI を使用することで、少ない時間でより多くの作業を実行することが できます。VSI には優れたアクセス制御機能が備わっており、ストレージ作業を確実 で効率的に管理し、委任することができます。クリックの数を最大 90%減らし、生産 性を最大10 倍に上げて日々の管理タスクを実行します。

VMware VAAI(vStorage APIs for Array Integration)

VMware VAAI(vStorage API(アプリケーション プログラム インタフェース)for Array Integration)によって、VMware のストレージ関連の機能による負荷がサーバからス トレージ システムに移されることで、より効率的なサーバとネットワーク リソースの 使用が可能になり、パフォーマンスが向上し、統合が促進されます。

VMware vStorage APIs for Storage Awareness

VMware VASA(vStorage APIs for Storage Awareness)は、vCenter を介してストレー ジ情報を表示する、VMware で定義された API です。VASA テクノロジーと VNX の統 合によって、仮想化環境でのストレージ管理がシームレスになります。

EMC Storage Integrator

ESI(EMC Storage Integrator)は、Windows とアプリケーションの管理者を対象として います。ESI は、エンド ツー エンドの監視を実現する使いやすいツールです。また、 すべてのハイパーバイザに対応しています。管理者は、Windows プラットフォーム の仮想環境でも物理環境でもプロビジョニングできます。また、基盤となるハイパー バイザからストレージまでのアプリケーションのトポロジーを表示して、トラブル シューティングを行うことができます。

Unisphere Management Suite

EMC Unisphere は、VNX シリーズの中核的な管理プラットフォームであり、ファイル システムとブロック システムを同時に表示でき、共通のインタフェースを使用してす べての機能を使用することができます。Unisphere は仮想アプリケーションに最適化 されており、業界をリードするVMware 統合、仮想マシンおよび ESX サーバの自動検 出 機 能 、 エ ン ド ツー エン ドの 仮 想対 物理 の 割り当 て機 能を備 え て います。 Unisphere は VNX プラットフォームでの FAST Cache および FAST VP の構成も簡易化 します。

新しいUnisphere Management Suite では、パフォーマンスの検証および容量要件 の予測用にVNX 監視/レポート作成を含めるために、Unisphere の使いやすいインタ フェースを拡張しています。図5 に示すように、このスイートには Unisphere Remote も 組 み 込 ま れ て お り 、XtremSW Cache を 新 た に サ ポ ー ト す る 最 大 数 千 も の VNX/VNXe システムを一元管理することができます。

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図5. 新しいUnisphere Management Suite

Red Hat Enterprise Linux は、x86 および x86-64 用の柔軟なプラットフォームであり、 物理システム、またはゲストとして主要なハイパーバイザに導入できます。クラウド にも導入できます。主要なすべてのハードウェア アーキテクチャをサポートし、リリー ス間の互換性もあります。Red Hat Enterprise Linux 6.3 には、豊富な機能(特にデベ ロッパー向けツール、仮想化機能、セキュリティ、スケーラビリティ、ファイル システ ム、ストレージ)を提供する機能拡張と新機能が含まれています。

EMC Avamar と EMC Data Domain は、仮想化された Oracle を迅速に導入するため に必要となる確実な保護を提供します。仮想化アプリケーション環境向けに最適化 されたEMC バックアップ/リカバリは、バックアップ時間を 90%短縮し、リカバリを 30 倍高速化するとともに、すぐに仮想マシンにアクセスできるようにするので、信頼性 の高い保護を提供します。 EMC バックアップは、大幅な節約も実現します。重複排除ソリューションは、バック アップ ストレージを 10~30 分の 1 に削減し、バックアップ管理時間を 81%短縮し、 帯域幅効率性を 99%向上させてオフサイト レプリケーションを効率化するため、投 資を平均7 か月で回収できます。

さらに、Data Domain システムと DD Boost ソフトウェアを使用する EMC バックアップ のソリューションにより、インフラストラクチャはバックアップ チームが制御する一方 で、Oracle バックアップ、リカバリ、レプリケーションは DBA(データベース管理者)が 完全に制御できます。そのため、保護がサイロ化することがなく、効率性が向上し、 リスクが低下します。

Red Hat Enterprise Linux 6.3

EMC バックアップ/ リカバリ ソリュー ション

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4 章

VSPEX 実証済みインフラストラクチャ

の選択

この章は、次のトピックで構成されています。 概要 ... 30 ステップ1:客様の使用例の評価 ... 30 ステップ2:アプリケーション アーキテクチャの設計 ... 31 ステップ3:適切な VSPEX 実証済みインフラストラクチャの選択 ... 31

(30)

概要

この章では、仮想化Oracle Database 11gOLTP 用 VSPEX ソリューションの設計方法 と、Oracle Database 11g OLTP レイヤーを配置する適切な VSPEX 実証済みインフラ ストラクチャを選択する方法について説明します。表 5 は、VSPEX 実証済みインフラ ストラクチャを選択するときに実行する必要がある主なステップの概要です。

表 5. 仮想化 Oracle Database 11g OLTP 用 VSPEX 設計プロセス ステップ アクション

1 VSPEX Oracle Database 11g OLTP 情報収集用ワークシートを使用して、お客様 のOracle OLTP ワークロードを評価します。ステップ1:客様の使用例の評価を 参照してください。

2 VSPEX サイジング ツールを使用して、必要なインフラストラクチャ、Oracle OLTP リソース、アーキテクチャを決定します。ステップ2:アプリケーション アーキテク チャの設計を参照してください。

注:このサイジング ツールを EMC のサポート用 Web サイトで入手できない場合 は、付録B の「VSPEX 用の仮想化 Oracle Database 11g OLTP の手動によるサ イズ設定」を使用して、アプリケーションを手動でサイズ設定します。

3 ステップ2 で説明している推奨事項に基づいて、正しい VSPEX 実証済みインフ ラストラクチャを選択します。「ステップ3:適切な VSPEX 実証済みインフラストラ クチャの選択」を参照してください。

注: 詳 細 に ついて は 、EMC.com および EMC オンライン サポートで入手できる 「Deploying Oracle Database on EMC VNX Unified Storage」ドキュメントを参照してください。

ステップ

1:客様の使用例の評価

VSPEX インフラストラクチャ ソリューションを選択する前に、ビジネス要件に基づき、 お客様の実際のワークロードとデータセットを把握しておくことが重要です。VSPEX インフラストラクチャを設計する際のお客様のビジネス要件について理解を深める ことができるように、VSPEX ソリューションのワークロード要件を評価する際は仮想 化Oracle 用 VSPEX 情報収集用ワークシート サイジング ツールを利用することを強 く推奨します。このソリューションの EMC 情報収集用ワークシートの詳細について は、付録A の「仮想化Oracle OLTP 用 VSPEX の情報収集用ワークシート」を参照し てください。

仮想化Oracle 用 VSPEX 情報収集用ワークシートには、お客様の Oracle OLTP のワー クロード要件と使用特性を把握し記述するための簡単な質問がいくつか用意されて います。

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ステップ

2:アプリケーション アーキテクチャの設計

このVSPEX 実証済みインフラストラクチャ ソリューションには、お客様のワークロード の例が定義されています。リファレンス仮想マシンとその特徴の詳細については、 「仮想化Oracle 用 VSPEX の情報収集用ワークシートの例」を参照してください。 お客様の情報を収集し、仮想化 Oracle 用 VSPEX 情報収集用ワークシートに入力し たら、その情報を利用してEMC Business Value PortalにあるVSPEX サイジング ツー ルを設定できます。このサイジング ツールを EMC のサポート用 Web サイトで入手で きない場合は、付録B の「VSPEX 用の仮想化 Oracle Database 11g OLTP の手動に よるサイズ設定」のサイズ設定手順に従います。

ステップ

3:適切な VSPEX 実証済みインフラストラクチャの選択

VSPEX プログラムでは、VMware vSphere と EMC VNX 製品ファミリを使用する統合仮 想インフラストラクチャの導入を簡素化することを目的とした多くのソリューションが 作成されています。アプリケーション アーキテクチャを確定したら、算出された結果 に基づいて適切な VSPEX 実証済みインフラストラクチャを選択できます。Oracle OLTP の場合は、「EMC VSPEX Private Cloud VMware vSphere 5.1 for up to 1,000 Virtual Machines」ドキュメントを参照してください。

VSPEX 実証済みインフラストラクチャを選択する際は、次のステップに従うことを推 奨します。

1. Oracle 11g OLTP 用 VSPEX サイジング ツールを使用して、リファレンス仮想マ シンの総数と、推奨されるストレージ レイアウトを明らかにします。このポータ ルを利用できない場合は、付録B を使用します。付録 B には、環境のストレー ジのサイズを手動で設定する方法が記載されています。

2. ビジネス ニーズに基づいて、他のアプリケーションのリソース容量を設計しま す。VSPEX サイジング ツールは、Oracle 11gOLTP について、必要なリファレン ス仮想マシンの総数と、推奨されるストレージ レイアウトを計算します。 3. ネットワーク ベンダー、ハイパーバイザ ソフトウェア ベンダー、VSPEX 実証済

みインフラストラクチャ、必要なリファレンス仮想マシンの数を選択します。詳 細については、VSPEX 実証済みインフラストラクチャの Web サイトを参照して ください。

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(33)

5 章

ソリューションの設計における考慮

事項とベスト

プラクティス

この章は、次のトピックで構成されています。 概要 ... 34 ネットワークの設計 ... 34 ストレージ レイアウトの設計 ... 37 Oracle 向け FAST Cache の構成 ... 41 Oracle 向け FAST VP の構成 ... 42 仮想化レイヤーの設計 ... 43 Oracle Database 11gR2 の実装の設計 ... 46 バックアップ/リカバリの設計 ... 48

(34)

概要

この章では、仮想化

Database 11g OLTP 用 EMC VSPEX ソリューションのネット

ワーク、ストレージ、仮想化、アプリケーション、バックアップ/リカバリの設計

およびベスト プラクティスについて説明します。この章は次のセクションで構

成されています。

• ネットワークの設計

• ストレージ レイアウトの設計 • Oracle 向け FAST Cache の構成 • Oracle 向け FAST VP の構成 • 仮想化レイヤーの設計 • Oracle Database 11gR2 • バックアップ/リカバリの設計

ネットワークの設計

このセクションでは、SAN および IP ネットワーク構成、さらには VMware ESXi Server ネ ット ワー ク に つ いて 、 ネ ット ワ ー ク の詳 細を 説明 し ます 。 この 仮 想 化 Oracle Database 11gR2 用 VSPEX 実証済みインフラストラクチャ ソリューションでは、ネット ワークを設計する際、VMware ESX の詳細設定とネットワークの冗長性も考慮するこ とを推奨します。 次のようなSAN のベスト プラクティスを実装することを推奨します。 • ネットワークの冗長性を得るため、複数の HBA と FC スイッチを使用する。 • 高可用性を得るため、データベース サーバから両方のストレージ SP ポートま での各FC ポートをゾーン化する。 • 代替パスへのフェイルオーバー処理を有効化し、ロード バランシングを提供 するため、PowerPath などのパス管理および動的マルチパス ソフトウェアを、 ホストで使用する IP ネットワークに関する次のベスト プラクティスを実装することを推奨します。 • ネットワークの冗長性を得るため、複数のネットワーク カードとスイッチを使用 する。 • 可能であれば、ネットワーク接続に 10 Gb Ethernet を使用する。 • VLAN(仮想ローカル エリア ネットワーク)を使用して、さまざまなネットワーク セグメントまたはサブ ネットワークに存在するデバイスを論理的にグループ分 けする。 • 物理スタックまたは仮想スタック全体でジャンボ フレームを有効化および構成 する。 概要 SAN のベスト プラクティス IP ネットワークのベ スト プラクティス

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注: 1,500 バイトを超える MTU(最大転送単位)サイズのことをジャンボ フレームと呼 びます。ジャンボ フレームは、サーバ、スイッチ、データベース サーバを含む、ネットワーク 全体のインフラストラクチャでギガビットEthernet が必要になります。 仮想世界のネットワークも物理世界のネットワークと同じ概念に従いますが、それら の概念のいくつかは、物理ケーブルとスイッチを使用する代わりに、ソフトウェアの 中で適用されます。物理世界で適用されるベスト プラクティスの多くは仮想世界にも 引き続き適用されますが、それ以外にも、トラフィックの区分化、可用性、スループッ トについて考慮事項があります。 このソリューションには、複数のネットワークと VMware ESXi ホスト上のネットワーク アダプタの冗長性を効率的に管理するための設計が組み込まれています。重要な ベスト プラクティスのガイドラインは次のとおりです。 • セキュリティと分離のために、インフラストラクチャ トラフィックを仮想マシン ト ラフィックから分離する。 • 準仮想化ネットワーク アダプタの VMXNET ファミリを使用する。 • ネットワーク I/O を活用して、ネットワークとストレージ トラフィックを 10 GbE に 統合する。 vSphere とのネットワーク接続については、「vSphere ネットワーク」を参照してください。 このソリューションのネットワーク例の 1 つとして、図 6 に示すようなスイッチの冗長 ペアがあり、すべてのサブネットで冗長リンクを備えています。 図6. 高可用性ネットワーク レイヤーの例 図 6 に、ネットワーク レイヤーの高可用性設計例を示します。VNX ファミリの高度な ネットワーク機能により、アレイでネットワーク接続の障害から保護されます。リンク 障害に対する保護機能を実現するため、各ハイパーバイザ ホストには、ユーザー Ethernet ネットワークとストレージ Ethernet ネットワークへの接続が複数あります。こ れらの接続は複数の Ethernet スイッチに分散されており、ネットワークでのコンポー ネント障害に対する保護機能を実現します。詳細については、15 ページの「VSPEX 実証済みインフラストラクチャ ガイド」のセクションを参照してください。 vSphere ネットワー クのベスト プラク ティス NFS 用の VMware ESXi 設定固有の 考慮事項

(36)

複数のネットワーク接続を集約して、1 本の接続で持続できる量を超える程度までス ループットを増やし、いずれかのリンクが障害を起こした場合に備えて冗長性を実 現します。たとえば、VMware の仮想環境では、vSwitch ごとに 2 枚の物理 NIC を使 用し、物理NIC をアップリンクして物理スイッチを分離します。

NIC チーミングを設定する場合は、NIC チーミングのフェイルバック オプションで 「no」を選択するのがベスト プラクティスと見なされます。ネットワークで何らかの断 続的な動作が生じている場合は、こうすることで、NIC カードの頻繁な切り替えが起 こらなくなります。

VMware High Availability を設定する場合は、[VMware ESX advanced setting]タブ の下にある次のVMware ESX タイムアウトなども設定します。 • NFS.HeartbeatFrequency = 12 • NFS.HeartbeatTimeout = 5 • NFS.HeartbeatMaxFailures = 10 NFS 詳細オプションにアクセスするには、次の手順に従います。 1. VMware VSphere クライアントにログインします。 2. VMware ESXi/ESX ホストを選択します。 3. [Configuration]タブから、[Advanced Setting]>[NFS]を選択します。 Oracle 11g dNFS クライアント ODM ディスク ライブラリを使用するように Oracle 11g

Database を構成します。これは 1 回限りの操作です。この設定を行うと、データベー スはオペレーティング システムによってホストされた NFS クライアントではなく、 Oracle 用に最適化されたネイティブの Oracle dNFS クライアントを使用するようになり ます。 標準のODM ライブラリは、dNFS クライアントをサポートする ODM ライブラリに置き 換えられています。図 7 は、dNFS クライアント ODM ライブラリを有効化するコマン ドです。 図7. dNFS クライアント ODM ライブラリの有効化 VSPEX 実証済みインフラストラクチャのネットワーク設計におけるその他のベスト プ ラクティスについては、「仮想化OracleDatabase 11g OLTP 用 EMC VSPEX 実装ガイ ド」を参照してください。

(37)

ストレージ レイアウトの設計

このソリューションでは、Oracle を使用した次の 2 とおりのストレージ ネットワーク テ クノロジーの用途について説明します。FC(ファイバ チャネル)での Linux LVM(論理 ボリューム マネージャ)と IP(インターネット プロトコル)での Oracle dNFS(Direct NFS) です。LVM または dNFS を使用する Oracle 11g 環境では、お客様の選定プロトコル の熟知度と専門技術、既存アーキテクチャ、予算上の制約に応じたオプションが用 意されています。 ブロック、ファイルか、ユニファイドか(または両方)を決定するための基準は複数あ ります。 • 既存のインフラストラクチャ(たとえば、既存の SAN または IP ネットワーク) • IT スタッフの技術知識 • 使いやすさまたは適合性 お客様固有の要求に最適な導入アーキテクチャを選ぶのはお客様自身です。EMC のユニファイド ストレージは、これらのいずれかのアーキテクチャをサポートするスト レージ インフラストラクチャのための柔軟性と管理性を提供します。また、ユニファイ ド ストレージは、単一ソリューションで両方のプロトコルを利用するハイブリッド アー キテクチャも提供します。

8 に VMware vSphere 5.1 仮想化プラットフォーム上の Oracle Database 11gR2 用 VSPEX 実証済みインフラストラクチャで妥当性検査された、Oracle Database 11gR2 コンポーネントとストレージ要素間のアーキテクチャの概要を示します。すべての Oracle Database 11gR2 ボリュームは、ネットワーク ファイル システム ストレージま たはFC(ファイバ チャネル)ストレージのいずれかに、ブロック ベースおよびファイル ベースのストレージをサポートするマルチプロトコル アレイを提供する EMC VNX ファ ミリとして存在します。 概要 高レベルのアーキ テクチャ

(38)

図8. Oracle Database 11gR2 ストレージ エレメント 仮想マシン用のインフラストラクチャ プールに加えて、3 個の追加のストレージ プー ルを使用して、さまざまな用途のOracle Database 11gR2 データを格納することを推 奨します。例については、 表 6 を参照してください。 表 6. Oracle Database 用 VNX ストレージ レイアウト ストレージ プール名 RAID タイプ ディスク タイプ ディスク数

Oracle データ プール RAID 5(4+1) 10,000 rpm SAS ディスク 25 Oracle FRA プール RAID 6(6+2) 7,200 rpm NL-SAS ディスク 8 Oracle REDO プール RAID 5(4+1) 10,000 rpm SAS ディスク 5

仮想化 Oracle Database 11gR2 用 VSPEX 実証済みインフラストラクチャ ソリュー ションでは、ストレージとレイアウトの設計について次のベスト プラクティスを考慮し てください。

Oracle Database 11gR2 のデータ プール

Oracle のデータおよび一時ファイル システムには、RAID 5(4+1)保護を備えた SAS ディスクを使用します。このRAID 保護とディスク タイプの組み合わせにより、良好な I/O パフォーマンスと高い容量使用率が低コストで実現すると同時に、ドライブに故 障が発生した場合にデータの可用性が保証されます。

Oracle Database 11gR2 REDO ログ プール

このソリューションでは、REDO ログのファイル システムを SAS ディスク上の RAID5 で 保護された同じ物理プール上に構成しています。書き込み集中型のワークロードや、 ランダム読み取りレスポンス タイムがより重要なワークロードに対応するために、 REDO ファイル システム用の個別プールを物理的に分離したディスク上に作成する ことを検討してください。 ストレージ レイアウト ストレージのベスト プラクティス

(39)

Oracle Database11gR2 FRA プール

バックアップへのクライアント アクセスは比較的少なく、主な設計要因は容量である ことから、Oracle FRA には NL-SAS ドライブを使用しました。大容量 NL-SAS ドライブを 使用する場合は、RAID 6 保護の使用を推奨します。 カスタマイズ お客様とベンダーが連携して、ストレージ レイアウトに必要な容量および IOPS 要 件を見積もることを推奨します。ストレージをレイアウトする際は将来の増加を考慮 し、VSPEX サイジング ツールへの入力時には予想される増加を含めてください。 管理者はファイル システム用のプールを手動で作成することも、Unisphere の自動 ボリューム管理機能を使用することもできます。管理者がストレージ プール LUN を 手動でレイアウトする場合は、「EMC VNX Unified Best Practices for Performance」ド キュメントを参照する必要があります。

FAST スイートに必要なその他のパフォーマンス要件

EMC の FAST スイート(FAST VP と FAST Cache)が提供する、VNX シリーズで利用可能 な2 つの重要なテクノロジーにより、必要な契機や状況に応じて、自動化された方法 で極端なパフォーマンスを実現することができます。VSPEX 実証済みインフラストラ クチャ用 FAST スイートの詳細については、VSPEX 実証済みインフラストラクチャの Web サイトを参照してください。

FAST Cache の有効化は Oracle Database 11gR2 には認識されない操作のため、再 構成やダウンタイムが必要になることはありません。FAST Cache は必要なストレー ジ プールまたは LUN に対してのみ使用することを推奨します。データの分散が均等 でない場合、軽量のランダムI/O には FAST Cache が最適です。

さまざまなディスクの種類(フラッシュ、SAS、NL_SAS)が混在するストレージ プー ルをユーザーが作成できます。高度に統合されたこの仮想化環境でのデータ移 行により、パフォーマンスと容量の両方の観点から最高のストレージ効率を実現 します。

Oracle Database 11gR2 に対して FAST スイート テクノロジーを有効化すると、レス ポンス タイム、読み取り/書き込みスループット、レーテンシーの改善によって Oracle Database 11gR2 のユーザー操作性が向上します。これによって、お客様にとって最 も効率のよいストレージ レイアウトを決める際の、ストレージおよびデータベースの 管理者の負担も軽減されます。

(40)

ここでは、VSPEX プライベート クラウドをベースとする仮想化 Oracle Database 11gR2 用 VSPEX 実証済みインフラストラクチャにおける VNX ストレージのレイアウトについ て説明します。この例は、ここまで説明した、ベスト プラクティスや設計に関する考 慮事項に従っています。 図9 は VNX シリーズの Oracle Database 11gR2 のストレージ レイアウト例を示して います。 図9. VSPEX の仮想化 Oracle ストレージ レイアウトの例

注: これはストレージ レイアウトのほんの一例です。EMC VSPEX スタック上で Oracle Database 11gR2 のストレージ レイアウトを独自に計画、設計する場合は、VSPEX サイジン グ ツールのガイダンスや37ページの「ストレージ レイアウトの設計」のベスト プラクティス に従ってください。

VSPEX のストレージ レイアウトの例

表 1 は、本ガイドで使用される用語の一覧です。
表  4 に、Oracle サイズ設定モデルと VSPEX リファレンス仮想マシンの対応を示し ます。 表 4.  Oracle サイズ設定モデルの VSPEX リファレンス仮想マシンへのマッピング  Oracle モデル  リソース  同等のリファレンス 仮想マシン  小規模:最大 150 ユーザーに対応する 仮想マシン  処理要件: •   2 つの vCPU   •   8 GB のメモリ   ストレージ要件(OS と Oracle バイナリ):  •   100 GB  •   25 IOPS  4
表 7.  統合された Oracle 環境のデータベース レイアウトの例  REDO プール  データ プール  FRA プール  アプリケーション  データ タイプ  REDO ログ  データファイル  FRA ファイル  FAST スイート ポリシー  FAST Cache  いいえ  はい  いいえ
表 10.  VSPEX リファレンス仮想マシンのサイズ設定表  Oracle モデル(S/M/L)  仮想マシンのリソース  VSPEX リファレンス 仮想マシン 150 ユーザーまで(小規模)  vCPU x 2、8 GB メモリ    4  250 ユーザーまで(中規模)  vCPU x 4、16 GB のメモリ  8  251 ユーザー以上(大規模)  vCPU x 8、32 GB のメモリ  16
+3

参照

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