• 検索結果がありません。

学位論文内容の要旨

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学位論文内容の要旨"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

博 士 ( 獣 医 学 ) 森 藤 可 南 子

    

学 位 論文 題 名

Stucly on the mechanism of resistance to flaviviruses of     oligoadenylate synthetase lb (Oaslb) in mice

(マウスにおけるオリゴアデニル酸合成酵素lb (Oaslb)の     フ ラ ビ ウ イ ル ス 抵 抗 性 機 構 に 関 す る 研 究 )

学位論文内容の要旨

    1型 イン タ ーフ ェ ロン (IFN)は病 原 体の 侵 入時 、IFN活 性化遺伝 子群

(ISG)を 細胞に発現させることで細胞に抗病原体状態を引き起こす自然免疫 機構において重要なサイトカインである。ISGは何百種類も存在することが知 られ ているが、機能が明らかとなっているものは多くなぃ。このうちウイル ス 感 染 時 に 機 能 す る 、Mx (myxovirus resistance gene)お よ びOas (oligoadenylate synthetase)は よ く 研 究 さ れ て い る 遺 伝 子 で あ る 。     マウ スにおいて 、Mxlおよ びOaslbは、 それぞれオ ルソミクソ ウイルス 感染 抵抗性遺伝子、フラビウイルス感染抵抗性遺伝子として知られている。

感染 実験で多用される実験用近交系マウスにおいては、MxJおよびOaslbに欠 損や 点突然変異が存在し、これらのウイルス感染に対して感受性を示す。一 方、野生由来近交系マウスにおいてはMxヱおよぴOaslbの機能の保存が報告さ れている。

    本 研 究 で は 、 日 本 で 近 交 系 化 さ れ た 野 生 由 来 近 交 系 マ ウ ス MSM/Ms (MSM)と一般的に使用されるC57BL/6J (B6)をもちいて、MSM由来ぬ遺伝 子座 を持つMxコン ジェニック マウス、お よぴMSM由来Oas遺伝子座を持つOas コン ジェニックマウスを作製し、インフルエンザウイルスおよびウエストナ イルウイルス(WNV)の感染実験を行い、MSM由来Mx遺伝子座及びOas遺伝子座の 抗ウ イルス効果を検討した。感染実験の結果、施ロンジェニックマウスはイ ンフ ルエンザウイルスに、OasコンジェニックマウスはWNVに特異的に抵抗性 を示すことが明らかとなった。このことか・ら、マウスMxlはインフルエンザウ     ―839―

(2)

イル スに対して、マウスOaslbはWNVに対して特異的に感染防御を行う因子で あることが示唆された。この結果をもとに、マウスOaslbのフラビウイルス感 染防御における役割に着目することとした。

    Oasは、2 ー5 oligoadenylate(2ー5A)合成酵素である。2ー5Aは、潜 在性RNa seLを活性化させウイルス船よぴ宿主のRNAを分解し宿主細胞の抗ウ イルス状態を引き起こす。マウスOaslbは2―5A合成酵素活性が欠損しているこ とから、既知のOasとは異なる機構でフラビウイルス感染防御を行うと考えら れるが、その機序はほとんど解明されていなぃ。

    本研究 では、分泌 型アルカリ ホスファタ ーゼ(SEAP)をレポ ーター遺伝 子とするWNVレプリコンの作製と、MSMおよぴB6由来Oaslb安定発現細胞を作製 し、Oaslbのウイルス複製抑制効果を検討した。

    興 味深 い こと に 、MSM由来Oaslbの みたらずB6由 来Oaslb安定 発現細胞 にねいても、WNVレプリコンの複製が抑制された。このことから、B6由来Oaslb はフラビウイルス複製抑制効果を保持しているものの、むvi voにおいては、

mRNA上にナ ンセンス変異を持っため、mRNAの発現が誘導されてもナンセンス 変異 媒介性mRNA分解機構によって蛋白質の発現が得られず、フラビウイルス 感染 防御を行えをいことがB6マウスのフラビウイルス感受性の原因であるこ とが推論された。

840

(3)

学 位 論 文 審 査 の 要 旨 主査

副査 副査 副査

教授 教授 准教授 准教授

安居院 大橋 苅和 佐々木

高志 和彦 宏明 宣哉

     学位論文題名

Study on the mechanlsm of resistance to flaviviruses of     oligoadenylate synthetase lb (Oaslb) in rmce      (マウスにおけるオリゴアデニル酸合成酵素lb (Oaslb) の      フ ラ ビ ウ イ ル ス 抵 抗 性 機 構 に 関 す る 研 究 )

  I型 イ ン タ ー フ ェ ロ ン(IFN)は 病 原 体 の 侵 入 時 、IFN活 性 化 遺 伝 子 群(ISG)を 細 胞 に 発 現 さ せ る こ と で 抗 病 原 体 状 態 を 引 き 起 こ す 自 然 免 疫 機 構 に お い て 重 要 ぬ サ イ ト カ イ ン で あ る 。ISGは 何 百 種 類 も 存 在 す る こ と が 知 ら れ て い る が 、 機 能 が 明 らか とな って いる も の は 多 く な い 。 マ ウ ス に お い て 、Alxl及 ぴOaslbは 、 そ れ ぞ れ オ ル ソ ミク ソウ イル ス感 染 抵 抗 性 遺 伝 子 及 ぴ フ ラ ビ ウ イ ル ス 感 染 抵 抗陸 遺伝 子と して 知ら れて い る。 感染 実験 で多 用 さ れ る 実 験 用 近 交 系 マ ウ ス に お い て は 、Mxヱ 及 ぴOaslbに 欠 損 や 点 突 然変 異が 存在 し、 こ れら のウ イノ レス 感染 に対 して 感受J陸を 示す 。一 方、 野生 由来 近交 系マ ウス においてはMxl 及びOaslbの 機能 の保 存が 報 告さ れて いる 。

  申 請 者 は 、 日 本 で 近 交 系 化 さ れ た 野 生 由 来 近 交 系 マ ウ スMSM/Ms (MSM)と 実 験 用 マ ウ ス 標 準 近 交 系 で あ るC57BL/6J (B6)を 用 い て 、MSM由 来Mx遺 伝 子 座 を 持 つ 舷 コ ン ジ ェ ニ ツ ク マ ウ ス 、 及 ぴMSM由 来Oas遺 伝 子 座 を 持 つOasコ ン ジ ェ ニ ッ ク マ ウ ス を 作 製 し 、 イ ン フ ル エ ン ザ ウ イ ル ス 及 び ウ エ ス ト ナ イ ル ウ イ ル ス(WNV)の 感 染 実 験 を 行 い 、MSM由 来Mx遺 伝 子 座 及 びOas遺 伝 子 座 の 抗 ウ イ ル ス 効 果 を 検 討 し た 。 感 染 実 験 の 結 果 、 舷 コ ン ジ ェ ニ ツ ク マ ウ ス は イ ン フ ル エ ン ザ ウ イ ル ス に 、Oasコ ン ジ ェ ニ ッ ク マ ウ ス はWNVに 特 異 的 に 抵 抗 性 を 示 す こ と が 示 さ れ 、 こ れ ら の コ ン ジ ェ ニ ッ クマ ウス は上 記ウ イル スに 対し て 正常 な防 御 機 構 を 有 す る こ と か ら 有 用 な 感 染 モ デ ル 系 と な る こ と が 示 さ れ た 。   申 請 者 は 次 に 、 マ ウ スOaslbの フ ラ ビ ウ イ ル ス感 染防 御 機構 にっ いて 解析 を行 った 。Oas は 、2 5 oligoadenylate25A)合 成 酵 素 で あ り 、 産 生 さ れ た25Aが 潜 在 性RNA 分 解 酵 素RNaseLを 活 性 化 さ せ 、 ウ イ ル ス 及 ぴ 宿 主 のRNAを 分 解 し 宿 主 細 胞 の 抗 ウ イ ル ス

(4)

状態を引き起こすことが知られている。マウスOaslbは2―5A合成酵素活性が欠損してい ることから、既知のOasとは異をる機構でフラビウイルス感染防御を行うと考えられる が、その機序はほとんど解明されていない。申請者は、分泌型アルカリホスファターゼ (SEAP)をレポー ター遺伝子 とするWNVレプリコンとMSMおよびB6由来Oaslb安定発現 細胞株を作製し、Oaslbのウイルス複製抑制効果を検討した。その結果、MSM由来Oaslb のみならずB6由来Oaslb安定発現細胞においても、WNVレプリコンの複製が抑制された。

このことから、B6由来Oaslbは短縮型タンパク質にも拘らずフラビウイルス複製抑制効 果を保持していること、及びB6マウス生体内においては、mRNA上に存在するナンセンス 変異のためナンセンス変異媒介性mRNA分解機構によってタンパク質の発現が極めて低下 していることが、フラビウイルス感染防御能の欠損の原因であることが示唆された。

  以上一連の研究成果は獣医学の分野において新しい知見を与えるものと判断された。

よって、審査員一同は、上記博士論文提出者、森藤可南子氏の博士論文は、北海道大 学大学院獣医学研究科規定第6条の規定による本研究科の行う博士論文の審査等に合格 と認めた。

参照

関連したドキュメント

ときには幾分活性の低下を逞延させ得る点から 酵素活性の落下と菌体成分の細胞外への流出と

仏像に対する知識は、これまでの学校教育では必

わからない その他 がん検診を受けても見落としがあると思っているから がん検診そのものを知らないから

このように、このWの姿を捉えることを通して、「子どもが生き、自ら願いを形成し実現しよう

自閉症の人達は、「~かもしれ ない 」という予測を立てて行動 することが難しく、これから起 こる事も予測出来ず 不安で混乱

とされている︒ところで︑医師法二 0

賠償請求が認められている︒ 強姦罪の改正をめぐる状況について顕著な変化はない︒

・私は小さい頃は人見知りの激しい子どもでした。しかし、当時の担任の先生が遊びを