NII-Electronic Library Service
正
理
一
滴
論
法
上
釋
和
譯
( 二 )N工工
一
Electronlc Llbrary Servlce渡
邊
照
宏
總 諡 爲 自 比 量 品 第 二 已 に 此 く の 如 く 現 量 を 設 き た り。
次 に 比 量 を 読 か ん と 欲 し て 曰 く一
比
量
を
分
つ て 二と
爲
す
。 比 量 を 分 つ て 二 と 爲 す、
二 類 と爲
す な り。
今 應 に 比 量 の 相 を 詭 く べ き に 何 ぞ 忽 ち に し て 類 の 別 を 読 く や 。 曰 く 。 爲 他 比 量 は 言 読 を 體 と爲
し 爲 自 比 量 は 智 を 體 と爲
す 。 此 二 は 畢 竟 じ て 異 れ る が 故 に一
の 相 を 有 せ す 。 故 に 此 二 に 於 い て 各 別 の 相 を 設 か ん が 爲 に 先 づ 類 の 別 を 設 き た る な り。
類
の 別 と は 品 類 の 別 な り 。若
し 品 類 の 別 を 詮 く 時 は 各 の 品 類 に 隨 つ て 相 を 設 く こ と を 得 る も、
若 し 然 ら す ん ぱ 相 を 詮 く こ と を 得 す 。 故 に 類 の 別 を 読 き た る は 以 つ て相
を 読 か ん が爲
の み 。 類 の 洌 を 證 か す ば 相 を 詮 く こ と 正 理一
滴 論 法 上 釋 和 鐸(
二)
八一
智 山 學 報 能 は ざ る を 知 る が 故 に 先 づ 類 の 別 を 説 き た る な り 。 吹 に 何 を か 二 と 爲 す や
。
曰 く 八 二二
爲
自
と
爲
他
と
な
り
。 爲 自 と は 此 れ 自 に 對 す る な り 。 依 っ て 以 つ て 自 ら 了 解 ず る が 故 に 爲 自 と 爲 す 。 爲 他 と は 此 れ 他 に 對 す る な ウ 。 依 っ て 以 つ て 他 を し て 了 解 せ し む る が 故 に 爲 他 と 爲 す 。 此 中 爲 自・
爲 他 の 二 の 比 量 の中
に 就 い て 爲 自 の 智 を 如 何 が 差 別 す る や 。 曰 く三
此
中
、三
相
の因
に
由
る所
比
の智
を
名
づけ
て
爲
自
比
量
と爲
す
。 三 相 の 相 は 後 に 説 く べ し 。 此 を 有 す る が 故 に 「 三 相 の 」 凵 q 調 ぴ、
義 品 を 記 し て 解 す る 具 な る が 故 に 「 因 」酬
言 園 。 此 三 相 の 因 よ り 生 じ た る 智 な り と 詮 く は こ れ 因 門 の 差 別 なb
。 三 相 の 因 の 所 縁 も 亦 此 三相
の 因 よ り 生 す る が 故 に、
「 所 比 の 」 と 読 き て 差 別 す、
こ れ 境 門 の 差 別 な り 。 三相
の 因 よ り 生 じ て 所 比 を 所 縁 と爲
す 智 が こ れ 爲 自 比 量 な り。
NII-Electronic Library Service 已 に 相 の 邪 解 を 破 斥 す 。 次 に 果 の 邪 解 を 破 斥 せ ん が 爲 に 曰 く
N工工
一
Electronlc Llbrary Servlce四
量
果
を
安
立
す
る こ とは
此
に
於
いて
も
亦
現
量
に同
じ
。 量 の 果 を 安 立 す る こ と は 此 比 量 に 於 い て も 亦 現 量 に 同 じ 、 現 量 に 於 け る が 如 し 、 と 知 る べ し 。譬
へ ば 現 量 は 青 の 同 類 と し て 領 受 せ ら る る 時 は 青 の 了 悟 を 性 と 爲 す と 安 立 せ ら る 、 故 に 青 の 同 類 性 は 能 安 立 た る 因 に し て 量 な り、
青 の 了 悟 を 性 と 爲 す も の は 所 安 立 に し て 量 果 な り 。 此 く の 如 く 比 量 に し て 青 の 行 相 を 有 し て 生 す る 時 は 青 の 了 悟 を 性 と 爲 す と 安 立 せ ら る、
故 に 青 の 同 類 性 は 此 に 於 け る 量 な り 、青
の 分 別 を 性 と 爲 す も の は 此 に 於 け る 量 果 な り 。 同 類 性 の 力 に 依 る に 非 ざ れ ば 此 は 青 の 了 察 を 性 と 爲 す と 成 ぜ ら れ ざ る が 故 な り 。 此 く の 如 く數
・
相 ・ 果 の 邪 解 を ば 此 處 に 、 ま た 行 境 の 邪 解 を ぱ 現 量 品 に 於 い て 破 斥 し 已 る 。 因 の 三相
相
を 設 け る 因 み に 因 に 三 相 有 る こ と を 顯 せ り。
此 を ば 読 か ん が 爲 に 曰 く五
次
に三
相
と
は(
一
)因
が
所
比
に遍
じ
て
有
な
る性
と
正 狸一
滴 論[
法 上 釋 和 譯(
二)
八 三智 山 學 報 八 四 ボ V 因 に 三 相 有 り
、
此 三 相 を 設 く べ し 《 と 補 読 す べ し 。 復 、 此 三 相 と は 何 ぞ や 。 曰 く 「 因 が 所 比 に 邁 じ て 有 な る 性 」 と。
所 比 の 相 は 後 に 詮 く べ し。
》 因 が 所 比 に 遍 じ て 有 な る 性 決 定 す 《 と は 第一
相 な り 。 此 に 於 い て は 》 決 定 す 《 の 言 を 設 か ざ る も 後 邊 に は 設 く が 故 に 前 二 相 に 於 い て も 亦 然 な り と 觀 る べ し 。 因 が非
現 見 の 智 に 於 い て 因 由 た る はi
種 子 が 芽 に 於 け る が 如 く −1
相 應 性 に 由 る に は 非 す.
所 見 に非
ざ る 烟 に 由 り て は 火 を 了 解 す る こ と 無 き が 故 な り 。 自 の 境 を 有 す る 智 を 生 す る こ と に 因 り て 非 現 見 の 義 體 を1
燈 の瓶
等 に 於 け る が 如 くー
・
顯
示 す る に も非
す、
所 見 有 り と 雖 も 若 し 相 屬 不 決 定 な ら ば 了 解 す る こ と 無 き が 故 な り。
故 に 非 現 見 の 義 體 を 了 解 せ し む る 因 の 作 用 は 非 現 見 の 義 體 と の 無 間 相屬
性 に 依 る 決 定 な り、
他 に は 非 す 。 而 し て 隨 合・
遮 離・
宗 法 性 は 因 の 作 用 の 體 な る が 故 に、
其 決 定 す る こ と を 確 知 す る を 要 す 。 故 に 何 れ の 相 に 於 い て も V 決 定 す 《 の 言 あ り と 觀 る べ し 。 串 Ω 輝 巳 簧 Qo サ 爵 げ 母 qD7 臣冖
N一
出 版 本 ( 団 o 口 零 oP 同 鵠 虧 ) や 巽.
μ 153 を 見 よ 。 此中
、
「 有 な る 牲 」 の 言 は V 眼 所 見 性 な る が 故 に 《 等 の 不 成゜
を 遣 る 。 「 遍 じ て 」 の 言 は 宗冖
分 不 成 の 因 を 遣 る 。 詮 い て 》 樹 は 有 思 な り 、 睡 眠 有 る が 故 に 《 と 言 ふ が 如 き、
宗 の V 樹 《 に 葉 を 閉 つ る こ と あ る は 》 睡 眠 《 の相
な り、
然 れ ど も こ れ 宗 の一
分 に 於 い て は 不 成 な り 。 夜 分 に 葉 を 閉 つ る は一
切 の 》 樹 《 に は非
歩 し て 其 若 干 の も の の み な れ ば な り 。 「 所 比 に 遍U
て 有 な る 性」
と 言 ふ は 不 共 の 法 を 遣 る。
若 し 》 所 比 に 定 ん で 有 な る 性 《 と 言 は ば 唯 V 所NII-Electronic Library Service 聞 性 《 の み 能 く 因 と な る を 得 べ し 。 「 決 定 す 」 の 言 は
一
切 の 獪 豫 不 成 を 遣 る 。N工工
一
Electronlc Llbrary Servlce六
( 二 )
同
品
に定
ん
で
有
な
る性
と
「 同 品゜
一
の 相 は 後 に 説 く べ し。
V 此 に 定 ん で 有 な る 性 決定
す 《 と は 第 二 相 な り 。 叉 此 に 於 い て は、
「 有 な る 性 」 の 言 は 相 違 を 遒 る。
此 れ 同 品 に は非
有 な れ ば な り 。 「 定 ん で 」 の言
は 共 の 不 定 を 遘 る 。 此 は 唯 に 同 品 の み な ら 宀 9。
爾 品 倶 に 轉 す れ ば な り 。 「 同 品 に 定 ん で 有 な る 性」
と 言 ふ は 同 品 不 遞 有 の V 勤 勇 無 問 所 發 《 も 亦 因 な る こ と を 詮 く 。 若 し 》 遍 じ て 《 と 言 は ば 》 同 品 に 遍 じ て 有 な る 性 有 る を 因 と 爲 す 《 と 謂 ふ 義 と な る べ き が 故 に、
》 勤 勇 無 間 所 發 性 《 は 因 に は非
ざ る べ し 。 「 決 定 す 」 の 言 は 隨 合 獪 豫 の 不 定 を 除 く 。 読 い て 》 或 人 は一
切 智 者 な り、
設 く こ と 有 る が 故 に 《 と 曽 口 ふ が如
き 、 V 鏡 く こ と 有 る 性 《 は 同 品 の V一
切 智 者 《 に 於 い て 獪 豫 な る が 故 な り 。七
( 三 )及
び
異
品
に遍
じ
て
無
な
る性
決
定
す
るな
9
。 正 理一
滴 譌 法 上 釋 和 課(
二 ) 八 五智 山 學 報 八 六 「 異 品 」 の 相 は 後 に 読 く ぺ し 。 V 此 に 遍 じ て 無 な る 性 決 定 す 八 と は 第 三 相 な り 。 此
中、
「 無 な る 性」
の 言 は 相 遶 を 遣 る 。 相 違 は 異 品 に は 有 な れ ば な う 。 「 遍 じ て 」 の 言 は 共 の 異 品一
分 轄 を 遒 る 。 》 勤 勇 無 間 所 發 性 《 を 成 立 せ ん と す る 時 、 》 無 常 性 《 は 異 回讐
分 の 》 電 光 《 等 に 於 い て は 有 な る も 》 虚 空 《 等 に 於 い て は 無 な り 。 故 に 決 定 し て 此 を 遣 る 。 若 し 》 異 品 に定
ん で 無 な る 性 《 と 言 は ば 》 異 品 に 定 ん で 無 な る を 因 と爲
す 《 と 謂 ふ 義 と な る べ し 。 若 し 然 ら ば 》 勤 勇 無 間 所 發 性 《 は 同 品 に も 亦 無 な る こ と あ る が 故 に 因 に は 非 ざ る べ し 。 故 に 》 定 ん で 《 と は 言 は 宀 9.
。 「 決 定 す 」 の言
は 異 品遮
離 獪 豫 の 不 定 を 逧 る 。 問 う て 曰 く 》 若 し 已 に 同 品 定 有 性 を 詮 か ば 異 品 遍 無 性 は 解 悟 せ ら る べ き の み 。 復 何 の 爲 に か 兩 な が ら 詮 く や 《 と 。 答 へ て 曰 く、
隨 合 或 は 遮 離 は 必 す 決 定 有 り て 用 ひ ら れ ざ る べ か ら ざ る こ と を 顯 示 せ ん が爲
に 兩 な が ら 倶 に 読 く な り 。 若 し決
定 無 く し て 兩 な が ら を 用 ふ る時
は、
》 同 品 に は 有 に し て 異 品 に は 無 な る を 因 と 爲 す 《 と 謂 ふ 義 と な る べ し 。 若 し 然 ら ば 》 彼 は 暗 色 な り、
此 人 の 子 な る が 故 に、
獪 し 現 見 の 子 の 如 し 《 と 読 く に 》 此 人 の 子 た る 性 《 は 因 と な る べ し 。 故 に 必 す 決 定 有 る 隨 合 ・ 遽 離 を 用 ひ 以 っ て 能 立 と 所 立 と の 相 屬 を解
悟 す べ き な り 。 若 し 倶 に 決 定 有 ら て 用 ひ ら る る こ と を 確 知 す る 時 は 兩 者 の中
の一
の み を 用 ふ べ く 兩 な が ら 倶 に 用 ふ る に は非
す 。 故 に 必 す 決 定 有 る 隨 合 或 は 遮 離 を 用 ふ べ きNII-Electronic Library Service こ と を 歡 示 せ ん が 爲 に 兩 な が ら 詮 く な り 。 所 比
三 相 を 説 く 因 み に 所 比
・
同 品 ・ 異 品 を 言 へ り。
常 に 此 等 の 相 を 詮 く べ し 。 此中、
何 を か 所 比 と 爲 す や 。入
此
處
に
所
比
と
は
欲
知
の能
別
有
る有
法
な
り
。 此 處 に て は 因 の 相 を 決 定 す べ き が 故 に 所 比 と は 有 法 な り。
餘 處 に て は、
若 し 所 立 を 了 解 す る 時 に は 所 比 と は 聚 な り、
若 し 遞 充 性 を 決 定 す る 時 に は 所 比 と は 法 な り 。 此 こ と を 顯 示 せ ん が爲
に「
此 處 に 」 と 言 ふ 。 「 欲 知 の 」 と は V 知 ら ん と 欲 す る 所 の 《 な り、
「 能 別 」 と は 法 なb
、
此 有 る が 故 に 有 法 と 爲 す。
読 く 所 此 く の 如 し 。 同 品何 を か 同 品 と 爲 す や 。 正 理
一
滴 繪 法 上 釋 和 課(
二 ) 八 七 N工工一
Electronlc Llbrary智 山 學 報 八 八
九
所
立
法
の共
性
と
均
等
な
る義
品
を
名
づけ
て
同
品
と
爲
す
。 「 同 ・ 叩 」 と は 均 等 な る 義 品 な り 。 宗 と 均 等 ・ 隣 近 な る 義 品 を ば 、 假 立 し て 説 い て 「 同 品 」 と 名 つ く 。 「 均 等 」 の 言 を 以 つ て 差 別 す る な り 。 「 同 品 」 と は 均 等 な る 品 類 な り 。 均 等 な る を 詮 い て 「 同 」 と 名 つ く 。 或 は 問 う て 曰 く 》 宗 と 同 晶 と の 共 性 あ り 、 此 に 依 り て 同 品 は 宗 と 均 等 な り 、 と は 何 を 言 ふ や 《 と 。 答 へ て 曰 く、
所 立 法 の 共 性 に 由 る 。 未 だ 成 立 せ ら れ ざ る が 故 に 「 所 立 」 に し て、
依 他 な る が 故 に 「 法 」 な り、
故 に 名 づ け て 「 所 立 法 」 と馴
。
所 立 は 差 別 に は 非 す し て 共 性 な り 。 故 に 此 處 に 所 立 は 共 性 な り と 詮 く 。 所 立 法 に し て 而 も 共 性 な り。
故 に V 所 立 法 の 共 性 に 由 る が 故 に 宗 と 均 等 な る を 同 品 ル 爲 す 《 と 謂 ふ 義 な り 。 異 品 何 を か 異 品 と爲
す や 。 曰 く一
〇
同
品
に非
ざ るを
異
品
と
爲
す
、彼
と
異
り
彼
と
相
違
し
及
び
彼
の無
き
な
り
。 同 品 に非
ざ る を 異 品 と爲
す 。 同 品 に非
す と は 何 を 謂 ふ や。
彼 同 品 と 異 る と 、 彼 と 相 逹 す る と 、 彼 同NII-Electronic Library Service の 品 無 と な り 。
若
し 栄 だ 同 品 の 自 性 無を
識 別 せ ざ る 時 は 同 品 と の 別 異 性 と 彼 と の 相 違 性 と を 了 解 し 得 可 か ら す 。 故 に 同 品 の 無 は 能 く 別 異 性 と 相 違 性 と を 了 解 せ し む る 功 力 を 有 す る が 故 に こ れ 別 異 と 相 逹 と の 體 性 な り と 了 解 せ ち る 。 故 に 無 に は 現 に 同 品 の 非 有 の 性あ
り と 了 解 せ ら れ 、 別 異 と 相 違 と に は 功 力 に 隨 ひ て非
有 の 性 あ り と 了 解 せ ら る 。 故 に 此 三 は 何 れ も 異 品 な り 。N工工
一
Electronlc Llbrary Servlce一
一
復
次
に
三
相
因
は唯
三
のみ
な
り
。 因 の 三 類已 説 の 三 相 に 依 り て 因 に 三 相 あ り 。 次 に 此 三 相 因 は 唯 三 の み な り
。
「 復 次 に 」 の 言 は 所 餘 の 所 言 を 附 加 せ ん が爲
な り 。 初 に は 三 相 を 問 ひ、
後 に は 三 相 因 を 問 ふ な り 。 此 中、
三 相 は 巳 に 読 き た り 。 當 に 三 相 因 を 詮 く べ し 。 三 相 因 は 唯 三 の み な り 。 三 相 因 に 三 類 有 り と の 義 な り 。 次 に 何 を か 三 と爲
す や 。 曰 く一
二
不
認
得
と
及
び
自
性
と
所
作
と
な
9
。 所 立 を遮
す る 時 に は 不 認 得 有 り て 三 相 を 有 す 。 所 立 を 成 す る 時 に は 自 性 と 所 作 と 有 り て 三 相 を 有 正 理一
滴 諭 法 上 釋 和 課(
二)
八 九智 山 學 報 す 。 不 認 得 を 例 を 以 つ て 読 い て 曰 く 九 〇
=
二此
中
、不
認
得
と
は
説
いて
《或
處
差
別
に於
いて
瓶
無
し
、た
るに
認
得
せら
れ
ざ る ガ故
に
《と
言
ふガ
如
し
。認
得
相
を
得
し
「 読 く が 如 し 」 と は擧
示 す る 義 な り 。 此 不 認 得 の 如 き は 他 に も 亦 有 り . 唯 此 の み に は非
す、
と の 義 な り 。 「 處 」 と は一
の 處 な り、
所 差 別 な る が 故 に 「 差 別 」 と 詮 く、
能 解 者 の 現 量 所 得 な り 。一
切 處 は 即 ち 然 ら す 。 故 に 「 或 」 と 言 ふ 。 》 能 解 者 の 現 量 所 得 な る 或 處 に 於 い て 《 と は 有 法 な り 。「 瓶 無 し 」 と は 所 立 な り 。 「 認 得 」 と は 智 な り 。 此 の 「 相 」 と は 能 生 因 の 和 合 な り 。 此 れ 認 得 の 相 な れ ば な り 。 此 を 「 得 し た る 」 義 體 は 能 生 因 と し て 和 合 に 攝 せ ら る る が 故 な り 。 「 認 得 相 を 得 し た る 」 と は V 可 見 な る 《 の 義 な り 。 「 此 が 認 得 せ ら れ ざ る が 故 に 」 と は こ れ 因 な り 。 若 し 此 れ 此 處 に 無 な ら ば 如 何 に し て 此 れ 此 處 に 可 見
な
る や 。 無 な り と は 雖 も 可 見 性 を 假 設 す る が 故 に 名 づ け て 可 見 と 爲 す 。 若 し 想 念 し て 》 若 し 此 れ 此 處 に 有 な り せ ば 必 す 可 見 な る べ し 《 と 謂 ふ が 如 く ば、
此 れ 此 處 に 無 なb
と は 雖 も 可 見 なb
と 假 設 す べ し。
何 を か 此 く の 如 く 想 念 す る や 。 曰 く 自 の 所 縁NII-Electronic Library Service を
觀
見 す る 能 作 因 を 悉 皆 具 足 す る も の こ れ な り 。 何 の 時 に か 此 を 悉 皆 具 足 す と 知 る や 。 曰 く 同 智 に 於 い て會
合 す る 餘 の 事 を 認 得 す る 時 な り 。 若 し 相 互 に觀
待 す る 二事
あ り て一
の 根 智 の 所 取 に し て 眼 等 の 願 う て 對 向 す る 所 な ら ば 此 を V 同 智 に 於 い て 會 合 す 《 と 名 つ く 。 此 く の 如 き 二 事 有 る 時 は 隨一
に 決 定 せ る 了 解 は無
し 。 相 應 性 は 二 に 於 い て 無 差 別 な る が 故 な り 。 故 に 同 智 に 於 い て 會 合 す る一
事 が 現 に 所 見 と な る 時 は、
他 は 悉 皆 の 觀 見 の 和 合 を 有 す る が 故 に 若 し 有 な ら ば 必 す 可 見 な る べ し 。 此 く の 如 く に 想 念 し て 可 見 な る こ と を 假 設 す。
此 の 不 認 得 は 可 見 不 認 得 な り 。 故 に 瓶 の 敏 除 せ る こ の 處 と 及 び 此 を 所 縁 と爲
す 智 と は 可 見 不 認 得 を 決 定 す る 因 な る が 故 に 可 見 不 認 得 と 名 つ く 。 若 し 未 だ 同 智 に 於 い て 會 合 す る 事 と 此 の 智 と を 決 定 せ ざ る 時 は 可 見 不 認 得 を決
定 す る こ と 無 し 。 故 に 不 認 得 と は 事 と 此 の 智 と に 名 つ く 。 唯 に觀
見 轉 ぜ ざ る の み な ら ば 自 ら 決 定 す る 所 無 き が 故 に 解 を 生 ぜ ず 。 故 に 〉瓶
の 鉄除
せ る 處 と 及 び 此 の 智 と をiI
・
言 の 功 力 に 隨 ひ て ー−
可 見 不 認 得 の 體 性 と 論 く 《 と觀
る べ し 。 復 次 に 何 を か認
得 相 の 得 と 爲 す や 。 曰 くN工工
一
Electronlc Llbrary Servlce一
四
認
得
相
の得
と
は他
の衆
認
得
縁
の具
足
と
自
體
差
別
と
な
9
。 正 理一
滴 譲 法 上 糠 和 課(
二 ) 九冖
智 山 學 報 九 二 「 認 得
相
の 得 」 と は 譬 へ ば V 瓶 が 認 得相
を 得 す る 性 《制
百 ふ が 如 し 。 「 他 の 衆 認 得 縁 の 具 足 と は ー ー瓶
も 亦 智 の 能 生 因 な れ ど もー
他 に 眼 等 も 亦 然 る を言
ふ 。 可 見 の瓶
よ り 他 の 諸 因 を 名 づ け て「
他 の 衆 縁 」 と 詮 く 。 此 等 の 現在
す る を 「 具 足 」 と 名 つ く 。「 自 體 」 は 所 餘 の も の と 差 別 せ ら る る が 故 に
即
ち 「 差 別 」 な り、
有 差 別 な り と の 義 な り 。 故 に こ の 有 差 別 の 自 體 と 及 び 此 く の 如 き 他 の 衆 縁 の 具 足 と の 二 は 瓶 等 が 認 得 相 を 得 す る 性 な り と觀
る べ し。
如 何 な る を か 自 體 差 別 と 爲 す や 。一
五
他
の衆
認
得
縁
ガ
有
な
る時
、
醴
と
爲
す
。必
ず
現
量
所
得
とし
て
のみ
有
な
るを
これ
自
可 見 の 瓶 よ り 他 の 衆 認 得 縁 が 有 な る 時 、 自 體 がi
若 し 有 な ら ばー
必 す 現 量 所 得 な る を 自 體 差 別 と 爲 す 。 此 義 は 此 く の 如 し、
曰 く、
此 は一
能 解 者 に觀
待 す る 現 量 の相
な う 。 此 く の 如 く な ら ば、
一
の 見 者 が 現 に 見 る 時 、 現 の 所 見 の 體 に は か の 二 性 有 り 。 ま た 時・
處・
自 性 の 極遠
な る も の は 不 可 見 に し て 自 體 差 別 を 缺 く、
但 し 他 の 衆 縁 を 具 足 す 。 か の 見者
が 見 る 時 に 其 衆 縁 は 現 在 す 。 故 に 此 等 現 在 し て 以 つ て 彼 が 現 に 見 る な り 。 然 れ ど も 若 し 現 に 見 ざ る 時 は 相 應 の 處 に あ る も の を も 亦 見 る を 得 す、
他 のNII-Electronic Library Service 衆 縁 缺 減 せ る な り
、
但 し 自 體 差 別 は 有 り 。 ま た、
處 ・ 時 の遠
隔 な る も の は 兩 倶 缺 減 な り 。 此 く の 如 く、
若 し 人 見 る時
は 他 の 衆 縁 は 缺 減 せ ざ る も 而 も 自 體 差 別 は 缺減
せ る こ と あ る べ し 。 若 し 見 ざ る 時 は 、 相 應 の 處 に あ る も の は 見 得 べ く し て 而 も他
の 衆 緑 缺 減 し、
餘 は 雨 倶 缺 減 な り 。 己 に 例 を 以 つ て 不 認 得 を 詮 き た り 。 次 に 自 性 を 例 を 以 つ て 詮 か ん が 爲 に 曰 くN工工
一
Electronlc Llbrary Servlce=
ハ自
性
と
は、
唯
自
の有
性
のみ
に
より
て
有
な
る所
立
法
の因
な
9
。
「 自性
は 因 な り 」 と 謂 ふ 。 如 何 な る 因 を か 所 立 の 自 性 な る の み と 爲 す や。
曰 く、
自 の 有 性 の み な る を 「 唯 自 の 有 牲 の み 」 と 爲 す 。 若 し こ れ 有 な る 時 は か れ 有 と な る 性 有 る を 言 ふ なb
。 若 し 因 の 自 の 有 性 に 觀 待 し て 有 に し て 因 の 有 性 を 離 れ た る餬
釧
因 由 に 觀 待 す る こ と 決 し て 無 く ば 、 こ れ 唯 自 の 有 性 の み に よ り て 有 な る 所 立 な り 。 此 く の 如 き 所 立 の 因 は こ れ 所 立 の 自 性 に し て 餘 に は 非 す 。 例 を 詭 い て 曰 く一
七
説
いて
V
此
は樹
な
9
、尸
攝
憩
な
る
ガ
故
に
《と
言
ふか
如
し
。 正 理[
滴 諭 法 上 釋 和 譯(
二)
九 三智 山 學 報 九 四 「 此 は 」 と は 有 法 な り
、
【,
樹 な う L と は 所 立 な り 、 「 尸 攝 想 な る が 故 に 」 と は 因 な り 。 こ れ 、 V 此 は 樹 の 言 詮 に 相 懸 す、
尸 攝 憩 の 言 詮 に相
應 ず る が 故 に 《 と い ふ 義 な り 。 此中
、
尸 攝 愁 の 言 論 を 知 ら ざ る 癡 子 の、
尸 攝 想 の 豊 多 な る 腱 に 居 る あ り、
人 有 り て 高 き 尸 攝 恕 を 指 示 し て 》 此 は 樹 な り 《 と 読 く、
此 時 彼 ぱ 癡 愚 な る が 故 に 》 尸 攝 想 は 高 き に 因 り て 樹 な り と 言 鏡 す 《 と 決 知 す。
而 し て 低 き 尸 攝 憩 を 見 て は V こ れ 樹 に 非 す 《 と 決 知 す 。 こ の 癡 子 は 》 唯 尸 攝 忍 の 性 の み に 因 り て 樹 なb
と 言 読 す る こ と 《 に 轉 ぜ し め ら る ぺ き な り 。 此 處 に 樹 な り と 言 設 す る は 高 き こ と 等、
餘 の こ と に 因 る に は 非 す、
唯 尸 攝 忍 性 の み に 因 る、
尸 攝 想 枝 等 を 有 す る 性 に 因 る、
と い ふ 義 な り 。 所 作 を 例 を 以 つ て 設 か ん が 爲 に 曰 く一
入
所
作
と
は 、詭
いて
v彼
處
に火
あ
9
、烟
あ
るガ
故
に
《と
言
ふガ
如
し
。
「 火 あ り 」 と は 所 立 な り 、 「 彼 處 に 」 と は 有 法 な り、
「 烟 あ る が 故 に 」 と は 因 な り 。 能 作 所 作 の 性 は 現 量 と 不 認 得 と に 因 る こ と 世 間 共 許 な り 。 故 に 自 性 に 於 け る が 如 く 所 作 に 於 い て は そ の 相 を 詮 か す。
特 に 自 性 と 所 作 に つ い て 問 う て 曰 く 》 已 に 三 相 あ る が 故 に 因 は 唯一
な り と爲
す こ と 理 に 應 ぜNII-Electronic Library Service す 。 若 し 類 別 あ り と
爲
さ ば 更 に 別 を 生 じ 、 若 し 此 く の 如 く な ら ば一
の 自 性 因 の み に 於 い て も 無 邊 の 類 あ る べ き が 故 に、
三 の み と 読 く こ と 理 に 應 ぜ す 《 と 。 答 へ て 曰 くN工工
一
Electronlc Llbrary Servlce一
九
此
中
、二
は
實
事
を
成
立
し、
一
は遞
遣
の因
な
り
。 「 此 申 」 此 三 因 の 中 に 於 い て、
二 因 は 實 事 を 成 立 す、
即 ち 實 有 を 成 立 し て 證 解 を 生・
? 。一
は 遮 遣 の 因 に し て 證 解 を 生 す 。 遮 遣 と は 非 有 と 非 有 の 言 読 境 と に 名 つ く と觀
る べ し 。 此 義 は 此 く の 如 し、
曰 く 、 因 は 所 立 を 成 立 せ ん が 爲 な る が 故 に 所 立 の 具 な り、
所 立 は 主 な り 。 故 に 圭 の 所 立 に 差 別 あ る に 隨 っ て 所 立 の 資 具 の 因 に 差 溺 有 る な り 、 自 體 の 差 別 に 隨 ふ に は 非 す。
而 し て一
分 の 所 立 は 實 有、
一
分 は 遮 逧 な り 。 實 有 と 遮 遺 と は 互 に 逍 り て 別 立 せ ら る る が 故 に 其 の 因 も 相 異 す 。 復 次 に一
分 の 實 有 は 因 と 相 異 し一
分 は 不 異 な り 。 相 異 と 不 異 と は 亦 互 に 離 し て 自 立 す る が 故 に 其 の 因 も 相 異 す 。 故 に 所 立 互 に 相 違 す る に 由 り て 三 因 の 差 別 あ る な り.
自 皚 に 由 る に は 非 す 。 復 次 に 問 う て 曰 く、
何 の 故 に 此 三 は 因 な る や 。 叉 、 何 の 故 に 所 餘 は 因 に 非 ざ る や 。 唯 三 の み が 因 に し て 所 餘 は 因 に非
ざ る こ と を 並 び に 顯 示 せ ん が 爲 に 曰 く 正 理一
滴 論 法 ヒ 釋 和 譯(
二)
九 五智 山 學 報 九 { ハ
二
〇
若
し
自
體
繋
矚
有
ら
ば
一
義
能
く
他
義
を
證
解
す
べき
ガ
故
な
り
。 ヰ 自 體 に 由 る 繋屬
を 名 づ け て 「 自 體 繋屬
」 と 爲 す 。 自 體 繋 屬 性 と は 繋屬
自體
性 の 義 な り。
能 作 若 し く は 自 性 を 成 立 せ ん と す る 時、
所 作 若 し く は 自 性 の 自 體 繋 属 は 無 差 別 な り、
故 に一
合 成 語 を 以 っ て 兩 な が ら 倶 に 攝 す 。 「 故 な り 」 と は 》 所 以 《 を 示 す 。 若 し 自 體 繋 屬 有 ら ば 能 立 の 義 は 能 く 所 立 の 義 を 證 解 す べ き が 故 に 、蜩
三 は 證 解 を 生 じ、
所 餘 は 證 解 を 生 ぜ す 。 拿 譯 丈 に 省 略 せ る一
句 路 爵 醫 コ 騨 瞠 質.
臥 ロ艮
島 に 就 い て は 英 課 ℃°
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刈 磨 照 o 復 次 に 何 の 故 に 自 體 繋 屬 有 な る に 定 ん で 能 所 證 の 性 有、
然 ら す ん ば 無 な る や 。 曰 く二
一
若
し
此
く
の如
き
繋
屬
無
く
ば
此
無
散
亂
決
定
無
き
ガ
故
な
9
。
「 此 く の 如 き 」 と は 自 體 を 名 つ く 。 此 自 體 に 由 る 繋 屬 無 き を 「 此 く の 如 き 繋 屬 無 し 」 と い ふ 。 若 し其
處 に 自 體 に 由 る 繋 屬 無 く 「 此 く の 如 き 繋属
無 く ば 」 此 無 散 亂 決 定 無 きな
り 。 此 繋屬
境 の 無 散 亂 を 「 此 無 散 亂 」 と い ひ、
此 決 定 を 「 此 無 散 亂 決 定 」 と い ひ、
「 此 無 き が 故 な り 」 と 設 く 。 此 義 は 此 く の 如 し 、NII-Electronic Library Service 曰 く
、
若 し 其 處 に 自 體 に 由 る 繋 屬 無 く ば V か の葬
繋 屬 な る 境 に 於 い て 必 す 散 亂 な ら ず 《 と 二 に 於 い て 無 散 亂 決 定、
不相
離 性決
定 有 る こ と 無 し 。 而 し て 能 所 證 の 性 は 無 散 亂 決 定 に 由 る 。 》 因 はー
譬
へ ば 燈 の 如 く−
ー
相 應 性 に 依 り て非
現 見 の 義 體 を 了解
す る 因 由 な り 《 と は 許 さ す、
無 散 亂 性 に 依 り て 決 定 さ る れ ば な り 。 故 に 若 し 自 體 繋 屬 有 ら ば 不相
離.
性
決 定 有 り、
随 つ て 能 所 證 の 性 有 り。
故 に V 必 す 自 體 繋 屬 有 る に 定 ん で一
義 能 く 他 義 を 證 解 す べ し 《 と 立 し 已 る 。 串 此 個 露 に て は 英 課 書 卷 尾 の 訂 正 に 依 ら す 原 丈 の 儘 譯 出 す 。 西 藏 譯 第 五 七 頁 第一
〇・
1一
三 行 参 照 。 問 う て 曰 く 》 依 他 は 非 依 他 に繋
屬 す 。 此 處 に は 能 立・
所 立 の 中 何 れ が 何 れ に 繋 薦 す る や 《 と 。 答 へ て 曰 くN工工
一
Electronlc Llbrary Servlce二
二
而
し
て
因
ガ
駈
立
の義
に
此
く
の如
く
繋
屬
す
るな
9
。 因 が 所 立 の 義 に 此 く の 如 く 自體
繋屬
す る なり
。 》 因 は 依 他 な る が 故 に 繋 屬 す 。 所 立 の 義 は 非 依 他 な る が 故 に 繋 屬 の 境 な り 、 繋屬
す る に は 非 す 《 と い ふ 義 なb
。 此 義 は 此 く の 如 し、
曰 く、
同 性 の 無 異 な る に 於 い て も 亦 、 繋屬
す る は 能 證 な り、
繋屬
の境
は 所 證 な り 。 若 し 此 法 の 自體
が 彼 に 定 ん で 有 な ら ば 此 は 彼 に 繋 屬 す、
勤 勇 無 問 所 發性
の 無 常 性 に 於 け る が 如 し 。 若 し 此 の 自 體 が 彼 と 及 び 餘 に も 慂 ぜ ば 此 正 理一
滴 論 法 上 釋 和 課(
『)
九 七智 山 學 報 九 八 は 繋 屬 の 境 な り
、
繋 厨 す る に は 非 す、
醤 へ ば 無 常 性 の 勤 勇 無 聞 所 發 性 に 於 け る が 如 し 。 能 所 證 の 性 は 決 定 に 觀 待 す 。 而 し て 勤 勇 無 間 所 發 性 は 必 す 無 常 性 を 自 體 と 爲 す こ と 決 定 す 。 故 に 此 は 必 す 無 常 性 に 繋 屬 す 。 故 に 能 所 證 の 性 は 必 す 決 定 せ る 境 を 有 せ ざ る べ か ら す 。 復 次 に 何 の 故 に 因 が 自 體 繋 屬 す る や 。 曰 く 二三
實
事
に
於
い て は所
立
の義
品
と
同
性
な
ると
及
び彼
の所
生
な
ると
な
る ガ故
な
9
。 所 立 の 義 品 を 自 と 爲 し 蹴 體 と 爲 す を 「 同 」 と 言 ひ、
其 性 を「
同 性 」 と 言 ひ一
此 に 因 る が 故 な り 」 と 詮 く 。 》 能 立 は 所 立 を 自 體 と 爲 す が 故 に 彼 に 自 體 繋 属 す 《 と い ふ 義 な り 。 問 う て 曰 く 》 若 し 能 立 が 所 立 を 自 體 と 爲 さ ば 能 立 ・ 所 立 は 無 異 な る が 故 に 因 は 宗 の 義 品 の一
分 な る べ し 人 と 。 故 に 答 へ て 「 實 事 に 於 い て は し と 言 ふ。
眞 諦 有 の 性 に 於 い て は 此 二 は 無 異 な う。
然 る に 分 別 境 は 假 設 の 體 な り、
若 し 此 に 觀 待 し て は 能 立・
所 立 の 差 別 有 り 。 決 定 に觀
待 す る に 定 ん で 能 所 證 の 性 有 り 。 故 に 決 定 に 住 す る 性 に 觀 待 す る に 定 ん で 此 二 に 差 別 有 る こ と 理 に 應 す、
實 事 に て は 無 差 別 な り 。 因 は 唯 に 同 性 に 由 る の み な ら す、
亦 彼 所 立 の 義 品 の 所 生 な る こ と も あ り 。 彼 の 所 生 な る が 故 に 因 がNII-Electronic Library Service 所 立 の 義 品 に 自 體 繋 屬 す 。 何 の 故 に 此 二 因 由 に 由 る に
非
す ば 因 の 自 體繋
屬 な き や 。 曰 くN工工
一
Electronlc Llbrary Servlce二
四
若
し
彼
を
自
體
と
爲
す
にも
非
ず
叉
彼
の所
生
にも
非
ず
ば
彼
に自
體
繋
屡
せ ざ るガ
故
な
9
。 若 し 此 れ 彼 を 自 體 と し て 有 せ ば 「 彼 を 自 體 と 爲 す 」 と 名 つ く 。 彼 を 自 體 と 爲 さ ざ る が 故 に 「 彼 を 自 鱧 と爲
す に 非 す 」 と 詮q
。 若 し 此 れ 彼 よ り 生 ぜ ば 「 彼 の 所 生 」 と 者 づq
。
然 ら ざ る が 故 に 「 彼 の 所 生 に 非 す 」 と嚠
。 此 は 彼 を 自體
と 爲 す に も非
す 彼 の 所 生 に も 非 ざ る が 故 に 「 若 し 彼 を 自 體 と 爲 す に も 非 す 叉 彼 の 所 生 に も 非 す ぱ 」 と講
q
。 此 の 自 體 に も非
す 能 生 に も 非 ざ る 彼 に は 自 體 繋 屬 せ ざ る が 故 にむ 此 を 「 彼 に 自 體 繋 屬 せ す 」 と 名 づ け
、
此 く の 如 く 「 自 體 繋 颶 せ ざ る が 故 な り 」 と 読 く 。 若 し 此 の 自 體 に も非
す 能 生 に も 非 ざ る も の に 自 體 繋屬
す る こ と 有 る べ く ば 餘 の 因 由 に 由 る も 亦 自 體 繋 屬 有 る べ し 。「
自 體 繋 屬 す 」 と は 已詢
の,
自 體 繋 屬 な り 、 餘 の 白 體 依 止 有 る に は 非 す 。 故 に 同 性 な る と 及 び 所 生 な る と に 由 る に 定 ん で 自 饐 繋屬
す 。 事 譁 丈 に 省 略 せ る 文 を 直 課 せ ば 「 其 性 を 自 體 繋 屬 せ ざ る 性 と 爲 し、
此 く の 如 く・
:・
」 正 理一
滴 論 法 上 釋 和 譯 ( 二)
九 九智 山 學 報