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食物摂取頻度調査による女子学生の食生活評価

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Academic year: 2021

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(1)

食物摂取頻度調査による女子学生の食生活評価

著者 志塚 ふじ子

雑誌名 長野県短期大学紀要

巻 68

ページ 1‑7

発行年 2014‑02

URL http://id.nii.ac.jp/1118/00000468/

(2)

*長野県短期大学 生活科学科 健康栄養専攻

§連絡先 〒 380-8525 長野県長野市三輪 8-49-7 TEL 026-234-1221 FAX 026-235-0026

はじめに

 栄養状態の評価や食生活の改善などの目的で行わ れる食事調査は、一見簡単なように思われるが、正 確なデータを得ることは容易ではない。食事調査の 方法には秤量法、24 時間思い出し法、食物摂取頻 度調査法などがあり、それぞれに長所、短所がある。

摂取した食事のすべてを正確に測定する秤量法は、

時間的、経済的、人的に大きな負担を伴う方法であ り、被験者に対しても精神的なストレスを強いる。

また、秤量法で正確に測定したところで、その摂取 量が習慣的な摂取量を反映しているとは言えない。

それに対して、各食品や料理を 1 週間に何回程度、

1 回にどの程度食べるかを問う食物摂取頻度調査法 は、簡易に調査を行えるという特徴に加えて、習慣 的な摂取量の把握に優れた方法であると考えられる。

しかし、この調査法にもいくつかの問題点がある。

食生活が不規則なため、“1 週間に何回程度、1 回に どの程度” という項目に答えることが困難な者もい る。摂取頻度や 1 回のおおよその摂取量の把握には 知識や感覚が必要なため、回答が困難な者も多い。

そのため、調査票の構成、回答結果から栄養素等を

食物摂取頻度調査による女子学生の食生活評価

Eating habit of female students evaluated by food frequency questionnaire method

志塚 ふじ子

*§

 FujikoShizuka

計算する方法などについての検討が行われており、

様々な頻度調査票が開発されている

1-3)

 本研究では、栄養士養成課程の短大生を対象に、

3 日間の食事記録法と食物摂取頻度調査による食事 調査を行い、食物摂取頻度調査法の妥当性について 検討した。その上で、食物摂取頻度調査法を用いて、

栄養士養成課程と看護師養成課程の女子学生の栄 養・食事摂取状況の比較検討を行った。

方  法 1.対 象

 まず、長野県内の短期大学栄養士養成課程 1 年次 の女子学生 42 名を対象に、食事記録法と食物摂取 頻度調査で得られたデータの比較を行った。この調 査は、栄養調査の方法とデータ処理の実際を学習す るために、2013 年 7 月、栄養士課程専門科目であ る「栄養情報処理演習Ⅰ」の授業の一環として行っ たものである。本報では、当該調査で得られたデー タのうち、両調査のすべての項目について記録が有 効である 21 名のデータを分析対象とした。

 次に、長野県内の栄養士養成課程と看護師養成課 程の女子学生について、食物摂取頻度調査法による Abstract:Afoodfrequencyquestionnairebasedonfoodgroups(FFQg)hasbeenusedtoevaluate habitualfoodintake.Inthisstudy,thevalidityofFFQgwasevaluatedbycomparingwiththatof recordingmethodin21femaledieteticstudents.Then,eatinghabitandnutrientsintakeswerecompared in69femaledieteticstudentsand59femalenursestudentsbytheFFQg.Mostofnutrientsintakes estimatedbyFAQgweresimilartothoseobtainedfromrecordingmethod.Theenergy,carbohydrate, calcium,vitaminB1,vitaminCanddietaryfiberintakeswerepositivelycorrelatedbetweenthoseof FFQgandrecordingmethod,beinghighcorrelationcoefficientsof0.48,0.54,0.55,0.58,0.68,0.75and 0.48,respectively.DietarysurveybyFFQgshowedthatdieteticstudentsconsumedsignificantlymore rice,meat,fishandsoybeanproductsforbreakfastthannursestudents.Consumptionsofenergyand mostofnutrientsindieteticstudentswerehigherthanthoseofnursestudents.Butconsumptionsof mostofnutrientsexceptproteinwerebelowthedietaryreferenceintakesevenindieteticstudents.

PresentresultsconfirmedthattheFFQgwasausefultoolforevaluationofeatinghabit.

Keywords:Keywords:Dietarysurvey,Foodfrequencyquestionnaire,Femalestudents

(3)

Eatinghabitoffemalestudents

食生活の比較調査を行った。栄養士養成課程の学生 は短期大学 1 年次生、看護師養成課程学生は 3 年次 の学生を対象とした。栄養士養成課程においては

「栄養情報処理演習Ⅰ」の授業で有効回答の得られ た計 69 名を対象とした。対象者の内訳は、2012 年 7 月実施 34 名、2013 年 7 月実施 35 名である。看護 師養成課程においては 2012 年 5 月に「看護栄養学」

の授業で 80 名を対象に調査を実施し、そのうち有 効回答の得られた 59 名のデータを分析対象とした。

2.調査内容

 食事記録法による調査は、平日 2 日間・休日 1 日 間の計 3 日間に摂取したすべての食物を学生自身に 秤量あるいは目測で記録させ、栄養計算ソフト「エ クセル栄養君Ver5.0」を用いてエネルギーおよび 各種栄養素摂取量を算出させた。3 日間の平均値を 各人の 1 日あたりの摂取量とした。

 食物摂取頻度調査は、FFQgVer3.0

4)

を用いて 行 っ た。FFQg(FoodFrequencyQuestionnaire BasedonFoodGroups)は、身長、体重、生活活 動時間(睡眠時間、各種活動時間の内訳)および各 種食品の摂取頻度と摂取量を問う調査である。摂取 頻度と摂取量の調査は、29 食品群と 10 種類の料理 法についての質問などからなり、食品群あるいは料 理の摂取頻度を 1 週間の摂取回数あるいは個数とし て、摂取量は少し(ふつうの半分程度)・普通(目 安量として図示された重量)・たっぷり(普通量の 1.5 倍)として回答するものである。調査票の記載 に要する時間は 15 分程度である。

3.分析方法

 データは平均値±標準偏差で示した。記録法と 頻度調査法の比較には対応のある t 検定を用いた。

相関係数は Pearson の検定により算定した。頻度 調査法による栄養士課程と看護師課程の比較には Mann-Whitney の U 検 定 を 用 い た。 有 意 水 準 は 5 % とした。

4.倫理的配慮

 調査の実施に際しては、対象者には調査の趣旨説 明を十分に行うとともに、プライバシーの保護には 万全を期した。調査票は他者の目に触れないように 回収・保管し、個人を特定できないよう調査票をコ ード化してデータ処理を行った。

結  果

1.食事記録法と食物摂取頻度調査の比較

 表 1 に記録法と頻度調査法(FFQg)による栄養 素等摂取量の比較を示す。その結果、ほとんどの項 目が頻度調査法に比べて記録法で高値を示した。た ん ぱ く 質、 鉄、 ビ タ ミ ン B

1

は 記 録 法 に 比 べ て FFQg で有意に(P<0.05)低かったが、得られた エネルギー、カルシウム、ビタミン C、食物繊維な どの値に調査法による有意な差は認められなかった。

 エネルギー、炭水化物、カルシウム、ビタミン B

1

、ビタミン C、食物繊維摂取量には、記録法で求 め た 値 と FFQg で 求 め た 値 と の 間 に 有 意 な

(P<0.05)正の相関関係が認められた(図 1)。た んぱく質、脂質、鉄、ビタミン B

2

摂取量は、統計 的に有意ではなかったものの正の相関を示した。レ チノール当量およびビタミン D には両調査法で求 めた値の間に相関関係が認められなかった。

2.FFQg による栄養士養成課程学生と看護師養成 課程学生の食物摂取状況の比較

 栄養士課程学生は 1 年次、看護師課程学生は 3 年 次であったため、年齢は有意な差となった。自己申 告の身長、体重ならびに生活活動時間から求めた身 体活動レベル(PAL:Physicalactivitylevel)には 両者の間に有意差がなく、ほぼ同様な値であった

(表 2)。

 食物の摂取頻度についてみると、栄養士課程学生 においては、朝食に飯、肉・肉加工品、魚介類、大 豆・大豆加工品を摂取する頻度、夕食に魚介類を摂 取する頻度が看護師課程学生の 2 倍程度多く、いず れも有意な(P<0.05)差であった。1 週間あたり の摂取頻度は、卵や牛乳には差がなかったが、乳製 品の摂取量は、看護師課程学生に比べて栄養士課程 学生で有意に(P<0.05)多かった(表 3)。

 食品群別の摂取量を 1 日あたりで比較すると、栄 養士課程学生においては、いも類、魚介類、乳類、

果実類の摂取量が、看護師課程学生に比べて有意に

(P<0.05)多かった。しかし、栄養士課程学生にお

いても、穀類、いも類、野菜類、魚介類、肉類、卵

類、乳類、果実類のいずれも、食事バランスガイド

に示された基準量に比べて低かった(表 4)。動物

性たんぱく質比、緑黄色野菜比も、看護師課程学生

に比べて栄養士課程学生で有意に(P<0.05)高か

った。栄養士課程学生、看護師課程学生ともに、た

んぱく質、脂肪および炭水化物エネルギー比率は、

(4)

それぞれ 13%、30% および 56% 程度とほぼ同様な 値であり、脂肪エネルギー比率は食事摂取基準であ る DRI2010

5)

の目標値(20~30%)の上限に相当す る値であった(表 4)。

 栄養素等の摂取量についてみると、エネルギー、

たんぱく質、カルシウム、レチノール、ビタミン C 摂取量は看護師課程学生に比べて栄養士課程学生で 高い傾向を示したが、有意な差ではなかった(表 5)。

食事摂取基準(DRI2010)の値と比べてみると、

栄養士課程学生、看護師課程学生ともに、たんぱく 質摂取量の平均値は DRI 値を満たしていたが、エ ネルギー、カルシウム、鉄、各種ビタミン、食物繊 維摂取量の平均値はいずれも DRI 値よりも低い値 であった(表 5)。

考  察

 適切な栄養摂取は健康のために最も重要な要因で あるが、現代の食生活には朝食欠食、外食や調理済 み食品の利用、偏食や孤食などの増加が問題となっ ている

6)

。将来、人々の健康に携わる栄養士および 看護師養成課程の学生においてはとくに、望ましい 食生活についての知識と実践力を身につけることが 望まれる。栄養士課程においては食と栄養に関する 専門科目は多いが看護師課程においては少ない。望 ましい食生活の実践は、知識のみでなく生活環境、

認識および実行力などが関係するため解釈は難しい が、専門課程での学習が実際の食生活に反映されて いるかどうかを確認することは、教育効果を評価す るためにも重要である。そこで、本研究では栄養士 課程女子学生と看護師課程女子学生の栄養・食事摂 取状況について比較検討した。

 食事調査の実施に際しては、摂取データの収集法、

個人内における日々の変動などの問題があり、個人 の習慣的な栄養素摂取量を正確に推定することは難 しい。秤量記録法は正確であるが時間とコストがか かり調査対象者にも負担を強いるため、多人数や長 期間の調査には不向きである。それに対して、一度 に多数の対象者の調査を行うために、食物摂取頻度 調査法は有用な方法であり、習慣的な栄養素摂取量 の推定には有用な手段と考えられる。本研究では最 初に、食物摂取頻度調査法 FFQg の妥当性につい て検討するために、食事記録法と頻度調査法で求め た栄養素等摂取量の相関について調べた。対象者は、

短期大学 1 年次の栄養士課程の女子学生とし、調査 は入学 4 か月目に行った。本調査は食事調査の学習 として、2 つの調査法で自身の食生活を検討するた めに行ったものである。頻度調査においては、記入 上の注意と調査票に図示された各食品群のおおよそ の重量を参考にしながら回答させ、記入についての 特別な説明は行わなかった。本研究は、このような 調査を始めて行う対象者を想定して回答結果の妥当 性について検討したものである。記録法と頻度調査 法により得られたデータを比較検討したところ、た んぱく質や鉄には有意な相関は認められなかったも のの、栄養評価の上で重要な項目であるエネルギー、

カルシウム、ビタミン C、食物繊維等は有意な相関 を示した。この結果から、今回の調査データには正 確さにかける点があることは否めないものの、記録 法においても頻度調査法においても、エネルギーや 主要栄養素摂取量は同程度の精度で推定されること が確認され、短時間で簡易に行える頻度調査法の有 用性が確認された。

表 1 栄養士課程学生における記録法と頻度調査法(FFQg)による栄養素等摂取量の比較

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(5)

Eatinghabitoffemalestudents

図 1 栄養士課程学生 21 名における記録法と FFQg による栄養素等摂取量の相関

y = 0.5002x + 927.74

R² = 0.2311, P=0.027 0

600 1200 1800 2400

0 600 1200 1800 2400

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y = 0.3324x + 48.857 R² = 0.0962, P=0.172 0

30 60 90 120

0 30 60 90 120

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y = 0.4406x + 33.228 R² = 0.1025, P=0.156 0

30 60 90 120

0 30 60 90 120

Y:

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y = 0.4344x + 133.05 R² = 0.2867, P=0.012 0

100 200 300 400

0 100 200 300 400

Y:

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X:

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y = 0.5296x + 181.49 R² = 0.3016, P=0.010 0

300 600 900 1200

0 300 600 900 1200

Y:

㢖 ᗘ ㄪ ᰝ ἲ 䠄

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X:

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y = 0.4525x + 5.5325 R² = 0.108, P=0.144 0

4 8 12 16

0 4 8 12 16

Y:

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X:

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y = 0.1023x + 393.61 R² = 0.0095, P=0.675 0

300 600 900 1200

0 300 600 900 1200

Y:

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y = 0.3338x + 2.6445 R² = 0.0444, P=0.350 0

4 8 12 16

0 4 8 12 16

Y:

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y = 0.702x + 0.3983 R² = 0.3408, P=0.005 0.0

0.4 0.8 1.2 1.6

0.0 0.4 0.8 1.2 1.6

Y:

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1

y = 0.465x + 0.6349 R² = 0.0977, P=0.169 0.0

0.6 1.2 1.8 2.4

0.0 0.6 1.2 1.8 2.4

Y:

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X:

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mg/

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䝡䝍䝭䞁 B

2

y = 0.7367x + 30.797 R² = 0.4631, P=0.001 0

60 120 180 240

0 60 120 180 240

Y:

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X:

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䝡䝍䝭䞁 C

y = 0.9866x + 2.8107 R² = 0.5707, P=0.000 0

10 20 30 40

0 10 20 30 40

Y:

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X:

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(6)

表 2 栄養士課程学生と看護師課程学生の身体と生活活動の特徴

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表 3 FFQg による栄養士課程学生と看護師課程学生の食物摂取頻度の状況

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(7)

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 そこで次に、食物摂取頻度調査法 FFQg を用いて、

栄養士課程女子学生と看護師課程女子学生の栄養・

食事摂取状況を比較した。その結果、栄養士課程学 生は、看護師課程学生に比べて、朝食に飯を食べて いる者が多く、ごはん食の主菜あるいは副菜として 肉・肉加工品、大豆・大豆加工品を摂取する頻度も 高くなっていることが窺われた。すなわち、ごはん 食(和食)主体の朝食はパン食に比べて栄養バラン スの良い食事になっていることが窺われた。本研究 の結果と同様、10 歳代・20 歳代においては、米飯 摂取頻度が高いほど主食・主菜・副菜の揃った食事 をとっていることが堀川ら

7)

によって報告されてい る。また、近年、若年層における魚介類摂取量の減

表 4 FFQg による栄養士課程学生と看護師課程学生の食品群摂取状況の比較

表 5 FFQg による栄養士課程学生と看護師課程学生の栄養素等摂取量の比較

少が問題となっているが、栄養士課程学生は看護師 課程学生に比べて夕食に魚介類を摂取する頻度も高 かった。朝食をしっかり食べることは健康的な食生 活の基本である。朝食欠食やアンバランスな朝食に は、生活環境の要因と栄養・食事についての本人の 意識が関係していると考えられる。学生の場合、食 生活に及ぼす要因として自宅、アパート等の居住環 境の影響が大きいと考えられる。自宅生は食生活が 伝統的で、下宿や寮の学生の食生活は欧米型である という調査結果もある

8)

。今回の調査では居住環境 については調べていないため、看護師課程学生に比 べて栄養士課程学生の方がより望ましい食生活を送 っている理由が居住環境にあるかどうかは明らかに

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(8)

調査は、食品群や分量に関する知識や感覚の誤差が 生じる可能性があるため、対象者によっては調査票 への記載に際して、専門家による助言が必要なケー スもある。また、今回の調査から、看護師課程学生 の食生活は栄養士課程学生の食生活に比べて改善す べき点が多いことが明らかとなった。しかし、今回 の調査においては、対象者の生活環境や調査票への 回答の精度などについての十分な検討ができていな いことから、今後さらに対象者数を増やして、より 詳細に検討する必要があると考える。

参考文献

1)伊達ちぐさ、福井充、横山徹爾、吉池信男、松村康弘、

田中平三:食物摂取頻度調査票開発技法、栄養学雑誌、

56、313-325、1998

2)高橋啓子、吉村幸雄、開元多恵、國井大輔、小松龍史、

山本茂:栄養素および食品群別摂取量推定のための食品 群をベースとした食物摂取頻度調査票の作成および妥当 性、栄養学雑誌、59、221-232、2001

3)佐々木敏:生体指標ならびに食事歴質問票を用いた個人 に対する食事評価法の開発・検証、「健康日本 21」におけ る栄養・食生活プログラムの評価方法に関する研究(総 合研究報告書)、10-14、2004

4)吉村幸雄、高橋啓子:エクセル栄養君食物摂取頻度調査 FFQgVer.3.0、建帛社、2010

5)日本人の食事摂取基準(2010 年版)(「日本人の食事摂取 基準」策定検討会報告書)、厚生労働省健康局総務課生活 習慣病対策室、平成 21 年 5 月

6)平成 18 年版食育白書、内閣府編集、時事画報発行 7)堀川翔、赤松利恵、谷口貴穂:成人における年代別の米

飯の摂取頻度と食習慣・健康状態の関連、栄養学雑誌、

69、98-106、2011

8)池田順子、浅野弘明、永田久紀:女子学生の食生活の実 態(第 1 報)―栄養摂取状況に関する居住形態と意識調 査からの検討―、栄養学雑誌、41、103-116、1983 9)平成 23 年国民健康・栄養調査結果の概要、厚生労働省 10)柳井玲子、増田利隆、喜夛河佐知子、長尾憲樹、長尾

光城、松枝秀二:若年男女における食事量の過小・過大 評価と身体的,心理的要因および生活習慣との関係、川 崎医療福祉学会誌、16、109-119、2006

(平成 25 年 10 月 1 日受付、平成 25 年 11 月 19 日受理)

できなかった。しかし、食生活に影響する要因には、

居住環境や生活環境だけでなく、本人の意識や実行 力も挙げられる。栄養士養成課程の学生と看護師養 成課程の学生では、当該課程に進学してくる段階に おいて志向性や適性が異なっていたことが考えられ る。本研究の結果から、栄養士課程の学生は、栄 養・食事についての意識が高く、その知識や意識が 実生活での実践につながっていることが推測された。

 今回の調査で明らかになった女子学生の栄養素等 摂取量には、次のような特徴がある。各食品群の摂 取量は、食事摂取基準の基準量に比べて低値であり、

たんぱく質摂取量は基準値を満たしていたが、エネ ルギー、カルシウム、鉄、各種ビタミン、食物繊維 摂取量はいずれも基準値よりも低値であった。この ことから、現代の日本人の食生活環境においては、

たんぱく質欠乏は起こりにくい状況にあるが、ビタ ミン、ミネラルのような微量栄養素ならびに食物繊 維は充足しにくいことが窺える。平成 23 年度の国 民健康・栄養調査においても若年層で野菜の摂取量 が低くミネラル、ビタミンの充足率が低いことが示 されている

9)

。健康維持に関する知識を学ぶ機会が ある看護師課程ならびに栄養士課程学生においても、

ビタミンやミネラルのような微量栄養素の摂取量は 不足しがちであることがわかる。なお、エネルギー については、基礎代謝量や身体活動量が測定できて いないため、過不足についての評価は難しい。若年 女性の「やせたい」という意識は食事量を過小申告 する傾向がある

10)

ことから、とくにエネルギー摂取 量の結果の解釈については検討を要する。

 今回の調査では、計算結果を図表で表した資料を 本人に返却し、自身の食生活の問題点を把握し、改 善に務めるよう指導を行った。若年層への栄養に関 する知識と実践力を高めるためには、このようなか かわりが有効であると考える。

 以上のように、本研究の結果、食物摂取頻度調査

FFQg で求めた栄養素等摂取量のデータは記録法で

求めた値と高い相関を示すこと、FFQg は対象者へ

の負担は少なく、習慣的な摂取量の把握に有用な方

法であることが確認された。しかし、食品摂取頻度

(9)

表 2 栄養士課程学生と看護師課程学生の身体と生活活動の特徴 ᰤ㣴ኈㄢ⛬Ꮫ⏕ ┳ㆤᖌㄢ⛬Ꮫ⏕ 㻔㼚㻩㻢㻥㻕 㻔㼚㻩㻡㻥㻕 ᖺ㱋㻌㻔㼥㼑㼍㼞㻕 㻝㻤㻚㻢 㼼 㻞㻚㻥 㻞㻜㻚㻟 㼼 㻜㻚㻥 㻖 ㌟㛗㻌㻔㼏㼙㻕 㻝㻡㻣㻚㻢 㼼 㻡㻚㻞 㻝㻡㻥㻚㻜 㼼 㻡㻚㻞 య㔜㻌㻔㼗㼓㻕 㻡㻝㻚㻡 㼼 㻣㻚㻝 㻡㻝㻚㻞 㼼 㻡㻚㻡 㻮㻹㻵㻌㻔㼗㼓㻛㼙 㻞 㻕 㻞㻜㻚㻣 㼼 㻞㻚㻡 㻞㻜㻚㻟 㼼 㻞㻚㻝 ╧╀᫬㛫㻌㻔㼔㼞㻕 㻢㻚㻝 㼼 㻝㻚㻜 㻢㻚㻢 㼼 㻜㻚㻤 㻖 ᶓ䜎䛯䛿ᗙ䛳䛶䛟䛴䜝䛠᫬㛫㻌㻔㼔㼞㻕 㻣㻚㻟 㼼 㻡㻚㻤 㻠㻚

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