• 検索結果がありません。

料理摂取情報を基にした教育ツールの開発 : 料理コードを活用した料理摂取頻度調査の実用性

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "料理摂取情報を基にした教育ツールの開発 : 料理コードを活用した料理摂取頻度調査の実用性"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

帝 塚 山 大 学 現代 生 活 学 部 紀 要  第 5 号 71 ∼78 (2009)

料 理摂 取 情報 を 基 にし た教育 ツ ールの 開発

一 料 理 コ ード を 活用 し た料 理 摂 取 頻 度調 査 の 実用 性−

Development of an Education Tool using Cooked-Dish Codes

:Utility of Code Frequency Survey based on Cooked Dishes

緒 言

天野  信子

わ が 国 の21 世 紀 の健 康づ く り政 策 は 、 そ れ ま で の 生 活 習 慣 病 の 早 期 発 見 ・ 早 期 治 療 を 目 的 と し た 二 次予 防 施 策 か ら 、 健 康 の 自 己 管 理 を 目 的 と す る 一 次 予 防 の 概 念 に基 づ い た 施 策 に 変 わ り 、2000 年 に は10 年 後 の 到 達 目 標 を 数 値 レ ベ ル で 設 定 し た 『健 康 日 本21 』 が 提 唱 さ れた 。 厚 生 労 働 省 は2005 年 の 中 間 評 価 にお い て 生 じ た 課 題 を解 決 す るた め に 、 新 た な 対 策 が 必 要 と な り 、2008 年 4月 に内 臓 脂 肪 症 候群 : メ タ ボリ ッ ク シ ン ド ロ ー ム の 概 念 を導 入 し た 標 準 的 な 健 診 ・ 保 健 指 導 プ ロ グ ラ ム1 )の 実 施 を 開 始 す る こ と に な っ た 。 こ の プ ロ グ ラ ム の 特 徴 は 、 従 来 の 健 診 や 保 健 指 導 の 評 価 が 事業 実 施 量 、 す な わち ア ウ ト プ ッ ト 評 価 で あ っ た も の が、 こ れ に 加 え ア ウ ト カ ム評 価 や プ ロ セ ス 評 価 を含 め た 総 合 的 な 評 価 を 行 う こ と に な っ た こ と で あ る。 こ れ ら の 評 価 を行 う に は 保 健指 導 対 象 者 の 選 定 や 階 層イヒ が 必 要 で 、 こ れ ま で 蓄 積 さ れ て き た 研 究 デ ー タを 基 に そ の 判 定 基 準 を 設 け 、 生 活 習 慣 病 の リ ス ク 要 囚 の 多 少 に よ っ て 生 活 改 善 の た め の指 導 レ ベ ル を“情 報 提 供 ”、“動 機 づ け 支 援 ”、“積 極 的 介 入 ”と 分 類 し てい る 。“情 報 提 供 ”、“動 機づ け 支 援 ” は 年 1 回 の 指 導 で あ る の に 対 し 、“積 極 的 支 援 ” は 3 か 月 以 上 継 続 的 に 支 援 し 、 6 ヶ月 後 に は そ の評 価 を 実 施 す る こ と に な っ て い る。 こ の “積 極 的 介 入 ” に は 医 師 、 保 健 師 、 管 理 栄 養 士 等 が携 わ り、 対 象 者 の 行 動 変 容 を促 す こ と を 目 指 し て い る が 、 食 生 活 と 生 活 習 慣 病 の 関 連 は 深 い こ と か ら管 理 栄 養 士 の 介 入 に対 す る 期 待 は 大 き い 。 指 導 者 は 対 象 者 と約20 分 間 の 面 談 を 一 定 期 間 に 数 回 行 い 、 そ の 成 果 を上 げ て 6 ヶ月 後 に は 評 価 を 行 う こ と が 求 め ら れ て い る。 し かし 隕 ら れた 時 間 の 中 で 栄 養 指 導 を 実 施 す る に は 有 効 な教 育 支 援 ツ ー ルが 必 要 で あ る。 現 在 開 始 し た ば か り の 健 診 ・指 導 プ ロ グ ラ ム に 携 わ る 現 場 の管 理 栄 養 士 か ら は、 数 年 前 か ら 実 施 さ れ て き た 事 前研 修 の 時 期 か ら 栄 養 ア セ ス メ ン ト や 食 事 指 導 に 活 用 し や す く 、 対 象 者 の 行 動 変 容 に つ なが り、 指 導 評 価 も 行 い や す い 食 事 調 査 法 を 求 め る 声 が 高 まっ て い た。 こ の よ う な 背 景 の中、 著 者 は前 報2 )に お い て 料 理 摂 取 情 報 を 基 にし た 実 用 的 で わか り易 く 、 し か も科 学 的 根 拠 に基 づ く 評 価 を 行 え る 新 し い 食 事 調 査 法 の 開発 を急 務 と考 え 試 み て い る こ と を 述 べ た 。 前 報2 )で は 料 理 コ ー デ ィ ン グ を 考 案 し て そ の検 証 を 行 っ た 結 果 、 コ ー デ ィ ン

(2)

グ に お け る い くっ か の 課 題 が 提 示 さ れ 、 そ の点 を 明 確 化 し て い け ば 料 理 コ ー デ ィ ン グ が可 能 であ る こ と を 実 証 し た 。そ こ で 今 回、 料 理 の摂 取 状 況 を 把 握 す る 食 事 調 査 を 実 施 し て コ ー デ ィ ン グ 料 理 を 選 出 し た 上 で 、 料 理 コ ー ド を 活 用 し た 料 理 摂 取 頻 度調 査 を 行 い 、 そ の 実 用 性 に つ い て の 検 討 を 行 っ た の で 報 告 す る。 方 法 1 。 食 事 調 査 の 対 象 と 方 法 1 ) 対 象 と 調 査 期 間 料 理 コ ー ド 活 用 の た め の 食 事 調 査 は 、 奈良 県 立 医 科 大 学 地 域 健 康 医 学 教 室 主 幹 の コ ホ ー ト 調 査 で あ る 藤 原 京 ス タデ ィ にお い て 、 健診 に 参 加 し た 奈 良 県 内 に 在 住 の65 歳 以 上 の元 気 な 高 齢 者 男 女3,523名 を 対 象 に 実 施 し た 。 調 査 期 間 は2007 年 2 月 に 実 施 の 予 備 調 査 、 お よ び2007 年 6 月 か ら2008 年 2 月 ま で に 実 施 し た 本 調 査 であ る 。 2 ) 調 査 方 法 食 事 記 録 調 査 票 は、 厚 生 労 働 省、 農 林 水 産 省 が 提 示 し て い る 食 事 バ ラ ン ス ガ イド3 )に洽 っ た 食 事 診 断 の た め の 記 録 票 の 様式 を 基 に 朝 、 昼 、 夕 食 、 間食 の 記 入 欄 を 設 け た 7 日 間 分 の 調 査 票 を 作 成 し て 用い た 。 食 事 バ ラ ン ス ガ イド は 朝 食 、 昼 食 、夕 食 に摂 取 し た 主 食、 主 菜 、 副 菜 、 乳 製 品 、 果 物 の 摂 取 状 況 を 把 握し て 食 事 バ ラ ン スを 診 断 す る も の で あ る が、 本 調 査 で は 間 食 と し て 摂 取 す る 菓子 類 、 お よ び ア ル コ ー ル 類 、 茶 類 、 炭 酸 飲 料 な ど の 嗜好 飲 料 と 水 の摂 取状 況 も把 握 す る た め に こ れ ら の 飲 食 品 に つ い て も 間 食 の欄 に 記 入 を 求 め る よ う に し た。 健 診 当 日 に 栄 養 士 が 対 象 者 と 個 別 に 対 面 し 、 見 本 を 提 示 し な が ら 記 入 の 仕 方 を 説 明し た 上 で 、 自記 式 の 食 事 記 録 調 査 票 と 返 信 用 封 筒 を 配 布 し た 。 健 診 日 か ら 3週 間 以 内 に 連 続 7 日 間の 食 事 記 録 を 終 了 し て 返 送 す る よ う に 求 め た 。 記 入 に あ た っ て は 、 ① 旅 行 や 冠 婚 葬 祭 な ど の 特 別 な 日 は 除 き 、 日 常 的 な 食 事 を す る 連 続 7 日 間 の 記 録 を す る こ と 、 ② 飲 食 し た も の す べ て の 名 前 と摂 取 量 は 重 量 単 位 で は な く 1 皿 、 1 鉢 、 1杯 、 1 本 の よ う に 目 安 量 で 記 入 す る こ と 、 ③ 記 録 の 月 日 、 お よ び 朝 、 昼 、 夕 の 食 事 時 刻 を 記 入 す る こ と 、 ① 間食 の欄 に は 菓 子 ・ ア ル コ ー ル ・お 茶 ・ 水 な ど の 飲 食 品 名 と そ の摂 取 目安 量 を 記 入 す る こ と な ど の 説 明 を し た 。 な お 、 藤 原 京 ス タ デ ィ は 奈良 県 立 医 科 大 学 の 倫 理 審 査 委 員 会 の 審 査 を 受 け 承 認 さ れ て い る 。 2。 予 備 調 査 に よ る コ ー デ ィ ン グ料 理 の 抽 出 回 収 し た 食 事 調 査 票 の 記 録 内 容 を 入 力 す る に あ た っ て は 、 図 1 に 示 し た よ う な 独 白 に 作 成 し た 入 力 用 表 計 算 シ ー ト を 用 い た 。 こ の入 力 用 表 計 算 シ ート に は 6桁 の 料 理 コ ード 、 料

(3)

●丶・ d・¶ ・  ・       a丶  ●I..rs  =s  ■■ 〃 ㎜■ ミ ‥:`・・・ ・ = ふ ー.‘ ・   ●  & . ● − −・  y皿-●r●●●l皿il・ = `-・・ l p・ I  . ● a 1  ● ● ● ●● III-・ i-  幗 1 . ,●  ● =w ●i ’ “.・ ” ●r I": ・・ “ ●’ 冫: ・s・ . ` a 廿  ̄・:・  . ’・ ‘       “       ”      ’・・  . ・l    . “   ‘i 宀 申 −←? S . .1;  ●■,゛.・ ● . ●I  `S ikに・ ●1 こII ”I I 心●d●`J ゛’● ¶ ・. ; 匿’.    ・ .    ・   l       ● 丶 =−   ■ ■ ㎜   i■■ k■ ・− ¶ j l I 一 一 一 一 − I I ・「 ■■   ■ ・■ −= ■I− d l l 一 i I ■ ■ − I k ・ r ・ I ■ ■ 図 1  独 自 に 作 成 し た 入 力 用 表 計 算 シ ー ト 理 名 また は 飲 食 品 名 、容 量 、お よ び 重 量 、主 食 、主 菜 、副 菜 、乳 製 品 、果 物 の 別 に『つ(SV )』 の 数 量 が 表 示 し て あ り 、 菓 子 類 、 ア ル コ ー ル 類 、 ア ル コ ー ル以 外 の 嗜 好 飲 料 な ど の飲 食 品 に つ い て は 、『つ (SV )』 の 数 量 で は な く、 五 訂 日 本 標 準 食 品 成 分 表4 )を 基 に ポ ー シ ョ ン サ イ ズ の飲 食 品 由 来 の エ ネ ル ギ ー 量 を 算 出し て 表 示 し 、 水 につ い て は そ の 重 量 を 表 示 し て い る 。 入 力 用 表 計 算 シ ー ト に 搭 載 し た コ ー デ ィ ン グ料 理 、 お よ び飲 食 品 の 抽 出 は 、2007 年 2 月 に 実 施 の 予 備 調 査 で 得 ら れ た130 名 の 食 事 記 録 調 査 票 に 記 入 さ れ て い た 料 理 と 乳 製 品 、 果 物 、 菓 子 類 、 ア ル コ ー ル 類 、 ア ル コ ー ル類 以 外 の 嗜 好 飲 料 、 水 な ど の 飲 食 品 を 基 礎 資料 と し た 。 さ ら に 、 こ れ ら の 料 理 や 飲 食 品 の う ち 重 複 し て い る も の や 、 食 事 バ ラ ン スガ イ ド3 ) の 診 断 基 準 つ ま り 、 主 食 、 主 菜 、 副 菜 の別 の 『 つ (SV ))』 の 数 量 が 等 し い も の を 統 合 す る こ と に よ り 得 ら れ た 料 理 や 飲 食 品 を 最 終 的 なコ ー デ ィ ン グ料 理 と し て 抽 出 し 、 著 者 ら が 前 報2 )で 決 定 し た 6 桁 の 料 理 コ ー ド を 充 当 し て 入 力 用 表 計 算 シ ー ト に 搭 載 し た。 6桁 の 料 理 コ ー ド と は 、 文 化 相 、 調 理 相 、 主 材 相 の 3種 に大 分 類 し て 、 さ ら に、 文化 相 を 4種 、 調 理 相 を11 種 、 主 材 相 を19 種 に小 分 類 し 、 各 2桁 の コ ー ド をつ け こ れ を組 み合 わせ た も の で あ る 。 3。 調 査 結 果 か ら 得 ら れ た 情 報 の解 析 本 調 査 に お い て 回 収 さ れ た 食 事 調 査 の 記 録 内 容 か ら は 、 1 名 あ た り 7日 間 分 の 記 録 に よ っ て 、 延 べ21 回 の 食 事 と 7 回 の 間 食 で 摂 取 し た 料 理 と 飲 食 品 の 情 報 が 得 ら れ た 。 入 力 用 表 計 算 シ ート を 用 い て 入 力 し た記 録 内 容 の 結 果 を 料 理 コ ー ド で 分類 し 、3 種 類 の 大 分 類 別 、 す な わち 4 種 の 文 化 相 別 、 9種 の 調 理 相 別 、 お よ び19 種 の 主 材 相 別 に そ の 出 現 頻 度 と そ の

(4)

割 合 を 出 現 率 と し て 算 出 し た 。 結 果 1。回収状況 2007年 6月 から2008年2 月 までに実 施し た本 調査 におい て, 3,523名の 健診受 診者 のう ち 3,273名の食事 調査票が 回収さ れた。 回収率は92.9% であっ た。 2 。 コ ー デ ィ ン グ 料 理 の 抽 出 前 述 し た 方 法 に よっ て 抽 出 し た コ ー デ ィ ン グ料 理 は 、 ま ず 、 予 備 調 査 で 得 ら れ た130 名 の 食 事 調 査 票 に 記 入 さ れ た 7日 間 の 食 事 内 容 、 延 べ910 日 間 、 す な わ ち2,730日 の 食 事 と910 日 の 間 食 を 入力 し て 得 ら れ た13,533の 料 理 や 飲 食 品 を 基 礎 資 料 とし た 。 さ ら に 前 述 し た 方 法 で 統 合 す る こ と に よ り 、総 数236 の料 理 、総 数13 の 乳 製 品 、総 数35 の 果 物 、総 数146 の 菓 子 類 、 総 数27 の ア ル コ ー ル飲 料 、 総 数22 の ア ル コ ー ル 類 以 外 の 嗜 好 飲 料 と 水 が 得 ら れ 、 こ れ ら総 数 500を コ ー デ ィ ン グ 料 理 とし て 入 力 用 表 計 算 シ ート に 搭 載 し た。 こ の抽 出 し た500 の コ ー デ ィ ン グ 料 理 に 6 桁 の 料 理 コ ー ド を あ て は め る と104 の 料 理 に なっ た 。 表 1 文 化相 別の7日 間あ た り の料理 の摂 取 頻度 とそ の出現 率 (n=499) コ ード番 号 1  n 乙  9 り  4 0  0  0  0 項 目 和 食 洋 食 中華 食 そ の他 摂 取料 理 数 7  0  0 7  0  n 乙  n 乙 n 乙  n 乙 表 2  調 理 相 別 の 7日 間 あ た り の 料 理 の 摂 取 頻 度 と 出 現 率 コ ード番 号 1  2  3  4  5  6  7  8  9  0  1 0  0  0  0  0  0  0  0  0  1  1 項 目 煮物 焼物 揚物 炒 め物 蒸し 物 なま物 水物 発酵 物 複合 物 乾燥 物 寄せ 物 摂 取 料理 7  0  8 8  7  n 乙 19 22 Q ″ O  0  7 4 <m < ︱i 1 11 16 出 現 率 ( %) 55.5 40.1 4.00.4 (n=499) 出 現 率 ( %) 17.4 14.0 石  0. 0 r a  9 り 4.49.8 0  0  4 n 乙  4  9 り 1    n 乙 n 乙  n 乙 n 乙  9 り

(5)

表 3 主 材相 別の 7日 間あ た りの料 理の摂 取 頻度 とそ の出 現率 コ ード番 号 1  2  3  4  5  6  7  8  9  0  1  2  3  4  5  6  7  8  Q ″ 0  0  0  0  0  0  0  0  0  1  1  1  1  1  1  1  1  1  1 項 目 めし 類 パ ン類 め ん類 そ の他 の穀類 い も類 砂糖 及 び甘 味類 豆類 種実 類 野 菜類 果実 類 きのこ類 藻類 魚介 類 肉類 卵類 乳類 油 脂類 菓子 類 嗜好 飲 料 摂 取料 理 数 32  9 17  3 15  0 18  1 67 35 05533471304147 1 (n=499) 出 現 率 ( %) 4   8   4   6   3       6   2   4   0       0   6   8   4   6       3   4 ・   ・   ・   ・   ・   O   ・   ・   ・   ・   O   ・   ・   ・   ・   ・   O   ・   ・ 6   1   3   0   0       3   0   3   7       1   0   6   1   2       8   Q ″ 1               1                   n 乙 3。結果 表1∼表 3に示 した のは、 回収し た本調 査から得 られたある対 象者の食事 記録内容 を入 力 し て解析し た結果であ る。 この対 象者が 7日間に摂取し た料理、お よび水以 外の飲食 品の総 数は499 (約71/日)であ り、こ れを文化相 で分類する と表1か らわかる よう に 和食 の摂 取 数が277でそ の出 現率 は55.5% であ り、洋 食数 が200でその 出現 は40.0%であ り、中華 食 数が 20でその 出現 率は4.0% であ り、その 他の 数が 2でそ の出 現率は0.4% であっ た。 また、 表2 に示 し た 調 理 相 で 分類 す る と、11種 の う ち 最 大 摂取 数 は 複 合物 が117で その 摂 取 頻 度 は 23.4%、2 位は煮物数 が87で17.4% 、3 位は焼 き物 数が70で14.0%、 水物 数が60で12.0% と続き、 最小 は乾燥 物数 の11で2.2% であっ た。 さら に、主材 相 で分類 する と表 3に示 した よう に、 最大摂 取 数 は菓 子類 が141で そ の出 現率 は28.3% 、 次は 野菜 類 の67で13.4% 、 魚介類 が53で 10.6% 、 果 実類 が35で7.0%、 肉類 が34で6.8% と続 き、 最小 は種 実 類 の 1で0.2% で あっ た。 さらに砂糖類お よ び甘 味類 、 きのこ 類、油 脂類 は摂取 数、出現率 が Oであっ た。

(6)

考 察 今 回 用 い た 食 事 記 録 調 査 票 は 、朝 、昼、 夕 、間 食 に 飲 食 し た す べ て の 料 理 名 や 飲 食 品 名 と、 摂 取 量 に つ い て は 料 理 の 入 っ た 器 の 容 量 や 目安 量 を 記 録 す る も の であ っ た 。 従 来 の 記 録 調 査 法 で 求 め る よ う な 料 理 を 構 成 す る 食 品 名 を 記 録 し た り、摂 取 量 に つ い て は 食 品 を 秤 量 し た り、 容 量 ・ 重 量 の 目 安 量 を 記 録 し た り す る も の で は な か っ た。 そ の結 果 、 対 象 者 に か か る 負 担 が 大 き い と 思 わ れ る 連 続 7日 間 の記 録 を 求 め た も の の 、 回 収 率 は 約93 % と 非 常 に 高 か っ た。 多 集 団 を 対 象 と す る わが 国 の コ ホ ート 調 査 にお い て 、 食 生 活 と 疾 病 の 関 連 を 検 証 し た 研 究5 )6) はあ る が 、 い ず れ も食 習 慣 や 特 定 の 食 品 の摂 取 頻 度 を 調 査 し た も の で あ り、 著 者 の 知 る 限 り 食 事 記 録 調 査 を 実 施 し た 先 行 研 究 は 見 当 た ら な か っ た 。し た が っ て、 比 較 検 討 は で き ない が 、 今 回 の 調 査 の 回 収 率 が 高 か っ た 要 囚 は 料 理 単 位 の 調 査 であ っ た こ と 、 ま た 、 対 象 者 は 元 気 な 高 齢 者 で し か も 生 活 時 間 に 余 裕 があ り 記 録 を厭 わな か っ た こ と な ど が 推 測 さ れ る 。 今 回 の 調 査 で は 健 康 人 の 地 域 高 齢 者 を 対 象 に 実 施 し た 食 事 調 査 を 用 い て 、 前 報2 )で 考 案 し た 料 理 コ ー デ ィ ン グ の 実 用 性 を検 証 す る こ と を 目 的 と し た が 、 そ の 1 つ は 料 理 コ ー デ ィ ン グ 自 体 の 検 証 であ る 。ま ず 6 桁 の 料 理 の大 分 類 は今 回 の 調 査 にお い て も す べ て 可 能 で あ っ た 。 ま た 、 コ ー デ ィ ン グ 料 理 は 、 今 回 の 予 備 調 査 で 得 ら れ た13,533料 理 の 食 事 内 容 か ら500 料 理 を 抽 出 し た 。 こ れ に コ ー デ ィ ン グ を 行 う と 6桁 の 料 理 コ ー ド は 、 2 桁 で 4種 の 文 化 相 と 2 桁 で11 種 の 調 理 相、 お よ び 2 桁 で19 種 の 主 材 相 か ら 構 成 さ れ て お り 、 最 大836 通 り の コ ー デ ィ ン グ が 可 能 で あ る が 、 実 際 に は104 で あ っ た 。 さ ら に 、 実 際 に摂 取 し た 7 日 間 の 食 事 内 容 は 1 人 当 た り 最 大 で も50 前 後 の 料 理 と 飲 食 品 であ る こ と が わか っ た 。 バ ラ ン ス ガ イ ド 策 定 の 際 の 料 理 数 の 検 討7 )に お い て 、 平 成 7 年 国 民 栄 養 調 査 結 果 の 延 べ110,270 種 類 の 料 理 を 区 分 し て359 料 理 に 大 別 し 、 出 現 頻 度 の 高 い99 料 理 か ら 最 終39 の サ ンプ ル料 理 を 抽 出 し てい る が 、 こ の 料 理 数 は 今 回 の調 査 結 果 に類 似 し て い た。 分 類 法 は 異 な る も の の 両 法 で 得 た 結 果 が類 似 し て い る こ と は、 我 々 が 日 常 摂 取 す る 料 理 の 数 を 推 量 し て い る と 考 え る 。こ れ ら の こ と か ら 、 料 理 コ ー デ ィ ン グ を す る こ と に よ り 、 一 般 の 健 康 人 が 日 常 的 に摂 取 し て い る 料 理 や 飲 食 品 の 種 類 を 具 体 的 な 数 量 で 明 確 に で き る と い う 実 用 性 が あ る と 考 える 。 現 在 新 た な 調 査 を 進 行 中 で 入 力 作 業 中 の 標 本 と 併 せ た 約4,500名 の 7 日 間 の 食 事 、 延 べ 約94,500回 の 食 事 と31,500回 の 間 食 か ら 得 ら れ る 情 報 の 解 析 が す べ て 終 了 し た段 階 で 、 統 計 学 的 に よ り 確 か な 値 を 算 出 す る こ と が 可 能 であ る 。 次 の 実 用 性 の 検 証 と し て は 、 今 回 の 料 理 摂 取 情 報 を 基 に す る 食 事 調 査 法 と 入力 結 果 か ら 得 ら れ る 料 理 の摂 取 頻 度 と 出 現 率 の 栄 養 指 導 へ の 応 用 で あ る 。 前 述 し た 本 調 査 の 回 収 率 か ら も 料 理 単 位 で 食 事摂 取 状 況 を 記 録 す る こ と は 、 従 来 の 記 録 法 よ り も 容 易 で あ り 実 用 性 は 高い と 考 え る 。 ま た 、 料 理 の摂 取 頻 度 と 出 現 率 の 栄 養 指 導 へ の 応 用 で あ る。 従 来 法 であ る 食 事記 録 法8 ) )や24 時 間思 い 出 し 法8 ) )、 食 物 摂 取 頻 度 調 査 法8 ,9)な ど の 食 事 調 査 法 を 用 い た 栄 養 指 導 で は 、 栄 養 素 レ ベ ル で 解 析 し た 結 果 を 基 盤 と し て 、 こ れ に質 問 紙 や 聞 き取 り に よ り 得 た

(7)

対 象者の食 習慣や食態 度などの 情報を加 え、 さらに栄 養士や管理 栄養士がそ れまで に培っ て きた知識や 経験を加 えた指導を 行っ て きた。 そこには、 栄養素レ ベルの解析 結果を信 頼性 の 高い 絶対値 であ る と理 解し、そ の値を基準 にし た指導 を徹底し ようとするあ まりに、 筆者が 前報2) で 述べた よう な栄 養素レ ベ ルの解析 の際 に生じ る系 統誤差 の縮小 に力 が注 が れてい ることや、 栄養素レベ ルで算出 された結果 を料 理レベ ルに転換す る際のあい まい さ などの課 題が生じてい る。 ところが、 今回の本 調査法 により解析す る料 理の摂取 頻度 と出 現率は、被 調査者か ら得ら れる情報の系 統誤差は 少なく、 定量 的で統 計学 的に確 かな数値であ るこ とが推 測さ れ、 栄養 指 導への応用 が可 能であ ると考 える。なぜ ならば、現在 活用さ れてい る食物摂取 頻 度調査法 で得ら れる料 理や食品 の摂 取頻 度の把握は、対 象者が 1年間や1 ヶ月間 など過去のあ る一 定 期間の料理や 食品の摂取 頻度 と量 を思い出し て回答す るもので、 被調査者の 記憶に依 存する ものである。 したがっ て、旬のあ る果物や季 節限定の料 理の摂取 頻度の思い 出しが難し く、 特 に年齢や性 別に よっ ては回答 の困難性は 高く、その 再現性や妥 当性は乏しい。 以上の検証 結果か ら今回の調 査法で得 られた料理の コーデ ィングとこ れを 活用した料 理や 食品の摂取 頻度と出現 率は、従 来法とは異 なりより科学 的な根拠 を基にした 定量的 なもので 実 用性が高い ことが示 唆さ れた。 また、サブ コードを付 加するこ とによ りコ ーディ ングを細 分化す れば、 すべての 料理に対 応し たコ ーディ ングが可 能であ り、栄養指導 の際の情 報源と し ての価値 が高い と考 える。今後 はあら ゆるラ イフス テージや ライフス タイルの対象 者の食 事調査を実 施し、さ らなる検証 を加え、 日常摂 取する料 理が50前 後であるこ とを確定 でき れ ば、健康人 を対象 とし た栄養指導 において 具体的で わかりやすい 教育ツ ールの開発が可 能で あ ると考 える。 また、 栄養指導 の教 育ツ ールとしてだけ でなく、 栄養士・管 理栄養士 のもう ひとつの栄 養管理業務 であ る給 食献 立作成 ツー ルとし ても展開す ることが可 能である と考え る。 健康教育 にお ける栄 養教育の評価 判定が 求めら れてい る現状を 鑑みて、料 理摂 取情 報を基 にした教育 ツールの 開発の実現 に向 けて研 究を継続す る方針であ る。 参考文献 1) 厚生労働 省健康局 :標準的 な健診・保 健指 導プロ グラ ム(確 定版). (2007) 2 ) 天野信子 :料理摂取 情報を 基にした新しい 食事調 査法開発の ための予備 調査 一 料理 コーデ ィングー .帝塚 山大学現代生 活学 部紀要.第3号37-46. (2007) 3 ) 厚生労働 省、 農林 水産省URL http:// www.mhlw.jp/bunya/kenkou/eiyou-okujihtml : 食事バ ランスガ イド(2005) 4 ) 科学技術 庁資 源調 査会編:五訂 日本食 品標 準成分 表. 大蔵省 印刷局、東 京(2000) 5 ) 熊谷 修、渡辺修 一郎、柴 田 博、 天野秀 紀、藤 原佳典 新 開省二 吉 田英世、 鈴木隆 雄、湯 川晴美、安 村誠司、芳賀 博:地域 高齢者 にお ける食品摂取 の多様 性と高 次生活 機 能低下 の関連. 日本公衆衛生学 雑誌50 (12). 1117-1124. (2003)

(8)

6 ) 尾 崎 章 子 、荻 原 隆 二 、 内 山 真 、 大 田 壽 城 、 前 田 清 、 柴 田 博 、小 板 谷 典 子 、 山 見 信夫 、 眞 野 喜 洋 、 大 井 田 隆 、 曽 根 啓 一 : 百 歳 者 のQuality of Life維 持 と そ の 関 連 要 因 . 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌50 (8) 697-711. (2003)

7 ) 武 見 ゆ か り ・ 吉 池 信 男 編 、 社 団 法 人 日 本 栄 養 士 会  監 修 :「 食 事 バ ラ ン ス ガ イ ド 」 を 活 用 し た 栄 養 教 育 ・ 食 事 実 践 マ ニ ュ ア ル. ppl28-ppl29. 第一 出 版 . 東 京. (2006) 8) Willett wc. Overview of Nutritional Epidemiology, 24-Hour Dietary Recall and

Food Record Methods, Food-frequency Methods, nature of Variation in die, Implication of total for epidemiologic analyses / in Nutritional epidemiolo gy. p 3-17,

p50-94, p273-298. 2 d Ed. Oxford University Press. New York. (1998) 9 ) 坪 野 吉 孝 、 久 道  茂 : 栄 養 疫学 、p47-58 (2002) 南 江 堂 、 東 京

表 3 主 材相 別の 7日 間あ た りの料 理の摂 取 頻度 とそ の出 現率 コ ード番 号 1  2  3  4  5  6  7  8  9  0  1  2  3  4  5  6  7  8  Q ″0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 項 目めし 類パ ン類め ん類 そ の他 の穀類い も類 砂糖 及 び甘 味類豆類種実 類野 菜類果実 類きのこ類藻類魚介 類肉類卵類乳類油 脂類菓子 類 嗜好 飲 料 摂 取料 理 数32 9 17 3 15 0 18 

参照

関連したドキュメント

機械物理研究室では,光などの自然現象を 活用した高速・知的情報処理の創成を目指 した研究に取り組んでいます。応用物理学 会の「光

「心理学基礎研究の地域貢献を考える」が開かれた。フォー

浸透圧調節系は抗利尿ホルモンが水分の出納により血

※1・2 アクティブラーナー制度など により、場の有⽤性を活⽤し なくても学びを管理できる学

生活のしづらさを抱えている方に対し、 それ らを解決するために活用する各種の 制度・施 設・機関・設備・資金・物質・

認知症の周辺症状の状況に合わせた臨機応変な活動や個々のご利用者の「でき ること」

(batter)又はパン粉でおおった魚の切身、加熱による調理をした魚)

● 生徒のキリスト教に関する理解の向上を目的とした活動を今年度も引き続き