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栄養調査による一般住民の食物繊維摂取量と食物摂取パターンとの関連

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634 第45巻 日本公衛誌 第7号 平成10年7月15日

栄養調査による一般住民の食物繊維摂取量と

食物摂取パターンとの関連

永山

育子

野津あきこ

野田

広

大塚

譲

目的 一般住民を対象とした栄養調査より得られた個人別の食品摂取量から,公刊された食物繊維量データ を用いて日常食の食物繊維摂取量を計算し,食物繊維の摂取量に及ぼす食物摂取パターンの影響や,血 圧,血清脂質に及ぼす食物繊維摂取量の影響を明らかにするため検討を試みた。 方法 資料として平成5年鳥取県民栄養調査で得られた15歳以上の男女805人の連続3日間の食事調査デー タ,食品の摂取頻度データおよび632人の身体状況データを用いた。食物繊維摂取量の計算は,個別食 品ごとに科学技術庁資源調査会編の「日本食品食物繊維成分表」を用いて行い,データ未収録のものに ついては地方衛生研究所全国協議会編の「食物繊維成分表」を用いた。 結果 調査対象者全員の平均食物繊維摂取量は18.19 gであり,男は18.67 g, 女は17.81 gであった。1,000 Kcal当たり摂取量は男より女に多く,年齢別では高年齢者ほど多い傾向を示した。1,000 Kcal当たり 食物繊維摂取量により低繊維群,中繊維群,高繊維群に分けたところ,緑黄色野菜類,果実類,牛乳, 大豆製品,海草類,いも類をよく食べるものは高繊維群に多く,油を使った料理やコーヒー,紅茶など の嗜好飲料については,逆の傾向が認められた。  食物繊維摂取量を目的変数とし,食品群別の食品摂取量を説明変数とする重回帰分析で得られた食品 群の重みは,穀類よりも果実や野菜類や大豆製品に重い傾向を示した。主成分分析でも,高繊維群は米 など伝統的な食品との関連が強いわけではなく,パンや乳・乳製品を比較的よく取るが,同時に植物性 の素材型の食品も多用する傾向を認めた。  身体状況に関しては,60歳以上の男の場合に血圧と食物繊維摂取量との間に関連が認められ,高血圧 のものは高繊維群に多かったが,他のグループでは明らかな関連は認められなかった。また,ほぼ正常 値の範囲内に分布する血清脂質と,食物繊維摂取量との間には,明らかな関連を認めることはできなか った。 結論 栄養調査で得られた食品摂取量と,食物繊維成分表から計算した,食物繊維の摂取量は平均18.19 g で,1,000 Kcal当たり摂取量は男より女に,若年者より高齢者に多かった。高繊維摂取群は野菜類,果 実類,牛乳,大豆製品,海草類,いも類をよくとる傾向があり,植物性の副食素材を多用する食物摂取 パターンが男女ともに認められた。 Key words : 食物繊維摂取量,食物繊維成分表,栄養調査,食物摂取パターン

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