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変位比例摩擦力型振動減衰装置の1000回繰り返し往復載荷試験

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Academic year: 2022

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(1)I‑048. 土木学会西部支部研究発表会 (2012.3). 変位比例摩擦力型振動減衰装置の1000回繰り返し往復載荷試験 崇城大学工学部. 1. はじめに 長周期地震動は超高層ビルや長大橋などの長周期構 造にとって現実的な脅威であり、これらの構造物に適 用できる経済的で効率的な振動減衰装置の開発が求め られている。 そのような装置として、減衰力としての 摩擦力が変位の絶対値に比例して増加する特性を有す るせん断力部材型振動減衰装置が提案されている 1)。本 研究では、この装置の往復載荷試験を行い、 振動減衰 装置の力学特性を明らかにする。 振動減衰装置の断面構造 図-1に振動減衰装置の作動直角方向断面を示す。 振動減衰装置は、U 型板ばね(1),凹凸摺動体(2,3)、中央 軸力部材(4)、平面摺動機構(5,6),平面側支持板(7)、凹凸 側支持板(8)、側方軸力部材(9)から形成される。 凹型摺動体は凹凸側支持板へ、凸型摺動体は中央軸 力部材へ、それぞれボルトで連結される。二つの平面 摺動体もそれぞれ平面支持板と中央軸力部材へボルト で連結される。U 型板ばねの一端は凹凸側支持板へ、 残りの一端は側方軸力部材へ、平面側支持板は側方軸 力部材へそれぞれボルトで連結される。凹凸側支持板、 二つの U 型板ばね、二つの側方軸力材および平面側支 持板はボルトで連結されることにより閉じた左右対 称・上下非対称形状の抵抗リングを形成する。 本装置は、凹凸摺動機構の摺動変位に伴い発生する 摺動機構の高さの変化を利用してその高さの変化方高 に前述の抵抗リングを押し広げることにより、凹凸摺 動機構と平面摺動機構に摺動変位の絶対値に比例して 増加する圧縮力を作用させる。それらの機構の摺動面 にはその圧縮力に比例する摩擦力が摺動運動を妨げる 方向に発生する。減衰装置は中央軸力部材と側方軸力 部材を介してこの摩擦力を構造物に減衰力として作用 させる。U型板ばねはこの圧縮力を調整するために用 いられる。 125. 8 外側. 上原裕太. 和田秀明. 正会員. 片山拓朗. 3. 減衰装置の力学特性 図-2に凹凸摺動機構の基本形状を示す。図は凹型 摺動体が中立位置を基準として正の摺動変位を生じた 状態を示す。凹型摺動体は互いに傾きが逆の摺動面 a.b を有し、凸型摺動体は互いに傾きが逆の摺動面 c,d を有 す。正の摺動変位(u>0)では、摺動面 d と摺動面 b が接 触し、負の摺動変位(u<0)では、摺動面 c と摺動面 a が 接触することによって摺動機構の高さが変化する。. 2.. 174. 学生員. 4. 往復載荷試験 減衰装置の力学特性を調べるために、往復載荷試験 を実施した。写真-1に振動減衰装置の外観を示す。 長周期構造物の制震対策を前提とするため、載荷方法 は振動数 0.2Hz(周期 5sec.)とし、連続往復 10 回の 載荷試験を 3 回と連続往復 120 回の載荷試験を 6 回行 った。試験の 1 回~9 回をそれぞれ、T-1~T-9 と呼ぶ。 (1)軸力と変位 往復載荷試験の T-4 と T-9 で得られた減衰装置の軸力 と変位の履歴曲線を図-3に示す。両者とも履歴曲線 は蝶が羽を広げたような形になることが確認できる。 T-4 と T-9 の履歴曲線を比べると変位が 0 のところ(中 立時)では、T-9 が T-4 よりも摩擦力(FA)が大きくなる ことが確認できる。また、履歴曲線の傾き(B の範囲) も T-9 の方が T-4 よりもなだらかになることが確認でき る。 u c. b. d. b. 図-2. 凹凸摺動機構の基本形状. U 型板ばね. 174. a. 中央軸力部材. 側方軸力部材. 3. 2. 内側. 1. 1 9 7. 図-1. 6. 5. 4. 175. ひずみゲージ. 9 アクチュエータ. 作動直角方向断面図. 写真―1. ‑95‑. 反力はり. 振動減衰装置の外観.

(2) I‑048. 土木学会西部支部研究発表会 (2012.3). Displacement. E. Damper. T-1. Force. T-7 T-9. T-3 T-4. T-5 T-6 T-8. T-2. D. E. B. FA. D. Temperature. C. C. 図-4. E. B. FA. U 型ばねの内側のひずみと回数. D. C Compressive force Strain. 図-3. 軸力と変位の履歴曲線. 図-5. (2)ひずみと温度と往復回数 抵抗リングに作用する圧縮力の変化を調べるために U型板ばねにひずみゲージを貼りつけ、往復試験中の U型板ばねのひずみの変化を調べた。ひずみゲージの 貼りつけ位置は、図-1に示す。また、摺動体に温度 計を貼りつけて、試験中の摺動体の温度変化を調べた。 図-4に、図-3の C,D,E 点での U 型板ばねの内側 のひずみと減衰装置の往復回数の累計と摺動体の温度 の関係を示す。図-5に別途実施した抵抗リングの載 荷試験で得られた圧縮力とU型板ばねのひずみの関係 を示す。図-4より、初めは往復回数を増やしていく と、徐々にひずみも増加するが、往復回数 100 回を超 えたあたりからは往復回数が増加してもU型板ばねの ひずみは増加しないことが確認できる。また、往復回 数を増やしていくと摺動体の温度は上昇することが確 認できる。このことから、U型板ばねのひずみの変化 と摺動体の温度変化は密接な関係がないと考えられる。 (3)軸力とひずみ 図-6に軸力とU型板ばねの外側のひずみの関係を 示す。図より、累積往復回数が少なくU型板ばねの外 側ひずみ(中立時)が小さい時は減衰装置の軸力(中 立時)は、ひずみに比例して増加するが、累積往復回 数が多くなりひずみが大きくなると、ひずみと軸力の 関係は不規則になることが確認できる。. ‑96‑. 圧縮力とひずみ. Strain Force. 図―6. 軸力と U 型ばねの外側のひずみ. 5. まとめ 本研究では、減衰力としての摩擦力が変位の絶対値に 比例して増加する特性を有するせん断力型振動減衰装 置の往復載荷試験を行い、減衰装置に作用する軸力や 変位、摺動体の温度、U型ばねのひずみ等を調べた。 他の実験結果については発表当日に説明する。 参考文献 1) 片山拓朗、東康二:変位の絶対値に比例する摩擦力 を生成する軸力部材型振動減衰装置の実験.

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