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教材としての影像減衰量の取り扱いについて

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Academic year: 2021

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教材としての影像減衰量の取り扱いについて

佐 藤 武 治

CompositeLossandlmageLossofFourTerminalNetwork Takeji SATo (昭和46年10月28日受理)

1. まえがき 網の全体の損失を取扱うことが可能となる。ここでは今

述べた観点に立って, まず最初に動作減衰量を論じ,影 像減衰量は,その中の或る条件が満たされた場合の量で あることを検討し,その相互関係について更に論じた。

四端子回路網の表示方法としては古くから研究されて いるパラメータとして影像パラメータがある。このパラ メータを使用した場合には影像減衰量は四端子回路網固 有の値であり,その回路網については一義的に定まる。

さて,影像減衰量というのは伝達定数βの実数部,す なわち減衰定数αのことである。この影像減衰量を動作 減衰量において,或る条件を満たした場合の伝送量と考 えると,動作減衰量だけで四端子回路網の全体の損失を 取扱うことが出来る。たとえば通信ケーブルや測定器と しての可変抵抗減衰器の減衰量は,減衰定数すなわち今 述べた影像減衰量を用いている。またこの場合,回路は 分布定数回路と見なし得るので,回路構成は対称形であ り,入力側と出力側との影像インピーダンスは等しく,

したがってαは電圧比或いは電流比により求められる。

このようにして表わされる ケーブルの減衰定数,抵抗減 衰器の減衰量は,それぞれの影像インピーダンスで整合 終端とした場合の減衰量であるから,影像インピーダン ス以外のインピーダンスによって終端した場合には,全

2. 解析とその検討

図1の四端子回路網の電源側より見た等価のF一マト リクスAo, Bo, CoおよびDoを求めると

に: ::│‑│; W l│; W││: :IM

ば+吾+趣器:十.& | ",

二二:

L ' ' R2

しかるに動作伝送係数SBは,÷ゾニ要 器で与

えられるからこの場合の動作伝送係数は次式で与えられ

る。

AR2+B+CR,R2+DR,

SB= (2)

2,/面頁丁

したがって動作減衰量αBは,次のようになる。

=川・冨,│AR。+==処阯DELI (" 2、/ RI面一

次に図1から1−1′端子よりゑた等価の動作伝送係 数を求めると,

1 1 1 2

→lVl

II,

R2

1′ 2′

図1 四端子回路網 §,,=ゾムR諾苦睾誌R,R2

=ym吉諾)器主器= i‑ (4)

よって, この場合の動作減衰量は,

=肌。鰯,│ (Af::;)器圭器=‑LI ('

秋田高専研究紀要第7号 体の損失は影像減衰量ではなく,動作減衰量として取扱

わねばならない。したがって動作減衰量を基本的に考え

て,影像減衰量をそのなかの或る条件を満たした特殊な

場合の量であるとすれば,動作減衰量だけで四端子回路

(2)

教材としての影像減衰量の取扱いについて の取扱いについて 51

が満たされれば, ミス・マッチングの条件は除去され,

反射は消滅する。また, αB2は, これまでに述べた如く 入出力端子において各インピーダンス・マッチングが満 たされた場合の四端子回路網それ自体の動作減衰量であ る。しかしこれは影像パラメータ理論により,影像イン ピーダンスをαB2の式に代入して変形すると,簡単な数 式の変化によって冒頭に述べた影像減衰量αに等しいこ

とが確かめられる。

同じく2−2'端子よりながめた等価の動作減衰量を 求めるには,入出力端子を反対とし, R!とR2とを式(5) において交換すればよいから

…=肌・霞"│‑"姜鶚霊主語='l ('

さて,残された減衰量として,回路網自体について検 討すると, ‐

M‑│: :11i:1 (7) 3. むすび

以上述べた如く,回路網の影像減衰量は,その入出力 端において各インピーダンス・マッチングの条件が満た された特殊の場合の動作減衰量であって,一般には動作 減衰量の中で位置づけられ,その相互関係が検討される べきである。ここでは一般の動作減衰量を, Sパラメー タのS111 S22および実挿入損の和のような類似の立場 において検討し,入力端ならびに出力端におけるミス・

マッチングによる減衰量と影像減衰量の和として,動作 減衰量を取扱かうことを試承た。

が成立し,図1において1−1 および2−2'におい

て各インピダンスのマッチングがとれている状態を仮定

すると, V,二=2RI,,V,'=÷V,およびV2=R212

が成立するので, これらの式を式(7)に代入すると

‑ V"=AR,!,+B!,

V, (8)

''=2(Ar,¥B)

また, ! =一六一が成立することから

LL=A=+B=D+CR, (9) ー丁;==‑E

図1から更に次のことが成立する。

文 献

(1)早坂: 四端子網の動作減衰量の新しい分解 信学誌(A),52‑A, 2,P.103(1969)

R,==鵠辛:

およびR2=二謡芸

したがって上式より釜=÷が得られ

W−!̲LRL=A̲AL+B=A+CR] 00

V2 12R2 D R,

式(9〉と式⑩とから,入出力端子において各インピーダ ンスがマッチングしている場合の回路網自体の等価の動 作減衰量は次式で与えられる。

α唾=10L・菖"│ (A+CR&)(D+CRm) │ 0'

以上の簡単な計算で求めた式(3), (5), (6)および伽につ いて検討を加えると次式の成立することがわかる。

即ち

qB=QB1+"B2+"B3 ⑫

式⑫においてα圃はR,=器諾なるマッチンダ

条件が満たされた場合には消滅し, 1−1 端子におい ては反射がなく,すべての電力は損失なく伝送される。

同じようにして, 2‑2'端子においてはR3=器鵲

昭和47年1月

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