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岡山県下に発生した流行性肝炎の病原体に関する研究第2編

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Academic year: 2022

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(1)616. 36‑002.. 1‑002. 岡 山県 下 に発 生 した流 行性 肝 炎 の病 原体 に関 す る研 究 第2編 孵 化 鶏 卵 培 養 に 於 け る 感 染 経 路 と ウ イルレス の 増 殖 岡 山大学医学部微生物学教室(主 任:村 上 小. 笠. 原. 元. 〔昭 和133年5月8日. 日. 受稿〕. 2)感 緒. 言. 染 及 び 累代:孵. 化 卵 の 累代 に 就 ては,第. 1編 に記 載 した 如 くで あ る が,村. 著 者 は 先 に 孵 化 鶏 卵 に 対 す る 分 離 ウ イル ス の 感 受 性 に 関 し て,既. 栄教授). に 予 報 さ れ た 村 上 等1)の 増 殖 様 式 及. 上等1)9),の 分 離. され た ウイル ス 株 を分 譲 され,同 様 の方 法 で,孵 化 卵 に 累 代 し,著 者 の手 許 で保 存 して い る もの を用 い. び 増 殖 に 及 ぼ す 諸 条 件 の 影 響 を 実 験 的 に 証 明 し,感. た.通 常 孵化 卵 の5〜8日. 染 及 び 増 殖 の 判 定 を,マ. ウ ス に 復 原 試 験 を 行 い.そ. す る時 は6〜10日. の 病 理 所 見 に よ りて,判. 断 す る こ とが 可 能 で あ る こ. 割卵 して 胎児 を取 出 し,数 個 の死 亡 胎児 をPoolす. と を 報 告 し た. 尿腔. 上 等 の 分 離 実 験 に 做 つ て 行 い,良. 結. ウ イル ス分 離 に 関 して既 に陽 性 結 果 を得 てい る. and. u.. Meding(1941)2)を. Weineck(1943)3),. Esseu. 初 め, Siede. u. Lembke(1944)5). 孵 化 卵 漿 尿 膜 に と り,鶏 断 し て い る.そ. 分 離 を 企 て,感. Dresel.. and. Meding. 胎 児 の斃 死 を感 染 標 識 と判. の 後Wildfuhr.. G.. (1953)6),本. 邦. 孵 化 卵 に よ る ウ イル ス. 染 経 路 は 異 な る が,分. 離 に 成 功 し,. 之 し て 孵 化 卵 の 培 養 に よ り,肝. 炎 ウ イル. ス の 分 離 に 否 定 的 見 解 を 述 べ て い るFindly Hoyle(1943)の. 用 いた.. et al.. 上 等 の 指示 し た感 染経 路 に よ. り実 験 を 行 う と共 に,感. 染 経 路 を 他 に 求 め,諸. りの 感 染 及 び 累 代 を 試 み,孵. る 本 ウ イ ルレス の 増 殖 性 と,ウ. 験 方 法:ウ. イル ス接 種 乳剤 を次 の諸 種 の. 要す れ ば 累 代 を行 い,感 染 の様 相 を窺 う意 味 よ り, マ ウス腹 腔 内 に復 原 して,病 理 所見 を検 討 し,感 染 の 程度 を知 る方 法 を とつた.即 ち感 染経 路 と しては 前 述 の方 法 を 含 めて 列 挙す れ ば 次の 如 くで あ る. i)漿. 種の. 化 卵に 於 け. イル スの 感 染経 路 と ウ. 尿腔 内 接種0.25〜0.3ml次. 代 接 種 材料 胎. 児 着 くは肝 を 用 いた. ii)漿 尿膜接 種,数 滴宛. 次代 接 種 材料 漿 尿 膜. iii)卵 黄 内接 種0.25ml〜0.3ml次. 報 告 も 亦 認 め ら れ る.. 著 者 は 本 編 で は,村. Routeよ. 心 沈 澱 し た 上 清 を と り,次. 感 染経 路 を 選び 接 種 し,夫 々 の次 代接 種 材料 を定 め,. 感 染 及 び 累 代 の 可 能 性 を 強 く支 持 し て い るの は 注 目. (1943)8),. 20min遠. 代 接 種材 料 と した.本 実験 で は 鶏胎 児 は,可 及 的 ウ. 3)実. Luz(1943)4). 2)は 殆 ど 感 染 経 路 を. に 於 て は 荒 川(1957)の,も. さ れ る.反. 2000r. p. m.. イル ス の濃 度 を考 慮 す る意味 か ら,死 亡 胎児 の み を. 果 を 得 た.. Siede. に於 て 鶏胎 児 の 発死 を認 め るの で,. るか,若 くは 胎 児 肝臓 の み を採 取 し, Poolし た後,. 是 等 の 実 験 に は 総 て ウ イ ル ス 接 種 経 路 は,漿 内 接 種 法 を,村. 卵 に ウ イル ス乳 剤 を接 種. 代接 種 材 料卵. 黄嚢 iv)羊 膜 腔 内0.25ml次. 代 接種 材 料 羊膜 腔 液. 以 上 の接 種 を行 い,夫 々 の接 種 を経 た 卵 よ り,漿 尿腔 液,漿 尿膜,卵 黄嚢,羊 膜 腔 液,と 分 ち て採 取 し,マ ウスに 復 原す る方法 を とつ た.第1編. に倣 い,. イ ル ス 分 布 を 明 に し 得 た と信 ず る 所 見 を 得 た の で,. マ ウス 復原 試 験 に 於 ては,ウ イル ス罹 患 材 料 乳剤 を. 茲 に そ の 大 要 を 報 告 す る 次 第 で あ る.. 接 種 後, 2週 間 に して マ ウス を屠 殺 し,主 に病 変 の. 実験 材 料 及 び 実 験 方法 1)ウ. イル ス 株:先. の 第1編 に 記 載 した ク イル. ス 株 の 内,石 原 株 を 用 いた.. 強 い 肝,肺 の病 理 所 見 を重 視 し感染 の程 度 を 判定 し た..

(2) 2406. 小. 笠. 原. 元. 日. 病 変 は,胎 児,漿 尿腔 液 次 で 羊膜 腔 液 で 高度 であ る 実. 験. 成. 績. が,漿 尿膜,卵 黄嚢 では 軽 度 で あ る.肺 臓 に 於て も. ウ イル ス の接 種 部 位 は,既 に第1編 に 述 べ た,漿. 大 略 同様 な関 係 の病 変 が 認 あ られ る.漿 尿腔 内接 種. も次 代 接 種材 料 と し. に 於 け るウ イル ス の増 殖 は,橋 本15)の実験 で,接 種. ては,死 亡鶏 胎 児 若 くは 肝 臓 が用 い られ る こ とに就. 部 位 で あ る漿 尿腔 液 内で 行 われ る こ とは 知 られ て い. ては 記 載 した 如 くで あ る.. た が,他 の 胎 児 若 くは 肝 臓 を 用 いた 場 合 に も病 変 が. 尿 腔 内 接種 法 が採 用せ られ,而. 強 い事 実 か ら増殖 は高 度 で あ る とす べ き所 見 であ る.. 此 の接 種 方 法 が本 ウ イル スの 感 染及 び累 代 に効 果 的 で あ る こ とは,村 上 等 の予 報 に も明 かで あ るが,. 又 羊 膜腔 液 で も,病 変 が マ ウ スに 発 現 す る こ とか ら. 漿 尿腔 内に 接 種 され た ウ イル スの 運 命 即 ち,ウ イル. 当然 卵 黄嚢 に も ウイル スの 分布 が推 測 され るが,予. ス の増 殖 の 座,若. 想 に 反 して病 変 は 軽度 で あ る.本 実 験 は も と よ り,. くは ウ イル スの 分 布 に就 ては,未. だ 不明 の点 が尠 くな い.よ つ て著 者 は 次 の各 項 に就. 孵 化 卵 として は6日 卵 を使 用 し,ウ イル ス側 では孵. て検 討 した.. 化 卵 に 良 く馴 化 され るに 至 つ た 石原 株 を用 い,而 も. 1)接 i)漿. 種 経 路 に よる感 染 の比 較. ウ イル ス乳 剤 は, 10‑8程 度 の稀 釈が 用 い られ た 事実. 尿 腔 内 接種. よ りして,信 頼 すべ き結 果 と推 測 され る.而 して漿 尿腔 内 接種 を経 た ウ イル ス が,絶 えず 増殖 す る場 と. 著 者 は 孵 化 卵 に於 け る,殊 に漿 尿 腔 内 に接 種 され た ウイ ルス が,漿 尿腔 内 で 増殖 す るか,そ れ と も,. して,選 ぶ のは漿 尿腔 液 で あ ろ うが,鶏 胎 児 で も濃. 他 の部 位 に 速 か に定 着 す るに至 るか の 課題 を窺 う意. 厚 に ウ イルス の増 殖 が 推 定 され,累 代 に 於 ては 鶏胎. 図 よ り,第1編. 児(若. とや ゝ重 複 す るこ と も考 慮 し,実 験. くは 肝 臓)が 最 適 と信 ぜ られ る こ とは,こ の. 実験 で も明 に 証 明 され た.(第1表). を行 つ た. 本 実 験 に 於 て は,石 原 株 孵 化鶏 卵 の 死 亡胎 児 乳 剤. 尚,表 示 され た マ ウ スの 肝,肺 に 於 け る主 要 病理. を,先 づ 漿 尿腔 内 に 接種 後,夫 々漿 尿 膜,漿 尿腔 液,. 所 見 の 内,肝 細 胞 の変 性 及 び 壊死 の 所 見 は極 めて軽. 卵 黄嚢,羊 膜 腔 液,鶏 胎 児 若 くは胎 児 肝 臓,と 夫 々. 度 で あ る場合 が 多 く,常 に 発現 す る病 変 として 実質. に 別 ち採 集 して, Poolし. 及 び間 質 周辺 に 於 け る細 胞 浸潤 があ る.又 肺 に 於 て. た 後 に,マ. ウ スに 接 種 し. て病 理 学 的 所 見 を窺 い,感 染 の程 度 な知 り,更 に ウ. も病 変 の 発現 は,や. イル ス の分 布 及 び 消 長 を確 め た.. る,こ の事 実 は か つ てHenle. ゝ軽 度 で あ る とす べ き所 見 で あ et al(1950)11) 12)の. 是 等 の各 接 種 材 料 を マ ウス に接 種 した 場 合 の肝 及. 指 摘 した孵 化 卵 に 於け る ウ イル スの 増殖 が,良 好 で. び 肺 臓 に於 け る病理 学 的 所 見 を比 較 す るに,肝 臓 の. ない と述 べ て い るに 通ず る所 見 で あ ろ うか.著 者 の. 第1表. (註). i)(〓)〜(⊥)病 ii)ウ iii)C.. 漿 尿腔 内 接種 ウ イル スの 各 部位 に 於け る増殖. 変 の 程 疫 を 示 す.. イ ル ス 接 種 乳 剤 の 稀 釈 度 は10‑8を A.. F.:漿. 尿 腔 内,. C. A.. M.. 用 い た.. 漿 尿 膜,. Y. C. S.. 卵 黄 嚢 内,. A. F..羊. 膜 腔 内,. E. M.. B.胎. 児.

(3) 岡 山 県 下 に 発 生 し た 流 行性 肝 炎 の病 原体 に関 す る研 究 実 験 した 経験 よ り見 て,マ ウ スの 感 染 の場 合 の 病変 と比 較 して 常 に 軽度 で あ る こ とが窺 い得 られ た.. 既 に 同 僚 松 浦13)は 孵 化 卵 に 於け る分 離 ウ イル ス の増 殖 を 検 討 してい るが,著 者 も漿 尿膜 上 に 於 け る. ii)漿 尿 膜接 種. 白斑 形 成 若 くはPock‑markedは. 分離 肝 炎 ウ イル スの 孵 化鶏 卵 に於 け る感 染経 路 と. 常 孵化 卵 は8〜11日. して,漿 尿 腔 内 接種 に よ り良結 果が 得 られ,而. 認 め な かつ た.通. 卵 を用 いた 場 合が 多い が,殆 ど. 代 に は死 亡 胎 児 乳剤 が 用 い られ る こ とは先 述 した.. 鶏 胎児 の死 亡 例 は見 られ な い.又 ウイ ルス 接種 後5 〜7日 で 割卵 した が ,肉 眼 的 に は胎 児 に は著 変 は な. 本 実 験 で は,ウ イル ス の孵 化 卵 の漿 尿膜 上 に 於け る. か つ た.又 夫 々 の 部 分 を採 りPoolし. 増 殖 及 び此 の場 合 の全 卵に 於 け る ウイ ルス の 消 長 を. り,マ ウ ス に接 種 した所 見 で は,表 示 した 成 績 の如. 確 め る意 味 よ り,同 様 な実 験 術 式 に よ り吟 味 した.. く,病 変 は明 らか で な い場 合 が 多い.(第2表). 第2表. (註). も累. 2407. て乳 剤 を作. 漿 尿 膜 接 種 ウ イ ル ス の 増 殖. i)(〓)〜(⊥)病 変 の 程 度 を 示 す. ii)ウ イ ル ス 乳 剤 稀 釈 は10‑8を 用 い た.. 此 等 の実 験 で見 るに,軽 疫 なが ら病理 所 見 の発 現 を見 た と推 測 され る もの に,漿 尿 膜 及 び漿 尿腔 液 が. とな し,マ ウ スに 接種 を行 い,病 変 を比 較検 討 す る こ とに した.. あ るが,是 等 の 病変 も非 常 に軽 度 で あ り,肝 臓 に 於. 卵 黄 嚢 接種 に お い て も,マ ウス の肝,肺 に現 われ. け る細 胞 浸潤 が 注 目 され,肺 臓 に 於 け る軽 度 の 胞隔. た病 理 所 見 を も とに感 染 の様 態 を窺 うに,各 部 位 よ. 炎 が 挙 げ られ る程度 で あつ て,確 実 に 感 染所 見 とは. り夫 々に感 染 の 程度 は 異 つ て い るの を知 る.即 ち病. 断 言 し難 い様 で あ る.漿 尿 膜 では 病 変 がや ゝ明 に指. 変 の 程 度 の優 れ た部 分 としては,卵 黄 嚢,漿 尿 腔液. 摘 され る程 度 で,他 の 卵 黄嚢,羊 膜 腔 液,胎 児 等 に. であ り,漿 尿 膜 之 に次 ぎ,羊 膜 腔液,胎 児で は 病変. 於 ては 感 染 も疑 は し い所 見 で あつ た.. は著 し く劣 る傾 向が 認 め られ た.此 の傾 向が 正 しい. 此 の事 実 は,本 ウ イル ス の感 染 経 路 とし て漿 尿膜. ウイル ス の分 布 で あ る とは信 じ難 い.そ の理 由は,. 接種 法 は 適 当 で ない こ とを 意味 す る と共 に 解 化 卵接. 卵 黄嚢 に 接種 され た ウイル スは,直 ち に卵 黄嚢 の細. 種 後 の ウ イル スが,単 に漿 尿 膜 よ り各部 分 に 達 す る. 胞に 侵 入 定 着す るが,次 第 に胎 児 の 親和 性臓 器 まで. 迄 に,時 日を 要 し,而 も ウイ ルス増 殖 の場 を適 期 に. も侵 襲 す るに 至 り,増 殖 す る と共 に,全 卵に 亘 り分. もた なか つ た為 に親 和 性臓 器 えの定 着 が容 易に行 わ. 布 す るこ とは 自 明 の理 で あ る.. れ なか つ た こ とを意 味 す る もの と解 すべ ぎで あ ろ う. 此 の 実験 も再 三 反覆 して 行 われ た が,マ ウス の病 変 は 一 般 に軽 度 で あ り,漿 尿腔 内 接種 法に 比 較 し て. か. iii)卵 黄 嚢 内 接種. 劣 る印 象 を受 け た.此 の場 合 に於 て も,孵 化 鶏 卵に. 卵 黄 嚢 内接 種 に は,通 常 孵 化 後6〜7日. 卵 を用 い,. よつ て のみ 感 染 標識 が 表示 出来 な いた め,(事. 実鶏. 接 種 を行 つ た後6〜8日 間 観察 し,割 卵 後 各部 分 を と. 胎児 の斃 死 は尠 い)マ ウスに 復 原 し て,マ ウ スの病. り,数 個 の 各部 分 をPoolし. 変 に よ り,感 染 の判定 を窺 うと云 う形 式 を と るた め. て,ウ イル ス含 有 乳 剤.

(4) 2408. 小. 第3表. (註). 笠. 原. 元. 日. 卵 黄 嚢 内 接 種 ウ イ ル ス の 消 長. i)(〓)〜(‑)病 ii)ウ. 変 の 程 度 を 示 す.. イ ル ス 稀 釈 度10‑8を 用 い た.. に,感 染 は 或 は 軽度 なが ら も惹 起 して い るか も知 れ. 感 染 経 路 を変 更 す るこ とに よ り,斯 る病 変 に優 劣. な いが,明 に 評価 す べ き所 見 を得 られ ない こ とを知. の 生ず る理 由 は,結 局 ウ イル スが 孵 化 卵に 相 当長期. つ た.(第3表). 間 累代 され,馴 化 され た と推 測 され る時期 に 於 て も,. iv)羊 膜腔 内接種. 孵 化 卵 に 於け る ウイ ルス の定 着 性 が 極 め て悪 いか,. 羊膜 腔 内接 種 に は,孵 化鶏 卵10〜11日 卵 を用 い て. 或は ウ イル スの 増殖 若 くは 之 に 伴 う毒 性 の 極 め て弱. ウ イル ス接 種 を 行 い, 5〜7日 間 観察 した結 果胎 児 の. い こ とを 意味 す る もので あ る,も と よ りウ イル スの. 死 亡 が 認 め られ な い場 合 が 多 い.実 験 では 死 亡 し な. 動 物 に 対 す る病 変 に は,相 当 の 巾が あ り,病 変 の程. い もの を用 い,マ ウス に 接種 した.. 度 に於 て も多少 の生体 間 に 於 て 動 揺 が示 され るの は. 本 法 に 於 て も,マ ウス の肝,肺 に 於け る病 理学 的. 当然 で あ るが,そ れ に し て もそ の 感 染 の程 度 に 大 差. 所 見は 明 か で な い.極 め て どの 部 分 を採 取 した 場合. が 生ず る理 由 は,感 染 経 路に よ る ウ イル ス の増 殖 の. も,病 変 は殆 ど軽 度 で あ る.. 差 が考 慮 さ るべ きも の と思 惟 され た.. 第4表. (註). 羊 膜 腔 内 接 種 ウ イ ル ス の 消 長. i)(〓)〜(‑)病 ii)ク. 変 の 程 度 を 示 す.. イ ル ス 稀 釈 度 は10‑8を 用 い た .. (第4表).

(5) 岡山 県下 に 発 生 した 流 行性 肝 炎 の病 原体 に関 も る研 究 2)ウ. イル ス罹 患孵 化 卵 に 於 け る で ウス 接 種材 料 の調 製 に よ る病 変の 比 較. 2409. は病 変 の 一定 して 発現 す る場 合 が尠 く,感 染 の成 立 如 何 は 容 易 に 判断 されな い.. 前回 の 実 験 に続 いて,本 実験 で は,ウ イル ス 接種. 要 之,孵 化 卵 に 於け る ウイル ス の 感 染は,感 染 部. 部 位 を異 に して,同 様 な 接種 材 料 な 作 り,マ ウス に. 位 に よ り,漿 尿腔 内 に放 出 され る ウ イル スの 量 的関. 接 種 を行 い, Taitrationを 試 み,ウ イ ルス 増殖 の程. 係 に は 著 しい差 異 が生 ず る もので あ り,漿 尿 腔 内に. 度 を よ り定 量 的 に窺 うべ く企 図 した.. 直 接 接種 され た 場合 が 最 も容 易に 而 も平 等 に 鶏卵 内. i)漿. 尿 腔液 を用 い た 場合. に 於け る ウ イル ス の分 布 が行 わ れ,ウ イル ス の増 殖. 此 の実 験 で は,ウ イル ス感 染 部 位 は,従 来 の漿 尿. 量 は絶 えず 維 持 され て い る と思 惟 され るの で あ り,. 腔 液,漿 尿 膜,卵 黄 嚢 内,羊 膜 腔 内,の 各種 接種 経. そ の結 果 感 染 の成 立 を 容 易 な ら しめ た と推 測 され た.. 路 を 選 び,マ ウ ス接種 材 料 として は,一 様 に漿 尿腔. (第5表). 液 を用 い た.前 回 の 実験 に 於 て,大 略 ウ イル ス の増. 第5表. 漿 尿腔 液 を接 種 材 料 とした マ ウス の感 染. 殖 がお こなわ れ,病 変 が惹 起 され る こ とが示 唆 され るので,岡 一接 種 材 料 で,マ ウス に 起 る感 染 は あ る 意 味で は,同 一 傾 向 を示 す の で は な いか との 懸念 が 多分 に あ つ た. 本実 験 で は,主 に ウ イル ス接 種 後 の孵 化 卵胎 児 の 生 死 の 別 を明 に した 上,各 漿 尿 腔液 に 於 け るウ イル スの 消 長 を知 る意味 か ら,ウ イル ス を接 種 後5日 後 に 於け る各漿 尿腔 液 を接 種 した.大 体 採 用 した四種 の感 染 経 路 では,漿 尿腔 内若 くは卵 黄 嚢 内 に接 種 き. (註). i)(〓)〜(‑)病. 変 の 程 度 を 示 す.. れ 時 のみ,胎 児 の死 亡 が 認 め られ,他 の経 路 では,. ii)漿 尿 膜 を 用 いた 場合. 鶏 胎児 は 生 存 してい た の で,注 射 器に よ り漿 尿腔 液. 本実 験 で は ウイル ス を各 部 位 に接 種 して,夫 々 の. を 採 取 し て,数 個 の 卵 の漿 尿 腔 液 と良 く混和 し,他. 漿 尿 膜 を乳 剤 とし て マ ウス に感 染せ しめ,マ ウス の. の 部 分 の混 入 を 避 け, 2000r. p. m. 20min遠. 心し. 病 変 を 窺つ た.そ の結 果 では,病 理 学 的 所見 に於 て. ウスに 接種. は,接 種 部 位 を 異 にす るに従 つ て漿 尿 膜 に 於け る ウ. た上 清 を と り,稀 釈 試 験 を行 つ た後,マ. した.そ の病 理 所 見 を 窺 うに,漿 尿 腔 液 を接 種 した. イル スの 増殖 に差 異 が あ る こ とが 推 測 きれ た.即 ち. 場 合は,病 理 所 見 は殊 に10‑7〜10‑9で 高 度 で あ り,. 漿 尿腔 内 に接 種 され た場 合の病 理 所 見 が殊 に 優 れ,. 他 の 稀 釈 では 若 干 軽度 で あ る.此 の現 象 はか つ て池. 次 に卵 黄嚢 内,漿 尿 膜 上 に も所 見は 認 め られ るが,. 田(1956)14)も 既 に指 摘 された が,斯 る稀 薄 な部 分. 羊膜 腔 内 で は殆 ど病 変 は 認 め られ な い.此 の 事実 は,. で比 較 的 病 変 が強 い こ とが 再 三 の 実験 で 確 め られた.. ウイル ス 接種 部 位 殊 に漿 尿腔 内,漿 尿膜,卵 黄嚢 内. 此 の病 理 所 見は 肝 に 強 い場 合 と肺 に強 い病 変 が あ り 一様 で は な いが ,肝 臓 に 於 ては 実 質細 胞 の限 局 性 類. 等で は 早急 に ウ イル ス の増殖 が 行 わ れ るが,羊 膜 腔. 壊 死 若 くは壊 死 巣 形成 が あ るが,橋 本15)の示 した 精. 解す べ き か,未 だ孵 化 鶏 卵内 に 於け る感 染 方法 が,. 製 ウイ ル スの病 変 と比 較 して,左 程 広 汎 で は な く壊. 例 え ば分 布 す る血管 を 介 し て行 う所 謂 ヴ イレ ミー の. 死 巣 周辺 に 於 け る細 胞 の 変 化 も亦 弱 い 様 で あ る.又. 状 態 若 くは 組 織 細胞 を 介 して 次 第 に他 の 組織 に 感 染. 細 胞 浸潤 も散 発性 に認 め られ た.. を 拡 大 してゆ く傾 向 か,未 だ明 か で な いの で,此 の. 内接 種 で は,漿 尿膜 に ウ イルス の到 達 が 遅 延す る と. 10‑5〜10‑6の 域 で は之 等 の所 見 は 軽 い が,ウ イル. 実 験 では 明 か に 断言 出来 ない.此 の所 見 は,前 の漿. ス性 変 化 は,時 に 非 常 に 巾が あ り,病 変 の強 弱 の 程. 尿 腔液 を用 い た場 合 と比 較 して,漿 尿 腔 内 に接 種 ル. 度 は,動 揺 が あ る場 合が 尠 くな い の で,稀 釈 度 に よ. ー トを求 め た 場合 が,マ ウス の病 変 が 強 い事 は 明 で. る病 変 の み に基 いて 一 般 に ウ イル ス 量 の 多少 は 断 言. あ る.次 に卵 黄 嚢 内 接 種 では,漿 尿 摸 を 接種 して軽. 出来 ぬ もの と思 惟 され た.次 に漿 尿膜 接 種 の 場合,. 度 な が ら感 染 所見 を 得 て い る,此 の事 実 も多少 の疑. 漿 尿 腔 液 に 於て もや ゝ病 変 が 見 られ る程 度 に発 現 し,. 念 が あ る.他 の接 種 ル ー 卜を 選 んだ 場 合 の ウ イル ス. 10‑10の 稀 釈 で比 較 的 強 い病 理 所 見が 得 られ た こと. の増 殖 は 漿 尿腔 内 に接 種 され た時 に 比 し,明 に 遜色. は,漿 尿膜 に増 殖 した ウ イル ス の漿 尿腔 内 に放 出 さ. が あ り,感 染 所 見 に 於 い て劣 るが,ウ. れ るこ とを 意 味す る.反 之 して,卵 黄 嚢,羊 膜 腔 で. は惹 起 しなか つ た も の と否定 し去 る こ とは困 難 で あ. イルス の 感染.

(6) 2410. 小. 第6表. 笠. 漿尿膜乳剤 な接種 した病理所見. 原. 元. 日. して い る.斯 る例 で は 一 般 に肺 に 於け る病 変 も強 い 傾 向 が あつ て,気 管 支周 辺 の 間 質 細 胞又 は 血管 周囲 細 胞 の増 殖 も見 られ,円 形 細 胞 の 浸潤 も強 度 とな り, 肺 胸 隔 は充 血 と細 胞 浸潤 に よ り肥 厚 の状 を示 し,部 分 的 に は胞 隔 炎 の像 を認 め た.(第7,. 10表). iv)卵 黄 嚢 を用 いた 場合 前 実 験 と同様 に 孵化 卵 の 諸種 の部 分 に ウイル ス乳 剤 を 接種 し5日 後 の夫 々の 卵黄 嚢 に於 け る ウ イル ス (註). i)(〓)〜(‑)病 ii)各. 変 の 程 度 を 示 す.. 稀 釈 に 於 け る マ ウ ス は3〜5. 匹 を 用 い た.. る.(第6表). 増 殖 を マ ウス 接種 に よつ て追 究 した.そ の結 果,漿 尿腔 内若 くは 卵黄 嚢 内 に接 種 した 時 は鶏 胎 児 の死亡 が あ つ たが,他 の漿 尿 膜,羊 膜 腔 内 接種 では 一例 も 胎 児 の死 亡 は 認め られ なか つ た.而 し乍 ら斯 る鶏胎. iii)鶏 胎児 を用 い た場 合. 児 の生 死 の み で,マ ウス の病 変 は 判 断 し難 い ことは,. 漿 尿腔 内 に ウイル スを接 種 し,死 亡 鶏 胎児 を次 代. 死亡 胎 児 に 於 け る漿 尿腔 内 と卵 黄 嚢 接種 とを比 較 し. 接 種 材 料 を 用 い る時 は,孵 化 卵 の 累代 も亦 可能 で あ. て,病 変 に 差 があ る こ とが 注 目 され た.頻 尿腔 内に. り,感 染 の 明 らかに 成立 す る こ とは 既 に村 上 等 の 予. 接種 した 場 合,卵 黄 嚢 内に ウ イル ス の増 殖 が あつた. 報 に 詳 細 に記 載 され た.. 事実 が,病 理 所 見 よ り推測 され た が,そ の他 の部 分. 著 者 も,前 実 験 と同様 に漿 尿腔 内 に ウイル ス を接. に接 種 した場 合で は,卵 黄 嚢 内 に 於け る ウイル ス増. 種 し,次 代 接種 材料 として,鶏 胎児 若 くは 鶏 胎児 肝. 殖 を示 す に足 るマ ウス の感 染 所 見 が 得 られ な い様 で. 臓 を 用 い る こ とに よ り,感 染 の成 立 及 び 累代 の 可能. あ る.而 し斯 る 所 見 の み に 基 い て,感 染 の程度 を. 性 をマ ウス の病 理 所 見 よ り推 測す べ き所見 を 得 た. 本実 験 では,漿 尿腔 内 接種 法 に做 い,各 種 の部 分. 判定 す るこ とは,早 計 で あ る と判 断 され るのは,一 部 病 理 所 見が 見 られ る もの が あ り,一 時 期 の ウイル. に ウ イル スを 接 種 し お ぎ, 5日 後 に 於け る鶏 胎児 の. ス の増殖 を表 現 す る場 合 も想像 さ れ る ので,簡 単 に. 生 死 に拘 らず 取 出 し,胎 児 乳剤 を調製 し,マ ウス に. 評 価 す るこ とは 尚 困難 で あ る.(第8表). 接 種 後病 理 所 見 を確 め た.. 第8表. 卵黄嚢乳剤 を接種 した病理所見. 再 三 の実 験 で確 め た 所 で は,鶏 胎児 の斃 死 は漿 尿 腔 内,若. くは 卵 黄嚢 内 接種 で認 め られ た以外,他 の. 接 種 方法 では,全. く死 亡 は 見 られず,雛 に な るこ と. も稀 で は ない.一 般 に 鶏 胎児 の斃 死例 では,マ ウス の病 変 は強 く発現 した.殊 に肝 臓 に 於け る病 変 は, か な り高 度 の 場合 が 尠 くな く,類 壊死 若 くは限 局 性 の 壊死 巣 の形成 が発 現 し,周 辺 に 於け る細 胞変 化 が 著 し く,単 球若 くは 組 織 球 中に 好 中球 の出現 が あつ た.斯 る病 変 は ウ イル ス性 変 化 とは断 じ難 いが,炎 症 性 変 化 に伴 う病 変 と して既 に 橋本15)の精製 ウ イル ス の実 験 に高 度 の変 化 として 記 載 され た 所 見 と類 似. 第7表. 鶏胎児 乳剤 を接種 した病理所見. v)羊. 膜 腔 液 を接 種 した 場 合. 前 実験 と同 様 に諸 種 の接 種 部 位 よ りウイル スを感 染 せ しめた 上, 5〜7日. 後 に 於け る羊膜 腔 液 を採取. し,実 験 に 供 した. 本実 験 に 於 て 羊膜 腔 内 に接 種 した 場 合 に,羊 膜内 に ウ イルス増 殖 を示 す に至 るマ ウス の病 理 所 見が窺 わ れず,感 染 の成 立 が 疑 わ しいが,こ れは ウ イルス の増 殖 が全 く起 らな かつ た 訳 では な く,一 時 的にで も増 殖 の時 期 は あつ た もの と推 測 され る.又 他の接 種 部位 を とつ た 場合 に も,多 少 の病 変 が見 られ る点 か ら も,ウ イル ス の増 殖 を 否定 し去 る こ とは 困難で あ る.こ れは ウ イル ス側 よ り も,宿 主 側 の抵 抗 もあ.

(7) 岡山県下に発生 した流行性肝炎の病原体に関す る研究 第9表. 羊膜乳剤を接種 した病理所見. 2411. もの と推 測 され るので あ る. 此 の 実験 では,唯 漿 尿腔 内接 種 で は,マ ウス に於 け る病 理 所 見が 優 れ,感 染 も亦 良 く成 立 す る もの と 推 測 され るに拘 らず,他 の接 種 方 法 で は,見 るべ き 所 見 が 得 られな い とす べ き結 果 を得 た.(第 九表) 以 上,接 種 部 位 を異 に し,同 様 な ウイル ス 乳剤 を 得,夫 々に マ ウス に接 種 して病 理 所 見 を確 め,感 染 の程 度 を 比 較 した 結 果で は,確 実 な ウイル ス の感 染. (註). i)(〓)〜(⊥)病. 変 の 程 度 を 示 す.. ルー トと して,漿 尿腔 内 接種 に よ りて は,全 卵 に亘. り,混 在す る組 織片 の ウ イル ス活 性 に 影響 を与 え た. り,病 変 の程 度 に 多少 の動 きは 見 られ るが,一 般 に. 結 果 と解 釈 す る こ とも考 え られ る訳 で あ る.. 平 均 して均 一 な 所 見が 得 られ る事 実 を知 り得 た.そ. 次 に漿 尿腔 内 接種 に於 て は,羊 膜 腔 内 に も多 数 ウ. の所 見 は,鶏 胎 児 の生 死 の別 に よ り可成 著 しい差 異. イル ス の存 在 若 くは 増 殖 が あ るこ とが,マ ウ スの病. の認 め られ る こ とが尠 くな い.又 孵化 卵 内 に 於 け る. 変 よ り推 定 され る ので,ウ. イルス の 孵化 卵 に於 け る. 増殖 は,諸 種 感 染経 路 に よ りて著 し く影響 を受 け る 第10表. ウ イル ス の消 長 は,各 部 分 に よ り異 る ことが推 測 さ れ た.而. し乍 ら,マ ウ スの示 す 病 理 所 見 よ り見 て,. 接 種 乳 剤 を異 に した夫 々の病 理 学 的 所見.

(8) 2412. 小. 笠. 原. 元. 日. ウ イル ス量 は,胎 児 若 くは胎 児 肝,漿 尿 腔 液,卵 黄. 夫 々の ウ イル ス 稀 釈 液 を接 種 して,病 理 所 見を窺つ. 嚢,羊 膜 腔 液,漿 尿膜 と殆 ど全 卵 に亘 り分布 され て. た が,そ の実 験 で は,稀 釈 の高 い 程病 変 が 強い事を. い るこ とを 知 つ たが,如 何 な る方 法で ウ イル ス の撒. 認 め た.此 は 当 教 室 の池 田14)時末 重6)前 田17)稻垣18)に. 布 が 行わ れ,而. も時期 的 に 見て ウ イル スの 出現 に制. よつ て注 目 され た事 実 で あ る.著 者 は 更 に この疑問. 約 が あ るか ど うか は知 り難 いが,一 般 に胎 児若 くは. を確 め る 目的 の も と に,ウ. 胎児 肝 に濃 厚 に 存 在す る こ と は 明 か であ る.(第10. 10‑2と10‑9を 選 び,孵 化 卵 内接 種 を行 うと共 に,マ. 表). ウス の接 種 実験 に よ り,そ の病 理 所 見 を 観察 した.. 反 之 して 漿 尿腔 以 外 の 接種 ル ー トを経 た 時 の ウ イ ル ス の分 布 は 極 め て不 平 等 で あ る こ とを知 つ た. 3)ウ. イル ス 稀 釈 液 の内殊に. 即 ち ウ イル ス罹 患 孵 化 卵 乳 剤 を 用 い て10‑2, 10‑9 稀 釈 液を 予 め 準備 した 孵 化 卵 に各 々接種 し比 較 した.. イル ス稀 釈に よ るマ ウス 病変 の比 較. この 際10‑2の 稀 釈液 の接 種 で は5〜8日. 間に 亘 り,. ウ イル ス接種 方 法 を漿 尿腔 内 接 種法 に よつ た場 合,. 1/3程 度 の 胎 児死 亡 率 を 認 め るが, 10‑9の 稀 釈液を. ウ イル ス に よ る病 変 は,孵 化 卵 の どの部 位 を 乳剤 と. 接種 す るに, 7〜10日 間 に於 て鶏 胎 児 の総 て の死亡. して 用 い た場 合 も,常 時 マ ウ スの 肝,肺 に於 け る病. が 見 られ た.. 理 所 見 は他 の接種 法 を採 用 した 時 と比 較 し,優 れ た. 又 マ ウ スに 同様 の稀 釈 液 を夫 々接 種 した ものを比. 病変 の発 現 が 見 られ,感 染 は高 度 に惹 起す る こ とを. 較 した成 績 で は,そ の 病 理 所 見 に於 て10‑9稀 釈接. 知 つ た.. 種 群 が優 れ,常 に高 度 の,安 定 した 病変 が 確認 し得. 之 等 の実 験 に 於 て,夫 々 の場 合 を稀 釈 試 験 の形 で, 第11表. (註). られ た.(第11表). ウ イ ル ス 稀 釈 液 の 病 変 の 比 較. i)(〓)〜(‑)病 変 の 程 度 を 示 す. ii)各 稀 釈 液 接 種 マ ウ ス は3〜5匹 を 用 い た.. 10‑2稀 釈接 種 群 で は,病 変 の 出現 が 不 安定 で あ り, 而 も軽度 に終 る場合 が尠 くな い.. 分 離 され た ウ イル ス株 を 用 い,胚 葉 性 の 組織 を もつ 孵 化 鶏 卵内 培 養 を行 い,ウ イル ス の感 染 経路 に就て. 此 の 事実 は 先 に指 摘 され て い たが,著 者 も同様 な 実 験 成績 を得 た,そ の理 由は 未 だ詳 か で は ない が, 宿 主 細 胞 内の 非 特 異 的 な抑 制 物 質 が ウ イル ス活性 に 影 響 を及 ぼ した もの と解 釈 す るHoyle(1953)19)の. 比 較 検 討を 試 る と共 に,ウ イル ス の増 殖 形 式 に関 す る二 三 の考 察 を 行 つ た. 分 離 肝炎 ウ イル ス の孵 化 鶏 卵培 養 に関 しては既に 村 上 等 の予 報 に始 り,教 室 の 池 田,稻 垣,等 の業蹟. 説 を とるべ きか,ウ イル ス 間 の干 渉 現象 とか,イ. ン. もあ るが,著 者 は殊 に孵 化 鶏卵 の感 染経 路 を諸 種の. フ ルエ ンザ ・ウ イル ス に就 て述 べ たP. von Magnus. 方 向 に求 め,比 較 し第1編 に 於 て試 み た マ ウスに接. の"incomplete"と. 種 す る こ とに よ り,マ ウス の病 理 所 見 を斟 酌 して,. 同 様 な現 象 を考 慮す べ きか,明. か で ない が 本 ウ イル ス の 一特 異性 を 示す もの として. ウ イル スの増 殖 形 式 を 窺 うを 目的 と した。 流 行性肝. 興 味 が あ る.. 炎 ウ イル ス に対 す る感 受性 動 物 に 就 ては,既 に先人 総括 及び 考按. 本 編 に 於 ては,県 下 に 発生 した 肝 炎患 者 材 料 よ り. の記 載 に明 か な る 如 く,人 以外 には 好 適 な 実験 動物 を得難 く,人 体 接 種 実 験 を 行 つ たHavens. et al. (1947)20)の 実験 を基 礎 に 僅 か に 肝 炎 ウ イル スの性.

(9) 岡 山県 下 に 発生 した 流 行 性肝 炎 の 病 原体 に 関 す る研 究 状 を推 定 す るに 止 る状 態 で あ つ た.. 2413. フル エ ンザ ・ウ イル スに 於 てIncomplete. 爾 来 幾 多 の学 者 に よ り,実 験動 物 を用 い た ウ イル. Virus.の. 存 在 を 指 摘 したが,本 ウ イル ス に 於て も感 染漿 尿 液. ス の移 植 試 験 は 行わ れた が,確 実 な 報 告 と 信 ず べ. の無 稀 釈若 くは 低 稀 釈 の場 合,高 度 稀 釈 ウ イル ス と. き業 蹟 は 得 ら れ ぬ 儘 に 推 移 した が, Henle. et al,. 比 較 し,極 めて 病理 所見 が乏 しい点 が あ り,或 は 宿. た 我 国 に 於 け る荒 川 の 肝 炎 ウ イル. 主 細 胞 内 での ウ イル スの 成 熟 過程 に 於 け る同 様 な現. Wiidfuhr,. G.ま. ス に関 す る研 究報 告 は,頓 挫 した 肝 炎 ウ イル ス の研 究 に,一 大 光 明 を投 じた もの と言 い得 られ る もの で. 象 も考 え られ た が,詳 細 に追 究 す るこ とは 出来 な か つ た.. あ る.之 等 の報 告例 には,未 だ確 認 され ぬ もの もあ 結. るが,そ の 実験 成 績 の 内 に,一 様 に 孵化 鶏 卵 に よる ウ イル スの 培養 に成 功 して い るの も興 味 が あ るが, Henleの. 論. 県 下 に 発生 した流 行 性 肝 炎 患者 材 料 よ り,先 に村. 様 に孵 化 卵 に 於 け る ウ イル ス の増 殖 は 極 め. 上 等に よ り分 離 され た ウ イル ス を用 い て,孵 化 鶏卵. て緩 慢 で あ り且,増 殖 は悪 い もの で あ る との報 告 を. に於 け る ウ イル ス の培 養 を行 い,既 に 第1編 に 於て. 行 い,一 応 批判 的 な 結 論 を 提 出 して い る の も考 慮 す. は,殊 に孵 化 卵 に 於け る ウ イル スの 感 染経 路 とウ イ. べ き問 題を 含 ん で い る と考 え られ た .. ルス の増 殖 形 式 に 就 て論 議 し,更 に二 三の 考察 を行. 著 者 は 分 離 肝炎 ウ イル ス の孵 化 卵培 養 に 於 て,感. つ た.大 略 を要約 す れ ば 次 の如 くで あ る. i)孵. 染 経 路 と して指 示 され て い た漿 尿腔 内接 種法 を踏 襲 し,孵 化 卵 内 に 於け る ウ イルス の増 殖 形 式 を理 解 し た上 で,他 の諸 種 の 接種 方 法 を 比較 吟 味 した.. 化卵 に 於 け る ウ イルス の 感染 標識 として従. 前 よ り胎 児 の生 死 及 び,胎 児 臓 器 の変 化 に よ り判定 して いた が,著 者 は 本 ウ イル ス の性 状 よ り,孵 化卵. 実 験 成 績 は総 て,孵 化卵 に諸 種 の感 染 経 路 よ りウ. 各臓 器 別 に マ ウ スに接 種 し,マ ウス の 肝,肺 の病 理. イル ス を 感染 せ しめ て,各 種 臓 器 を と り乳剤 を作 つ. 所 見 よ り感 染 の過 程 を判 断 す る方 法 が 有 意な 結 果 を. て マ ウス に接 種 しお き,病 理 所 見 よ り感 染 の程 度 を. 得 る こ とを経 験 した. ii)孵 化 卵 に 於 け る感 染経 路 と しては,漿 尿腔 内. 知 る方 法 を採 用 した. そ の成 績 では,分 離 ウ イル ス の感 染 経路 は 漿 尿腔. 接 種 法 が,他 の 接種 方 法 よ り優 れ て お り,全 卵 に 亘. 内 に接 種 す る場 合,感 染 は 容 易に成立 し全 卵 に 亘 る. つ て ウ イルス の 分布 が確 め られ た.他 の 接種 方法 で. ウ イル スの増 殖 分 布 が認 め られ,孵 化卵 に於 け る ウ. は,マ ウ スの 肝,肺 に 於 け る病 理 所見 で は感 染 の成. イル ス の消 長 を確 め得 られ るこ とを,マ ウス の病 理. 立 も疑 わ しい 場 合が あ り,容 易に病 変 と判 断 し得 ら. 学 的 所 見 よ り推 測 し得 られ た.. れ ぬ場 合が あ つ て,決 して適確 な感 染 経 路 とは 判 断. 他 の 感 染ル ー トを経 た孵 化 卵 に 於け る ウ イル スの. 出 来 な い. iii)孵 化 卵 に ウ イル ス を接 種 す る に当 り,ウ イル. 分 布 は,マ ウス の病 理 所 見 よ り判定 し,感 染 の成 立 も疑 わ しい ものが あ つ て,判 断 は容 易で な い こ とも. ス 乳剤 を低 稀 釈 よ り高度 の稀 釈 を用 いた場 合 に,感. 指 摘 し得 られ た.こ れ ら の所 見 は,か つ て孵 化 卵 の. 染 も容 易に成 立 し,而 もマ ウス の肝,肺 に於 け る病. 感 染 標識 として 鶏 胎児 の 生死 とか,胎 児 所 見 とか で,. 理 所 見 も 優 れ て い る.即 ち10‑2よ りも10‑9の 稀 釈. ウ イル スの 活性 度 を評 価 す る方 法 と して試 み て い た. が 優 れ て い る理 由 は,混 在す る細 胞 内 の非 特異 的 な. が,ウ イル ス の分 離 当 時 では 之 等 の判 定 も価値 を も. 抑 制 物 質が ウ イル ス活性 を阻 害 す るか,そ れ とも,. つが,長 い 累代 に 亘 る間 に,ウ イル ス の変 異 的 現象. ウ イル ス間 に 於け る相 互 の干 渉 現 象 かは,本 ウ イル. が 伴 うに至 つて は,感 染 標識 が 次 第 に不 明 瞭 とな り,. ス の 性状 か ら遂 に判 断 す る こ とは 出来 な かつ た.. 容 易 に 判定 し得 られぬ 憾 が あ るの で,マ ウス に 再現 して 病理 所 見 に よ り判 定 す る法 が,繁 雑 で は あ るが 有 意 な方 法 と して考 慮 さ るべ き で あ る. 次 にか つ てVon. Magnus(1946〜1954)が. イン. 主 1). 村 上 等:第2回 ア ム,. 要. 日 本 ウ イ ル ス学 会 肝 炎 シ ン ポ ジ. 御 校 閲 の労 な辱 うした恩 師 村上 教 授 に深 謝 す る.. 文. 献 1941.. 3) Dresel,. 1954.. 2) Siede u. Meding:. 稿 を終 るに 当 り,常 に 御 教示 と御 鞭韃 を賜 り,且. Klin.. Wchnsch.. 20,. 1665,. Imm.. Meding forsch.. and. Weineck. u. exp. Thrap.. Ztschr. 103, 129,. f. 1943..

(10) 2414. 小. 4) Siede and Luz. Klin.. Wchensch.. 笠. 22,. 原. 元. 日. 12) Henle,. 70,. J.:. 1943. 5) Essen. u. Lembke:. 6) Wildfuhr, Med., 7). G.. 573,. 1, 99,. f. d.. Soc. Med.. Trop.. 村 上 等:第3回. 13). 松 浦:岡. 山 医 学 会 雑 誌,第69巻,. 12号,. 1957.. 14). 池 田:岡. 山 医 学 会 雑 誌,第68巻,. 11号,. 1956.. 橋 本:岡. 山 医 学 会 雑 誌 掲 載 予 定.. 時 末:岡. 山 医 学 会 雑 誌,第69巻,. 4号,. 1957.. 32, 575,. 17). 前 田:岡. 山 医 学 会 雑 誌,第69巻,. 10号,. 1957.. 山 医 学 会 雑 誌,第69巻,. 6号,. 1957.. 18). 稲 垣:岡. 日 本 ウ イ ル ス 学 会 講 演 要 旨,. 19). L.. 225•`248,. 1953.. 日本 ウ イ ル ス 学 会 講 演 要 旨,. 20). Havens:. J.. 21). Rivers:. 1955. 10). 村 上 等:第4回 1956.. 11) Henle,. W.,. Harris,. S., Henle,. G.,. Harris,. M. E., Mangold, E. and Stokes,. J... Med., 92,. Exp.. Studies. on. 271,. 1950.. the. Pathogenic. 22). Infectious. K.. Agent. Routes. and. Hepatitis. nature. of. M.. 134,. A.. Viral. W.. A.. and. 267,. Virus. Multiplication,. 653,. 1947.. Rickettsial. infection. of. 1951.. Essen und. A.. 387•`394,. Lembke.. Z.. f.. Bact.. 1953.. of Infectious. Hepatitis. Prefecture. the. Virus. The. P.. 159,. in Okayama II:. Hoyle:. man,. T. N., Drake, J.. 73, 603,. 16). 1957.. 1939. 9). W. and Stokes,. & Med.,. 15). F. O.:. Med. & Hyg.. Biol.. Proc.. 日本 ウ イ ル ス学 会 講 演 要 旨,. G. M. and Maccallum,. M., Henle,. Soc. Exp.. 1950.. 1944.. Ges. Inner.. 1953.. 荒 川:第5回. 8) Findlay, Roy.. Med. Ztschr. Zeitschr.. G., Drake,. Proc.. Multiplication. in the. of the. Chick. Infectious. Embryo. By Motohi Department. In. part. I,. discussed. fectious 1). was of. of. the. chickembryo 2). Of. excellent. the. result routes. 3) than. by. The. was. no. thick. was one. of. the. interference the. real. virus. accurate. the. summarized. in. the. inoculation. been. of. parts. in. and. by. organs thus. in. the. life. or. that. of. the. inoculated. inoculation. of. was. virus. however,. various. allantoic all. the. determined. found,. changes. chickembryo,. chickembryo. follows:. author. pathologic. over. the of. as had. The. by of. in. multiplication. chickembryo. distribution. established. aefivity. among the one.. briefly. School. the. infected mice.. gave. the. embryonated. most. egg.. The. result.. (•~102). As virus. in. virus. the. chickembryo.. observation routes. the. the. hepatitis. between. determined. by. infectious. infection. a. better. and. showing gave. inhibition. reciprocal two. all. was. infectious. are. virus in. Okayama University Medical Dr. Sakae Murakami). relation. results. hepatitis. changes. mice. the. the. The. the. virus. into. of part,. studied.. pathologic. infection. other. present. Infection and. of Microbiology, (Director: Prof.. multiplication. the. routes. death. the. the. In. Ogasahara. more the by viruses.. easily. rea.un. for. intracellular It. could. by. a. this. highly phenomenon,. non-specific not. be. diluted. virus two. inhibitive clarified,. emulsion. ones. however.. are. (•~109) considered,. substances which. and of. the the.

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