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デュピクセント皮下注300mgシリンジインタビューフォーム(第4版)2019年5月

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(1)

2019 年 5 月改訂(第 4 版)

調査対象:気管支喘息

日本標準商品分類番号

87449

医薬品インタビューフォーム

日本病院薬剤師会のIF 記載要領 2013 に準拠して作成

形 注射剤

製 剤 の 規 制 区 分

生物由来製品、劇薬

処方箋医薬品:

注意-医師等の処方箋により使用すること

デュピクセント皮下注1シリンジ(2mL)中にデュピルマブ(遺伝子組換え)300 mg含有 300mg シリンジ:

和名:デュピルマブ(遺伝子組換え)

洋名:

Dupilumab(Genetical Recombination)

製 造 販 売 承 認 年 月 日

製造販売承認年月日:

2018年(平成30年) 1月19日

薬価基準収載年月日:

2018年(平成30年) 4月18日

発 売 年 月 日:

2018年(平成30年) 4月23日

開発・製造販売

(輸入)・

提 携 ・ 販 売 会 社 名

製造販売:サノフィ株式会社

医薬情報担当者の連絡先

問 い 合 わ せ 窓 口

サノフィ株式会社 医薬品関連:くすり相談室(平日9:00~17:00)

TEL:0120-109-905 FAX:

(03)6301-3010

医療関係者向け製品情報サイト:サノフィ e-MR http://e-mr.sanofi.co.jp/ 本IFは 2019 年 5 月作成の添付文書の記載に基づき作成した。 最新の添付文書情報は、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ホームページ「医薬品に 関する情報」http://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/0001.html にて ご確認ください。

市販直後調査

2019年3月~2019年9月

(2)

IF 利用の手引きの概要

――日本病院薬剤師会――

1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯 医療用医薬品の基本的な要約情報として医療用医薬品添付文書(以下、添付文書と略す)があ る。医療現場で医師・薬剤師等の医療従事者が日常業務に必要な医薬品の適正使用情報を活用 する際には、添付文書に記載された情報を裏付ける更に詳細な情報が必要な場合がある。 医療現場では、当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者等に情報の追加請求や質疑をし て情報を補完して対処してきている。この際に必要な情報を網羅的に入手するための情報リス トとしてインタビューフォームが誕生した。 昭和63年に日本病院薬剤師会(以下、日病薬と略す)学術第2小委員会が「医薬品インタビュー フォーム」(以下、IFと略す)の位置付け並びにIF記載様式を策定した。その後、医療従事者向 け並びに患者向け医薬品情報ニーズの変化を受けて、平成10年9月に日病薬学術第3小委員会に おいてIF記載要領の改訂が行われた。 更に10年が経過し、医薬品情報の創り手である製薬企業、使い手である医療現場の薬剤師、双 方にとって薬事・医療環境は大きく変化したことを受けて、平成20年9月に日病薬医薬情報委員 会においてIF記載要領2008が策定された。 IF記載要領2008では、IFを紙媒体の冊子として提供する方式から、PDF等の電磁的データとし て提供すること(e-IF)が原則となった。この変更にあわせて、添付文書において「効能・効 果の追加」、「警告・禁忌・重要な基本的注意の改訂」などの改訂があった場合に、改訂の根拠 データを追加した最新版のe-IFが提供されることとなった。 最新版のe-IFは、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ホームページ「医薬品に関する情報」 (http://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/0001.html)から一括して入手可能となって いる。日本病院薬剤師会では、e-IFを掲載する独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ホームペ ージ「医薬品に関する情報」が公的サイトであることに配慮して、薬価基準収載にあわせてe-IFの情報を検討する組織を設置して、個々のIFが添付文書を補完する適正使用情報として適切 か審査・検討することとした。 2008年より年4回のインタビューフォーム検討会を開催した中で指摘してきた事項を再評価し、 製薬企業にとっても、医師・薬剤師等にとっても、効率の良い情報源とすることを考えた。そ こで今般、IF記載要領の一部改訂を行いIF記載要領2013として公表する運びとなった。 2.IFとは IFは「添付文書等の情報を補完し、薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な、医薬品 の品質管理のための情報、処方設計のための情報、調剤のための情報、医薬品の適正使用のた めの情報、薬学的な患者ケアのための情報等が集約された総合的な個別の医薬品解説書として、 日病薬が記載要領を策定し、薬剤師等のために当該医薬品の製薬企業に作成及び提供を依頼し ている学術資料」と位置付けられる。 ただし、薬事法・製薬企業機密等に関わるもの、製薬企業の製剤努力を無効にするもの及び薬 剤師自らが評価・判断・提供すべき事項等はIFの記載事項とはならない。言い換えると、製薬 企業から提供されたIFは、薬剤師自らが評価・判断・臨床適応するとともに、必要な補完をす るものという認識を持つことを前提としている。 [IFの様式] ①規格はA4版、横書きとし、原則として9ポイント以上の字体(図表は除く)で記載し、一色刷 りとする。ただし、添付文書で赤枠・赤字を用いた場合には、電子媒体ではこれに従うものと する。

(3)

②IF記載要領に基づき作成し、各項目名はゴシック体で記載する。 ③表紙の記載は統一し、表紙に続けて日病薬作成の「IF利用の手引きの概要」の全文を記載す るものとし、2頁にまとめる。 [IFの作成] ①IFは原則として製剤の投与経路別(内用剤、注射剤、外用剤)に作成される。 ②IFに記載する項目及び配列は日病薬が策定したIF記載要領に準拠する。 ③添付文書の内容を補完するとのIFの主旨に沿って必要な情報が記載される。 ④製薬企業の機密等に関するもの、製薬企業の製剤努力を無効にするもの及び薬剤師をはじめ 医療従事者自らが評価・判断・提供すべき事項については記載されない。 ⑤「医薬品インタビューフォーム記載要領2013」(以下、「IF記載要領2013」と略す)により作 成されたIFは、電子媒体での提供を基本とし、必要に応じて薬剤師が電子媒体(PDF)から 印刷して使用する。企業での製本は必須ではない。 [IFの発行] ①「IF記載要領2013」は、平成25年10月以降に承認された新医薬品から適用となる。 ②上記以外の医薬品については、「IF記載要領2013」による作成・提供は強制されるものではな い。 ③使用上の注意の改訂、再審査結果又は再評価結果(臨床再評価)が公表された時点並びに適 応症の拡大等がなされ、記載すべき内容が大きく変わった場合にはIFが改訂される。 3.IFの利用にあたって 「IF記載要領2013」においては、PDFファイルによる電子媒体での提供を基本としている。情 報を利用する薬剤師は、電子媒体から印刷して利用することが原則である。 電子媒体のIFについては、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ホームページに掲載場所が設 定されている。 製薬企業は「医薬品インタビューフォーム作成の手引き」に従って作成・提供するが、IFの原 点を踏まえ、医療現場に不足している情報やIF作成時に記載し難い情報等については製薬企業 のMR等へのインタビューにより薬剤師等自らが内容を充実させ、IFの利用性を高める必要があ る。また、随時改訂される使用上の注意等に関する事項に関しては、IFが改訂されるまでの間 は、当該医薬品の製薬企業が提供する添付文書やお知らせ文書等、あるいは医薬品医療機器情 報配信サービス等により薬剤師等自らが整備するとともに、IFの使用にあたっては、最新の添 付文書を独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ホームページで確認する。 なお、適正使用や安全性の確保の点から記載されている「臨床成績」や「主な外国での発売状 況」に関する項目等は承認事項に関わることがあり、その取扱いには十分留意すべきである。 4.利用に際しての留意点 IFを薬剤師等の日常業務において欠かすことができない医薬品情報源として活用して頂きたい。 しかし、薬事法や医療用医薬品プロモーションコード等による規制により、製薬企業が医薬品 情報として提供できる範囲には自ずと限界がある。IFは日病薬の記載要領を受けて、当該医薬 品の製薬企業が作成・提供するものであることから、記載・表現には制約を受けざるを得ないこ とを認識しておかなければならない。 また製薬企業は、IFがあくまでも添付文書を補完する情報資材であり、インターネットでの公 開等も踏まえ、薬事法上の広告規制に抵触しないよう留意し作成されていることを理解して情 報を活用する必要がある。 (2013年4月改訂)

(4)

目 次

Ⅰ.概要に関する項目 1.開発の経緯 ··· 1 2.製品の治療学的・製剤学的特性 ··· 1 Ⅱ.名称に関する項目 1.販売名 ··· 3 (1) 和名 ··· 3 (2) 洋名 ··· 3 (3) 名称の由来 ··· 3 2.一般名 ··· 3 (1) 和名(命名法) ··· 3 (2) 洋名(命名法) ··· 3 (3) ステム ··· 3 3.構造式又は示性式 ··· 3 4.分子式及び分子量 ··· 4 5.化学名(命名法) ··· 4 6.慣用名、別名、略号、記号番号 ··· 5 7.CAS登録番号 ··· 5 Ⅲ.有効成分に関する項目 1.物理化学的性質 ··· 6 (1) 外観・性状 ··· 6 (2) 溶解性 ··· 6 (3) 吸湿性 ··· 6 (4) 融点(分解点)、沸点、凝固点 ··· 6 (5) 酸塩基解離定数 ··· 6 (6) 分配係数 ··· 6 (7) その他の主な示性値 ··· 6 2.有効成分の各種条件下における安定 性 ··· 6 3.有効成分の確認試験法 ··· 6 4.有効成分の定量法 ··· 6 Ⅳ.製剤に関する項目 1.剤形 ··· 7 (1) 剤形の区別、外観及び性状 ··· 7 (2) 溶液及び溶解時のpH、浸透圧比、 粘度、比重、安定なpH域等 ... 7 (3) 注射剤の容器中の特殊な気体の有 無及び種類 ... 7 2.製剤の組成 ··· 7 (1) 有効成分(活性成分)の含量 ··· 7 (2) 添加物 ··· 8 (3) 電解質の濃度 ··· 8 (4) 添付溶解液の組成及び容量 ··· 8 (5) その他 ··· 8 3.注射剤の調製法 ··· 8 4.懸濁剤、乳剤の分散性に対する注意 · 8 5.製剤の各種条件下における安定性 ··· 8 6.溶解後の安定性 ··· 9 7.他剤との配合変化(物理化学的変化) · 9 8.生物学的試験法 ··· 9 9.製剤中の有効成分の確認試験法 ··· 9 10.製剤中の有効成分の定量法 ··· 9 11.力価 ··· 9 12.混入する可能性のある夾雑物 ··· 9 13.注意が必要な容器・外観が特殊な 容器に関する情報 ··· 9 14.その他 ··· 9 Ⅴ.治療に関する項目 1.効能又は効果 ··· 10 2.用法及び用量 ··· 11 3.臨床成績 ··· 12 (1) 臨床データパッケージ ··· 12 (2) 臨床効果 ··· 16 (3) 臨床薬理試験 ··· 21 (4) 探索的試験 ··· 25 (5) 検証的試験 ··· 50 1) 無作為化並行用量反応試験 ··· 50 2) 比較試験 ··· 67 3) 安全性試験 ··· 104 4) 患者・病態別試験 ··· 112 (6) 治療的使用 ··· 114 1) 使用成績調査・特定使用成績調査 (特別調査)・製造販売後臨床試験 (市販後臨床試験) ··· 114 2) 承認条件として実施予定の内容 又は実施した試験の概要 ··· 114 Ⅵ.薬効薬理に関する項目 1.薬理学的に関連ある化合物又は化合 物群 ··· 115 2.薬理作用 ··· 115 (1) 作用部位・作用機序 ··· 115 (2) 薬効を裏付ける試験成績 ··· 116 (3) 作用発現時間・持続時間 ··· 126 Ⅶ.薬物動態に関する項目 1.血中濃度の推移・測定法 ··· 127 (1) 治療上有効な血中濃度 ··· 127 (2) 最高血中濃度到達時間 ··· 127 (3) 臨床試験で確認された血中濃度 ··· 127 (4) 中毒域 ··· 132 (5) 食事・併用薬の影響 ··· 132 (6) 母集団(ポピュレーション)解析によ り判明した薬物体内動態変動要因 · 133 2.薬物速度論的パラメータ ··· 133 (1) 解析方法 ··· 133 (2) 吸収速度定数 ··· 133

(5)

(3) バイオアベイラビリティ ··· 134 (4) 消失速度定数 ··· 134 (5) クリアランス ··· 134 (6) 分布容積 ··· 134 (7) 血漿蛋白結合率 ··· 134 3.吸収 ··· 134 4.分布 ··· 134 (1) 血液-脳関門通過性 ··· 134 (2) 血液-胎盤関門通過性 ··· 134 (3) 乳汁への移行性 ··· 135 (4) 髄液への移行性 ··· 135 (5) その他の組織への移行性 ··· 135 5.代謝 ··· 135 (1) 代謝部位及び代謝経路 ··· 135 (2) 代謝に関与する酵素(CYP450等)の 分子種 ··· 135 (3) 初回通過効果の有無及びその割合 · 136 (4) 代謝物の活性の有無及び比率 ··· 136 (5) 活性代謝物の速度論的パラメータ · 136 6.排泄 ··· 136 (1) 排泄部位及び経路 ··· 136 (2) 排泄率 ··· 136 (3) 排泄速度 ··· 136 7.トランスポーターに関する情報 ··· 136 8.透析等による除去率 ··· 136 Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 1.警告内容とその理由 ··· 137 2.禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む) · 137 3.効能又は効果に関連する使用上の 注意とその理由 ··· 137 4.用法及び用量に関連する使用上の 注意とその理由 ··· 137 5.慎重投与内容とその理由 ··· 137 6.重要な基本的注意とその理由及び処 置方法 ··· 137 7.相互作用 ··· 139 (1) 併用禁忌とその理由 ··· 139 (2) 併用注意とその理由 ··· 139 8.副作用 ··· 140 (1) 副作用の概要 ··· 140 (2) 重大な副作用と初期症状 ··· 140 (3) その他の副作用 ··· 140 (4) 項目別副作用発現頻度及び臨床検 査値異常一覧 ··· 141 (5) 基礎疾患、合併症、重症度及び手 術の有無等背景別の副作用発現頻 度 ··· 143 (6) 薬物アレルギーに対する注意及び 試験法 ··· 143 9.高齢者への投与 ··· 143 10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与 ··· 143 11.小児等への投与 ··· 144 12.臨床検査結果に及ぼす影響 ··· 144 13.過量投与 ··· 144 14.適用上の注意 ··· 144 15.その他の注意 ··· 145 16.その他 ··· 145 Ⅸ.非臨床試験に関する項目 1.薬理試験 ··· 146 (1) 薬効薬理試験(「Ⅵ.薬効薬理に 関する項目」参照) ··· 146 (2) 副次的薬理試験 ··· 146 (3) 安全性薬理試験 ··· 146 (4) その他の薬理試験 ··· 147 2.毒性試験 ··· 147 (1) 単回投与毒性試験 ··· 147 (2) 反復投与毒性試験 ··· 148 (3) 生殖発生毒性試験 ··· 148 (4) その他の特殊毒性 ··· 150 Ⅹ.管理的事項に関する項目 1.規制区分 ··· 152 2.有効期間又は使用期限 ··· 152 3.貯法・保存条件 ··· 152 4.薬剤取扱い上の注意点 ··· 152 (1) 薬局での取り扱い上の留意点に ついて ··· 152 (2) 薬剤交付時の取扱いについて (患者等に留意すべき必須事項等) ·· 152 (3) 調剤時の留意点について ··· 152 5.承認条件等 ··· 152 6.包装 ··· 153 7.容器の材質 ··· 153 8.同一成分・同効薬 ··· 153 9.国際誕生年月日 ··· 153 10.製造販売承認年月日及び承認番号 ··· 153 11.薬価基準収載年月日 ··· 153 12.効能又は効果追加、用法及び用量変更 追加等の年月日及びその内容 ··· 153 13.再審査結果、再評価結果公表年月日 及びその内容 ··· 154 14.再審査期間 ··· 154 15.投薬期間制限医薬品に関する情報 ··· 154 16.各種コード ··· 154 17.保険給付上の注意 ··· 154 Ⅺ.文 献 1.引用文献 ··· 156 2.その他の参考文献 ··· 157 Ⅻ.参考資料 1.主な外国での発売状況 ··· 158 2.海外における臨床支援情報 ··· 159 .備 考 その他の関連資料 ··· 162

(6)

略語一覧

略語 英語 日本語

ACQ-5 Asthma Control Questionnaire, 5-question version 喘息の管理に関するアンケート (5 項目版) ACQ-7 Asthma Control Questionnaire, 7-question version 喘息の管理に関するアンケート版) (7 項目 AD Atopic dermatitis アトピー性皮膚炎

ADA Anti-Drug Antibody 抗薬物抗体

AQLQ(S) Asthma Quality of Life Questionnaire, Standardised Version 喘息患者の(標準活動版) QOL に関するアンケート BSA Body surface area 体表面積

DLQI Dermatology Life Quality Index 皮膚の状態に関するアンケート EASI Eczema Area and Severity Index -

EASI-50 ≥ 50% reduction in EASI EASI が 50%以上減少 EASI-75 ≥ 75% reduction in EASI EASI が 75%以上減少 EASI-90 ≥ 90% reduction in EASI EASI が 90%以上減少 EC50 Half Maximal Effective Concentration 50%有効濃度

ePPND Enhanced pre-/post-natal Developmental toxicology study 拡充型出生前及び出生後の発生毒性試験 EQ-5D European quality of life working group health status measure 5 dimensions 欧州QOL ワーキンググループの健康ア

ンケート5 項目 EQ-5D-5L European Quality of Life Working Group Health Status Measure 5 Dimensions, 5

Levels

欧州QOL ワーキンググループの健康ア ンケート、5 項目、5 段階

FAS Full analysis set 最大の解析対象集団 FeNO Fractional exhaled nitric oxide 呼気一酸化窒素

FEF25-75% Forced expiratory flow between 25% and 75% of vital capacity 最大中間呼気流速 FEV1 Forced expiratory volume in 1 second 1 秒量

FVC Forced vital capacity 努力肺活量

GINA Global Initiative for Asthma 国際喘息ガイドライン GISS Global Individual Signs Score 全般症状スコア

HADS Hospital Anxiety and Depression Scale 病院における不安と抑うつに関する質問 HEos High blood eosinophils 好酸球数高値

IC50 Half Maximal Inhibitory Concentration 50%阻害濃度 IGA Investigator’s Global Assessment 医師による全般評価

(7)

ICS Inhaled corticosteroid 吸入ステロイド薬 LABA Long-acting beta2-agonist 長時間作用性β2 刺激薬 LAMA Long-acting muscarinic antagonist 長時間作用性抗コリン薬 LEos Low blood eosinophils 好酸球数低値

LOAC Loss of asthma control 定量噴霧式吸入器

LTRA Leukotriene receptor antagonist ロイコトリエン受容体拮抗薬 MDI Metered dose inhaler 定量噴霧式吸入器

NRS Numerical Rating Scale 数値評価スケール OCS Oral corticosteroids 経口ステロイド薬

PARC Pulmonary and activation-regulated chemokine 肺及び活性化制御ケモカイン POEM Patient-Oriented Eczema Measure 患者自身による湿疹評価 PBMC Peripheral Blood Mononuclear Cell 末梢血単核球

PEF Peak expiratory flow ピークフロー PRO Patient reported outcome 患者報告アウトカム RQLQ(S)+

12 Standardized Rhinoconjunctivitis Quality of Life Questionnaire, ages 12

12 歳以上の鼻炎・結膜炎患者の生活の 質に関するアンケート標準版

SAF Safety analysis set 安全性解析対象集団 SABA Short-acting beta2-agonist 短時間作用性β2 刺激薬 SCORAD SCORing Atopic Dermatitis -

SNOT-22 22-item sinonasal outcome test 副鼻腔に関する評価質問票 SPR Surface Plasmon Resonance 表面プラズモン共鳴

TARC Thymus and activation-regulated chemokine 胸腺及び活性化制御ケモカイン TCI Topical calcineurin inhibitors 外用カルシニューリン阻害剤 TCS Topical corticosteroids ステロイド外用剤

(8)

1.開発の経緯

アトピー性皮膚炎や気管支喘息を含む複数のアトピー性疾患の病態形成において、Type2 炎症と よばれる炎症反応が重要な役割を果たしている。これは、Th2 細胞やグループ 2 自然リンパ球 (ILC2)と、これらが産生するサイトカインによって活性化される好酸球、マスト細胞が主体 となる炎症反応であり、アトピー性皮膚炎では皮膚バリアの障害やかゆみの誘発、喘息では気流 制限や増悪リスク増加などの一因になるとされている。 デュピクセントは、Type2 炎症反応に関与するサイトカイン(2 型サイトカイン)のなかで主要 な役割を果たす IL-4、IL-13 を標的とすることで、アトピー性皮膚炎や喘息、他のアトピー性/ アレルギー性疾患の病態を改善できる可能性が期待され開発が進められてきた。

デュピクセントは、IL-4 受容体複合体及び IL-13 受容体複合体に共通の IL-4 受容体αサブユニ ットに特異的に結合することにより、IL-4、IL-13 のシグナル伝達を阻害する遺伝子組換えヒト 型モノクローナル抗体である。I 型 IL-4 受容体(IL-4R 達を阻害すを介して IL-4 シグナル伝達を 阻害し、Ⅱ型 IL-4 受容体(IL-4Rα/ IL-13Rα1)を介して IL-4 及び IL-13 の両方のシグナル伝達 を阻害する。 2013 年からアトピー性皮膚炎患者を対象とした国際共同第Ⅱ相試験、第Ⅲ相試験が行われ、 2018 年 1 月に「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」の適応で製造販売承認を取得した。 2011 年から気管支喘息患者を対象とした国際共同第Ⅱb 相試験、第Ⅲ相試験が行われ、 2019 年3 月には「気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の 患者に限る)」の効能追加が承認された。

海外では、Sanofi 社及び Regeneron Pharmaceuticals, Inc.社がアトピー性皮膚炎(AD)に対 する治療を目的としてデュピルマブの共同開発を行い、米国では 2017 年 3 月に、欧州では同年 9 月にそれぞれ承認された。また喘息に対する治療を目的としてもデュピルマブの共同開発を行 い、米国では2018 年 10 月に承認された。

2.製品の治療学的・製剤学的特性

○疾患共通 (1)IL-4/13 によるシグナル伝達を阻害し、アトピー性皮膚炎の病態や喘息の気道炎症の主体で ある Type 2 炎症反応を上流から下流まで広範囲に抑制するヒト型抗ヒト IL-4/13 受容体モ ノクローナル抗体(生物学的製剤)である。 (115 頁参照) ○アトピー性皮膚炎 (2) ステロイド外用剤で効果不十分な中等症以上のアトピー性皮膚炎の症状を改善した(ス テロイド外用剤との併用療法)。 (16 頁参照)  投与開始後16 週時に 68.9%が EASI-75*を達成した(検証試験)。  そう痒 NRS(数値評価スケール)スコア変化率は投与開始後 2 週時には有意な低下を示 し、16 週時には-56.6%であった。  EASI スコア変化率は投与開始後 16 週時に-80.1%、52 週時に-85.0%であった。 *:EASI スコアがベースラインから 75%以上改善すること

(9)

Ⅰ.概要に関する項目

(3) 通常、成人には初回に600 mg、2 回目以降は 300 mg を 2 週に 1 回皮下投与する。 (11 頁参照) (4) 本剤による治療反応は、通常投与開始から 16 週までには得られる。16 週までに治療反 応が得られない場合は、投与中止を考慮すること。 (11 頁参照) (5) 長期に経口ステロイドを投与している患者において、本剤投与開始後に経口ステロイド を急に中止しないこと。経口ステロイドの減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々 に行うこと。 (137 頁参照) (6) アトピー性皮膚炎患者を対象とした国際共同試験3 試験で本剤 300 mg を 2 週に 1 回投 与された403 例(日本人 62 例を含む)において、副作用は 123 例(30.5%)に発現し、 主な副作用は、注射部位反応29 例(7.2%)、頭痛 12 例(3.0%)、アレルギー性結膜炎 7 例(1.7%)であった(承認時)。重大な副作用として重篤な過敏症がある。 (141 頁参照) ○気管支喘息

(7)Type 2 炎症に関連するバイオマーカーである、血清総 IgE や FeNO が減少した。

(96 頁参照) (8)「喘息増悪抑制」及び「呼吸機能改善」の効果が認められた。 中用量又は高用量の吸入ステロイド薬及びその他の長期管理薬でもコントロールできな い 12 歳以上の喘息患者を対象とした臨床試験において、血中好酸球数や血清総 IgE の 値を限定しない全体集団に対し、以下の効果が得られた。  年間喘息増悪発生率がプラセボと比較して46.0%減少した。  呼吸機能(FEV1)は、12 週時にはベースラインから 340mL 改善した。 (92 頁参照) (9)通常、成人及び12 歳以上の小児に対し、初回に 600mg、2 回目以降は 300mg を 2 週に 1 回皮下投与する。 (11 頁参照) (10)安全性  気管支喘息患者を対象とした国際共同試験 2 試験で本剤 300mg を 2 週に 1 回投与され た 788 例(日本人 57 例を含む)において、副作用は 192 例(24.4%)に発現し、主な 副作用は、注射部位紅斑 127 例(16.1%)、注射部位浮腫 44 例(5.6%)、注射部位そう 痒感 42 例(5.3%)であった(気管支喘息効能追加承認時)。重大な副作用としてアナフ ィラキシーが報告されている。 (142 頁参照)

(10)

1.販売名

(1) 和名 デュピクセント®皮下注300mg シリンジ (2) 洋名 Dupixent® (3) 名称の由来 特になし

2.一般名

(1) 和名(命名法) デュピルマブ(遺伝子組換え)(JAN) (2) 洋名(命名法)

Dupilumab (Genetical Recombination)(JAN) dupilumab (INN) (3) ステム 免疫調整作用を有するヒトモノクローナル抗体:-lumab

3.構造式又は示性式

デュピルマブのL 鎖及び H 鎖のアミノ酸配列及び糖鎖構造 L 鎖のアミノ酸配列:

(11)

Ⅱ.名称に関する項目

H 鎖のアミノ酸配列: H 鎖 N302:糖鎖結合;H 鎖 K452:部分的プロセシング L 鎖 C219 ロセシ鎖 C139、H 鎖 C231 ロセシ鎖 C231、H 鎖 C234 ロセシ鎖 C234:ジスルフ ィド結合 主な糖鎖の推定構造:

4.分子式及び分子量

デュピルマブ:分子式C6524H10090N1734O2054S46、分子量147153.30(タンパク質部分、4 本鎖) デュピルマブH 鎖:分子式 C2200H3404N588O685S16、分子量49563.14 デュピルマブL 鎖:分子式 C1062H1645N279O342S7、分子量24017.54

5.化学名(命名法)

デュピルマブは、ヒトインターロイキン-4 受容体のαサブユニットに対する遺伝子組換えヒト IgG4 モノクローナル抗体であり、H 鎖 233 番目のアミノ酸残基が Pro に置換されている。デュ ピルマブは、チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。デュピルマブは、452 個のア ミノ酸残基からなる H 鎖(γ鎖)2 本及び 219 個のアミノ酸残基からなる L 鎖(κ鎖)2 本で 構成される糖タンパク質(分子量:約 152,000)である。

(12)

6.慣用名、別名、略号、記号番号

開発コード:SAR231893、REGN668

7.CAS 登録番号

1190264-60-8

(13)

Ⅲ.有効成分に関する項目

1.物理化学的性質

(1) 外観・性状 無色~微黄色の澄明又はわずかに乳白光を呈する液 (2) 溶解性 該当しない (3) 吸湿性 該当しない (4) 融点(分解点)、沸点、凝固点 該当しない (5) 酸塩基解離定数 該当しない (6) 分配係数 該当しない (7) その他の主な示性値 pH:5.6~6.2

2.有効成分の各種条件下における安定性

「Ⅳ-3. 製剤の各種条件下における安定性」の項参照。

3.有効成分の確認試験法

ペプチドマップ法、ドットブロット法

4.有効成分の定量法

紫外可視吸光度測定法

(14)

1.剤形

(1) 剤形の区別、外観及び性状 1) 区別 水性注射剤(針付きガラス製シリンジに充填・施栓) 2) 規格 表Ⅳ-1.本剤の規格及び外観・性状 販売名 デュピクセント皮下注シリンジ 300 mg 有効成分 1 シリンジ(2 mL)中 デュピルマブ(遺伝子組換え) 300 mg 外観 本剤を針付きガラス製シリンジに充填・施栓した単回使用の注射剤で、安全装 置付きプレフィルドシリンジである。 性状 無色~微黄色の澄明又はわずかに乳白光を呈する液 (2) 溶液及び溶解時の pH、浸透圧比、粘度、比重、安定な pH 域等 pH:5.6~6.2 浸透圧比(生理食塩液に対する比) デュピクセント皮下注300 mg シリンジ:約 1.0 (3) 注射剤の容器中の特殊な気体の有無及び種類 該当なし

2.製剤の組成

(1) 有効成分(活性成分)の含量 デュピクセント皮下注300 mg シリンジ: 1 シリンジ(2mL)中、デュピルマブ(遺伝子組換え)注)300mg を含有する。 注)本剤は遺伝子組換え技術によりチャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。

(15)

Ⅳ.製剤に関する項目

(2) 添加物 表Ⅳ-2.添加物 添加物 1 シリンジ(2 mL)中の分量 L-ヒスチジン、L-ヒスチジン塩酸塩水和物 6.2 mg注1) L-アルギニン塩酸塩 8.7 mg注2) 酢酸ナトリウム水和物、氷酢酸 1.5 mg注3) 精製白糖 100 mg ポリソルベート80 4 mg 注1)L-ヒスチジンと L-ヒスチジン塩酸塩水和物の合計量を L-ヒスチジンとしての量として示す。 注2)L-アルギニン塩酸塩の分量を L-アルギニンとしての量として示す。 注3)酢酸ナトリウム水和物と氷酢酸の合計量を酢酸イオンとしての量として示す。 (3) 電解質の濃度 該当資料なし (4) 添付溶解液の組成及び容量 該当しない (5) その他 特になし

3.注射剤の調製法

該当しない

4.懸濁剤、乳剤の分散性に対する注意

該当しない

5.製剤の各種条件下における安定性

表Ⅳ-3.本剤の各種条件下における安定性 <デュピクセント皮下注300 mg シリンジ> 試験 保存形態 結果 長期保存試験(5±3℃) ガラス製シリンジ 実施期間(24 ヵ月)において変化 なし(規格内)。 加速試験 分子変化体の増加が認められた。 苛酷試験 分子変化体の増加が認められた。 光安定性試験 (総照度 120 万 lx•hr 以上、総近紫外 放射エネルギー200 W•h/m2以上) 光に不安定であった。 試験項目:含量、性状、pH、純度試験等

(16)

6.溶解後の安定性

該当しない

7.他剤との配合変化(物理化学的変化)

該当資料なし

8.生物学的試験法

該当しない

9.製剤中の有効成分の確認試験法

ドットブロット法

10.製剤中の有効成分の定量法

紫外可視吸光度測定法

11.力価

細胞バイオアッセイ法

12.混入する可能性のある夾雑物

製造工程由来不純物、目的物質由来不純物、目的物質関連物質

13.注意が必要な容器・外観が特殊な容器に関する情報

「Ⅳ-1.剤形」及び「Ⅹ-7.容器の材質」の項参照。

14.その他

特になし

(17)

Ⅴ.治療に関する項目

1.効能又は効果

○ 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎 ○ 気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る) 〈効能又は効果に関連する使用上の注意〉 (1) 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎: 1.ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤による適切な治療を一定期間施 行しても、十分な効果が得られず、強い炎症を伴う皮疹が広範囲に及ぶ患者に用いるこ と。[【臨床成績】の項参照] 2.原則として、本剤投与時にはアトピー性皮膚炎の病変部位の状態に応じて抗炎症外用剤を 併用すること 3.本剤投与時も保湿外用剤を継続使用すること。 <解説> 1. 本剤の臨床試験では、皮膚病変の医師評価(EASI、IGA など)及び患者評価(そう痒、 QOL など)を有効性の指標とし、ステロイド外用薬の効果が不十分な中等症~重症の成人 アトピー性皮膚炎患者を対象に、単独療法又はステロイド外用薬との併用療法下における本 剤の有効性及び安全性を評価した。本剤の適用に際しては、ステロイド外用剤やタクロリム ス外用剤等の抗炎症外用剤での治療歴を確認し、既存治療に効果不十分な患者、あるいはス テロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤の使用が適さない患者に投与するこ と。 2. 本剤の投与に際しては、ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤の使用が 適さない患者へ使用する場合を除き、原則としてアトピー性皮膚炎の病変部位の状態に応じ て抗炎症外用剤を併用すること。 3. 本剤を投与する場合には、基礎治療として使用されている保湿外用剤は継続して使用するこ と。 (2) 気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に 限る) 1.最新のガイドラン等を参考に、 中用量又は高用量の吸入ステロイド薬とその他の長期管 理薬を併用しても、全身性ステロイド薬の投与等が必要な喘息増悪をきたす患者に本剤を 追加して投与すること。 2.本剤はIL-4 及び IL-13 シグナル伝達を阻害することにより、喘息の病態に関与する2型炎 症反応を抑制することから、臨床試験で認められた本剤投与前の2型炎症に関連するバイ オマーカー(血中好酸球数、FeNO、IgE 等)の値と有効性の関係を十分に理解し、患者 の当該バイオマーカーの値を考慮した上で、適応患者の選択を行うこと。[【臨床成績】の 項参照] <解説> 1. 本剤は、最新のガイドライン等を参考として、中用量又は高用量の吸入ステロイド薬とそ の他の長期管理薬等を併用しても、全身性ステロイド薬の投与等が必要となる喘息増悪を きたす患者に投与すること。

(18)

2. 適応患者の選択は、2 型炎症に関連するバイオマーカー(血中好酸球数、FeNO、総 IgE 等) の値を考慮すること。

2.用法及び用量

○既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎 通常、成人にはデュピルマブ(遺伝子組換え)として初回に 600mg を皮下投与し、その後は 1 回 300mg を 2 週間隔で皮下投与する。 ○気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る) 通常、成人及び 12 歳以上の小児にはデュピルマブ(遺伝子組換え)として初回に 600mg を 皮下投与し、その後は1 回 300mg を 2 週間隔で皮下投与する。 〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉 ○疾患共通 1. 本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監 督のもとで投与を行うこと。また、本剤による治療開始後、医師により適用が妥当と判断 された患者については、自己投与も可能である。[「1.重要な基本的注意」の項参照] 2. 注射部位反応が報告されているので、投与毎に注射部位を変えること。[「7.適用上の注 意」の項参照] ○アトピー性皮膚炎の場合 本剤による治療反応は、通常投与開始から16 週までには得られる。16 週までに治療反応が 得られない場合は、投与中止を考慮すること。 <解説> 1. 本剤の臨床試験において、注射部位反応が報告されていることから、毎回同じ部位に投与し ないようにすること。 2. アトピー性皮膚炎の場合、本剤の臨床試験において多くの症例で投与開始から 16 週までに は治療反応があらわれている。16 週までに治療効果が得られない場合は、現行治療の継続 について再考すること。

(19)

Ⅴ.治療に関する項目

3.臨床成績

(1) 臨床データパッケージ アトピー性皮膚炎患者及び気管支喘息患者でのデュピルマブ(本剤)の有効性及び安全性は、 以下に示したそれぞれの患者を対象とした臨床データパッケージ(表 V-1 並びに表 V-2)に より評価した。 1)アトピー性皮膚炎: アトピー性皮膚炎患者を対象としたデュピルマブ(本剤)の有効性及び安全性は、下記の臨床 データパッケージ(表 V-1)に示した評価資料とした 5 試験及び参考資料とした 16 試験の 計21 試験に基づき評価された。 日本人健康被験者を対象とした第Ⅰ相臨床試験 1 試験、中等症から重症のアトピー性皮膚炎患 者を対象として国内外で実施された国際共同試験の第Ⅱb 相臨床試験 1 試験並びに第Ⅲ相臨床 試験 3 試験の計 5 試験を評価資料とした。 また、健康被験者を対象として海外で実施された第Ⅰ相臨床試験 5 試験、中等症から重症のア トピー性皮膚炎患者を対象として海外で実施された第Ⅰb 相臨床試験 2 試験、第Ⅱa 相臨床試 験 2 試験、第Ⅱ相臨床試験 2 試験及び第Ⅲ相臨床試験 1 試験の計 12 試験を参考資料とした。 さらに、中等症から重症の喘息患者を対象として海外で実施された第Ⅱa 相臨床試験 1 試験、 中等症から重症の喘息患者を対象として国内外で実施された第Ⅱb 相臨床試験及び第Ⅱb/Ⅲ相 臨床試験の各 1 試験、そして、両側性鼻茸患者を対象とし海外で実施された第Ⅱ相臨床試験 1 試験の計 4 試験を参考資料とした。 表Ⅴ-1.臨床データパッケージ(アトピー性皮膚炎) 試験番号 実施地域 試験のPhase 試験デザイン 対象患者 (割付け例数 全例数/日本人例数) 概要(試験目的) 評価資料:健康被験者/アトピー性皮膚炎患者を対象とした臨床試験 TDU12265 日本 第I 相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 逐次漸増 単回投与 日本人健康成人男性(32): 75 mg(6)+プラセボ(2) 150 mg(6)+プラセボ(2) 300 mg(6)+プラセボ(2) 600 mg(6)+プラセボ(2) 本 剤 (75 mg 、 150 mg 、 300 mg 及び600 mg)漸増単回皮下投与時 の安全性、忍容性及び薬物動態の 検討 R668-AD-1021 日本及び海外 6 ヵ国 第Ⅱb 相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 並行群間 16 週間投与 中等症から重症のアトピー性皮膚炎 患者(380/58): プラセボ群(61/8) 本剤群(319/50): 300 mg QW 群 (63/9) 300 mg Q2W 群(64/10) 200 mg Q2W 群(62/9) 300 mg Q4W 群(65/11) 100 mg Q4W 群(65/11) 本剤(100 mg Q4W、300 mg Q4W、200 mg Q2W、300 mg Q2W 及び 300 mg QW)皮下投与 時の有効性、安全性、用量反応、 薬物動態及びバイオマーカープロ ファイルの検討 R668-AD-1334 日本及び海外 9 ヵ国 第Ⅲ相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 並行群間 16 週間投与 中等症から重症のアトピー性皮膚炎 患者(671/106): プラセボ群(224/35) 本剤群(447/71) 300 mg QW 群 (223/35) 300 mg Q2W 群(224/36) 本剤(初回用量 600 mg 投与後に 300 mg QW 又は Q2W)単独皮下 投与時の有効性及び安全性のプラ セボとの比較検討

(20)

試験番号 実施地域 試験のPhase 試験デザイン 対象患者 (割付け例数 全例数/日本人例数) 概要(試験目的) R668-AD-1224 日本及び海外 13 ヵ国 第Ⅲ相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照 52 週間投与 ステロイド外用剤併用投与下の中等 症から重症のアトピー性皮膚炎患者 (740/117): プラセボ群(315/54) 本剤群(425/63): 300 mg QW 群 (319/47) 300 mg Q2W 群(106/16) ステロイド外用剤併用投与下に本 剤 ( 初 回 用 量 600 mg 投 与 後 に 300 mg QW 又は Q2W)を皮下投 与した時の有効性(16 週間及び 52 週間)及び長期安全性(52 週間) のプラセボとの比較検討 R668-AD-1225 日本及び海外 21 ヵ国 第Ⅲ相: 非 盲 検 、 多 施 設 共 同、延長試験 148 週間~最長 3 年 間投与 先行する臨床試験に参加したアトピ ー性皮膚炎患者 (投与例数:1491/121) 本 剤 ( 初 回 用 量 600 mg 又 は 300 mg 投与後に 300 mg QW)皮 下投与時の長期安全性、免疫原性 及び長期有効性の検討 参考資料: 健康被験者/アトピー性皮膚炎患者を対象とした臨床試験 PKM12350 米国 第I 相: ランダム化、二重盲 検、並行群間、単回 投与 外国人健康被験者(30): A 群(C2P1/試験製剤):(15) B 群(C1P2/標準製剤):(15) 2 種類のデュピルマブ製剤(C1P2 製剤あるいは C2P1 製剤)の単回 皮下投与(300 mg)時の安全性、 忍容性及び薬物動態の比較検討 PKM14161 米国 第I 相: ラ ン ダ ム 化 、 非 盲 検、並行群間、単回 投与 外国人健康被験者(38): DP1 群/標準製剤:(19) DP2 群/試験製剤:(19) 2 種類のデュピルマブ製剤(DP1 製剤あるいはDP2 製剤)の単回皮 下投与(300 mg)時の薬物動態、 安全性及び忍容性の検討 PKM14271 米国 第I 相: ラ ン ダ ム 化 、 非 盲 検、並行群間、単回 投与 外国人健康被験者(38): DP1 群/標準製剤:(19) DP2 群/試験製剤:(19) 2 種類のデュピルマブ製剤(DP1 あ る い は DP2)の単回皮下投与 (200 mg)時の安全性、忍容性及 び薬物動態の検討 R668-AS-0907 米国 第I 相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 逐次漸増、単回投与 外国人健康被験者(48): 静脈内投与: 1 mg/kg(6)+プラセボ(2) 3 mg/kg(6)+プラセボ(2) 8 mg/kg(6)+プラセボ(2) 12 mg/kg(6)+プラセボ(2) 皮下投与: 150 mg(6)+プラセボ(2) 300 mg(6)+プラセボ(2) 本剤を静脈内(1、3、8、 12 mg/kg)あるいは皮下 (150 mg、300 mg)に漸増単回投 与した時の安全性、忍容性、薬物 動態及び免疫原性の検討 R668-HV-1108 米国 第I 相: ラ ン ダ ム 化 、 非 盲 検、並行群間、単回 投与 外国人健康被験者(36): 低速注射群:(18) 高速注射群:(18) 本剤 300 mg を低速(10 分)ある いは高速(30 秒)で単回皮下投与 した時の安全性、忍容性、薬物動 態及び免疫原性の検討 R668-AD-0914 米国 第Ib 相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 逐次漸増反復投与 4 週間投与 中等症から重症のアトピー性皮膚炎 患者(30): 75 mg QW (8)+プラセボ(2) 150 mg QW (8)+プラセボ(2) 300 mg QW (8)+プラセボ(2) 本剤(75、150、300 mg QW)を 漸 増 反 復 皮 下 投 与 し た 時 の 安 全 性、忍容性及び薬物動態の検討 R668-AD-1026 海 外 3 ヵ 国 (ドイツ、オー ストリア、ニュ ージーランド) 第Ib 相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 逐次漸増 4 週間投与 中等症から重症のアトピー性皮膚炎 患者(37): プラセボ群(10) 本剤群(27): 150 mg QW 群(14) 300 mg QW 群(13) 本剤(150、300 mg QW)を漸増 反復皮下投与した時の安全性、忍 容性及び薬物動態の検討 R668-AD-1314 米国 第Ⅱ相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 並行群間 16 週間投与 中等症から重症のアトピー性皮膚炎 患者(194): プラセボ群(97) 本剤群(97) 本剤(初回用量 600 mg 投与後に 300 mg QW)皮下投与時の T 細胞 依存性ワクチン応答性、T 細胞非 依存性ワクチン応答性、安全性及 び有効性の検討

(21)

Ⅴ.治療に関する項目

試験番号 実施地域 試験のPhase 試験デザイン 対象患者 (割付け例数 全例数/日本人例数) 概要(試験目的) R668-AD-1307 海外2 ヵ国 第Ⅱ相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 並行群間 16 週間投与 中等症から重症のアトピー性皮膚炎 患者(54): プラセボ群(27) 本剤群(27) 本剤(初回用量 400 mg 投与後に 200 mg QW)皮下投与時の有効 性、安全性、血清中 DP 濃度及び 抗薬物抗体の免疫応答のプラセボ との比較検討 R668-AD-1121 欧州 第Ⅱa 相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 並行群間 4 週間投与 中等症から重症のアトピー性皮膚炎 患者(31): プラセボ群(10) 本剤群(21) ステロイド外用剤と併用して本剤 (300 mg QW)を皮下投与した時 の安全性の検討 R668-AD-1117 海外5 ヵ国 第Ⅱa 相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 並行群間 12 週間投与 中等症から重症のアトピー性皮膚炎 患者(109): プラセボ群(54) 本剤群(55) 本剤(300 mg QW)皮下投与時の 有 効 性 、 安 全 性 、 忍 容 性 、 薬 力 学、アトピー性皮膚炎の皮膚重症 度、皮膚バリア機能測定及びそう 痒に関する質問と探索的なバイオ マーカー解析との関係の検討 R668-AD-1416 海外10 ヵ国 第Ⅲ相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 並行群間 16 週間投与 中等症から重症のアトピー性皮膚炎 患者(708): プラセボ群(236) 本剤群(472): 300 mg QW 群(239) 300 mg Q2W 群(233) 本剤(初回用量 600 mg 投与後に 300 mg QW 又は Q2W)単独療法 による有効性及び安全性のプラセ ボとの比較検討 参考資料:気管支喘息/鼻茸患者を対象とした臨床試験 ACT11457 米国 第Ⅱa 相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 並行群間 12 週間投与 中等症持続型から重症持続型の好酸 球性喘息患者(104): プラセボ群(52) 300 mg QW 群(52) 本剤(300 mg QW)皮下投与時の 有効性、安全性、忍容及び血清中 DP 濃度の検討 DRI12544 日 本 及 び 海 外 14 ヵ国 第Ⅱb 相: 国際共同、多施設、 ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 用量検討、並行群間 試験 24 週間投与 中等症から重症のコントロール不良 喘息患者(776/80): プラセボ群(158/16) 本剤群(618/64) 300 mg Q2W 群(157/16) 200 mg Q2W 群(150/16) 300 mg Q4W 群(157/17) 200 mg Q4W 群(154/15) 本剤の異なる用法・用量(初回用 量600 mg 投与後に 300 mg Q2W 又はQ4W、初回用量 400 mg 投与 後に200 mg Q2W 又は Q4W)で 皮下投与時の有効性、安全性、忍 容性、血清中 DP 濃度、抗薬物抗 体及びバイオマーカーの検討 LTS12551 日 本 及 び 海 外 14 ヵ国 第Ⅱb 相/第Ⅲ相: 非盲検、延長投与 最長96 週間 先行する試験に参加した中等症から 重症の喘息患者(532) 300 mg Q2W: 未投与群(111) 再投与群(421) 本剤(初回用量 600 mg 投与後に 300 mg Q2W)皮下 投与時の長期安全性・忍容性、長 期有効性、全身曝露量、抗薬物抗 体及びバイオマーカーの検討 ACT12340 海外4 ヵ国 第Ⅱ相: ランダム化、二重盲 検、プラセボ対照、 並行群間 16 週間投与 両側性鼻茸患者(60): プラセボ群(30) 300 mg QW 群(30) 本剤(初回用量 600 mg 投与後に 300 mg QW)皮下投与時の有効 性 、 鼻 茸 ス コ ア 、 安 全 性 、 忍 容 性、副鼻腔炎の症状、CT スキャン による変化、バイオマーカー及び 血清中DP 濃度の検討 <略語> QW:週 1 回投与、Q2W:2 週間 1 回投与、Q4W:4 週間 1 回投与、DP:デュピルマブ

(22)

2)気管支喘息: 気管支喘息患者を対象としたデュピルマブ(本剤)の有効性及び安全性は、下記の臨床データ パッケージ(表 V-2)に示す評価資料とした国際共同試験 3 試験及び参考資料とした 4 試験 の計 7 試験に基づいて評価した。評価資料の国際共同試験 3 試験は、気管支喘息患者を対象 とした第Ⅱb 相臨床試験 1 試験並びに第Ⅲ相臨床試験 2 試験であり、参考資料の 4 試験は、ア トピー性皮膚炎患者を対象とした海外第Ⅰ相臨床試験1 試験、気管支喘息患者を対象とした海 外第Ⅱa 相臨床試験 2 試験及び海外第Ⅲ相臨床試験 1 試験であった。 表Ⅴ-2.臨床データパッケージ(気管支喘息) 試験番号 実施地域 試験のPhase 試験デザイン 対象患者 (割付け例数 全例数/日本人例数) 概要(試験目的) 評価資料:気管支喘息患者を対象とした臨床試験 DRI12544 日本及び海外 14 ヵ 国 第Ⅱb 相: 国際共同、多 施設、ランダ ム化、二重盲 検、プラセボ 対照、用量検 討、並行群間 比較 24 週間投与 中等症から重症のコントロール不良 喘息患者(776/80): プラセボ群(158/16) 本剤群(618/64) 300 mg Q2W 群(157/16) 200 mg Q2W 群(150/16) 300 mg Q4W 群(157/17) 200 mg Q4W 群(154/15) 本 剤 の 異 な る 用 法 ・ 用 量 (300 mg Q2W 又は Q4W、200 mg Q2W 又は Q4W)aによる皮下投与時の有効性、 安全性、忍容性、血清中 DP 濃度、免 疫原性及びバイオマーカーの検討 EFC13579 (QUEST) 日本及び海外 21 ヵ 国 第Ⅲ相: 国際共同、多 施設、ランダ ム化、二重盲 検、プラセボ 対照、並行群 間比較 52 週間投与 コントロール不良の持続型喘息患者 (1902/114): プラセボ群(638/36) 300 mg プラセボ群(321/17) 200 mg プラセボ群(317/19) 本剤群(1264/78) 300 mg Q2W 群(633/41) 200 mg Q2W 群(631/37) 本 剤 (200 mg Q2W 及 び 300 mg Q2W)a皮下投与時の有効性及び安全 性のプラセボとの比較検討 血清中 DP 濃度、抗薬物抗体免疫原性 及びバイオマーカーの検討 LTS12551 (TRAVERSE) 日本及び海外 25 ヵ 国 第Ⅲ相: 非盲検、延長 投与 最長96 週間 喘息患者を対象とした先行試験に参加 した患者: DRI12544 試験又は EFC13579 試験 か ら 移 行 し て 投 与 さ れ た 患 者 (1844/150)、 EFC13691 試験から移行し投与された 患者数(139) 先行試験を終了し本試験に参加した喘 息患者に本剤300 mgQ2W bを最大96 週間皮下投与した時の長期安全性及び 忍容性の検討 参考資料:アトピー性皮膚炎/気管支喘息患者を対象とした臨床試験 R668-AD-1433 米国 第Ⅰ相: 非 盲 検 、 単 一 シーケンス 7 週間投与 中等症から重症のAD 患者(14) AD 患者に本剤 300 mg QW aを皮下投 与時のCYP の in vivo 活性に対する 影響についてCYP 基質 cの薬物動態に より検討 R668-AD-1412 海外6 ヵ国 第Ⅱa 相: 非 盲 検 、 用 量 漸 増 、 逐 次 コ ホート 単回投与後 4 週間反復投与 中等症から重症のAD 患者(12 歳以 上18 歳未満:思春期 40)又は重症 AD 患者(6 歳以上 12 歳未満:児童 期38): 思春期患者(投与例数40) 本剤2 mg/kg(20) 4 mg/kg(20) 児童期患者(投与例数37) 2 mg/kg(18) 4 mg/kg(19) 6~18 歳の AD 患者に本剤 2 mg/kg (コホート1)あるいは 4 mg/kg(コホ ート2)を単回及び反復皮下投与dした ときの安全性、忍容性、薬物動態、免 疫原性、及び有効性の検討

(23)

Ⅴ.治療に関する項目

試験番号 実施地域 試験のPhase 試験デザイン 対象患者 (割付け例数 全例数/日本人例数) 概要(試験目的) ACT11457 米国 第Ⅱa 相: ラ ン ダ ム 化 、 二 重 盲 検 、 プ ラ セ ボ 対 照 、 並行群間 12 週間投与 中等症持続型から重症持続型の好酸 球性喘息患者(104): プラセボ群(52) 本剤300 mg QW 群(52) 本剤(300 mg QW)皮下投与時の有効 性、安全性、忍容及び薬物動態の検討 EFC13691 (VENTURE) 海外17 ヵ国 第Ⅲ相: 国 際 共 同 、 多 施 設 、 ラ ン ダ ム 化 、 二 重 盲 検 、 プ ラ セ ボ 対 照 、 並 行 群 間比較 24 週間投与 ス テ ロ イ ド 依 存 性 の 重 症 喘 息 患 者 (210): プラセボ群(107) 本剤群300 mg Q2W(103) 本剤300 mg Q2W aを皮下投与したと きの維持療法のOCS 使用量の減量に 対する有効性及び安全性のプラセボと の比較検討 <略語> QW:週 1 回投与、Q2W:2 週間 1 回投与、Q4W:4 週間 1 回投与、DP:デュピルマブ、AD:アトピー性皮膚炎 a:初回用量は 200mg 投与の場合 400mg、300mg 投与では 600mg とした。 b:DRI12544 試験の 16 週間の追跡調査期間終了後に長期延長試験(LTS12551 試験)に組み入れられた患者には Day 1 にデュピルマ ブ600 mg の初回用量を投与した。 c:5 種(ミタゾラム、カフェイン、オメプラゾール、ワルファシン、メトプロロール)のカクテル d:各コホートで本剤の総用量は 300 mg を超えないこととした。 (2) 臨床効果 1)アトピー性皮膚炎 ①併用療法による国際共同第Ⅲ相試験(R668-AD-1224試験)1)2) 日本の分類でストロングクラス以上に相当するステロイド外用剤で効果不十分な、18 歳以上 の中等症から重症注1のアトピー性皮膚炎(AD)患者 740 例(日本人患者 117 例を含む)を 対象に、ステロイド外用剤に上乗せして本剤 300 mg を 2 週に 1 回(Q2W)又は毎週 1 回 (QW)、若しくはプラセボを 52 週間投与した。本剤群では投与 1 日目に初回用量として本剤 600 mg の投与を行った注2。ベースラインの医師による全般評価(IGA)スコアは 3.5 アはイ

ン、Eczema Area and Severity Index(EASI)スコアは 32.5 は±12.9 であった。主要有効性 評価項目とした投与後16 週時点の IGA ≦1 達成率注3及びEASI-75 達成率4において、本 剤群はプラセボ群に比べ統計的に有意な(p<0.0001)改善効果を示した。 注1)IGA スコアが 3 以上、EASI スコアが 16 以上、及び体表面積に占める AD 病変の割合が 10%以上、そ う痒数値評価スケール(NRS)スコアの日内最大値の週平均が 3 点以上 注2)投与期間中は保湿剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法及び光線療 法の併用を禁止した 注3)IGA スコアが 0(消失)又は 1(ほぼ消失)かつベースラインから 2 点以上減少(改善)を達成した患 者の割合 注4)EASI スコアがベースラインから 75%以上改善した患者の割合

(24)

表Ⅴ-3.アトピー性皮膚炎・国際共同第Ⅲ相併用療法試験の成績# 全体集団 300 mg Q2W 群 プラセボ群 プラセボ群との差 [95%信頼区間] p 値 a) b) 16 週 IGA≦1 達成率 38.7 (41/106) 12.4 (39/315) 26.3 [16.3, 36.3] <0.0001 EASI-75 達成率 68.9 (73/106) 23.2 (73/315) 45.7 [35.7, 55.7] <0.0001 そう痒 NRS≧4 点 改善達成率 c) 58.8 (60/102) 19.7 (59/299) 39.1 [28.5, 49.7] 52 週 IGA≦1 達成率 34.9 (37/106) 12.4 (39/264) 22.5 [12.8, 32.3] EASI-75 達成率 62.3 (66/106) 21.9 (69/315) 40.4 [30.1, 50.7] そう痒 NRS≧4 点 改善達成率 c) 48.0 (49/102) 13.4 (40/299) 34.7 [24.2, 45.1] 日本人部分集団 300 mg Q2W 群 プラセボ群 プラセボ群との差 [95%信頼区間] 16 週 IGA≦1 達成率 18.8 (3/16) 3.7 (2/54) 15.0 [-13.2, 41.7] EASI-75 達成率 62.5 (10/16) 22.2 (12/54) 40.3 [12.5, 65.0] そう痒 NRS≧4 点 改善達成率 c) 40.0 (6/15) 18.9 (10/53) 21.1 [-7.82, 48.5] 52 週 IGA≦1 達成率 31.3 (5/16) 11.1 (6/54) 20.1 [-7.78, 46.5] EASI-75 達成率 50.0 (8/16) 24.1 (13/54) 25.9 [-2.15, 52.3] そう痒 NRS≧4 点 改善達成率 c) 33.3 (5/15) 17.0 (9/53) 16.4 [-12.5, 44.0] #:承認用法及び用量である 300 mg Q2W のみ提示 %(例数) 中止例又は救済治療例は治療Non-responderとした a) 地域及びベースライン時の重症度(IGAスコア3又は4)を層としたCochran-Mantel-Haenszel検定(主要有効性評価項目に ついてのみ表中に表示) b) プラセボ群と各本剤群の比較における有意水準をそれぞれ両側2.5%と設定することで、検定の多重性を調整 c) そう痒NRSスコアの日内最大値の週平均がベースラインから4点以上改善した患者の割合(スコアの最大は10)

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Ⅴ.治療に関する項目

②単独療法による国際共同第Ⅲ相試験(R668-AD-1334試験)3)4) 日本の分類でストロングクラス以上に相当するステロイド外用剤で効果不十分な、又は安全性 上の理由等注1からステロイド外用剤が推奨されない、18 歳以上の中等症から重症2 AD 患者671 例(日本人患者 106 例を含む)を対象に、本剤 300 mg を Q2W 又は QW、若しくは プラセボを16 週間投与した注3。本剤群では投与1 日目に初回用量として本剤 600 mg の投与 を行った。ベースラインの IGA スコアは 3.5±0.5、EASI スコアは 33.6±14.0 であった。主要 有効性評価項目とした投与後 16 週時点の IGA≦1 達成率注4及びEASI-75 達成率5におい て、本剤群はプラセボ群に比べ統計的に有意な(p<0.0001)改善効果を示した。 注1)ステロイド外用剤治療により副作用(治療不耐容、過敏症反応、顕著な皮膚萎縮、全身性の影響など) を認めた患者 注2)IGA スコアが 3 以上、EASI スコアが 16 以上、及び体表面積に占める AD 病変の割合が 10%以上、そ う痒NRS スコアの日内最大値の週平均が 3 点以上 注3)投与期間中は保湿剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法及び光線療 法の併用を禁止した 注4)IGA スコアが 0(消失)又は 1(ほぼ消失)かつベースラインから 2 点以上減少(改善)を達成した患 者の割合 注5)EASI スコアがベースラインから 75%以上改善した患者の割合 表Ⅴ-4.アトピー性皮膚炎・国際共同第Ⅲ相単独療法試験の成績# 全体集団 300 mg Q2W 群 プラセボ群 プラセボ群との差 [95%信頼区間] p 値 a) b) IGA≦1 達成率 37.9 (85/224) 10.3 (23/224) 27.7 [20.2, 35.2] <0.0001 EASI-75 達成率 51.3 (115/224) 14.7 (33/224) 36.6 [28.6, 44.6] <0.0001 そう痒 NRS≧4 点改善達成率 c) 40.8 (87/213) 12.3 (26/212) 28.6 [20.7, 36.5] 日本人部分集団 300 mg Q2W 群 プラセボ群 プラセボ群との差 [95%信頼区間] IGA≦1 達成率 19.4 (7/36) 2.9 (1/35) 16.6 [-6.36, 38.8] EASI-75 達成率 25.0 (9/36) 0.0 (0/35) 25.0 [2.16, 46.5] そう痒 NRS≧4 点改善達成率 c) 25.0 (8/32) 0.0 (0/34) 25.0 [1.35, 47.6] #:承認用法・用量である 300 mg Q2W のみ提示 %(例数) 中止例又は救済治療例はNon-responderとした a) 地域及びベースライン時の重症度(IGAスコア3又は4)を層としたCochran-Mantel-Haenszel検定(主要有効性評価項目に ついてのみ) b) プラセボ群と各本剤群の比較における有意水準をそれぞれ両側2.5%と設定することで、検定の多重性を調整 c) そう痒NRSスコアの日内最大値の週平均がベースラインから4点以上改善した患者の割合(スコアの最大は10)

(26)

2)気管支喘息 ①国際共同第Ⅲ相試験(EFC13579試験:QUEST)5,6) 中用量又は高用量の吸入ステロイド薬及び他の長期管理薬で治療しても喘息増悪をきたす 12 歳以上の気管支喘息患者 1902 例注1(日本人患者 114 例を含む)を対象に、既存治療の併用 下で、本剤 200mg 注2又は 300mg2、もしくはそれぞれと対応するプラセボを 52 週間 Q2W 投与した。主要有効性評価項目とした喘息増悪(全身ステロイド薬による3日間以上の 治療、又は全身ステロイド薬による治療が必要な喘息による入院若しくは救急外来の受診)の 発生率注3及び12 週時点の FEV1 の変化量4で、本剤300mg 群はプラセボ群と比べて統計 的に有意な効果を示した。 注1) ベースライン時の血中好酸球数が 1,500/μL 超の患者は除外した 注2) 投与開始時には初回用量としてそれぞれ 400mg 又は 600mg を投与 注3) 52 週間の治験薬投与期間中における重度喘息増悪の年換算発生率 注4) 投与開始後 12 週時点における気管支拡張薬投与前の FEV1 のベースラインからの変化量 表Ⅴ-5.投与52 週後までの年間重度喘息増悪発生率(ITT 集団) 全体集団 300mg 群(633 例) プラセボ群(321 例) 総観察期間(人・年) 612.5 313.2 喘息増悪発生件数(回) 343 342 年間増悪発生率(回/人・年) 0.560 1.092 年間増悪発生率a)(回/人・年)[95%信頼区間] 0.524[0.450, 0.611] 0.970[0.810, 1.160] プラセボ群との比a)[95%信頼区間]p 値a) 0.540[0.430, 0.680] <0.0001 ‐ 日本人集団 300mg 群(41 例) プラセボ群(17 例) 総観察期間(人・年) 40.2 17.0 喘息増悪発生件数(回) 17 21 年間増悪発生率(回/人・年) 0.423 1.238 年間増悪発生率a)(回/人・年)[95%信頼区間] 0.309[0.139, 0.687] 1.232[0.502, 3.025] プラセボ群との比a)[95%信頼区間] 0.251[0.072, 0.874] a)投与群、年齢、地域、ベースライン時の血中好酸球数区分、ベースライン時のICS用量、1年以内の重度喘息 増悪の発生回数を説明変数とし、観察期間の対数変換値をオフセット変数とした負の二項回帰モデル 表Ⅴ-6.投与12週後の気管支拡張薬投与前FEV(1 L)の変化量(ITT集団) 全体集団 300mg 群 プラセボ群 ベースライン 1.78±0.60(633) 1.75±0.57(321) 投与12 週後 2.09±0.70(610) 1.93±0.68(313) ベースラインからの変化量 0.31±0.43(610) 0.18±0.39(313) プラセボ群との差a)[95%信頼区間]p 値 a) 0.13[0.08, 0.18] 0.0001 ‐ 日本人部分集団 300 ㎎群 プラセボ群 ベースライン 1.75±0.64(41) 1.76±0.43(17) 投与12 週後 2.02±0.63(41) 1.88±0.55(17) ベースラインからの変化量 0.28±0.43(41) 0.12±0.32(17) プラセボ群との差a)[95%信頼区間] 0.17[-0.04, 0.37] 日本人部分集団 0.540[0.430, 0.680] <0.0001 ‐ 平均値±標準偏差(例数) a) 投与群、年齢、性別、身長、地域、ベースライン時の血中好酸球数区分、ベースライン時のICS用量、評価 時点、投与群と評価時点の交互作用、ベースライン値、ベースライン値と評価時点の交互作用を説明変数と したMMRM法、相関構造にはunstructuredを仮定した。

(27)

Ⅴ.治療に関する項目

表Ⅴ-7.バイオマーカーの区分別の投与52週後までの年間重度喘息増悪発生率 (ITT集団) マーカー 区分 (ベースライン時) 重度喘息増悪の年間発生率 プラセボ群との比a) [95%信頼区間] 300mg 群 プラセボ群 血中 好 酸 球 数 150/μL 未満 0.805(181) 0.779(83) 1.149[0.747, 1.767] 150/μL 以上 300/μL 未満 0.475(175) 0.845(95) 0.557[0.350, 0.888] 300/μL 以上 500/μL 未満 0.496(136) 1.393(68) 0.366[0.225, 0.596] 500/μL 以上 0.413(141) 1.486(74) 0.287[0.184, 0.449] FeNO 25ppb 未満 0.639(317) 0.863(144) 0.792[0.572, 1.098] 25ppb 以上 50ppb 未満 0.489(186) 1.183(97) 0.442[0.282, 0.693] 50ppb 以上 0.485(124) 1.444(75) 0.305[0.188, 0.494] 綜 IGE 濃度 61IU/mL 未満 0.681(149) 0.792(83) 0.817[0.511, 1.307] 61IU/mL 以上 167IU/mL 未満 0.535(156) 1.344(74) 0.420[0.275, 0.641] 167IU/mL 以上 449IU/mL 未満 0.616(164) 1.008(84) 0.685[0.424, 1.106] 449IU/mL 以上 0.402(157) 1.291(77) 0.375[0.232, 0.606] 回/人・年(例数) a)投与群、年齢、地域、ベースライン時の血中好酸球数区分、ベースライン時のICS用量、1年以内の重度 喘息増悪の発生回数を説明変数とし、観察期間の対数変換値をオフセット変数とした負の二項回帰モデル 表Ⅴ-8.バイオマーカーの区分別の投与12週後の気管支拡張薬投与前FEV1(L) の変化量(ITT集団) マーカー 区分 (ベースライン時) 重度喘息増悪の年間発生率 プラセボ群との比a) [95%信頼区間] 300mg 群 プラセボ群 血中 好 酸 球 数 150/μL 未満 0.19±0.37 176) 0.11±0.41 (83) 0.09[-0.01, 0.18] 150/μL 以上 300/μL 未満 0.22±0.45(168) 0.22±0.36(90) -0.00[-0.10, 0.10] 300/μL 以上 500/μL 未満 0.36±0.39 (131) 0.17±0.39 (66) 0.18[0.07, 0.30] 500/μL 以上 0.50±0.45 135) 0.22±0.41 (73) 0.30[0.19, 0.42] FeNO 25ppb 未満 0.20±0.37 (309) 0.17±0.36 (141) 0.03[-0.04, 0.10] 25ppb 以上 50ppb 未満 0.32±0.40(182) 0.18±0.37(94) 0.12[0.03, 0.21] 50ppb 以上 0.59±0.51(113) 0.20±0.48(73) 0.39[0.26, 0.52] 綜 IGE 濃度 61IU/mL 未満 0.21±0.36(143) 0.19±0.39(78) 0.05[-0.04, 0.14] 61IU/mL 以上 167IU/mL 未満 0.28±0.38 (151) 0.23±0.40 (73) 0.05[-0.05, 0.15] 167IU/mL 以上 449IU/mL 未満 0.34±0.47(156) 0.08±0.31(83) 0.26[0.15, 0.36] 449IU/mL 以上 0.39±0.49(154) 0.24±0.46(76) 0.13[0.01, 0.25] 平均値±標準偏差(例数) a)投与群、年齢、性別、身長、地域、ベースライン時の血中好酸球数区分、ベースライン時の ICS 用量、評価時点、 投与群と評価時点の交互作用、ベースライン時の FEV1 値、ベースラインと評価時点の交互作用を説明変数とした MMRM 法、相関構造には unstructured を仮定した。

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