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阿賀野市の発展と市民福祉の向上を図ることを目的とした 行政運営の指針となる 阿賀野市総合計画 に定める本市の将来像 人 まち 自然が輝く幸福祉都市阿賀野 の実現に向けて また こよなく愛するふる里創造のため 全力を上げ取り組んでいるところでございます 国から地方への事務 権限移譲や三位一体改革が加速

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(1)

阿賀野市の都市計画に関する基本的な方針

阿賀野市都市計画マスタープラン

計画期間 平成18年度∼平成27年度

基本理念

自立のまちを目指し、ともに進めるまちづくり

多 彩 な 自 然 と 文 化 ふ れ あ う

田園居住都市 阿賀野

【 都 市 の 将 来 像 】

(2)

は じ め に

阿賀野市の発展と市民福祉の向上を図ることを目的とした、行政運営の指針とな

る〔阿賀野市総合計画〕に定める本市の将来像「人・まち・自然が輝く 幸福祉都市

阿賀野」の実現に向けて、また、こよなく愛するふる里創造のため、全力を上げ取り組

んでいるところでございます。

国から地方への事務・権限移譲や三位一体改革が加速し、更に、人口減少・少

子高齢化が一層進行する社会情勢は、福祉・地域コミュニティ・生活環境などといっ

た私たちの生活にも深く関り、今後のまちづくりにおいても以前とは違った課題を突き付

けています。

このような状況の中、阿賀野川や五頭山系の恵まれた自然環境と各地域の特性

を活かした本市のまちづくりの指針となる「阿賀野市都市計画マスタープラン」を策定

しました。

まちづくりにおいては、将来の社会構造にも対応出来るよう「コンパクトな都市」の考

え方を採り入れました。これは、貴重な自然環境を将来に引継ぎながら、都市基盤の

有効活用や都市機能の充実を通じて、今後とも都市として持続可能な発展を目指

すものです。

また、土地利用においては、合併により誕生した阿賀野市の一体性や地域の均衡

性を確立するため、都市計画の区域をひとつにまとめる考え方を示したところです。

策定にあたっては、市民アンケートをはじめ小学校区単位による地域説明会やパブ

リックコメントを実施しましたところ、広く市民皆様方から参画いただき、また、都市計画

審議会委員や議会議員皆様方から多様かつ貴重なご意見を頂戴出来ましたこと

を、衷心より感謝申し上げます。

将来都市像とする「多彩な自然と文化ふれあう田園居住都市 阿賀野」は、身近

に自然を感じ将来において住む場所として最適な地となることを目標にしたものです

が、この実現には行政はもとより、市民皆様や企業との連携・共通認識が不可欠と

考えております。

今後とも本マスタープランの方針に添い、日々全力を傾注し行政運営に取り組ん

で参る所存ですので、皆様方の一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

平成 18 年 10 月

阿賀野市長 本田富雄

(3)

目 次

序 章 計画の位置づけ・概要... 1

1.策定主旨 ...1 (1) 阿賀野市の誕生と新たなまちづくりへの取り組み ...1 (2) 阿賀野市都市計画マスタープランの位置づけ ...4 2.策定の考え方 ...5 (1) 基本的な考え方 ...5 (2) 計画の役割 ...5 (3) 計画期間 ...6 (4) 計画対象区域 ...6 3.構 成...7

第1章 市の現状と課題... 8

1.市の現状 ...8 (1) 位置...8 (2) 人口・世帯数 ... 9 (3) 産業 ...10 (4) 土地利用 ...15 (5) 交通 ...16 2.市民意向 ...17 (1) 調査の方法・概要 ...17 (2) 主な結果 ...17 (3) アンケート調査結果の総括 ...25 3.都市整備の課題 ...26 (1) 都市機能に関する課題 ...27 (2) 土地利用に関する課題 ...28 (3) 都市施設の整備に関する課題 ...29 (4) 各種施策に関する課題 ...30

第2章 全体構想... 31

1.都市づくりの将来像と目標 ...31 (1) 都市づくりの基本理念 ...33 (2) これからの都市づくりについての基本的考え方 ...34 (3) 将来都市像 ...36 (4) 基本目標 ...37 (5) 人口フレーム ...38

(4)

2.都市計画区域の再編と拡大の方針 ...39 3.将来都市構造 ...41 (1) 市街地・土地利用 ...41 (2) 拠点地区の形成 ...41 (3) 都市構造を形成する骨格となる道路 ...42 (4) 水と緑のネットワーク ...42 4.部門別整備方針 ...44 (1) 土地利用の方針 ...44 (2) 交通体系の整備方針 ...51 (3) 都市施設等の整備方針 ...55 (4) 自然環境の保全方針 ...60 (5) 都市景観の形成方針 ...63 (6) 防災都市づくりの方針 ...66

第3章 地域別構想... 68

1.地域区分 ...68 2.地域別の整備方針 ...69 (1) 安田地域の整備方針 ...69 (2) 京ヶ瀬地域の整備方針 ...75 (3) 水原地域の整備方針 ...80 (4) 笹神地域の整備方針 ...88

第4章 実現化方策... 94

1.まちづくり推進の基本方針 ...94 (1) 基本的な考え方 ...94 (2) まちづくりの契機 ...95 2.まちづくり施策 ...96 (1) 多様なまちづくり手法の活用 ...96 (2) まちづくりの推進体制 ...100 (3) まちづくりの段階的推進 ...103 参考資料 土地利用計画図 阿賀野市の将来都市構造と都市整備の方針図

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序章 計画の位置づけ・概要

序 章 計画の位置づけ・概要

1.策定主旨

(1) 阿賀野市の誕生と新たなまちづくりへの取り組み 本市は、平成 16 年 4 月、旧安田町、旧京ヶ瀬村、旧水原町及び旧笹神村の区域を以 って新設合併により阿賀野市となりました。 合併以前の旧 4 町村は、それぞれ独自の歴史や文化等を生かしたまちづくりを行い、 近年におけるまちづくりの目標は、旧安田町=「風水のまち やすだ」、旧京ヶ瀬村 =「緑の京 ライフタウン京ヶ瀬」、旧水原町=「環境と文化輝く田園都市」、旧笹 神村=「ゆうきの里 ささかみ」を掲げ、それぞれがこの目標実現に取り組んできた ところです。 現在、本市は 4 万 7 千市民を有する都市へと生まれ変わりましたが、人口に大きな 変動がないまま少子・高齢化がますます進行すること、高度情報化や車社会等の社会 現象により生活圏が広域化するなかで市民意識が多様化していること、環境や安全に 対し今以上に進んだ対応が望まれていること等により、これらに対応した計画づくり が今後急務となっています。こうした多様な課題を市民や行政、そして企業が共有し ながらその解決に取り組み、各地域固有の歴史や文化・自然を尊重しながらも、その 個性と魅力・風格をさらに増していくような都市(まち)の将来像を示すため、市民 や地域の意見を反映した、総合的で体系的なまちづくりの指針として「阿賀野市都市 計画マスタープラン」を策定します。 都市(まち)とは ※ 本計画における「都市」とは、道路や公共施設等の社会基盤が整備され、そこに住む人が 文化的で機能的な生活を営むひとつの「まち」として捉えます。 都市計画法第2条(都市計画の基本理念) 都市計画は、農林漁業との健全な調和を図りつつ、健康で文化的な都市生活及び機能的な都市活 動を確保すべきこと並びにこのためには適正な制限のもとに土地の合理的な利用が図られるべきこ とを基本理念として定めるものとする。

(6)

序章 計画の位置づけ・概要 ■ 都市づくりの考え方の変遷 都市計画法は、昭和 30 年代後半からの高度成長の過程で都市への急速な人口・諸機 能の集中が進み、市街地の無秩序な外延化が全国共通の課題として深刻化していた社会 経済情勢を背景に、線引き制度(市街化区域と市街化調整区域の指定)、開発許可制度 等の導入を骨格として昭和 43 年に制定されました。そこには、道路等の都市基盤が未整 備な地区での無秩序な開発の防止を図る一方、計画的な新市街地の開発・誘導に重点が 置かれるなど、集中する人口や諸機能を都市内でいかに適正に配置するかという考え方 を反映しました。 しかしながら、都市をめぐる社会経済情勢は時代とともに大きく変化しています。 近年では、人口については、少子高齢化の急速な進行により都市への人口集中が全国 的に沈静化してきており、一般的には都市の外側へ向かった開発圧力も小さくなってき ています。また、産業の立地については、交通・通信網の整備とモータリゼーションの 進展等に伴い、立地上の制約条件がなくなってきています。 他方、生活の豊かさとゆとりを実感できる居住空間の形成、自然的環境や景観の保 全・創出に対する国民的意識が高まってきています。 そこで、安定成熟した都市型社会にあっては、全ての都市がこれまでのような人口増 を前提とした都市づくりを目指す状況ではなくなってきており、都市の状況に応じて既 成市街地の再構築等による都市構造の再編が必要となっています。また、その取り組み においては他の都市との競争という視点に立った個性的な都市づくりへの要請に応えて いくことも肝要です。 これからの都市づくりを長期的にまたグローバルな視点で捉えれば、まちなかの一定 の賑わいづくり、環境負荷の軽減、防災性の向上、バリアフリー化、良好な景観の保全・ 形成等、都市の課題は多種多様・多岐にわたっています。 今後とも、適切な時期に必要な内容の都市計画を定めて、これら課題の共有と解決を 通じ、私たちの住む将来の都市を創造することが求められています。

(7)

序章 計画の位置づけ・概要 【都市づくりに関する近年の主な関係法令等整備の変遷(主要なもの)】 ・昭和 43 年 国土(都市)の健全な発展を目的とし、都市計画法が制定される。 ・昭和 59 年 大規模開発の促進(経済高度成長期) ―途中略― ・ 平成4年6月26日 都市計画法、建築基準法の一部改正 市町村の都市計画に関する基本的な方針(市町村都市計画マスタープラン)に係る制度創設 ・平成 12 年4月1日 地方分権一括法制定 ・ 平成 12 年5月19日 改正法の公布(改正法:都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律) 21 世紀にふさわしい都市型社会形成を理念とした制度全般の見直し 非線引き白地地域を対象とした制度の見直し(郊外部の田園風景の保全を拡充) ・平成 13 年5月18日 同改正法施行 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(都市計画区域マスタープラン)に係る制度 創設。線引き制度を選択制へ。 ・平成 15 年4月1日 開発許可及び優良宅地・住宅認定権限の県内市町村への権限移譲完了 ―平成 16 年4月1日 阿賀野市誕生― ・平成 16 年4月1日 白地地域(用途地域以外)における地域区分及び、建築形態制限の指定 ―平成 18 年通常国会に、中心市街地活性化法と都市計画法の改正案提出される― 中心市街地への都市機能の集中策や、大型店舗の立地調整強化策を創設 ・平成 18 年5月 まちづくり三法(都市計画法等)の改正 阿賀野市における都市計画関連の指定状況は、以下の表に示すとおりです。 都市計画区域の指定は、旧水原町において昭和 23 年に指定されたのをはじめとして、 昭和 32 年に旧安田町、平成 10 年に旧京ヶ瀬村に都市計画区域が指定され、平成 17 年度 現在、阿賀野市には3つの都市計画区域が存在しています。 ■ 都市計画関連の変遷 項 目 名 称 当初指定年月日 面 積 水原都市計画区域 昭和 23 年 7 月 31 日 2,974ha 安田都市計画区域 昭和 32 年 4 月 9 日 昭和 56 年 10 月 20 日(最終) 3,666ha 京ヶ瀬都市計画区域 平成 10 年 4 月 1 日 2,556ha 都市計画区域 計 9,196ha 水原都市計画用途地域 昭和 50 年 2 月 7 日 358ha 用途地域 安田都市計画用途地域 昭和 62 年 4 月 1 日 248ha

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序章 計画の位置づけ・概要 (2) 阿賀野市都市計画マスタープランの位置づけ 平成 4 年の都市計画法改正に伴い、新たに市町村マスタープランの制度 が創設 され、市町村レベルで、地域の特性と住民の意向を反映した都市計画の「基本的な方 針」を定めることができるようになりました。この「基本的な方針」を「都市計画マ スタープラン」といいます。 上位計画である阿賀野市総合計画の策定を踏まえ、まちづくりの総合的で体系的な 「基本的な方針」となるものが、都市計画法にもとづく「阿賀野市都市計画マスター プラン」です。 (注1)都市計画法第 18 条の 2 (市町村の都市計画に関する基本的な方針) 市町村は、議会の議決を経て定められた当該市町村の建設に関する基本構想並びに都市計画区 域の整備、開発及び保全の方針に即し、当該市町村の都市計画に関する基本的な方針を定めるも のとする。 図 阿賀野市都市計画マスタープランの位置づけ 【各部門の個別計画 等】 ・地域防災計画 ・公共下水道整備計画 ・農業振興地域整備計画 ・各種行政計画 阿賀野市総合計画 阿賀野市都市計画マスタープラン 【都市計画によるまちづくり】 ○用途地域(土地利用) ○都市施設(道路、公園、下水道等) ○市街地整備に係わる各種事業 【都市計画以外の事業】 【施策によるまちづくり】 ○行政の行う事業・施策 ○市民、企業等の取り組み 都 市 計 画 区 域 の 整 備 、 開 発 及 び 保 全 の 方 針 都 市 計 画 区 域 の 指 定 県 (注1)

(9)

序章 計画の位置づけ・概要

2.策定の考え方

(1) 基本的な考え方 阿賀野市都市計画マスタープランの策定にあたっては、次のような基本的考え方に もとづいて計画づくりを進めています。 これからの本市のまちづくりを進めていく上では、合併して間もないことから「阿 賀野市」の一体性を早期に築きあげることが肝要となります。そのためにも、阿賀野 市の都市としてのイメージを市民とともに作り上げ、共有することが何より大切とな ります。 □ 市民参加のもと、本市が主体的に策定する都市計画の方針として、阿賀野市の個 性を活かした具体性のあるまちづくりの将来ビジョンを示します。 □ 都市計画マスタープランに示す内容・形式については、創意工夫のもと、阿賀野 市の特性を活かした独創的なものをめざします。 □ 都市計画マスタープランはプロセス計画としてとらえます。これは、確定した計 画ではなく、市民参加のもと、社会・経済環境の変化に柔軟に対応したより良い 計画にづくりに向けて変化する計画とします。 (2) 計画の役割 阿賀野市都市計画マスタープランは、以下のような役割を持つものです。 □ 総合的なまちづくり指針 阿賀野市都市計画マスタープランは、都市計画の方針として、部門別計画等の 既存計画を調整・統合した、総合的・体系的なまちづくりの指針となります。 □ 都市整備に関するまちづくりの指針 阿賀野市総合計画の都市整備に関わる部門の計画としての位置づけを持ちます。 さらに、今後の部門別計画(まちづくり計画)、実施計画の指針となります。 □ 地域レベルのまちづくり指針 地域の現況や特性を踏まえて作成した、地域レベルでのきめ細かなまちづくり の指針として、今後の地区計画等の整備指針として活用するものとなります。 □ 市民参加のまちづくり指針 市民参加によるまちづくりを推進するためには、市民にとってわかりやすい計 画とすることが必要です。都市の将来像、都市づくりの方針を、市民・事業者・ 行政の共通の目標としてとらえられるような内容とします。また、地区説明会や 広報誌により市民参加を促進します。

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序章 計画の位置づけ・概要 (3) 計画期間 阿賀野市都市計画マスタープランは、阿賀野市総合計画の計画期間を考慮し、今後 10 年の計画期間とし、平成 27 年度を目標とした中期的なまちづくりの方針について 示します。 ただし、計画期間中、重要な計画が改定または策定された場合、その他社会・経済・ 環境情勢に応じて、弾力的な運用または必要に応じた見直しを行うものとします。 平成 18 年度 [概ね 10 年後を目標]

平成27年度

阿賀野市都市計画 マスタープラン (4) 計画対象区域 阿賀野市都市計画マスタープランは、市町村が定める都市計画の基本方針であるこ とから、都市を構成する一体の区域として、阿賀野市の全域を対象とします。 これは、前項「基本的な考え方」にもとづき本市の一体性を構築する上で不可欠な ものです。 なお、都市計画区域の設定にあたっては、本市の役割や位置づけといった広域的な 観点からも検証し定めます。

(11)

序章 計画の位置づけ・概要

3.構 成

阿賀野市都市計画マスタープランは、次の章で構成します。 □ 序章では、計画の概要等、策定にあたっての基本事項を説明します。 □ 第1章では、計画の前提となる本市の現状と課題を整理します。 □ 第2章では、本市全体を対象とした全体構想を示します。まちづくりの基本理念及 び目標、都市構造の考え方を明らかにし、それらにもとづいた部門別整備方針を示 します。 □ 第3章では、本市を安田、京ヶ瀬、水原、笹神の4地域に分け、地域別の整備方針 を示します。 □ 第4章では、都市の将来像実現のために、必要な仕組みや取り組みの方針を示しま す。 図 阿賀野市都市計画マスタープランの構成 第1章 市の現状と課題 ◆人口・産業・土地利用等 ◆市民意向 ◆都市整備の課題 1.基本方針 ◆将来像と目標 ◆都市計画区域の再編と拡大 ◆将来都市構造 2.部門別整備方針 ◆土地利用の方針 ◆交通体系の整備方針 ◆都市施設等の整備方針 ◆自然環境の保全方針 ◆都市景観の形成方針 ◆防災都市づくりの方針 1.地域区分 2.地域別の整備方針 ◆安田地域 ◆京ヶ瀬地域 ◆水原地域 ◆笹神地域 第4章 実現化方策 1.まちづくり推進の基本方針 2.まちづくり施策 第2章 全体構想 第3章 地域別構想 序章 計画の位置づけ・概要

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第1章 市の現状と課題

第1章 市の現状と課題

1.市の現状

(1) 位置 本市は、新潟平野のほぼ中央に位置し、市域の面積は 192.72 k ㎡を有しています。 南側から西側にかけて本市をとりまくように阿賀野川が流れ、東側に標高 1,000m 級の山々が連なる五頭山系をいただき、肥沃な平野部は主に稲作を主体とした 6,500ha 余りの水田と農村集落で形成されています。 北西から南西にかけては県都新潟市に接し、北東から南東は新発田市・東蒲原郡阿賀 町、南は五泉市にそれぞれ接しています。 磐越自動車道と国道 49 号が南北に、国道 460 号と同 290 号、JR 羽越本線が東西に 走り、政令指定都市(平成 19 年4月移行予定)新潟市に隣接した自然環境豊かな地域で す。 図 阿賀野市の広域的位置 阿賀野川 JR羽越本線 国道7号 国道113号 日本海東北自動車道 JR信越本線 上信越自動車道 北陸自動車道 関越自動車道 上越新幹線 JR信越本線 佐渡航路 磐越自動車道

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第1章 市の現状と課題 (2) 人口・世帯数 平成 12 年国勢調査による本市の人口は 48,456 人、世帯数は 12,632 世帯であり、人 口は平成7年をピークに減少に転じていますが、世帯数は一貫して増加の傾向にあり ます。年齢3区分別人口の推移をみると、確実に少子高齢化が進行していることが判 ります。 表 人口・世帯数の推移 S45 年 S50 年 S55 年 S60 年 H2年 H7年 H12 年 人 口 47,582 46,533 47,490 48,332 48,465 48,828 48,456 世帯数 10,060 10,349 10,749 11,180 11,480 12,138 12,632 資料:国勢調査 表 年齢3区分別人口の推移 S45 年 S50 年 S55 年 S60 年 H2年 H7年 H12 年 11,945 10,598 10,456 10,561 9,735 8,661 7,589 年少人口 0∼14 歳 25% 23% 22% 22% 20% 18% 16% 31,333 30,924 31,085 31,185 30,895 30,636 29,981 生産年齢人口 15∼64 歳 66% 66% 65% 65% 64% 63% 62% 4,304 5,011 5,949 6,586 7,835 9,531 10,886 老年人口 65 歳以上 9% 11% 13% 14% 16% 20% 22% 資料:国勢調査 図 人口・世帯数の推移 図 年齢3区分別人口割合の推移 45,000 46,000 47,000 48,000 49,000 50,000 S45年 S50年 S55年 S60年 H2年 H7年 H12年 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 人 口 世帯数 人 世帯 16% 18% 20% 22% 22% 23% 25% 62% 63% 64% 65% 65% 66% 66% 22% 20% 16% 14% 13% 11% 9% 0% 20% 40% 60% 80% 100% H12年 H7年 H2年 S60年 S55年 S50年 S45年 年少人口 生産年齢人口 老年人口

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第1章 市の現状と課題 (3) 産業 1) 産業別就業人口 産業別就業人口の推移を見ると、第一次産業は減少、第二次産業は緩やかな増加 傾向から平成7年には減少傾向に転じ、第三次産業は一貫して増加傾向となってい ます。 平成 12 年国勢調査における産業別就業人口は、第一次産業が 2,694 人(10.9%)、 第二次産業が 10,034 人(40.5%)、第三次産業が 12,047 人(48.6%)となってい ます。 表 産業別就業人口の推移 S45 年 S50 年 S55 年 S60 年 H2年 H7年 H12 年 第一次産業 12,061 8,293 6,354 4,494 3,343 3,448 2,694 % 48.2 33.7 25.4 18.2 13.4 13.3 10.9 第二次産業 5,948 7,905 9,216 10,152 10,719 10,559 10,034 % 22.8 32.1 36.8 41.2 43.1 40.7 40.5 第三次産業 7,592 8,376 9,459 10,000 10,830 11,891 12,047 % 29.0 34.1 37.8 40.6 43.5 45.9 48.6 合 計 26,142 24,597 25,046 24,651 24,896 25,921 24,786 資料:国勢調査 10.9 13.3 13.4 18.2 25.4 33.7 48.2 40.5 40.7 43.1 41.2 36.8 32.1 22.8 48.6 45.9 43.5 40.6 37.8 34.1 29.0 0% 20% 40% 60% 80% 100% H12年 H7年 H2年 S60年 S55年 S50年 S45年 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 S45年 S50年 S55年 S60年 H2年 H7年 H12年 第一次産業 第二次産業 第三次産業 人 図 産業別就業人口割合の推移 図 産業別就業人口の推移

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第1章 市の現状と課題 2) 農林業 ① 農 業 平成 12 年世界農林業センサスによる総農家数は 3,442 戸であり、都市化の進展や 産業構造が変化するなか、本市の農業は年々縮小傾向にあり、農業就業者の高齢化、 農業後継者不足等の問題を抱えています。 一方、販売農家に占める専・兼業農家の割合を見ると、兼業農家が 93.8%を占め、 専業農家は 6.2%と少ない状況ですが、専業農家数は着実に増加しています。経営耕 地面積規模別農家数の推移を見ても 5ha 以上の経営耕地面積規模の農家数が着実に 増加しており、中核となる農家への農地集約化が進行しています。 表 経営耕地面積規模別農家数の推移 総農家 戸 数 0.5 未満 0.5以上 1.0未満 1.0以上 1.5未満 1.5以上 2.0未満 2.0以上 3.0未満 3.0以上 5.0未満 5.0以上 自給的 農 家 H2 年 4,180 300 715 730 632 663 451 64 373 H7 年 3,801 264 644 650 542 812 466 108 315 H12 年 3,442 214 547 550 488 741 417 161 324 資料:世界農林業センサス(H2、H12)、農業センサス(H7) 図表 専・兼業別農家数(販売農家) 販売 農家 専業 農家 兼業 農家 1種 2種 H2 年 3,807 129 3,678 782 2,896 H7 年 3,486 148 3,338 721 2,617 H12 年 3,118 192 2,926 474 2,452 % 100.0 6.2 93.8 15.2 78.6 資料:世界農林業センサス(H2、H12)、 農業センサス(H7) 図 経営耕地面積規模別販売農家数の推移 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 0.5ha未満 0.5∼1.0 1.0∼1.5 1.5∼2.0 2.0∼3.0 3.0∼5.0 5.0ha以上 H2 H7 H12 農家数 782 721 474 2,896 2,617 2,452 129 148 192 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 H2 H7 H12 第2種兼業 第1種兼業 専業 戸数 (単位:戸、ha) (単位:戸、ha) (単位:戸)

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第1章 市の現状と課題 また、生産所得統計による農業産出額の推移をみると、本市の農業産出額は減少 傾向にあります。 ② 林 業 平成 12 年世界農林業センサスによる林家数は 205 戸であり、農家林家 、非農家 林家ともに減少しています。 保有山林面積は 2,428ha であり、平成 2 年に比べると約 2 割の減少となっていま す。また、農家林家の保有山林が大きく減少する一方、非農家林家の保有山林面積 は倍増しています。 本市の林業は農業と同様に年々縮小傾向にあり、林業就業者の高齢化、林業後継 者不足等の問題を抱えています。 表 林家数、保有山林面積の推移 林家 農家林家 非農家林家

林家数(戸) 面積(ha) 林家数(戸) 面積(ha) 林家数(戸) 面積(ha)

H2年 730 3,034 540 1,979 190 1,054 H12 年 205 2,428 142 496 63 1,931 注)四捨五入のため合計数値は一致しない 資料:世界農林業センサス 118 131 145 0 20 40 60 80 100 120 140 160 H2 H7 H12 (単位:億円) (注) 農家林家:林家のうち、農家である世帯 図 農業算出額の推移 (注)

(17)

第1章 市の現状と課題 2) 工 業 平成 15 年現在、従業員 4 人以上の事業所数は 136 事業所、従業者数 4,300 人、製 造品出荷額等は約 821 億円で、事業所数、従業者数は減少傾向、製造品出荷額等は 緩やかな増減を繰り返しながら横ばいの状況となっています。 本市では、工業系用途地域内における工業地のほか、工業集積地として赤坂工業 団地、京ヶ瀬工業団地、勝屋工場団地、新潟県東部産業団地(阿賀野テクノタウン) が整備されており、さらに、市営西部工業団地の整備が計画されています。 表 工業の推移 H5 年 H7 年 H9 年 H11 年 H13 年 H15 年 事業所数(事業所) 174 163 155 148 149 136 従業者数(人) 5,063 4,973 5,089 4,936 4,579 4,300 製造品出荷額等 (億円) 718 747 862 830 870 821 資料:工業統計表(従業員3人以下の事業所は含まない。各年12 月 31 日現在) 0 200 400 600 800 1000 H5 H7 H9 H11 H13 H15 0 50 100 150 200 製造品出荷額等 事業所数 億円 事業所数 図 事業所数、製造品出荷額等の推移

(18)

第1章 市の現状と課題 3) 商 業 本市の商業は、市街地の個店を中心とした商店街から、大規模店舗の立地が目立つ 沿道型商業地に比重が移りつつあります。特に、国道 49 号沿道の大野・市野山地区 (水原)及び、片町・横町地区(安田)はその動向が顕著です。 平成 14 年商業統計調査による本市の商業は、商店数 676 店、従業者数 3,122 人、 年間商品販売額約 464 億円であり、商店数は減少傾向、従業者数は微増から横ばいの 傾向、年間商品販売額は平成 9 年以降減少傾向となっています。 一方、小売業の売場面積は一貫して増加傾向にあり、これは国道 49 号及び阿賀野 バイパス沿道における郊外型大規模店舗の立地が要因と考えられます。 表 商業の推移 平成3年 平成6年 平成9年 平成 11 年 平成 14 年 小売業 776 711 691 705 631 卸売業 69 72 66 66 45 商店数 (店舗) 計 845 783 757 771 676 小売業 2,734 2,636 2,712 2,824 2,826 卸売業 318 426 388 415 296 従業者数 (人) 計 3,052 3,062 3,100 3,239 3,122 小売業 351 401 446 405 X 卸売業 94 120 113 110 X 年間商品 販売額 (億円) 計 445 521 559 515 464 小売業売場面積(㎡) 40,042 51,132 52,877 53,370 55,562 注)H14 年小売業売場面積は旧笹神村分を除く数値。 資料:商業統計表 図 商店数の推移 図 従業者数の推移 図 年間商品販売額の推移 図 小売業売場面積の推移 776 711 691 705 631 45 66 66 72 69 0 200 400 600 800 1000 H3 H6 H9 H11 H14 小売業 卸売業 商店数 2,734 2,636 2,712 2,824 2,826 296 415 388 426 318 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 H3 H6 H9 H11 H14 小売業 卸売業 人 351 401 446 405 94 120 113 110 0 100 200 300 400 500 600 H3 H6 H9 H11 H14 464 億円 55,562 53,370 52,877 51,132 40,042 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000㎡

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第1章 市の現状と課題 (4) 土地利用 本市の地形は、東部地域の丘陵地・山間部を除き平坦な地形となっており、東部の 山間地を源として、折居川、安野川、大荒川、都辺田川等の河川が平野部に流れ込ん でいます。 平野地における土地利用は、市街地及び農村集落を除くと、その多くが水田及び畑 地として利用されています。 表 地目別面積 (単位:ha) 総数 田 畑 宅地 池沼 山林 原野 雑種地・他 面積 19,272 6,403 765 1,332 13 6,464 365 3,931 割合 100.0% 33.2% 4.0% 6.9% 0.1% 33.5% 1.9% 20.4% (平成 16 年1月1日現在の固定資産評価地積と評価外地積の合計) 資料:新潟県統計年鑑 図 地目別面積(平成 16 年1月1日現在)

33.2

20.4

6.9

4.0

1.9

0.1

0%

20%

40%

60%

80%

100%

1

山林

雑種地・他

宅地

原野

池沼

33.5

(単位:%)

(20)

第1章 市の現状と課題 (5) 交 通 1) 道 路 本市の道路網の状況は、国道 3 路線と県道 10 路線が骨格となり、これらの主要道 路を相互に結ぶ市道が整備されています。また、国道 49 号阿賀野バイパスの整備が 進行中であり、このバイパスの整備により水原地域の市街地内における通過交通の 低減が期待されます。 一方、良好な市街地形成を図る都市計画道路の整備状況は、平成 16 年4月1日現 在、21 路線(41,330m)が都市計画道路として計画決定されていますが、整備率は 18.1%(7,489m)にとどまっています。 2) 公共交通 鉄道 鉄道は羽越本線が市内を南北方向に縦貫し、神山駅、水原駅、京ヶ瀬駅の3 駅があります。しかし、運行本数が少ないなど公共交通としての利便性は低い 状況にあり、3駅とも乗降客数は減少傾向が続いています。 市営バス 市営バスは 10 路線が運行されており、市内の各地域及び主要施設を結んでお り、自動車の運転ができない若年層や高齢者にとって利便性の高い交通手段と なっています。 高速バス て、また、新潟市や他都市を結ぶ高速路線として重要な交通機関です。 磐越自動車道を運行する高速バスは市民が容易に他県へ移動する手段とし 図 主要道路・鉄道網図 高速道路 国道 県道 鉄道

(21)

第1章 市の現状と課題

2.市民意向

阿賀野市都市計画マスタープランの策定にあたり、まちづくりに関するアンケート調 査を行い、市民のまちづくりに関する意向を把握しました。 (1) 調査の方法・概要 調査対象地域 阿賀野市全域 対象者 阿賀野市に住む 20 歳以上の男女 票本数 3,000 票 抽出方法 無作為抽出 調査方法 郵送配布・郵送回収 調査期間 平成 17 年1月 28 日∼2月 14 日 調査目的 「阿賀野市都市計画マスタープラン」を策定するにあたり、市民が将来の 都市の姿やまちづくりについて感じていることや要望を把握するため。 回収数 1,431 票 回収率 47.7% (2) 主な結果 ① 現在の阿賀野市についての評価 ○ 全体的に現在の阿賀野市については、「魅力が薄い」と感じているようです。そ の内容を詳細に見ると「住む場所」としての評価は高いものの、それ以外の働く 場、買い物、遊びの場としての機能については評価が低くなっています。 ○「阿賀野市の都市としての機能、基盤整備の状況」についての設問では、「安全 に暮らせるまち」という評価が高く、この評価については地域差も余りみられな い状況です。しかし、同じく評価が高かった「道路網が整備されたまち」では、 地域差が大きくでており「そう思う」と「やや思う」の計では、安田地域(73.2%)、 京ヶ瀬地域(56.3%)が高位を示し、笹神地域(35.9%)、水原地域(45.2%) は低位となっています。 ○「下水道等の衛生的施設の整備されたまち」については全体に低い評価となって いますが、安田地域では 71.5%と逆転しています。これは、安田地域における単 独公共下水道整備率が 81%と高い水準であることが反映されていると思われます。 ○「企業や商店の集積」については、10 機能の評価項目の中で最も評価が低く(あ まり思わない 52.9%、まったく思わない 30.5%)なっており、「阿賀野市の魅力」 が薄いという評価と関連しているものと考察されます。

(22)

第1章 市の現状と課題

図 阿賀野市の都市としての機能、基盤整備の状況についての回答 図 現在の阿賀野市の魅力についての回答

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第1章 市の現状と課題 ② 阿賀野市の将来像についての評価 ○「阿賀野市の活性化を図るために必要と思う整備・開発」についての設問では、全 体では「雇用の場の創出を図る企業の誘致」が最も多くなっていますが、年齢別 に見ると、20 代、30 代の若い世代では「女性の働きやすい環境づくり」が1位と なっています。これは若い世代が「新潟市・亀田町・横越町方面」に通勤・通学 している人が多いこととの関連を伺わせます。 ③ 都市基盤について ○ 都市基盤について最も要望が高かったのは「身近な生活道路の整備」であり、「下 水道・雨水排水施設などの整備」、「主要な道路の整備」が続いています。 ○ 現況の道路についての評価では、半数の人が「道路網が整備されたまち」である と答えていますが、これについては地域差があり、安田地域では評価が高く、笹 神地域では低くなっています。また、取り組むべき施策の回答でも笹神地域では 「生活道路」の回答が特に高くなっています。 ○ 「居住地域の道路」についての回答では、「道幅が狭くて運転しづらい」という 回答が最も多く、特に笹神地域において高い割合となっています。また、「幅員 が4mの道路についての対応」についての回答では「計画的な整備」が半数を超 えています。 図 阿賀野市の活性化を図るために必要と思う整備・開発についての回答 24.5% 31.0% 48.4% 20.1% 19.8% 16.6% 10.0% 9.8% 8.5% 2.4% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 雇用の場の創出を図る企業の誘致 女性の働きやすい環境づくりのための子育て 支援施設などの整備 市街地や田園集落の生活環境(道路、公園、 下水道整備など)の向上 商店街の活性化 大型商業施設の誘致 定住人口増加を促す住宅地の整備・開発及び 公的住宅の整備 娯楽・アミューズメント施設などの誘致、整備 地域の歴史・文化・伝統等の地域資源を 活かした観光施設の整備 駅周辺地区の整備・開発 その他

(24)

第1章 市の現状と課題 ○ 現在、都市計画区域外となっている笹神地域が今後都市計画区域内となった場合、 建築物を建てる際に接道条件(原則4m以上の道路に敷地が2m以上接すること) が求められますが、そのための道路整備については概ね賛同が得られるものと考 えられます。 ○ 現況の公園・広場についての評価はあまり高くないものとなっていますが、これ についても地域差が出ています。京ヶ瀬地域では半数以上が肯定的な評価を出し ているのに対し、笹神地域では低い評価にとどまっています。また、取り組むべ き施策の回答では、安田地域での整備要望が高くなっています。 図 取り組むべき施策の回答 図 居住地域の道路についての回答 5.2% 13.4% 18.2% 22.8% 23.2% 41.3% 35.9% 28.2%  0% 10% 20% 30% 40% 50% 身近な生活道路の整備(新設、改良等) 下水道・雨水排水施設などの整備 主要な道路の整備(新設、改良等) 生活に身近な小公園・広場の整備 河川、水路の整備 駅前広場・駐車場の整備 大規模な公園・緑地の整備 その他 5.2% 13.4% 18.2% 22.8% 23.2% 41.3% 35.9% 28.2%  0% 10% 20% 30% 40% 50% 身近な生活道路の整備(新設、改良等) 下水道・雨水排水施設などの整備 主要な道路の整備(新設、改良等) 生活に身近な小公園・広場の整備 河川、水路の整備 駅前広場・駐車場の整備 大規模な公園・緑地の整備 その他

(25)

第1章 市の現状と課題 ④ 土地利用について ○ 自然環境の保全、災害の防止のための土地利用の制限についての設問では、「自 然環境を守ったり災害を防ぐため必要ならば、開発の制限は仕方ない」とした回 答が 60%を越えています。また、土地利用規制についても「ある程度は規制が必 要」という回答が半数を超えています。 ○ 「賑わいのある市街地(中心部)を形成していくための整備の方法」では、「行 政の整備案にもとづいて、地域住民との協働によるまちづくり」を支持する回答 が6割弱を占めています。これは「行政主導」と「地域住民主導」との中間に位 置する選択肢ですが、行政のリーダーシップに期待する反面、具体的な進め方に ついては民間の活力を生かすことを求めていると考えられます。 図 土地利用のあり方(土地利用規制)についての回答 図 自然環境の保全、災害の防止のための開発の制限についての回答 10.0% 19.9% 51.0% 8.4% 3.9% 6.8% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 4.5% 0.9% 60.7% 25.7% 8.2% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 自 然を 守ったり災害を 防ぐため必 要 ならば 、 開 発の 制限 は仕 方が ない 自 然を 守ったり災害を 防ぐためならば 、 開 発は 強 く制限するべ き 基 本 的 に は 、私 有 地 の 開 発 を 制 限 す る べ き その 他 無 記入 でない

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第1章 市の現状と課題 ⑤自然的環境について ○ 自然的環境についての評価では、特に「農村の風景」を「美しい集落景観」とし て捉える肯定的な回答が半数を越えています。しかし「阿賀野川などの水辺や市 内に点在する公園」や「瓢湖や温泉地などの観光地」を魅力的とする声はやや少 なくなっています。 ○ また「身近な地域のみどりの育て方」については、「公園や緑地・広場の整備」 「街路樹や並木の整備」「環境保全意識の啓発」などの回答が高くなっています。 特に年代別に見ると子育て世代である 30 代の「公園や緑地・広場の整備」に対す る要望は 50%を越えています。 8.6% 27.8% 58.4% 1.4% 3.8% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 行政が整備案をつくり、それをもとに地域住民で 検討しながら具体的な整備計画づくりを地域住民 と行政が協働で行えばよいと思う 地域住民が自分たちで「まちづくりのルールづくり」 を定め、自主的に整備を進めるべきだと思う。行政 はそれらの整備に必要な支援を行えばよい 整備方法については、どちらかといえば行政が 主導した方が良いと思う その他 無記入 図 賑わいのある市街地を形成していくための整備の方法についての回答 図 都市と自然との調和、街並みについての回答

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第1章 市の現状と課題 ⑥ 防災について ○ 「防災や防犯などの面からみて、安全に暮らせるまち」かどうかについての設問 では、他の項目と比較して肯定的な回答が半数を超え高くなっており、近隣の大 都市と比べて安全性が高いと評価されていると考えられます。 ○ 「災害に強いまちづくり」を進めるための具体的施策では、「災害時の情報提供」 「高齢者等の避難できる体制づくり」など被災時の対応に対する回答が上位を占 め、「地震・火災に強い建物の補修」や「地震・火災に強い建物の建築」などハ ード面での整備は下位にランクされています。これは、比較的高層の建物が少な いことや建物の建て詰まりが少ないことによるとも考えられます。 図 身近な地域のみどりの育て方についての回答 図 災害に強いまちづくりを進めるための具体的施策についての回答 37.7% 38.2% 39.3% 23.0% 20.1% 17.0% 3.1% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 公園や緑地・広場を整備する 街路樹や並木などを整備する 学校や生涯学習を通じ環境保全意識を啓発していく 公共施設の緑化を推進する 苗木や草花の種の配布、生垣の設置を奨励・支援する 民間の土地の雑木林、屋敷林を保全する その他 1.4% 44.7% 50.4% 62.2% 34.5% 19.3% 19.1% 16.6% 15.2% 14.7% 6.9% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 緊急 情報 網を 整備 し、災害時 に必要な 情報 を 確保・ 提供 する 災害 時に 高齢 者や 障害 者、 妊婦・乳幼 児などが 安心し て避難 できる体制づ くりを行う 災害 時に 一時 的に 避難 出来 る場所 を整備 する 水・食料・生活 必需 品などの備蓄 体制 を整備 する 現在 ある建物 を地震 ・火災に 強くするよう建物 の 補修 を指導する 災害 時の緊急車両( 消防 車・救急 車・警察車 両など) の通 行道 路・ 避難路 を確保 するため道路を拡幅す る 市民 や全 世帯 に非常用 装備 品の 準備 の徹 底を図る 地震・ 火災 に強い建物 を建築 するよう指導する ブロック塀や看 板など、倒壊 のお それのあ るもの の補 強や 改修 を指導する 道幅 の広 い道路を整備し 、高木の 街路 樹を植栽する その他

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第1章 市の現状と課題 ⑦ 住民参加について ○ これまでの『まちづくり』についての感想として、「住民参加への機会の提供」、 「まちづくりへの情報の提供」、「まちづくりへの意見の出しやすさ」の3項目 について聞いていますが、いずれも「あまり十分とは思わない」と言う回答が過 半数を占めています。 ○ 「まちづくりの情報源」については 81.6%が「市報」としており、情報源の偏り が見られます。これは、市役所以外の自主的なまちづくり活動が少ないことにも 起因していると考えられます。 ○ 今後の参加の働きかけにより市民相互の情報交換や地域に根ざしたNPOなどの 団体による自主的な活動等が望まれます。 図 これまでの「まちづくり」についての感想 図 まちづくりの情報源についての回答 1.9% 0.1% 0.6% 0.8% 1.0% 1.2% 1.6% 1.7% 1.7% 7.8% 81.6% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 市報 家族や知人、近所の人の話 自治会などの会合 新聞、雑誌 議員や市役所の人の話 その他 一般のテレビ、ラジオ 市ホームページ ミニコミ誌 回覧板、掲示板 無記入

(29)

第1章 市の現状と課題 (3) アンケート調査結果の総括 以上のアンケート調査結果を、簡潔に整理すると以下のとおりです。 魅力に関する意識については、多くの市民が雄大な自然や歴史に培われた田園文化 を誇りとし、今後も阿賀野市に住み続けたいと考える市民が多い反面、働く場所、生 活する場所として魅力に乏しいと思っているようです。 そうした中、今後は、自然、歴史、文化、伝統を活かしたまちづくりを進めながら、 安心・安全な生活が送れる都市(まち)を将来像として描いています。 まちづくりに関する意識については、施策面で各世代を通じ、道路網や下水道の整 備など都市基盤施設整備のほか、福祉や健康づくりを基本とした施策の展開が求めら れており、同時に新しい阿賀野市の整備方向の課題といえます。 土地利用に関する意識については、各世代を通じて、商業や交通の面での利便性の 向上とともに、恵まれた自然と調和したまちづくりに対する期待が大きくなっていま す。 また、市民参加によるまちづくりの意識も高く、いかに市民参加を促し、市民に浸 透できるかがキーポイントになるものと考えられます。

(30)

第1章 市の現状と課題

3.都市整備の課題

現在の阿賀野市の状況及び市民意識を踏まえて、都市計画マスタープランを策定する 上で必要となる都市整備の視点からまちづくり上の課題を次のとおり整理します。 ○ 都市としての機能の充実・強化 ○ 市街地の再構築 ○ 産業拠点の形成 ○ 魅力ある商業空間の形成 ○ 観光レクリエーション機能の充実 ○ 計画的な土地利用の推進 ○ 市街地における土地の有効活用 ○ 農村集落における生活環境の向上 ○ 優良農地の確保 ○ 自然豊かな山地や河川の適切な保全・活用 ○ 道路網(ネットワーク)の形成 ○ 魅力ある公園・緑地の創出 ○ 下水道整備の推進 ○ 河川・用水路の整備 ○ 公共交通機関の充実 ○ 利便性の高い公共公益施設の充実 ○ 少子高齢社会に対応したまちづくりの推進 ○ 環境問題に対応したまちづくりの推進 ○ 災害に強いまちづくりの推進 ○ 魅力ある景観づくりの推進 ○ 地域の歴史・文化を活かしたまちづくりの推進 (1) 都市機能に関する課題 ① 都市としての機能の充実・強化 本市が今後とも都市活動を豊かに展開していくためには、産業の場、就業の場の整 備・充実はもとより、教育・福祉・文化、更に、買物・レジャー・情報といった市民 の生活様式の多様化に対応した高次な都市生活機能の充実・強化に努める必要があり (2) 土地利用に関する課題 (4) 各種施策の課題 (3) 都市施設に関する課題 (1) 都市機能に関する課題

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第1章 市の現状と課題 ② 市街地の再構築 人口・世帯数の停滞、少子高齢化の進行に伴い、市街地整備のあり方も新たな方向 に転換する必要が指摘されています。本市でも、これまで自動車交通の急速な発達と それに応じた道路等施設整備により、郊外部の住宅・商業施設等の立地開発が進み、 その結果、市街地中心部の人口が減少し空洞化が問題となっています。 今後は、既に都市基盤が整備された既成市街地の土地の有効活用を進め、コンパク トで安全・便利な市街地形成を目指していく必要があります。 ③ 産業拠点の形成 本市が活力ある産業都市となるためには、新潟県東部産業団地(阿賀野テクノタウ ン)等の産業用地へ企業誘致を促進することが肝要です。また、各関係機関の協力の もとに情報通信基盤の整備を強力に推進するとともに、本市の特色を活かした新しい 技術産業の育成・振興を図ることが重要な課題です。 ④ 魅力ある商業空間の形成 本市の商業は、市街地の個店を中心とした商店街から、大規模な郊外型店舗の立地 が目立つ国道 49 号沿道にその比重が移りつつあります。 このような背景の中、今後の商業のあり方については、既存商店街の活性化や、高 齢社会に対応した生活密着型の商業のあり方、若者をひきつける魅力ある商業環境の 形成等多面的な商業振興方策の検討が必要となります。商業経営者、商工会、地域社 会、行政が連携・協力しながら、地域に密着した魅力ある商店街の再生とともに、広 域からの集客性を持つ商業拠点の創造をバランスよく図ることが課題といえます。 ⑤ 観光レクリエーション機能の充実 本市には、五頭山系に広がる五頭連峰県立自然公園や五頭温泉郷、白鳥渡来地とし て知られる瓢湖、越後七不思議で有名な梅護寺の数珠掛桜と八房の梅など、自然・歴 史的資源や観光施設を保有しています。また、阿賀野川をはじめとする河川や山地等 の自然資源の活用を図るとともに、新たなレクリエーション空間の創出とネットワー ク化を推進することによって、観光レクリエーション機能の強化・充実を図ることが 求められています。 また、周辺自治体と協調しながら広域的な観光ネットワークの形成についても検討 していくことが求められています。 さらに瓢湖あやめまつり、コスモス祭り等の行事やイベントについても積極的に観 光PRを行い、交流人口の増加を促し観光活性化を図っていくことが課題といえます。

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第1章 市の現状と課題 (2) 土地利用に関する課題 ① 計画的な土地利用の推進 市域面積が広く、また、地域・地区によりその特性が大きく異なる本市にあっては、 それぞれの地域がその特性を活かしつつ、全体として調和の取れた発展を遂げていく ことが必要です。特に、都市構造の骨格となる国道 49 号阿賀野バイパスなどの道路整 備は、沿道土地利用に大きな変化を及ぼすことが考えられます。都市化の進展のなか で、機能的で秩序ある市街地をいかに計画的に形成し、また、周辺地域との調和を図 っていくかが課題となっています。 ② 市街地における土地の有効活用 都市の将来像を実現するためには、世代を超えて住み続けられる住環境が重要であ り、適切な規制・誘導方策を導入し、良好な宅地の供給や計画的な建築活動を進める 必要があります。 また、中心市街地には一部に十分活用されていな土地が少なからず存在するほか、 市街地内には農地の点在も見られ、これら低・未利用地の有効活用を通じて、高次な 都市機能の集積を図ることが求められています。 ③ 農村集落における生活環境の向上 農村集落では、生活に身近な道路や下水道の整備要望が多い状況となっています。 集落地域の計画的・効率的な生活環境の向上を図るため、住民参加による整備計画の 検討が課題となっています。 ④ 優良農地の確保 農業の健全な発展をめざすためには、優良農地の保全を積極的に進めるとともに、 ほ場整備の促進を図る必要があります。また、宅地と農地の混在を防ぐ施策の充実や、 関係機関と協議で必要と認められた農地についても秩序ある土地利用転換を誘導し、 営農環境を改善していくことが課題となっています。 ⑤ 自然豊かな山地や河川の適切な保全・活用 本市は、五頭山系の山々や阿賀野川等の河川の自然環境に恵まれ、昔からその恩恵 を受けて来ました。これら良好な自然は市民共有の財産であると同時に、優れた緑地 や親水空間を有する都市景観としても評価されます。また、森林の流域に及ぼす防災 (治水)機能に着目し、今後とも適切な保全や管理を行うとともに、生態系に十分配 慮しながら自然観察・体験レクリエーションの場として一定の活用についても検討す ることが必要です。

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第1章 市の現状と課題 (3) 都市施設の整備に関する課題 ① 道路網(ネットワーク)の形成 都市活動を支え、良好な市街地形成を図る都市計画道路については、総合的な土地 利用計画と合わせ、既存路線の見直しや新たな路線決定も含めた、総合的な道路網体 系の検討が必要です。 身近な生活道路である市道については、一般車両、緊急車輌等の通行に支障をきた す道路も見受けられることから、主要市道の整備を積極的に推進するとともに、歩道 の拡幅や段差のないバリアフリー化、安全で快適な歩行空間の形成など道路環境整備 についても検討することが求められています。 ② 魅力ある公園・緑地の創出 余暇時間の増大や生活スタイルの多様化等に伴い、身近な憩いの空間として公園利 用者もますます増えるものと予想されることから、市民や来訪者などの利用ニーズに あった公園整備が課題となっています。 緑地については、各集落に残る屋敷林や寺社の杜、歴史ある樹木などは貴重な都市 景観として、その保全・再生に努めていくことが課題です。街路や公共用地・民有地 においても都市に潤いを与える緑地として創出を図っていくことが必要です。 ③ 下水道整備の推進 下水道については、流域・公共下水道整備計画、集落排水整備事業計画等の整備計 画にもとづき、雨水排水及び汚水処理対策の一層の充実と拡大を図る必要があります。 ④ 河川・用水路の整備 河川・用水路については、都市防災施設として重要なだけでなく、身近に水に親し めるレクリエーション空間でもあり、安全に配慮しながら関係機関と協力して積極的 に整備を促進する必要があります。 ⑤ 公共交通機関の充実 鉄道は、通勤や通学の重要な交通手段となっていることから、鉄道利用の利便性向 上を関係機関等に働きかけていく必要があります。 市営バスや民営の路線バスは、特に子どもや高齢者等にとって欠くことのできない 交通手段であり、現状路線の確保はもとより一層の利便性の向上が求められています。 ⑥ 利便性の高い公共公益施設の充実 公共公益施設については、将来人口の推移や高齢化の進行を十分踏まえながら、市

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第1章 市の現状と課題 民が快適な都市生活を享受するために必要な施設等の計画的整備と適切な配置が求め られます。さらに、施設の維持・管理を効率化、既存施設の機能の複合化や多目的な 利活用、情報通信基盤の整備を進めることも求められています。 (4) 各種施策に関する課題 ① 少子高齢社会に対応したまちづくりの推進 少子高齢社会においては、福祉にかかる財政負担も増大することから、都市整備へ の投資は効率的に行うことが重要となります。そのため、今後のまちづくりは、公共 交通の充実や、公共公益施設、民間活力も取り入れた生活利便施設などの計画的かつ 効率的な整備のあり方について、地域の特性や課題を踏まえた多様な視点から検討を 行うことが必要です。 ② 環境問題に対応したまちづくりの推進 本市の都市づくりにおいても、生活様式の変化や車社会の進展等による環境負荷の 増大や資源の消費をいかに抑制するかが課題となっています。省資源・省エネルギー 型社会の形成に向け、環境問題に対応したまちづくりを進めていくことが必要です。 ③ 災害に強いまちづくりの推進 地震や水害をはじめあらゆる災害に強い都市づくりは、市民の生命と財産を守るた め特に重要です。災害に強い都市基盤や防災施設の充実、緊急時に柔軟に対応できる まちづくりは安全で安心な生活をおくるため必要不可欠であり、その施策を早急かつ 着実に推進していく必要があります。 ④ 魅力ある景観づくりの推進 阿賀野市の大きな魅力である自然景観の保全や良好な都市景観の形成は、住環境の 向上に大きく寄与します。地域や団体、企業等の理解や協力のもと、景観の構成要素 を発掘し、それを活かし、さらに高めながらまちづくりを進めていくことが必要です。 ⑤ 地域の歴史・文化を活かしたまちづくりの推進 世代を超えて住み続けるには、地域に誇りを持つことが重要です。貴重な文化財や 民俗史料の保存を図り、次代を担う子ども達のためにも本市の歴史的成り立ちを学べ る文化学習施策の推進が求められています。

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第2章 全体構想

第2章 全体構想

1.都市づくりの将来像と目標

時代とともに都市づくりのニーズや考え方はますます多様化し、行政がこれら全て に応えるのは、困難な状況となっています。 阿賀野市を育て、未来に引き継ぐためには、ひとつの目標に対し、私たち市民が一 丸となってまちづくりに取り組む姿勢が大切です。 本計画では目標年次を定め、目指すべき将来像とその将来像の実現に向けた施策を 示しますが、今後の社会情勢等の変化によってそれらの施策等が適合し得ない場合が 生じたとき、基本理念は継承しながらもその時々に適宜・適切に見直し等の対応を行 います。

都市づくりの基本理念

(計画期間は不変) 都市の将来像−1 都市の将来像−2 都市の将来像−3 * 都市の将来像は、時代の要請により姿を変えることがありますが、都市づくりの 基本理念は将来にわたり継承されるべきまちづくりへの姿勢を示すものです。

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第2章 全体構想 まちづくりに求められていること (市民アンケートより) ○魅力について 阿賀野市の山や川の自然、農村風 景やその文化に誇りを感じている。 働く場所・生活する場所として魅力 に乏しい。 ○将来像について 安心・安全な生活居住空間が整備 されたまち。 ○まちづくりに関する意識 道路網や下水道等の都市基盤整備 のほか、福祉や防災を基本としたま ちづくり施策の展開が必要。 ○土地利用 土地利用上の規制による自然環境 の保全と適正な土地利用への誘導が 必要。 都市整備の課題 ○都市機能に関する課題 産業拠点の形成、魅力ある商 業空間の形成、観光レクリエー ション機能の充実など。 ○土地利用に関する課題 市街地における土地の有効活 用や、自然の適切な保全・活用 など、計画的な土地利用。 ○都市施設に関する課題 道路、公園、下水道等の都市 基盤整備の推進。 ○社会的課題 人口減少、少子高齢社会に対 応したまちづくりや、環境問題、 災害に強いまちづくりの推進。

本 理 念

自立のまちを目指し、ともに進めるまちづくり

都市の将来像

多彩な自然と文化ふれあう田園居住都市 阿賀野

基 本 目 標

■ 魅力ある住環境の創造と交流の場となる都市づくり

■ 産業活動を支える都市づくり

■ 高齢社会に対応した安心・安全な都市づくり

■ ふる里として誇れる地域資源を活かした都市づくり

「 基 本 理 念 」 と 「 都 市 の 将 来 像 」 の 体 系

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第2章 全体構想 (1) 都市づくりの基本理念 都市づくりの基本理念を次のように定めます。 誕生して間もない阿賀野市という都市を育てていくのは私たち市民一人ひとりです。 地方分権の進展に伴い、今後はこれまで以上に厳しい都市間競争の時代に入るもの と考えられます。 これまでのように国からの財政的な補助・支援が容易に受けられる時代は終焉を迎 え、それぞれの都市が自らの“創意工夫”と“努力”によってこれからのまちづくり に取り組むことが必要となっています。 そこで、私たち市民が持合せている個々の力を発揮し、阿賀野市を築き上げようと する機運、すなわち、ふる里づくりの実現のため明確な目標と価値を見出すことや、 アイデンティティを確立させるため地域の多様な取り組みを重ねることを「自立のま ち」と捉えます。 社会構造が変化するなかで、地域の人々がそれぞれの立場・役割を担い、時には主 役として、また、時には理解者として市民が参加するまちづくりを本市の都市づくり の理念に添えます。

自立のまちを目指し、ともに進めるまちづくり

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第2章 全体構想 (2) これからの都市づくりについての基本的な考え方 少子高齢社会は、社会構造に大きな変化をもたらすとともに都市づくりにおいても その対応が求められています。 これまでのように人口の増加に併せて市街地を拡大し、道路や公園・下水道等の都 市基盤施設を整備する時代から、これからは既存の市街地の中で土地の有効活用と都 市基盤施設や公共施設の充実を図っていく「コンパクトな都市」への質的変換を行う 必要があると考えられています。 コンパクトな都市とは、都市の規模を「小さくする」ということではなく、「都市と しての機能・質を高めていく」ということです。本市におけるコンパクトな都市を概 念的に示すと、 「豊かな緑広がる環境の中で生活しやすいように住宅、商店、公共施設等が適切に 配置され、公共交通機関等で各地区が結びつき、中心部と周辺部がそれぞれの地域の 特性を活かしながら都市的機能の役割分担を担っていく。」 こととなります。 本市では、次のような「コンパクトな都市」のイメージに沿ったまちづくりを進めます。 【阿賀野市が目指すコンパクトな都市の考え方】 ○ 地域間の連携が十分図られ、ひとつの都市として機能していること ○ 日常生活に不自由ない都市の規模にあった都市機能が揃っていること ○ 都市機能(都市施設・都市基盤)が有効に活用され、適切に維持管理が行われて いること ○ すべての世代が、安心して住みつづけたいと思い、そして住みつづけられること ○ 豊かな自然に囲まれ、人として健康に暮らせること

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第2章 全体構想 図 コンパクトな都市づくりのイメージ 注:阿賀野市そのものを示したものではありません。 図 コンパクトな都市づくり ・市街地にある残存する低未利用地 ・大規模商業施設の郊外沿道立地 ・拡大型都市 ・低、未利用地の有効活用 ・市街地近辺への立地誘導 ・中身(質)重視。持続性の創出 人口増加、経済発展 大規模新規開発

人口減少、少子高齢化 経済安定成長

・生活に必要な施設 が身近にある まち ・ 不 自 由 な く 快 適 に 移動ができる まち こ れ ま で の 都 市 づ く り こ れ か ら の 都 市 づ く り 都市づくりの方向

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第2章 全体構想 (3) 将来都市像 本市におけるすべてのまちづくり計画の根幹となる阿賀野市総合計画では、阿賀野 市の将来像を次のように定めています。 阿賀野市都市計画マスタープランは、都市形成の視点から将来像を設定し、土地利 用のあり方や道路・公園・下水道等の都市基盤施設の整備方針、水と緑のネットワー ク形成の方針などを定め、都市計画関連の各種ハード・ソフトの事業を推進すること で「人・まち・自然が輝く 幸福祉都市 阿賀野」の実現を図ろうとするものです。 阿賀野市都市計画マスタープランでは、本市の「都市」として目指すべき将来像を 次のように設定します。 私たちは、恵まれた自然環境と先人の培ってきた歴史・文化を市全体の貴重な共有 財産として受け継ぐ幸せを得るとともに、次代へ継承していく責任を担っています。 本市が保有する良好な自然環境や地域資源を活かしたコンパクトな都市づくりを進 めることで、阿賀野市という都市ブランドを形成するとともに、多彩な自然と文化ふれ あう魅力ある田園居住都市の実現を目指します。 また、地域の更なる連携づくりを進めることで市内部の活力を高め、市民一人ひと りが協力し、次代を支えるまちを実現していきます。

多彩な自然と文化ふれあう田園居住都市 阿賀野

阿賀野市総合計画における将来像

「人・まち・自然が輝く 幸福祉都市 阿賀野」

⃝ 市民の多様な価値観や人生観に対応した質の高い生活を営むことに よって、心の豊かさを実感するまち。 ⃝ まちが持つ可能性と潜在力を市民の知恵と工夫で引き出し、市民の主 体的な活動によって活力を生むまち。 ⃝ 山や川、農地の保全と利活用によって、自然の美しさにさらに磨きを かけ、次世代へ責任を持って引き継ぐまち。

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第2章 全体構想 (4) 基本目標 将来都市像の実現を目指して、次のような都市づくりの4つの基本目標を掲げます。 ① 魅力ある住環境の創造と交流の場となる都市づくり 活力あるまちづくりを進めるため、計画的な市街地の整備を図るとともに、農村集 落地域における生活環境の質的向上を目指します。また、人々の定住の場として安全 性、利便性、快適性の確立に加え、人々が交流する場としても魅力ある多様な生活空 間づくりの実現を目指します。 ② 産業活動を支える都市づくり 新潟県東部産業団地( 阿 賀 野 テ ク ノ タ ウ ン )への企業誘致や国道49 号水原・安 田バイパス( 国 道 4 9 号 阿 賀 野 バ イ パ ス )の整備等に伴い、本市の産業は今後ますま す発展が期待されています。バランスのとれた地域発展の方向を見据え、農業、工業、 商業及び新たな観光産業やサービス産業などが活動しやすい都市づくりに向け、計画 的な土地利用と都市機能の配置を目指します。 ③ 高齢社会に対応した安心・安全な都市づくり 高齢者、障害者など誰もが安心して快適に生活できるよう、十分な安全性と快適性 を備えた人にやさしいバリアフリーの生活空間の実現を目指します。また、子供や高齢 者など、移動手段を公共交通に依存せざるを得ない市民に対する交通利便性を高める ため公共交通機関の機能の充実を目指します。 ④ 郷里として誇れる地域資源を活かした都市づくり 本市の地域資源である豊かな自然環境の維持・保全を積極的に進めるとともに、先 人が培ってきた地域固有の歴史や文化を継承し、市民一人ひとりが郷里として誇れる まちづくりを進めます。 また、阿賀野川や瓢湖をはじめとする水辺や五頭連峰の山々等に生息する多様な生 物の生態系の保全を図るため、環境負荷の低減に配慮するとともに身近な生活の中で 水と緑にふれあえる生活環境の実現を目指します。 注1 新潟県東部産業団地 本書の本文においては、「阿賀野テクノタウン」と表記しました。 注2 国道 49 号阿賀野バイパス 本書の本文においては、「国道 49 号阿賀野バイパス」、図面においては「阿賀野BP」と表記しました。 (注1) (注2)

図 骨格となる水と緑の拠点とネットワーク形成の方針図 

参照

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