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第2章 全体構想 

1.都市づくりの将来像と目標 

時代とともに都市づくりのニーズや考え方はますます多様化し、行政がこれら全て に応えるのは、困難な状況となっています。 

阿賀野市を育て、未来に引き継ぐためには、ひとつの目標に対し、私たち市民が一 丸となってまちづくりに取り組む姿勢が大切です。 

本計画では目標年次を定め、目指すべき将来像とその将来像の実現に向けた施策を 示しますが、今後の社会情勢等の変化によってそれらの施策等が適合し得ない場合が 生じたとき、基本理念は継承しながらもその時々に適宜・適切に見直し等の対応を行 います。 

都市づくりの基本理念 

(計画期間は不変)

都市の将来像−1 都市の将来像−2 都市の将来像−3

* 都市の将来像は、時代の要請により姿を変えることがありますが、都市づくりの 基本理念は将来にわたり継承されるべきまちづくりへの姿勢を示すものです。

第2章 全体構想

まちづくりに求められていること

(市民アンケートより)

○魅力について

 阿賀野市の山や川の自然、農村風 景やその文化に誇りを感じている。

働く場所・生活する場所として魅力 に乏しい。

○将来像について

 安心・安全な生活居住空間が整備 されたまち。

○まちづくりに関する意識

 道路網や下水道等の都市基盤整備 のほか、福祉や防災を基本としたま ちづくり施策の展開が必要。

○土地利用

 土地利用上の規制による自然環境 の保全と適正な土地利用への誘導が 必要。

都市整備の課題

○都市機能に関する課題

  産業拠点の形成、魅力ある商 業空間の形成、観光レクリエー ション機能の充実など。

○土地利用に関する課題

 市街地における土地の有効活 用や、自然の適切な保全・活用 など、計画的な土地利用。

○都市施設に関する課題

 道路、公園、下水道等の都市 基盤整備の推進。

○社会的課題

 人口減少、少子高齢社会に対 応したまちづくりや、環境問題、

災害に強いまちづくりの推進。

基 本 理 念

自立のまちを目指し、ともに進めるまちづくり

都市の将来像

多彩な自然と文化ふれあう田園居住都市 阿賀野

基 本 目 標

■ 魅力ある住環境の創造と交流の場となる都市づくり

■ 産業活動を支える都市づくり

■ 高齢社会に対応した安心・安全な都市づくり

■ ふる里として誇れる地域資源を活かした都市づくり

﹁ 人 ・ ま ち ・ 自 然 が 輝 く

幸 福 祉 都 市  

阿 賀 野 ﹂  

「 基 本 理 念 」 と 「 都 市 の 将 来 像 」 の 体 系

第2章 全体構想

(1) 都市づくりの基本理念 

都市づくりの基本理念を次のように定めます。 

           

誕生して間もない阿賀野市という都市を育てていくのは私たち市民一人ひとりです。 

地方分権の進展に伴い、今後はこれまで以上に厳しい都市間競争の時代に入るもの と考えられます。 

これまでのように国からの財政的な補助・支援が容易に受けられる時代は終焉を迎 え、それぞれの都市が自らの 創意工夫 と 努力 によってこれからのまちづくり に取り組むことが必要となっています。 

そこで、私たち市民が持合せている個々の力を発揮し、阿賀野市を築き上げようと する機運、すなわち、ふる里づくりの実現のため明確な目標と価値を見出すことや、

アイデンティティを確立させるため地域の多様な取り組みを重ねることを「自立のま ち」と捉えます。 

社会構造が変化するなかで、地域の人々がそれぞれの立場・役割を担い、時には主 役として、また、時には理解者として市民が参加するまちづくりを本市の都市づくり の理念に添えます。 

自立のまちを目指し、ともに進めるまちづくり

第2章 全体構想

(2) これからの都市づくりについての基本的な考え方 

少子高齢社会は、社会構造に大きな変化をもたらすとともに都市づくりにおいても その対応が求められています。 

これまでのように人口の増加に併せて市街地を拡大し、道路や公園・下水道等の都 市基盤施設を整備する時代から、これからは既存の市街地の中で土地の有効活用と都 市基盤施設や公共施設の充実を図っていく「コンパクトな都市」への質的変換を行う 必要があると考えられています。 

コンパクトな都市とは、都市の規模を「小さくする」ということではなく、「都市と しての機能・質を高めていく」ということです。本市におけるコンパクトな都市を概 念的に示すと、 

「豊かな緑広がる環境の中で生活しやすいように住宅、商店、公共施設等が適切に 配置され、公共交通機関等で各地区が結びつき、中心部と周辺部がそれぞれの地域の 特性を活かしながら都市的機能の役割分担を担っていく。」 

こととなります。 

本市では、次のような「コンパクトな都市」のイメージに沿ったまちづくりを進めます。 

【阿賀野市が目指すコンパクトな都市の考え方】

○ 地域間の連携が十分図られ、ひとつの都市として機能していること 

○ 日常生活に不自由ない都市の規模にあった都市機能が揃っていること 

○ 都市機能(都市施設・都市基盤)が有効に活用され、適切に維持管理が行われて いること 

○ すべての世代が、安心して住みつづけたいと思い、そして住みつづけられること 

○ 豊かな自然に囲まれ、人として健康に暮らせること   

 

第2章 全体構想

                                   

図 コンパクトな都市づくりのイメージ   

                           

     

  注:阿賀野市そのものを示したものではありません。

図 コンパクトな都市づくり 

・市街地にある残存する低未利用地

・大規模商業施設の郊外沿道立地 

・拡大型都市

・低、未利用地の有効活用 

・市街地近辺への立地誘導 

・中身(質)重視。持続性の創出

人口増加、経済発展    大規模新規開発

   

人口減少、少子高齢化   経済安定成長

   

・生活に必要な施設 が身近にある まち

・ 不 自 由 な く 快 適 に 移動ができる まち これまでの都市づくり これからの都市づくり

都市づくりの方向

第2章 全体構想

(3) 将来都市像 

本市におけるすべてのまちづくり計画の根幹となる阿賀野市総合計画では、阿賀野 市の将来像を次のように定めています。 

   

                   

阿賀野市都市計画マスタープランは、都市形成の視点から将来像を設定し、土地利 用のあり方や道路・公園・下水道等の都市基盤施設の整備方針、水と緑のネットワー ク形成の方針などを定め、都市計画関連の各種ハード・ソフトの事業を推進すること で「人・まち・自然が輝く 幸福祉都市 阿賀野」の実現を図ろうとするものです。 

 

阿賀野市都市計画マスタープランでは、本市の「都市」として目指すべき将来像を 次のように設定します。 

私たちは、恵まれた自然環境と先人の培ってきた歴史・文化を市全体の貴重な共有 財産として受け継ぐ幸せを得るとともに、次代へ継承していく責任を担っています。

本市が保有する良好な自然環境や地域資源を活かしたコンパクトな都市づくりを進 めることで、阿賀野市という都市ブランドを形成するとともに、多彩な自然と文化ふれ あう魅力ある田園居住都市の実現を目指します。

また、地域の更なる連携づくりを進めることで市内部の活力を高め、市民一人ひと りが協力し、次代を支えるまちを実現していきます。

多彩な自然と文化ふれあう田園居住都市 阿賀野

阿賀野市総合計画における将来像

「人・まち・自然が輝く 幸福祉都市 阿賀野」

◯ 市民の多様な価値観や人生観に対応した質の高い生活を営むことに よって、心の豊かさを実感するまち。

◯ まちが持つ可能性と潜在力を市民の知恵と工夫で引き出し、市民の主 体的な活動によって活力を生むまち。

◯ 山や川、農地の保全と利活用によって、自然の美しさにさらに磨きを かけ、次世代へ責任を持って引き継ぐまち。

第2章 全体構想

(4) 基本目標 

将来都市像の実現を目指して、次のような都市づくりの4つの基本目標を掲げます。

① 魅力ある住環境の創造と交流の場となる都市づくり

活力あるまちづくりを進めるため、計画的な市街地の整備を図るとともに、農村集 落地域における生活環境の質的向上を目指します。また、人々の定住の場として安全 性、利便性、快適性の確立に加え、人々が交流する場としても魅力ある多様な生活空 間づくりの実現を目指します。

② 産業活動を支える都市づくり

新潟県東部産業団地(阿 賀 野 テ ク ノ タ ウ ン    )への企業誘致や国道49号水原・安 田バイパス(国 道 4 9 号 阿 賀 野 バ イ パ ス    )の整備等に伴い、本市の産業は今後ますま す発展が期待されています。バランスのとれた地域発展の方向を見据え、農業、工業、

商業及び新たな観光産業やサービス産業などが活動しやすい都市づくりに向け、計画 的な土地利用と都市機能の配置を目指します。

③ 高齢社会に対応した安心・安全な都市づくり

高齢者、障害者など誰もが安心して快適に生活できるよう、十分な安全性と快適性 を備えた人にやさしいバリアフリーの生活空間の実現を目指します。また、子供や高齢 者など、移動手段を公共交通に依存せざるを得ない市民に対する交通利便性を高める ため公共交通機関の機能の充実を目指します。

④ 郷里として誇れる地域資源を活かした都市づくり

本市の地域資源である豊かな自然環境の維持・保全を積極的に進めるとともに、先 人が培ってきた地域固有の歴史や文化を継承し、市民一人ひとりが郷里として誇れる まちづくりを進めます。

また、阿賀野川や瓢湖をはじめとする水辺や五頭連峰の山々等に生息する多様な生 物の生態系の保全を図るため、環境負荷の低減に配慮するとともに身近な生活の中で 水と緑にふれあえる生活環境の実現を目指します。

           

注1 

新潟県東部産業団地 

本書の本文においては、「阿賀野テクノタウン」と表記しました。 

  注2 

国道 49 号阿賀野バイパス 

本書の本文においては、「国道 49 号阿賀野バイパス」、図面においては「阿賀野BP」と表記しました。 

(注1)

(注2)

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