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第3章 地域別構想 

1.地域区分

地域区分を設定するにあたっては、町村合併により誕生間もない本市の情勢や、旧 町村の発展経緯を考慮し、市民に親しみのある旧町村の区域と名称を当面は使用する ものとして、以下の4地域を設定しました。

今後、本市の発展に伴い、基本的な都市構造に変化が生じた場合や、地域特性に大 きな変化が生じた場合には、地域区分についても柔軟に枠組みを変えていくものとし ます。

     

交通の利便と産業集積で築く「安田地域」

先進の福祉と緑が共生する「京ヶ瀬地域」

優れた住環境と交流で賑わう「水原地域」

自然の恵みと温泉が共栄する「笹神地域」

図 地域区分図 

第3章 地域別構想

 

2.地域別の整備方針   

(1) 安田地域の整備方針  1) 安田地域の現況と課題 

○ 安田地域の地勢は、東側の山地を除きほとんどが平坦地であり、市街地及び農村 集落を囲むように水田等が広がっています。

○ 市街地内には、農地や低・未利用地も多く存在していることから、定住人口の増 加を促すためにも土地の有効活用を図ることが課題となっています。

○ 国道 49 号阿賀野バイパス沿道を中心に大型商業施設が立地していますが、既存市 街地の商業地は空洞化が進んでいます。このため、同沿道の商業機能とは性格の 違う地域密着型の商業地として差別化を図り、市街地の再生を行うことが課題と なっています。

○ 地域の骨格となる幹線道路網は整備されていますが、市街地内における都市計画 道路の整備率は低く、重要路線から計画的な整備を推進することが課題となって います。

○ 市街地における下水道の整備率は4地域の中で最も高い状況です。農村集落では 未整備な地区も順次、その整備が図られていますが、地域格差を早期に無くすと いう視点で課題が残ります。

○ 本地域には阿賀野テクノタウンが整備されていますが、今後は優良企業の誘致が 至上課題となっています。

新潟県東部産業団地(阿賀野テクノタウン)のエリア 新潟県東部産業団地 

第3章 地域別構想

2) 安田地域の将来像

安田地域は、本市の産業拠点となる阿賀野テクノタウンが、磐越自動車道安田イン ターチェンジへ連絡する周辺道路網とともに整備されています。

また、阿賀野川や都辺田川をはじめとする水辺空間や、東部には緑豊かな森林地帯 を有し、地場産業の窯業が地域を支え、職・住近接の生活スタイルを実現できる地域 です。

今後とも、優れた自然環境や整備された産業基盤を活かしながら、新たな企業立地 の誘導や、企業の進出に応じた定住促進を図り、交通の利便性と産業集積で活性化す る地域の創造が期待されます。

このような安田地域の特性を踏まえ、地域の将来像を次のように設定しました。

将 来 像

交通の利便と産業集積で築く 安田地域

第3章 地域別構想

3) 安田地域の整備方針 

① 土地利用の方針 

○ 阿賀野川、都辺田川及び、阿賀野川右岸幹線水路、新江幹線用水路を安田地域に おける水辺の軸として位置付け、市民の散策や憩いの場として活用を図ります。 

○ 市街地については、用途地域の指定にもとづく適正な土地利用・建物用途の誘導 を図ります。また、用途地域内の農地については、計画的な宅地化への土地利用 転換を促進します。 

○ 国道 49 号阿賀野バイパス沿道の片町・横町地区を沿道型商業・業務ゾーンとして 位置付け、商業・業務施設の健全な立地誘導を図ります。 

○ 阿賀野テクノタウンには、バイオ関連産業など社会・時勢のニーズに即応した産 業を積極的に誘致することで、土地利用計画の実現を目指します。 

○ 瓦製造や窯業の製造技術を活かした観光資源化の検討を進め、阿賀野テクノタウ ン内の業務ゾーンを候補地として、地元企業やNPO等の参加による陶芸などの 体験観光機能を導入した新たな市民交流拠点の形成を検討します。 

○ 緑豊かな農村集落地域については、地域住民・行政・企業それぞれが、その良好 な集落環境の維持・保全について意識を共有し、適正な土地利用を目指します。

② 道路の整備方針

○ 国道 49 号阿賀野バイパス全線の早期完成を関係機関に働きかけるとともに、関連 する都市基盤の整備を促進します。

○ 市街地の骨格をなす都市計画道路は、今後の人口推移や土地利用動向・交通事情・

費用対効果を見極めた整備へ転換します。

○ 骨格的な道路網にアクセスする主要な生活道路についても地域住民の方々のまち づくりへの参加と協力を求めながら計画づくりを促進し、交通の利便や安全を図 るため道路の拡幅や交通安全施設の整備を推進します。

○ 各集落地域内の生活道路の整備については、それぞれの集落地域における意見や 要望を聞きながら安全な生活道路整備のあり方等を検討するとともに、総合的な 道路環境づくりについて検討する場を設置します。

③ 公園・緑地、水辺空間等の整備方針

○ 公園・広場については、既存施設の適切な管理を通じ、身近で親しまれる施設と なるように地域住民の意向を聞きながら、計画的な整備に努めます。

○ 市街地内の主要道路における街路樹や植栽帯の整備を関係機関に働きかけ、沿道 緑化を促進します。

○ 阿賀野川、都辺田川、阿賀野川右岸幹線水路、新江幹線用水路を水環境の場とし て位置付け、河川改修等の際には親水性の高い水辺空間として活用が図られるよ うに関係機関に働きかけるとともに、地域固有の憩いの場として捉え、市も連携 してその整備の検討や事業の推進にあたります。

第3章 地域別構想

④ 市街地(用途地域内)整備の方針

○ 市街地は、人口減少と高齢化を抑制するため、新たな定住人口の誘導を図る必要 があります。また、都市基盤施設の整備にあたっては、生活に密着した近隣型の 商業地区のあり方を検討し、防災面や景観・バリアフリーにも配慮した安全で安 心して暮らせる市街地の形成に取り組みます。

○ 安田支所周辺は、公共サービスを中心とした関連施設の集約化を図ります。また、

既存の公共公益施設の老朽化に伴う施設の建て替えや、新たな公共公益施設の整 備に際しては、市民が利用しやすいように計画的な立地集積を図ります。

○ 用途地域内は、今後とも地域指定にもとづく適正な土地利用の誘導を図り、将来 人口増加の受け皿となる地域として良好な居住環境の形成に取り組みます。

⑤ 住環境整備の方針

○ 集落地域の快適な生活環境を形成するとともに、河川等の水質汚濁を防止するた め、単独公共下水道事業の下水道整備を進めます。

⑥ 市民交流エリアの整備方針

○ 国道 49 号阿賀野バイパスから阿賀野テクノタウンとを結ぶ地区は安田地域の新た な玄関口となることから、阿賀野テクノタウン内の企業の様子や企業誘致を PR する沿道型インフォメーション用地としてその活用を図ります。

○ 市民や来訪者が集う賑わい空間創出のため新潟バイオリサーチパーク構想    と のタイアップ事業や、民間活力を取り入れた企業立地等により交流エリアの創出 を進めます。

○ 安田地域の市民交流エリアの拠点性を高めるため、当該エリアを経由し主要観光 施設を回遊する市内観光バス路線について検討を進めます。

⑦ 安田IC周辺整備の方針

○ 磐越自動車道安田インターチェンジ周辺地区では、パークアンドライド機能の確 保を図るとともに、阿賀野テクノタウンの企業誘致に資するPR施設の導入を検 討します。

(注1)新潟バイオリサーチパーク構想 p48参照 

(注1)

第3章 地域別構想

⑧ 景観形成の方針

○ 阿賀野川や山地の自然が織りなす風景を、将来における重要な景観要素と位置付 け、その保全と地域住民の意識啓発を促します。

○ 集落内の寺社林、屋敷林等を将来における特色ある集落景観として位置付け、そ の保全と地域住民の意識啓発を促します。

○ まとまった農地については、良好な田園景観の主要要素として位置付け、その保 全と意識啓発を促します。

○ 良好な街区が形成されている地区については、その住環境の維持・保全を図るた め、地区住民の意向を踏まえながら、地区計画や緑地協定等の制度を活用し、魅 力ある景観の形成に努めます。

⑨ 地域防災の方針

○ 地域東側の山林地域における土砂災害等の防止を図るため、各種防災事業を促進 し、地域の安全確保に努めます。

○ 市街地における防災対策は、阿賀野市地域防災計画によるものとし、住宅地の新 規開発にあたっては、適切な排水計画と施設改良を以って、流域に及ぼす影響を 軽減させます。

○ 各集落における災害活動の円滑化のため、避難場所や活動拠点に留意した道路や 公園等の公共施設のあり方を検討する取り組みを進めます。

安田地域東側に位置する赤松山 

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