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ニューカレドニア
主要データ 国名〔英名〕 ニューカレドニア〔New Caledonia〕 面積(km2) 18,575 海岸線延長(km) 2,254 人口(人) 267,840 人口密度(人/km2) 14.4 GDP(十億 US$) 10.7 一人当り GDP(US$) 35,667 主要鉱産物：鉱石 ニッケル、コバルト 主要鉱産物：地金 ニッケル 鉱業管轄官庁 産業鉱山エネルギー局(Direction de l'Industrie, des Mines et de l'Energie )
鉱業関連政府機関 なし 鉱業法 新鉱業法(2009 年 4 月 30 日施行) ロイヤルティ なし 外資法 外資規制に関する第 2003-196 号政令（2003 年 3 月 7 日付） および同政令の適用に関する省令（同日） 環境規制法 (環境影響調査制度、 環境・排出基準の有無等) 新鉱業法(2009 年 4 月 30 日施行)に、環境関連の認可プロセス、 環境回復の義務等の環境保護に関する枠組みが盛り込まれた。 鉱業公社 なし 鉱業活動中の民間企業
SLN(Société Le Nickel) 、 SMSP(Société Minière du Sud Pacifique)、Eramet、Glencore、Vale、POSCO、Geovic Mining、 Nautilus Minerals 等 近年の鉱業関連問題 (資源ナショナリズム、 労働争議、環境問題等) 特になし 2013 年のトピックス ・ Koniambo 製錬所の第 1 生産ラインが完成し、2013 年度に 1,426t のニッケルを生産。9 月には最初の輸出が行われた。 ・ VNC(旧 Goro)製錬所は生産設備の不具合等によって生産が滞 り、2013 年の計画生産量を達成できなかった。 1. 鉱業一般概況 ニューカレドニアは、1864 年にGarnierite（珪ニッケル鉱）の名前の由来となったジュール・ ガルニエ（Jules Garnier）によってニッケル鉱石が発見されて以来、世界的なニッケル生産地で あり、2013年ニッケル鉱石生産量はインドネシア、フィリピン、ロシア、豪州、カナダに次いで 世界第6位、埋蔵量は豪州に次いで第2位（1,200万t）と言われている。 近年、VNC (旧Goro）プロジェクト(Vale、ブラジル)、Koniamboプロジェクト(Glencore、ス イス)、NMC及びSNNCプロジェクト(ポスコ、韓国)等、外国企業によるニッケル鉱山・製錬所等へ の新規投資が盛んになっている。また、米国Geovic Mining社やNautilus Minerals社によるクロ ム鉄鉱を目的としたミネラルサンドの探査も行われている。
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2. 鉱業政策の主な動き 特になし。 3. 主要鉱産物の生産・輸入・消費・輸出動向 (1) 主要金属鉱石生産量 表 3-1. 金属鉱石生産量 鉱種 2011 年 2012 年 2013 年 vs. 2012(%) ニッケル鉱石・精鉱 Ni 金属純分量(千 t)*1 131.1 131.7 150.4 14.2 ニッケル鉱石合計(Wet Tonnes)(千 t)*2 9,018 9,659 11,967 23.9 サプロライト(Wet Tonnes)(千 t)*2 5,738 6,395 7,765 21.4 ラテライト(Wet Tonnes)(千 t)*2 3,280 3,264 4,202 28.7 コバルト鉱石 Co 金属純分量(千 t) *3 3.2 2.62 3.3 26.0（出典） *1: World Metal Statistics Yearbook 2014
*2: Direction de l'Industrie, des Mines et de l'Energie, Productions et Exportations Minieres & Metallurgiques December 2011, 2012, 2013,
*3: USGS Mineral Commodity Summaries, 2013, 2014
(2) 主要金属地金生産量 表 3-2. 金属地金生産量 鉱種 2011 年 2012 年 2013 年 vs. 2012(%) 精製ニッケル合計(t)*1 61,927 62,178 69,206 11.3 フェロニッケル(t)*1 40,513 43,030 40,459 -6.0 ニッケル・マット(t)*1 13,847 13,417 13,279 -1.0 Nickel Hydroxide- Cake NHC (t)*1
7,568 3,378 7,557 123.7 Ni Oxide NiO (t)*1
- 2,353 7,911 236.2 ニッケル地金(t)*2
40,500 45,400 48,400 6.6
（出典） *1: Direction de l'Industrie, des Mines et de l'Energie, Productions et Exportations Minieres & Metallurgiques December 2011, 2012, 2013,
*2: World Metal Statistics Yearbook 2014
(3) 主要金属消費量 データなし。
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(4) 主要金属輸出量 表 3-3. 精鉱・地金等輸出量 金額単位：百万ユーロ 鉱種 2011 年 2012 年 2013 年 vs. 2012(%) 数量 金額 数量 金額 数量 金額 ニッケル鉱石 230 191 149 -22.0 フェロニッケル 638 536 397 -25.9 ニッケルマット 194 168 122 -27.4 NHC Nickel Hydroxide Cake 92 33 38 15.2 NiO Nickel Oxide - 25 76 204.0 1,154 953 782 -17.9 ニッケル鉱石（Kt） 4,613 4,652 4,460 -4.1 うち、Ni 金属純分量（t） 59,106 61,250 59,734 -2.5 フェロニッケル（t） 169,400 192,078 174,612 -9.1 うち、Ni 金属純分量（t） 40,460 44,858 40,270 -10.2 マット（t） 19,960 20,932 18,606 -11.1 うち、Ni 金属純分量（t） 13,916 14,526 12,916 -11.1 NHC Nickel Hydroxide Cake（t） 47,090 19,353 26,566 37.3 うち、Ni 金属純分量（t） 7,533 3,191 4,358 36.6 NiO Nickel Oxide（t） - 2,713 9,698 257.5 うち、Ni 金属純分量（t） - 2,111 7,581 259.1 Ni 金属純分量の合計（t） 121,015 125,936 124,859 -0.9%(出典) Direction de l'Industrie, des Mines et de l'Energie, Productions et Exportations Minieres & Metallurgiques December 2011, 2012, 2013
(5) 主要金属輸入量 データなし。
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4．鉱山・製錬所状況表 4-1. 鉱山一覧
鉱山名 権益所有企業(権益：%) 鉱種 生産量(kt) 備考 Thio SLN：Société Le Nickel
---Eramet SA (56%) ---STCPI (34%) ---Nisshin Steel (10%) サプロライト リモナイト 自社生産： 2,606 買鉱： 710 538 (2012 年) 生産量データは 2012 年 (出典:Eramet 社 Registration Document 2012) Registration Documents 2013 には鉱石生産量のデータ無し Kouaoua Népoui Kopéto Tiébaghi Poum Étoile du Nord
Ouaco Nickel Mining Company SAS ---SMSP (51%) ---POSCO (49%) Ni 鉱石（全品位） サプロライト リモナイト 2,190 1,839 215 生産量データは 2013 年 (出典:SMSP Annual Report 2013) Poya Nakety Kouaoua
Koniambo Koniambo Nickel SAS ---Glencore (49%) ---SMSP (51%) Ni - 鉱石供給能力 500 万 t/年 鉱石供給量約 330 万 t/年 Figesbal Figesbal (74.5%) SMM (25.5%) Ni - 生産データは非公表 VNC（Goro） VNC: Vale Nouvelle
Calédonie SAS ---Vale (80.5%) ---SMM (7.6%) ---Mitsui (6.9%) ---SPMSC (5.0%) Ni Co 1,860 生産量データは 2013 年 （出典：Vale アニュアルレポー ト 2013） 鉱石処理量 400 万 t/年
Bienvenue JC Berton Mines (100%) Ni - 生産データは非公表
STCPI : Société Territoriale Calédoniennede Participation Industrielle SMSP : Société Minière du Sud Pacifique
SMM : Sumitomo Metal Mining
SPMSC : Société de Participation Minière du Sud Calédonien Mitsui : Mitsui Co., Ltd.
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表 4-2. 製錬・精錬所生産状況 製錬所 精錬所 権益所有企業(権益：%) 鉱種 生産量(t) Ni 純分量 備考 Doniambo SLN：Société Le Nickel---Eramet SA (56%) ---STCPI (34%) ---Nisshin Steel (10%) フェロニッケル ニッケルマット 53,015 生産量データは 2013 年 (出典:Eramet 社 Registration Document 2013)
Koniambo Koniambo Nickel SAS ---Glencore (49%) ---SMSP (51%) フェロニッケル 1,426 生産量は 2013 年 フェロニッケル年間生産能 力:176,000t(Ni 60,000t) (出典:SMSP Briefing Book 2013) VNC （Goro）
VNC: Vale Nouvelle Calédonie SAS ---Vale (80.5%)
---SMM (7.6%) ---Mitsui (6.9%) ---SPMSC (5.0%)
Ni
(in NHC & NiO)
Co 16,300 1,117 生産量は 2013 年 (出典：Vale 2013 Q4 Production Report) 鉱石処理量:約 400 万 t/年 年間生産能力: Ni 57,000t/Co 4,500t
STCPI : Société Territoriale Calédoniennede Participation Industrielle SMSP : Société Minière du Sud Pacifique
SMM : Sumitomo Metal Mining
SPMSC : Société de Participation Minière du Sud Calédonien
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5. 探鉱状況ニッケル以外では、米国 Geovic Mining 社や Nautilus Minerals 社によるクロム鉄鉱を目的 としたミネラルサンドの探査が行われている。 6. 我が国との関係 (1) 日本への輸出 表 6-1. 日本への精鉱・地金輸出量 鉱種 2011 年 2012 年 2013 年 vs. 2012(%) ニッケル鉱石（千 t） 983.8 1,117.4 1,100.2 -1.5 フェロニッケル（千 t） 42.5 34.5 29.6 -14.2 (出典：日本貿易統計資料) (2) 日本企業による投資状況等 ・ 日新製鋼㈱が SLN(Société Le Nickel)社の権益 10％を保有している。 ・ 住友金属鉱山㈱が、Figesbal鉱山における 25.5％の権益を保有している。
・ VNC（Goro）ニッケル・プロジェクトの運営主体である Vale Nouvelle Calédonie SAS の株式 を住友金属鉱山㈱が 7.6％、三井物産㈱が 6.9％を保有している。2012 年 10 月両者は、試運転 段階の設備トラブルにより発生した総事業費 46 億 US$を超える費用負担のための追加出資を 行わないことを決定したことから、それ以前の 11％及び 10％からそれぞれ低下している。 7. その他トピックス ・ Koniambo 製錬所は第 2 ラインが 2013 年末に完成。同ラインは 2014 年第 1 四半期から生産開始 予定。同製錬所の 2014 年のニッケル生産量は 26,000～30,000t/年の計画。フルスケールの生 産（60,000t/年）は 2016 年を予定している。 ・ ヌメア市の Doniambo 製錬所は 2013 年 5 月に鉱石乾燥施設に電気式集塵器を設置し、環境悪化 に配慮。 ・ VNC（旧 Goro）ニッケル製錬所では 2013 年からのフル生産を予定していたが、設備トラブルに より年間計画生産量を達成できなかった。
・ NMC（SMSP 51％、POSCO 49％）は 2008 年から SNNC（SMSP 51％、POSCO 49％）所有の Gwangyang 製錬所（韓国）にサプロライト鉱を供給している。Gwangyang 製錬所は 2015 年までに年間生産 能力を現在の 30,000t から 54,000t に拡張する計画で、それに伴い NMC の鉱石生産量も約 1.6 百万 t から 3.9 百万 t に増加する見込み。
・ 2012 年 8 月、SMSP は Jinchuan Group と MOU を締結。ニューカレドニアの探査事業と中国南部
にリモナイト鉱を処理する湿式精錬所の建設のため、2012 年 12 月に合弁企業である CCMC（SMSP
51％、Jinchuan 49％）を設立した。
