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目 次 編 集 者 から...4 LifeLog と QOL の 向 上...5 上 岡 玲 子 ( 東 京 大 学 インテリジェントモデリングラボラトリー) ヒアルロン 酸 の 副 作 用 とその 対 処 法...10 征 矢 野 進 一 ( 神 田 美 容 外 科 形 成 外 科 医 院 ) 低

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日本美容医療テクノロジー学会誌

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目 次

編集者から...4 LifeLog と QOL の向上...5 . 上岡玲子(東京大学インテリジェントモデリングラボラトリー) ヒアルロン酸の副作用とその対処法...0 . 征矢野進一(神田美容外科形成外科医院) 低侵襲的な近赤外線治療器による dermal.heating の効果と有用性...5 . クリストファー・ジョン・ウエスト,宇田川晃俊(キュテラ株式会社) RF による皮膚の形状修復—シワ・タルミ治療—... . 西村浩之,森下真知子,高谷聡(株式会社ジェイメック) GentleYAG によるスキンタイトニング・リフティング...7 . 米国キャンデラ株式会社 Soft.tissue.augmentation における注入剤の変遷...3 . ルネ・デュ・クロー(東京スキンクリニック) エボレンスとエボレンス・ブリーズ—新世代真皮フィラー...37 . 小菅正和(ガデリウス株式会社) ヒトコラーゲン注入剤製品情報...4 . アラガン株式会社 ヒアルロン酸注入剤製品情報...45 . アラガン株式会社 皮膚若返り治療概説...48 . 岡部夕里(東京スキンクリニック) IPL の進化...53 . ジョアン・ソートバーグ(デンマーク・ダーマトロジック・デベロップメント株式会社) 第 4 回東方美容外科学会・第 9 回日本美容外科学会  (中華人民共和国重慶,006 年 9 月  日~ 4 日)参加報告...56 . 上野正樹(上野医院) 日本美容医療テクノロジー学会第  回学術集会案内...59

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CONTENTS

From the editor ...4 LifeLog and improvement of quality of life (QOL) ...5

Ryoko Ueoka, Ph.D., Intelligent Modeling Laboratory, the University of Tokyo

Side effects of injectable hyaluronic acid and their treatment ...10 Shinichi Soyano, M.D., Kanda Aesthetic Surgery Clinic

Effect and efficacy of dermal heating with a near-infrared device ...15 Christopher John West, Terutoshi Udagawa, Cutera K.K.

Skin reshaping by RF—treatment of wrinkling and sagging ...21 Hiroyuki Nishimura, Ph.D., Machiko Morishita, Satoshi Takaya, JMEC Co., Ltd.

Skin tightening and lifting with GentleYAG ...27 Candela Corporation, U.S.A.

Transition of filling materials in soft tissue augmentation ...31 René du Cloo, M.D., Tokyo Skin Clinic

Evolence & Evolence Breeze—New generation of dermal fillers ...37 Masakazu Kosuga, Gadelius, K.K.

Information on human collagen implants ...41 Allergan, Inc.

Information on hyaluronic acid implants ...45 Allergan, Inc.

Outline of treatment modalities for skin rejuvenation ...48 Yuri Okabe, M.D., Tokyo Skin Clinic

Evolution of IPL ...53 Joan Sortberg, Danish Dermatologic Development A/S

A participant’s report of the 4th Congress of Eastern Cosmetic Surgery/the 91th Congress of the Japan Society of Aesthetic Surgery (Chonqing, PRC, September 22nd–24th, 2006) ...56

Masaki Ueno, M.D., Ueno Clinic

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編集者から

去る 0 月  日に開催された日本美容医療テクノロジー学会第  回学術集会では,先端テクノロジー に関する講演,美容医療技術関連の基礎・特別講義と共に,注入剤と光学・電気機器によるリフティ ング・タイトニングをテーマとする二つのシンポジウムで各製品の専門の方に最新製品情報のご発表 をお願い致しました。本号では,各発表者の方に発表内容についてご投稿願いました。 工学博士の上岡玲子先生にはウェアラブルコンピュータを利用したライフログの研究についてご執 筆いただきました。講演の際に埋め込みチップほどの超小型ウェアラブルコンピュータが開発される のも数年先のようなことを言われていました。人間の体験をコンピュータにすべて記憶,分析させる ことによって,未来の予測が可能になるのもそう遠い話ではなさそうです。いわば建設的な未来予知 に基づく生活の向上は現代人の大きな関心事といえましょう。 注入療法のパイオニアである征矢野進一先生には,注入用ヒアルロン酸の副作用と対処法について 豊富なご経験に基づく貴重な情報を明解な論文にまとめていただきました。一般的に簡単に入手でき る情報では利点が強調され,副作用が論じられることが少ないようです。ヒアルロン酸を使用する上 でヒアルロニダーゼによる副作用の対処は必須な知識となるでしょう。 低侵襲のタルミ治療は今後が期待される分野です。キュテラ株式会社からは近赤外線治療器の病理 学的,臨床的効果を裏付ける論文をご提出いただきました。JMEC とキャンデラ社からご提供いただ いた,それぞれ RF とヤグレーザーに関する製品説明と共に,必読の情報です。製品説明はシンポジ ウム主催者側の質問に対する答えとして情報を整理されているため比較がしやすい形になっています。 自家組織を用いた注入療法にも詳しいルネ・デュ・クロー先生に書き下ろしていただいた注入剤の 歴史的変遷は,この治療法に対する理解を深めるのに非常に有用です。ガデリウス社とアラガン社よ りご提供いただいたブタコラーゲン,ヒトコラーゲン,各種ヒアルロン酸注入剤に関する製品情報は, 最新注入剤の概説としてユーザーの役に立つでしょう。特に注入後の病理像の比較やコラーゲン・ヒ アルロン酸分解酵素に作用するサプリメントの一覧など,有益な情報が載っています。 ジョアン・ソートバーグ氏にお書きいただいた最新 IPL 機器の説明には豊富な文献が添付され, IPL のユーザー・取り扱い企業および導入をお考えの先生方に興味深い内容です。 上野正樹先生には昨年 9 月に重慶で開催された日本美容外科学会のご報告をしていただきました。 中国は必ずしも行きやすい場所ではありません。参加できなかった方にとって大変参考になります。 最後に,私自身は皮膚若返り治療を概説させていただきました。十分教育を受ける場が無い美容医 療の世界で暗中模索される先生の助けに少しでもなればと思った次第です。締めくくりの技術導入の ポイントは,美容医療の発展を願うすべての方へ発したいと思っているメッセージです。 平成 9 年  月 6 日 日本美容医療テクノロジー学会 会長 岡部夕里

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LifeLog と QOL の向上

LifeLog and improvement of QOL

上岡玲子(東京大学インテリジェントモデリングラボラトリー)

Ryoko Ueoka, Intelligent Modeling Laboratory, the University of Tokyo

Abstract

This paper introduces two latest research fields of computer science called “wearable computer” and “life log”. These topics are related to each other in the sense that they deal with a person’s everyday life: The structure of a person’s behavior is studied in both fields with the objective of understanding the characteristics of a human being. In this paper, recent studies on and experiments with wearable computers and life logs are presented. The author developed two types of wearable computers for recording personal experience and performed some case studies to analyze the recorded data. Long-term experience was also recorded with simple sensors to discover behavioral patterns. Finally, the author refers to the potential of these studies to improve the quality of life especially from the perspective of health monitoring.

キーワード :.LifeLog,wearable.computer,computer.science 1.はじめに 昨今のコンピュータの小型化や情報化社会の 発展により,コンピュータの応用シーンがこれ までのそれとは異なり,日常生活の中に浸透す るようになるだろう。こうした「いつでも,ど こでも,だれでも」使用可能なコンピュータの 台頭は,これまでの生活を大きく変えることに なる。 筆者は携帯型端末の発展型として,ウェアラ ブルコンピュータの研究を行っている。文字通 り,「着ることのできるコンピュータ」を利用 することで,装着者自身の情報や状況などを コンピュータ側で知ることが可能になる。コ ンピュータが人間の日常生活空間に浸透する ことで,これまで客観的に観察することので きなかった人の行動パターンの可視化が可能 になる。一つの応用事例として,ライフログ (LifeLog)の可能性が挙げられる。ライフログ とは,日常生活の環境で,時系列に記録される 情報と定義する)。「ライフログ」は,アメリ カの米国国防総省高等研究計画局(DARPA) が 003 年 5 月に計画したプロジェクトの名称 が始まりである)。時系列に情報が記録される ことで,過去から現在に至る個人の大量の情報 のデータベースの構築が可能になる。そうした データベースの利用により,起こりうる未来に ついてのシミュレーションが将来的に可能にな るかもしれない。人間が日常生活の中で無意識 に行ってきた行為をコンピュータが記録するこ 連絡先:.上岡玲子,東京大学インテリジェントモデリン グラボラトリー . 〒 3-8656 東京都文京区弥生 --6 . [email protected]

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とにより,生活パターンの時系列確認や悪習慣 の発見など,予防医療的行為の実現とともに, Quality.of.Life(生活の質)の向上が可能にな るだろう。 本論文では,ウェアラブルコンピュータとラ イフログの研究について,特に健康応用に重点 をおいた関連研究の紹介と筆者のこれまでの研 究内容について紹介する。 2.関連研究 装着型コンピュータを利用し,日常生活の記 録を積極的に活用する研究分野として,健康分 野の応用領域が挙げられる。例えば,ヨーロッ パでは,欧州で死因原因の 45%にあたる心臓 血管疾患を予防するための MyHeartProject が 003 年より EU のプロジェクトとして開始さ れた3)。具体的な内容は,心疾患予防のための, 心拍計測の常時モニタリングシステムの開発や ダイエットモニタリングのための食事の内容 や咀嚼を記録するためのシステムの研究4)であ る。 また,日本では,生活習慣病の予防のための 研究として,自らの健康に関心や不安のある人 を対象に,日常的に健康のモニタリングがで き,そのデータを解析して健康度を推定できる ような健康情報解析システムの技術の開発など が NEDO の研究開発プロジェクトの支援を受 け 005 年より始められ,利用者の生活改善意 欲の動機づけとして,客観的なデータの有効性 が実証実験により示されている5) 3.ウェアラブルコンピュータとライフログ 3.1. はじめに 筆者は,日常体験の記録を行うためのウェア ラブルコンピュータの試作や日常行動記録(ラ イフログ)の実験を行ってきた。こうした研究 は,人が日常生活の中で習慣として行っている こと,意識しないで行っている行動の意味の発 図 1 ウェアラブルコンピュータプロトタイプ 見を実現するために役立つと考えられる。 3.2. 体験記録のためのウェアラブルコンピュータ 人の体験を記録するため, 種類のウェアラ ブルコンピュータの試作を行いケーススタディ を行った。図  の左のウェアラブルコンピュー タは,7 種類のセンサーを実装し,装着者の 体験を記録する。図  右のウェアラブルコン ピュータは装着者の視覚的体験に重視して記録 を行うシステムで,装着者の視野角範囲をパノ ラマ画像として記録するとともに,頭部の動き に追随した視野の記録も可能である。 ケーススタディとして,図  左の試作機を用 い,実際に清掃ボランティアと調理体験(プロ とアマチュアに同じ料理を作ってもらう)を 行った(図 )。また,図  の右の試作機を用い, 街頭散策を行った。図 3 は清掃体験中の被験者 の心拍変動量から算出したストレス指標(RRV) と温度・湿度記録から算出した不快指数(THI) のグラフ結果である。グラフから,体験の文脈 (ここでは,清掃中と休憩中)が変化した時に, 生体,環境情報とも大きく変化していることが わかる。図 4 は調理体験の時のプロとアマチュ アの調理時間(横軸)と歩行データ(黒が歩行, 白が停止)を示す。同じ料理の調理時間に違い

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図 2 ケーススタディ(上:清掃,下:調理体験) が大きくあることや一つ場所に滞留する時間が プロは長くメリハリがあるのに対し,アマチュ アは常時細かく動いている。 こうした結果から,体験時には意識しなかっ た自身の行動や,生体情報から推測される装着 者の状態など,体験のコンテキスト(文脈)の 再現が可能であることがわかった。またこうし た体験の記録全体を俯瞰的にとらえることで, 作業状況や労働量などの客観情報に変換可能で あることが判明した。 街頭散策では,体験者の注意と視覚情報の関 係を検討した。図 5 は,装着者の頭部の動きを 示している。これは,装着者が進行方向右方向 に注意を向けながら歩行する行動の特性が見ら れることがわかる。矢印の部分は短期間左方向 に頭部向きが変化している。これは,新しく建 築された高層ビルに関心を寄せたことが記録か ら解釈できる。 3.3. ライフログ ライフログ実験では,シンプルなデバイス構 成で長期間日常生活の中で記録を行うことを目 的として行った。実際には, 年間の日常生活 図 3 清掃体験中の RRV(ストレス指標)の変化と不快 指数(THI)の変化 図 4 調理体験時の歩行状態(上:プロ,下:アマチュア) 図 5 街頭散策体験の時の頭部の動きと記録画像(左: 空間情報,右:注意方向)

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下の位置情報と 3 ヵ月の発話情報を記録した。 位置情報のライフログから,出現頻度と時間に より 8 つのカテゴリを日常的に出現する場所と して定義した。カテゴリは,「自宅 」,「自宅 (夜 間)」,「駒場研究室」,「本郷研究室」,「最寄駅」, 「部活」,「アルバイト」,「霞ヶ関エリア」である。 カテゴリの定義は,エリア内に位置する建物や 場所の名称を使用した。自宅のカテゴリでは, 夜間に自宅にいる場合,就寝しているケースが 多いので,自宅を  カテゴリに分類し,就寝と それ以外とを明確に分類した。上記カテゴリの 範囲外の位置情報については,「その他」とし て分類することで,日常と非日常の分類を行っ た。図 6 に  年間のライフログを,各カテゴリ を色別に識別し表示したものを示す。この図か ら,一年間の単位で行動パターンが識別できる。 ほとんどの時間(全体の約 80%)をカテゴリ内 の場所で生活していたことがわかる。図をより 詳細に見ると,実験者は,日中,「研究室(駒場)」 で過ごすことが最も多いが,6 月頃は色の変化 から「霞ヶ関エリア」の頻度が増加している(図 中①)。これは就職活動のため,一定の期間上 記エリアに毎日通っていたため,日中の生活パ ターンが変化したことを示す。また,「自宅  (夜間)」は,実験者のおおよその就寝パターン を示す(図中②)。就寝時間にばらつきがある が,睡眠時間については大きなばらつきはなく, 平均して約 8 時間の睡眠時間であることがわか る。こうした結果から,位置情報から生活パター ンの俯瞰が可能であることがわかる。 次に発話情報のライフログの結果を示した図 を示す。図 7 は縦軸が時刻,横軸が日にちを示 している。 時間ごとに発話量を測り,グラデー ションの色が暖色に近いほど, 時間あたりの 発話量が多く,赤色で 00%( 時間中の発話 時間が  時間)の状態を示す。平均して一日に  時間 56 分 55 秒の発話(最大時間:5 時間 53 分 4 秒,最小時間:6 秒)していることが 統計処理により明らかになった。図中①の部分 は他と比べ夜間の発話量が増加しているが,こ れは,年末の行事が重なったため,夜遅くまで 起きて人と話をしていたためである。 また,発話の傾向として,午後の  時と 8 時 台に発話量が増えている(図 8)。これは,実 験者自身の評価により,食事の時間に重なって いることが報告された。 図 6 1 年間のライフログ(位置) 図 7 3 ヶ月ライフログ(発話) 図 8 発話の時間帯傾向

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4.まとめと今後の課題 コンピュータの小型化により,生活のあらゆ る場面にコンピュータが利用されることは必至 である。例えば,コンピュータの生活シーンで の浸透の一例として携帯電話が挙げられる。携 帯電話の加入者数は,固定電話の加入者数を大 きく上回り,「特定の場所での通話」という概 念を覆し,いつでもどこでも必要な時に通話す ることが当たり前になった。最近では,iPod と ナイキのコラボレーションによる機器開発によ り,ジョギング中の走行記録を記録し,インター ネット上で速度・距離・消費カロリーを計算し, 指定した時間単位で表示することでジョギング 記録の俯瞰が可能になっている6)。今後,日常 生活中の記録とその活用については様々な場面 で利用されるようになるだろう。今後は,記録 された情報からどのように未来の予測を行うか が重要な課題となる。予測された未来を参考に しながら,自らの QOL を向上させ健やかな人 生を送ることが近い将来可能になるだろう。 参考文献 ).上岡玲子,曳野健,廣瀬.LifeLog 情報の記録・ 要約についての研究.日本バーチャルリアリ ティ学会第 0 回大会論文集 005;.4-44. ).http://www.darpa.mil/ipto/solicitations/ closed/03-30_PIP.htm 3).http://embc006.njit.edu/pdf/_Habetha. pdf 4).Oliver.Amft,.Mathias.Stager,.et.al..Analysis. of.Chewing.Sound.for.Dietary.Monitoring.. Proc..of.7th.Int’l.Conference.on.Ubiquitous. Computing.005;.56-7.. 5).http://www.sice.or.jp/~si-ae/SI-Forum.pdf 6).http://www.apple.com/jp/ipod/nike/

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ヒアルロン酸の副作用とその対処法

Side effects of injectable hyaluronic acid and their treatment

征矢野進一(神田美容外科形成外科医院)

Soyano, Shinichi, M.D., Kanda Aesthetic Surgery Clinic

Abstract

Hyaluronic acid injection is now a popular method for the treatment of wrinkles. A skin test is not required prior to injecting hyaluronic acid into facial skin. In some cases lumps and blue deposits are observed at injected sites after hyaluronic acid treatment. The author has treated these side effects with hyaluronidase (Amphadase™). Two cases, a lumpy line on the forehead and blue deposits on the nasolabial lines, are presented. After the injection of hyaluronidase, both side effects disappeared. A skin test is recommended before injecting hyaluronidase because it sometimes causes a hypersensitivity reaction. キーワード :.hyaluronic.acid,side.effects,treatment,hyaluronidase はじめに 著者は 985 年よりシワや陥凹の注入治療を おこなってきた)。使用した製剤はコラーゲン 製剤やヒアルロン酸製剤,ポリ乳酸製剤などで ある。977 年よりウシ由来コラーゲン製剤が) また 996 年からはヒアルロン酸製剤が,003 年よりはヒト由来コラーゲン製剤などが開発販 売されている。 ヒアルロン酸製剤の中で早くに市場に出現し たのは Restylane®と Hylaform®であるが,微 量のタンパクの混入によりたまにアレルギー 反応を起こすことがあった3)。また両者ともに 粒子の状態で存在している注入剤のため注入 後に凹凸などの症状が注入部位にみられるこ とがあった3)。それ以降にはスイスの Anteis 社から Esthelis®,フランスの Corneal 社から

Juvederm®,Surgiderm®ま た Mentor 社 か ら

は Puragen®などが新たに注入用ヒアルロン酸 製剤として販売されている。今回ヒアルロン酸 製剤を使用した場合の副作用とその対処法に関 して報告する。 使用した注入材料 使用した注入用ヒアルロン酸製剤は表  に示 した通りである。注入用ヒアルロン酸製剤は各 社が数種類ずつの濃度や架橋の異なる製品を販 売している。アレルギー反応の起こりやすさや, 注入後の凹凸の程度,組織内での分解までの期 間などはそれぞれの製品で異なっている。 治療方法 顔面や頚などのシワや陥凹に対して治療を希 望した患者に上記注入用ヒアルロン酸製剤を用 連絡先:.征矢野進一,神田美容外科形成外科医院 . 〒 0-0044 東京都千代田区鍛冶町 -7- . [email protected]

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いて治療を行った4)。希望者には事前に皮内テ ストもおこなった。治療後  ~  週後に診察を 行い,治療効果の程度の評価と副作用の有無を 調べた。その際に治療部位の改善が少ないとき はさらに追加注入をおこなった。 期待される通常の結果 症例  ~ 3 は期待される通常の結果である。 症例  は 5 歳男性で,眉間の皺に対して Surgiderm®を注入した(図 )。5 日後には眉 間左側のシワがほとんど目立たなくなっている

Restylane.Touch®,.Restylane®,.Perlane®,.Restylane.Vital®,.Restylane.SubQ® Hylaform.Fineline®,.Hylaform®,.Hylaform.Plus®

Captique®

Esthelis.Soft®,.Esthelis.Basic®,.Esthelis.Men®,.Esthelis.Duo® Juvederm®.30,.Jevederm®.4.HV Surgiderm®.8,.Surgiderm®.30.XP Puragen®,.Puragen.Plus® 表 1 現在著者が使用中のヒアルロン酸注入材料 図 1 上:症例 1,51 歳男性。治療前。眉間のシワに 対して Surgiderm®を注入した。下:症例 1 の治 療後。5 日後には眉間左側のシワがほとんど目立 たなくなっているのが認められる。凹凸は特に見 られない。 図 2 上:症例 2,55 歳男性。治療前。左下瞼のシワ にのみ Esthelis Soft®を注入した。下:症例 2 の 治療後。7 日後には左下瞼のみのシワの改善が認 められる。注入後数日は腫れがあったが,1 週間 以内に消失した。凹凸や色素沈着など認められな い。左半分のみシワが薄くなっている。

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のが認められる。凹凸は特に見られない。 症例  は 55 歳男性で,左下瞼にのみ Esthelis. Soft®を注入した(図 )。7 日後には左下瞼の みのシワの改善が認められる。注入後数日は腫 れがあったが, 週間以内に消失した。凹凸や 色素沈着など認められない。 症例 3 は 40 歳女性で,施術の  年前にアテ ロコラーゲンにて下眼瞼の涙袋(下眼瞼縁の隆 起)を作成した(図 3)。気に入っていたが,数ヵ 月前より消失してきたため,ヒアルロン酸製剤 の注入を希望した。両方の下眼瞼縁に Esthelis. Soft®を注入した。3 日後はまだ腫れがあるが, 隆起は作成された。アテロコラーゲンよりも膨 らみが強かった。また色調はアテロコラーゲン のような白色にはならずに若干水を含んだよう な色合いとなった。 副作用とその対処 表  に示したように,注入に伴う副作用や合 併症があるが,この中でヒアルロン酸製剤に特 異的なのは皮膚の色素沈着と注入後の凹凸の出 現であろう。これは真皮内に注入したヒアルロ ン酸製剤が引き起こすもので,この製剤が吸収 されるまではこれらの症状は軽快しない。ヒア ルロン酸製剤の中には  年以上存在するものが あり,効果が続くことは良いがこれら症状が長 引くことは望ましくない。そこでヒアルロン酸 分解酵素を使用して,これら症状の軽快を図っ た。 表 3 にあるのは各社が製造しているヒアル ロン酸分解酵素製剤である。著者が使用した の は こ の う ち の Amphadase ™ で あ る。 図 4 は 33 歳男性で,ヒアルロン酸製剤のうちの Restylane.Touch®を皮内に注入して, 週後に Amphadase ™を皮内,皮下,皮内注射後ステ 針を刺入時の疼痛 皮膚の色素沈着 アレルギー反応 注入直後の針跡 注入部位の凹凸 Amphadase ™ ,.Ampastar.Pharm Vitrase®,.ISTA.Pharms Hydase®,.PrimaPharm Hylenex®,.Halozyme.Therapeutics Hyaluronidaze®,.Cosmo.France 図 3 上:症例 3,40 歳女性。治療前。施術の 1 年前 にアテロコラーゲンにて下眼瞼の涙袋(下眼瞼縁 の隆起)を作成した。気に入っていたが,数ヵ月 前より消失してきたため,ヒアルロン酸製剤の注 入を希望した。両方の下眼瞼縁に Esthelis Soft® を注入した。下:症例 3 の治療後。3 日後はまだ 腫れがあるが,隆起は作成された。アテロコラー ゲンよりも膨らみが強かった。また色調はアテロ コラーゲンのような白色にはならずに若干水を含 んだような色合いとなった。 表 2 ヒアルロン酸の副作用・合併症 表 3 ヒアルロニダーゼの種類と製造会社

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ロイド外用,およびステロイド混合注入の 4 種 類の方法で投与し,その効果確認を行ったもの である。上は投与前,下は  日後の状態であ る。Amphadase ™を注射した部分は凸が消失 した。Amphadase ™自体の副作用として,ア レルギー反応を起こすことがある。図 5 は 5 ヵ 所に Amphadase ™を注射して 4 時間後に発赤 と腫脹と掻痒感を生じた症例である。 症 例 4 は, ヒ ア ル ロ ン 酸 分 解 酵 素 (Amphadase ™)を使用してヒアルロン酸の凹 凸を修正した 44 歳女性である(図 6)。3 ヵ月 前に額に Restylane®を注入したが,横に一本 の凸の部分ができた。同部位に Amphadase ™ を注射して  週後は平坦になった。 図 4 33 歳男性。ヒアルロン酸製剤のうちの Restylane Touch®を皮内に注入して,2 週後に Amphadase ™ を皮内,皮下,皮内注射後ステロイド外用,および ステロイド混合注入の 4 種類の方法で投与し,そ の効果確認を行ったものである。上は投与前,下は 12 日後の状態。Amphadase ™を注射した部分は凸 が消失した。皮膚の色調に異常はみられなかった。 また触った際のシコリなども認められなかった。 図 5 53 歳男性。2 週前に左前腕の Evolence®,Zyplast®

Restylane SubQ®,Esthelis Basic®,Captique®

の部位に Amphadase ™ 0.03 ml ずつ皮内注射し た。その 5 ヵ所に,注射をして 24 時間後に発赤 と腫脹と掻痒感を生じた症例である。 図 6 上:症例 6,44 歳女性。凹凸の修正前。3 ヵ月前 に他院にて額に Restylane®を注入したが,横に 一本の凸の部分ができた(2 つの↓印の間)。同 部位に Amphadase ™を 0.3ml 注射した。下:症 例 6 の治療 1 週後。額の凸のあった部位は平坦に なった。

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症例 5 は 46 歳女性で,鼻唇溝に Juvederm® を注入した(図 7)。シワは改善したが,注入 部位に青い色調の硬いシコリが残った。同部位 に Amphadase ™を注射して約 3 週後にはその シコリは消失した。 考察 ヒアルロン酸製剤は皮内テストが原則不要と いうことで,コラーゲン製剤と比べ容易に臨床 応用が行われているが,色素沈着や注入部位の 凹凸の発生が目立つことがある。皮膚には 70% 程度のコラーゲンが含まれ,ヒアルロン酸は % 未満しか含有されていないため,ヒアルロン酸 の注入治療を行うと,皮膚本来の色調や硬さな どが変化するためだと著者は思っている。 適した部位に適した材料を注入することが肝 要である。ヒアルロン酸を注入して色素沈着や 凹凸が目立った場合は,上記のようにヒアルロ ン酸分解酵素を用いてそれらの副作用を改善す ることができた。ヒアルロン酸分解酵素自体に もアレルギー反応を起こす患者も存在するた め,事前に皮内テストが必要と考えている。 文献 ).征矢野進一,福田修.ZCI(コラーゲン注入剤) による皮膚陥凹の治療経験.日本美容外科学 会会報.986;.8:.47-54.

).Knapp. TP,. Kaplan,. EN,. Daniels. JR.. I n j e c t a b l e . c o l l a g e n . f o r . s o f t . t i s s u e. augmentation..Plast.Reconstr.Surg.977;.60:. 398.. 3).P a t e l . V J , . B r u c k . M C , . K a t z . B E .. Hypersensitivity.reaction.to.hyaluronic.acid. with.negative.skin.testing..Plast..Reconstr. Surg.006;.7:.9-94. 4).征矢野進一.皺や陥凹の治療に用いたコラー ゲンとヒアルロン酸の差異について.日本美 容外科学会会報.00;.3:.0-7. 5).征矢野進一,菅原康志.ヒアルロン酸を用 いた皺の治療経験.日本美容外科学会会報 000;.:.-7. 6).征矢野進一.コラーゲン,ヒアルロン酸など. 葛西健一郎,宮地良樹,瀧川雅浩編.皮膚科 診療プラクティス 7.東京 : 文光堂,004:. 07-3. 図 7 上:症例 5,46 歳女性。治療前。他院にて鼻唇溝 に Juvederm®を注入した。シワは改善したが,注 入部位に青い色調の硬いシコリが残った(2 つの ↓印の間)。同部位のシコリと色素沈着の改善を 希望したため,Amphadase ™を注射した。下:症 例 5 の治療約 3 週後。鼻唇溝のシコリは消失した。 しかし,鼻唇溝のシワはまた目立つようになった。

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低侵襲的な近赤外線治療器による

dermal heating の効果と有用性

Effect and efficacy of dermal heating with a less invasive near-infrared device

クリストファー・ジョン・ウエスト,宇田川晃俊(キュテラ株式会社)

Christopher John West, Terutoshi Udagawa. Cutera K.K.

Abstract

Since Cutera Inc.’s product Titan was cleared by the FDA for dermal heating in 2004, many physicians have explored how Titan interacts with collagen. Pioneering work performed by Zelickson, Ross, et al., demonstrated that infrared light irradiation with Titan caused immediate collagen fibril contraction and denaturation in abdominal skin from a live patient treated in vivo. Further histological analysis on animal skin was carried out by Koike and other physicians of Nippon Medical School. Rats were treated with Titan at 15, 35 and 50 J/cm2 and changes in collagen were examined at 3 hours, 1 day and

3 months post-treatment. The 35- and 50-J/cm2 treatments showed increased growth in the thickness

of collagen fibers. The growth in collagen fiber thickness correlated highly with the fluence used in each treatment; higher-fluence treatments resulted in thicker fibers. In 2005–2006, three American dermatologists performed a multi-center study with the objective of observing how the effect of Titan on collagen would macroscopically tighten patients’ skin. Taub, Battle, and Nikolaidis treated 42 patients twice at one-month intervals over an 18-month period and reported that 90% of patients showed visible skin tightening. Also Ruiz-Esparza has followed up 25 patients up to 12 months after the procedure. Immediate changes were seen in 22 of 25 patients (88%) and also improvement of skin laxity was found after up to 12 months with a mean of four months.

キーワード :.Titan®(タイタン),dermal.heating,近赤外線ランプ,non-ablative,トータル スキンセラピー はじめに 加齢による代表的な顔面症状であるタルミ に対する治療において,最も効果が高いもの は,疑いなく外科的手術である。しかしながら, レーザー・光装置を使用することによる non-ablative な治療により,シワ・タルミなどの加 齢皮膚症状の改善を目指す動きがあるのもまた 社会的な傾向である。 外科的な処置に比べ低侵襲的な炭酸ガスレー ザー,ErYAG レーザー等を使用して皮膚表面 を剥離する ablative な resurfacing 治療も行わ れている。しかし,近年 bulk.dermal.heating により,軽度の熱傷を引き起こし,コラーゲン 連絡先:.宇田川晃俊,キュテラ株式会社 . 〒 50-00 東京都渋谷区広尾 -6-0 . ジラッファ  階 . [email protected]

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の収縮や新生を促し,タルミ・シワの軽減を可 能にする装置が登場してきた)。この考えに基 づき,00 年に radiofrequency(RF)を用い て真皮内を加熱しコラーゲンの収縮,再生を 図 る ThermaCool(Thermage,.Inc.,.Hayward,. 米国カリフォルニア州))が発売され,その後 フラッシュランプまたはダイオードレーザー と RF の併用による装置などが登場している。 004 年 米 国 で 発 売 さ れ た,Titan®(Cutera,. Inc.,.Brisbane,. 米国カリフォルニア州)は,近 赤外線ランプを使用し,広帯域近赤外線波長 (00.nm ~ 800.nm)を皮膚に照射すること で,真皮乳頭層から網状層を加熱する治療装置 である。本稿は,Titan®(タイタン)を用いて の dermal.heating の効果とその有効性につい て報告する。 Titan®について Titan®は,non-coherent 近赤外線を用いた dermal.heating を目的とした装置で,ゼオ Xeo (ゼオ)(図 )と SoleraTitan(ソレラタイタ ン)(図 )の二つのプラットフォームに搭載 可能なハンドピースである。スポットサイズは TitanS & V(0 × 5.mm)と TitanXL(0 × 30.mm)の  種が存在し,照射出力は TitanS & V において 5 ~ 65.J/cm,TitanXL で 5 ~ 50.J/cmである(図 3)。近赤外線波長(00. nm ~ 800.nm)を使用することで,その光は 主に水に吸収され3)(図 4),真皮乳頭層から網 状層を加熱することが可能である。真皮層全体 を加熱することで,間接的に膠原線維を熱変 化(収縮)させる。また創傷治癒機序による真 皮内での膠原線維の新生,増生を促すことが推 測される4)。また本治療器は,光治療の主流で あるキセノンランプを光源として使用せず,近 赤外線ランプをその光源とすることで,主な波 長域を 00.nm ~ 800.nm に集中させ,余分 な光を極力排除するように設計されている。さ らに近赤外線ランプの緩やかに発光するという 特徴を利用し,キセノンランプのようなフラッ シュ発光形式ではなく,緩やかな温度上昇と適 度な近赤外線の照射時間による dermal.heating を実現している。その結果,Titan®は真皮内を 約 50℃~ 60℃程度に加熱し,膠原線維の熱変 化を引き起こす(動物性コラーゲンの熱変性温 度は約 45℃~ 60℃ほどといわれている5))。し かしながら,チップ先端が照射前( 秒),照射中, 照射後( 秒)と,常に 0℃にクーリングされ 図 1 Xeo(ゼオ)プラットフォーム 図 2 SoleraTitan(ソレラタイタン) プラットフォーム

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ていることで,表皮の安全が保たれようになっ ている(図 5)。 病理学的変化について Titan®照射後の真皮内変化を,病理レベルで 観察した報告がいくつかあるので,ここで紹介 したい。 ミネソタ大学の Zelickson らは pre-abdomino-plasty の患者に対し,30.J/cm,45.J/cm,65. J/cmの 出 力 設 定 で 4 パ ス 照 射, 深 さ 0 ~ . mm と  ~ .mm での処置部位および対照部位 (非照射部位)におけるコラーゲン線維の直径 の変化を透過型電子顕微鏡下で観察した6)。そ の結果,対照部位においてコラーゲン線維の Titan ™.仕様

機器名称 TitanS TitanV TitanXL

光源種類 近赤外線ランプ 波長 00 ~ 800.nm パルス幅 自動調節 照射パワー 5 ~ 65.J/cm 5 ~ 50.J/cm スポットサイズ 0 × 5.mm 0 × 5 × 5.mm 0 × 30 × 5.mm 繰り返し頻度 シングルショット 冷却装置 水冷コンタクトクーリング.0℃ キャリブレーション リアルタイムキャリブレーション プラットフォーム SoleraTitan プラットフォーム Xeo プラットフォーム 寸法 34.3 × 38. × 50.8.cm 30 × 48 × 88.cm 重量 .7.kg 6.kg 電源 5V/0A.または 30V/0A 図 3 Titan®(タイタン)近赤外線装置の仕様(Cutera Inc. 社内資料より)

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変化は確認できなかったが,処置部位の深さ 0 ~ .mm と  ~ .mm のそれぞれにおいて線 維束の収縮と肥厚が観察されている。深さ 0 ~ mm では,30.J/cmで不可逆的変化による無 定形のコラーゲン線維が,45.J/cmで全体的 にコラーゲン線維の断面の直径の変化が観察さ れ,65.J/cmで多くのコラーゲン線維が収縮し, 断面の直径が数倍になっているのが認められ た。深さ  ~ mm では,30.J/cmと 45.J/cm で不可逆的変化による無定形のコラーゲン線維 が観察され,65.J/cmで多くのコラーゲン線維 が収縮し,断面の直径が数倍になっているのが 認められた。 さらに,日本医科大学付属病院形成外科の小 池らはラットの背部に 5.J/cm,35.J/cm,50. J/cmの出力で Titan®を照射し,真皮内の組 織レベルでの変化を照射後 3 時間, 日,3 ヵ 月において皮膚サンプルを採取し,観察を行っ ている4)。5.J/cmの出力設定では,直後に線 維芽細胞の肥大化が見られたが,コラーゲン の線維に大きな変化は無かった。しかし,35. J/cm(図 6),50.J/cm(図 7)の設定において, 直後に線維芽細胞の肥大化が見られ,細胞間浮 腫が観察され,3 ヵ月後では,コラーゲン線維 が太く変化しているのが観察された。また,そ の変化は出力が高いほうがより大きな変化を起 こしていた。 Zelickson らと小池らの報告より,Titan® 照射することで広範囲における dermal.heating により真皮層内でコラーゲン線維に熱変性が起 こっていることが確認できる。しかし,残念な がら,ヒトの真皮組織における Titan®照射後 の長期的な経過を観察したものはまだ報告され ておらず,また,.mm より深部における組織 的変化の観察報告は無い。 治療方法と効果持続について 実際の患者に対する治療における出力の設 定,ショット数,パス数,治療間隔に関しては, Taub らが多施設における治療パラメータの報 告として行っている)。それによると,出力設 定は 30 ~ 40.J/cm,ショット数は照射部位に もよるが 00 ~ 50 ショット,パス数は  パス (部分的に追加照射),治療間隔は平均 4 週間, 治療回数は  ~ 3 回となっている。治療効果は  ~ 3 ヵ月後の経過観察時点で,85 ~ 90%の

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患者において他覚的な変化を認めている。 Titan®照 射 後 の 効 果 持 続 に 関 し て は, Esparza が 5 名の患者における最長  年の経 過観察の結果を報告している7)。年齢 44 ~ 75 歳の 5 名の患者(男性  名,女性 3 名)に対し, 治療前,数日後, ~ 3 週間後, ~  ヵ月後 の状態を写真で記録し,フォローアップを行っ ている7)。結果は,5 名中  名(88%)にお いて治療直後の変化を認め,その効果持続期間 は最大で  ヵ月( 名 8%)であり,平均する と約 4 ヵ月であった。 まとめ Titan®は近赤外線ランプを使用し,広帯域 近赤外線波長(00.nm ~ 800.nm)を皮膚に 照射することで,非常に安全に,痛みが少なく dermal.heating を実現した装置である。様々な 報告より,真皮内におけるコラーゲン線維の変 化も病理レベルで観察されており,その変化の 持続時間も比較的長期的なものであることがわ かっている。以上のように,その効果は外科的 な手術を上回ることはできないが,その有用性 が確認できる。さらに Titan®は Nd:YAG レー ザーとの複合機である Xeo システムと組み合 わせることで,複合的なトータルスキンセラ ピー治療の  つの選択肢として位置付けること ができる8) 参考文献

).Taub. AM,. et. al.. Multicenter. clinical. perspectives.on.a.broadband.infrared.light. device.for.skin.tightening..J.Drugs.Dermatol. 図 6 照射設定 35 J/cm2におけるコラーゲン線維の変化 写真提供:小池幸子先生(日本医科大学形成外科・美容外科) 図 7 照射設定 50 J/cm2におけるコラーゲン線維の変化 写真提供:小池幸子先生(日本医科大学形成外科・美容外科)

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006;.5(8):.77-778. ).Thermage,.Inc..(004)..Thermage,.Inc..Web. http://www.thermage.com/index.cfm. (6. Dec..006). 3).Hale.GM,.Querry.MR..Optical.constants.of. water.in.the.00nm.to.00.µm.wavelength. region..Appl.Opt.973;.(3):.555-563. 4).小池幸子,小川令,青木律,百束比古.広帯 域赤外線ライト(Titan®)照射による真皮内 変化-動物実験-.日本美容外科学会会報. 006;.8():.39-4. 5).吉田昌充.熱分析による天然高分子の熱変性 温度の測定.北海道立工業試験場技術情報 ;. 8(4):.7.

6).Zelickson. B,. et. al.. Ultrastructural. effects. of. an. infrared. handpiece. on. forehead. and. abdominal.skin,.Dermatol.Surg.006;.3:.897 –90. 7).Ruiz-Esparza.J..Near.painless,.nonablative,. immediate.skin.contraction.induced.by.low-fluence.Irradiation.with.new.infrared.device:. a.report.of.5.patients,.Dermatol.Surg.006;. 3:.60–60. 8).新橋武.赤外線による Photo.tightening の治 療経験.日本美容外科学会会報.006;.8():.. 30-38. 編集者注:本稿は日本美容医療テクノロジー学会第  回学術集会で行われたシンポジウム「光学・電 気機器によるタイトニング・リフティング」でのご発表内容をもとにご執筆された論文です。

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RF による皮膚の形状修復 —シワ・タルミ治療—

Skin reshaping by RF—treatment of wrinkling and sagging

西村浩之,森下真知子,高谷 聡(株式会社ジェイメック)

Hiroyuki Nishimura, Ph.D., Machiko Morishita, Satoshi Takaya, JMEC Co., Ltd. 現在,RF エネルギーを使用して,シワやタ ルミといった皮膚の形状修復を目的とした治療 を行うための装置はいくつか挙げられる。代表 的なモノポーラ型およびバイポーラ型の RF 治 療装置について,本学会から提示された共通質 問に沿ってそれぞれの装置の特徴を解説する。 1.製品紹介 モノポーラ型 RF 装置として,ThermaCool. TC(Thermage,.Inc.,.米国カリフォルニア州), バイポーラ型として,IPL と RF を同時照射す る e-light,. ダイオードレーザーと RF を同時照 射する e-laser,及び,その複合機である e-max. (Syneron.Medical,.Inc.,. イスラエル)について 述べる。各製品の概観および仕様を図  に示す。 2.作用機序に関する理論とエビデンス Non-ablative.なアプローチでコジワ等の皮膚 の形状修復を行うとする試みは,999 年頃に 盛んに行われた)。この当時の作用機序は,表 皮を冷却して保護しながら,レーザーやパルス ライト光を使用して真皮層に炎症を起こさせ, 一連の創傷治癒反応によって,線維芽細胞を活 性化してコラーゲン産生を促すものであった。 しかしながら,光は図  のように皮膚深部に達 すると指数関数的に減衰するため,これらの治 療による効果は限定的なものであった) 一方,003 年頃に発表された RF エネルギー は光と異なり,電極の形状で決まる深度まで減 衰せずに到達する。この特性を利用して,真皮 層に炎症を起こさせるだけでなく,部分的にタ ンパク変性を起こさせ,真皮の熱収縮とより強 力な創傷治癒反応を起こさせることで臨床効果 を向上させようと考えたのである。代表的なバ イポーラ / モノポーラ型の RF 装置のシェーマ を図 3 に示す。組織学的研究から RF によって 5.mm の深度のコラーゲン変性と収縮が認めら れ,そのタンパク変性領域は治療を繰り返すこ とにより,累積増加することが確認されている3) 従って,RF を繰り返し照射した部位は図 4 の ように立体的に少しだけ収縮すると考えている。 3.適応と禁忌,施術後の経時的変化,施術前 後の注意点 RF 治療器の適応は,タルミ・コジワ・skin. texture の改善,毛孔縮小,張り感の改善,ボ リュームダウン等が挙げられる。禁忌は,微 弱な高周波電流が通電することを考慮すると, ペースメーカー・埋め込み型除細動器を使用し ている場合や金属のプレートの入っている場合 等が挙げられる。また,レーザー治療と同様に, 創傷治癒に問題のある疾患や精神的なストレス が影響を与える妊娠や心臓疾患も禁忌とされ る。 施術後,経時的変化として,図 5 のように軽 度な浮腫や紅斑が観察されることが多い。いず れも一過性であり,数日で軽快する。 連絡先:.盛 良幸,株式会社ジェイメック . 〒 3-0034 東京都文京区湯島 3-3-3 . [email protected]

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施 術 前 の 注 意 点 と し て, 確 実 な 洗 顔 と 金 属 性 の ア ク セ サ リ ー 等 を 外 す こ と, ま た, ThermaCool.TC は マ ー キ ン グ を 施 す こ と, e-laser 等のバイポーラ RF はジェルを塗布する ことが必要である。施術後は洗顔のほか,浮腫 や紅斑の程度によってはアイスパック等で冷却 すること,保湿剤を処方することが望ましい。 図 1 代表的な RF 装置の外観および仕様 図 2 照射エネルギーの減衰(概念図) 図 3 バ イ ポ ー ラ お よ び モ ノ ポ ー ラ 型 の RF 装 置 の シェーマ 図 4 RF による組織収縮効果

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4.痛みに対する対策,冷却装置 痛みや熱感は出力設定限界点のメルクマール とするため,基本的に麻酔は施行しない。痛 みを感じやすい患者,不安が強い患者には, ElaMax 等の表面麻酔,経口鎮痛剤,追加冷却 などを行なう。施設によっては神経ブロックや セデーションを組み合わせる場合もある。 紹介したすべての RF 装置には,図 6 のよう に接触型の冷却装置が装備されている。 5.セッティング,治療プログラム RF 装 置 の セ ッ テ ィ ン グ と し て は, 出 力 の 設 定 の み で あ る。 モ ノ ポ ー ラ RF で あ る ThermaCool.TC の場合は,図 7 のようにマー キングを行なった後,ガイドラインを参考に部 位によって出力を変更し,患者が痛がらないレ ベルで最大の出力を選択する。バイポーラ RF も基本は同じように患者の痛みのフィードバッ 図 5 RF 治療後における経時的変化(44 歳日本人女性):左から術前・術直後・術後 3 ヵ月 図 6 RF 装置の接触型冷却(接触部) 図 7 ThermaCool TC 治療のマーキング クに従って設定する。治療時にはどちらも,通 常複数パスを行い,目視でわずかに変化が現れ たところをエンドポイントとする。 モノポーラ RF は通常  回,バイポーラ RF の場合は,月に  回,4 ~ 6 回を  クールとし ている。長期的には  クールを終了した後,3

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~ 6 ヵ月おきにメンテナンス治療を行う。 6.効果の発現時期と持続期間 通常,治療直後から視覚的変化を実感する。 これは主に一過性の浮腫によるものと考えられ ている。もう一つはコラーゲン収縮による直後 のタイトニング効果がある。持続期間は最低で も約 6 ヵ月までは継続すると報告されている4) 7.副作用 考えられる副作用としては, ~  度の熱傷 とその後の炎症性色素沈着や瘢痕形成が挙げら れる。また,RF 出力の設定が極端に高すぎた 場合,皮下組織の萎縮も可能性としてありうる が,いずれにしてもこれらは手技や設定の問題 によるもので,治療技術の向上と共に副作用の 発生率は著しく減少する。 8.安全性と性能を高めるための工夫 RF 治療器の副作用の多くは,治療時に電極 が浮くことで RF 電流が集中することによる熱 エネルギーの局在によって起こる。従って,ジェ ルを多く使用したり,電極が均一に接触するよ うに注意して施術することで,発生を防止する ことができる。また,何といっても過度に高出 力で治療してしまうことがないように,患者の 痛みの度合いをモニターしながら,低出力から 治療を開始することが必要である。 性能を引き出す施術中の工夫として,RF が 皮膚に適正に通電されるようにハンドピース先 端をこまめに清掃することが重要である。 9.他の治療法との併用に関する注意点 まず,ボトックス注射やヒアルロン酸等の注 入療法は,RF の熱によって変質する恐れがあ るため,RF 治療の後に行うようにする。また, 金の糸等によるスレッドリフトの施術後は,電 流が均一に流れずに集中する可能性があるた め,RF を基本的に禁忌とすることが望ましい。 パルスライトやフラクセルのように皮膚表面を 治療するレーザーと併用する場合,RF を先に 施行することが一般的である。 10.症例写真,まとめ 図 8 ~  に機種ごとの代表的な症例を示す。 これまで述べてきたように,従来のレーザー・ 光治療に比べ,RF の利点は,皮膚の一定の深 度まで減衰せずに均一な熱エネルギーを送り込 むことができることである。これによりより強 力な組織収縮と創傷治癒反応を生じさせ,皮膚 の形状修復を no.down.time で行う可能性が開 けたことは,non-ablative.skin.rejuvenation の 図 8 ThermaCool TC 治療例:(左)術前・(右)2 回施術 2 ヵ月後 写真提供:Bob Weiss, M.D.

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分野におけるエポックメーキングであったと言 える。しかしながら,RF 治療装置による形状 修復治療の効果は,まだまだ手術には及ばない。 図 9 e-light(ST ハンドピース)治療例:(左)術前・(右)術直後 図 10 e-laser(DSL ハンドピース:旧コメット)治療例:(左)術前・(右)5 回施術後 図 11 e-max(SR ハンドピース+ WRA ハンドピース:旧ポラリス)治療例:(左)術前・(右) 4 回施術後 写真提供:Dr. Stephen Mulholland 今後,新しい電極の開発や冷却装置の改良等に よって,治療効果が向上していくことを期待し ている。

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参考文献

).David.J..Goldberg..Non-ablative.subsurface. remodeling:.Clinical.and.histologic.evaluation. of.a.30.nm.Nd:YAG.laser..J.Curtan.Laser. Ther.999;.:.5-57.

).Grema. H,. Greve. B,. Rubin. C.. Facial. rhytides—subsurfacing. or. resurfacing?. A. review.. Lasers. Surg. Med. 003;. 3(5):. 405-4.

3).Zelickson.BD,.Kist.BA,.Bernstain.E,.et.al.. Histological.and.ultrastructural.evaluation. of. the. effects. of. a. radiofrequency-based. nonablative. dermal. remodeling.. Arch. Dermatol.004;.40:.04-09. 4).櫛方暢晴,根岸圭,竹内かおり,手塚弓紀 子,若松信吾.Radio.frequency(RF)によ る skin.tightening 治療の経験.日本美容外 科学会報.004;.6(3):.50-57. 編集者注:本稿では日本美容医療テクノロジー学会第  回学術集会で行われたシンポジウム「光学・電 気機器によるタイトニング・リフティング」でのご発表内容をまとめていただきました。

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GentleYAG によるスキンタイトニング・リフティング

Skin tightening and lifting with GentleYAG

米国キャンデラ株式会社

Candela Corporation, U.S.A. 1.製品紹介 ロ ン グ パ ル ス ヤ グ レ ー ザ ー GentleYAG (Candela.Corporation,.Wayland, 米 国 マ サ チューセッツ州)は,波長 ,064.nm のパルス Nd:YAG レーザーで,パルス幅を 0.5 ~ 300. msec の範囲で任意に可変できる。本体設計は コンパクトで,幅 45.cm ×奥行 7.cm のスペー スに設置可能で,キャスターが付いており容易 に移動できる(図 )。 2.作用機序に関する理論とエビデンス GentleYAG の発振する波長(,064.nm)の 光は,メラニンや酸化ヘモグロビン以外に皮 膚の水分にも吸収されやすい特性を有してい る。また,スキンタイトニング・リフティング ではレーザー光の皮膚深達性が臨床効果に影響 するため,GentleYAG は長波長,大口径のス ポットサイズを採用している(図 ))。本体 に内蔵された Dynamic.Cooling.Device(以下 DCD)により表皮が保護され,安全な直接的ス キンタイトニング効果,真皮リモデリング効果 が期待できる。臨床的なエビデンスとしては, Taylor ら に よ る GentleYAG と ラ ジ オ 波 治 療 器とを比較した split-face.study が挙げられる。 GentleYAG とラジオ波治療器を片側ずつ  回 照射した後のシワ・タルミ改善度を評価した結 果では GentleYAG 側の方に効果が高く,また 治療効果は少なくとも  ヵ月以上 6 ヵ月までの 持続が認められたと報告されている)。同様に GentleYAG とラジオ波治療器を比較した Key 連絡先:.岩下和彦,キャンデラ株式会社 . 〒 30-006 東京都墨田区両国 -9-5 . [email protected] 図 1 GentleYAG 本体 図 2 各スポットサイズの皮膚深達性

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の報告では,片側ずつ  回照射した後の全顔タ ルミ改善度は  例中 0 例で GentleYAG 側の 方が効果が高く,患者アンケートも同様の結果 を示した3) 3.適応と禁忌,施術後の経時的変化,施術前 後の注意点 本器は顔のタルミ,コジワ,肌質改善を適応 とする。一般的な禁忌事項ではあるが,入れ墨・ アートメークがある場合の照射は避ける。 レーザー照射直後には紅斑,腫脹が見られる が,遷延反応は特に見られない。 レーザー施術前は照射出力の度合いの検討 (額など骨に近い部位等)を行う。日焼け直後 でないか,これから日焼けする予定はないか, 光過敏症を起こす薬剤を使用中でないか,光過 敏症でないか等に注意する。サンスクリーン, 化粧をよく落とす。眼球を保護し,眼窩への照 射は避ける。レーザー施術後は照射部位に水疱 がないかどうか確認し,熱効果を損わないため なるべくクーリングしないようにする。炎症反 応が強い部位のみクーリングを行うが,特に必 要がない限り,外用剤は塗布しない。 4.痛みに対する対策,冷却装置 一般的な疼痛対策として表面麻酔(リドカイ ン等)による ODT を  時間程度行なう。 冷却装置は本体内蔵の DCD を併用し,マイ ナス 6℃の寒剤をレーザー照射前に噴霧し,皮 膚表面(~ 0..mm)のみを保護している。 5.セッティング,治療プログラム レーザーのセッティングはレーザー照射パ ス数により異なる。 ~ 3 パス照射する場合, 0 または .mm スポットを使用,パルス幅 50msec, 照 射 出 力 40-50.J/cmに 設 定。DCD は 40.msec。一方,3 ~ 8 パスの場合,0 また は .mm スポットを使用,パルス幅 50.msec, 照射出力 0-4.J/cmに設定。この設定では DCD を必要としない。 治療プログラムは, ヵ月おきの治療を 4 ~ 5 回繰り返し,その後は患者の希望に応じて半 年から  年ごとの治療とする。 6.効果の発現時期と持続期間 効果は直後より反応が見られ,過去の学術報 告により最長で 6 ヵ月間の効果持続が確認され ている。経時的な効果減少のメカニズムについ てはまだ十分な検証がなされていない。 7.副作用 予想される反応ではあるが,レーザー照射直 後は紅斑,腫脹が見られる。また,レーザー照 射スポットの重なりが大きい場合は,部分的な 水疱形成が生じることがある。皮膚の反応が強 い場合は炎症による色素沈着の可能性もありう るが,一過性であり,スキンタイトニングでの 瘢痕形成の報告はない。 8.安全性と性能を高めるための工夫 器械的性能を上げ,安全性を高めるための構 造上の工夫は,サブパルス集合型のパルス波形 であること(図 3),DCD を採用し,表皮を確 実に冷却できることである。 また,使いやすさをよくするための工夫とし ては,照射スピードが速いこと(最高 0.Hz), 図 3 長パルス設定時のパルス波形

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スポットサイズが大きく,直径 .5 ~ 8.mm のあいだで選択できること,ジェルが不要であ ること,ディスタンスゲージの交換が可能で, 衛生的であることが挙げられる。 9.他の治療法との併用に関する注意点 フィラーの併用に関してはレーザーとの副作 用例の報告はないが,フィラー自体の持続期間 に影響が出る可能性がある。スレッドリフトに 関しては糸が染色されている場合があるため, レーザーの照射は避ける。同様に,インプラン トについてもリスクを考え,なるべく照射は避 ける。事前に治療部位がわかっている場合,そ こを避けて照射し,また,併用治療の希望があ る場合は,レーザー治療後に行うことが望まし い。 10.症例写真,まとめ 図 4 ~ 7 は治療例である。 GentleYAG の利点としては ①.タイトニング・リフティング以外の使い方 が多い ..•.医療レーザー脱毛(最大 8.mm スポット で照射可能,dark.skin や tanned.skin に も可) ..•.毛細血管拡張症の治療4)(.5.mm/3.mm 図 7 症例 4:(左)術前,(右)1 回施術 1 ヵ月後 図 4 症例 1:(左)術前,(右)術後 図 5 症例 2(64 歳女性): (左)術前,(右)1 回施術 6 ヵ月後 図 6 症例 3(62 歳女性): (左)術前,(右)2 回施術 1 ヵ月後

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スポットで照射,顔面・下肢の毛細血管 が適応) ..•.中空照射によるリフティング効果(無麻 酔,ダウンタイムがない,直後から改善 が見られるが可逆的) ②.治療時間が短くて済む(コンタクト照射で . Hz,ディフォーカス照射で 0.Hz のスピー ド) ③.ランニングコストがほとんどかからない が挙げられる。 GentleYAG に. るスキンタイトニング・リフ ティングの問題点としては,レーザー照射時の 疼痛コントロールと,男性の髭や毛の生え際で は脱毛されてしまうことが挙げられる。 参考文献 ).Ross.EV,.Domankevitz.Y..Laser.treatment. of. leg. veins:. Physical. mechanisms. and. theoretical.considerations..Lasers.Surg.Med. 005;.36:.05-6.

).Taylor. MB,. Prokopenko. I.. Split-face. comparison.of.radiofrequency.versus.long-pulse.Nd-YAG.treatment.of.facial.laxity..J. Cosmet.Laser.Ther.006;.8:.7-.

3).Key. DJ.. Long. pulsed. Nd:YAG. laser. enhances. skin. lifting. and. tightening. over. Thermage.RF.treatment..Lasers.Surg.Med. 006;.supp..8:.94.

4).Bevin. AA,. Parlette. EC,. Domankevitz. Y,. Ross. EV.. Variable-pulsed. Nd:YAG. laser. in. the. treatment. of. facial. telangiectasias.. Dermatol.Surg.006;.3:.7-.

編集者注:本稿では日本美容医療テクノロジー学会第  回学術集会で行われたシンポジウム「光学・ 電気機器によるタイトニング・リフティング」でのご発表内容をまとめていただきました。

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Soft tissue augmentation における注入剤の変遷

Transition of filling materials in soft tissue augmentation

ルネ・デュ・クロー(東京スキンクリニック)

René du Cloo, M.D., Tokyo Skin Clinic

Abstract

Soft tissue augmentation is a cosmetic procedure with a fairly long history, starting with the injection of paraffin at the end of the 19th century. In this article the history of soft tissue augmentation will be reviewed so that we can learn from the mistakes of the past and can gain a better understanding of the events that led to the development of the currently available products. The author will then present an overview of these products after classifying them into three categories, namely, absorbable, non-absorbable and autologous fillers. Some advice will be given as to the criteria to be applied for introducing a new product into cosmetic practice.

キーワード :.collagen,.hyaluronic.acid,.filler.injection,.non-absorbable.fillers,.autologous.fillers 過去の教訓 医療における補充剤の注入歴は既に長い。よ く知られている最初の注入物はパラフィンであ る。899 年にチェコの外科医 Gersuny が癌の 治療で睾丸を摘出後,陰嚢にパラフィンを注入 した。それから数年以内に顔の注射も多く行わ れるようになった。しかし,パラフィンは激し い異物反応を起こしやすいため,早くから合 併症が出現した。既に 906 年に合併症が報告 されているにもかかわらず,パラフィン注射 は 960 年代まで特にアジアで頻繁に行われた。 最近でも東欧や韓国で未だに行われているとの 報告がある) シリコン注射の初期の歴史についてはあまり 知られていない。第二次大戦中米軍が新しく開 発された液体シリコンを電気変圧器の絶縁に 使った。戦後米軍の需品係が横浜港の倉庫から 大量の絶縁液がなくなっていることに気が付い た。この液は米国兵士の客を増やす目的で売春 婦の胸を大きくするのに注入された。米軍の一 等軍曹が金銭と引き換えに現地女性の胸に注射 したとの目撃者からの報告もある) シリコン液注射はパラフィンなどの注入液と 比べて危険が少ないとされたため,他のアジア 諸国にすぐに広がった。950 年代にアジアか らシリコン注射を受けた患者が渡米すると,米 国でも行われるようになった。主に娯楽産業で 働いていた女性のために「クレオパトラの針」 と呼ばれるシリコン注射による豊胸術が盛んに 行われた。医者でない注入専門家によって行わ れたことがほとんどで,当時の医学文献は無い。 96 年に初めて日本の内田がシリコン注射に ついて形成学会誌で報告した3) 連絡先:.ルネ・デュ・クロー,東京スキンクリニック . 〒 06-003 東京都港区六本木 3--4-F . [email protected]

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しかし,シリコンも異物反応を起こす性質が あるので,胸にしこりができたり,胸全体が硬 く痛くなったりするような副作用が頻繁にみら れた。その上,注射したシリコンは隣接部位に 移動する傾向がある。局所的に炎症反応を起こ す物質をシリコン液に添加し,カプセル形成を 促進することによってこの移動の予防を試みた 注入者も多くいた。特にベバリーヒルズに引っ 越した日本の医師桜井がオリーブオイル配合 の注入液を考案すると,これが大人気を呼び, 964 年まで数十万人の女性に注入された。現 在ではこうした不純物の混入により合併症が深 刻化したことが知られている。964 年 Cronin によるシリコンプロテーゼの発表と共に,胸の シリコン注入の時代は終わりとなった。 シリコン注射による皮膚のへこみやシワの 治療のパイオニアの一人はニューヨークの Orentreich である。皮膚のシリコン注射は注入 部位に見られる硬結,紅斑などの合併症がよく 知られているので,ほとんど使われなくなって きた(図 )。しかし,Orentreich らは独自の micro-droplet.technique が安全であることを訴 え,今でもシリコン注射を行っている4) 新しい時代:安全な注入剤の登場 976 年に米国の Knapp. が抗原性の低いコ ラーゲンの精製に成功し,シワなどの治療に皮 内注入することが可能となった。98 年米国コ ラーゲン社の Zyderm に FDA 認可が下り,初 めて安全が確認された注入剤が登場した5)。そ の後 Zyderm.II および深いシワに使う Zyplast も発売された。コラーゲンは大流行した商品で, 998 年だけで 90 万件位の治療が行われたとの 報告がある。 しかし,995 年頃新しい注入剤ヒアルロン 酸が美容医療市場に登場した。スキンテストが 不要で,治療がすぐにできるという大きな利点 がある。その後牛皮由来のザイダーム・ザイプ ラストが BSE 問題の影響を受けて,その使用 が大幅に減少した。 005 年米国内でのコラーゲン注入は  万件, その内 3 割が牛皮由来コラーゲンで,残りの 7 割は新しいヒトコラーゲンであったことが報告 されている(図 )。 スエーデン Q-Med 社の設立者 Bengt.Ågerup は,非動物由来安定化ヒアルロン酸(NASHA) の開発に成功した。この製品は 996 年より Restylane として販売されてきた。今でも最も 使われているヒアルロン酸の一つで,発売以降 全世界で 400 万件以上の治療が行われた。コ 図 2 2005 年米国注入剤使用件数(ASAPS のデータ をもとに作成) 図 1 シリコン注入の合併症

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ラーゲンとボトックスに続き,003 年に 3 番 目のシワ治療薬として Restylane が FDA に認 可された。 000 年に同じく非動物由来のフランス製 Juvéderm が登場した。単相性のゲルであるた め異物反応による肉芽種型炎症のリスクが軽減 された。006 年 Juvéderm も FDA に認可された。 現在:注入剤の豊富な時代 今まで主な注入剤の歴史的背景について述べ たが,注入剤のニーズが増えると共に,特に最 近の数年間多数の新製品が登場した。代行個人 輸入によってそのほとんどが日本でも簡単に 手に入るようになった。わかりやすいように, 注入剤をまず 3 つの大きなグループに分ける (表 )。 .吸収性注入剤 代表的な吸収性注入剤はヒアルロン酸および コラーゲン製剤で,効果の持続期間は数週間か ら  年以上のものまでいろいろある。 注入用ヒアルロン酸は実に製品の数が多 い( 図 3)。 現 在, 鶏 の と さ か か ら 作 ら れ る Hylaform を除き,ほとんどの製品が微生物発 吸収性注入剤 コラーゲン(ウシ,ブタ,ヒト由来) ヒアルロン酸(粒子含有タイプ,ゲルタイプ) その他 非吸収性注入剤 粒子含有タイプ ゲルタイプ 自家組織注入剤 自家脂肪組織 自家コラーゲン PRP 表 1 注入剤の分類 図 3 ヒアルロン酸の豊富な種類

図 2 ケーススタディ(上:清掃,下:調理体験) が大きくあることや一つ場所に滞留する時間がプロは長くメリハリがあるのに対し,アマチュアは常時細かく動いている。こうした結果から,体験時には意識しなかった自身の行動や,生体情報から推測される装着者の状態など,体験のコンテキスト(文脈)の再現が可能であることがわかった。またこうし た体験の記録全体を俯瞰的にとらえることで,作業状況や労働量などの客観情報に変換可能であることが判明した。 街頭散策では,体験者の注意と視覚情報の関係を検討した。図 5 は,装着者の頭部
図 3 Titan ® (タイタン)近赤外線装置の仕様(Cutera Inc. 社内資料より)
図 2 エボレンスとヒアルロン酸注入 1 ヵ月後の病理像
表 5 各種サプリメントのヒアルロニダーゼに対する作用 からこれらによる患部の消毒や器具の滅菌は避 けるようにしなければならない。 他の治療法との併用は,注射部位の炎症等が 治まるまで数日~  週間程度あけることが感染 防御や炎症症状の発現を防ぐのに望まれる。ま

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