チリ大地震による津波避難アンケート報告書
目 次
1.調査目的 ··· 1 2.調査方法 ··· 1 3.調査内容 ··· 1 4.調査結果 ··· 1 (1)回答者属性 A-1 性別,年齢 ··· 1 A-2 居住地区 ··· 2 A-3 家族構成 ··· 3 A-4 職業 ··· 3 A-5 住まいの種類 ··· 4 A-6 居住期間 ··· 4 (2) 2 月 28 日当日の状況 A-7 大津波警報発表時の所在 ··· 5 A-8 避難指示の発表について ··· 5 A-9 避難情報入手源 ··· 6 A-10 屋外スピーカーからの情報 ··· 7 A-11 津波の様子 ··· 7 A-12 避難行動の有無 ··· 8 (3)避難行動をとらなかった理由等 B-1 避難しなかった理由 ··· 13 B-2 どのような情報(勧め)で避難したか ··· 19 (4)避難住民の行動および避難所での状況 C-1 避難したきっかけ ··· 23 C-2 避難場所 ··· 26 C-3 1 ヵ所目への避難理由 ··· 29 C-4 避難の際の移動手段 ··· 30 C-5 避難行動時の人数 ··· 32C-6 避難場所への到着時刻,帰宅時刻 ··· 34 C-7 避難所スタッフの見分けがついたか ··· 36 C-8 避難所での過ごし方 ··· 37 C-9 避難所内の情報源 ··· 39 C-10 避難所へ持参したもの ··· 40 C-11 避難所での提供物 ··· 45 C-12 避難所の運営主体 ··· 46 C-13 避難所運営への関わり方 ··· 48 C-14 避難所運営の改善点 ··· 49 C-15 避難所から帰宅したきっかけ ··· 51 (5)津波に対する知識や意識 D-1 2 月 27 日以前の津波の経験 ··· 53 D-2 今回の大津波警報を聞いて ··· 54 D-3 大津波警報,津波警報,津波注意報の違いについての知識 ··· 55 D-4 避難準備・避難勧告・避難指示の違いについての知識 ··· 58 D-5 「津波警戒区域」のエリアについての知識 ··· 60 D-6 「津波危険区域・要避難区域」のエリアについての知識 ··· 63 D-7 津波警戒区域等の情報の入手源 ··· 66 D-8 指定避難所についての知識 ··· 68 D-9 避難勧告等で避難するか ··· 71 D-10 早急に必要な津波対策 ··· 75 D-11 非常持出品の備え ··· 76 D-12 津波防災訓練への参加 ··· 79 D-13 参加したことがない理由 ··· 83 D-14 津波防災訓練への参加意思 ··· 87 (6)自由意見記入用紙欄の記述内容 ··· 90 5 まとめ ··· 91 6 チリ大地震による津波避難ヒアリング調査報告 ··· 94
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チリ大地震による津波避難アンケート報告
1.調査目的 平成22 年 2 月 28 日にチリ中部沿岸を震源とする地震による津波について発表された大津波警 報等に基づいて、地域住民がどのような避難行動を行ったのか、その詳細な実態を明らかにする とともに、避難情報の伝達方法や避難所の設置・運営等のあり方について住民がどのような考え をもっているのか、また、住民の津波に対する知識や意識等についてもあわせて明らかにし、今 後の津波災害等への対策を検討することを目的とする。 2.調査方法 仙台市の津波警戒区域および隣接区域の住民(16 歳以上)から、男性 2500 人、女性 2500 人、 計 5000 名を無作為に抽出し、アンケート調査票(無記名方式)を郵便により発送、回収した。 実施期間は平成22 年 5 月 10 日(発送)~6 月 14 日(最終到着分)であった。回収数は 1808 票 で、回収率36.2%であった。このうち、1264 通が津波警戒区域内世帯率 100%の地域住民からの 回答であり、544 通が津波警戒区域内世帯率 99%以下の地域住民からの回答であった。 3.調査内容 調査内容は、①回答者属性(性別、年代、居住地区、職業等)を尋ねるもの、②2 月 28 日当日 の状況(警報発令時の居場所、避難情報を入手できたかどうか、入手源、避難したかどうか等) を尋ねるもの、③避難行動をとらなかった人に対してその理由等を尋ねるもの、④避難行動をと った人に対してその詳細(避難場所、時刻、移動手段、きっかけ等)や避難所での状況を尋ねる もの、⑤回答者の津波に対する知識や意識を尋ねるもの、の5 種類であった。 4.調査結果 1.回答者属性 A-1.あなたの性別と年齢について、あてはまる箇所に○をつけてください。性別(N=1808)
42.3% 53.1% 4.6% 男性 女性 無回答・複数回答- 2 -
年齢(N=1808)
2.4% 8.7% 15.7% 13.5% 19.9% 21.5% 10.6% 5.3% 2.4% 10歳代 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳代 80歳代以上 無回答・複数回答 男女別では女性の回答率の方がやや高かった。年代別では若年層(10 歳代:2.4%、20 歳代: 8.7%)と高年層(70 歳代:10.6%、80 歳代以上:5.3%)がやや少なかったものの、全体的には どの年代層からも回答が得られた。 A-2.あなたの居住地区に○をつけてください。居住地区(N=1808)
1.2% 10.3% 19.2% 17.6% 28.5% 0.2% 18.5% 0.7% 2.8% 1.0% 宮城野区港 宮城野区中野 宮城野区蒲生 宮城野区出花 宮城野区白鳥 宮城野区岡田 若林区荒浜 若林区井土 若林区藤塚 無回答 地区によって回答者数の割合に違いがあるが、これは各地区の居住者数そのものが異なってい るためであり、回答率の違いではない。- 3 - A-3.あなたの家族構成をお答えください。
家族構成(N=1808)
5.8% 23.7% 44.6% 22.4% 2.2% 1.3% 単身 夫婦2人 二世代 三世代 その他 無回答・複数回答 二世代家族が半数近い(44.6%)。夫婦 2 人(23.7%)と三世代家族(22.4%)がそれに続いて いる。 A-4.あなたの職業をお答えください。職業(N=1808)
2.0% 7.7% 1.4% 13.6% 18.0% 2.9% 20.6% 2.1% 1.6% 30.2% 農林漁業 自営業 会社員・公務員 団体職員 パート・アルバイト 主婦 学生 無職 その他 無回答・複数回答 会社員・公務員が最も多く(30.2%)、次いで、無職(20.6%)、主婦(18.0%)の順であった。- 4 - A-5.現在のお住まいの種類はどれですか。
住まいの種類(N=1808)
10.1% 59.1% 0.3% 7.5% 7.6% 13.7% 0.8% 0.9% 木造一戸建て(平屋) 木造一戸建て(2階建以上) 鉄骨一戸建て(平屋) 鉄骨一戸建て(2階建以上) アパート・マンション(1階に居住) アパート・マンション(2階以上に居住) その他 無回答・複数回答 木造1 戸建て(2階以上)が全体の約6割(59.1%)を占めた。 A-6.あなたは、現在の地域のどのくらいの期間、居住されていますか。居住期間(N=1808)
2.7% 12.4% 9.8% 17.8% 32.2% 8.8% 3.7% 12.0% 0.5% 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上30年未満 30年以上40年未満 40年以上50年未満 50年以上 無回答 20 年以上 30 年未満がもっとも多く(32.2%)、続いて 10 年以上 20 年未満であった(17.8%)。 この2つで全体の半分を占めている。また、50 年以上との回答もかなりあった(12.0%)。- 5 - 2.2 月 28 日当日の状況について A-7.大津波警報が発表されたとき(平成 22 年 2 月 28 日午前 9 時 33 分)、どこにいらっしゃいましたか。
大津波警報発表時(N=1808)
50.6% 20.6% 5.1% 18.2% 4.3% 1.2% 自宅(1階) 自宅(2階以上の階) 外出先(津波警戒区域内) 外出先(津波警戒区域外) その他 無回答・複数回答 71.2%の人が自宅にいたと回答した。そのうちの 71%(全体の 50.6%)の人が1階にいたと回 答した。外出先にいた人は2割強(23.3%)で、その多くは津波警戒区域外にいたことがわかる。 A-8.仙台市は大津波警報発表と同時に津波警戒区域に避難指示を発表しましたが、あなたはそのことを、津 波到達時刻(概ね 14 時から 15 時の間)よりも前に何らかの方法でお知りになりましたか。避難指示の発表について(N=1808)
84.0% 12.0% 4.0% 知ることができた 知ることができなかった 無回答 84.0%の人が「避難指示」を知ることができたと回答した。- 6 - 「避難指示」を知ることができた人の割合を、大津波警報が発令されたときの居場所(A―8) 別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 自宅(1階)(N=914) 自宅(2階以上)(N=373) 外出先(津波警戒区域内)(N= 93) 外出先(津波警戒区域外)(N=329) その他(N= 77) 知ることができた 知ることができなかった 無回答 「自宅にいた」と回答した人(1階914 人、2階以上 373 人、計 1287 人)は、約9割(1 階 834 人、2 階 334 人、計 1168 人)が「知ることができた」と回答したのに対し、津波警戒地域外 の「外出先」にいた人(329 人)では「知ることができた」のは 68.4%(225 人)にとどまった。 A-9.(A-8で「知ることができた」とお答えの方のみ)あなたは避難情報をどこから入手しましたか(あて はまるものすべてに○をつけてください)。 避難情報入手源(N=1519) 1131 190 59 488 101 194 157 352 536 45 0 200 400 600 800 1000 1200 テ レ ビ 町 内 会 ・自 主 防 災 組 織 か ら の 連 絡 A-8で「知ることができた」と答えた 1519 人を対象として集計を行ったところ、情報源と してテレビを挙げた人が最も多く(1131 人、74.5%)、続いて津波情報伝達システム(536 人、 35.3%)、区・消防署の広報車(488 人、32.1%)、町内会・自主防災組織からの連絡(352 人、 23.2%)の順であった。
- 7 - A-10.津波伝達システムの屋外スピーカーからの情報は聞こえましたか
屋外スピーカーからの情報(N=1808)
23.2% 10.1% 13.6% 9.7% 43.4% 聞こえた 聞こえたが何を言っていたか分からなかった 聞こえなかった 外出先だったので、屋外スピーカーがなかった 無回答・複数回答 「聞こえた」と回答した人は4 割強(43.4%)であった。「外出先だったので、屋外スピーカー がなかった」と回答した人(13.6%)および無回答・複数回答の人(9.7%)を除けば、半数以上 の人が津波情報伝達システムの屋外スピーカーからの情報を聞きとっていたことになる。 A-11.当日、海岸へ津波の様子を見に行きましたか。津波の様子(N=1808)
1% 0% 0% 6% 93% 第1波が到達する前に見に行った 第1波の到達時刻頃に見に行った 第1波到達以降に見に行った 見に行かなかった 無回答 9割以上(92.0%)の人は津波の様子を見に行かなかったと回答した。 0.3% 0.5% 1.5% 92.0% 5.8%- 8 - A-12.当日、あなたは避難しましたか。
避難行動の有無(N=1808)
53.9% 40.7% 5.4% 避難した 避難しなかった 無回答 避難したと回答した人は全体の5 割強(53.9%)であった。この結果は、平成 22 年 4 月に内閣 府(防災担当)と総務省消防庁が発表した青森・岩手・宮城県の避難指示または避難勧告が発令 された地域住民を対象としたアンケート結果の避難率37.5%を大きく上回っている。 以下では、回答者の属性や当日の状況別に避難率を見ていく。 性別による避難率の違いを以下に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男性(N=765) 女性(N=960) 避難した 避難しなかった 無回答 男性(51.2%)に比べて、女性(57.1%)の方が避難した人の割合が高かった。- 9 - 年代別の避難率の違いを以下に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 10歳代(N= 44) 20歳代(N=157) 30歳代(N=283) 40歳代(N=244) 50歳代(N=359) 60歳代(N=389) 70歳代(N=192) 80歳以上(N= 96) 避難した 避難しなかった 無回答 ほぼ、年齢が上昇するとともに避難率も高くなっていることがわかる。 家族構成別の避難率の違いを以下に示す。 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 単身(N=104) 夫婦2人(N=428) 二世代(N=807) 三世代(N=405) その他(N=40) 避難した 避難しなかった 無回答 三世代の避難率が高く(62.5%)、単身者の避難率は低かった(40.4%)。同居家族の存在が避難 行動につながっている可能性が考えられる。
- 10 - 職業別の避難率の違いを以下に示す。 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100 % 農林漁業(N= 36) 自営業(N=140) 会社員・公務員(N=546) 団体職員(N= 25) パート・アルバイト(N=245) 主婦(N=325) 学生(N= 52) 無職(N=372) その他(N= 38) 避難した 避難しなかった 無回答 農林漁業の人の避難率が高かった(75.0%)。それ以外の職業による大きな差は見られないが、 会社員・公務員がやや低い傾向がみられる(46.3%)。 住居の種類別の避難率の違いを以下に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 木造一戸建て(平屋)(N=182) 木造一戸建て(2階建以上)(N=1068) 鉄骨一戸建て(平屋)(N=6) 鉄骨一戸建て(2階建以上)(N=136) アパート・マンション(1階に居住)(N=137) アパート・マンション(2階以上に居住)(N=248) その他(N=14) 避難した 避難しなかった 無回答 木造家屋居住者の避難率が高い(平屋63.7%、2 階建以上 58.4%)。アパート・マンション居住 者は避難率が低く、とりわけ2 階以上に居住している人の避難率は非常に低い(30.2%)。鉄骨一 戸建て(平屋)はデータ数が少なく(N=6)、この数値だけでは判断できない。
- 11 - 居住期間別の避難率の違いを以下に示す。 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 1年未満(N= 49) 1年以上5年未満(N=225) 5年以上10年未満(N=178) 10年以上20年未満(N=322) 20年以上30年未満(N=582) 30年以上40年未満(N=160) 40年以上50年未満(N= 66) 50年以上(N=217) 避難した 避難しなかった 無回答 おおむね居住期間が長くなると避難する割合も高くなることがわかる。 当日の大津波警報発表時にいた場所別の避難率の違いを以下に示す。 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100 % 自宅(1階)(N=914) 自宅(2階以上の階)(N=373) 外出先(津波警戒区域内)(N= 93) 外出先(津波警戒区域外)(N=329) その他(N= 77) 避難した 避難しなかった 無回答 自宅(1 階)にいた人の避難率は高く(66.5%)、津波警戒区域外の外出先にいた人の避難率は 低い(30.7%)。また、自宅でも 2 階以上の階にいた人の避難率がやや低いのは、この中に、木造 家屋のみならずアパート・マンションの2 階以上に居住している人も多く含まれているためであ ろう。 「避難指示」を知ることができたかどうかによって避難率がどのように違うかを以下に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 「避難指示」を知ることができた (N=1519) 「避難指示」を知ることができなかった (N=217) 避難した 避難しなかった 無回答 当然の結果であるが、避難指示を知ることができた人の避難率(58.8%)は、そうでない人の 避難率(28.1%)よりもかなり高い。避難情報を受け取れば避難行動につながる可能性がある。
- 12 - A-9では、A-8で「避難指示を知ることができた」と答えた人を対象に避難情報入手源の 複数回答を求めたが、集計対象となった 1519 人について、その回答数(すなわち避難情報入手 源数)と避難行動の有無との関係を調べた(分析では回答数0 の 2 名のデータは除外している)。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 入手源数1(N=643) 入手源数2(N=368) 入手源数3(N=279) 入手源数4(N=135) 入手源数5以上(N=92) 避難した 避難しなかった 無回答 情報入手源の数が多くなれば避難行動も生じやすくなることがわかる。 屋外スピーカーからの情報が聞こえたかどうかで、避難率がどのように異なるかを以下に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 屋外スピーカーからの情報聞こえた(N=784) 聞こえたが何を言っていたか分からなかった (N=420) 聞こえなかった(N=182) 外出先だったので屋外スピーカーがなかった (N=246) 避難した 避難しなかった 無回答 屋外スピーカーからの情報が聞こえた人の避難率は 62.9%、聞こえなかった人の避難率は 51.1%であった。聞こえたが何を言っていたか分からなかった人の避難率も 65.7%と高く、内容 がわからなくとも聞こえないよりは聞こえた方が、避難行動につながる可能性がある。
- 13 - 3.避難行動をとらなかった理由等 A-12で「避難しなかった」と回答した737 人に対して、避難しなかった理由とどのような 情報があれば避難したかについて集計を行った。 B-1.なぜ避難しなかったのですか(あてはまるものすべてに○をつけてください)。
避難しなかった理由(N=737)
65 184 138 219 64 74 30 40 36 99 119 31 221 118 0 50 100 150 200 250 避難指示が出ていることを知らなかったから 他地域に到達した津波が大きくなかったので 避難する必要がないと思ったから 津波が来ても自分の家の中にいれば 大丈夫だと思ったから 大きな津波が来るとは思わなかったから 1960年のチリ地震津波よりも被害範囲は小さい と思ったから 津波は来ないと思ったから 堤防があるため、津波が来ないと思ったから 家を離れられない用事・事情があったから 避難の必要は感じたが(自分または家族の) 心身が不自由で移動できなかったから どこに避難していいか分からなかったから 周囲の人が誰も避難しなかったから 避難するのが面倒だったから 外出中で、避難する必要のないところにいたから その他 「外出中で避難する必要のないところにいた」と答えた人がもっとも多く(221 人)、これは避 難しなかった人の30%に相当する。これとほぼ同数の理由が「大きな津波が来るとは思わなかっ た」(219 人)であり、「他地域に到達した津波が大きくなかった」(184 人)、「津波が来ても家の 中にいれば大丈夫だと思った」(138 人)、「周囲の人が誰も避難しなかった」(119 人)の順に続 いている。- 14 - 避難しなかった理由の各項目の選択者数(選択率)を、男女別に示す。 男性(N=334) 女性(N=375) 避難指示が出ていることを知らなかったから 31 (9.3%) 34 (9.1%) 他地域に到達した津波が大きくなかったので避難する必要がないと思ったから 92 (27.5%) 85 (22.7%) 津波が来ても自分の家の中にいれば大丈夫だと思ったから 61 (18.3%) 71 (18.9%) 大きな津波が来るとは思わなかったから 94 (28.1%) 116 (30.9%) 1960 年のチリ地震津波よりも被害範囲は小さいと思ったから 36 (10.8%) 27 (7.2%) 津波は来ないと思ったから 28 (8.4%) 42 (11.2%) 堤防があるため、津波が来ないと思ったから 15 (4.5%) 13 (3.5%) 家を離れられない用事・事情があったから 17 (5.1%) 23 (6.1%) 避難の必要は感じたが(自分または家族の)心身が不自由で移動できなかったから 11 (3.3%) 23 (6.1%) どこに避難していいか分からなかったから 44 (13.2%) 54 (14.4%) 周囲の人が誰も避難しなかったから 48 (14.4%) 66 (17.6%) 避難するのが面倒だったから 11 (3.3%) 20 (5.3%) 外出中で、避難する必要のないところにいたから 101 (30.2%) 115 (30.7%) その他 44 (13.2%) 71 (18.9%) 性別の違いによる大きな差はみられない。
- 15 - 避難しなかった理由の各項目の選択者数(選択率)を、年齢別に示す。 10 歳代 (N=22) 20 歳代 (N=78) 30 歳代 (N=115) 40 歳代 (N=105) 50 歳代 (N=172) 60 歳代 (N=150) 70 歳代 (N=62) 80 歳上 (N=24) 避難指示が出ていることを知ら なかったから 1 (4.5%) 9 (11.5%) 10 (8.7%) 9 (8.6%) 15 (8.7%) 11 (7.3%) 6 (9.7%) 4 (16.7%) 他地域に到達した津波が大きく なかったので避難する必要がな いと思ったから 6 (27.3%) 15 (19.2%) 18 (15.7%) 28 (26.7%) 44 (25.6%) 49 (32.7%) 15 (24.2%) 4 (16.7%) 津波が来ても自分の家の中にい れば大丈夫だと思ったから 10 (45.5%) 13 (16.7%) 23 (20.0%) 15 (14.3%) 29 (16.9%) 30 (20.0%) 14 (22.6%) 3 (12.5%) 大きな津波が来るとは思わなか ったから 7 (31.8%) 30 (38.5%) 27 (23.5%) 26 (24.8%) 52 (30.2%) 49 (32.7%) 22 (35.5%) 4 (16.7%) 1960 年のチリ地震津波よりも被 害範囲は小さいと思ったから 1 (4.5%) 0 (0.0%) 4 (3.5%) 6 (5.7%) 13 (7.6%) 28 (18.7%) 12 (19.4%) 0 (0.0%) 津波は来ないと思ったから 7 (31.8%) 14 (17.9%) 8 (7.0%) 10 (9.5%) 12 (7.0%) 10 (6.7%) 10 (16.1%) 2 (8.3%) 堤防があるため、津波が来ない と思ったから 1 (4.5%) 4 (5.1%) 0 (0.0%) 6 (5.7%) 6 (3.5%) 7 (4.7%) 4 (6.5%) 1 (4.2%) 家を離れられない用事・事情が あったから 0 (0.0%) 6 (7.7%) 3 (2.6%) 5 (4.8%) 10 (5.8%) 14 (9.3%) 1 (1.6%) 0 (0.0%) 避難の必要は感じたが(自分ま たは家族の)心身が不自由で移 動できなかったから 1 (4.5%) 0 (0.0%) 2 (1.7%) 6 (5.7%) 10 (5.8%) 5 (3.3%) 3 (4.8%) 9 (37.5%) どこに避難していいか分からな かったから 4 (18.2%) 6 (7.7%) 17 (14.8%) 15 (14.3%) 19 (11.0%) 28 (18.7%) 6 (9.7%) 3 (12.5%) 周囲の人が誰も避難しなかった から 7 (31.8%) 13 (16.7%) 18 (15.7%) 23 (21.9%) 22 (12.8%) 29 (19.3%) 6 (9.7%) 1 (4.2%) 避難するのが面倒だったから 5 (22.7%) 6 (7.7%) 5 (4.3%) 4 (3.8%) 6 (3.5%) 2 (1.3%) 1 (1.6%) 1 (4.2%) 外出中で、避難する必要のない ところにいたから 4 (18.2%) 31 (39.7%) 47 (40.9%) 30 (28.6%) 59 (34.3%) 34 (22.7%) 13 (21.0%) 3 (12.5%) その他 4 (18.2%) 13 (16.7%) 21 (18.3%) 13 (12.4%) 37 (21.5%) 21 (14.0%) 5 (8.1%) 3 (12.5%) 「大きな津波が来るとは思わなかった」はどの年齢でも比較的多く挙げられている。「1960 年 のチリ地震津波よりも被害範囲は小さいと思った」は経験者が多いと思われる60 歳代と 70 歳代 で割合が高くなっている。データ数は多くないものの、「心身が不自由で移動できなかった」は 80 歳以上の特徴であり、「家の中にいれば大丈夫だと思った」「津波は来ないと思ったから」「周 囲の人が誰も避難しなかった」「避難するのが面倒だった」は、10 歳代に多い傾向がある。20 歳 代、30 歳代は外出中だった割合がやや高めである。
- 16 - 避難しなかった理由の各項目の選択者数(選択率)を、家族構成別に示す。 単身 (N=56) 夫婦2人 (N=176) 二世代 (N=355) 三世代 (N=128) 避難指示が出ていることを知らなかったから 7 (12.5%) 21 (11.9%) 29 (8.2%) 6 (4.7%) 他地域に到達した津波が大きくなかったので避難する必要がな いと思ったから 15 (26.8%) 56 (31.8%) 86 (24.2%) 25 (19.5%) 津波が来ても自分の家の中にいれば大丈夫だと思ったから 11 (19.6%) 32 (18.2%) 76 (21.4%) 19 (14.8%) 大きな津波が来るとは思わなかったから 18 (32.1%) 53 (30.1%) 113 (31.8%) 28 (21.9%) 1960 年のチリ地震津波よりも被害範囲は小さいと思ったから 4 (7.1%) 18 (10.2%) 35 (9.9%) 5 (3.9%) 津波は来ないと思ったから 4 (7.1%) 14 (8.0%) 38 (10.7%) 14 (10.9%) 堤防があるため、津波が来ないと思ったから 3 (5.4%) 8 (4.5%) 14 (3.9%) 4 (3.1%) 家を離れられない用事・事情があったから 0 (0.0%) 8 (4.5%) 18 (5.1%) 12 (9.4%) 避難の必要は感じたが(自分または家族の)心身が不自由で移動 できなかったから 0 (0.0%) 2 (1.1%) 26 (7.3%) 7 (5.5%) どこに避難していいか分からなかったから 6 (10.7%) 30 (17.0%) 49 (13.8%) 9 (7.0%) 周囲の人が誰も避難しなかったから 10 (17.9%) 31 (17.6%) 55 (15.5%) 16 (12.5%) 避難するのが面倒だったから 2 (3.6%) 3 (1.7%) 21 (5.9%) 5 (3.9%) 外出中で、避難する必要のないところにいたから 23 (41.1%) 44 (25.0%) 98 (27.6%) 49 (38.3%) その他 8 (14.3%) 30 (17.0%) 55 (15.5%) 21 (16.4%) 家族構成の違いによる大きな差はみられない。三世代では、「大きな津波が来るとは思わなかっ た」がやや少なめである。
- 17 - 避難しなかった理由の各項目の選択者数(選択率)を、住まいの種類別に示す。 木造一戸建て (平屋) (N=57) 木造一戸建て (2 階建以上) (N=389) 鉄骨一戸建て (平屋) (N=4) 鉄骨一戸建て (2 階建以上) (N=58) アパート・マ ンション 1 階 (N=59) アパート・マ ンション(2 階 以上)(N=164) 避難指示が出ていることを知らなかったか ら 3 (5.3%) 35 (9.0%) 1 (25.0%) 6 (10.3%) 7 (11.9%) 13 (7.9%) 他地域に到達した津波が大きくなかったの で避難する必要がないと思ったから 10 (17.5%) 102 (26.2%) 1 (25.0%) 15 (25.9%) 15 (25.4%) 41 (25.0%) 津波が来ても自分の家の中にいれば大丈夫 だと思ったから 8 (14.0%) 50 (12.9%) 1 (25.0%) 12 (20.7%) 3 (5.1%) 63 (38.4%) 大きな津波が来るとは思わなかったから 15 (26.3%) 121 (31.1%) 1 (25.0%) 14 (24.1%) 18 (30.5%) 48 (29.3%) 1960 年のチリ地震津波よりも被害範囲は小 さいと思ったから 6 (10.5%) 38 (9.8%) 0 (0.0%) 5 (8.6%) 2 (3.4%) 13 (7.9%) 津波は来ないと思ったから 9 (15.8%) 37 (9.5%) 0 (0.0%) 7 (12.1%) 6 (10.2%) 14 (8.5%) 堤防があるため、津波が来ないと思ったから 1 (1.8%) 20 (5.1%) 0 (0.0%) 3 (5.2%) 3 (5.1%) 3 (1.8%) 家を離れられない用事・事情があったから 3 (5.3%) 26 (6.7%) 0 (0.0%) 6 (10.3%) 2 (3.4%) 3 (1.8%) 避難の必要は感じたが(自分または家族の) 心身が不自由で移動できなかったから 2 (3.5%) 28 (7.2%) 0 (0.0%) 2 (3.4%) 1 (1.7%) 3 (1.8%) どこに避難していいか分からなかったから 6 (10.5%) 43 (11.1%) 1 (25.0%) 7 (12.1%) 12 (20.3%) 30 (18.3%) 周囲の人が誰も避難しなかったから 4 (7.0%) 57 (14.7%) 1 (25.0%) 7 (12.1%) 18 (30.5%) 32 (19.5%) 避難するのが面倒だったから 2 (3.5%) 15 (3.9%) 0 (0.0%) 1 (1.7%) 6 (10.2%) 7 (4.3%) 外出中で、避難する必要のないところにいた から 21 (36.8%) 114 (29.3%) 2 (50.0%) 14 (24.1%) 17 (28.8%) 51 (31.1%) その他 8 (14.0%) 56 (14.4%) 0 (0.0%) 8 (13.8%) 13 (22.0%) 30 (18.3%) アパート・マンションの 2 階以上の居住者は「津波が来ても自分の家の中にいれば大丈夫だと 思った」という理由がやや多くなっている。
- 18 - 避難しなかった理由の各項目の選択者数(選択率)を、居住期間別に示す。 1 年未満 (N=22) 1 年以上 5 年未満 (N=122) 5 年以上 10 年未満 (N=89) 10 年以上 20 年未満 (N=158) 20 年以上 30 年未満 (N=242) 30 年以上 40 年未満 (N=51) 40 年以上 50 年未満 (N=11) 50 年以上 (N=42) 避難指示が出ていることを知ら なかったから 5 (22.7%) 8 (6.6%) 11 (12.4%) 14 (8.9%) 23 (9.5%) 3 (5.9%) 0 (0.0%) 1 (2.4%) 他地域に到達した津波が大きく なかったので避難する必要がな いと思ったから 5 (22.7%) 31 (25.4%) 20 (22.5%) 44 (27.8%) 68 (28.1%) 8 (15.7%) 2 (18.2%) 6 (14.3%) 津波が来ても自分の家の中にい れば大丈夫だと思ったから 4 (18.2%) 28 (23.0%) 15 (16.9%) 37 (23.4%) 42 (17.4%) 5 (9.8%) 0 (0.0%) 7 (16.7%) 大きな津波が来るとは思わなか ったから 9 (40.9%) 41 (33.6%) 26 (29.2%) 42 (26.6%) 80 (33.1%) 7 (13.7%) 0 (0.0%) 14 (33.3%) 1960 年のチリ地震津波よりも被 害範囲は小さいと思ったから 1 (4.5%) 8 (6.6%) 2 (2.2%) 16 (10.1%) 26 (10.7%) 6 (11.8%) 1 (9.1%) 4 (9.5%) 津波は来ないと思ったから 3 (13.6%) 15 (12.3%) 4 (4.5%) 21 (13.3%) 23 (9.5%) 3 (5.9%) 1 (9.1%) 4 (9.5%) 堤防があるため、津波が来ない と思ったから 2 (9.1%) 4 (3.3%) 3 (3.4%) 4 (2.5%) 13 (5.4%) 1 (2.0%) 0 (0.0%) 3 (7.1%) 家を離れられない用事・事情が あったから 1 (4.5%) 3 (2.5%) 4 (4.5%) 8 (5.1%) 15 (6.2%) 5 (9.8%) 1 (9.1%) 3 (7.1%) 避難の必要は感じたが(自分ま たは家族の)心身が不自由で移 動できなかったから 0 (0.0%) 5 (4.1%) 1 (1.1%) 2 (1.3%) 13 (5.4%) 10 (19.6%) 3 (27.3%) 2 (4.8%) どこに避難していいか分からな かったから 4 (18.2%) 23 (18.9%) 11 (12.4%) 31 (19.6%) 28 (11.6%) 1 (2.0%) 0 (0.0%) 1 (2.4%) 周囲の人が誰も避難しなかった から 3 (13.6%) 31 (25.4%) 14 (15.7%) 27 (17.1%) 41 (16.9%) 2 (3.9%) 0 (0.0%) 1 (2.4%) 避難するのが面倒だったから 1 (4.5%) 11 (9.0%) 1 (1.1%) 6 (3.8%) 8 (3.3%) 0 (0.0%) 1 (9.1%) 3 (7.1%) 外出中で、避難する必要のない ところにいたから 8 (36.4%) 37 (30.3%) 25 (28.1%) 47 (29.7%) 70 (28.9%) 17 (33.3%) 4 (36.4%) 13 (31.0%) その他 6 (27.3%) 20 (16.4%) 22 (24.7%) 17 (10.8%) 29 (12.0%) 16 (31.4%) 1 (9.1%) 7 (16.7%) 居住期間が短い人は長い人に比べて、「避難指示が出ていることを知らなかったから」「大きな 津波が来るとは思わなかった」「津波は来ないと思った」という理由を挙げる割合が高くなってい る。
- 19 - B-2.どのような情報(あるいはどのような人からの勧め)があれば避難したと思いますか(上位3つまで○ をつけてください)。
どのような情報(勧め)で避難したか(N=737)
327 163 114 140 284 447 25 67 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 市職員・消防団などの訪問による避難の勧め 町内会役員の訪問による避難の勧め 近所の人や知人の訪問による避難の勧め 家族による避難の勧め 明確な避難場所の指定 津波の詳細情報(○○地区まで浸水の恐れあり、等) どのような情報や勧めがあっても避難しなかった その他 4つ以上に○をつけたケースが7 件あったが、それらも含めて集計を行った。避難行動を起こ すための情報として「津波の詳細情報(○○地区まで浸水の恐れあり、など)」を挙げた人がもっ とも多かった(447 人、60.7%)。他者の訪問による避難の勧めとしては「市職員や消防団などの 訪問による避難の勧め」を挙げた人が多かった(327 人、44.4%)。 どのような情報(勧め)があれば避難したかを、男女別に示す。 男性 (N=334) 女性 (N=375) 市職員・消防団などの訪問による避難の勧め 157 (47.0%) 162 (43.2%) 町内会役員の訪問による避難の勧め 71 (21.3%) 88 (23.5%) 近所の人や知人の訪問による避難の勧め 47 (14.1%) 64 (17.1%) 家族による避難の勧め 58 (17.4%) 78 (20.8%) 明確な避難場所の指定 120 (35.9%) 160 (42.7%) 津波の詳細情報(○○地区まで浸水の恐れあり,等) 202 (60.5%) 232 (61.9%) どのような情報や勧めがあっても避難しなかった 14 (4.2%) 10 (2.7%) その他 28 (8.4%) 35 (9.3%) 性別の違いによる大きな差は見られない。- 20 - どのような情報(勧め)があれば避難したかを、年齢別に示す。 10 歳代 (N=22) 20 歳代 (N=78) 30 歳代 (N=115) 40 歳代 (N=105) 50 歳代 (N=172) 60 歳代 (N=150) 70 歳代 (N=62) 80 歳上 (N=24) 市職員・消防団などの訪問によ る避難の勧め 6 (27.3%) 42 (53.8%) 56 (48.7%) 53 (50.5%) 77 (44.8%) 61 (40.7%) 26 (41.9%) 3 (12.5%) 町内会役員の訪問による避難の 勧め 4 (18.2%) 15 (19.2%) 21 (18.3%) 16 (15.2%) 33 (19.2%) 43 (28.7%) 22 (35.5%) 6 (25.0%) 近所の人や知人の訪問による避 難の勧め 5 (22.7%) 13 (16.7%) 16 (13.9%) 17 (16.2%) 31 (18.0%) 14 (9.3%) 14 (22.6%) 4 (16.7%) 家族による避難の勧め 7 (31.8%) 25 (32.1%) 16 (13.9%) 16 (15.2%) 25 (14.5%) 26 (17.3%) 17 (27.4%) 5 (20.8%) 明確な避難場所の指定 12 (54.5%) 30 (38.5%) 48 (41.7%) 51 (48.6%) 63 (36.6%) 63 (42.0%) 10 (16.1%) 4 (16.7%) 津波の詳細情報(○○地区まで 浸水の恐れあり,等) 14 (63.6%) 55 (70.5%) 77 (67.0%) 76 (72.4%) 111 (64.5%) 82 (54.7%) 23 (37.1%) 6 (25.0%) どのような情報や勧めがあって も避難しなかった 1 (4.5%) 1 (1.3%) 3 (2.6%) 1 (1.0%) 7 (4.1%) 7 (4.7%) 3 (4.8%) 1 (4.2%) その他 1 (4.5%) 6 (7.7%) 11 (9.6%) 6 (5.7%) 17 (9.9%) 12 (8.0%) 9 (14.5%) 3 (12.5%) 「市職員・消防団などの訪問による避難の勧め」は、10 歳代を除くと、若い年齢ほど選択され る傾向にある。逆に「町内会役員の訪問による避難の勧め」は、高年層で選択される傾向が高い。 「家族による避難の勧め」は中年層で少なめだが若年層と高年層で若干多めである。「明確な避難 場所の指定」や「津波の詳細情報」は全体的に選択率が高いが、高年層では比較的低い。以上の ことから、高齢者は、具体的な情報よりもふだんからつながりの深い家族や町内会役員による勧 めによって避難行動をとる可能性があり、町内会とのつながりが弱い比較的若い世代は、具体的 な情報や市職員等の勧め(とくに若年者は、それに加えて家族の勧め)によって避難行動をとる 可能性を高めることができるのではないだろうか。
- 21 - どのような情報(勧め)があれば避難したかを、家族構成別に示す。 単身 (N=56) 夫婦2人 (N=176) 二世代 (N=355) 三世代 (N=128) 市職員・消防団などの訪問による避難の勧め 29 (51.8%) 77 (43.8%) 164 (46.2%) 46 (35.9%) 町内会役員の訪問による避難の勧め 13 (23.2%) 43 (24.4%) 76 (21.4%) 25 (19.5%) 近所の人や知人の訪問による避難の勧め 14 (25.0%) 25 (14.2%) 55 (15.5%) 16 (12.5%) 家族による避難の勧め 3 (5.4%) 33 (18.8%) 62 (17.5%) 40 (31.3%) 明確な避難場所の指定 21 (37.5%) 70 (39.8%) 132 (37.2%) 50 (39.1%) 津波の詳細情報(○○地区まで浸水の恐れあり,等) 36 (64.3%) 112 (63.6%) 218 (61.4%) 70 (54.7%) どのような情報や勧めがあっても避難しなかった 3 (5.4%) 6 (3.4%) 10 (2.8%) 5 (3.9%) その他 5 (8.9%) 18 (10.2%) 31 (8.7%) 11 (8.6%) 単身者には「家族による避難の勧め」が期待できない分、「市職員・消防団」や「近所の人や知 人」の訪問による避難の勧めが比較的高い割合で選択されている。三世代の人の場合は「家族に よる勧め」の割合が、他の家族構成に比べて高い。 どのような情報(勧め)があれば避難したかを、住居の種類別に示す。 木造一戸建て (平屋) (N=57) 木造一戸建て (2階以上) (N=389) 鉄骨一戸建て (平屋) (N=4) 鉄骨一戸建て (2階以上) (N=58) アパート・マン ション(1 階) (N=59) アパート・マン ション(2 階以 上) (N=164) 市職員・消防団などの訪問によ る避難の勧め 23 (40.4%) 161 (41.4%) 1 (25.0%) 28 (48.3%) 23 (39.0%) 88 (53.7%) 町内会役員の訪問による避難 の勧め 19 (33.3%) 79 (20.3%) 1 (25.0%) 15 (25.9%) 9 (15.3%) 40 (24.4%) 近所の人や知人の訪問による 避難の勧め 6 (10.5%) 56 (14.4%) 0 (0.0%) 10 (17.2%) 9 (15.3%) 32 (19.5%) 家族による避難の勧め 9 (15.8%) 87 (22.4%) 1 (25.0%) 9 (15.5%) 12 (20.3%) 21 (12.8%) 明確な避難場所の指定 16 (28.1%) 132 (33.9%) 1 (25.0%) 26 (44.8%) 30 (50.8%) 76 (46.3%) 津波の詳細情報(○○地区まで 浸水の恐れあり,等) 23 (40.4%) 233 (59.9%) 3 (75.0%) 39 (67.2%) 37 (62.7%) 109 (66.5%) どのような情報や勧めがあっ ても避難しなかった 3 (5.3%) 14 (3.6%) 1 (25.0%) 1 (1.7%) 0 (0.0%) 6 (3.7%) その他 4 (7.0%) 47 (12.1%) 0 (0.0%) 3 (5.2%) 3 (5.1%) 10 (6.1%) 鉄骨一戸建てやアパート・マンション居住者は「明確な避難場所の指定」や「津波の詳細情報」 など、避難のための情報を挙げる割合が高い。その一方で、アパート・マンションの2 階以上の 居住者の「市職員・消防団などの訪問による避難の勧め」が他に比べて高いことも興味深い。
- 22 - どのような情報(勧め)があれば避難したかを、居住期間別に示す。 1 年未満 (N=22) 1 年以上 5 年未満 (N=122) 5 年以上 10 年未満 (N=89) 10 年以上 20 年未満 (N=158) 20 年以上 30 年未満 (N=242) 30 年以上 40 年未満 (N=51) 40 年以上 50 年未満 (N=11) 50 年以上 (N=42) 市職員・消防団などの訪問によ る避難の勧め 14 (63.6%) 56 (45.9%) 40 (44.9%) 75 (47.5%) 101 (41.7%) 22 (43.1%) 5 (45.5%) 14 (33.3%) 町内会役員の訪問による避難の 勧め 9 (40.9%) 19 (15.6%) 19 (21.3%) 35 (22.2%) 58 (24.0%) 11 (21.6%) 2 (18.2%) 10 (23.8%) 近所の人や知人の訪問による避 難の勧め 6 (27.3%) 19 (15.6%) 9 (10.1%) 28 (17.7%) 39 (16.1%) 4 (7.8%) 0 (0.0%) 9 (21.4%) 家族による避難の勧め 2 (9.1%) 15 (12.3%) 16 (18.0%) 31 (19.6%) 58 (24.0%) 7 (13.7%) 3 (27.3%) 8 (19.0%) 明確な避難場所の指定 10 (45.5%) 56 (45.9%) 38 (42.7%) 68 (43.0%) 83 (34.3%) 16 (31.4%) 3 (27.3%) 10 (23.8%) 津波の詳細情報(○○地区まで 浸水の恐れあり,等) 15 (68.2%) 75 (61.5%) 59 (66.3%) 107 (67.7%) 152 (62.8%) 19 (37.3%) 6 (54.5%) 14 (33.3%) どのような情報や勧めがあって も避難しなかった 0 (0.0%) 2 (1.6%) 1 (1.1%) 6 (3.8%) 7 (2.9%) 4 (7.8%) 1 (9.1%) 4 (9.5%) その他 2 (9.1%) 15 (12.3%) 5 (5.6%) 9 (5.7%) 21 (8.7%) 11 (21.6%) 1 (9.1%) 3 (7.1%) 居住期間の短い人ほど「明確な避難場所の指定」や「津波の詳細情報」など、避難のための情 報を挙げる割合が高い傾向がある。
- 23 - 4.避難住民の行動および避難所での状況 A-12で「避難した」と回答した974 人に対して、避難行動の詳細や避難所での状況につい て集計を行った。 C-1.避難したきっかけは何でしたか(影響力の大きかったもの上位3つまで○をつけてください)。
避難したきっかけ(N=974)
542 72 7 427 58 230 107 330 282 65 0 100 200 300 400 500 600 テ レ ビ の 報 道 を 見 て そ の 他 4つ以上に○をつけたケースが13 件あったが、それらも含めて集計を行った。「テレビの報道 を見て」がもっとも多く(542 件)、全体の 55.6%を占めた。次いで、「区・消防署の広報車の呼 びかけを聞いて」(427 件、43.8%)、「町内会・自主防災組織からの連絡を受けて」(330 件、33.9%)、 「津波情報伝達システムの音声を聞いて」(282 件、29.0%)の順となった。 C-1の結果をA-9の避難情報の入手先データと対応させて、各情報源が実際の避難行動の きっかけとなった割合(すなわち、避難行動への影響力の大きさ)を、以下の式により算出して みた。 避難行動への影響力=(避難したきっかけとして選択された頻度)/(避難情報の入手源として選択された頻度)×100- 24 - 0 20 40 60 80 100 120 140 テレビ ラジオ インターネット 区・消防署の広報車 友人・知人 家族 ヘリコプター 町内会・自主防災組織 津波情報伝達システム 「家族」が100 を超えているが、これは家族を避難情報の情報源とはみなしていない(あるい は同時に情報を共有したために情報源ではない)ものの避難行動のきっかけとして影響力が大き かったと答えている人がいることを示している。そのような回答があったことも踏まえた上で図 を見てみると、「家族」「町内会・自主防災組織」「区・消防署の広報車」の影響力が大きいことが わかる。一方、「テレビ」「ラジオ」「インターネット」の影響力は相対的に低い。とくにテレビは 情報源としては絶対的な地位にあるが、住民の避難行動への影響力という点では必ずしも力が大 きいわけではないということがわかる。 避難したきっかけを、男女別に示す。 男性(N=392) 女性(N=548) テレビの報道を見て 216 (55.1%) 309 (56.4%) ラジオの報道を聞いて 45 (11.5%) 26 (4.7%) インターネットを見て 1 (0.3%) 6 (1.1%) 区・消防署の広報車の呼びかけを聞いて 169 (43.1%) 244 (44.5%) 友人・知人に誘われて 17 (4.3%) 37 (6.8%) 家族に促されて 77 (19.6%) 145 (26.5%) ヘリコプターの呼びかけを聞いて 47 (12.0%) 56 (10.2%) 町内会・自主防災組織からの連絡を受けて 122 (31.1%) 195 (35.6%) 津波情報伝達システムの音声を聞いて 122 (31.1%) 150 (27.4%) その他 23 (5.9%) 41 (7.5%) 女性の方が男性に比べて、「町内会・自主防災組織からの連絡を受けて」「家族に促されて」「友 人・知人に誘われて」などの割合が若干高く、他者からの直接的な働きかけを受けて避難する傾 向がうかがえる。
- 25 - 避難したきっかけを、年齢別に示す。 10 歳代 (N=19) 20 歳代 (N=74) 30 歳代 (N=159) 40 歳代 (N=133) 50 歳代 (N=175) 60 歳代 (N=218) 70 歳代 (N=113) 80 歳上 (N=61) テレビの報道を見て 8 (42.1%) 37 (50.0%) 96 (60.4%) 77 (57.9%) 105 (60.0%) 118 (54.1%) 56 (49.6%) 34 (55.7%) ラジオの報道を聞いて 0 (0.0%) 4 (5.4%) 4 (2.5%) 7 (5.3%) 13 (7.4%) 29 (13.3%) 11 (9.7%) 4 (6.6%) インターネットを見て 0 (0.0%) 2 (2.7%) 1 (0.6%) 3 (2.3%) 1 (0.6%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 区・消防署の広報車の呼びかけ を聞いて 2 (10.5%) 25 (33.8%) 65 (40.9%) 67 (50.4%) 73 (41.7%) 110 (50.5%) 53 (46.9%) 22 (36.1%) 友人・知人に誘われて 1 (5.3%) 9 (12.2%) 10 (6.3%) 8 (6.0%) 14 (8.0%) 6 (2.8%) 3 (2.7%) 5 (8.2%) 家族に促されて 14 (73.7%) 33 (44.6%) 46 (28.9%) 33 (24.8%) 27 (15.4%) 28 (12.8%) 16 (14.2%) 29 (47.5%) ヘリコプターの呼びかけを聞い て 1 (5.3%) 5 (6.8%) 10 (6.3%) 3 (2.3%) 21 (12.0%) 35 (16.1%) 17 (15.0%) 13 (21.3%) 町内会・自主防災組織からの連 絡を受けて 8 (42.1%) 13 (17.6%) 28 (17.6%) 33 (24.8%) 61 (34.9%) 112 (51.4%) 48 (42.5%) 20 (32.8%) 津波情報伝達システムの音声を 聞いて 4 (21.1%) 21 (28.4%) 42 (26.4%) 41 (30.8%) 65 (37.1%) 59 (27.1%) 32 (28.3%) 13 (21.3%) その他 3 (15.8%) 5 (6.8%) 18 (11.3%) 11 (8.3%) 12 (6.9%) 9 (4.1%) 4 (3.5%) 2 (3.3%) 「テレビ」はどの年齢層においても半数程度かそれ以上の人が挙げている。「広報車の呼びかけ」 は 30 歳代~70 歳代にかけて、「家族に促されて」は 20 歳代以下と 80 歳代以上で比較的割合が高 い。「津波情報伝達システム」は 50 歳代で割合がやや高く、「町内会・自主防災組織からの連絡」 は 60 歳代~70 歳代で比較的割合が高い。 避難したきっかけを、家族構成別に示す。 単身 (N=42) 夫婦2人 (N=228) 二世代 (N=420) 三世代 (N=253) テレビの報道を見て 21 (50.0%) 132 (57.9%) 245 (58.3%) 120 (47.4%) ラジオの報道を聞いて 3 (7.1%) 29 (12.7%) 31 (7.4%) 8 (3.2%) インターネットを見て 1 (2.4%) 2 (0.9%) 2 (0.5%) 1 (0.4%) 区・消防署の広報車の呼びかけを聞いて 17 (40.5%) 94 (41.2%) 182 (43.3%) 121 (47.8%) 友人・知人に誘われて 6 (14.3%) 8 (3.5%) 30 (7.1%) 11 (4.3%) 家族に促されて 2 (4.8%) 34 (14.9%) 114 (27.1%) 75 (29.6%) ヘリコプターの呼びかけを聞いて 4 (9.5%) 20 (8.8%) 43 (10.2%) 34 (13.4%) 町内会・自主防災組織からの連絡を受けて 13 (31.0%) 87 (38.2%) 129 (30.7%) 91 (36.0%) 津波情報伝達システムの音声を聞いて 10 (23.8%) 68 (29.8%) 123 (29.3%) 77 (30.4%) その他 2 (4.8%) 15 (6.6%) 27 (6.4%) 16 (6.3%) 「家族に誘われて」は、三世代、二世代、夫婦2 人、単身の順になっている。大家族ほど、家 族による働きかけによって避難行動が起きやすいものと思われる。
- 26 - C-2.どこへ避難しましたか。
避難場所(1ヶ所目)(N=974)
19.4% 3.1% 3.5% 0.6% 30.7% 37.3% 5.4% 指定避難所 市の公共施設 津波避難ビル 集会場等地域の施設 友人・知人・親戚宅 その他 無回答・複数回答 「その他」で「親戚宅」と回答したケースは「友人・知人・親戚宅」に含めて集計した。「友人・ 知人・親戚宅」(30.7%)や「その他」(37.3%)が多かった。指定避難所への避難は 19.4%、市 の公共施設へは 3.1%、津波避難ビルへは 3.5%、集会場等地域の施設へは 0.6%であり、これら を合わせると、いわゆる避難所として普段から認識されている場所への避難は 26.6%であった。 「その他」の記述項目を詳細に分類したものが以下の図である。避難場所(1ヶ所目)「その他」内訳
0%
20%
40%
60%
80%
100%
他地区 海岸から離れた場所 高台・山 公園 仕事場 病院 商業施設・娯楽施設 公共施設・文化施設等 駐車場 建物の高層階・屋上 個人宅 記述なし その他(分類不能を含む) 具体的な地名を挙げているものや居住地区外と答えているものは「他地区」、場所として海岸や 警戒区域からの距離に注目している記述は「海岸から離れた場所」、高さに注目している記述は「高 台・山」に、それぞれ分類した。また、施設名を挙げた上でその駐車場や屋上などと明記してい るものについては、それぞれ「駐車場」「建物の高層階・屋上」に分類した。分類結果より、「そ の他」の避難場所としては、商業施設・娯楽施設が多いことがわかった。- 27 -
避難場所(2ヵ所目)(N=106)
12.3% 18.9% 4.7% 0.9% 30.2% 33.0% 指定避難所 市の公共施設 津波避難ビル 集会場等地域の施設 友人・知人・親戚宅 その他避難場所(2ヵ所目)「その他」内訳
0%
20%
40%
60%
80%
100%
他地区 海岸から離れた場所 高台・山 公園 仕事場 病院 商業施設・娯楽施設 公共施設・文化施設等 駐車場 建物の高層階・屋上 個人宅 記述なし その他(分類不能を含む) 2 か所目を回答したケースは 106 件で、避難した人の 10.9%であった。ここでも「友人・知人・ 親戚宅」(30.2%)と「その他」(33.0%)が多い。さらに「その他」の内訳をみると、約 3 分の 1 が「商業施設・娯楽施設」であった。「その他」と回答しながら記述欄に記述のない回答も同数 程度あった。 1 ヶ所目の避難場所を、男女別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男性(N=392) 女性(N=548) 指定避難所 市の公共施設 津波避難ビル 集会場等地域の施設 友人・知人・親戚宅 その他の場所 無回答・複数回答 指定避難所への避難率は男性の方が高く、友人・知人・親戚宅への避難率は女性の方が高い。- 28 - 1 ヶ所目の避難場所を、年齢別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 10歳代(N= 19) 20歳代(N= 74) 30歳代(N=159) 40歳代(N=133) 50歳代(N=175) 60歳代(N=218) 70歳代(N=113) 80歳以上(N= 61) 指定避難所 市の公共施設 津波避難ビル 集会場等地域の施設 友人・知人・親戚宅 その他の場所 無回答・複数回答 年齢が高くなるほど指定避難所への避難率が高くなっている。 1 ヶ所目の避難場所を、家族構成別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 単身(N= 42) 夫婦2人(N=228) 二世代(N=420) 三世代(N=253) その他(N= 21) 指定避難所 市の公共施設 津波避難ビル 集会場等地域の施設 友人・知人・親戚宅 その他の場所 無回答・複数回答 単身者と三世代で指定避難所への避難率が高い。
- 29 - C-3.1 か所目の避難場所へ避難した理由は何ですか。
1ヶ所目への避難理由(N=974)
17.0% 7.9% 23.7% 11.2% 32.3% 7.8% 普段からその場所へ避難することに決めていた 友人・知人に誘われた 家族に促された その場所に行くように勧められた その他 無回答・複数回答 「その他」が最も多く(32.3%)、「家族に促された」がそれに次いでいる(23.7%)。「その他」 の内訳を分類すると以下のようになった。1ヶ所目への避難理由「その他」内訳
0% 20% 40% 60% 80% 100% 避難場所としての安全性 避難場所としての利便性 指定避難所に対する不安・不便 他者からの指示・勧め・誘い 避難とは異なる目的 漠然とした理由・自己判断 その他 複数回答 不明確・特定不能 記述なし 「避難場所としての安全性」には、海岸からの距離・高さ・頑強性が含まれる。「避難場所とし ての利便性」には、子どもを飽きさせないことや高齢者の介護など家族としての利便性のほか、 ペットを連れていけるという利便性、車で行けるという利便性、気兼ねしないでよいといった心 理的な利便性等が含まれる。「指定避難所に対する不安・不便」は、実際に避難した場所の利便性 と表裏の関係にある場合も少なくないが、指定避難所に対する不安や不便さ等を明示的に述べた 場合にこのカテゴリーに分類した。「避難とは異なる目的」には、仕事、用事、買い物、食事、娯 楽、暇つぶしなどが含まれる。分類の結果、「避難所としての安全性」や「避難とは異なる目的」 がやや多めだが、避難の理由は多種多様であることがわかった。- 30 - 避難場所によって避難理由がどのように異なるかを以下に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 指定避難場所(N=189) 市の公共施設(N=30) 津波避難ビル(N=34) 集会場等地域の施設(N=6) 友人・知人・親戚宅(N=299) その他の場所(N=364) 普段から決めていた 友人・知人に誘われた 家族に促された そこへ行くよう勧められた その他 無回答・複数回答 指定避難所への避難者は、「普段から決めていた」(41.3%)または「そこへ行くよう勧められ た」(37.6%)という理由で避難したことがわかる。友人・知人・親戚宅へ避難した人は「家族に 促された」という理由が多く(38.8%)、家族の判断で指定避難所よりも親戚等のもとへ避難した ことがうかがえる。その他の場所への避難者は、6 割以上(61.3%)が「その他」の理由を挙げた。 これは先に述べたように、避難場所としての安全性や利便性を考えた上での行動、避難とは異な る目的(買い物、食事、娯楽、仕事、用事など)での行動をはじめとして、個々人の多様な理由 によりその他の場所への避難行動となったものと考えられる。 C-4.避難の際の移動手段はどれでしたか。
移動手段(N=974)
84.6% 0.5% 1.7% 9.2% 0.7% 3.2% 自動車 バイク 自転車 徒歩 その他 無回答・複数回答 自動車で移動した人が圧倒的に多かった(84.6%)。- 31 - 移動の際の手段を、男女別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男性(N=392) 女性(N=548) 自動車 バイク 自転車 徒歩 その他 無回答・複数回答 男性の方が女性よりも徒歩で移動した人の割合がやや高かった。 移動の際の手段を、年齢別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 10歳代(N= 19) 20歳代(N= 74) 30歳代(N=159) 40歳代(N=133) 50歳代(N=175) 60歳代(N=218) 70歳代(N=113) 80歳以上(N= 61) 自動車 バイク 自転車 徒歩 その他 無回答・複数回答 徒歩で移動した人の割合が高かった 50~70 歳代であり、若年層では徒歩での移動の割合が低 かった。 移動した際の手段を、家族構成別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 単身(N= 42) 夫婦2人(N=228) 二世代(N=420) 三世代(N=253) その他(N= 21) 自動車 バイク 自転車 徒歩 その他 無回答・複数回答 二世代や三世代の家族に比べて、単身者や夫婦2 人の家族で、徒歩での移動の割合がやや高か った。
- 32 - 移動手段を、避難場所(1 ヶ所目)別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 指定避難場所(N=189) 市の公共施設(N=30) 津波避難ビル(N=34) 集会場等地域の施設(N=6) 友人・知人・親戚宅(N=299) その他の場所(N=364) 自動車 バイク 自転車 徒歩 その他 無回答・複数回答 友人・知人・親戚宅やその他の場所への避難は、ほとんどが自動車での移動であった(それぞ れ95.3%、94.5%)。いわゆる避難所として普段から認識されている場所への避難においても自動 車での移動の割合が高いことがわかる。 C-5.何人の人と一緒に避難しましたか。
避難行動時の人数(N=974)
13.7% 20.3% 24.7% 19.0% 7.8% 5.1% 1.7% 0.5% 0.1% 2.0% 5.0% 単独 2人 3人 4人 5人 6人 7人 8人 9人 10人以上 無回答・不明 本人を含めて何人で避難したかを示した。2 人から 4 人の小集団で避難した人が多い。- 33 - 避難行動時の人数を、男女別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男性(N=392) 女性(N=548) 単独 2人 3人 4人 5人 6人 7人 8人 9人 10人以上 無回答・不明 男性の方が、単独での移動の割合がやや高かった。 避難行動時の人数を、年齢別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 10歳代(N= 19) 20歳代(N= 74) 30歳代(N=159) 40歳代(N=133) 50歳代(N=175) 60歳代(N=218) 70歳代(N=113) 80歳以上(N= 61) 単独 2人 3人 4人 5人 6人 7人 8人 9人 10人以上 無回答・不明 40 歳代以下は、2 人以下で移動した人の割合が相対的に低く、3 人以上で移動した人の割合が 高い。50 歳代以上になると、2 人以下で移動した人の割合が高くなる。各年代の家族構成と関係 するものと推察される。 避難行動時の人数を、家族構成別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 単身(N= 42) 夫婦2人(N=228) 二世代(N=420) 三世代(N=253) その他(N= 21) 単独 2人 3人 4人 5人 6人 7人 8人 9人 10人以上 無回答・不明 単身者は単独で、夫婦2 人家族は 2 人で、二世代は 3~4 人で、三世代は 3~6 人で、というよ うに、移動人数が家族の大きさとほぼ一致している。家族単位での避難行動が多かったことを裏 付ける証拠と言えよう。
- 34 - C-6.避難場所への到着時刻および避難場所から帰宅した時刻をお答えください。 以下のデータは除外して集計・分析を行った。 (1) 1か所目の到着時刻が 7 時以前のもの (2) 1か所目の到着時刻よりも帰宅のために避難場所を出た時刻の方が早いもの (3) 帰宅のために避難場所を出た時刻が翌日以降のもの 結果として936 件のデータが分析対象となった。 1 ヶ所目の避難場所への到着時刻、2 ヵ所目の避難場所への到着時刻、および帰宅のため避難場 所を出た時刻について、それぞれ、回答された時刻を数値としてとらえ、その平均を求めた。そ の結果、1 か所目の避難場所への平均到着時刻は 12 時 15 分(N=799)、2 か所目の避難場所に移 動した人のそこへの平均到着時刻は14 時 43 分(N=92)、帰宅のために避難場所を出た平均時刻 は17 時 36 分(N=741)であった。 避難場所への到着状況・避難場所からの帰宅状況を1 時間刻みで推移を示したのが以下の図で ある。横軸の目盛りは、表示時刻の30 分前から 30 分後までの範囲を示している。例えば、10:00 のところには、9 時 30 分以上 10 時 30 分未満の回答がカウントされている。 0 50 100 150 200 250 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00 避難場所到着 (1ヶ所目) 避難場所到着 (2ヶ所目) 避難場所から 帰宅 次に、避難場所の違いによって到着時刻に差があるかどうか調べた。「指定避難所」「市の公共 施設」「津波避難ビル」「集会場等地域の施設」へ避難した人(N=217)、友人・知人・親戚宅へ避 難した人(N=257)、その他の場所へ避難した人(N=295)の 3 群に分け、それぞれで平均到着 時刻を算出したところ、順に、12 時 10 分、12 時 16 分、12 時 17 分であり、3 群の間にほとん ど差はなかった。 さらに、避難場所からの帰宅時刻についても場所によって差があるかどうか調べた(2 ヵ所回 答者は2 ヵ所目からの帰宅時刻とした)。上と同様に、3 群(「指定避難所」「市の公共施設」「津
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波避難ビル」「集会場等地域の施設」(N=191)、友人・知人・親戚宅(N=246)、その他の場所 (N=277))に分け、それぞれで平均帰宅時刻を算出したところ、順に、17 時 33 分、18 時 19 分、 17 時 01 分となった。その他の場所からの帰宅時刻がもっとも早く、友人・知人・親戚宅からの 帰宅がもっとも遅かった。
- 36 - 以下のC-7~C-14は、避難所での様子や運営等について尋ねる質問項目である。したが って、1 ヶ所目または 2 ヵ所目のいずれかに、「指定避難所」「市の公共施設」「津波避難ビル」「集 会場等地域の施設」へ避難したと回答した人のみを集計・分析の対象とした(対象者は272 人)。 また、C―7、C-9、C-11、C-14における避難所の種類別集計を行うにあたっては、2 ヵ所に異なる種類の避難所を選択した回答データ(20 人分)はどちらの種類の避難所を対象とし て回答したか判断できないため除外して集計を行った。 C-7.避難所では、誰が避難所運営のスタッフか見分けがつきましたか。
避難所スタッフの見分けがついたか(N=272)
37.9% 30.1% 17.6% 14.3% 見分けがついた なんとなく見分けがついた 見分けがつかなかった 無回答 7 割弱(68.0%)の人が、「見分けがついた」「なんとなく見分けがついた」と回答した。 運営所スタッフの見分けがついたかどうかを、避難所の種類別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 指定避難所(N=181) 市の公共施設(N=34) 津波避難ビル(N=31) 集会場等地域の施設(N=6) 見分けがついた なんとなく見分けがついた 見分けがつかなかった 無回答 「見分けがついた」「なんとなく見分けがついた」を合わせた割合がもっとも高かったのは指定 避難所であった(74.6%)。- 37 - C-8.避難所でどのように過ごしていましたか(あてはまるものすべてに○をつけてください)。
避難所での過ごし方(N=272)
43 129 62 58 25 0 20 40 60 80 100 120 140 避難所の運営に協力した テレビ・ラジオで情報収集に努めた 雑誌を読んだり、知人と会話したりして過ごした 特に何もしなかった その他 「テレビやラジオで情報収集に努めた」人が多いことがわかる(129 人、47.4%)。「避難所の 運営に協力した」と回答した人は43 人で、15.8%であった。 避難所での過ごし方を、男女別に示す。 男性(N=119) 女性(N=142) 避難所の運営に協力した 25 (21.0%) 17 (12.0%) テレビ・ラジオで情報収集に努めた 55 (46.2%) 68 (47.9%) 雑誌を読んだり、知人と会話したりして過ごした 15 (12.6%) 45 (31.7%) 特に何もしなかった 29 (24.4%) 25 (17.6%) その他 11 ( 9.2%) 14 ( 9.9%) 「避難所の運営に協力した」と回答した割合は男性の方が高く、「雑誌を読んだり、知人と会話 したりして過ごした」と回答した割合は女性の方が高かった。 避難所での過ごし方を、年齢別に示す。 10 歳代 (N=4) 20 歳代 (N=11) 30 歳代 (N=20) 40 歳代 (N=22) 50 歳代 (N=48) 60 歳代 (N=82) 70 歳代 (N=49) 80 歳上 (N=29) 避難所の運営に協力した 0 ( 0.0%) 0 ( 0.0%) 0 ( 0.0%) 3 (13.6%) 9 (18.8%) 18 (22.0%) 9 (18.4%) 3 (10.3%) テレビ・ラジオで情報収集に努 めた 0 ( 0.0%) 6 (54.5%) 6 (30.0%) 11 (50.0%) 24 (50.0%) 43 (52.4%) 22 (44.9%) 13 (44.8%) 雑誌を読んだり、知人と会話し たりして過ごした 0 ( 0.0%) 6 (54.5%) 2 (10.0%) 4 (18.2%) 10 (20.8%) 19 (23.2%) 11 (22.4%) 9 (31.0%) 特に何もしなかった 0 ( 0.0%) 1 ( 9.1%) 8 (40.0%) 7 (31.8%) 6 (12.5%) 20 (24.4%) 12 (24.5%) 2 ( 6.9%) その他 3 (75.0%) 2 (18.2%) 3 (15.0%) 5 (22.7%) 4 ( 8.3%) 4 ( 4.9%) 2 ( 4.1%) 2 ( 6.9%) 「避難所の運営に協力した」と回答した割合が高かったのは50 歳代から 70 歳代である。- 38 - 避難所での過ごし方を、家族構成別に示す。 単身 (N=17) 夫婦 2 人 (N=67) 二世代 (N=101) 三世代 (N=81) その他 (N=3) 避難所の運営に協力した 1 ( 5.9%) 16 (23.9%) 9 ( 8.9%) 17 (21.0%) 0 ( 0.0%) テレビ・ラジオで情報収集に努め た (29.4%) 5 (64.2%) 43 (44.6%) 45 (40.7%) 33 (66.7%) 2 雑誌を読んだり、知人と会話した りして過ごした (11.8%) 2 (14.9%) 10 (22.8%) 23 (30.9%) 25 (66.7%) 2 特に何もしなかった 6 (35.3%) 12 (17.9%) 22 (21.8%) 17 (21.0%) 0 ( 0.0%) その他 1 ( 5.9%) 3 ( 4.5%) 11 (10.9%) 10 (12.3%) 0 ( 0.0%) 「避難所の運営に協力した」と回答した割合が、二世代家族において低いことがわかる。
- 39 - C-9.避難所内で何か情報源はありましたか(あてはまるものすべてに○をつけてください)
避難所内の情報源(N=272)
142 73 0 30 12 83 14 8 0 20 40 60 80 100 120 140 160 テレビ ラジオ インターネット 携帯電話 校内放送 職員からの情報 何も無かった その他 半数以上の人が「テレビ」が情報源としてあったと答えた(142 人、52.2%)。「ラジオ」(73 人、26.8%)や「職員からの情報」(83 人、30.5%)も多く挙げられている。 各選択肢の選択者数および選択率を、避難所の種類別に示す。 指定避難所 (N=181) 市の公共施設 (N=34) 津波避難ビル (N=31) 集会場等地域の施設 (N=6) テレビ 106 (58.6%) 7 (20.6%) 18 (58.1%) 2 (33.3%) ラジオ 48 (26.5%) 12 (35.3%) 7 (22.6%) 0 ( 0.0%) インターネット 0 ( 0.0%) 0 ( 0.0%) 0 ( 0.0%) 0 ( 0.0%) 携帯電話 18 ( 9.9%) 5 (14.7%) 2 ( 6.5%) 1 (16.7%) 校内放送 10 ( 5.5%) 0 ( 0.0%) 1 ( 3.2%) 0 ( 0.0%) 職員からの情報 58 (32.0%) 13 (38.2%) 5 (16.1%) 0 ( 0.0%) 何も無かった 6 ( 3.3%) 3 ( 8.8%) 2 ( 6.5%) 1 (16.7%) その他 5 ( 2.8%) 3 ( 8.8%) 0 ( 0.0%) 0 ( 0.0%) 「テレビ」の割合が「市の公共施設」において低かった。「職員からの情報提供」の割合は、指 定避難所、市の公共施設において高かった。- 40 - C-10.避難所へ持参したものは何ですか。
避難所へ持参したもの(N=272)
1.8% 30.1% 45.6% 12.9% 9.6% 非常持出袋 非常持出袋+単品 単品 何も持たない 無回答 選択肢の番号に○をつけずに物品名のみに○をつけているケースは、対応する選択肢を選択し たものとみなした。非常持出袋の持参は3 割強(1.8%+30.1%=31.9%)であった。全体の 8 割 近く(77.5%)が何かを持参している。 非常持出袋等の持参の有無について、男女別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男性(N=119) 女性(N=142) 非常持出袋 非常持出袋+単品 単品 何も持たない 無回答 女性の方が、非常持出袋を含め、何かを持参した割合が高かった。- 41 - 非常持出袋等の持参物の有無について、年齢別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 10歳代(N=4) 20歳代(N=11) 30歳代(N=20) 40歳代(N=22) 50歳代(N=48) 60歳代(N=82) 70歳代(N=49) 80歳以上(N=29) 非常持出袋 非常持出袋+単品 単品 何も持たない 無回答 非常持出袋の持参の割合は高年層で高い。若年層では、単品のみの持参割合が高いことがわか る。 非常持出袋等の持参の有無について、家族構成別に示す。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 単身(N=17) 夫婦2人(N=67) 二世代(N=101) 三世代(N=81) その他(N=3) 非常持出袋 非常持出袋+単品 単品 何も持たない 無回答 その他は件数が少ないので除いて考えるならば、家族構成による大きな差はないと言える。
- 42 - 次に、具体的にどのような物品がどの程度の割合で避難所へ持参されたかを以下の図に示す。 0 10 20 30 40 50 60 70 財布(現金) 携帯電話 保険証 預金通帳 印鑑 非常食 水 医療品 雨具 下着 着替類 毛布 タオル 軍手 三角巾 ラジオ 懐中電灯 ローソク 缶きり ナイフ ライター マッチ ヘルメット 非常持出袋の中身または単品の「その他」に○をつけた人は16 人いたが、3 人以上共通の品目 はなかった。 財布(現金)の持参が64.7%で最も多く、続いて携帯電話(52.2%)、保険証(46.7%)の順と なっている。 さらに、持出率が 10%以上の物品(財布(現金)、携帯電話、保険証、預金通帳、印鑑、非常 食、水、医療品、下着、着替え、毛布、タオル、軍手、ラジオ、懐中電灯)について、性別、年 齢、家族構成によって持参率に違いがあるか調べた。 (%)
- 43 - 男女別に各物品の持参率を示す。 男性(N=119) 女性(N=142) 財布(現金) 67 (56.3%) 101 (71.1%) 携帯電話 58 (48.7%) 82 (57.7%) 保険証 41 (34.5%) 80 (56.3%) 預金通帳 29 (24.4%) 61 (43.0%) 印鑑 27 (22.7%) 57 (40.1%) 非常食 12 (10.1%) 34 (23.9%) 水 27 (22.7%) 47 (33.1%) 医療品 12 (10.1%) 26 (18.3%) 下着 12 (10.1%) 19 (13.4%) 着替え 11 ( 9.2%) 19 (13.4%) 毛布 11 ( 9.2%) 20 (14.1%) タオル 20 (16.8%) 46 (32.4%) 軍手 17 (14.3%) 24 (16.9%) ラジオ 21 (17.6%) 23 (16.2%) 懐中電灯 11 ( 9.2%) 21 (14.8%) ラジオ以外は、女性の方が持参率が高いことがわかる。