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初等中等教育におけるICTの活用:6.佐賀県武雄市の小学校におけるICT活用教育

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Academic year: 2021

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(1)特集. 初等中等教育における ICT の活用. 06. 佐賀県武雄市の小学校における ICT 活用教育. Column. 基 応 専 般. 中島 進(武雄市立御船が丘小学校). 2014 年 4 月, 佐 賀 県 武 雄 市 の 全 小 学 生 と 小 学 校教職員にタブレット端末が貸与された. (図 -1). アンドロイド系の約 7 インチの子どもたちにピッ タリの可愛らしいタブレットである.それに併せて 全学級および校内での Wi-Fi 環境が整い,授業支援 システムが整備された. このシステムは,以前から武雄市内の絆プロジェ クト実施校に導入されていたもので,教材配布や小 テスト・アンケートの機能があり,瞬時に児童の反 応を教師側で把握することができるので授業の効率 化を図ることができていた.その機能を活用して,. 図 -1 タブレットを初めて手にした子どもたち. 算数と理科でスマイル学習(武雄式反転学習)が実. 342. 施されている.システムの教材配布機能から予習動. このような多方向の情報伝達は,次世代の授業ス. 画をダウンロードして持ち帰り,家庭で動画を見な. タイルの幕開けであると言っても過言ではない.特. がらワークシートに書き込んだり,小テストやアン. に,タブレット端末と学習支援システムを複合的に. ケートに答えたりして予習をする.明朝,教室で小. 活用した学びを仕組むことで,子どもたちがより主. テストとアンケートをアップロードして,学習内容. 役になれる授業ができると考えている.複合的に活. のレディネスを担任が把握し,協働的な学びや発展. 用することで学級全員の考えが可視化され,教師は. 学習を計画する.算数は 3 年以上,理科は 4 年以. もとより児童自身も学級全員の考えを把握すること. 上の各単元 2 〜 3 時間,スマイル学習を実施して. ができるようになる.このことにより,児童がより. 子どもたちの主体的な学びを培っている.. 主体的に授業にかかわり意欲向上とその継続が期待. 2014 年 4 月から,授業支援システムに学級 SNS. でき,児童は自分たちが授業の主役であることを認. (Social Networking Service)機能が追加され,子. 識できると考えている.研究授業では複合的に活用. どもたち一人ひとりが手元のタブレットで学級全員. した協働の学びの場も出てきており,少しずつ子ど. の考えを同時に共有できるようになるとともに,瞬. もがより主役となる授業が実践されている(図 -2).. 時にコメントを友だちに送れるようになった.電子. これまで実践された授業には,「全員の考えが可視. 黒板の普及率は 8 月には約 80%になり,ほとんど. 化されている授業」「システムの操作を理解して児. の授業で使用可能となった.加えて 9 月下旬には. 童が進行する授業(図 -3)」「学習内容の高まりを. タブレット協働学習支援システムが全タブレット・. 形に残せる授業」 「システムを活用して児童の考え. 全電子黒板にインストールされ,タブレットと電子. が教材となる授業」などがある.. 黒板間の画像データのやりとりが手軽にできるよう. と こ ろ で, い く ら ICT(Information and Com-. になった.. munications Technology)利活用の環境が揃って. 情報処理 Vol.56 No.4 Apr. 2015.

(2) Column. 佐賀県武雄市の小学校における ICT 活用教育. 図 -2 方角調べで風景を撮影(3 年理科). 06. 図 -4 「武雄セミナー ICT スキルアップ部会」で研修する市内の 先生方. ることを教え合う研修である.時間帯は平日の放課 後 30 分程度で,研修内容も機器の使い方など 1 つ の内容だけを設定し,全員参加ではない自由な研修 である.この研修のおかげで他地区から転入してき た職員のスキルアップが図れ,全体研修を計画する 場合も個人差をできるだけ少なくして効率よく研修 を進めることができている. 今後は,ドリルアプリが導入されることになって 図 -3 授業進行児童 2 名と発表児童(5 年社会). おり,朝の時間や授業での活用が格段に広がること が予想される.使用時のルールの再確認と徹底,シ. も教員の研修が充実しなければ,宝の持ち腐れとな. ステムを活用することによる子どもがより主役とな. る.そこで,武雄市では,武雄市内の教員を対象と. る授業の模索,ドリルアプリを活用した習熟・定着. した「武雄セミナー ICT スキルアップ部会」という. の授業スタイルの確立をしていきたいと考えている.. 研修会を定期的に開催している(図 -4) .この研修. (2014 年 11 月 13 日受付). 会は 2012 年度から開催しており,毎年延べ 100 名 けんさん. 以上の武雄市内の先生が研鑽を重ねている.研修内 容は,講師を招聘しての講話や実技研修・実践発表 等,導入された機器やシステムをタイミングよく考 慮して企画されている. また,御船が丘小学校では「ICT おもやい研修」 というものを 2012 年度から行っている. 「おもやい」 とは共有するという意味で,ICT に関して知ってい. 中島 進 ■ [email protected] 2012 年度より佐賀県武雄市立御船が丘小学校の主幹教諭となる. 情報推進化リーダーとして職員のスキルアップを図る.武雄セミナ ー ICT スキルアップ部会の事務局を務め,武雄市内の小中学校教員 のスキルアップも図る.. 情報処理 Vol.56 No.4 Apr. 2015. 343.

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