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高齢者講習を分析・活用する認知症の予防と峻別 平成30年度(本報告)タカタ財団助成研究論文 ISSN 2185

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高齢者講習を分析・活用する認知症の予防と峻別

― 平成 30 年度(本報告) タカタ財団助成研究論文 ―

ISSN 2185-8950

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研究実施メンバー

研究代表者

九州大学

芸術工学研究院

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報告書概要

高齢者講習は法改正をうけ、高度な運営も必要となり教習者側の様々な負担も増えている という実態がある。高齢者の不安は、受講への不安と、免許返納に対する不安である。予備 調査においても、この不安は顕著であり、この不安の大きさが、高齢者の更なる不安を生み 出したり、それらをフォローするために教習所の負担も決して小さくはない。 また高齢者講習の認知症検査は公的な公共機関のなかでも唯一といってよいものである。 高齢者の事故抑制は喫緊の課題である。その解決方法の方向性には、できるだけ免許返納を 促すという考え方と、認知症予防等を行いできるだけ安全に運転してもらう期間を長くして いくという考え方がある。公共の交通機関が少ない地方・地域では、代替交通手段の問題は 大きい。 本研究では、高齢者講習自体のさらなる活用方法や改善展開方法を研究し、その分析方法 や新しい仕組みを設計しようとするものである。その第1段階とし、高齢者教習におけるア ンケートを利用し、またそれと同等のアンケートを実施することで、高齢者教習の機会を利 用し、より適切な免許の更新の有り様を考える方法を模索する。具体的には法令に則り、免 許更新しないパタン・免許返納の必要のないパタン・免許は返納しないが技術や仕組みでフ ォローするなどのパタンが考えられる。いずれにしても本研究のようなアンケート等を利用 し、きめ細やかな分析とコミュニケーションにより、高齢者の自動車運転を複合的な側面か ら捉えていく制度づくりが重要となる。

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3/30 目 次 高齢者講習を分析・活用する認知症の予防と峻別 —自動車教習所の調査及びアンケート、現場の調査から交通の問題と高齢者の関係を考える 第 1 章 はじめに 1.1 研究背景 1.2 目的 第2章 方法 2.1 環境における行動の把握 2.2 方法の可能性 第3章行為分析の可能性 第4章 フィールド調査 4.1 教習所調査 4.2 教習所資料 第5章 アンケートとまとめ 5.1 アンケート1 5.2 アンケート2 5.3 まとめと仮説設計 . .

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4/30 第 1 章 はじめに 1.1 研究背景 交通安全の問題は今現在の世界各国の重点的な問題である。先進国においては交通事故の 発生率は安定と下降傾向が現れるが、いわゆる下げ止まりの傾向がどの国でも見られる。ま た、発展途上国特に中国・マレーシア・タイ・カンボジアなどの東アジアにおけるは車の生 産販売量は極めてはやいスピードで増加し、道路インフラの拡充がまるで追い付いていない 状況がある。そのため、交通事故が大幅上昇しており、今後もその傾向が見込まれている。 この状況に対して、国連は「交通安全のための行動の 10 年」をして、2011~2020 年の 10 年 間に発生すると予測される全世界の交通事故死者、重傷者のうち、死者 500 万人、重傷者 5,000 万人の削減を目標としている。そして高齢者交通安全・交通事故削減研究は各国の重要な研 究の一つである。 調査によれば、現在の交通事故の解決方法に関して、特に東南アジア諸国での主な解決方 法は、1.交通安全教育の宣伝と交通法規教育の徹底化、2.交通違反行為の監視と管理、 3.予防安全技術の研究開発と普及の促進、4.ヒューマンファクタの研究による相応の施 設改良と設置となっている。各国の交通問題に対する解決方法と研究は各領域の特定項目し か研究しておらず、そのすべてが工学的対処あるいは開発による解決方法となっている。し かしながら、それだけではそもそもの根本的な問題の認識やその認識のための方法とはなっ ていない。道路環境すべてを交通情報の集合体としてとらえ、シグニファイアから解釈して いく方法は、異なる機関の量的アプローチとは全く異なり、重要である。またさらに、人・ 自転車・二輪車・普通自動車・軽自動車・バスなどそれらのすべての関係をコミュニケ―シ ョンとして社会学的に解釈していく必要がある。前述の状況を先進国における解釈により、 道路環境の全体の情報システムを総合的にフォローしながら、高齢者の運転を活動として見 ていく必要がある 一向に減らない高齢者の高齢者交通事故をデザイン学の力で減らす方法を提案することが本 研究の最終目的である。具体的には、これまでのプロダクトデザインで実績のあるサーブリ ック分析(行為の要素還元)・ネットワーク分析(要素の構造化)及び応用行動分析(原因 行動の質的分析)、アンケート分析を行う。 1.2 目的 高齢者事故が頻発する交差点を例として、前述の分析を行ない、量的調査ではわかりにく い原因行動を抽出し、デザイン要件化する。それにより、「新高齢者運転の動機付けのデザ イン」やその他「新たな路面標示や道路標識のデザイン」「自動車の新たな情報表示器など のデザイン」を目標にしていた。そのデザイン成果にたいして、人間工学的評価を行い改善 していく。更にこの一連の方法をモデル化していくことが、重要である。分析及び解決する ことも目的である。 近年、道路環境での世界各国でも問題になっているでは高齢者交通事故が激増している。国 連では 2011〜2020 年を「交通安全のための行動の 10 年」とし、道路インフラの整備や交通 安全教育の充実を 5 本柱のアクションプランにより達成しようとしている。日本においても

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5/30 2008 年日本学術会議 総合委員会が「交通事故ゼロの社会を目指して」として、「安全・法 規教育」「監視と管理」「安全技術の研究」「自動車のインタフェース」を提言し、エンジ ニアリングの立場からの解決を図ろうとしている。また公益財団法人交通事故総合分析セン ターは20年間の事故の量的データの解析結果から、高齢者交通事故削減方法を「法律の遵 守」「注意力の向上」「設備の拡充」としている。高齢者や高齢者運転に対しても同様のこ とが言える。 しかしながら日本では約60万件(2013年)の高齢者交通事故が発生し、上記の工学及 び量的アプローチでは事故の抑制が不十分である。よって、高齢者事故を減らすためには他 のアプローチが必要である。 例えば、「道路標識の高齢者確認不足」:「道路標識の高齢者確認不足」により事故が起き た場合、標識を増やしたり、罰則を強化したり、教育を充実させるという解決方法の前に、 なぜ確認不足が発生したかを解明するアプローチが必要である。 歩行者の行為分析やアフォーダンス(

環境が動物に対して与える「意味」)

から要件抽出 し再設計提案した新たな横断歩道や自動車及び運転者の行動分析や情報分析から左折時の情 報提示方法など、様々な分析からのデザイン設計の具体的提案を行っている。 しかしこれらは表象の分析による要件化であり、その背後の人間行動や社会行動の分析が含 まれていないために、根本的な解決方法が抽出されていない。そこでこれまでの工学的分析 や心理的解釈に加え、社会学的な分析方法である応用行動分析により事故原因根源を探る必 要がある。すなわち交差点における自動車や人間等の振る舞いを理解するにあたり、「エン ジニアリングの立場」や「法律の遵守」「注意力の向上」「設備の拡充」ではない高齢者運 転行為事実を抽出・理解するための方法が事故を減らす上で有用な可能性がある。この方法 はこれまでのデザイン研究において消費者理解のための分析方法として活用してきており、 その実績を交通環境理解のために用いる。 第2章 方法 2.1 環境における行動の把握 行動分析は、変化のないことは行為ではないと考える理論である。例えば「注意不足」は人 間の行動結果ではなく、「注意不足」を発生させる別の行動が存在していると解釈する。よ って、「注意不足」が原因とされている高齢者交通事故の再分析を行うのに適している。「注 意不足」を発生させている状況他者や環境の変化を確認することも問題解決につながる。 しかし、交差点での人間や自動車等の行為の過程の詳細が記述されていることはほとんどな い。そこで人間の行為と情報から、交差点における行為・行動をすべて記述し、応用行動分 析のための事実構築をする。それにより、交差点環境における「行動事実の理解」→「行動 結果の解釈」が可能となる。よって、「問題発見」→「デザイン要件抽出」→検証→「問題 解決」が可能となる。ここでの問題解決とは、「右折時多発する直進方向確認不足」による 「接触」を大幅に削減させるための「再注意喚起を促す新たな路面標示デザイン」や「車両 側からの情報提示方法」などをいう。 本研究では、交通環境現状の調査と現存の問題分析より、レジリエンスな解決方法を構築し

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6/30 ていく。環境をデザイン学として分析・解釈していくことにより、その成熟した構造を途上 国に適応していくことがレジリエンスな手法となる。 そこで、情報構造とコミュニケーション構造を把握する事が重要である。その上で、現在交 通環境の応用行動分析に基づく、問題要素と解決要素により道路交通環境システムの理想化 モデルを建立し、そのモデル化による、現存道路交通環境問題を外在化させる。それにより、 どの国のどのような社会構造でも適応可能なモデルの構築とそれによる解決方法の適用が目 的である 研究の基礎的アプローチは高齢者交通環境行動のモデル化、モデルの策定は以下の2つのア プローチから始める。 1.情報構造の把握、2.高齢者コミュニケーション構造の把握。 情報構造の把握において主に把握対象は道路交通環境におけるすべての情報システムであり、 研究の内容は環境の情報を網羅的に分析する。コミュニケーション構造の把握において主に 研究対象は道路交通環境におけるすべてコミュニケーション関係。研究の内容は人·自転車· 二輪車·普通自動車·軽自動車·バスなどコミュニケーションの方法の全てのパタンを調査す る。具体的に見る研究の方法は: 1.道路交通環境の情報の構造化 フィールド調査を行ない、道路環境の中の人間以外の情報を整理し、記号の表現形式によ ってシステム分類を行う。例えば路面の文字情報、記号、記号システムと標識システムなど の要素構造化である。これは商品デザイン開発における極めて基本的且つ基礎的な方法であ る。それらシステムに対して要素還元的にすべてを抽出する。更にすべての要素を統合して、 そしてすべての要素が合理的となる構造化を行う。 2.道路交通環境のコミュニケーションの構造化 フィールド調査を行ない、人·自転車·二輪車·普通自動車·軽自動車·バスなどの行為を観察 して、基本的な行動関係の統計と分類を行う。路交通環境のコミュニケーションを抽出し、 応用行動分析により車両、二輪車と歩行者信号を接収する振る舞いと信号を観察し、交通事 故原型を結び付け、事故誘発に関わるコミュニケーション行為を確立する。コミュニケーシ ョンの構造化を行い、デザイン学として有効なコミュニケーションモデルを作ることが、様々 なモデル形成へのアプローチとなり、量的な解釈へつながる。 3.道路交通環境行動のすべてのモデル化及び検証。 情報とコミュニケーション構造より、仮説形成の方法をつくる。生理実験と心理実験及び 今回のアンケート調査を通じて、それらの検証を行なう 4.高齢者教習の実態把握 アンケート 高齢者講習の実態の把握やアンケート分析などを行う。研究全体の中での本助成分に相当 する。 高齢者道路交通環境行動モデルを確立して、環境生理学実験と心理実験を通じ、モデルが現 今道路交通環境に適用することを確定し、それにより道路交通環境問題を解決する。 高齢者方向指示器による新たな提示方法、高齢者補助自動運転システムや高齢者用路面区分 情報の記述の仕方、高齢者用信号の表示方法など新たな可能性などが推測できる 現今の道路交通問題の解決提案はすべてが工学的対処あるいは開発による解決方法となって いる。しかしながら、それだけではそもそもの根本的な問題の認識やその認識のための方法 には触れられていない。その部分をデザイン学的手法である要素還元からのホリスティック

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7/30 による統合化により、各国に適用可能なプロトタイプスキームを確立する方法は、学際的に 極めて有用であると考える。 高齢者交通事故の多い交差点をピックアップし、基本行動の分類・抽出とその行為を要素還 元的に分析する。また、すべての交通表示情報を分類し、行為分析結果と合わせネットワー ク分析(図5)により、構造化する。それにより、交差点における行動事実を記述する。そ れにより、交差点において、人間や自動車が具体的に何を行ないどのような行為群により行 動がなされているかを明らかにする。 1 における行為と情報の事実把握をもとに、交差点環境における事故(ヒヤリハット含) 事例を応用行動分析により解釈する。それにより、事故原因を事例ごとに明らかにしていく。 つまり、「左折時、直進自転車の確認不足が原因」と結論付けるのではなく、「随伴性(環 境の変化や刺激行動の増加)の理解により、確認不足が発生した理由」を求める。それによ り、交差点で人間はなぜそのような振る舞いをするのかを明らかにするためである。 本研究の対象分野は、産業的要素よりも公共的要素が大きく工業デザインにおける分析方法 や解釈方法があまり適用されていなかった。工業デザインの方法として十分実績のある方法 を活かし、高齢者交通事故に対して確実な事実理解と事実解釈をおこなうことはデザイン学 的な独創的特色である。またその成果により、既に実績のある「スマートクロス(行為分析 からの自動車の制御機能も含む横断歩道デザイン)や「セーフティーターン(内輪差や車間 距離など知覚補助信号)」などのように実現可能な道路環境や自動車の再設計を導くことに よりデザイン学の立場から高齢者交通事故を減らすアプローチ例を示す。交差点事故の分 析・解析から解決方法がわかれば、高速道路での事故や途上国での事故を減らすことができ る。さらに個別の道路環境事情が把握でき確一的でないその場所に応じた横断歩道設計方法 も可能となる。またこれまで大きな変化のない自動車の方向指示器に代わる新たなコミュニ ケーション方法の提案が可能となる。 2.2 方法の可能性 Step1 は、高齢者交通での行為事実の理解である。そのためにサーブリック分析による高齢 者行為の要素還元分析とネットワーク分析による情報の要素還元分析を行う。Step2 は交差 点での高齢者事故原因の質的理解のために応用行動分析による要素の統合的理解と原因分析 を行う。Step3 は抽出された要件による解決案の策定を行う。解決案のシミュレーションを 行ない物理値もしくは生理値の計測による比較検証を行う。さらに Step2 でおこなった調査 及び分析方法を手法化し、国内外どの地域でも高齢者調査分析可能な方法をつくる。 交差点での高齢者行為事実の理解のためにサーブリック分析とネットワーク分析により、交 差点情報の事実を抽出する。また対象地点は、片側2車線で、過去10年で地域において事 故事例が上位の交差点とする。またバイアスを取り除くため調査者が未知の交差点も半数程 度取り入れ、段階を踏んで行なう。

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8/30 第3章 行為分析の可能性 サーブリック分析による行為の要素還元分析 行為分析は、ビデオ撮影により当該交差点でのすべての高齢者運転パタンと高齢者歩行パタ ンを抽出可能性がある。具体的には、次の行動喚起が抽出される程度に行為の要素還元であ る。また歩行速度などの動的行為から、を利用し視認情報なども行動から推定する。できる 直接観察できない行動をモデル化する。交差点での行為を理解する。その上で高齢者講習を 理解し、分析する。 高齢者交通における情報の要素還元 分析記号情報すべてを抽出しそれを3次元位置・種類・大きさにより分類し基礎情報をつく る。これにより、例えば、位置と大きさや誘目性や視認性の総合的一貫性の有無を確認する。 もし、視認性の一貫性がなければ、交差点全体として高さや大きさの統合性や行為と無関係 に施工されていることになる。すなわち本調査では個別に定められている施工基準とともに、 歩行者や運転者がどの位置のどの大きさの情報を獲得しているかを行為順と連関させて分析 する方法が有効である。Step1-1 の行為と関連させ構造化し、それを行為と連結させ、ネッ トワーク(構造)分析を行う。ネットワーク分析はデザイン要件を抽出する場合の方法の一 つで、諸要因の関係を数理的に視覚化し、情報の向きや集中度・空隙や階層を見る方法であ る。予備調査では路面の情報のつながりを分析した。その結果、構造的空隙や過度の集中が 確認できた。よって交差点情報におけるこの分析方法は妥当である(図7)。ネットワーク・ クラス・帰結情報(最終的に必要な情報)・変換情報(帰結情報に導くための情報)と分類 し、行為と関連づけながらネットワーク分析によりデザイン要件の抽出を行う。このような 基本情報を高齢者の行動特性と運転特性の関係を探る。 事故理由の理解 」行動分析による上記要素の統合的理解と原因分析の可能性 交差点での行為が、主に高齢者自動車運転行為・高齢者横断行為・高齢者待機行為を抽出し、 それらを応用行動分析対象とする。 場所により対象設備や道具により行為の種類や方法がある程度限定されるというな2種類の 先行事象「弁別刺激:直接的なきっかけ。特定の行動を出現させやすくする先行刺激」と「確 立操作:間接的な状況。出現させやすくするための環境や状況」はそれほど種類が多くない ということが、これまでの実績より推定できる。よって、より分析精度をあげるために基礎 分析として対象地点以外の事例も分析する。具体的には、対象行為から「弁別刺激・確立操 作、先行事象、行動、結果事象及び結果事象の好子と嫌子の抽出」5)による行為構造の理 解である。これにより高齢者間の差異を見出す。 予備調査として行った左折時の巻き込み事故の例(下表)を見る。警察や高齢者交通事故分 析センターでは、「運転者の左後方の確認不足と自転車の速度の見積が不適切」が原因とさ れている例である。以下、応用行動分析と比較する。

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9/30 分析センター 分析例 原因 本研究 応用行動分析例 原因 ① 前方自転車視認 前方自転車視認 →巻き込み A を避けるため ② 後方自転車確認 後方自転車確認 →巻き込み A を避けるため ③ 左折減速 左折減速 →自転車以外の危険要因 B を注意 a し た(推定) 注意 a 行動 →B をさけるため減速した B をさけるため減速 →右折車への危険回避行動 ④ 自転車巻き込み 左後方の注意不足 自転車の速度の見 積不適 自転車巻き込み →B をさけるため減速(左折車側) →自転車を避けるための減速(自転車 側) この例の場合「右折車を注意」が増えたため「自転車注意」が減った、また「右折車を注意」 を「自転車誘導」とまちがった と分析する。そのため、「信号や停止線の位置・形」の見 直しや「情報伝達方法」などがデザイン対象になる可能性が見いだせる。 解決案の策定とその検証抽出したデザイン要件により解決案をつくる。例えば「スマートク ロス」はサーブリック分析のみによりデザインした例であるが、「歩行者は横断歩道の渡る 場所が事前の行為により限定される」「自動車は左折時の停止場所の根拠を持っていない」 などの要件を抽出から策定した。本研究において、要件が適切に抽出できればこれまでと同 様の方法6)でデザインすることができる。 具体的には、複雑な交差点での行動を少ない伝達方法で行うことによるコミュニケーション 齟齬から事故が発生している可能性があるため、自動車側では新たな指示方法の策定が仮説 的に見込まれる。例えば、方向指示器・ハザードランプ・ブレーキランプ等の改善や新たな 情報伝達手段の構築である。また、具体的解決案の策定が見込めた段階で検証を行う。まず、 解決案のシミュレーションを作成する。それと現状の比較をアイマークレコーダーにより行 う。その結果の解釈は、視線の移動量や変化量により量的に行う。さらにその解釈結果を再 度応用行動分析し、量・質から統合的に検証の精度を向上させる。最終的な成果は解決案の 策定・検証だけでなく、調査分析の方法化も含む。方法の再精査も行い、国内外どの地域に おいて調査可能となるものを目指す。 第4章フィールド調査 4.1 教習所調査 銚子太陽教習所、八尾自動車教習所、座間都南自動車学校でヒアリング等を行った。その時 の資料ほかを添える。以下の高齢者講習機材一覧(図 1)運転適性結果表(図2)において、 全体概要の説明をうけ、高齢者教習の全体像の把握や理解が進んだ

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また以下の採点補助用紙(図3)、認知機能検査用紙(図4)、問診票からの高齢者講習指導 基礎資料調査(報告)(図5)

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更に最も重要な運転頻度問診票(図6)およびその評価調査やヒアリングにより以下のアン ケート設計の基盤が構築された

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17/30 第5章 アンケートとまとめ 5.1 教習所アンケート 以下個別に、例を抜粋をしめす 表1 運転頻度と自身 表2 運転頻度といつまで運転したいか

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20/30 表5 認知症診断と運転時期 このように仮設的に問診票の分析を行った結果、クロス分析による可能性が見出されたため、 一般アンケート調査を行った 5.2 アンケート2 以上の事柄より、高齢者交通事故などにおいて、自動車教習所におけるアンケートが重要な ことが確認できたため、仮説的にアンケート設計を行い約300人に対して以下のように実 施した。順に示す

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21/30 対象者の年齢は以下である。 表6 対象年代 免許取得時年齢は以下である。 表7 免許取得時年齢 男女比は以下である。 表8 男女比

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22/30 対象者居住地は以下である。 表9 対象者居住地 運転の自信度合いは以下である。 表10 運転の自信度合い 運転頻度は以下である。 表11 運転頻度

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23/30 運転する目的は以下である。複数回答あり。 表12 運転目的 仕 事 で 普 段 の 買 い 物 で 通 院 の た め 送 迎 た め 趣 味 の た め に 友 人 ・ 知 人 に 会 い に 家 族 ・ 親 族 に 会 い に 旅 行 や ド ラ イ ブ で 運 転 が 好 き 日 常 の 用 事 で そ の 他 YES 73 219 112 139 132 135 164 180 125 201 94 YES% 24% 72% 37% 46% 43% 44% 54% 59% 41% 66% 31% 運転を続ける理由は以下である。複数回答あり。 表13 運転を続ける理由 便 利 だ か ら 仕 事 で 必 要 だ か ら 他 に 交 通 手 段 な い か ら 運 転 が 好 き だ か ら 老 化 予 防 の た め 健 康 維 持 の た め に 族 知 人 に必 要 と さ れ て い る か ら 天 気 が 気 に な ら な い か ら 身 体 が 不 自 由 だ か ら 車 以 外 の 乗 り 物 を 運 転 で き な い か ら 日 常 の 用 事 で そ の 他 YES 239 81 123 118 35 39 142 146 7 59 206 89 YES% 78% 27% 40% 39% 11% 13% 47% 48% 2% 19% 68% 29%

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24/30 また、以下はそれぞれの項目のクロス集計の結果である。順にしめす。 表14 現在の年齢と運転免許取得年齢 001 年齢 10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 代 80 代 総計 10 代 2 27 25 30 28 19 8 139 20 代 21 26 20 19 24 30 140 30 代 1 4 5 9 1 20 40 代 1 2 3 50 代 1 2 3 総計 2 48 52 51 51 51 49 1 305 表15 日々の運転頻度と居住地 居住地 しない ほとんどしない 月に数回 週に数回 毎日 総計 その他 1 3 3 4 11 中山間地 1 2 2 5 都市郊外 24 14 18 57 49 162 都市中心部 7 8 3 12 5 35 都市部 22 13 5 23 8 71 農村部 1 1 2 17 21 総計 54 39 28 99 85 305 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 50代 40代 30代 20代 10代

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25/30 表16 免許返還 一般論と自分 自分はどうする 認知症になったら返還? そう思う どちらで もない やめなく てもよい 総計 わからない 19 4 1 24 家族などと相談する 70 3 73 素直に返還する 201 1 202 返還しない 5 1 6 総計 295 8 2 305 0 20 40 60 80 100 120 1 しない ほとんどしな い 月に数回 週に数回 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% そう思う やめなくてもよい どちらでもない

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26/30 表17 運転頻度と自信 あまり自 信がない 運転やめ たいほど 自信がな い 慣れている ので大丈夫 昔から自信 ある 年の割 には上 手いと 思う 総計 しない 21 28 1 3 1 54 ほとんどしない 18 8 6 4 3 39 月に数回 15 1 8 4 28 週に数回 30 2 30 18 19 99 毎日 15 1 37 14 18 85 総計 99 40 82 39 45 305 表18 運転頻度と年齢 10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 代 あまり自信がない 2 15 22 20 13 15 12 運転やめたいほど自信がない 10 7 7 8 6 2 慣れているので大丈夫 13 18 10 17 9 15 昔から自信ある 5 1 9 5 10 9 年の割には上手いと思う 5 4 5 8 11 11 総計 2 48 52 51 51 51 49 表19 年齢と自信 10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 代 運転やめたいほど自信がない 21% 13% 14% 16% 12% 4% あまり自信がない 31% 42% 39% 25% 29% 24% 慣れているので大丈夫 27% 35% 20% 33% 18% 31% 年の割には上手いと思う 10% 8% 10% 16% 22% 22% 昔から自信ある 10% 2% 18% 10% 20% 18%

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27/30 表20 性別と自信 女 男 総計 あまり自信がない 60 39 99 運転やめたいほど自信がない 29 11 40 慣れているので大丈夫 38 44 82 昔から自信ある 7 32 39 年の割には上手いと思う 18 27 45 総計 152 153 305 表21 性別と頻度 女 男 総計 しない 33 21 54 ほとんどしない 22 17 39 月に数回 16 12 28 週に数回 48 51 99 毎日 33 52 85 総計 152 153 305 表21 地域と自信 その他 中山 間地 都市 郊外 都市 中心部 都市 部 農村 部 総 計 あまり自信がない 5 2 52 10 22 8 99 運転やめたいほど自信が ない 3 18 5 14 40 慣れているので大丈夫 1 2 48 9 13 9 82 昔から自信ある 20 5 11 3 39 年の割には上手いと思う 2 1 24 6 11 1 45 総計 11 5 162 35 71 21 305 5.3 まとめと仮説設計 以上より、1 高齢者教習問診に準ずるレベルのアンケート、次に2 高齢者のレジリエン スに関わるアンケート、分析をより効果的にしていく3 ビッグファイブアンケートと3段 階のアンケート項目を設計し、今後はこれらの仮説を更に展開していき、教習所等への提案 を行い分析の後、行為分析や解析を進めていく。 以下 順に3段階のアンケートを示して終える。

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28/30 [1] 高齢者教習問診に準ずるレベルのアンケート、 1.週にどのくらい車を運転するか?(1つのみ) 毎日 週に数回 週に 1、2 回 月に数回 ほとんどしない 2.車を運転する目的は?(当てはまる項目を全部選ぶ) 仕事 買い物 病院 誰か送る 趣味をしに 友人・知人に会いに 家族に会いに 旅行や ドライブ 運転自体が好き 日常の用事 その他 その他(具遺体的に:) 3.運転に自信はあるか?(1 つだけ選ぶ) 昔から自信ある 年の割には上手い 慣れている大丈夫 あまり自信ない 運転やめたいほど自信がない 4.いつまで運転を続けたいと思う?(1 つだけ選ぶ) ずっと続ける 自分で危険感じるまで 家族に止められるまで 友人・知人から注意されるま で 教習所・警察に止められるまで 医師・弁護士に止められるまで 5.認知症との診断運転やめるべき? そう思う どちらでもない やめなくてもよい [2] 高齢者のレジリエンスに関わるアンケート すべて5段階評価 ・週に何回ぐらい外出しますか ・1日のうちに、集中して考える時間がどのくらいありますか。 ・1日のうちに、人と会話する時間はどのくらいありますか。 ・変化に対して、適切に対応することができる。 ・ストレスがある時、自分を助けてくれる人がいます。 ・問題がはっきり解決できないとき、たまに神頼みすることがあります。 ・私は自分に関わることはなんでも自分で解決できます。 ・過去の経験が今の私の行動の根拠になっています。 ・問題があっても楽観的に考えます。 ・ストレスに対応することが自分を強くすることと思います。 ・病気や怪我いろいろな問題が起こっても立ち直ります ・良い事でも悪い事でも必ず理由があると思います。 ・結果がどうなっても最善を尽くします。 ・障害があっても、私は自分の目標を達成することができると信じています。 ・絶望的におもえても、私はあきらめません。 ・ストレスがあったり、問題が起こった時、助けを求めることができます。 ・プレッシャーがあっても、集中できます。 ・自ら、問題解決に率先して取り組むことを好みます。 ・失敗しても落ち込みません。 ・私は困難に対して強いと思います ・適切であれば、自分に不利益な判断もできます。 ・悲しみ、恐れ、怒りなどの感情をコントロールすることができます。 ・人生のいろいろな問題で、理由を考えずに行動しなければならないこともあると思います。 ・私は人生に強い目的意識を持っています。 ・私は自分の人生をコントロールしていると感じます。

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29/30 ・私は挑戦が好きです。 ・どんな障害に会っても、私は自分の目標を達成するように勤めて努めています。 ・私はこれまでの人生に誇りを持っています。 [3] ビッグファイブアンケート 1 全 く あ て は ま ら な い 2 ほ と ん ど あ て は ま ら な い 3 あ ま り あ て は ま ら な い 4 ど ち ら で も な い 5 や や あ て は ま る 6 か な り あ て は ま る 7 非 常 に あ て は ま る 1 いい加減な 1 2 3 4 5 6 7 2 多才の 1 2 3 4 5 6 7 3 短気 1 2 3 4 5 6 7 4 無口な 1 2 3 4 5 6 7 5 不安になりやすい 1 2 3 4 5 6 7 6 ルーズな 1 2 3 4 5 6 7 7 進歩的 1 2 3 4 5 6 7 8 怒りっぽい 1 2 3 4 5 6 7 9 社交的 1 2 3 4 5 6 7 10 心配性 1 2 3 4 5 6 7 11 成り行きまかせ 1 2 3 4 5 6 7 12 独創的な 1 2 3 4 5 6 7 13 温和な 1 2 3 4 5 6 7 14 話好き 1 2 3 4 5 6 7 15 弱気になる 1 2 3 4 5 6 7 16 怠惰な 1 2 3 4 5 6 7 17 頭の回転の速い 1 2 3 4 5 6 7 18 寛大な 1 2 3 4 5 6 7 19 外向的 1 2 3 4 5 6 7 20 緊張しやすい 1 2 3 4 5 6 7

(31)

30/30 1 全 く あ て は ま ら な い 2 ほ と ん ど あ て は ま ら な い 3 あ ま り あ て は ま ら な い 4 ど ち ら で も な い 5 や や あ て は ま る 6 か な り あ て は ま る 7 非 常 に あ て は ま る 21 計画性のある 1 2 3 4 5 6 7 22 興味の広い 1 2 3 4 5 6 7 23 自己中心的 1 2 3 4 5 6 7 24 陽気な 1 2 3 4 5 6 7 25 憂鬱な 1 2 3 4 5 6 7 26 軽率な 1 2 3 4 5 6 7 27 好奇心が強い 1 2 3 4 5 6 7 28 親切な 1 2 3 4 5 6 7 29 几帳面な 1 2 3 4 5 6 7

図 1  高齢者講習機材一覧
表 4  運転自信といつまで続けたいか

参照

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