u.D,C,る21.337.4:l二る21.314.572:る81.325-181.48〕:〔る21・382・333・34::る21t318・57〕
DCl,500V電車駆動用VVVFインバータ
制御装置の開発
DevetopmentofVVVFlnverterControllersforDCl.500VElectricCars
電車駆動用誘導電動機の制御装置として,このたび4,500V,2,000A GTOサイリ スタを適用し,かつ16ビットマイクロプロセッサによる高精度・高機能の制御方式 を備えたⅤⅤVFインバータ制御装置を開発した。 耐圧4,500Vの素子を使用したため,主l那各が簡略化され,装置を小形・軽量化す ることがで、き7こ。 また,16ビットマイクロプロセッサによる仝ディジタル制御 ̄方式の採用により, 宝達制御・空転再粘着制御・こう配起動制御などを容易に実現することができた。 更に,信号機器に対する誘導障害試験の結果、帰線電流に含まj ̄Lるノイズ及び直 達ノイズは共に低いレベルであり,問題のないことが確認された。n
緒
言 電車駆動用ⅤⅤVFインバータ制御装置(Variable Voltage VariableFrequency:可変電圧可変周波数インバータ制御装 置)に使用する半導体スイッチング素子として,転流回路の不 要なGTOサイリスタ(ゲートターンオフサイリスタ)を応用す る例が増加している1ト3)。 DCl,500V電車用としては,従来2,500V耐圧のGllOサイリ スタを1アームに2個直列で使用していたが4),主回路が根株 化し,装置も大形になるため耐J主4,500VのGTOサイリスタを 使用し,1アームに1個とすることによって簡単化・小形化 を図った。 また,制御方式としてはⅤⅤVFインバータ;別御装置の高精 度・複雑な制御に対応するため,従来から8ビットマイクロ プロセッサを使用してきたが,最近のマイクロプロセ・ソサ技 術の目覚ましい発展による16ビットマイクロプロセッサを導 入することによって,従来機能の高精度化を実現するととも に走速制御などの機能を付加することができた。 本論文では,今回開発したⅤⅤVFインバータ制御装置の概 要及び現車試験結果について紹介する。 DCl,500V 岡松茂俊* 堀;工哲*
浅井康夫*
木村
彰…
加藤憲司***
S/∼由ぞわ5/∼∼(淡α桝〝ね〝 d々Jγ〟〟r〃一才ど †′〟ぶ∼J()ノ1sαJ 月カブm jr7け77イ/〝 +町(ノタ∼ノ∼肋′∂臣l
主回路の構成
主スイッチング素子として4,500V,2,000AのGTOを使用し た結果,1アーム当たi)1個という黄も簡単な構成になって いる。 制御容量は170kW級3相誘導電動機4台である。 図lにⅤⅤVFインバータ制御装置の主回路構成を示す。同
制御方式
3.116ビットマイクロプロセッサの応用 3.卜l ハードウェア 今回開発したマイクロコンピュータ制御システムのハード ウェア構成を図2に示す。CPU(中央処理装置)は16ビットマ イクロプロセッサ68000を用い2枚構成とし,マルチパス方式 とした。 CPUは,高速演算を必要とする機能と演算速度が多少遅く てもよい機能とに分類し,演算速度の能力と演算精度の能力 とを使い分けることによって効率良く処理するようにした。 メモリ回路は64kバイトRAM(RandomAccessMemory) を収納し,モニタデータ保存のためバッテリーパックアップ HBR CHR FL INVH
)(
・ Ll+2 HSCB L3 ∪相 ∨相 W相 lMl lM2 0VR ,DL AL ・,:・
.-ll訂溢
DSRS l l l 】 DF 0VCRf TCS FC l ll  ̄1 【lM3 l l 丁 ̄ T t 】l t lM4 注:略語説明 し1,L2,L3(ユニットスイッチ) 0VR(過電圧抵抗器) DS(スナパダイオード) HSCB(高速度遮断器) FC(フィルタコンデンサ) CS(スナバコンデンサ) FL(フィルタリアクトル) AL(アノードリアクトル) RS(スナバ抵抗器) 0VCRf(過電圧サイリスタ) Dし(A+用ダイオード) lMl∼lM4(誘導電動機) CHR(充電抵抗器) DF(フリーホイールダイオード) 】NV(インバータ装置) HBR(限流抵抗器) GTOサイリスタけ-トターンオフサイリスタ)図I VVVFインバータ制御電車の主回路 4′500V,2′000A GTOサイリスタを使用し,lアーム当たりl直列l並列接続とLたu
*
F-トンニ製作所水戸丁場 ** tト「′二鮒小川、川二竹叶 糾*l=′二肘1+叶矧に■卜う㌧イJ郎
832 日立評論 VOL.68 No.10(1986-10) CPU-A 割込制御回路 ディジタル信号 入 力 回 路 アナログ信号 入 力 回 路 速度パルス 入 力 回 路 保 護 回 路 ディジタル信号 出 力 回 路 アナログ信号 出 力 回 路 P W Mパルス 発 生 回 路 CPU-B モニタ表示装置 ゲートパルス 発 生 部 ゲート パルス 注:略語説明 CPリーA,CPリーB(マイクロプロセッサ)
PWM(PuIse Width Moduiation)
図2 マイクロコンピュータ制御システムのハードウェア構成 CPUとLて16ビットマイクロプロセッサ68000を用いたマルチパス方式とLた。 付きとした。 入力インタフェース回路としては外部接点信号入力用とし てのディジタル入力回路,電動機電壬充・フィルタコンデンサ 電圧などのアナログ信号入力用としてアナログ信号入力回路, 及び誘導電動機の回転速度検出用のパルスセンサ入力回路で 構成されている。 出力インタフェース回路としては,ブレーキトルクフィー ドバックなどのためのアナログ出力回路,継電器などの駆動 回路であるディジタル出力回路,及びPWM変調パルス出力回 路から構成されてし?る。 特徴は,メモリの内容を目視確認することが可能なモニタ 表示ユニットを備えていることである。本装置は空ノッチ時 のリアルタイム表示及びモニタリングデータの表示を行なう ことができるので,マイクロコンピュータの動作状態を容易 に確認することが可能となった。 3.1.2 基本的な制御機能 図3に制御ブロック図を示す。内側の破線内がソフトウェ アで処理する機能である。 入力信号としては,各電動機の回転周波数,電動機電子充・ フィルタコンデンサ電圧などのアナログ信号,運転指令信号 などから成る。今回は,電動機の付いていない付随車の車輪 の回転数も入力し,電動機駆動軸の空転・滑走の検出を答易
「一川
7ァ 応荷重 ブレーキ指令 EFCl
■トt(∪州)!
信号リ レ 一 山山+〃 力行指令 ブレーキ指令 前 進 後 進 力行ノッチ 断流器入 限流倍増 空ノッチ 注:略語説明 F(前進信号), 入力バッファ 出力バッファ 入力バッファ 「一● 数部 転 舶出 動 電検 fr fs「
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄■■■■1 1 †川Ⅴ + + パルス モード 選 択 PWM 変調部L
出 力 ′( EFC FL DCPT オンパルス オフパルス lM (∪∼W) lNV ブレーキ装置 モニタ表示 lM2 lM3 lM4 G P PG12 PG21 PG22 PG31 PG32 PG41 PG42 +_ lM実効値 保護回路 ダンピング 】M †1NV 1MP 電 流 滑り周波数 パタ ーン 発 生 部 + 変調率 演 算 定電流 制 御 クロコンピュータ制御部 I+三二上里空襲軍
fINV(インバータ周波数),+ヱt㌍三三
可
「
F+(フィルタリアクトル),R(後進信号),fs(滑り周波数),EFC(フィルタコンデンサ電圧) fsp(滑り周波数パターン),lNV(インバータ装置),lM(∪∼W)〔電動機電流(∪∼W相)〕,lMP(電動機電流パターン),lM卜IM4(誘導電動機), lM(電動横電流実効値) PWM(パルス幅変調),PGl卜PG42(パルスゼネレータ),fr(ロータ回転周波数),DCPT(直流変成器),PG5〔T車(付随車)車輪回転数検出用PG) 図3 制御ブロック図 丁重(付随車)の車輪回転数をPG5で検出Lている、_、 70 PG5DCl′500〉電車駆動用∨∨〉Fインパーク制御装置の開発 833 にしているのが特徴である。 電動機回転数の検出方式としては,高速応答+性を得るため に,速度センサのパルス周期rと所定時間内のパルス数JVの 両者によって演算する+Ⅴ・r検出方式を用いた。 制御系の基本的な構成としては,制御目標とする電流パタ ーンを発生し,これを電動機電手荒検出値と比較し,両者が一 致するように滑り周波数を制御するフィードバック制御系を 構成している。なお,ダンピング制御は,主回路のフィルタ リアクトルとフィルタコンデンサの共振を抑制するため,フ ィルタコンデンサ電圧をフィードバックして,滑り周波数制 御を行なっている。 変調率は起動時だけ走電流制御に使用し,他領域ではイン バータ周波数に対応したⅤ/f一定制御としている。また,パル スモード切換制御もインバータ周波数とフィルタコンデンサ 電圧の関数としてパルスモードの選択を行なっている。 3.2 制御方式の特徴 3.2.1 定速制御 ⅤⅤVFインバータによる誘導電動機制御方式の場合,電動 機の回転数を検出していることから車両速度の検出が容易で ある。この速度情報を応用し,車上装置だけによって電事連 度一定制御を行なうことは従来から考えられてきた。 今回,力行ノッチ指令の中の2ノッチを「走速ノッチ+と して,2ノッチが指令きれる直前の速度を目標速度とし,こ れより速度が低下したら自動的に力行し,速度が上昇Lたら 自動的に回生ブレーキとなる定速制御方式を採用した。 この定速制御機能は,長い速度制限区間やラッシュ時の追 従運転などの場ノ合の運転操作を容易にするもので,同時に乗 り心地を改善することができる。 図4に定速制御特性図を示す。 3.2.2 空転再粘着制御 従来,M車削)駆動輪の加速度が過大となったことで空転検 出していたが,この場ノ合,連結器の遊びなどにより通常発生 する瞬間的な加速度の増大で空転の誤検出をしないように, ある程度検出感度を鈍くする必要がある。このため,検出レ ベルに達しない低い加速度で空転が発生すると大空転に発展 し,車輪やレールに悪影響を与えるおそれがあった。 今回,空転しないT車※2)の車輪の速度を基準に空転を検出 することによって,M車車輪の空転速度を最小に抑える空転 再粘着制御方式を開発した。 試験の結果,空転検出の不惑帯は約1km/hに抑えられ,空 転が発生してもただちに検出して絶対に大空転に至ることが なく,良好な再粘着特性が得られた。 図5に空転・再粘着制御ブロック図を示す。 3.2.3 こう配起動制御 ⅤⅤVFインバータによる誘導電動機駆動方式の電車の場合, 上りこう配上などで起動するとき,ブレーキを緩めると多少 電車が後退した後に前進起動することがあるが,その場合, 電動機のロータ回転数がマイナスになっているために,適正 な滑り周波数を保つためにはインバータの出力周波数もマイ ナスにする必要がある。このようにすると,電車が後退から 前進に移行する間に必ず周波数がゼロ(すなわち直音充)となる ポイントを通過しなければならないが,従来は周波数をゼロ とする技術が実用化されていなかったため,後退速度が上昇 ㌢1)電動機の付いている電動車 ※2) 電動機の付いていない付I埴車 負の速度偏差 け 引 力
目標速度l
+1km/h -1km/h 回 生 プ レ l キ 力 正の速度偏差 図4 定速制御特性 力行2ノッチ投入時の速度を目標速度とLて,速 度偏差に応じ,力行又は回生のバランス運転を行なう。 /γ(Max.) /γ(Min.) Jざ2 空転制御 /ざ1 ND.1∼4 電動機回転数 T車車輪回転数 MAX MIN 十 空転検出 1 l \J52 J 空転 空転制御特性図 注:略語説明Jr(Max,)(電動機回転数の最大値) J7i(Min.)(電動機回転数),Jβl(空転・再粘着剤御する前の滑り周波数) Jg2(空転・再粘着制御した後の滑り周波数),/川\・(インバータ周波数) Jl\l7 図5 空車云・再粘着制御ブロック図 丁車の車輪回転数と電動機回転 数を比重交することによって,空転速度を約Ikm/h以下に抑えることができる。 すると十分なけん引力が得られなくなるという問題があった。 今回,周波数ゼロの制御を行なうために必要な課題である, (1)直幸充・ ̄交流両方を検出できる電流検出器 (2)一ビロ周波数時に電妻充リプルを抑制できるPWM変調制御 方式 について,前者に対しては従来の巻線形交i充変流器をホール 変流器に変更することによって後者に対しては,変調パルス 周波数一定制御方式を採用することにより解決し,スムーズ なこう配起動制御特性を実現することができた。口
機器の概要
4.1 インバータ装置 インバータ装置には,電力用半導体を冷却する冷却ユニッ ト,GTOサイリスタのゲートパルスを発生するゲートドライ ブ装置,フィルタコンデンサ,主回路電圧電卓充検出用センサ などが収納されている。図6にインバータ装置の外観を示す。 4.2 ゲート制御装置 ゲート制御装一重は,制御用の電子回路部,断章充器などの投 入・開放を制御する継電器類などから構成されている。 71834 日立評論 VOL.68 No.10(柑86一柑) Jm 叫ご嘗 鳩F「;Ⅰ斯
好妻
図6 インバータ装置の外観 4′500V.2.000A GTOサイリスタを使用し.小形・軽量化を図った.へ 架線電圧=00Vル∨.) フィルタコンデンサ電圧 (100V/div,) 1,450V[
1,450V 架線電流(100A/div.) 電動機電流(∪相) 電動機電流パターン(40A/dル.) 電動機電流実効値(40A/div.) 滑り周波数(0.8Hz/div,) 変調率(10%/div▼) ブレーキカ指令(200kg/dlV) 回生ブレーキカ(200kg/div.) 丁車BC庄 450A 410A 410A 1.6Hz 100% 108Hz 80km/h 1,200kg 1,200kg M車BC圧土とゝ二旦塾垂整地
車速(2km/h・div,) Jm 図7 ゲート制御装置の外観 左上部のパネ ルがモニタ表示ユニットである。押Lボタンスイッ チの操作により,制御状態とモニタデータの参照を 行なうことができる。 27P 卜【r■】U .S 4 A g 3 1p 特徴は,電子回路部上部のモニタ表示ユニットが備わって いることである。これによr),マイクロコンピュータの動作 状態及びモニタリングデータを確認することができる。図7 にゲート制御装置の外観を示す。8
現車試験結果
図8に加減速試験のオンログラムを示す。 全速度域にわたって円滑な制御が行なわれており,所期の 性能を満足していることを確認した。 また,誘導障害試験の結果,有害なレ/ヾルのノイズが発生 しないことも確認された。凶
結 言 4,500V GTOサイリスタ及び16ビットマイクロプロセッサ を応用し,小形・軽量かつ高精度・高機能のⅤⅤVFインバー タ制御装置を開発し,実用化した。本制御装置は各々必要な 制御機能を盛り込み,東京急行電鉄株式会社の9000系電車, 近畿日本鉄道株式会社の6400系電車に搭載され営業運転を開 始しており,共に順調に稼動している。 72 3P Ip 3p5p 9p15p27p 45p 注:略語説明 BC圧(ブレーキシリンダ圧力) AS(非同期モード) 図8 加減速試験オシログ ラム 加速・減速共に良好な 制御特性が寺等られた。 今後,これらの開発成果をもとに,本ⅤⅤVFインバータ制 御装置の実用化がDCl,500V電車用ⅤⅤVFインバータの普及 に大いに寄与するものと考えられる。 終わりに,本制御装置の開発に当たり,御指導いただいた 東京急行電鉄株式会社,近畿H本鉄道株式会社の関係各位に 対し心から御礼申し上げる。 参考文献 1) 横山:大阪市交通局ⅤⅤVFインバータ電車20系,電気車の科 学,Vol.37,No.8,19-27(昭59-8) 2) 赤土,外:東大阪生駒電鉄7000系インノ、トーータ電車,電気車の科 学,Vol.38,No.2,15∼24(昭60-2) 3) 西武鉄道車両部技術課:西武鉄道8500系,電気車グ)科学, Vol.38,No.7,31-34(昭60-7)4) S.Okamatsu:GTO INVERTER CONTROLLED AC TRACTION DRIVES FOR DC1500V ELECTRIC CARS, Proceedings ofTRANSPAC84,368∼373(Mar.1984)
5) 小i軍二束京急行電鉄9000系の概要,電気事グ)科学,Vol.39,
No.4,20-31(昭61-4)
6) 平‡頼:近鉄6400系インバータ電車の概要,電気車の科学, Vol.39,No.7,26∼31(昭61-7)