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一般住民の性意識と性行動に関する研究

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平成9年7月15日 第44巻 日本公衛誌 第7号 499

一般住民の性意識と性行動に関する研究

内野英幸

 HIV感染リスク性行動の実態を明らかにするために,長野県K市住民の20歳以上60歳未満の23,700人か ら無作為抽出した200人に対して性行動と性意識に関する訪問面接調査を実施した。調査に答えた156人(回 答率78.0%)の回答結果を集計し統計学的な解析を行い,また,性行動調査方法に関して検討を加えた。  HIV感染リスク性行動の指標の一つとして,性交渉相手(以下,パートナーと表す。)数でみると,2人 以上の複数パートナーを有したものは,「今まで」に男性65.3%,女性37.0%,「過去5年間」に男性37.5%, 女性12.5%,「過去1年間」に男性19.1%,女性4.2%,となっており,女性よりも男性の方が複数パートナ ーの割合は高くなっている。年齢層別比較では,複数パートナーを有する割合は男女ともに20歳代の若い層 でもっとも高くなっていた。パートナー数の増加に関連する因子として男女ともに初回性交渉年齢18歳以 下,男性では自営業種,作業系・農林業種,女性では高学歴があげられた。性行動調査を実施するに当たっ ての留意点は以下のとおりである。  1. 回答者の心理的背景  人のプライバシーや私生活に深く関わる性の調査では,調査員はセックスカウンセリング的な能力が求め られる。回答者は性に関して受容的かつ活発な人に偏る傾向があり,調査結果は性行動の過大評価となりが ちである。  2. 性行動調査のすすめ方  調査は,調査員が調査相手に調査の主旨を十分に説明し信頼関係をつくった上で実施すべきである。依頼 文と質問紙を調査相手に一方的に送付して回収する方法は,原則として採るべきではない。

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