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グリーンコンクリートの暑中性状に関する研究

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

グリーンコンクリートの暑中性状に関する研究

小山, 智幸

https://doi.org/10.11501/3166920

出版情報:Kyushu University, 1999, 博士(工学), 論文博士 バージョン:

権利関係:

(2)

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『司・・F

第5章 グリーンコンクリートの温度ひずみ

(3)

『司司固, 一_...

第5章 グリーンコンクリートの温度ひずみ

5. 1

第5章の概要

前章までに示したように, グリーンコンクリートの温度は, 外気治皮 . i!日!皮 ・ 風速など の外的要因や, 調合 ・ 材料などの内的要閃によって, 後雑な粁H与変化を'1:_じる。 そして第 4章で示したように, 表層部における脱水や水利反応の進行と相JLに彩符しあいながら,

水和反応が縄大となる時期に友病部とri1心部の泊度足も岡大となり, したがってこのH与則 前後にひび割れが極めて生じやすい状態となっているものと与えられる。ここで,例えば3 上記のような条件下でひび割れが生じる危険性がどの程度!日iいのか3 打しくは計[Ihîしてい る対策の効果がどの程度期待できるのかを定足的に評価するには, この11,1 J�jに夫際に'l:.じ ているひずみの絶対値とひび割れ発生条件となる変形能力を比較して検討を行う必安があ る。 しかし, グリーンコンクリートに発生するひずみを実験的に測定することは, しかも ひび割れとは無関係な自由膨張などを除いたひずみを得ることは同めて附難であり, 数イÜtl 解析に頼らざるを得ない。 ただしこの時期における線膨張係数などの物性定数は不明確な 部分が多いため解析を行った事例も少なく, その場合も硬化体の物性伯をそのまま川いて いることが多い。

第5章では, グリーンコンクリートの線膨張係数を後に示すノヲ法で実測し, これを川い て, グリーンコンクリートのひび割れ発生に影響を及ぼすと与えられる, t記温度廷に起 因する引張りひずみの経時変化を数値解析により算定した。

本解析で得られた温度ひずみの経時変化は, 第6章で示すグリーンコンクリートのづI�長 り限界ひずみと比較することにより, 第7章における初期ひび別れ判定に川いる。

- 147 -

(4)

�・・

『司司_...

5. 2 温度ひずみ解析方法

5. 2. 1 解析方法

=角形シンプレックス要点を!日いた有限要ぷ法により, -N. }jrÎ i刊に'I=.じる引張りひずみを 算定した。 温度を入力条件として算定されるひずみは, 外部からの拘点がなく, かつ内部 の温度が場所によらず一段なために内部拘束が生じない場合には, 尚度変化によるn rt1膨 張あるいは自由収縮のみとなる。 しかし, 内郎の泌皮がイミ均 -な場合には, 場所によって 温度変形の大きさが異なるため,内部拘束によるひずみがn 111ひずみに}J[]わることになる。

前者の場合には変形が生じていても内部に応力は生じていないためひび別れが午じること はない。 一方, 後者のひずみは弾性係数を乗じれば応ノJとなるひずみであり, このひずみ が大きければ, コンクリートの場合には, 引張り側にひび別れが生じることになる。 本市 で行う温度ひずみ解析では以下に示す式5.1 より後f守のひずみをn�定し, これに及ぼす外 気温度 ・ 外気湿度 ・風速・ 日射等の外的要因および調合・ 材料等の内的要肉の彫粋を 検討

した。

{εe} = {ε} - {εt}

ここで, {εe} :温度ひずみのうちひび割れに関与する成分

{ε} :全ひずみ

{εt} :温度ひずみのうち自由膨張またはrl r11収納の成分

(式 5.1 )

入力条件となる温度データは, 本章では, 第4章で示した尖験および解析により何られ た温度経時変化データを用い, 各材齢毎に解析を行った。

なお解析モデルは前章までと同様, J字さが10cmのスラブ状モデル(全体で220釘iji,38() 要素)を用い, 要素分割は図5.2.1に示すように温度変化の激しいぷ府部ほど細かくした。

表面からの深さ2 cmの部分の要素厚は2.5 rnrnである。

解析モデルのスパンについては, 内部拘束によって午eじるひずみの大きさに彫伴を及ぼ すためあらかじめ検討を行った。 その結果を表5.2.1 にIJミす。 モデル全体のスパンLとf'メ さD (=10 cm)の比が小さいと内部拘束が小さくなるため温度ひずみが小さくなる。 降下析対 象であるコンクリートスラブは, 例えばスパン2 mの場合でもL/Dが 20となるが, 表 5.2.1に示すようにL/Dが4.0以上になると内部拘束による沼皮ひずみはほぼ . fË11,IIとな

ることがわかったので, 本解析では解析モデルのL/Dを4.0として検討を行った。

温度ひずみを算定するために必要な線膨張係数は, 解析対象となるグリーンコンクリー トのデータが少ないため, 次節に示す方法で測定してその仰をj日いた。

表 5ム1 解析モデルのスパンが温度ひずみの大きさに及ぼす影響

スパンL/厚さD 1. 0 2. 0 4. 0 6. 0 1 O. 0

温度ひずみの比※ 1. 0 0 2. 5 2 3. 5 2 3. 5 4 3. 5 3

I

」ーーーーーー一ー

※L/Dが1のときのひずみに対する比 - 148 -

(5)

『司司_..

2. 5 mm

間 隔

5. 0 mm

間 隔

図5.2.1 析 モ

フー ノレ

ー149 -

Omm

間 隔

(6)

司司司_....

5. 2. 2 グリーンコンクリートの線膨張係数の測定

線膨張係数の測定方法としては,温度変化に伴う長さ変化を測定するjj法が a般的であ るが,本研究の様に打設後 24時間程度のグリーンコンクリートを対象とする場介には,

ひずみゲージ等が使用できないため適ヨではない。 またこの時期には水利熱が生じて試験 体の温度を制御しにくいこと, 更に水和反応にイ、ドいncJ収納が'1:じるため,これらの影秤 を除去できる方法でなければならない。 そこで本研究では制法で、{qT紡jll抗の少ないゴム袋 に詰めた試験体を熱容量の大きい水中に沈め,水温を微妙に1--ドさせてn己収納を合む体 積変化を測定し,一定温度下で測定した自己収納分を除去して,イ本杭膨張本を測定した。

この休積膨張率から,式5.2に示す等方性材料における休杭膨張本と線膨張係数との関係 を用いて線膨張係数を算定した。

(線膨張係数)与(休積膨張率) /3 (式 5.2)

測定概要を図5.2.2に示す。 薄さ0.02mmの合成ゴム袋内に詰めた試験体を特探に入れて 水を満たし,これを温度調節が可能な恒温水槽内に入れ,各養生温度ドで養生ね皮よりも

1 ,.._, 2 oC程度上昇させた際の,容器内の水および試験体の休航変化むをn 11)J水位測定装iFf

を用いて測定した。 ここで測定された体積変化量には,温度上封による試験体の体積膨張 の他に,先に示した初期収縮および水の体積膨張が含まれる。 従って, 予めモルタル試験 体の初期収縮および水の温度膨張率を測定し,上記の体積変化量からJEし引いて,試験体 の温度上昇による体積膨張量を算定した。 水の体積膨張率は界探内に水のみを入れて測定 した値,0.24 x 10-3 を使用した。 最後に混度膨張電を打設直後の試験イ本体積および泣IÆJ史上 昇量で除して体積膨張率を算定し, 式5.2により線膨張係数を求めた。 測定はよJ設直後か

ら1時間間隔で24時間までとし,30分毎に温度を上昇および下降させた。 測定は平洋部2 個を使用して,各試験体について同時に2体測定を行った。

コンビュータ

ーーーーーーーーーーー一ーーーーーーーーーーーーー-t--ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー データ収録システム

: �jlJ t御 :部

温度

セ ンサー ト刊一温材一出宅

ーーー・4

制 御 部

‘ーーー一一一ーーーーーーーーー一一ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー_ ..J 動水位測定装置 図5ム2 測 定 装 置 の 概 要

ー150 -

(7)

... 司・�

試験体は打設の際, 分離を生じな い程度 に突き同めてl�郎にらt泡を集め, l�行1) 1/3ね 度の位置で釣り糸で緊縛してその上部を切り捨てた。 下部1/3もrrîJ綴に緊純, 除去して 試験体形状を球形にした後, 初期体積を測定した。 試験体の体約はノk村ljの温度を仁ドさせ た際に試験体温度が内部まで均 一となるように, ま た水利熱を拡散させて尚度卜.Hを防ぐ ことを目的として, 約40 � 70cm3程度とし, 単位セメントfitの大きい試験体では休航を 小さくした。

こ こで, 試験体の体積は最小秤量O.Olgの危子天秤を使川して, 以ドにぷすjj法で試験 体の体積に相当する水の重量を測定するこ とにより, 0.01cm3の粘度で算定した。

WSW==WI-W2+WS 式(5.3 )

WSW' 試験体が排除する容積に相当する水の質日 Wl . 水のみを注入した場合の容器の質量

W2 . 試験体を入れ 水で満たした場合の容器質琵 Ws 試験体の質

表 5.1に実験項目の一覧を示す。 表中, 試験体6はセメント主皇の10 %をシリカフュ ームで置換し, 高性能AE減水剤を使用した試験体で, 同様の調合で セメントのみを仙川 した試験体7と比較して, シリカフュームの影響について検討を行った。 試験体8では以 大粒径10mmの粗骨材を用いたコンクリートの線膨張係数を測定した。 系の沿!交は満度の 影響を比較した試験体では15, 25, 350Cの3種類とし, 他の場合では35 oC -�íËとした。

また打設温度はいずれの試験体も養生温度と同じとした。 なお{1!_川材料に|対しては第3章 および第4章で用いたものと同一の材料を使用した。

表5.1 実

験 項 目

試 調 調 メ口〉、 (kg/m 3) 養生

メ口 W/B 温度 検討項日

C : S F : W S G

No. ( %) (OC)

1 i

3 5 標準試験体

2 5 0 605 : , 302, 1392 ' 一 2 5

養'1=:�IIA皮の影符

3 1 5

4 4 0 622 : : 311: 1430 : 水セメン卜比の影響

5 2 5 0 931 : : 456: 838: fnイ立セメン卜・ノrJ< f:ti

6 9 2 5 932 : 104 : 259: 1005 : 3 5 シリカ7ユームの影響

7 5 2 5 1036 ' 一 。 259 ; 1005 ' 一 試験体6との比較周

8 5 0 360 ' I 180 I 828 I 932 コンクリート

- 151 -

(8)

『・w �.

5. 3 実験結果および考察

5. 3. 1 グリーンコンクリートの線膨張係数の測定結果

線膨張係数は打設直後から水不u反応速度が制大1LI'(をぷすB'J WJの約1"'2時間!日までは,

試験体中の気泡 や水分の膨張の影響により試験体によってかなり大きい仰をぷした。また,

水和反応速度が大きい時期には発熱による温度L列を完全には抑える ことができなかった ため, それ以降の時期よりも大きい伯を示したが, 発熱が低ドするとともにほぼ a定11nも しくは若干低下する傾向がみられた。 本実験の範IJtiでは材齢24 11与11りまでの級膨長係数の 伯はモルタルで20"'30 x 10-6 , コンクリートで15'"20 x 10 6 ,jíj後となった。

1 )養生温度の影響

図 5ふ2に, 線膨張係数の経時変化に及ぼす長11-: ?品皮の影符をぷす。水不I1反応の加速則 前後にはかなり大きな値が測定されるが, その後徐々に低ドしでほぼ 一定イ,1'1となる。 -Í-Ë イ自を比較すると養生温度の影響はほとんど見られず, 約25 x 10 6ね)_frのイII'iとなった。 初期 に線膨張係数が大きな値を示すのは, 硬化体組織がほとんど形成されておらず3 膨張本の 大きい水や気泡の影響が顕在化しているものと考えられる。

2 )調合の影響

図5.3.3 に調合の違いが線膨張係数の経時変化に及ぼす影響を示す。水セメント比が40

%の試験体4の線膨張係数は, 50 %の試験体1と比較すると, お下小さいもむとなってい る。これに対して水セメント比が試験体1と同じで巾位セメント泣の大きい試験体4では3 加速期前後の線膨張係数が試験体1よりもかなり大きい仰を示した。 これは試験体5では 単位セメント量が大きいため, 水利発熱による影響を除去できなかったためであると考え られる。水和発熱が小さくなるとともに試験体5の線膨張係数は低下し, 試験体1とfrすれ 度の値を示した。

3 )シリカフュームの影響

図5.3.4に線膨張係数の経時変化に及ぼすシリカフュームの影響を示す。セメント泣の10

%をシリカフュームで置換した試験体6は, 試験体7と同程度の伯をぷしている。

以上のように, 線膨張係数の経時変化は材齢や調合の追いによって彩響を受けるが, い ずれの場合も打設後24 時間以内では硬化体の線膨張係数よりも大きい伯をぶした。

4 )コンクリートの線膨張係数

図5ふ5にコンクリートの線膨張係数の経時変化を示す。コンクリートの線膨張係数は,

同じ水セメント比のモルタル試験体1よりも小さい伯を示し, 打設24 !I与間後で 15xl0 6

程度の値となった。

ー152 -

(9)

-一 掃 一-RU4 買仏首 官- n 盲 目; 一・日 弘ケE --行時国 ag

・二 日 町 ιhut -q 口 官 噌 口, 咽 ::

弘司・一園田::fv、‘vaE町A・6a

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.水一、

-,式験体1 (W/C50%)

圃鼠験体4(W/C40%)

口鼠験体5 (セメント量大) 外気温度打設温度

3

3・

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張…噌膨一:・::\一線/一…

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水it

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-鼠験体1 (温度3500 0訟験体2 (温度2500

υ

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60

40

;

20

8 10 12 14 16 18

過 時 間( hours)

6

4 2

24 6 22

4

2

線膨張係数の経時変化 (調合の影響)

-一 一 一宮 …・ … + 官官 …Ji-- 唱 。 十 官 ・: v ­ a -骨 一・ ­ a F . ・一 ' 畠F J a .

-恥 畠

4 T

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昆度3 50C E度3 50C -試験体1 (基本割合引けル) 圃試験体8 (コンクリ→)

外気;打設;

水の線膨張係数

図5.3.3 線膨張係数の経時変化

(養生温度の影響) 図5.3.2

100

8

〈ωo\@10FX〉桜隆昭治同繁

24 8 10 12 14 16 18

過 時 間( hours)

6

4 2

24

22

3ンクリートの線膨張係数の経時変化 図 5.3.5

線膨張係数の経時変化 (シリカ7ュームの影響) 図 5.3.4

ー153 -

(10)

『司司司F

5. 4

温度ひずみ解析結果

1 )外気温度および外気湿度の影響

図5.4.1に, 外気温度35 oCで外気混度50 %の場合の, 子守材齢における制度ひずみの深 さ方向分布を示す。 なお解析に用いた線膨張係数のイIr{は5. 3節の結果から, 25 x 10 6

とし, 解析対象材齢では一定とした。 いずれの材齢においてもぷl而からの深さが約3cm以 内で引張り側, それ以上の部分では圧縮側となっており, またぷ1mに近いほど大きな引張 りひずみを生じている。 生じているひずみに弾性係数を来じると応)Jとなるが, 外ノJが作 用していないので各位置における応力の総和はOとなる。r11] tぷに制度ひずみの約分仙もO となる。 従って, スラブの深さ方向においてつ[�長り領域がJE紛領域よりも小さいことは3

引張りひずみの方が絶対伯が大きくなることを怠昧する。 図 5.4.1においても1][�長りひず みの最大値は圧縮ひずみの3倍程度の他ーとなっている。

図5.4.2に, 外気温度が350Cおよび250Cで外気河皮を50, 70, 90 %とした泌介に, ぷ 層から内部にわたっての温度分布に起因してスラブ表層に生じる1][張りひずみの経時変化 を示す。 いずれの場合においても表層に生じるひずみは, 第4章で示したぷ)国と内部の温 度差経時変化に対応して変化し, 打設直後より用大して温度差が属大自I'îをぷす時期に州大 値に達し, その後穏やかに減少している。 引張りひずみの大きさは外気温度が尚いほどか っ外気湿度が低いほど大きくなっている。 引張りひずみが極大イ111をぷす|時期には次の第6 章で示す引張り限界ひずみも極小値を示し, また引張りひずみの縄大111'1はつ|張り限界ひず

みの極小値よりも大きくなっている。 従ってコンクリートスラブにおいてはこのHω切にぷ 層部と中心部の温度差に起因するひび割れが生じやすいことが明らかであり, 外気制度が 高い暑中環境では特に注意を要することが温度ひずみ解析からも縦認された。

80.0

-20.0

。 2 3 4 5

外気温度350C 打設温度300C 外気湿度50%

風・ 日射なし

6 7

材齢

・・0時間

ーーーー- 1時間 一一3時間

ーーーー6時間 一一10時間

8 9

表面からの深さ(cm)

図5.4.1 温度ひずみの深さ方向分布(外気温度35 OC, 外気湿度50 %) - 154 -

(11)

--可

2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24

経 過 時 間( hours)

0

o 2 4 6 8

経 過

図5.4.2 表層に生じる引張りひずみの経時変化に及ぼす外気温度及び外気湿度の影響

- 155 -

(12)

2 )風の影響

図5.4.3に外気温度が350Cおよび250Cで外気湿度を70 %とした切合に, ぷ肘から内部 にわたっての温度分布に起因してスラブ表層に生じるづ[ �長りひずみの経時変化に及ぼす風 速の影響を示す。 外気温度の影響と同様に表層の引張りひずみは, ぷ)同と内部のiMJ支jEに 対応、して変化している。

外気温度が35 oCの場合には材齢とともにI� )-(-するが, L列段Fifにおけるづ|張りひずみ は風速が大きいほど大きくなっている。 但し第3章でぶしたように, 脱水速度が初期に大 きいと表層の乾燥が著しくなるため, ある時期以降の脱水速度は低ドする。 このことによ り, 引張りひずみの最大値自体は風速との相関をあまり示さなくなる。

外気温度が 25 oCの場合には打設直後の引張りひずみが最も大きいが3 この時WJのコン クリートの伸び能力は極めて大きいためひび制れの発/主に及ぼす彩粋は小さいものと忠わ れる。 ただし, いずれの外気温度においても変形能力が最も小さくなるH、り�J近傍でづ|帰り ひずみは極大伯を示し, その値は無風の場合よりもかなり大きい。 州大仰は風速が同じで あれば外気温度が高いほど大きくなるため, 暑中環境下では何らかの対策が必安であるこ とがわかる。

ここで温度分布に起因して表層に生じる温度ひずみの経時変化は, 先の外気ね!交および 外気湿度の影響でも示したように, 第4章で検討した表府部と内部の温度見の経H与変化と 傾向が非常に一致している。 一例として, 先の図5.4.2a)および図5.43の湯代において, 表 層部と中I[)部の温度差を20倍して概算した伯を細い点線で併記したものを図5.4.4に示す。

いずれのばあいも引張りひずみの概算値は解析伯とほとんと一致しており, 泊皮JGに係数 を乗じて引張りひずみを概算できることが明らかである。 後に示す, r 1身、Jが作川する喝の や調合が異なる場合においても温度差を 20倍すると解析伯にほぼ 4致した。イIlし{日本に 関してはスラブ厚等が変われば異なった値となる司能性はある。

3 )直達日射の影響

図5.4.5 に外気温度が35 oCで外気湿度を70 %の場合に, 1.3MJ/m2・hの|白述r1射が表面 に作用する場合の温度ひずみの経時変化を示す。 図rl'には日射が作川する場合の底部にお ける温度ひずみ, および日射が作用しない場合の表層の温度ひずみの経時変化も併記して いる。

図5.4.6に示すように日射が作用する場合には, 初期には表層似IJがハ:紛で底部がづ|張り となり, 先に示した理由で表層の圧縮ひずみの伯が大きくなっている。 水和反応速度がピ ークに達する材齢5時間頃は表層および底部とも引張りで中心部付近が任紡となる。 いず れにしても打設直後から一様の日射が作用する場合には, 組度の1-:.好が急激であるにもか かわらず, 各材齢を通して引張りひずみの伯は作川しない場合と比較して大足がないこと がわかる。 この意味では初期ひび割れの原肉となる泊度ひずみに及ぼすl白淫[l射の影響は 小さいが, 脱水速度が極めて大きいことを考慮すると, 収縮や強度発現に忠影響を及ぼす ことが考えられる。

156 -

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a)外気温度3 50C 外気湿度70%

打設温度300C 日 射 な し

下一!一寸ー'-T 100

『司W �

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3 m/s

一一 2

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1 m/s

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- - - - 0 m/s

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0 m/s

8

4 6

2

表層に生じる引張りひずみの経時変化に及ぼす風速の影響 図5.4.3

ー157 -

(14)

70�も 90与も

100

。 。 4 6 8

経 過

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A斗

ηL

(UlO支)北町恥・0制関G結盟側

100

表層部と中心部の温度差から概算した引張りひずみと解析値の関係

- 158 -

70与も 90�も

4 6 8

経 過

。 2

図5.4.4

(15)

r-T�ー

日射1. 表面

F

I(;ljjli〆 :

妥5or;:;71:/子、シ:;;:、�

ミ レf f -7 ; . J01 ÷イ : X : �: l :t:-:--;-r

い [ - - J J - ; - 1 / 、\; : 日射なし

。 0 1 ノ !

出 ト :ノ "〓

町、 : :f:

品-5ONf

h:;

眼 l : : い;

蝋 lii U 1

℃%℃ 500 373し 度度度 百四湿目圃c d d よ ら と丸と丸羽一臥 外外打風

100

10 11 -100 0 2

3 4

5 6

7 8 9

12

打込み後の経過時 間(時間)

表層に生じる引張りひずみの経時変化に及ぼす直達日射の影響 図5.4.5

材齢

" - 0時間

ーーーー-

1時間 一一3時間

ーーー圃5時間

一一12時間

|外気温度3

50C

I

|打設温度3

OOC

I 40.0 卜 、 一一一一 |外気湿度70%1 ト 、 |風 な し l

b � \ I日射1.3阿川hour I .� � い

20.0 卜一一 - 十 一 \

: : : :-J,J ;,-' / :

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r毛 t (\; 人-J-JJ-て.トァ・'♀ア:

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倒 -20.0 � >

回目 ト

-40.0 卜一一〆 - 60.0

9

10

8

6

7

4

5

2

3

-6o.0 å

表面からの深さ(cm)

温度ひずみの深さ方向分布に及ぼす直達日射の影響 図5.4.6

- 159 -

(16)

4)調合の影響

図5.4.7に内的要因の影響 として, 外気温度が350Cで外気温度を50 %の場合に, 水車占fk 材比や高性能AE減水剤, 混和材料といった使川材料や調合が, 話AJ主分イ11に起!ぺする温度 ひずみの経時変化に及ぼす影響を示す。

同図a)は水結合材比50 %で普通ボルトランドセメント巾昧の場令と, 粉末皮10、()OOお よび 4,000 cm2/g の高炉スラグ微粉末をそれぞれセメント内初りで 50 %附換した場合の温 度ひずみを示している。 図から明らかなように高炉スラグ微粉末の使川により温度ひずみ が低減されるが, その効果は, より水和熱の小さい4β00 cm2/gのものを51Jいた場合の方が 大きい。

同図b)は同様に,水結合材比25 %で普通ボルトランドセメントf川の場合に向性能AE 減水剤を使用した場合としない場合, シリカフュームをセメント内初りで10 %置換した 場合, また粉末度10,000および4,000 cm2/gの高炉スラグ微粉末をそれぞれセメント内初り で50 %置換した場合, 更にフライアツシュを40 %内剖り置換した場合の氾度ひずみを示 している。 図より水セメント比 50 %の場合と比較すると, 低水セメント比の場合には引 張りひずみが非常に大きくなっている。 高性能AE減水剤の使用は内部氾度がピークを1]\

す時期を遅らせ, それまでの脱水によりピークH寺の脱水が低減されるため泊度ひずみは右 干小さくなっている。 一方, 混和材の内割り使用は, フライアッシュや粉末度4司000 cm2/g の高炉スラグ用いた場合に温度ひずみ低減効果が顕者aである。

ー160-

(17)

7.K結合材比50%

一一一

①普通ホo

Jしトラントホセメント単日未

一一 ⑫

100007" �ーン高炉スラクゃ使用 一一一⑪4000アレーン高炉スラグ使用

a)外気温 度 350C 外気湿度70%

練上がり温度300C 日 射 な し

100

。 6

b)外気温度350C 外気湿度50%

打設温度300C 日 射 な し

5 4 2 3

150

nu

nu nU

Fhd

(由lO支)必 恥・・ 6Mm閥G信眼蝋

間( hours) 過 時

表層に生じる引張りひずみの経時変化に及ぼす調合及び材料の影響 図5.4.7

- 161 -

(18)

5. 4 第5章のまとめ

第5章では, 若材齢時におけるモルタルおよびコンクリートの線膨張係数を測定し, ス ラブ内部の温度分布に起肉する引張りひずみの大きさを数fl�{Wf.析により算定した。

グリーンコンクリートの線膨張係数は, 打設l[!i後から水不n反応速度が極大前1'(をぷす時期 の約1---2時間前までは, 試験休刊1の気泡や水分の膨張の彫特により試験体によってかな り大きい伯を示した。その後ほぼ ー定伯もしくは材齢とともにおド低ドする傾向をぶした。

本研究の範囲では材齢 24 時間までの線膨張係数の伯は, 硬化体のも1]よりも打下大きく,

モルタルで20---30 x 10一人 コンクリートで15--- 20 x 10 6 前後となった。 よって渦度ひず み解析においては線膨張係数の伯を25x 10-6 とし,打設後24時間まで ー定として川いた。

解析の結果スラブ内部は, 日射が作用する場合を除いて, 表面からの深さが約3 cm以内 で引張り側, それ以上の部分では圧縮側となっており, 表而に近いほど大きな引張りひず みを生じることが確認された。 引張りひずみの最大仰は圧縮ひずみの3伯科度となり, そ の値は条件により異なるが本章で検討を行った範聞では, 40 ---130 x 10 6となることが明

らかとなった。

外的要因の影響に関しては, 引張りひずみの大きさは外気温度が高し1ほどかつ外気j温度 が低いほど大きくなる。 これに風による影響が重なれば引張りひずみのも1'1は更に大きくな り,特に外気温度が高し1ほど顕著となるため,暑中環境下では養生等の対策が屯安である。

方, 打設直後から一様の直達日射が作用する場合には, 温度上界が急激であるにもかカ わらず各材齢を通して引張りひずみの値は作用しない場合と比I鮫して大足なく, 71品度に起 因する引張りひずみに限ればその影響は小さいことがわかった。

また表層に生じるひずみは, 第4章で示した表層と内部の泊皮屋経fk1変化に対応して変 化し, いずれの条件においても表層部と中心部の温度差を 20伯して概算したイú'îは解析イ'I�i とほとんど一致し, 温度差に係数を乗じて引張りひずみを概算できることが示された。

内的要因の影響に関しては, 低水セメント比の場合には引張りひずみが非常に大きくな ること, 高性能AE減水剤の使用は内部温度がピークを示す時期]を遅らせ, それまでの脱 水によりピーク時の脱水が低減されるため温度ひずみは若干小さくなること, -jj, 滋和1 材の内割り使用は, フライアツシュや粉末度の高くない高炉スラグ微粉末を用いた場介に 温度ひずみ低減に有効であることが示された。

《参考文献》

1 )川口徹:コンクリートの熱膨張係数に関する既往の研究成果について, マスコンクリ ートの温度応力発生メカニズムに関するコロキウム論文集, pp.15-18, 1982.8

2 )矢川本基, 宮崎則幸共著: í有限要素法による熱応力・ クリープ ・ 熱伝導解析J,

サイエンス社

- 162 -

(19)

第6章 グリーンコンクリートの引張り限界ひずみ

(20)

6章 グリーンコンクリートの引張り限界ひずみ

6. 1

第6章の概要

コンクリートは絞混ぜ後暫くの問は大きな変形能力をイfしているが, ノk布lの進行ととも に変形能力を急速に失い, ある時期jに同小イ'Ir{を示す。 この現象は初期!脆性と呼ばれる。

前章までに示したように, グリーンコンクリートは, 外気焔皮 . i!J1�皮 ・ 風速などの外的 要因や, 調合・ 材料などの内的安閑によって, 複維なj品度変化をI!�じる。 そして第5章で がしたように, 表層部における脱水や水和反応の進行と相l[に影符しあいながら3 ノk和反 応が極大となる時期に表層部と中心部の温度天皇も村長大となり3 これに起[刈するjlk皮ひずみ も極大となる。 したがってこの時期前後にひび別れが傾めて'I�じやすい状態となっている ものと考えられる。 先にも述べたように, 恐々の怒、定される条件ドでひび削れが'1:.じる危 険性がどの程度高いのか, 若しくは計画している対策の効果がとの科皮)切符できるのかを 定量的に評価するには, この時期に実際に生じているひずみの絶対仰とひび別れ発生条件 となる変形能力を比較して検討を行う必要がある。 温度ひずみに関しては第5章で解析を 行いその値および経時変化を明らかにした。 したがって本章では, グリーンコンクリート の初期ひび割れ発生条件となる変形能力, 11IJちグリーンコンクリートの引張り限界ひずみ の値およびその経時変化に関して検討を行った。

笠井は引張り限界ひずみの特性をコンクリートの凝結過程と|掲辿づけながら詳細に検討 している7)・ 8)。 また筆者らがこれまでに行った研究で引張り限界ひずみの極小仙が胤伎 が高いほど低くなり, 従って暑t:-11コンクリートでは高温や急激な叱燥によるひび別れが'1:

じやすくなることを定量的に示している。 木章では, このような打設後初期!におけるひび 割れ発生の定量的評価が任意の温度条件において検討口J能となるよう, この時期jにおける 水和反応の進行に伴う物性変化の特性を考慮しながら, グリーンコンクリートの引張り限 界ひずみの定式化を試みた。

- 163 -

(21)

6. 2 引張り限界ひずみの定式化

6. 2. 1 基本仮定

図6.1に, 初期脆性の概念図をぶす。 引張り限界ひずみの経時変化を打込み後1 r 1程度 ま での極若材齢時におけるコンクリートの物性変化と関述づけると, 関に示す2つの領域 によって説明することができる。

図中, 領域I では粘性体としての性質が, 領域IIではdìì1 t'l:休としての性質が巾魅する。

また領域Iと領域IIの重複部分が存在し, この領域ではn可布のJド1:質が溢点し引張り限界ひ ずみは特徴的な経時変化を示す。 この重複領域内のある 時点において引張り限界ひずみ が 全材齢rlJで最も小さい値を示す現象, 即ち, 初期脆t'1:が'1:じる。 特に床スラブのような締 板部材では, この時期と相前後して表面からの水分蒸発速度やぷ府部とrjl心部のjlA度JEが

ピークを迎えるためl), プラスティックひび割れの側めて発生しやすい時期となる。

問、

Lo u (審議寂) 必'いο昧監〉川町町 • •

• • a - • • • • • • • • • • • • • • •

一・ー・式6.1 - -一式6.2

式6.1 +式6.2

品 一点

本 WN円、-、 - -

弾性体としての 変形能力の発百

材 齢 t

t=tq

図6.1 引張り限界ひずみの経時変化の模式図

ー164 -

(22)

領域Iにおいて, 打込み直後のコンクリートはあら性体としての性質が巾越し, 大きな流 動性並びに変形能力を有しているが, 材齢が進むとともに変形能力を急速に喪失する。 こ の引張り限界ひずみの低下を, 式6.1 によって表わされものと似定する。rrl]式は, コンク リートが長期材齢においても, Jf材齢時と比較するとその影響は小さいものの,米�í It'l:的性

質を有することをも表現している。

εcr(の=εo cxp( - a 1 t), (t � 0)

...,.. ...,.. Iマ

L- L- V'- ,

εcr(t) : 引張り限界ひずみ(x 10 6) t : 材齢(hours)

ε。 材齢t二Oにおける引張り限界ひずみ(x 10 6) a 1 : 係数

(式 6.1 )

一方, 領域IIの開始材齢である図6.1中の tqを仮定すれば,tq以降, コンクリートは弾 性的性質が発現し始め, 以後材齢が進むとともに硬化体へと移行していく。 この領域にお ける引張り限界ひずみは, 式6.2 によって表わされるものと仮定する。 式 6.2 は, 材(鈴tq より弾性体としての変形能力が発現していく過程を表しており, 式rjlのε∞は, 硬化した コンクリートの引張り限界ひずみに相当する。

εcr(t) ==ε∞(1 - exp(- a2(t - tq))),

...,.. ...,.. I守

L- L- V'-

(t迄tq )

tq : 領域IIの開始材齢(hours)

ε∞ : 材齢t==∞における引張り限界ひずみ(x ] 0 6) a 2 : 係数

(式6.2)

本研究では以下に示す実験により若材齢における引張り限界ひずみの経時変化を測定 し, 式6.1, 式6.2の適合性, 並びに両式中の各係数の性質に関して検討を行った。

ー165 -

(23)

6. 2. 2 グリーンコンクリートの引張り限界ひずみの測定

先に示した式6.1, 式6.2における各定数の伯を求めるため, 異なる外主計品皮ドでの引張 り限界ひずみの経時変化を実測した。

外気温度は15, 20, 25, 30, 35 oCの5水準とした。 試験体はコンクリートのモルタル 部分を想定して, 表6.1 に示す水セメント比50 %, セメントと砂の質は比1 : 2.3 のモルタ ルを用いた。 使用材料の諸元を表6.2に示す。

表 6.1 試 験 体 の 調 合

水セメン卜比 質 iFI1 1

(% ) 71く セメント 細ft材

5 0 O. 5 1. 0 2. 3

表 6.2 使 用 材 料

材 料 諸 7G

セメント 普通ボルトランドセメント(比重3.16) 細骨材 玄海産海砂, (表乾比重2.58, 粗粒本2.72) 練混ぜ水 水道水

引張り限界ひずみの測定に使用した塑枠は, 試験体の硬化にイ\��う収縮あるいは制度膨必 を拘束しないよう軟質のシリコンゴムで作成し, 図6.2に示すように, 試験体の析はr11央 部分を狭く両端を広くして, 中央部分にひび削れが生じやすい形状とした。 rl'火郎は似3 cm, 深さ2cm, 長さ6cm程度である。 両側の広い部分には先端を丸めたボルト (6φ)を 3本ずつ配してモルタルと型枠の付着を向上させた。 また型枠の両側には仁記のボルトお よび接着剤を用いてアルミ角パイプを取り付けた。 パイプの 一方には長ナットを同定して おり, 試験時に載荷フレームを図のように取り付けて, ボルトを向転することにより試験 休を型枠ごと引張って引張りひずみを生じさせた。 なお, 試験体は試験材齢までJm拘点の 状態とした。 また試験体底l而および側面はシリコンゴム131枠に妓するが, t.而はIÆrlして いるので, 水分蒸発を械力低減するため打込み直後から試験材齢まで上rflíをラツピングし た。

測定は, 図6.2に示す位置にほぼ鉛直に立てた測定針の間隔のI成仰による変動をJI:t妥触 別レーザ一変位計を用いて測定し, 裁持前の測定針間隔で除してひずみを算定した。 レー ザ一変位計の分解能は 0.1μffi, 測定針の間隔は約20 ,...,_, 30 rnrnであり, ひずみに換算する

と3.3 ,...,_, 5.0 x 10-6の分解能となる。 測定針は3本使用し, ーjjの測定間隔にひび割れが

生じた瞬間他方のひずみが解放されることを利用してひび剖れ発午時期を判断し, そのと きのひずみを引張り限界ひずみとした。 なお用いた装置は子動のためひずみ速度の厳密な 制御は困難であったが,結果として数~数千x 10 6jsecの範囲であり,若材齢ほど大きい。

- 166 -

(24)

測定材齢は打込み直後から材齢24時間までとした。 材齢12時間までは原則として1時 間おきに測定し, 引張り限界ひずみが極小値を示す時期の前後では30分間隔とした。 材 齢12時間以降は適宜2"'-'6時間間隔で測定を行った。

Cコ

試験体

載荷フレーム

レーザ変位計受光部

測定針

(平面図)

.. .

..

一.. . .

一戸ー -‘

シリコンコ.ム製型枠

(型わく部分側面図)

図6.2 引張り限界ひずみ測定装置の概要

- 167 -

(25)

- ・0 一:. , 0・ ・0 0 . ,, 0 ・十:・ ・ ・4 ti

p-‘ ・ 十, G 86

~ 一 一 一

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2 .

6. 3

結果および考察

図6.3に, 一例として外気温度350Cの場合の引張りひずみの実験結果および6

節で示した算定式を実験値に適用した結果をぷす。

実験値 目一式6.1 一一式6.2

一一 式6.1 +式6.2 nu

nu nu RU nU

(∞lo←×) A守

10 12 8

( hours )

6

4

キオ

2

引張り限界ひずみの経時変化(外気温度35 OC) 図6.3

式6.2中のa

2, tq

外気温度 a2 tq 始発時間

(OC) (hours) (hours)

3 5 O. 2 0 2. 5 7 3. 0 3

3 0 O. 3 0 3. 2 6 3. 6 0

2 5 O. 3 0 4. 1 6 4. 0 7

2 0 O. 3 5 4. 5 9 5. 1 0

1 5 O. 4 5 6. 2 8 6. 6 7

表6.3

- 168 -

(26)

適用の手順として,先ず領域IIにおいて式6.2を適川し,式6.2がぶす1111紋と償IMIの切jT,

即ち領域IIの開始材齢tqを定める。tqは図6.3に示す外気込1皮350Cの場合約2.6時間とな った。 各外気温度下で同様に算定した結果の -覧を表6.3にぷす。

表6.3か ら明らかなようにtqは外気温度が向くなるほど[1]-いH与!切に現れ, 図6.4にぷす ように,以下の式6.3で近似することができる。

tq == to/CT - T 0)3/2

ここに, T :外気温度(OC) T 0 == - 11.97 (OC) t 0 == 8.73xl0 2

(式6.3 )

式6.3中, 分母中のT0 == - 11.97は, T == - 11. 97 oCのと きtq ==∞になることをぷし,

積算温度算定時に 「その温度以 下 では強度増進が な い と与える基準温度 (datum

temperature) Jの一般的な値9 )である- 100Cにほぼ対応している。 また係数toは,本実験

の場合8.73XI02 であるが, セメントなどの使用材料や調合によって変化すると考えられ る。

表6.3中に凝結試験により測定された始発時間をtqとともに併記している。�ììi性体とし ての変形能力が発現しはじめる材齢を表すtqは始発時間とほぼ対応しており, 材(紛tqを もってグリーンコンクリートの開始境界と位置づけられることが明らかとなった。

また材齢t二∞における引張り限界ひずみε∞は, 外気温度に無関係にほぼ -定イ'11ft]00 X 10-6となり, 硬化体の値とほぼ同じであることが確認された。

次に, 式6.2中の係数32に関しても, 表6.3並びに図6.4中に示すように外気温度と|珂i僚 な相関が見られ,以下の式6.4で表すことができる。 式中の係数 320はtoと同級, セメン

トなどの使用材料や調合によって変化すると考えられる。

32== 320/CT - To)

ここに, T :外気温度(OC) T 0 == - 11.97 (OC) 320== 11.48

(式6.4)

- 169 -

(27)

0.8 0.6

c N

0.4 0.2 400

tq(実験値より求めた値)

一一-tq(式6.3)

a2(実験値より求めた値)

一一a2( 式6.4)

10

A

-j-

8 6

(ωLコ02)

4

u +-'

2 010

(OC) 外気温度

15

T

tqと外気温度の関係

- 170 -

式6.2中のa

2,

図6.4

(28)

続いて式6.1を実測値に適用して, 表6.4にぶすように定数a1悦びにε。を定める。 ε。

は単に縦軸との切片を見かけ上表しているにすぎない。

表 6.4 式 6.1中のa 1 , ε。 並びに式6.1' 中のao

外気温度 ao a 1 ε。

(OC) X 104 X 102

3 5 1. 8 5 4. 1 9 2. 2

3 0 1. 9 1 3. 1 6 3. 0

2 5 1. 2 5 2. 6 9 5. 7

2 0 1. 4 0 2. 3 9 5. 7

1 5 O. 9 2 2. 5 2 763

定数alは図 6.5に示すように外気温度Tの関数として3 以下の式6.5で表される。

al=alo(T-To)

ここに, T :外気温度(OC) T 0 = - 11.97 (OC)

a 1 0 = 8.09 x 10 -2

(式6.5)

式6.5は温度が高いほど引張り限界ひずみの低下速度が大きくなること3 世びにT==T。

でOとなり引張り限界ひずみの低下が生じないことを表しており3 実際の傾向とよく対応 している。 図6.3に, 式6.1 +式6.2で表される曲線を示しているが, 同tlll線は引張り限界 ひずみが極小値を示す初期脆性を非常によく表している。 このことから初期脆性は, I日jL11 の, 粘性体としての性質が卓越してコンクリートが大きな流動性益びに変形能力を行して いる領域1 , および弾性体としての性質が卓越する領域IIの両おがオーバーラップする領 域において, 粘性体としての変形能力の急速な低下および弾性体としての変形能力の発現 が相互に影響することにより生じる現象であると説明できる。

- 171 -

(29)

aO(実験値よ り求めた値) 一一aO(式6.6)

a1(実験値より求めた値) 一一一a1(式6.5)

Illi--1B-' '4・・e

・o・ --・・0白''i161111

• • • • • • •

... , e・o・

5 10

8 4 •

6

4

2

nu nU AU1

30

(Oc)

T

20

外気温度

15 25 3

2

nU 4E---nu

(守OF×)

係数a

0,

a 1と外気温度の関係

ー172 -

図6.5

(30)

ここで種々の外気温度において, 式6.1にt== tq ,凶lち領域IIの開始材齢を代入すると,

εtqは外気温度によらずほぼ一定の伯10, OOOX]O 6が得られた。 後Hjの図6.6にぷすよ うに, 引張り限界ひずみは材齢tq直後から急速に低ドしている。 また先にぷしたように 式6.2で表される弾性休としての変形能力は材齢tqから発現し始める。 これらのことから,

粘性体としての変形能力の喪失と弾性体としての変形能力の発現はr, îJ時期に始まり, その 開始時刻が材齢tqで表されることが明らかである。 そして, 材齢tqの1111iは外�\il,AJ.交によ って異なるものの,tqに達したときの試験体の状態は水不(]反応においてlï ïJじ段附にある ため, このときの引張り限界ひずみが外気温度によらずほぼ一定仰をぷすものと与えられ る。 従って領域Iにおける tq以前の引張り限界ひずみ を, 実狽IJ 111'ïの傾向, および t== tq で温度によらず一定値εtqとなること を考慮すれば, 式(1 )はO�玉t壬tqにおいて, 式6.1' で与えることができる。

εcr(t)==εtq -a 0 (t q -t q )

ここに, εtq二10,OOOx10-6

(0三三t 三五tq)

係数aoは, 以下の式 6.6で表される。

ao== aoo( T - To)

ここに, T :外気温度(OC) T 0 == - 11. 97 (OC) a 00 == 4.00x10 2

(式6.1' )

(式6.6 )

係数aoに及ぼす外気温度の影響を表6.4に,式6.5および式6.6の妥ペ性について係数a 0,

a1と外気温度の関係を図 6.5に示している。

同様に領域Iにおいてtq壬t における引張り限界ひずみ式6.1は, 式6.1"で与えること ができる。

εcr( t ) ==εtq CXp( -a1 (t -tq)) ( tq壬t) (式6.1" )

ー173 -

(31)

これら の結果から式 6.1' , 式 6.1" , および式6.2を外気込A皮Tの関数としてrlJ度記述す ると, それぞれ式6.7, および式6.8となる。

εcr(t) ==εtq -a 0 (t -t q)

=εtq-aoo(T -To)(t -to/(T -TO)3/2 ) (0 �三ttq)

εcr(t) ==εtq cxp( - a 1 (t -tq)) +ε∞(1 -CXp(-az(t - tq)))

=εtqCXp(-alo(T-To)(t -to/(T-To)ヨ/2 )

+ε∞(1 - exp(-azo/(T -T O)(t - to/(T -T 0)3/2))),

‘"7"、ヲ. I�

l_ l_ V'-

εcr( t) : 引張り限界ひずみ(X 10-6) t : 材齢 (hours)

tq 領域IIの開始材齢(hours), == t 0/ ( T -T 0 )3/2 T : 外気温度(OC)

To 基準温度(== -11.97 oC )

εtq 材齢t== tqにおける引張り限界ひずみ(X10 (j),

(本実験の場合10 .000 x 10 -6)

ε∞ : 材齢t==∞における引張り限界ひずみ(X10 6),

(本実験の場合100 X 10-6)

t O.a 0 o. a 1 0 .a z 0 材料 ・ 調合などの条件により定まる係数

(式6.7)

(tq � t) (式6.8 )

(本実験の場合それぞれ, 8.73 X 102, 4.00 X 102, 8.09 X 10ーヘ11.48 )

図6.6( a ) ,._ ( c )に, 各外気温度 における引張限界りひずみの実験結果および以上に述べ た解析結果を示す。 両式は実験値の傾向とよく対応しており, 引張り限界ひずみが極小と なる時期, 値ともに良い精度で表現できている。 よって本章で提案した式をJlJいて初期脆 性の発生時期, およびその前後の引張り限界ひずみの経時変化が定ば的に説明できること

が確認できた。

ー174 -

(32)

350C

|a)外気温度

( ∞l O 支

105

実験値 解析値 一一式6.1"

一一 式6.2

一一ー 式6.7 (0壬t壬tq)

式6.8 (tq壬t)

(式6.8ニ式6.1勺 6.2

104 。

10 0 103

102

\ーノ

,ミ'い凸隊略巳 ホ}一出一m

12 10

8 4 6

( hours ) 齢

引張り限界ひずみの実験値と解析値(外気温度35 oC)

:Oi

実験値 解析値 一一式6.1"

一一 式6.2

一一一 式6.7 (0壬t豆tq)

式6.8 (tq壬t)

(式6.8=式6.1"+ 6.2

図6.6(a)

105

10

0

104

103

( ∞1 0 戸×

、、../

水、'い凸隊監 ホ-一雌m一m

12 8 10

4 2

( hours )

引張り限界ひずみの実験値と解析値(外気温度300C)

材 齢

図6.6(b)

ー175 -

(33)

。可

103 l-

(百外気温度

105

(∞1 0支

0

00

「 、

・、 J : - J J ・ - - J l ' G : : Il k

- QJ : :Ja

一 0 ~ -- 斗 6

k弘司1 一 a 一 ← 〉 メ レミ、 ( 一 / 一 . 0 hむ、、 σ 一 / → - L JJ1 ~ l r I L -- rJ 11 lili--- σ : 」 4

(ω」コO工〉。一寸一H判

実験値解析値

一一式6.1"

一一式6.2

一一一 式6.7 (0壬t壬tq)

l

式6.8 (tq壬t)

(式6.8二式6.1勺 6.2

104

102

101 0

、、_./

水、'いベM隊堕 へい-悩m一m

12 10

2 8

( hours ) 齢

ー込~刊一

一 (ω」コ050的寸HJ

引張り限界ひずみの実験値と解析値(外気温度25 oC) 図6.6(c)

105

c.o

Cコ

×

r毛

: 103

匹余 監102

uæi

Il.fl

実験値解析値

一一式6.1"

一一式6.2

一一ー 式6.7 (0壬t壬tq)

l

式6.8 (tq壬t)

(式6.8二式6.1勺 6.2

104

、-./

101 0 2 4 6 10 12

( hours )

引張り限界ひずみの実験値と解析値(外気温度200C)

齢 材

図6.6(d)

- 176 -

(34)

(c

105

lO交

実験値解析値 式6.1"

式6.2式6.7 (0豆t�tq)

一一一

式6.8 (tq壬t) (式6.8=式6.1勺6.2)

- ー ・ .. . . .

. . . . ' .

.

・ - ・ ー ・ . .. .,

.

. .

.

104

103

e h・ィ . / / ・lY 6 (ωLコO工)∞N.CHパヤ

• • • • •

-0

t e

o

- 4 0

0 6 h - - aA

d

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• • • • • • • •

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4 .

o

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102

101 0

、、..-/

水町'いペν隊堕 ぢ-悩m一冊

12 10

4 8 2

( hours )

引張り限界ひずみの実験値と解析値(外気温度目。C) 齢

材 図6.6 (e)

母177 -

(35)

ここで, 上式を用いて外気温度Tを入力条件とした解析結果を図6.7にぷす。!刈'11の・

印は,上記式6.8を微分して得られる式6.9,およびこれを式6.8に代入して得られる式6.10 より算定される引張り限界ひずみの各外気温度での柑小伯を示している。 破線は式 6.9 を

横軸, 式6.10を縦軸にとることによる引張り限界ひずみ同小仙の軌跡を点している。

hrσj= 1/(31(T)- 32σ))・In(31 (T)εtq/32σ7ε∞) + tq (T)

εI>r(T) =εcr(tt.r(T))

a I(T) f 31(T)ε旬、 a1(1) -a 2(T)

=ε句 I、32σ7ε∞ノI

‘ヲ� "-7 , ....".

<.._ <.._ V'-

az什V

r 3lσ7εtq 、 31σ')-32σ7 + ε∞ I 1 一 32σ7ε∞|

(式6.9)

(式 6.10)

hrσ') :外気温度T( OC)において引張り限界ひずみが縄小伯を示す材齢(hours)

εbrσ) :外気温度T(OC)における引張り限界ひずみの極小伯( x 10 G)

同図より, コンクリートが初期脆性を示す時期が, 混度が高し1ほど早くなること, また そのときの引張り限界ひずみの極小値が温度が高いほど低くなる現象が,上に示した式6.7

~式 6.10から定量的に表現できることが明らかである。 またこれら の式を川いることに より, 種々の外気温度条件下において引張り限界ひずみが栂小伯をぷす時期jおよび仙を定

量的に表すことができる。

ー178 -

(36)

数字は外気温度を表す( OC)

4 6 8 10 12

材 齢 ( hours )

図6.7 引張り限界ひずみの極小値と外気温度の関係

- 179 -

参照

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