地球温暖化・温室効果ガスデータセットの現状と
国際統合データベース
野尻幸宏
国立環境研究所
2013年12月24日:DIAS利用ワークショップ@東大農学部講堂
温室効果ガス・炭素循環の地球観測
温室効果ガス・炭素循環の地球観測
気象・海象(今日の議論では対象としない)
<圏>
<対象>
<物質>
大気観測
存在量
GHGs (CO2, CH4, N2O, CFC, HCFC….)
海洋観測
フラックス
エアロゾル
陸域観測
+
生態系諸要素、大気化学反応など(現象理解のために)
本質的に世界データセットが必要である
・観測は地域であってもグローバルな現象の反映
地上大気観測点
比較的少ない点の集成で地球規模収支解析のグルーバルデータ化が可能 (地域吸収・排出を解析するには、膨大な観測点数が必要になる)・広域の観測
表層海洋観測、広域航空機観測
全世界ネットワークには国際協力が必要衛星観測
(究極の広域観測だが対象要素は限定)・地域観測の集成
森林フラックス観測
現象が地域的で世界の多数点集成がグローバルデータ化に必要(陸域炭素)
(観測が不足しているのでモデルで補う必要性が高い)海洋内部観測 (ocean interior)
多数点集成が必要、定点観測が難しいのが問題データセットを何に使う?
観測データ提供者 → 第一義的には、データ解析者の研究、モデル研究の初期値・検証 → (気候問題の解決に必要なので)政策決定者・マスコミ・教育・市民向けへの正しい情報普及温室効果ガス・炭素循環の地球観測
世界データ統合のアプローチ
・大気温室効果ガス
WDCGG (World Data Center for Greenhouse Gases)
http://ds.data.jma.go.jp/gmd/wdcgg/
国際気象機関(WMO)のデータセンターとして気象庁が運営
世界の観測点のCO2濃度と増加率などの解析データ
温室効果ガス・炭素循環の地球観測
世界データ統合のアプローチ
・大気温室効果ガス
NOAA Globalview http://www.esrl.noaa.gov/gmd/ccgg/globalview/
マウナロア、南極などの米国観測点を運営しているNOAAが、世界16か国の協力機関のデータを統 合して、全球の大気CO2, CO, CH4濃度分布と継時変化をデータ化
→ 炭素循環モデル・インバースモデルと組合せ、吸収・放出源推定の基礎
温室効果ガス・炭素循環の地球観測
世界データ統合のアプローチ
・海洋CO2
CDIAC Ocean http://cdiac.ornl.gov/oceans/
オークリッジ国立研究所が運営する海洋二酸化炭素観測の統合データセンター。WCRPのもとで行 われた海洋観測の国際共同計画WOCEのデータセンターとして事業を始め、CO2に関する海洋観測 についてはIOCCPと協力して統合データセンターとして機能している。 日本からは、気象庁、気象研、国立環境研、 JAMSTEC、水産総合研究センターが 継続的協力機関としてデータ提供
温室効果ガス・炭素循環の地球観測
世界データ統合のアプローチ
・海洋CO2
SOCAT (Surface Ocean CO2 Atlas) http://www.socat.info/about.html
IOCCP-SOLAS-IMBERのもとで、世界の海洋表層CO2分圧観測のデータ統合 → 協力機関からの提出データ(自由フォーマット)をフォーマット変換・単位系統合・統一QC → データQCと閲覧のための図化ツールを豊富に用意 → モデル等の利用を容易にするために、グリッドプロダクトを作成、原則公開利用可能 日本からは、気象庁、気象研、国立環境研、 JAMSTEC、水産総合研究センターが 継続的協力機関としてデータ提供 基本ドキュメント・実データはPangaeaで保存 海洋内部(ocean interior) CO2観測には、PACIFICA, CARINAがあり、それぞれ品質管理、機関間誤差 の補正を行ったデータセットを公開
観測データから広域の海洋変動を推定する
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SOCAT (Surface Ocean CO2 Atlas)
・CO2 Oceanographyにおける国際協力活動の展開、1990年代CO2 Panel、2000
年代IOCCP、2007年パリ会議でスタートした表層CO2分圧観測の世界統合活動
全世界機関の観測 2660航海 環境研の観測 365航海、世界の14% 日本の機関の観測 623航海、世界の23% 品質管理を経た全球海洋 表層CO2分圧データベース 2011年V1.5、2013年V2を 公開温室効果ガス・炭素循環の地球観測
世界データ統合のアプローチ
・海洋CO2
PACIFICA (PACIFic ocean Interior CArbon Database)
http://cdiac.ornl.gov/oceans/PACIFICA/
PICESのもとで太平洋の海洋内部(ocean interior: 表層から深層まで)のCO2採水観測のデータ統合 → 協力機関の提出データの偏差を標準試料の測定結果を使い補正する高度なQC → データ解析、モデル利用の必要性から困難な作業をした 日本からは、気象庁、気象研、JAMSTEC、水産総合研究センターがデータ提供し、海洋情報研究セ ンター(MIRC)が中心的に統合を実施、同様な大西洋のデータ統合に CARINAがあり、それぞれCDIAC Oceanのもとでデータ公開
PACIFICA
CARINA
温室効果ガス・炭素循環の地球観測
世界データ統合のアプローチ
・森林炭素循環
Fluxnet (Integrated Worldwide CO2, Water and Energy Measurements)
http://fluxnet.ornl.gov/
地域ネットワークのネットワークとして、森林をはじめとする各種陸域生態系の熱・水・CO2収支を長 期観測する観測点のネットワーク、500地点を越す観測点が登録
→ 観測サイト毎のポリシーに基づいて、公開利用あるいは制限利用
Ameri Flux, Euro Flux, Asia Flux等地域センターがデータ提供、
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地球温暖化、二酸化炭素関連ポータルの例
CDIAC (Carbon Dioxide Information and Analysis Center) http://cdiac.ornl.gov/
米国オークリッジ国立研究所のCO2データセンター、温室効果ガス観測と排出量の統合データベー ス、海洋炭素、森林フラックスなどのプログラムも傘下にある
GCP (Global Carbon Project)
http://www.globalcarbonproject.org/
ESSPのもと、炭素関連研究 (自然科学・社会科学)を統合した研究 コミュニティ連携プログラム 社会向け炭素レポートを毎年発表温室効果ガス・炭素循環の地球観測
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国立環境研の地球環境モニタリング
モニタリング・プラットフォーム
大気
落石岬モニタリング・ステーション 波照間島モニタリング・ステーション 航空機(民間機の活用) 成層圏観測(陸別天文台の協力) (温室ガス観測技術衛星 GOSAT)陸域
富士北麓 天塩・苫小牧 (摩周湖・霞ヶ浦) 高山植生変化海洋
太平洋の観測(民間船舶の協力) 温暖化影響(温帯域サンゴ) 北海道、摩周湖 富士・北麓サイト目指すは ・長期継続観測で初めてわかること
・大学や他の機関ではできないこと
協力民間航空機JAL 協力貨物船Transfuture 5NIES GHGs Monitoring Network (3D Observation)
2 Ground-based atmospheric obs. stns. •Hateruma Island
1993-•Cape Ochiishi 1995-Test stns.
•Mt. Fuji
2009-•Asian collaborating stns. in China, India & Malaysia
•Inter-comparison with NOAA using monthly Mauna Loa sampling 3 monthly chartered flight sites in Siberia 1993-5 JAL commercial air crafts
•2 sampling/CO2 obs. and 3 CO2obs.
2005-2 Ocean/atmosphere VOSs •Japan-US
1995-•Japan-Oceania 2005- (1992- atmosphere) 2 Atmosphere VOSs
•Vancouver BC-Japan 1995-2010 •East/South China Sea 2007-, 2009-Flux network in Japan & Asia
•3 forest flux stns. in Japan
•9 forest tower CO2& CH4obs. in Siberia
GOSAT (CO2, CH4)
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扱うスケールによる分類
CGER観測事業のプラットフォーム数 ス ケール:ローカ ルからグロー バルへ 1 3 10 30 100 ロー カ ル 県域 国 アジア グロー バル 地上ス テーショ ン 成層圏オ ゾンス テーショ ン 商船(大 気・海 洋) 森林フ ラックス GEMS/ Water(観 測) UVネット ワーク(観 測) UVネット ワーク GEMS/ Water(ネ ットワー ク) 航空機 (JAL) 航空機 (サンプ リング) 商船(大 気) 移動体プラットフォームでは グローバルカバーが可能 UVは現象はグ ローバルである 海洋商船観測は 太平洋ワイド 大気温室効果ガスはグ ローバル現象の反映 GEMS/Waterの グローバル化に は国際データ統 合が必要 CGERモニタリングは 地球環境モニタリング 森林フラックスのグ ローバル化には、 国内外ネットワーク が必須 → アジア フラックスセンター 機能 北限海 洋生物 種 高山地 域 Global Pres s ure ( 温 度 、 酸 性 化 ) 温暖化影響は必然的に超ローカルな現象に現れる グローバルな変化に原因特定(attribution)できるよう な観測内容と観測地点を選定することが重要 原因特定のために少なすぎない数が必要であるが、 現実運用のために多すぎない選抜 ← 準備研究 UV観測は ローカル14
CGER/NIESの地球観測データセット
現行サイトの例
CGERモニタリングポータル
http://db.cger.nies.go.jp/portal/data/index?lang=eng
貨物船観測
http://soop.jp
アジアフラックス
http://asiaflux.net/
温室効果ガス・炭素循環の観測データサイト
現時点のDIASデータサイト
データ俯瞰から統一インターフェースでメタデータ公開
一部実データアクセス
例えば、AmazonとHMV
Amazon
では、おおむね統一インターフェースで商品リストを見せる
検索機能に多少の対応があるものの、細部まで特化した対応はしない
現在のDIAS俯瞰サイトがAmazonになれれば、それは素晴らしいこと!
HMV
では、音楽関連ソフト購入に特化した作り込み
クラシカル
指揮者サーチ、鍵盤楽器奏者サーチ、弦楽器奏者サーチ。。。
作曲家サーチ、オペラ作品名サーチ、レーベルサーチ。。。
作曲家毎のバイオグラフィー・主要作品。。。
アニメ
声優インデックス、ラノベ著者インデックス、マンガ家インデックス。。。
フィギュア・グッズ、放送タイトル、アニメ女子部ストア。。。
落語ストア
噺検索、噺家検索、フォーマット別検索
温室効果ガス・炭素循環のデータを見せるサイト作り込みの必要性がある!
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地球温暖化・温室効果ガスデータ
使えるようにするにはデータの閲覧・利用のツール・専用インターフェース開発の必要性
CGER/NIESでの最近の開発動向 → DIASに移植して広くデータを受け付ける?
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CGER/NIES地球環境モニタリング ポータル
観測事業案内
記述のみでなく、観測に関する解説や写真も重要なメタデータ
データの例示、解析結果などを含む
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CGER/NIES地球環境モニタリング データ検索ポータル
観測データの一部にアクセスできる
が、検索機能がグラフィックインターフェースを持たない、データの閲覧機能も不十分
ダウンロードだけでなく、データから対象範囲を抽出して図化できると利用者フレンドリー
一部モジュールは公開しているが、統合インターフェース化を計画
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CGER/NIES地球環境モニタリング データ検索ポータル
CGER/NIESにおける観測データとポータルサイトの連携(改修中)
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CGER/NIES地球環境モニタリング データ検索ポータル
CGER/NIESにおける観測データとポータルサイトの連携(改修中)
図示機能をできるだけすべてのデータにつなぐ
時系列変動表示
濃度・フラックス
空間分布表示
移動体観測
高度分布表示
航空機観測
などをGUIから表示させ、データ
ダウンロードを可能に
試験中プロトタイプ X軸、Y軸が任意に選べるので 時系列、緯度・経度変化・高度分布 表示に対応21