• 検索結果がありません。

都における温室効果ガス排出量総合調査

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "都における温室効果ガス排出量総合調査"

Copied!
24
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

都における温室効果ガス排出量総合調査

2007 年度実績)

平成 22 年 1 月

東京都環境局

(2)

1 .世界の中の東京 ... 1

2 .温室効果ガス総排出量 ... 2

(1)算出の考え方 ... 2

(2)温室効果ガス総排出量 ... 3

(3)二酸化炭素排出量 ... 5

(4)その他の温室効果ガス排出量 ... 17

(3)

1.世界の中の東京

・図 1-1 は、2007年の

AnnexⅠ

における国別の温室効果ガス(以下

GHG:Greenhouse Gas

とする)

について多い順に示したものである。

・日本は、AnnexⅠの中で、米国、ロシアに続いて

3

番目に排出量が多い。東京は

28

位のスウェーデン と

29

位のノルウェーの間に位置する。

(注※)気候変動枠組条約の付属書 I に記載される国々。具体的な数値目標は、京都議定書の付属書Bによって規定 されている。京都メカニズムの議論の中では、付属書 I 国のことを、「先進国」と言い換えることもある。

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500

アメリカ ロシア 日本 ドイツ カナダ イギリス イタリア オーストラリア フランス スペイン ウクライナ ポーランド トルコ オランダ ルーマニア チェコ ギリシャ ベルギー オーストリア ポルトガル ベラルーシ フィンランド ハンガリー ブルガリア ニュージーランド アイルランド デンマーク スウェーデン ノルウェー スイス

温室効果ガス排出量[百万t-CO2eq]

東京都はここに位置する

7,000 7,500

図 1-1 温室効果ガス排出量(2007年)

(注)単位のCO2eqとは、“CO2 equivalent”の略であり、地球温暖化係数(GWP)を用いてCO2相当量に換算した値。

Mt-CO2eqは百万tの二酸化炭素相当量となる。なお、吸収源は除いている。

(出典)UNFCCC

(4)

2.温室効果ガス総排出量

(1)算出の考え方

・本報告書は、東京都内において排出される

GHG

排出実績についてとりまとめたものである。

・対象とした温室効果ガスは、京都議定書において対象とした、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一 酸化二窒素(N2

O)、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)、パーフルオロカーボン類(PFCs)、六フ

ッ化硫黄(SF6)の

6

種類である。

・なお、二酸化炭素以外の温室効果ガス(メタン、一酸化二窒素、HFCs、PFCs、SF6)については、「そ の他の温室効果ガス」と表記することとする。

・本報告書は、環境省による「地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュアル」を ベースとして算出している。同マニュアルは、都道府県単位での

GHG

排出量の算定方法について記載 されているが、このマニュアルによる算定方法よりも都の実態を反映した方が妥当であると考えられる ものなどに伴い、算出方法の改善が必要であると思われるものについては、最新の知見を用いた算出方 法を採用している。

・従って、今後も新たな知見により妥当性のある算出方法が提案された場合は、積極的に採用し算出方法 を見直していくこととする。

・本来、電力の二酸化炭素排出係数は、原子力発電所の稼働状況等により表 2-2 のとおり毎年変動する ものである。都の調査では、電力の二酸化炭素排出係数の経年変化に伴う電力消費起源の二酸化炭素排 出量の変動要因を除外するため、2001年度以降電力の二酸化炭素排出係数を

2001

年度の係数(0.318

[kg-CO2

/kWh]

)に固定して算出している。

・都が取り組む気候変動対策は、都内の都市活動に伴う温室効果ガスの排出抑制を対策の対象とするため、

運輸部門における排出量については、自動車では都内の自動車交通量を、鉄道、航空、船舶では、都内 運航量を基準に算定している。

・なお、表示している数値は端数を四捨五入しているため、表中の合計が表に提示されている合計値と合 致しないことがある。

表 2-1 温室効果ガスと主な排出源

6ガス 地球温暖化係数 主な排出源 CO2 二酸化炭素 1 燃料の燃焼、廃棄物の燃焼、工業プロセスなど

CH4 メタン 21 農業、廃棄物、燃料からの漏出、燃料の燃焼、工業プロセスなど N2O 一酸化二窒素 310 農業、廃棄物、燃料の燃焼、工業プロセスなど

HFCs ハイドロフルオロカーボン類 数十~1万程度 他のガスの副生、冷媒、発泡剤、エアゾールなど PFCs パーフルオロカーボン類 数千~1万程度 半導体製造、洗浄など

SF6 六フッ化硫黄 23,900 絶縁機器、半導体製造など

(注)地球温暖化係数とは、温室効果ガスの温室効果の度合いを示す値で、二酸化炭素を1としたときの比で表す。

表 2-2 本調査に用いた電力の二酸化炭素排出係数

(単位:kg-CO2/kWh)

1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 係数 0.380 0.385 0.390 0.367 0.378 0.358 0.336 0.335 0.315 0.326 0.328 0.318 0.381 0.460 0.383 0.376 0.345 0.428

(5)

(2)温室効果ガス総排出量

・2007年度の温室効果ガス総排出量は、二酸化炭素換算で

5,852

t

であり、京都議定書の規定による基 準年(※)の総排出量である

5,779

t

に比べると

1.3%の増加となっている。

・2000年度以降を見ると概ね減少傾向にあり、2007年度は

2000

年度の

6,180

t

に比べると、5.3%の 減少となっている。

(注※)二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素の基準年は1990年、HFC3ガス(HFCs、PFCs、SF6)については1995 年を基準年としている。

5,852 5,845 6,040

6,180 6,077 6,029 6,119 6,051 6,168 6,190 5,948 6,134 6,009 5,709

5,779 5,943

5,8705,908 6,003

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000

基準年 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007

SF6 PFCs HFCs N2O CH4 CO2 基準年

(年度)

(万t-CO2eq)

SF6

PFCs HFCs N2O CH4

CO2

図 2-1 東京都における温室効果ガス総排出量の推移

表 2-3 東京都における温室効果ガス総排出量の推移

(単位:万t-CO2eq)

基準年度 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 二酸化炭素 5,437 5,437 5,726 5,848 5,668 5,907 5,813 5,683 5,745 5,673 5,764 5,885 5,664 5,766 5,601 5,652 5,744 5,587 5,578 メタン 185 185 190 193 195 194 191 183 169 152 134 117 102 89 77 67 60 56 53 一酸化二窒素 86 86 92 93 85 89 94 99 100 100 104 102 98 101 100 93 94 85 82

HFCs 29 29 43 55 62 62 68 70 78 87 94 102 114 136

PFCs 25 25 26 31 27 7 4 3 3 3 0 0 0 0

SF6 17 17 18 20 16 7 4 7 3 3 2 2 3 2

合計 5,779 5,709 6,009 6,134 5,948 6,190 6,168 6,051 6,119 6,029 6,077 6,180 5,943 6,040 5,870 5,908 6,003 5,845 5,852

(注)表記上“0”となっている数値についても、僅かながら排出量が存在する。

(6)

・温室効果ガス総排出量のうち、二酸化炭素排出量の占める割合は

2007

年度で

95%であり、1990

年度 から

1

ポイント程度増加、2000年度とはほぼ同様となっている。

・2007 年度における温室効果ガス別の排出量割合を全国と比較すると、東京都の二酸化炭素排出量割合 は、全国とほぼ同様の割合(95%)となっている。

94.1%

1.2%

1.5%

3.2%

95.2%

1.9%

1.6%

1.2%

HFC等3ガス 2.4%

N2O CH4 1.4%

0.9%

CO2 95.3%

内円:基準年度(合計5,779万t-CO2eq)

中円:2000年度(合計6,180万t-CO2eq)

外円:2007年度(合計5,852万t-CO2eq)

90.7%

93.2%

2.6%

2.6%

4.1%

2.0%

2.2% 2.7%

CH4 1.6%

N2O

1.7% HFC等3ガス 1.8%

CO2 94.9%

内円:基準年度(合計12.6億t-CO2eq)

中円:2000年度(合計13.5億t-CO2eq)

外円:2007年度(合計13.7億t-CO2eq)

東京都 全国

図 2-2 東京都と全国の温室効果ガス別排出量の構成比

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000

基準年 2000年度 2007年度

CH4

(-54%)

N2O

(-19%)

CO2

(-5%)

(万t-CO2eq)

5,779 5,852

HFC等3ガス

(+9%)

CO2

(+8%)

CH4

(-37%)

N2O

(+18%)

6,180

HFC等3ガス

(+81%)

0 2 4 6 8 10 12 14 16

基準年 2000年度 2007年度

(億t-CO2eq)

12.6

13.7 HFC等3ガス

(-30%)

CO2

(+10%)

CH4

(-21%)

N2O

(-10%)

HFC等3ガス

(-33%)

CO2

(+4%)

CH4

(-14%)

N2O

(-19%)

13.5

東京都 全国

図 2-3 東京都と全国の温室効果ガス別排出量の伸び

(注)( )内はそれぞれ基準年度比2000年度の伸び、2000年度比2007年度の伸びを示す。

(7)

(3)二酸化炭素排出量

①二酸化炭素排出量の概観

・2007年度の二酸化炭素排出量は、5,578万

t

であり、1990年度の排出量である

5,437

t

に比べると

2.6%の増加、2000

年度の

5,885

t

に比べると

5.2%の減少となっている。

・1990年度比

2000

年度及び

2000

年度比

2007

年度の伸び率は、それぞれ業務部門(20%及び

11%)

、 家庭部門(10%及び

3%)において大きい。一方、産業部門と運輸部門は 2000

年度から

2007

年度にか けて減少傾向を示しており、それぞれ

23%、21%の減少となっている。

・2007年度における部門別の構成比は、業務部門(38%)が大きく、家庭部門(26%)、運輸部門(25%)

と続いている。

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000

1990年度 2000年度 2007年度

産業部門

(-23%)

業務部門

(+11%)

家庭部門

(+3%)

運輸部門

(-21%)

その他

(-13%)

産業部門

(-31%)

業務部門

(+20%)

家庭部門

(+10%)

運輸部門

(+19%)

その他

(+20%)

(万t-CO2

5,437 5,578

5,885

図 2-4 東京都における二酸化炭素排出量の伸び

(注)( )内はそれぞれ1990年度比2000年度の伸び、2000年度比2007年度の伸びを示す。

18.1%

23.9%

28.9%

27.3% 1.8%

2.0%

11.5%

24.4%

32.1%

30.0%

その他

1.9%

産業部門 9.3%

家庭部門 26.4%

業務部門

37.6%

運輸部門

24.9%

内円:1990年度(合計5,437万t-CO2) 中円:2000年度(合計5,885万t-CO2) 外円:2007年度(合計5,578万t-CO2) 図 2-5 東京都における二酸化炭素排出量の構成比

(注1)東京都における「その他」には、廃棄物の焼却による二酸化炭素排出量が含まれる。

(注 2)全国における「エネルギー転換部門」が東京都に無いのは、東京都の各部門の需要に従い、エネルギー転換部門にお ける二酸化炭素排出量を配分していることによる。

(注 3)全国における「工業プロセス」が東京都に無いのは、東京都においては、工業プロセスによる二酸化炭素排出がごく

少ないこと、統計的な把握が困難なことなどの理由から計上していないことによる。

(8)

・東京都の二酸化炭素排出構造を全国と比較すると、産業部門(全国

36%:東京 9%)が少なく、業務部

門(全国

18%:東京 38%)

、家庭部門(全国

14%:東京 26%)

、運輸部門(全国

19%:東京 25%)が

大きい構造となっている。

0 2 4 6 8 10 12 14

1990年度 2000年度 2007年度

産業部門

(-3%)

業務部門

(+25%)

家庭部門

(+24%)

運輸部門

(+22%)

工業プロセス

(-9%)

廃棄物部門

(+42%)

(億t-CO2

11.4

エネルギー 転換部門

(+17%)

産業部門

(+1%)

業務部門

(+15%)

家庭部門

(+14%)

運輸部門

(-6%)

工業プロセス

(-5%)

廃棄物部門

(-0%)

12.5 13.0

エネルギー

転換部門

(+4%)

図 2-6 全国における二酸化炭素排出量の伸び

(注)( )内はそれぞれ1990年度比2000年度の伸び、2000年度比2007年度の伸びを示す。

14.4%

19.0%

業務部門 18.1%

1.9%

11.1%

42.2%

5.4%

5.9%

16.4%

5.6%

12.6%

37.2%

21.2%

4.5%

2.5%

運輸部門 19.1%

家庭部門 13.8%

6.4%

4.1%

廃棄物部門 2.4%

産業部門 36.1%

内円:1990年度(合計11.4億t-CO2) 中円:2000年度(合計12.5億t-CO2) 外円:2007年度(合計13.0億t-CO2) エネルギー

転換部門 工業プロセス

図 2-7 全国における二酸化炭素排出量の構成比

(資料)環境省、「2007年度(平成19年度)の温室効果ガス排出量について」より作成

(9)

②二酸化炭素等の排出状況

・東京都は、全国に比べると、特に産業部門の二酸化炭素排出量が少ないという特徴があるが、これは、

農林水産物、工業製品等の多くが都外で生産され、都内に供給されており、これらに係るエネルギーの 消費に伴う二酸化炭素は、都外で排出されていることによる。

・本調査では、こうした二酸化炭素については基本的に計上せず、算出している。

・なお、電力消費に伴う二酸化炭素排出量については、販売時の二酸化炭素排出係数を用いていることか ら、都外で発電の際に排出された量も含めて算出している。

CO2

エネルギー消費

(農林水産物、工業製品等の生産、発電等)

廃棄物

東京都

都外の地域

都外からの供給

(農林水産物、工業製品、エネルギー等)

その他の 温室効果ガス

エネルギー消費

廃棄物 CO2

その他の 温室効果ガス

図 2-8 都における二酸化炭素等の排出状況を示すイメージ

2002

年度以降、電力の二酸化炭素排出係数を

2001

年度値で固定したことから、

2007

年度における

1990

年度からの二酸化炭素排出量の伸びは、係数を固定しない「変動ケース」に比べ

17

ポイント小さくな った。

表 2-4 部門別二酸化炭素排出量と

2007

年度までの伸び 二酸化炭素排出量[万t-CO2 伸び率[%]

1990年度 2000年度 2006年度 2007年度 1990年度比 2000年度比 2006年度比 産業部門 984 680 520 521 -47.0% -23.3% 0.3%

業務部門 1,571 1,890 2,059 2,096 33.4% 10.9% 1.8%

家庭部門 1,300 1,433 1,443 1,471 13.1% 2.6% 1.9%

運輸部門 1,483 1,764 1,466 1,387 -6.5% -21.4% -5.4%

その他 99 118 100 103 4.6% -12.7% 3.6%

合 計 5,437 5,885 5,587 5,578 2.6% -5.2% -0.2%

表 2-5 《参考》部門別二酸化炭素排出量と

2007

年度までの伸び(二酸化炭素排出係数変動ケース)

二酸化炭素排出量[万t-CO2 伸び率[%]

1990年度 2000年度 2006年度 2007年度 1990年度比 2000年度比 2006年度比 産業部門 984 680 534 591 -40.0% -13.0% 10.7%

業務部門 1,571 1,890 2,151 2,590 64.9% 37.1% 20.4%

家庭部門 1,300 1,433 1,504 1,788 37.5% 24.8% 18.8%

運輸部門 1,483 1,764 1,475 1,434 -3.3% -18.7% -2.8%

その他 99 118 100 103 4.6% -12.7% 3.6%

合 計 5,437 5,885 5,765 6,506 19.7% 10.6% 12.9%

(注)2001年度以降の電力の二酸化炭素排出係数を2001年度の係数で固定せず、当該年度の排出係数を適用した場合。

(10)

・2007年度におけるエネルギー消費量の伸びは

1990

年度比では

9.4%増、2000

年度比では

4.9%減とな

っている。

表 2-6 部門別エネルギー消費量と

2007

年度までの伸び エネルギー消費量[PJ] 伸び率[%]

1990年度 2000年度 2006年度 2007年度 1990年度比 2000年度比 2006年度比 産業部門 129 97 76 76 -41.3% -21.5% -0.3%

業務部門 183 245 266 273 49.4% 11.2% 2.4%

家庭部門 172 202 208 211 22.8% 4.4% 1.5%

運輸部門 213 257 214 202 -4.9% -21.4% -5.5%

その他 696 801 764 762 9.4% -4.9% -0.3%

・2007年度の燃料種別の二酸化炭素排出量は、電力、都市ガス消費量が

90

年度に比較し増加しているの に対し、燃料油は減少している。特に

2000

年度から

2007

年度にかけての燃料油の減少率は大きく、燃 料油から電力及び都市ガスへの転換が進んでいることがうかがえる。

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000

90年度 2000年度 2007年度

その他燃料

(+4%)

燃料油

(-1%)

LPG

(-7%)

都市ガス

(+36%)

電力

(+10%)

その他燃料

(-23%)

燃料油

(-26%)

LPG

(-27%)

都市ガス

(+9%)

電力

(+7%)

(万t-CO2

5,437 5,578

5,885

3.3%

32.9%

2.4%

12.5%

3.8%

36.0%

45.2%

2.3%

15.7%

45.8%

その他燃料 1.9%

都市ガス 18.1%

LPG 2.5%

燃料油 25.7%

電力 51.8%

内円:1990年度(合計5,437万t-CO2) 中円:2000年度(合計5,885万t-CO2) 外円:2007年度(合計5,578万t-CO2) 図 2-9 東京都における燃料種別二酸化炭素排出量の伸びと構成比

(注)( )内はそれぞれ1990年度比2000年度の伸び、2000年度比2007年度の伸びを示す。

表 2-7 燃料種別二酸化炭素排出量と

2007

年度までの伸び 二酸化炭素排出量[万t-CO2 伸び率[%]

1990年度 2000年度 2006年度 2007年度 1990年度比 2000年度比 2006年度比

電力 2,460 2,696 2,817 2,892 17.6% 7.3% 2.7%

都市ガス 680 926 976 1,008 48.2% 8.8% 3.2%

LPG 206 192 147 140 -31.9% -26.8% -4.8%

燃料油 1,959 1,934 1,544 1,432 -26.9% -25.9% -7.3%

その他 132 137 102 106 -19.5% -22.9% 3.5%

合 計 5,437 5,885 5,587 5,578 2.6% -5.2% -0.2%

(11)

③産業部門

・2007年度の産業部門の二酸化炭素排出量は

521

t

であり、1990年度の排出量である

984

t

に比べ ると

47%の減少、2000

年度の

680

t

と比べると

23%の減少となっている。

・この産業部門における大きな減少は、大部分を占める製造業の減少傾向の影響によるものである。

2007

年度においては、産業部門の

7

割を製造業が占めており、次いで、建設業(23%)、農林水産業(3%)、 鉱業(1%未満)と続いている。

0 200 400 600 800 1,000 1,200

1990年度 2000年度 2007年度

農林水産業

(+9%)

鉱業

(-42%)

建設業

(+5%

製造業

(-30% 農林水産業

(+5%)

鉱業

(+1%

建設業

(-42%)

製造業

(-29%

(万t-CO2

984

521 680

図 2-10 産業部門の業種別二酸化炭素排出量の伸び

(注)( )内はそれぞれ1990年度比2000年度の伸び、2000年度比2007年度の伸びを示す。

0.4%

20.3%

77.9%

1.5%

17.0%

80.3%

2.2%0.5%

建設業 23.4%

製造業 73.1%

鉱業 農林水産業 0.4%

3.2%

内円:1990年度(合計984万t-CO2 中円:2000年度(合計680万t-CO2 外円:2007年度(合計521万t-CO2

図 2-11 産業部門の業種別二酸化炭素排出量の構成比

(12)

・燃料種別二酸化炭素排出量では、90年度で

46%を占めていた燃料油は、2007

年度で

33%に減少した

反面、都市ガスは

10%から 24%に増加しており、燃料構成比率が変化している。

・この都市ガスへの転化は著しく、産業部門の二酸化炭素排出量が

90

年度比で

47%減少しているにもか

かわらず、都市ガスについては

22%増加している。

・電力の構成比については、90年度の

38%から 2007

年度の

41%へと僅かながら増加している。

0 200 400 600 800 1,000 1,200

1990年度 2000年度 2007年度

その他

(-42%)

燃料油

(-43%)

LPG

(-32%)

都市ガス

(+33%)

電力

(-33%)

その他

(-87%)

燃料油

(-33%)

LPG

(-65%)

都市ガス

(-9%)

電力

(-15%)

(万t-CO2

984

521 680

1.8%

46.3% 1.9%

10.4%

3.3%

38.1%

2.8%

38.2%

20.1%

37.1%

その他 0.5%

燃料油 33.5%

LPG 0.8%

都市ガス 24.0%

電力 41.2%

内円:1990年度(合計984万t-CO2 中円:2000年度(合計680万t-CO2 外円:2007年度(合計521万t-CO2 図 2-12 産業部門の燃料種別二酸化炭素排出量の伸びと構成比

(注)( )内はそれぞれ1990年度比2000年度の伸び、2000年度比2007年度の伸びを示す。

・産業部門の中心である製造業の変化の要因として、業種別の鉱工業生産指数(IIP)について示す。

・90年度から

2007

年度にかけての製造業における

IIP

の伸び率は総じて減少傾向にある。

・全国と比較すると、1994年度以降全国の伸びを下回り、1998年度頃から開きが大きくなっている。

・製造業の

IIP

の減少が、二酸化炭素排出量の減少に少なからず影響を与えていることが考えられる。

※鉱工業生産指数(IIP: Indices of Industrial Production)は、鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、

在庫に関連する諸活動を体系的にとらえたものである。ここでのIIPは、付加価値額ウエイトによる生産指数であり、

169品目(国では496品目)を対象に、生産動態統計調査、工業統計調査などから算出している。

0 20 40 60 80 100 120

1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 鉄鋼業 化学工業 窯業土石 紙パルプ 食料品・たばこ 繊維工業 非鉄金属鉱業 金属機械 その他の工業 製造業全体

(1990=100)

(年度)

0 20 40 60 80 100 120

1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 全国

東京都

(年度)

(1990年度=100)

図 2-13 都における製造業の

IIP

の伸び 図 2-14

IIP

の東京都と全国の比較

(注)IIPは付加価値ウエイトを採用し、1990年度を100とし て指数化した。

(資料)東京都:東京都、「東京都工業指数」より作成

(13)

④業務部門

・2007年度の業務部門の二酸化炭素排出量は

2,096

t

であり、1990年度の排出量である

1,571

t

に 比べると

33%の増加、2000

年度の

1,890

t

に比べると

11%増となっている。

・業務部門の二酸化炭素排出量は増加傾向で推移しており、業務部門の約

6

割は事務所ビルに占められて いる。

・その他では、飲食店、学校、ホテルなどの占める割合が比較的大きい。

・また、建物用途別の

1990

年度から

2007

年度までの二酸化炭素排出量の変化を見ると、事務所ビル、

飲食店、ホテルの増加率が高くなっている。

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500

1990年度 2000年度 2007年度

その他サービス業(-12%)

病院(-6%)

学校(+15%)

ホテル(+53%)

飲食店(+44%)

その他の卸・小売業(+31%)

各種商品小売業(+8%)

百貨店(+10%)

事務所ビル(+51%)

(万t-CO2

2,096

1,571

1,890

図 2-15 業務部門の建物用途別二酸化炭素排出量の伸び

(注)( )内は1990年度比2007年度の伸びを示す。

4.4%

6.3%

5.0%

5.6%

ホテル 5.0%

病院 4.4%

52.8%

1.8%

3.9%

7.9%

14.7%

8.1%

57.9%

1.6%

3.7%

7.0%

11.0%

8.3%

事務所ビル 59.8%

百貨店 1.5%

その他の 卸・小売業

3.8%

学校 6.9%

その他の サービス業

9.7%

飲食店 8.8%

内円:1990年度(合計1,571万t-CO2 中円:2000年度(合計1,890万t-CO2 外円:2007年度(合計2,096万t-CO2

図 2-16 業務部門の建物用途別二酸化炭素排出量の構成比

(14)

・燃料種別の二酸化炭素排出構成の推移をみると、都市ガスのシェアが高まっている。

・電力の構成比に大きな変化が無いことから、燃料油から都市ガスへ転換していった傾向がみてとれる。

・2007年度では電力と都市ガスが業務部門全体の

98%を占めるに至っており、石油系燃料の減少が顕著

になっている。

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500

1990年度 2000年度 2007年度

A重油(-84%)

灯油(-66%)

LPG(-28%)

都市ガス(+94%)

電気(+38%)

(万t-CO2

1,571

2,096 1,890

14.3%

6.9%

3.7%

1.0%

74.0%

75.2%

2.8%

1.5%

19.5%

1.1%

A重油 0.8%

灯油 0.9%

LPG 0.6%

都市ガス 20.9%

電気 76.8%

内円:1990年度(合計1,571万t-CO2 中円:2000年度(合計1,890万t-CO2 外円:2007年度(合計2,096万t-CO2 図 2-17 業務部門の燃料種別二酸化炭素排出量の伸びと構成比

(注)( )内は1990年度比2007年度の伸びを示す。

・業務部門の二酸化炭素排出量増加の一因として、延床面積の増加があげられる。事務所ビルを中心とし て、業務部門の延床面積は堅調に増加している。

・全国の業務部門の伸びも総じて増加傾向にあるが、東京都の場合は事務所ビルのシェアが突出している。

この東京都の事務所ビル床面積の伸びは

2001

年頃に鈍化したが、近年再び堅調に増加している。

0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000

1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007

事務所ビル

百貨店

卸小売

飲食店

ホテル

学校

病院

その他

(1000㎡)

(年度)

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 350,000 400,000 450,000 500,000

1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 事務所ビル

大型小売店

卸小売

飲食店

ホテル

学校

病院

その他

(1000㎡)

(年度)

図 2-18 東京都の業種別延床面積の推移 図 2-19 全国の業種別延床面積の推移

(注)大型小売店には百貨店とスーパーを含む。

(15)

⑤家庭部門

・2007年度の家庭部門の二酸化炭素排出量は

1,471

t

であり、1990年度の排出量である

1,300

t

に 比べると

13%の増加、2000

年度の

1,433

t

と比べると

3%の増加となっている。

・世帯別では複数世帯における二酸化炭素排出量の伸びが

1990

年度比

5%増及び 2000

年度比横ばいに対 し、単身世帯ではそれぞれ

48%、10%の増加となっている。

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800

90年度 2000年度 2007年度

灯油

(-25%)

LPG

(-34%)

都市ガス

(+6%)

電力

(+6%)

灯油

(-25%)

LPG

(-29%)

都市ガス

(+20%)

電力

(+15%)

(万t-CO2

1,300

1,471 1,433

8.3%

5.5%

27.1%

59.1%

3.5%5.7%

29.4% 61.4%

LPG 4.2%

都市ガス 30.3%

電力 63.3%

灯油 2.3%

内円:1990年度(1,300万t-CO2 中円:2000年度(1,433万t-CO2 外円:2007年度(1,471万t-CO2 図 2-20 家庭部門の燃料種別二酸化炭素排出量の伸びと構成比

(注)( )内はそれぞれ1990年度比2000年度の伸び、2000年度比2007年度の伸びを示す。

・家庭部門の二酸化炭素排出量を燃料種別に見ると、電力、都市ガスが増加し、灯油と

LPG

は減少傾向 を示している。

・2007 年度における燃料種別の二酸化炭素排出構成をみると、電力(63%)がもっとも大きく、都市ガ ス(30%)、LPG(4%)、灯油(2%)とつづく。

・家庭部門における電力消費量のシェア増加の原因の一つとして、家電製品普及率の増加があげられる。

都における主要な家電製品の普及率は、概ね増加傾向にあり、特に、エアコン、パソコン、温水洗浄便 座などの伸びが著しい。

0 50 100 150 200 250 300

1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 ルームエアコン

カラーテレビ

電気冷蔵庫

電子レンジ 電気カーペット

温水洗浄便座

VTR

パソコン

衣類乾燥機

(台/百世帯)

(年度)

図 2-21 都における家電製品普及率の推移

(出典)総務省「全国消費実態調査」、内閣府「家計消費の動向」より作成

(注)カラーテレビについて、2003年度以前は29インチ以上、29インチ未満の合計値、2004 年度以降はブラウン管と薄型(液晶、プラズマ等)の合計値

(16)

・家庭部門の二酸化炭素排出量に最も大きな影響を与えている要因としては、世帯数の増加があげられる。

特に、近年単身世帯数の増加が顕著であり、これは全国的な傾向ではあるが、東京都では特に顕著であ る。

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000

1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005

(千世帯)

複数世帯数

単身世帯数

全世帯数

(年度)

図 2-22 都内の世帯数の推移

(出典)総務省「国勢調査報告」より作成

複数 64.7%

複数 58.1%

単身 35.3%

単身 41.9%

内円:1990年度 外円:2007年度

複数 76.9%

複数 70.5%

単身 23.1%

単身 29.5%

内円:1990年度 外円:2005年度

東京都 全国

図 2-23 世帯数の比較

(出典)総務省「国勢調査報告」より作成

(17)

⑥運輸部門

・2007度の運輸部門の二酸化炭素排出量は

1,387

t

であり、1990年度の排出量である

1,483

t

に比 べると

6%の減少、2000

年度の

1,764

t

に比べると

21%の減少となっている。

・運輸部門の二酸化炭素排出量の推移は、シェアの高い自動車の傾向が強く影響している。

1990

年度から

2000

年度の二酸化炭素排出量の変化においては、自動車、特に旅客自動車からの排出量 の増加が強く影響し、運輸部門全体の増加を押し上げる形となった。

・一方、

2000

年度から

2007

年度の二酸化炭素排出量の変化においては、旅客自動車からの排出量が減少 傾向を示したことにより、運輸部門も減少傾向を示し、結果として、1990 年度レベルを下回る結果と なっている。旅客自動車の二酸化炭素排出量減少の背景としては、旅客自動車の走行量の減少や、道路 状況の改善、自動車の単体燃費の向上等による実走行燃費の改善が考えられる。

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2,000

1990年度 2000年度 2007年度

航空

(-20%)

船舶

(-26%)

鉄道

(-4%)

自動車

(-23%)

航空

(+4%)

船舶

(+26%)

鉄道

(-7%)

自動車

(+22%)

(万t-CO2

1,764

1,387 1,483

図 2-24 運輸部門の運輸機関別二酸化炭素排出量の伸び

(注)( )内はそれぞれ1990年度比2000年度の伸び、2000年度比2007年度の伸びを示す。

1.3% 0.2%

88.0%

10.4%

船舶 1.4%

90.3%

8.1%

船舶

1.3% 航空

0.2%

鉄道 9.9%

自動車 88.6%

内円:1990年度(合計1,483万t-CO2) 中円:2000年度(合計1,764万t-CO2) 外円:2007年度(合計1,387万t-CO2

図 2-25 運輸部門の運輸機関別二酸化炭素排出量の構成比

(18)

・燃料の構成比は、自動車の影響を受け、ディーゼル自動車に起因する軽油の減少とガソリン自動車に起 因するガソリンの増加が顕著となっている。

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2,000

1990年度 2000年度 2007年度

その他

(+11%)

ジェット燃料

(+4% ガソリン

(+26%)

軽油

(+18%

電力

(-7%)

その他

(-19%)

ジェット燃料

(-20% ガソリン

(-14%)

軽油

(-42%

電力

(-4%

(万t-CO2

1,483

1,387 1,764

8.1%

電力 9.9%

10.4%

8.0%

53.2%

28.1%

0.2%

56.4%

27.9%

7.5%

ガソリン 61.7%

軽 油 20.4%

ジェット燃料

0.2% その他

7.7%

内円:1990年度(合計1,483万t-CO2) 中円:2000年度(合計1,764万t-CO2) 外円:2007年度(合計1,387万t-CO2) 図 2-26 運輸部門の燃料種別二酸化炭素排出量の伸びと構成比

(注)( )内はそれぞれ1990年度比2000年度の伸び、2000年度比2007年度の伸びを示す。

・運輸部門の中心である自動車による二酸化炭素排出量は、

1990

年度と

2007

年度それぞれの合計値を比 較すると、僅かながらの減少程度であるが、旅客自動車と貨物自動車の割合が大きく変わっている。

・都内の自動車保有台数は横ばい程度で推移しているが、小型乗用車の減少を相殺する形で普通乗用車が 増加している。貨物自動車は減少傾向にあるが、軽自動車が増加しており、結果として自動車全体では 横ばいで推移している。

・2007年度の走行量を見ると、旅客自動車は

1990

年度比では増加、2000年度比では減少傾向を示して いるのに対し、貨物自動車はほぼ一貫した減少傾向を示している。

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500

1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007

(千台)

軽自動車

小型乗用車

普通乗用車

小型貨物車 普通貨物車

旅客自動車

貨物自動車

(年度)

図 2-27 東京都の自動車保有台数の推移

(注)軽自動車は、軽乗用車と軽貨物車を含む。

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000

1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 旅客自動車 貨物自動車

(百万台キロ)

(年度)

図 2-28 東京都の自動車走行キロの推移

(注)旅客自動車:軽乗用車、乗用車、バス

貨物自動車:軽貨物車、小型貨物車、貨客車、普通貨 物車、特殊貨物車

(19)

(4)その他の温室効果ガス排出量

①その他の温室効果ガス排出量の概観

・東京都における

2007

年度のその他の温室効果ガス排出量は、274万

t-CO

2

eq

であり、基準年度の排出 量である

342

t-CO

2

eq

に比べると

20%の減少、 2000

年度の

295

t-CO

2

eq

に比べると

7%の減少と

なっている。

・基準年度比

2000

年度及び

2000

年度比

2007

年度の伸び率は、HFCs(135%及び

100%)において大き

い。また、一酸化二窒素は基準年度から

2000

年度にかけて

18%増加したが、その後 2007

年度には

19%

減少している。一方、メタン、PFCs、SF6は基準年度から

2007

年度にかけて減少傾向を示している。

・なお、HFCsの大幅な排出量の増加は、モントリオール議定書規制対象である

HCFCs

からの

HFCs

へ の代替によって、HFCsの冷媒用途からの排出量が増加していることによるものである。

・一方、全国における

2007

年度のその他の温室効果ガス排出量は、70.5百万

t-CO

2

eq

であり、基準年度 の排出量である

117.2

百万

t-CO

2

eq

に比べると

40%の減少、 2000

年度の

91.4

百万

t-CO

2

eq

に比べると

23%の減少となっている。

・また、全国では、すべてのその他の温室効果ガス排出量は、基準年度から一貫して減少傾向を示してい る。特に、基準年度から

2000

年度にかけて、SF6、PFCs、メタンが減少し(57%、31%、21%)、さ らに

2000

年度から

2007

年度にかけては

SF

6、PFCs、HFCsがそれぞれ

40%、33%、30%減少した。

・東京都では、2007年度のその他の温室効果ガス排出量の

50%が HFCs

である。次いで一酸化二窒素が

30%、メタンが 19%、SF

6、PFCsがそれぞれ

1%、1%未満となっている。一方、全国では 34%が一

酸化二窒素である。次いでメタン、HFCsがそれぞれ

32%、19%、PFCs

9%、SF

6

6%となって

いる。

・東京都と全国のその他の温室効果ガス排出量の

2007

年度排出構成比を比較すると、東京都の方が

HFCs

の割合が大きく、その分メタン、一酸化二窒素、PFCs、SF6の割合が小さくなっている。

0 50 100 150 200 250 300 350 400

基準年度 2000年度 2007年度

342

274

(万t-CO2eq)

295 SF6

(-73%)

PFCs

(-83%)

HFCs

(+135%)

N2O

(+18%)

CH4

(-37%)

SF6

(-47%)

PFCs

(-100%)

HFCs

(+100%)

N2O

(-19%)

CH4

(-54%)

0 20 40 60 80 100 120 140

基準年度 2000年度 2007年度

117.2

70.5 SF6

(-57%)

PFCs

(-31%)

HFCs

(-7%)

N2O

(-10%)

CH4

(-21%)

(百万t-CO2eq)

SF6

(-40%)

PFCs

(-33%)

HFCs

(-30%)

N2O

(-19%)

CH4

(-14%)

91.4

図 2-29 その他の温室効果ガス別排出量の伸び

(東京都)

図 2-30 その他の温室効果ガス別排出量の伸び

(全国)

(注1)( )内はそれぞれ基準年度比2000年度の伸び、2000年度比2007年度の伸びを示す。

(注2)HFCsについては、「産業構造審議会化学・バイオ部会地球温暖化防止対策小委員会」により全国の冷媒用途からの排

出量が過去に遡って見直されたことに伴い、都の値についても過去に遡って見直しを行った。

(20)

・東京都におけるその他の温室効果ガス排出量は、全国の

3.9%に相当する。

・ガス別に全国に占めるシェアを見ると

HFCs

10.3%と一番大きく、次いで一酸化二窒素(3.4%)

、メ タン(2.4%)と続いている。都内で減少している半導体製造等で主に用いられる

PFCs、SF

6はそれぞ れ

0.0%、0.5%と小さい。

表 2-8 東京都と全国のその他の温室効果ガス排出量の比較(2007年度)

(単位:万t-CO2eq)

東京都 全国 全国比

メタン

53 2,260 2.4%

一酸化二窒素

82 2,379 3.4%

HFCs

136 1,321 10.3%

PFCs

0 648 0.0%

SF6

2 439 0.5%

合計

274 7,047 3.9%

(21)

②メタン及び一酸化二窒素

1)メタン

・2007年度の東京都と全国のメタン排出構成比を下図に示す。

・東京都では

94%が「廃棄物」からの排出であり、全国では排出の 68%を示す「農業」が 1%と非常に

小さい。

農業

1.1%

燃料の燃焼

5.0%

廃棄物

93.9%

図 2-31 東京都の排出構成比(2007年度)

燃料からの 漏出

1.8%

燃料の燃焼

3.5%

工業プロセス

0.6%

廃棄物

26.5%

農業

67.6%

図 2-32 全国の排出構成比(2007年度)

2

)一酸化二窒素

・2007年度の東京都と全国の一酸化二窒素排出構成比を下図に示す。

・東京都では、75%が「廃棄物」からの排出であり、全国の排出の

47%を示す「農業」が東京都では 2%

と非常に小さい。

麻酔

1.5%

農業

2.3%

燃料の 燃焼 21.0%

廃棄物

75.2%

図 2-33 東京都の排出構成比(2007年度)

麻酔

1.0%

工業プロセス

3.6%

廃棄物

17.1%

燃料の燃焼 30.9%

農業

47.4%

図 2-34 全国の排出構成比(2007年度)

(22)

③HFC等

3

ガス

・2007年度の東京都と全国の

HFC

3

ガス排出構成比を下図に示す。

・東京都での排出の

87%が冷媒由来によるものである。一方、全国の排出の 4%を占める「金属生産」や

1%を占める「HCFC22

製造時の副生」、10%を占める「HFC等

3

ガス製造」については、都内に製造

工場がほとんどないと考えられることから排出を計上していない。

電力設備(SF6)

半導体製造等 1.7%

(HFCs,PFCs,SF6)

0.0%

洗浄(PFCs)

0.0%

発泡(HFCs 1.2%

消化剤(HFCs 0.0%

エアゾール

・MDI(HFCs)

9.6%

冷媒

HFCs 87.5%

冷媒

(HFCs)

47.2%

洗浄(PFCs)

8.1%

半導体製造等

(HFCs,PFCs,SF6)

21.2%

電力設備(SF6)

3.8%

エアゾール・MDI

(HFCs)

3.5%

発泡

(HFCs)

1.3%

HFC等3ガス製造

(HFCs,PFCs,SF6)

9.7%

HCFC22製造時の 副成HFC23

(HFCs)

0.9%

消火剤(HFCs)

0.0%

金属生産

(PFCs,SF6)

4.2%

図 2-35 東京都の排出構成比(2007年度) 図 2-36 全国の排出構成比(2007年度)

(23)

平成

22

1

月発行 印刷 株式会社 サンワ

住所 東京都千代田区飯田橋

2-11-8

電話

03-3265-1816

(24)

詳しくは東京都環境局のホームページまで 東京都地球温暖化対策総合サイト

http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/sgw/

参照

関連したドキュメント

石綿含有廃棄物 ばいじん 紙くず 木くず 繊維くず 動植物性残さ 動物系固形不要物 動物のふん尿

Iceland Luxembourg Sw itzerland Norw ay Ireland Denmark Sw eden Finland New Zealand Austria Portugal Greece Belgium Netherlands Spain Australia Italy France United Kingdom

一酸化二窒素(N 2 O) 、ハイドロフルオロカーボン(HFCs) 、パーフルオロカーボン(PFCs) 、六フッ化 硫黄(SF 6 )の 6

処理処分の流れ図(図 1-1 及び図 1-2)の各項目の処理量は、産業廃棄物・特別管理産業廃 棄物処理計画実施状況報告書(平成

石綿含有廃棄物 ばいじん 紙くず 木くず 繊維くず 動植物性残さ 動物系固形不要物 動物のふん尿

 冷凍庫及び冷蔵庫周辺の温度を適正な値に設定すること。

 冷凍庫及び冷蔵庫周辺の温度を適正な値に設定すること。

福田 孝由 東京都 総務局 総合防災部 計画調整担当課長 藤井 達男 東京都 環境局 資源循環推進部 計画課長. 新井 進 東京都 環境局 資源循環推進部 一般廃棄物対策課長 須賀