ReverseRedistributionとFastWashout;
自験例での検討
谷口 南部 利波
村守 滝 久田 一郎, 充,
紀久,
97
朗一一 淳欣 加藤
中鴫
O夕9
司一 浩憲
分校久志 四位例靖
201Tl負荷心筋スキャンで時にみられるReverse Redistribution(RR)およびFastWashout(FW)に ついて自験例を報告する。
〔はじめに〕RRについての報告が数例認められ るが、頻度や臨床診断との関連でかなりの相違を みる。そこで自験例を調査し頻度及び臨床像を報 告する。またRRとFWについて興味ある症例を 経験したので併せて報告する。
〔対象と方法〕対象は当科外来で過去5年間に負 荷心筋スキャンを施行した約1000例である。外来 カンファレンスで視覚的にRR陽性と判定された ものをRR定`性的陽性とした。これらのうち、三 次元マップで負荷直後像に比し再分布像でExtent scoreもしくはSeverityscorelO以上の増加をRR 半定量的陽性とした。後者について,性別,年令,
心電図所見,冠動脈造影所見,臨床診断を調査し た。
〔結果〕RR定性的陽性は32例で頻度は約3%で あった。またRR半定量的陽性は6例で頻度は約 0.6%と箸減した。この6例の調査結果はFigl のごとくである。症例SMは52才男性で不安定 型狭心症疑いの患者である。負荷量は302(×100)
RPPで負荷中に心電図上有意の虚血性変化は認 めなかった。心筋スキャンでは負荷直後に著変を 認めなかったが(N)、再分布像にて下壁にRI欠損
(D)を認めた(Fi92,3)。冠動脈造影でSegment 7に75%狭窄を認めている。症例SNは19才男 ,性で高血圧,IgA腎症の患者である。負荷量は 310(×100)RPPで負荷中に心電図上有意の虚 血性変化は認めなかった。心筋スキャンでは負荷 直後像正常で再分布像にて下壁,前壁中隔にRI 欠損を認めた。冠動脈造影は施行されていない。
症例HGは心筋梗塞でSegment7,9にA-Cバイ パス術を施行した患者である。前壁(Ant)にfixed typeのRI欠損を認め、下側壁(IL)にRRを認め た。負荷中の心電図では負荷による有意の虚血性 変化は認めなかった。症例SSは下壁にRRを 認めた虚血'性心疾患疑いの患者である。負荷中の 心電図は著変を認めず、DoubleMasterHolter 心電図もnegativestudyであった。冠動脈造影は
施行していない。症例usは前壁中隔にRRを 認めたが冠動脈造影上は有意狭窄を認めなかった。
症例EAは狭心症の患者で冠動脈造影で、
Segmentllに75%、Segmentl2に90%の有意 狭窄を認めた。Segmentl2にpercutaneustrans‐
luminalcoronaryangioplasty(PTCA)を施行し狭 窄が90%から75%に改善した。Fig4にPTCA 前のジピリダモール負荷心筋スキャンの結果を示 す。側壁を中心に前壁および下後壁に広範にRI 欠損を認め再分布陽'性である。Fig.5はPTCA 後1週間のジピリダモール負荷心筋スキャンで前 記RI欠損部位はfixedtypeのRI欠損となってる。
Fig6はPTCA後1ケ月の同負荷心筋スキャン であるが、Fig4Fig5に比し負荷直後のRI欠 損は縮小しているが、再分布像で欠損が拡大して いるRRである。またfixeddefectの部位のwash outrateがRRの部位と同様冗進しているのが分 かり、FWである。心筋スキャンとほぼ同時期
(5日以内)に施行した負荷心プールスキャンで は安静時駆出率および運動時駆出率はそれぞれ PTCA前で60%および61%,PTCA後1週間で 50%および46%,1ケ月後で46%および42%であ
った。
〔考察〕RRについては数例の報告があるがその 頻度,成因については相違が認められる。その原 因の一つとして定量的な診断基準がないことがあ げられるのではないだろうか。本報告では三次元 マップよりExtentscoreSeverityscoreを算出し 診断の一助としたがRRの議論にあってはこのよ
うな定量的判断基準が必要と考えられる。
本報告の6例の検討ではRRについての統一的 な説明はつけ難く、頻度も約0.6%と低値であっ た。RRの判定および解釈は慎重にすべきと考え られる。
2CIT]の再分布を規定する因子については諸説 があり、機構も複雑である。したがってwashout rateについても単純な解釈はつけ難い。症例EA では負荷心プールスキャンは経時的に明らかな心 機能の悪化を認めるが、washoutrateのみをみ る限り経時的に増大している。PTCAの効果を wasboutrate単独で判断する場合には注意が必要 金沢大学核医学科. である。
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