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(1)

ISSN 0386 - 5878

土木研究所資料第 4257 号

木 研 究 所 資 料

軸方向鉄筋のはらみ出し現象に着目した

鉄筋コンクリート橋脚の塑性ヒンジ長の推定手法

に関する研究

独 立 行 政 法 人 土 木 研 究 所

構造物メンテナンス研究センター

橋 梁 構 造 研 究 グ ル ー プ

平成25年3月

(2)

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All rights reserved. No part of this book may be reproduced by any means,

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この報告書は、独立行政法人土木研究所理事長の承認を得て刊行したも のである。したがって、本報告書の全部又は一部の転載、複製は、独立行 政法人土木研究所理事長の文書による承認を得ずしてこれを行ってはなら ない。

(3)

橋梁構造研究グループ

上席研究員 星隈 順一

主任研究員 堺 淳一

元交流研究員 小森 暢行

要 旨 キーワード:鉄筋コンクリート橋脚,塑性変形能,塑性ヒンジ長,はらみ出し長,軸方向鉄筋

軸方向鉄筋のはらみ出し現象に着目した

鉄筋コンクリート橋脚の塑性ヒンジ長の推定手法

に関する研究

土 木 研 究 所 資 料

第 4257 号 2013 年 3 月

土木研究所資料第 3748 号において,有限変形理論に基づくFEMによる塑性座屈解析が実施さ れ,既往の鉄筋コンクリート橋脚の正負交番載荷実験との比較を通じて,橋脚基部に発生する軸方 向鉄筋のはらみ出し長と塑性ヒンジ長の関係が明らかにし,これを基に塑性ヒンジ長の算定式が提 案した。 本研究では,対象実験を追加するとともに軸方向鉄筋のひずみ硬化やかぶりコンクリートによる 軸方向鉄筋のはらみ出しに対する拘束効果がFEMによる塑性座屈解析に与える影響を明らかに するための検討を行った。本検討結果を踏まえて,鉄筋コンクリート橋脚の設計限界状態に相当す る変位の推定に用いる塑性ヒンジ長の提案を行った。

(4)
(5)

目 次

1.はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

1.1 背景 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

1.2 本研究に関連した既往の研究 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

1.3 本研究の位置づけと目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

2.軸方向鉄筋の塑性座屈解析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

5

2.1 軸方向鉄筋のはらみ出しメカニズムの仮定と応力・ひずみ状態

・・・ 5

2.2 解析手法と解析モデルの考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

(1)解析手法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6

(2)軸方向鉄筋のモデル化の考え方・・・・・・・・・・・・・・・・

9

(3)線形バネによる帯鉄筋の拘束力のモデル化の考え方・・・・・・・

13

(4)かぶりコンクリートの拘束力のモデル化の考え方・・・・・・・・ 16

2.3 解析ケース

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24

3.解析対象とした既往の単柱式

RC 橋脚の正負交番繰返し載荷実験・・・・ 25

3.1 実験に用いられた供試体の概要

・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25

3.2 正負交番繰返し載荷実験における損傷状況

・・・・・・・・・・・・ 45

3.3 解析対象とした実験供試体の軸方向鉄筋のモデル化 ・・・・・・・・ 61

4.軸方向鉄筋の塑性座屈解析の結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 69

4.1 はらみ出し開始点とはらみ出し長の定義

・・・・・・・・・・・・・ 69

4.2 解析パラメータが軸方向鉄筋のはらみ出し性状に及ぼす影響 ・・・・ 83

(1)矩形断面橋脚・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

83

(2)円形断面橋脚・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

84

4.3 塑性座屈解析により求められるはらみ出し長と

実験結果との比較・・・・・・ 111

5.塑性ヒンジ長の算定式・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 128

5.1 はらみ出し長と塑性ヒンジ長の関係 ・・・・・・・・・・・・・・・ 128

(1)矩形断面橋脚・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 128

(2)円形断面橋脚・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

141

5.2 塑性ヒンジ長の簡易算定式の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 155

5.3 塑性ヒンジ長の上限値 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 158

5.4 塑性ヒンジ長算定式の提案 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 160

(6)

6.結論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 165

6.1 まとめ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 165

6.2 今後の課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 166

参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 167

(7)

1.はじめに

1.1 背 景

平成 8 年の道路橋示方書Ⅴ耐震設計編(以下,道示)では,曲げ破壊型の鉄筋コンクリート橋 脚(RC 橋脚)の終局水平変位の算定において塑性ヒンジという概念を用いた手法が導入され,平 成 14 年の道示1)においても同手法が踏襲されている。本手法は,慣性力の作用位置で生じる変位 は柱部の降伏変位と塑性ヒンジの回転により生じる変位を足したものと仮定して,終局変位を求 める手法であり,RC 橋脚の終局変位δuは次式により求められる。

u y

 

p p

/

2

y u

L

h

L

(1.1.1) ここに, y

:降伏変位(mm) y

:橋脚基部断面における降伏曲率(1/mm) u

:橋脚基部断面における終局曲率(1/mm) p

L

:塑性ヒンジ長(mm)で,式(1.1.2)により算出する。 D h Lp0.2 0.1 (1.1.2) ただし,0.1D

L

p≦0.5D D:断面高さ(mm)(円形断面の場合は直径,矩形断面の場合は解析方向に対する断面寸 法)

h

:橋脚基部から上部構造の慣性力の作用位置までの距離(mm) ここでは,塑性ヒンジ長の区間では曲率が一様に生じると仮定している。また,平成 8 年およ び平成 14 年の道示では,式(1.1.2)のように,例えばせん断支間比が 3 以上の橋脚では断面高さ の 0.5 倍という簡易な方法で塑性ヒンジの領域の大きさ(塑性ヒンジ長)を与えているが,実験 的検討によれば,塑性ヒンジ長は軸方向鉄筋や帯鉄筋等の配筋条件によって変化することが報告 されており 2)3)4)5)6)7),こうした特性を踏まえて塑性ヒンジ長を合理的に設定することにより,曲 げ破壊型の RC 橋脚の塑性変形能を適切に評価することができると考えられる。

1.2 本研究に関連した既往の研究

塑性ヒンジ長の研究のひとつとして土木研究所では,正負交番繰返し変形を受ける RC 橋脚の軸 方向鉄筋にはらみ出しが生じるメカニズムを踏まえ,その挙動を考慮することができる塑性座屈 解析モデルをこれまでに考案するとともに,有限変形理論によるFEM解析を用いた塑性座屈解 析手法を構築している6),7)。そして,実験結果との比較解析を通じて解析手法の妥当性を検証し, 実験結果から算定されたはらみ出し長を用いて軸方向鉄筋のはらみ出し長と塑性ヒンジ長との相 関関係について検討を行い,合理的な塑性ヒンジ長の算定式を提案している。 ここで浅津ら6),7)は,軸方向鉄筋には加藤モデル8)を用い,鉄筋の降伏後剛性を 0 としてモデル 化している。また浅津ら6),7)は,FEM 解析による塑性座屈解析結果をもとに須田ら9)による弾性座

(8)

屈の理論式を塑性座屈に応用する方法を検討し,はらみ出し長の簡易算定式を提案している。以 下にその概要を示す。 須田ら 9)による弾性座屈の理論式は,端部を回転拘束され,弾性支承上に配置された直棒部材 が半波形で座屈する場合の座屈長を示しており,これをSI単位で表記すると式(1.2.1)のように なる。

64

/

/

4 0 4 0 0 2



I

I

E

C

L

cr n (1.2.1) ここに, cr

L

:軸方向鉄筋の座屈長(mm) 0

E

:鉄筋の弾性係数(N/mm2)(2×105 N/mm2 0

I

:軸方向鉄筋の断面 2 次モーメント(mm4) n

:等分布バネ定数(N/mm2) 2

C

:解を導く際の近似方法の違いによる定数

:軸方向鉄筋径(mm) 上式は弾性座屈長の式であるが,浅津らは,軸方向鉄筋がバウシンガー効果によって非線形性 を示すような場合に対して,はらみ出し長の解析値と4 0 0

I

/

n

E

の関係から,

C

2の値を 2.0~ 3.0 に設定すれば非線形座屈にも適用できることを示している。 また等分布バネ定数

nは,帯鉄筋およびかぶりコンクリートの軸方向鉄筋のはらみ出しに対す る拘束として次式で表せるものとしている。

(円形断面)

(矩形断面)

ds

n

A

E

c

k

s

nd

I

E

h n h n

/

sin

2

384

0 0 0 3 0

(1.2.2) ここで,

E

0:帯鉄筋の弾性係数(N/mm2)

I

h:帯鉄筋の断面 2 次モーメント(mm4)

A

h:帯鉄筋の断面積(mm2)

d

:矩形断面では,横拘束筋で分割されたコアコンクリートの載荷直角方向の辺長,円形断 面では帯鉄筋のフープ径(mm)

s

:帯鉄筋間隔(mm)

n

:横拘束筋で分割されたコアコンクリートの1つに含まれる圧縮側の軸方向鉄筋の本数

n

'

:断面内の全軸方向鉄筋本数

k

0:かぶりコンクリートのバネ算出係数(N/mm3)

c

0:軸方向鉄筋の純かぶり(mm) ここで,はらみ出し長の推定式を提案するためには,材料非線形性を表すパラメータの関数と して

C

2の値を設定する必要がある。これについて,浅津らは以下のような検討をしている。まず,

(9)

須田ら9)による弾性座屈における座屈荷重P crは式(1.2.3)で表され,座屈応力度σcrの形に書き直 すと,式(1.2.4)で表される。 0 0 1

E

I

C

P

cr

n (1.2.3) 1 0

2

E

C

n cr

(1.2.4) ここで,

C

1:解を導く際の近似方法による定数 ここで,材料非線形性の程度を表すパラメータとして,式(1.2.4)より塑性座屈応力度の指標と 考 え ら れ る

n

E

0 を 鉄 筋 の 降 伏 点 で 除 し た パ ラ メ ー タ

n

E

0

/

syを 導 入 し , 係 数

C

2sy n

E

0

/

の関係から,材料非線形性の程度が強くなるとはらみ出し長が短くなる傾向を示し た。それを最小二乗法により曲線回帰することにより,係数

C

2は次式で表されるものとした。

C

2

2

.

859

n

E

0

/

sy

0.192 (1.2.5) 式(1.2.5)を式(1.2.1)に代入し,E0を 2.0×105 N/mm2 として整理し,指数部分を分数の形で表 すことにより,はらみ出し長

L

crを次式で提案した。

L

cr

8

.

5

sy1/5

n1/3

(1.2.6) また浅津ら 6),7)は,塑性ヒンジ長の区間では曲率が一様に生じると仮定して実験における終局 変位から塑性ヒンジ長を同定し,実測曲率分布と軸方向鉄筋のはらみ出し長を比較した。これよ り,塑性ヒンジ長を下式で表すことを提案した。



1/5 1/3

5

.

8

cr sy n p

L

L

(1.2.7) ここで, p

L

:塑性ヒンジ長(mm)

:断面補正係数で,矩形断面の場合には 1.0,円形断面の場合には 3.0~5.0 とする。

1.3 本研究の位置づけと目的

浅津ら6),7)は,式(1.2.7)として塑性ヒンジ長の算定式を提案したが,対象とした実験が矩形断 面橋脚 15 体,円形断面橋脚 3 体,インターロッキング断面橋脚 1 体と,特に円形断面橋脚,イン ターロッキング断面橋脚では供試体数が少ないことから円形断面の塑性ヒンジ長の算定式につい ては,その精度を高めるためのさらなる検討が必要としていた。また,塑性座屈解析において軸

(10)

方向鉄筋降伏後のひずみ硬化による応力の増加とバウシンガー効果による剛性の低下,かぶりコ ンクリートの剥落による横拘束力の低下は,はらみ出し長へ与える影響が大きいと考えられるが 浅津らの研究 7)では,それらのモデルのパラメータの違いが解析結果に与える影響については明 らかにされていない。 このような背景から本研究では,対象実験を追加するとともに,鉄筋の材料非線形モデルを修 正Menegotto-Pinto モデル10)とし,鉄筋のひずみ硬化による降伏後の剛性やかぶりコンクリート のバネ値がFEMによる塑性座屈解析に与える影響を明らかにすることとした。さらに塑性座屈 解析結果を踏まえて,軸方向鉄筋のはらみ出し長と塑性ヒンジ長との関係を明確にし,帯鉄筋の 拘束力のモデル化を見直すことにより,新たな塑性ヒンジ長の算定式の提案を行った。

(11)

2.軸方向鉄筋の塑性座屈解析

2.1 軸方向鉄筋のはらみ出しメカニズムの仮定と応力・ひずみ状態

RC 橋脚の頂部に水平力が作用すると,水平変位が増加するにつれて,柱基部付近を中心に曲げ ひび割れが発生した後,かぶりコンクリートが剥離・剥落し軸方向鉄筋がはらみ出し,さらに損 傷が内部コンクリートにまで進展して水平力が低下していくというプロセスで損傷が進展するこ とが,これまでの実験的な研究から明らかになっている。ここで,かぶりコンクリートが剥落し 軸方向鉄筋がはらみ出す領域が,一般には塑性ヒンジ領域に相当すると考えられている。 RC 橋脚の塑性ヒンジ領域で発生する軸方向鉄筋のはらみ出しを考えた場合,棒部材を単純に軸 圧縮するときに発生する座屈とは異なり,はらみ出しに対しては帯鉄筋とかぶりコンクリートに よる拘束が存在する。また,繰返し載荷時には軸方向鉄筋が引張時に塑性化した後に再び圧縮さ れるとバウシンガー効果が現れ軸方向鉄筋の剛性が低下する。 図-2.1.1 は,正負交番繰返し載荷実験によって軸方向鉄筋が塑性化する領域と,その部分の応 力-ひずみ関係を柱基部に塑性ヒンジが形成される橋脚を例に模式的に示したものである。橋脚 上部に水平変位を与えていくと,引張側の最外縁軸方向鉄筋が降伏しても,側方の軸方向鉄筋や ひずみ硬化の影響によりさらに曲げモーメントが増加するため,軸方向鉄筋の降伏領域は橋脚基 部のある範囲をもって存在する。 RC 橋脚に軸方向鉄筋が降伏を超える水平変位を作用させた(図-2.1.1 の A)後,水平力を反転 させて中立の位置に戻る直前の段階(図-2.1.1 の B)まで変位を戻すと,軸方向鉄筋のひずみは ゼロに近づくが,軸方向鉄筋が塑性化している範囲(B-Ⅱ,B-Ⅲ)では残留圧縮応力が生じる。 その応力の分布は,橋脚基部では降伏応力に近いレベルとなり,塑性化領域上端ではゼロとなる (B-Ⅰ)。本解析では,この B-Ⅲの状態から軸方向鉄筋がはらみ出す現象を再現することとした。 図-2.1.1 軸方向鉄筋の塑性化領域と応力・ひずみ状態 A.降伏を超える変位 を与えて載荷を反転 させる直前の段階 B.中立の位置に 戻る直前の段階

(12)

2.2 解析手法と解析モデルの考え方

(1)解析手法 解析は,幾何学的非線形性を考慮した FEM 解析により浅津らの検討 7)と同様の手法で軸方向鉄 筋の塑性座屈解析を行った。図-2.2.1 に,モデル化の考え方を示す。解析モデルは,塑性化する 領域の軸方向鉄筋をファイバー要素でモデル化し,帯鉄筋,かぶりコンクリート,コアコンクリー トによるはらみ出しに対する拘束をバネでモデル化した。なお,本検討では,軸方向鉄筋のフー チングからの伸び出しについては考慮していない。また,橋脚が曲げを受けることによる軸方向 鉄筋の変形については考慮しておらず,軸方向の変形のみを対象とした。 モデル化範囲や各部位の詳細は,以下のとおりとした。 ① モデル化範囲 軸方向鉄筋のはらみ出しは,軸方向鉄筋が降伏する領域において生じるため,解析においてモ デル化する軸方向鉄筋の長さは,最外縁軸方向鉄筋の塑性化領域の高さ hyを式(2.2.1)で求め, それに近似する帯鉄筋間隔 s の倍数とした。ここで,

M

y0は初降伏曲げモーメント,

M

maxは最 大曲げモーメント,

h

は載荷高さである。初降伏曲げモーメント

M

y0は道示による解析値,最大 曲げモーメント

M

maxは最大荷重の実験値

P

maxに載荷高さ

h

を乗じた値を用いた。ここで

M

maxに 実験値を用いたのは,かぶりコンクリートや鉄筋のひずみ硬化の影響を無視した道示に準拠した 手法で終局曲げモーメントを用いると,モーメントを過小評価することが指摘されているからで ある6)

h

M

M

h

y y





max 0

1

(2.2.1) ここで,柱基部ではなく,段落し部において損傷が生じ,軸方向鉄筋がはらみ出した供試体(後 述する No.23 供試体(表-3.1.1 参照))は,実験で損傷が大きかった上部段落し部に着目し,載 荷高さ

h

は載荷点から段落し位置までの高さとした。 ② 境界条件 軸方向鉄筋の下端は完全固定,上端は軸方向変位を可動としそれ以外は固定とした。 ③ 軸方向鉄筋のモデル化 軸方向鉄筋の応力-ひずみ関係を修正 Menegotto-Pinto モデル10)でモデル化し,材料非線形性 を考慮した。降伏後剛性の勾配は,0 とする場合とひずみ硬化の影響を検討するため 初期剛性の 2%とする場合に対して解析を行うものとした。なお軸方向鉄筋の降伏後剛性を 0 とするケースで は,解析上,初期剛性の 10-5倍程度の緩勾配を仮定した。軸方向の高さ方向の要素分割は,帯鉄 筋間隔でのはらみ出しモードを表せるよう帯鉄筋間隔

s

を 10 分割した。 ④ 帯鉄筋のモデル化 軸方向鉄筋の断面外側への変形を拘束するバネとしてモデル化した。 バネは,帯鉄筋位置に1本ずつ配置し,バネ定数は浅津らの式 7)に基づき,次式で算出した。

(13)

これらの式の算出については,2.2(3)に詳述する。 矩形断面は,

384

30

nd

I

E

K

h s

(2.2.2) 円形断面は,

d

n

A

E

K

h s

2

0

sin

/

(2.2.3) ここで,

E

0は横拘束筋の弾性係数,

I

hは横拘束筋の断面 2 次モーメント,

A

hは横拘束筋の断 面積,

n

は横拘束筋の有効長で囲まれるブロックに含まれる圧縮側軸方向鉄筋の本数,

n

'

は断面 内の全軸方向鉄筋本数,

d

は横拘束筋の有効長である。 ⑤ かぶりコンクリートのモデル化 軸方向鉄筋のはらみ出しに対してかぶりコンクリートは拘束力を与えると考えられるが,これ をモデル化するために,浅津らの検討 7)に従い,かぶりコンクリートも帯鉄筋の拘束力のモデル 化と同様に,軸方向鉄筋の断面外側への変形を拘束するバネとしてモデル化した。ここで,かぶ りコンクリートのバネは帯鉄筋位置に1本ずつ配置した。 RC 橋脚が正負交番の繰返し載荷を受ける際に,かぶりコンクリートは繰返しの圧縮力,引張力 を受け,引張力により曲げ水平ひび割れが,圧縮力により縦方向のひび割れが生じ,こうしたひ び割れが進展して,かぶりコンクリートが剥離,剥落して最終的には拘束力を失うものと考えら れるが,これをモデル化するのは簡単ではない。したがって,こうした挙動を平均的に表すバネ として線形バネを仮定するケースと,剥落するまでは弾性部材として拘束力を発揮し,剥落する と拘束力を失う挙動を再現する非線形バネを仮定するケースの 2 種類のモデル化を行うこととし た。これらのバネ定数の導出については,2.2(4)に詳述する。 ここでは,本研究において主として用いたモデル化として,浅津ら 7)が提案する線形バネを仮 定するケースについて示す。浅津らはバネ定数を式(2.2.4)で与えている。

K

c

k

0

c

0

s

(2.2.4) ここで,

k

0はかぶりコンクリートのバネ算出係数で 0.01N/mm3 0

c

は軸方向鉄筋の純かぶり,s は横拘束筋の間隔である。浅津ら 7)は相対的にかぶりコンクリートのバネの影響が大きい矩形断 面橋脚の場合のみにかぶりコンクリートの拘束を表すバネを考慮しているが,これは,軸方向鉄 筋のはらみ出し長の解析値と実験値が合致しなかったためである。一方,円形断面橋脚では,帯 鉄筋のバネ剛性が大きく,かぶりコンクリートの拘束を表すバネは相対的に小さくなることから, かぶりコンクリートの拘束を表すバネを省略している。 本研究では,円形断面橋脚にもかぶりコンクリートによる拘束効果はあるため,実現象に沿っ たモデル化をすることと矩形断面橋脚のモデル化との整合を考え,矩形断面橋脚と同様にかぶり コンクリートの拘束を表すバネを考慮するものとした。 ⑥ コアコンクリートのモデル化 軸方向鉄筋の断面内部への変形を拘束する剛なバネとしてモデル化した。

(14)

帯鉄筋間隔を 10 分割して設けた各節点に1本ずつ配置した。

⑦ 初期不整

はらみ出しを生じさせるために,初期不整を与えた。初期不整は,解析モデルの中央で水平方 向変位が解析モデル長の 10-5となるように放物線分布で与えた。

(15)

(2)軸方向鉄筋のモデル化の考え方 1)軸方向鉄筋の材料非線形モデル 軸方向鉄筋のモデルとして浅津らの検討 7)では加藤モデル 8)を用いている。一方,修正 Menegotto-Pinto モデル 10)は,モデル化の簡便さや繰返し載荷に対する再現精度が比較的よいこ とから,ファイバー解析において軸方向鉄筋をモデル化する場合に鉄筋の材料非線形モデルとし て用いられることが多い。修正 Menegotto-Pinto モデルと加藤モデルの違いの例を図-2.2.2 に示 すが,修正 Menegotto-Pinto モデルの方が引張載荷後の圧縮載荷時における剛性が若干小さいの が分かる。 表-2.2.1 は両モデルによる軸方向鉄筋のはらみ出し長の違いを把握するため,浅津らの検討と 本研究とで重複している供試体を対象とした FEM 解析によるはらみ出し長の結果を示したもので ある。なお,対象供試体の諸元等詳細は,後述する。また,図-2.2.3 はその関係を示した。対象 供試体の諸元は,後述する。なお浅津らの検討は,軸方向鉄筋の降伏後の剛性を 0 としているた め,本研究においても同条件として比較を行った。矩形断面橋脚および円形断面橋脚別に結果を 示すが明確な差異は見られず,はらみ出し長の値もほとんど変わらない結果となった。したがっ て 本 研 究 で は , 軸 方 向 鉄 筋 の 材 料 非 線 形 モ デ ル と し て , 一 般 的 に 用 い ら れ て い る 修 正 Menegotto-Pinto モデルを用いるものとした。 また,塑性座屈において軸方向鉄筋降伏後のひずみ硬化による応力の増加とバウシンガー効果 による剛性の低下は,軸方向鉄筋のはらみ出し長へ与える影響が大きいと考えられる。本研究で は,軸方向鉄筋の降伏後の剛性を 0 および初期剛性の 2%とした場合の解析を行い,これらが塑性 座屈解析に与える影響を明らかにするものとした。

(16)

-800 -600 -400 -200 0 200 400 600 800 -0.050 -0.025 0.000 0.025 0.050 応力 (N / m m2 ) ひずみ 引張 圧縮 修正Menegotto-Pintoモデル 加藤モデル 0 100 200 300 400 500 600 700 800 0.000 0.010 0.020 0.030 0.040 0.050 応力 (N / m m2 ) ひずみ 修正Menegotto-Pintoモデル 加藤モデル ひずみ=上端の変位/モデル長 引張力を除荷し、荷重がほぼゼロとなる点のひずみを ゼロとして示す 応力が400N/mm2となるひずみの差 0.0084/0.0061=1.4 図-2.2.2 修正 Menegotto-Pinto モデルと加藤モデルによる応力-ひずみ関係

(17)

表-2.2.1 軸方向鉄筋の材料非線形モデルの違いによるはらみ出し長の比較 加藤モデル 修正 Menegotto-Pintoモデル 1 2 矩形 422 390 2 3 矩形 445 420 16 10 矩形 705 810 17 16 円形 85 90 18 17 円形 83 75 19 19 円形 225 196 断面形状 浅津らの 検討時の 供試体番号 供試体No. 座屈解析結果(mm) 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 加藤 モ デル に よる は らみ 出 し長 ( m m) 修正Menegotto-Pintoモデルによるはらみ出し長(mm) :矩形 :円形 図-2.2.3 軸方向鉄筋の材料非線形モデルの違いによるはらみ出し長の比較

(18)

2)軸方向鉄筋のひずみ分布と載荷方法 2.1 で示した正負交番載荷時に軸方向鉄筋がはらみ出すメカニズムを踏まえ,軸方向鉄筋への 載荷は,引張載荷後,圧縮載荷を行うものとする。 まず引張ひずみの分布を仮定し,それを再現するように帯鉄筋間隔ごとの節点に鉛直上向きの 変位を与えた(変位制御)。引張ひずみの分布は,図-2.1.1 の A.降伏を超える変位から除荷する 直前の状態を想定し,塑性化領域の上端で降伏ひずみ,下端で 4%となるような直線分布とした。 ここで,軸方向鉄筋のはらみ出しは RC 橋脚の終局段階において生じ,そのときに軸方向鉄筋に生 じる引張ひずみが 2%~4%のひずみレベルであることを事前に解析により確認したため,このうち の大きい方の値を下端の引張りひずみの初期値として用いている。なお,修正 Menegotto-Pinto モデル10)による応力-ひずみ関係において,圧縮載荷前の引張ひずみを変化させた例を図-2.2.4 に示すが,下端の引張ひずみを降伏ひずみとした場合と 2%に変化させた場合のその後の圧縮に転 じた際の応力-ひずみ関係の違いは大きいが,その引張ひずみを 2%~4%の範囲で変化させた場合 の圧縮時の応力-ひずみ関係の違いは小さい。 次に荷重がゼロになるまで除荷した後,弧長増分法を用いて,鉛直下向きの等分布荷重により 圧縮載荷を行った。鉛直下向きの等分布荷重を載荷したのは,図-2.1.1 の B.中立に戻る直前の状 態においては,塑性座屈発生直前の軸力分布を塑性化領域の上端でゼロ,下端で最大となる三角 形分布となると考えられるためである。 -800 -600 -400 -200 0 200 400 600 800 -0.050 -0.025 0.000 0.025 0.050 ひずみ 応 力 ( N/mm2) 引張 圧縮 引張ひずみ εy 0.5% 1% 2% 3% 4% 0 200 400 600 800 0.000 0.010 0.020 0.030 0.040 0.050 ひずみ 応 力 ( N/m m2) ひずみ=上端の変位/モデル長 引張力を除荷し、荷重がほぼゼロとなる点のひずみを ゼロとして示す 引張ひずみ εy 0.5% 2% 3% 4% 1% 図-2.2.4 修正 Menegotto-Pinto モデルによる応力-ひずみ関係 (引張ひずみを変化させた場合)

(19)

(3)線形バネによる帯鉄筋の拘束力のモデル化の考え方 帯鉄筋の軸方向鉄筋のはらみ出しに対する拘束を表すバネ定数は,浅津らの式 7)を用いて算出 した。矩形断面と円形断面について,算出式の考え方を以下に示す。 1)矩形断面 図-2.2.5 に示すとおり帯鉄筋を,各軸方向鉄筋のはらみ出しに伴う外向きの力

p

を等分布に受 ける両端固定ばりとしてモデル化する。ここではりの長さは,帯鉄筋間あるいは帯鉄筋と中間帯 鉄筋間の距離(有効長 d)とすることとした。このとき,モデル端から

x

の位置に生じる変位お よび帯鉄筋のバネ定数は,式(2.2.5),式(2.2.6)のように表すことができる。

2

 

3

4

0 3

/

/

2

/

24

E

I

x

d

x

d

x

d

npd

y

h

(2.2.5)

 

2 3 4

3 0

/

/

2

/

24

d

x

d

x

d

x

nd

I

E

y

p

K

h s

(2.2.6) ここで,

y

は帯鉄筋の水平変位,

n

は横拘束筋で分割されるコアコンクリートのブロックに含 まれる圧縮側の軸方向鉄筋本数,

p

は軸方向鉄筋のはらみ出しに伴う外向きの力,

d

は横拘束筋 の有効長,

E

0は帯鉄筋の弾性係数,

I

hは帯鉄筋の断面 2 次モーメント,

K

sは帯鉄筋 1 段当たり のバネ定数である。 本研究では,軸方向鉄筋のはらみ出しが最も生じやすいはり中央位置(

x

d

/

2

)を考え,バネ 定数を式(2.2.8)で算出する。 h

I

E

npd

y

0 3

384

(2.2.7)

384

30

nd

I

E

K

h s

(2.2.8) 図-2.2.5 矩形断面の帯鉄筋のモデル化

(20)

2)円形断面 円形断面において,帯鉄筋が軸方向鉄筋のはらみ出しに伴う外向きの力

p

を一様に受ける場合 には,フープテンション効果による帯鉄筋の軸方向の剛性によって塑性座屈に対する大きな拘束 力が与えられると考えられる。 図-2.2.6(a)に示すとおり,軸方向鉄筋 1 本当たりの力のつりあいを考えると,帯鉄筋に作用す る引張応力

は式(2.2.9)で表される。

n

A

p

h

/

sin

2

(2.2.9) ここで,

A

hは帯鉄筋の断面積,

n

'

は断面内の全軸方向鉄筋本数である。 一方,帯鉄筋の軸方向変位

は,軸直角方向の変位を

y

0とすると,式(2.2.10)で表されるため, ひずみ

は式(2.2.11)で表される。

d

2

y

0

/

n

d

/

n

2

y

0

/

n

(2.2.10)

y

d

n

d

/

2

0

/

(2.2.11) 図-2.2.6 円形断面の帯鉄筋のモデル化

(21)

よって,応力-ひずみ関係から式(2.2.12)が得られ,変位

y

0は式(2.2.13)で表される。

n

E

E

y

d

A

p

h

/

2

/

sin

2

0

0 0

(2.2.12)

n

A

E

pd

y

h

/

sin

4

0 0

(2.2.13) 式(2.2.13)の変位は,帯鉄筋が軸方向に伸びて同心円状に拡がるために生じるものである。そ れに対し曲げ圧縮を受ける橋脚では,図-2.2.6(b)に示すように圧縮側のみに軸方向鉄筋のはらみ 出しに伴う外向きの力

p

が作用する。軸方向鉄筋のはらみ出しに伴う外向きの力

p

が断面の 1/2 の範囲の軸方向鉄筋位置に均等に生じ,残りの 1/2 の範囲の断面にこの荷重と同量の反力が生じ るものとすると,帯鉄筋の伸びの合計は図-2.2.6(a)と同一となる。したがって,帯鉄筋に生じる 変位は,図-2.2.6(a)の状態の変位を,引張側最外縁位置での変位がゼロになるように平行移動さ せた状態と等価となる。よって,断面の図心軸からの角度を

とすると,変位

y

は式(2.2.14)で 表され,バネ定数は式(2.2.15)で与えられる。

n

A

E

pd

y

y

h

/

sin

4

sin

1

sin

1

0 0

(2.2.14)

sin

1

/

sin

4

0

d

n

A

E

y

p

K

h s (2.2.15) 本研究では,圧縮側最外縁位置(

/

2

)を考えバネ定数を式(2.2.17)で算出した。

n

A

E

pd

y

y

h

/

sin

2

2

0 0

(2.2.16)

d

n

A

E

K

h s

2

0

sin

/

(2.2.17)

(22)

(4)かぶりコンクリートの拘束力のモデル化の考え方 1)線形バネによるかぶりコンクリートの拘束力のモデル化 かぶりコンクリートの拘束力を線形バネによりモデル化する際のバネ定数は,図-2.2.7 に示す ように断面外側への軸方向鉄筋の変形を拘束する線形バネとしてモデル化した。バネ定数の算出 については,浅津らの検討7)に従った。以下にその考え方を示す。 かぶりコンクリートの拘束力を定量的に評価した研究としては,島らの研究11)がある。島らは, 図-2.2.8 に示すように,引張試験機を用いてコンクリート中に鉄筋を埋め込んだ供試体から鉄筋 を引き出す実験を行い,実験結果を式(2.2.18)のように整理している。

 

D

C

D

C

D

C

C

C

D

c

f

R

s s s w w c c

5

.

3

338

.

0

/

186

.

0

5

.

3

0

.

1

10

/

817

.

0

3 / 2 (2.2.18) ここに, c

R

:鉄筋 1 本についての単位長さ当たりの拘束力(kgf/cm)

'

c

f

:コンクリートの圧縮強度(MPa)

c

:純かぶりと鉄筋径の比

D

:鉄筋径(cm) w

C

:鉄筋間隔の影響を表す係数 s

C

:鉄筋間隔(cm) 上式において,係数およびコンクリートの圧縮強度の項を

k

0とし,c に D を乗ずることにより 鉄筋径の項を消すと,単位長さ当たりのバネ定数として式(2.2.19)で表される。

R

c

k

0

c

0

C

w (2.2.19) ここに, 0

k

:かぶりコンクリートのバネ算出係数(N/mm3) 0

c

:純かぶり(mm) 浅津ら 7)は,式(2.2.19)の w

C

の値を実験供試体および実際の橋脚に対し試算し,

C

w

1

.

0

と おいても実用上は差し支えないことを確認している。また

k

0の値は,正負交番載荷によって水平 方向にひびわれが生じた状態のかぶりコンクリートに対して算定する必要があるが,浅津らはこ れを簡単のために塑性座屈解析によるはらみ出し長を良く再現できるようなバネ定数として,

01

.

0

0

k

N/mm3を採用している。 このとき,帯鉄筋 1 段当たりのバネ定数は,式(2.2.19)に帯鉄筋間隔

s

を乗じた式(2.2.20)と して算出される。

(23)

3 0 0 0

/

01

.

0

N

mm

k

s

c

k

K

c

(2.2.20) 荷重P 変位y Kc 図-2.2.7 かぶりコンクリートの拘束を表すバネ定数(ケース 1,2) 図-2.2.8 島らの実験11)

(24)

2)剥落を考慮した非線形バネによるかぶりコンクリートの拘束力のモデル化 線形バネは,かぶりコンクリートのひび割れの進展から剥落までも含む平均的な挙動を表すバ ネとして考えたが,ここでは,かぶりコンクリートの剥落を考慮することとした。実際には,上 述のようにかぶりコンクリートにはひび割れが生じるが,ここでは剥落が生じるまでは健全な状 態で,矩形断面の場合には単純ばり部材として,円形断面の場合にはアーチ部材として拘束力を 発揮するものとしてモデル化した。なお,市川,佐々木,川島12)は,ファイバー要素解析におい て RC 橋脚の塑性ヒンジ部における軸方向鉄筋のはらみ出しが考慮できるように,同様のモデルを 適用している。 図-2.2.9 は,剥落を考慮したかぶりコンクリートの拘束を表すバネ定数の荷重-変位関係を模 式的に示したものである。軸方向鉄筋のはらみ出しに伴う外向きの力

P

に対し,荷重が剥落荷重 c

P

に達するまではバネ定数

K

で抵抗し,剥落荷重

P

cに達した後は荷重がゼロになるような非線 形バネを仮定した。 以下に,矩形断面と円形断面に対する,バネ定数

K

と剥落荷重

P

cの算出式を示す。 荷重P 変位y Pc K yc 図-2.2.9 かぶりコンクリートの拘束を表す非線形バネ定数(ケース3) a)矩形断面 星隈らの検討13)を参考に,かぶりコンクリートをスパンが横拘束筋の有効長

d

,断面高さが横 拘束筋の間隔

s

,厚さが軸方向鉄筋の純かぶり

c

0の単純ばりと考え,その単純ばりが軸方向鉄筋 のはらみ出しに伴う外向きの力を拘束するものとした。 軸方向鉄筋のはらみ出しに伴う外向きの力は,1 本当たりの力を

P

とし横拘束筋の有効長

d

で 囲まれるブロックに含まれる圧縮側軸方向鉄筋の本数を

n

として,次式の等分布荷重で表される。

d

nP

w

(2.2.21) また,スパン中央のたわみは式(2.2.22)で表される。

(25)

12

384

5

384

5

3 0 3 4

sc

I

EI

nPd

EI

wd

y

(2.2.22) したがって,スパン中央のたわみよりバネ定数

K

は次式で表される。 3

5

384

nd

EI

y

P

K

(2.2.23) また,スパン中央の曲げモーメント

M

は式(2.2.24)で表され,曲げ引張応力度

btになるとき の応力度は式(2.2.25)で表される。

8

8

2

nPd

wd

M

(2.2.24) 2 8 0 c y I y d nP y I Mc c bt      

(2.2.25) したがって,剥落荷重

P

cは次式で表せる。 3 / 2 23 . 0 8 ck bt bt c ndIy P

   (2.2.26) s c0 d w w 図-2.2.10 かぶりコンクリートをモデル化した単純ばり

(26)

b)円形断面 半径が

r

R

c

0

/

2

R

:円形断面の半径,

c

0:純かぶり),断面高さが横拘束筋の間隔

s

, 厚さが軸方向鉄筋の純かぶり

c

0の 2 ヒンジ半円アーチを考え,軸方向鉄筋がかぶりコンクリート を外側に押し出す力に抵抗するものとした。 円形断面の反力

V

は,力のつりあいから式(2.2.27)で表される。

V

/2

wr

d

wr

0

sin

(2.2.27) 水平反力

H

は,カスチリアノの定理から求める。任意の点の軸力

N

と曲げモーメント

M

は, 式(2.2.27)を考慮すると次式のとおりとなる。

N

H

sin

V

cos

wr

sin

d

H

sin

wr

0 (2.2.28)

sin

1

cos

sin

sin

0

wrd

r

Hr

Vr

Hr

M

(2.2.29) 図-2.2.11 かぶりコンクリートをモデル化した 2 ヒンジ半円アーチ w H H V V φ wrdφ wrdφsinφ M V φ wrdθ wrdθsinθ θ H N r(1-cosφ) rsinφ rsinθ Hsinφ Hcosφ Vcosφ Vsinφ 図-2.2.12 アーチに作用する力と軸力,曲げモーメント

(27)

軸力と曲げモーメントによるひずみエネルギー

U

は,式(2.2.30)で表され,水平反力

H

は式 (2.2.31)で表される。

/2 0 2 2 3 2 / 0 2 2 / 0 2 2 / 0 2

sin

sin

2

2

2

2

H

d

EI

r

d

wr

H

EA

r

d

r

EI

M

d

r

EA

N

U

(2.2.30)

0

H

U

より,



I

Ar

I

wr

H

d

H

EI

r

d

wr

H

EA

r

2 2 / 0 2 3 2 / 0

4

0

sin

2

sin

sin

2

  (2.2.31) 式(2.2.31)を式(2.2.28),(2.2.29)に代入し式(2.2.32)が得られる。

I

Ar

I

wr

M

wr

wr

N

2 2

sin

4

sin

4

(2.2.32) また,スパン中央に単位荷重を載荷した場合に生じる軸力と曲げモーメントを求める。 反力

V

は,式(2.2.33)で表される。

2

1

V

(2.2.33) M V φ H N r(1-cosφ) rsinφ Hsinφ Hcosφ Vcosφ Vsinφ W=1 図-2.2.13 スパン中央に単位荷重 1 を載荷したアーチ

(28)

任意の点の軸力

N

と曲げモーメント

M

は,式(2.2.33)を考慮すると,式(2.2.34)となる。

cos

1

2

1

sin

cos

2

1

sin

r

Hr

M

H

N

(2.2.34) 軸力と曲げモーメントによるひずみエネルギー

U

は,式(2.2.35)で表され,水平反力

H

は式 (2.2.36)で表される。

2 / 0 2 3 2 / 0 2 2 / 0 2 2 / 0 2

cos

1

2

1

sin

cos

2

1

sin

2

2

2

2

   

d

H

EI

r

d

H

EA

r

d

r

EI

M

d

r

EA

N

U

(2.2.35)

0

H

U

より,

 

I

Ar

I

Ar

H

d

H

I

r

d

H

A

2 2 2 / 0 2 2 / 0

1

0

sin

cos

1

2

1

sin

2

sin

cos

2

1

sin

2

1

  (2.2.36) 式(2.2.36)を式(2.2.34)に代入すると次式が得られる。

I

Ar

I

Ar

r

r

M

N

2 2

cos

1

2

1

sin

cos

2

1

sin

(2.2.37) 式(2.2.37)における軸力,曲げモーメントをそれぞれ,

N

M

とおくと,式(2.2.32),式 (2.2.37)より下式の関係が得られる。



 

1

2

1

3 2 / 0 2 / 0

wr

d

M

M

wr

d

N

N

(2.2.38)

(29)

ここで,カスチリアノの定理より,スパン中央の変位を求める。 スパン中央の変位

y

は,式(2.2.38)より次式で表される。



 

1

2

2

1

2

2

2

4 2 2 / 0 2 / 0

EI

wr

EA

wr

rd

EI

M

M

rd

EA

N

N

y

(2.2.39) ここで,

r

は断面寸法に比べて大きく,

Ar

2



I

と考え,式(2.2.40)で表されるものとした。

12

,

,

1

,

0

3 2 2 2

sc

I

sc

A

I

Ar

I

Ar

I

Ar

I

(2.2.40) また,軸方向鉄筋のはらみ出しに伴う外向きの力は,1 本当たりの力を

P

とし断面内の全軸方 向鉄筋本数を

n

'

として,次式の等分布荷重で表される。

r

P

n

w

2

(2.2.41) ここで,スパン中央のたわみを考え式(2.2.41)を式(2.2.39)に代入すると,式(2.2.42)が得ら れ,スパン中央のバネ定数は式(2.2.43)で表される。

 

 

2

1

1

Pr

2

1

1

2

1

2

2

1

2

2 4 2



EA

n

EA

wr

EI

wr

EA

wr

y

(2.2.42)

n

r

EA

y

P

K

2

2

2 (2.2.43) また,スパン中央の曲げモーメント

M

と軸力

N

は,式(2.2.32)を展開し次式で表される。

2

4

0

4

2

P

n

wr

wr

wr

N

wr

M

(2.2.44) 応力度が曲げ引張応力度

btになるとき,式(2.2.45)で応力が表されるため,剥落荷重

P

cは式 (2.2.46)で表される。

A

P

n

A

N

c bt

2

(2.2.45) c bt

n

A

P

2

(2.2.46)

(30)

2.3 解析ケース

解析ケースは表-2.3.1 に示すとおりとし,各供試体とも 3 ケースの解析を行った。ケース 1 を基 本ケースとし,ケース 2 で軸方向鉄筋の降伏後剛性を変えた解析,ケース 3 でかぶりコンクリート の拘束を表すバネ定数を変えた解析を行った。ケース 3 の結果から,かぶりコンクリートの拘束を 表すバネの初期剛性が解析結果に大きな影響を与えることが分かったため,かぶりコンクリートの 剥落の影響のみに着目するために,供試体 No.1,2,17,19 に対しては,ケース 3’として,ケー ス 3 のモデルにおいて,かぶりコンクリートの拘束を表すバネの初期剛性を浅津らの式7)から求め た値(すなわち,ケース1,2と同値)を用いた場合も検討した。なお,ケース 3’においては, 剥落荷重はケース 3 と同様に求め,剥落変位

y

cの 2 倍の変位で荷重が 0 になるものとした。 表-2.3.1 解析ケース 解析対象 ケース 軸方向鉄筋の 降伏後剛性 かぶりコンクリートの 拘束を表すバネ 供試体 No.1~26 1 初期剛性の 0% 線形バネ 2 初期剛性の 2% 線形バネ 3 初期剛性の 0% 剥落を考慮した非線形バネ 初期剛性は,2.2(4) 2)の手法による 供試体 No.1,2,17,19 3’ 初期剛性の 0% 剥落を考慮した非線形バネ 初期剛性はケース1,2と同じ

(31)

3.解析対象とした既往の単柱式 RC 橋脚の正負交番繰返し載荷実験

3.1 実験に用いられた供試体の概要

本研究では,過去に実施された柱基部で曲げ破壊した RC 橋脚模型 25 体と軸方向鉄筋段落し部で 曲げ破壊した RC 橋脚模型 1 体に対し,曲げ破壊が生じた部位の軸方向鉄筋を対象としてFEM解 析を実施することとした。表-3.1.1 に解析対象とする供試体の諸元を示し,表-3.1.2 に材料特性 を示す。なお,表-3.1.2 中の値は,RC 橋脚の実験に伴う要素試験から得られたデータを基にして いるが,一部の実験では要素試験による鉄筋の弾性係数が文献に明記されていないため,その場合 には公称値(2.0×105N/mm2)を示している。図-3.1.1 に,解析対象とする供試体の軸方向鉄筋比 と横拘束筋体積比,軸応力のヒストグラムを示し,図-3.1.2 に対象とした模型の断面,配筋を示す。 供試体の断面形状は,矩形(正方形)断面が 16 体,円形断面が 8 体(段落し 1 体),インターロッ キング断面が 2 体である。このうち円形断面の 1 体は,軸方向鉄筋の段落し部で損傷した模型であ る。軸方向鉄筋の段落し部で損傷した模型は,円形断面橋脚が少なく,フーチングと柱の接合部以 外での軸方向鉄筋はらみ出しに対する塑性座屈解析の適用性を確認するために,対象としたもので ある。対象供試体は,軸方向鉄筋が約 2%,横拘束筋体積比が約 0.3%,軸応力が 1.0N/mm2のケース が多い。現行の基準による場合の標準的な配筋に比べ横拘束筋体積比が低めに設定された供試体が 多いが,これは,実験の目的が破壊特性の評価である場合が多く,実験装置の制約条件等を考慮し て,供試体の配筋等が定められているためと考えられる。 断面幅は,500~900mm の供試体が 23 体,1500~2400mm の供試体が 3 体である。断面が大きい供 試体のうち直径φ1524 の供試体 No.19 は,米国の研究機関における実験であり,我が国の RC 橋脚 とは配筋の細目が異なるため,一概に比較することは難しいが,実大規模の橋脚模型に対する検討 を行うために加えたものである。

(32)

0 2 4 6 8 10 ~0.5 ~1.0 ~1.5 ~2.0 ~2.5 軸方向鉄筋比(%) 供試 体数 0 2 4 6 8 10 12 14 16 ~0.5 ~1.0 ~1.5 ~2.0 ~2.5 横拘束筋体積比(%) 供試 体数 0 2 4 6 8 10 12 14 ~0.5 ~1.0 ~1.5 ~2.0 ~2.5 軸応力(N/mm2) 供試 体数 図-3.1.1 解析対象とする供試体の軸方向鉄筋比と横拘束筋体積比,軸応力レベル

(33)

表-3.1.1 塑性座屈解析の対象とする供試体 径 間隔 mm) かぶり ( mm) 鉄筋比 (% ) 降伏点 ( N/mm 2) 径 間隔 ( mm) 体積比 (% ) 降伏点 ( N/mm 2) 有効長 ( mm) 1 No.4 矩 形 600*600 3010 5.02 D13 74.0 40.0 0.99 370.0 D6 75.0 0.32 340 53 9 37.2 1 .00 2) 2 No.5 矩 形 600*600 3010 5.02 D13 74.0 40.0 0.99 370.0 D6 150.0 0.16 340 53 9 37.2 1.00 2) 3 P-10 矩 形 500*500 2500 5.40 D13 43.0 35.0 2.03 314.4 D9 250.0 0.24 278 43 0 31.9 0.00 14) 4 P-11 矩 形 500*500 2500 5.40 D13 43.0 35.0 2.03 314.4 D9 125.0 0.47 278 43 0 32.7 0.00 14) 5 P-13 矩 形 500*500 2500 5.40 D13 43.0 35.0 2.03 314.4 D9 83.3 0.74 278 43 0 33.4 0 .00 14) 6 P-17 矩 形 500*500 1750 3.80 D13 43.0 35.0 2.03 314.4 D9 250.0 0.24 278 43 0 33.8 0.00 14) 7 P-25 矩 形 500*500 1160 2.50 D13 43.0 35.0 2.03 314.4 D9 50.0 1.18 349 43 0 39.0 0 .00 14) 8 P-56 矩 形 500*500 2500 5.40 D13 43.0 35.0 2.00 295.0 D9 250.0 0.24 235 43 0 43.3 0.50 14) 9 P-57 矩 形 500*500 2500 5.40 D13 43.0 35.0 2.00 295.0 D9 250.0 0.24 235 43 0 40.8 1.00 14) 10 P-58 矩 形 500*500 2500 5.40 D13 43.0 35.0 2.00 295.0 D9 250.0 0.24 235 43 0 40. 0 2.00 14) 11 No.2 矩 形 600*600 3000 5.00 D13 65.0 40.0 1.10 563.0 D6 40.0 1.20 - 26 0 42.9 1. 00 15) 12 No.3 矩 形 600*600 3000 5.00 D13 65.0 40.0 2.00 563.0 D6 40.0 1.60 - 19 5 43.4 1. 00 15) 13 No.4 矩 形 600*600 3000 5.00 D13 65.0 40.0 2.00 563.0 D6 40.0 1.20 - 26 0 44.7 2. 50 15) 14 No.3 矩 形 600*600 3000 5.00 D13 65.0 40.0 1.10 582.0 D6 40.0 1.20 - 260 49.1 2. 50 16) 15 No.4 矩 形 600*600 3000 5.00 D13 40.0 40.0 1.80 356.0 D6 40.0 1.20 - 260 47.3 1. 00 16) 16 L2 矩 形 2400*2400 9600 4.00 D35 122.0 100.0 1.20 424.0 D19 150.0 0.89 344 69 8 -854 32.6 0.00 4) 17 No.3 円 形 600 3010 5.02 D10 41.0 40.0 1.01 397.0 D6 75.0 0.32 361 53 6 31.8 1.00 17) 18 No.4 円 形 600 3010 5.02 D13 74.0 40.0 0.99 361.0 D6 75.0 0.32 361 53 9 37.0 1.00 17) 19 No.19 円 形 1524 9144 6.00 D44.5 169.0 89.0 2.00 475.0 D15.9 88.9 0.63 493 142 2 35.9 2.44 18) 20 P-28 円 形 564 2500 4.70 D13 39.0 35.0 2.03 314.4 D9 250.0 0.24 349 43 0 40.6 0.0 0 14) 21 P-29 円 形 564 1750 3.30 D13 39.0 35.0 2.03 314.4 D9 250.0 0.24 349 43 0 40.6 0.0 0 14) 22 P-31 円 形 564 2500 4.70 D13 39.0 35.0 2.03 314.4 D9(S) 25.0 2.37 349 43 0 40.6 0 .00 14) 23 - 円 形 (段 落 ) 600 2675 4.46 D10 34,68 40.0 0.6,1.2 394.0 D6 100.0 0.24 327 52 0 30 .8 1.00 19) 24 IS-W1 インターロッキング 900*600 3000 5.00 D16 88.0 35.0 1.63 399.0 D6 80.0 0.29 3 45 552 39.7 0.97 20) 25 IS-W2 インターロッキング 900*600 3000 5.00 D16 88.0 35.0 1.63 409.0 D10 100.0 0.5 2 359 552 29.2 0.97 20) 26 C1-5 円 形 2000 8000 4.00 D35 131,148 150.0 2.19 364.0 D22 150,300 0.92 382 17 00 32.2 0.95 21) コンクリート 強度 ( N/mm 2) 軸応力 ( N/mm 2) 文献 No. 基 供試体名 横 拘束筋 軸方向鉄筋 せん断 支間比 No. 形 状 幅×高 さ ( mm) 載荷高さ ( mm)

(34)

表-3.1.2 材料特性 降伏応力 弾性係数 降伏 応力 弾性係数 径 断面積 間隔 有効長 体積 比 圧縮強度 弾性係数 σy (N/mm 2 ) Es (N/mm 2 ) σy (N/ mm 2 ) Es (N/mm 2 ) Ah (mm 2 ) s (mm) d (mm) ρs (%) σck (N/mm 2 ) Ec (N/mm 2 ) 1 370 2.00E+05 340 2.00E+05 D6 31.67 75 520 0.32% 37.2 3.10E+04 2 370 2.00E+05 340 2.00E+05 D6 31.67 150 520 0.16% 37.2 3.10E+04 3 314 2.00E+05 278 2.00E+05 D9 63.62 250 430 0.24% 31.9 2.80E+04 4 314 2.00E+05 278 2.00E+05 D9 63.62 125 430 0.47% 32.7 2.80E+04 5 314 2.00E+05 278 2.00E+05 D9 63.62 83.3 430 0.71% 33.4 2.80E+04 6 314 2.00E+05 278 2.00E+05 D9 63.62 250 430 0.24% 33.8 2.80E+04 7 314 2.00E+05 349 2.00E+05 D9 63.62 50 430 1.18% 39.0 3.10E+04 8 295 2.00E+05 235 2.00E+05 D9 63.62 250 430 0.24% 43.3 3.10E+04 9 295 2.00E+05 235 2.00E+05 D9 63.62 250 430 0.24% 40.8 3.10E+04 10 295 2.00E+05 235 2.00E+05 D9 63.62 250 430 0.24% 40.0 3.10E+04 11 563 1.92E+05 360 1.83E+05 D6 31.67 40 260 1.22% 42.9 3.10E+04 12 563 1.92E+05 360 1.83E+05 D6 31.67 40 195 1.62% 43.4 2.82E+04 13 563 1.92E+05 360 1.83E+05 D6 31.67 40 260 1.22% 44.7 2.98E+04 14 582 1.93E+05 377 2.00E+05 D6 31.67 40 260 1.22% 49.1 3.55E+04 15 356 1.92E+05 377 2.00E+05 D6 31.67 40 260 1.22% 47.3 3.39E+04 16 424 2.00E+05 344 2.00E+05 D19 286.5 150 854 0.89% 32.6 2.80E+04 17 397 2.00E+05 361 2.00E+05 D6 31.67 75 520 0.32% 31.8 2.80E+04 18 361 2.00E+05 361 2.00E+05 D6 31.67 75 520 0.32% 37.0 3.10E+04 19 475 2.00E+05 493 2.00E+05 D15.9 198.6 89 1344 0.66% 35.8 3.10E+04 20 314 2.00E+05 349 2.00E+05 D9 63.62 250 494 0.21% 40.6 3.10E+04 21 314 2.00E+05 349 2.00E+05 D9 63.62 250 494 0.21% 40.6 3.10E+04 22 314 2.00E+05 349 2.00E+05 D9(S) 63.62 25 494 2.06% 40.6 3.10E+04 23 394 1.87E+05 327 1.85E+05 D6 31.67 100 520 0.24% 30.8 2.68E+04 24 399 1.94E+05 345 1.91E+05 D6 31.67 80 552 0.29% 39.7 2.56E+04 25 409 1.94E+05 337 1.88E+05 D10 71.33 100 552 0.52% 29.2 2.58E+04 26 364 1.89E+05 382 1.86E+05 D22 580.65 150 1700 0.91% 32.2 2.80E+04 供試体 軸方向鉄筋 帯鉄筋 コンクリート

(35)

(1)No.1 供試体2)

図-3.1.2(1) 実験供試体

(36)

(2)No.2 供試体2)

図-3.1.2(2) 実験供試体

(37)

No.3 供試体 No.4 供試体 No.5 供試体 No.6 供試体 No.7 供試体 (3)No.3~7 供試体14) 図-3.1.2(3) 実験供試体 (単位: mm)

(38)

No.8~10 供試体

(4)No.8~10 供試体14)

図-3.1.2(4) 実験供試体

(39)

8-φ45 41 10 70 0 34 10 14 5 17 0 17 0 17 0 65 5 600 100 400 100 600 1004@100=400100 100 400 100 14 5 17 0 17 0 17 0 65 5 600 1400 200 335 165 335 165 200 70 0 70 0 30 10 2400 下面 上面 10-M22 インサート 10-M22 インサート 載荷点位置 載荷点位置

No.11 供試体 No.12 供試体 No.13 供試体

(5)No.11~13 供試体15)

図-3.1.2(5) 実験供試体

(40)

(6)No.14 供試体16)

図-3.1.2(6) 実験供試体

(41)

(7)No.15 供試体16)

図-3.1.2(7) 実験供試体

(42)

(8)No.16 供試体4)

(43)

(9)No.17 供試体17)

図-3.1.2(9) 実験供試体

(44)

(10)No.18 供試体17)

図-3.1.2(10) 実験供試体

(45)

(11)No.19 供試体18)

図-3.1.2(11) 実験供試体

(46)

No.20 供試体 No.21 供試体 No.22 供試体

No.20~22 供試体

(12)No.20~22 供試体14)

図-3.1.2(12) 実験供試体

(47)

(13)No.23 供試体19)

(48)

(14)No.24 供試体20)

図-3.1.2(14) 実験供試体

参照

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