第6学年○組 算数科学習指導案
指導者 ○○○ ○○○ 1 単元名 『速さ』 2 単元構想 〇 単元構成 本単元では、身の回りのいろいろな速さを比べるという目的のもと、『B 量と測定』領域の「速さにつ いて理解し、求めることができるようにする」ことの達成をねらって授業を組み立てる。 そのために、第一次では、既習の単位量あたりの考え方を復習し、異なる二量の比べ方を想起させると ともに、児童の身の回りのいろいろな速さに関するデータ(道のりと時間)を提示し、どれが一番速いかと いう予想とその根拠を話し合わせることで、速さ比べをするという課題を設定し学習に入る。 第二次では、速さの意味を理解できるようにするために、1秒当たりに進む距離や、1m進むのにかかる 時間で速さを比べさせる。第一次で示した身の回りのいろいろな速さに関するデータ(道のりと時間)か ら、速さを求めていくなかで、1秒あたりに進む距離を求めることを理解させる。 第三次では、問題文から問題の意図を整理するために数直線図をかかせる。立式した根拠を数直線図か ら説明させることで、公式の意味を図と関連づけ、量感を身につけさせる。 〇 教材との対話を生み出す工夫 そのために本時では、以下の二点を手立てとして児童の教材との対話を生み出すことで、ねらいを達成 することができるようにする。 ① 不安定にする 既習の数直線図(矢印が右向き型)と異なる型の数直線図(矢印が左向き型)を提示することで、くら べる量が1よりも小さい場合の問題も存在しうることに気づくとともに、くらべる量が1よりも大きく ても小さくても、同じ考え方を用いればよいことに気づくことができるようにする。 ② 選択肢をつくる 問題に即した数直線図を三つ提示し、正しいと思うものを選択させる。選択することで、異種の二つの 量の関係を正しく捉えることができるようにする。 〈指導にあたって〉 ○ 一学期の指導から 本学級の児童、男子○名、女子○名は、学ん だ知識を用いて問題を解決しようと取り組む児 童が多い。しかし、桁の多い割り算や小数の割 り算などで困難さを感じる児童が5名在籍して いる。また、ペアやグループでの交流では自分 の意見を述べられても、全体に向けて発表する ことに抵抗がある児童が多い。 ○ 学習の定着状況から 一学期の市販テストの平均点を観点別に見て みると、以下の表のようになる。 観点・割合 9割以上 6割未満 考え方 〇名 〇名 技能 〇名 〇名 知識・理解 〇名 〇名 この結果から、教えられた計算や出てきた値 を公式に当てはめて解くような単純な問題はで きるものの、文章題などで問題の意図を捉えて 立式する力や、図に自分の考えを表す力、図と 式を結びつける力、自分の考えを説明する力が 弱いことが分かる。その理由として、公式の意 味を図や、式と関連づけて理解してきていない ことにより量感が身に付いていないことが考え られる。 〈児童の実態〉 本教材『速さ』は、異種の二つの量「移動する 長さ」と「移動にかかる時間」から「1時間あた りに進む道のり」である速さを求めるという、割 合の考え方を用いる単元である。割合に関しては 第5学年で「単位量あたりの大きさ」「割合」を学 習した。今回の単元「速さ」はまさしく「1時間 あたりに進む道のり」という「単位量あたりの大 きさ」を求める単元である。児童は、速さという 新しい単位を身に付けながらも「単位量あたり」 の考え方を再度学習することができると考えられ る。 第5学年時の「割合」「単位量あたり」の学習で は、問題文から関係図にまとめ、立式させるとい う流れで問題を解決している。しかしこの関係図 では数値同士の関係までしかみとることができ ず、量感を育てることには至っていない。そこで、 本単元では、数直線の形で問題文の状況を整理さ せ、説明し合う活動を取り入れることで、公式に 頼らず立式できるようになることを目指したい。 さらに児童は今までに、50m走や、車のスピ ードなど様々な形で「速さ」について見聞きして いる。そこで、身の回りの速さを予想することで 速さを求めたいという意欲を持たせたい。 また、「速さ」では出てくる数値が「移動する長 さ」=道のりと「移動にかかる時間」=時間と単 元を通して統一されている。そこで、 〈教材について〉3 単元の目標 速さについて理解し、求めることができるようにする。 4 単元の評価規準 ア算数への 関心・意欲・態度 イ数学的な考え方 ウ数量や図形についての 技能 エ数量や図形についての 知識・理解 ・速さを、単位量当た りの大きさなどを用 いて数値化したり、 実際の場面と結びつ けて、生活や学習に 活用したりしようと している。 ・速さの求め方を 考えている。 ・(速さ)=(長さ)÷(時 間)を用いて、長さと 時間から速さを求めた り、速さと時間から長 さを求めたり、長さと 速さから時間を求めた りすることができる。 ・速さは単位量当たりの大き さとして表すことができ ることを理解している。 ・1時間でそろえたとき、数 値が大きい方が速いと捉 えるなど、速さの量の大き さについての豊かな感覚 をもっている。 5 指導計画(全 8 時間) 学習活動 指導上の留意点 評価規準と評価方法 第 一 次 第 1 時 ・既習の単位量あたりの考 えを用いて、1袋あたりの 値段を求めて安さを比べ る問題を解く。 ・速さの学習に意欲をもつ。 ○児童の速さに関するデ ータや、身の回りの速さ に関するデータを提示 し、速さの求め方や速さ の比べ方を知りたいと いう学習意欲を喚起さ せる。 ・単位量あたりの大きさについ て理解し、速さの学習に意欲 をもっている。 (ア)《観察・ノート》 第 二 次 第 2 時 ・単位時間あたりの距離、お よび単位距離あたりの時 間で速さを比べる。 ◯単位時間あたりと単位 距離あたりの意味を押 さえる。 ・1秒間あたりに走る道のりが 長いほど、速いといえること を理解する。また、1mあた りを走るのにかかる時間が 短いほど、速いといえること を理解する。 (エ)《発言・ノート》 第 三 次 第 3 時 ・速さの表し方を知る。 ・道のりと時間から、速さを 求める。 ○単位時間によって、速さ には時速、分速、秒速が あることを理解させる。 ・速さの求め方を考えている。 (イ)《発言・ノート》 ・速さを求める公式を理解す る。 (エ)《観察・ノート》 第 4 時 ・速さと時間から、道のりを 求める。 ◯数直線を用いて、式や数 値の意味を説明させ、理 解を深めさせる。 ・道のりの求め方を考えてい る。 (イ)《発言・ノート》 ・道のりを求める公式を理解す る。 (エ)《観察・ノート》 …学習課題… ◯速さ比べをしよう。
第 5 時 ( 本 時 ) ・道のりと速さから時間を 求める。 ○数直線を用いて、式や数 値の意味を説明させ、理 解を深めさせる。 ・時間を求める公式を理解す る。(エ)《発言・ノート》 ・道のりと速さを知って、時 間を求める関係について説 明することができる。 (イ)《発言・ノート》 第 6 時 ・時速と分速と秒速との相 互の関係を考え、いろい ろな速さを比べる。 ○時速、分速、秒速の関係 図を示し、説明させるこ とで理解を深めさせる。 ・時速と分速と秒速の速さの 単位を換算することができ る。 (ウ)《観察・ノート》 第 7 時 ・学習内容の復習をする。 ・身の回りから時速、分速、秒速が使われているところを 探す。 ・学習内容を理解し、問題に応 じて求め方を考えている。 (イ)《観察・ノート》 ・身の回りから関心をもって時 速、分速、秒速が使われてい るところを見つけようとし ている。 (ア)《観察・ノート》 第 四 次 第 8 時 ・学習内容のまとめをする。 ・速さ、時間、道のりを求め る公式を活用することがで きる。 (ウ)《観察・ノート》
6 本時 (1)日時・場所 平成○○年 11月○日(○) 第〇校時 (2)主眼 数直線図をかいたり選んだり、その根拠を話したり立式したりする活動を通して、道のりと速 さを知って時間を求める場合の関係について説明することができる。 (3)本時の評価規準 時間を求める公式を理解している。 (エ)《発言・ノート》 道のりと速さを知って時間を求める関係について説明することができる。 (イ)《発言・ノート》 (4)知識を関連付け、算数科の見方・考え方を身に付けた児童を育てる工夫 (5)準備 〇 教師・・・デジタル教科書、実物投影機、掲示用資料 〇 児童・・・数直線図のプリント (6)学習展開 学 習 過 程 学習活動・子どもの反応 指導上の留意点 つ か む 1 前時をふり返り、本時の見通しをもつ。 ○既習内容の速さの求め方と道のりの求め 方を数直線図をもとに確認させる。 【着眼1】教材との対話 ○ 不安定にする 活用問題において、既習の数直線図(矢印が右向き型)と異なる形の数直線図(矢印が左向き型) を提示する。このことにより、比べる量が1よりも大きい場合の問題を解決していた児童が、比べ る量が1より小さい場合もあることに気づくとともに、問題を解決することができるようにする。 ○ 選択肢をつくる 活用問題において、問題に即した数直線図を3つ提示し、正しいと思うものを選択させる。選択 させることで、異種の二つの量の関係を正しく捉えることができるようにする。 ○ 限定する 単元を通して、速さや道のり、時間を求めるための考え方を説明する話型を統一して提示する。 繰り返し、同じ話型で説明させることで、時速(分速・秒速)は1時間(分間・秒間)に進む距離 であることや、道のりは速さのX倍であることを量感を伴って理解できるようにする。 【着眼2】他者との対話 ○ 考えを深める交流 「間違いの理由」を説明するために、数直線の「どこ」で「なぜ」間違えているのかという視点 を与え、共通点を見いださせる。このことにより「何について、どのように話し合えばよいか」を 児童がつかみ、話型を使って数直線図と式を結びつけて説明するなど、全員が交流に臨むことがで きるようにする。また、児童が考えの共通点を見いだす交流となるように、全員に正しい数直線図 を選ばせた上で交流に臨ませる。 【着眼3】自己との対話 ○ 客観視する 本時の学習を客観的に見つめなおすことができるよう、「新たに分かったこと」や「できるように なったこと」という二点から振り返りをする。
調 べ る 2 本時の学習課題をつかむ。 ① あと何時間で名古屋に着きますか ② 静岡までの時間を求めましょう。 3 時間の求め方を理解する。 (1)①の問題で数直線図のかき方、式、答えを 確認する。 (2)②の問題で分かっている情報を数直線図 にかきこみ、立式の根拠を話し合う。 ◯本時の学習場面を提示し、分かっている 情報を整理することで本時のめあてを設 定する。 ◯全体交流で問題から分かる情報(速さ、道 のり)を数直線図に書き込むことで、全員 が数直線図を基に、立式することができ るようにする。 ◯立式の根拠を、全員で確認することで、説 明の仕方(話型)を確認する。 ◯①の問題で身に付けた解法を用いて、数 直線図を基に個別で考えさせる。 ◯①の問題で示した話型を使って、立式の 根拠を数直線図と結びつけて説明させ る。ペアで確認させた後、全体で確認す る。 めあて 数直線図をもとに、かかる時間の求め方を考えよう。 《数直線図》 《式》80×x=200 x=200÷80 x=2.5 答え 2時間30分 《話型》 1時間で80km進みます。 x時間で200km進むと考えると、 80kmをx倍した道のりが 200kmになります。 だから、式は80×x=200となり、 x=200÷80で求められます。 《話型》 1時間で80km進みます x時間で360km進むと考えると、 80kmをx倍した道のりが 360kmになります。 だから、式は80×x=360となり、 x=360÷80で求められます。 《数直線図》 《式》80×x=360 x=360÷80 x=4.5 答え 4時間30分 《わかっている情報》 速さ:時速80km 距離:200km 《求めること》 かかった時間 名古屋 200km 静岡 360km 自動車が高速道路を時速80kmで走って います。今、上のような掲示板の下を通過しま した。
深 め る 深 め る 4 時間を求める公式を確認する。 5 活用問題を解く。 (1)立式し、全体で答えを確認する。 (2)3種類の数直線図から正しいものを選択 する。 ◯①②の問題を基に、時間を導き出す公式 をまとめさせる。 ○問題文を全員で読み、何を求める問題か を話し合うことで、かかる時間を求める 問題であるという見通しを持たせる。 ○前問題やまとめから立式させ全体で確認 する。 ○話型を提示し、式と結びつけて考えさせ ることで式が正しいことを全体で確認さ せる。 ◯話型や式を根拠として間違っている理由 を考え、印をつけさせることで、正しい数 直線を選ぶことができるようにする。 ◯式と数直線図を対応させたり、話型を使 って選んだ理由を話し合わせたりするこ とで、異種の二つの量の関係を正しく捉 えることができるようにする。 評価規準 道のりと速さを知って、時間を求める 関係について説明することができる。 (ウ)《発言・ノート》 まとめ 時間 = 道のり ÷ 速さ 時速60kmで走る自動車は、20km進む のに何時間かかるでしょうか。 評価規準 時間を求める公式を理解している。 (エ)《発言・ノート》 《式》(60×x=20) x=20÷60 x=1/3 答え 1/3時間 《話型》 1時間で60km進みます。 x時間で20km進むと考えると、 60kmをx倍した道のりが 20kmになります。 だから、式は60×x=20となり、 x=20÷60で求められます。
(3)選択した理由を、数直線図と式、答えを結 びつけながら話し合う。 6 本時学習をふりかえり、次時学習への課題 意識をもつ。 ○まず、正解であるアの数直線図とイの数 直線図を比べて説明させ、その後、アの数 直線図とウの数直線図を比べさせる。正 しい数直線図と間違っている数直線図を 一つずつ比べさせることで、誤答の理由 を全員が理解することができるようにす る。 ○3分の 1 時間は何分になるのかまで求め ている児童を取り上げ、全体で確認する ことで理解を深める。 ◯新たに分かったこと、できるようになっ たことという視点を与え、ふりかえりを させる。 【期待する児童の考え】 ・イの数直線図は、1時間に進む道のりが 20kmになっているよ。時速60kmと 違うからイの数直線図は間違っているよ。 ・ウの数直線図の道のりが、60kmよ り、20kmの方が長いことになっている よ。これは絶対におかしいから、ウの数直 線図も間違っているよ。 ・アの数直線図は20kmを走るのにかか る時間のところがxになっているから、正 しいと思うよ。 ・矢印の向きは今までと違うけど、時速の 60kmよりも短い距離にかかる時間を求 めるから、矢印の向きはこれでいいと思う よ。