第4学年算数科学習指導案 指導者 1.単元名 「三角形を調べよう」 (総時数9時間) 2.指導観 4年生の児童は、これまでに図形を構成 する要素である辺や頂点に着目して、三角 形の意味や角の概念について学習してき ている。 図形に関する調査では、7割の子どもが 辺・頂点・直角といった構成要素と三角 形・四角形の定義を理解していることがわ かった。しかし辺の長さに着目して三角 形・四角形をとらえることが十分にできて いない子どもが3割いる。またこの単元で 使うコンパスについては、すでに「円」の 学習で使い方は知っているが、技能的にま だ不十分な児童が多い。そこで、三角形の 作図を通して定規やコンパスを使う作図 の基本的な技能を身につけさせる必要が あると考えられる。 学習をすすめていく上で、簡単な図や式 を使って自分の考えを表すことはできて いてもグループの意見交流ではノートに 書いた自分の考えを読むだけに留まって いる子どもが多く、全体交流になっても発 言する児童は限られている。 本単元の指導にあたっては、図形の概念を理解させるために、棒や色紙で三角形をつくったり、 折る・重ねるという操作や測定をしたりして、二等辺三角形と正三角形についての理解を深めるこ とができるように次のように単元を構成する。 まず「つかむ」段階においては、辺に着目させるために長さによって色の違う4種類の棒を用い て自由に三角形を作らせる。 「つくる」段階においては、できた三角形を仲間分けすることを通して三角形の辺の長さについ て共通する特徴を考えさせ、二等辺三角形、正三角形の定義について理解させる。次に角を重ねた り分度器を使って測ったりして二等辺三角形の二つの角の大きさが等しいことを確認し、定義や性 質をもとに作図の仕方を考える。そして、正三角形の3つの角の大きさが等しいことを確認し二等 辺三角形の場合をもとにして作図する。その際、作図技能の習得だけでなく定義の理解を深める学 習として位置付けていく。 「まとめ・いかす」段階においては、敷き詰めによる模様づくりを通して、二等辺三角形や正三 角形の性質についての理解を深めさせ図形についての見方や考え方を豊かにしていきたい。 教材について 指導にあたって 児童の実態 子ども達は、第2学年で辺の数によって 図形は三角形や四角形に分けられること、 第3学年で辺の長さに着目した正方形や長 方形の分類、直角や直角三角形について学 習してきている。また本学年で移行措置期 間の学習内容として「垂直と平行」「四角形」 の学習で辺の関係に着目した四角形の学習 をしてきている。 本単元では、三角形を辺の長さに着目し て分類し、二等辺三角形、正三角形につい て知り、作図を通して、性質を理解するこ とがねらいである。また二等辺三角形や正 三角形の角の大小・相関関係を確かめさせ、 角に対する理解を深める。さらに三角形が 平面に敷き詰められることや敷き詰め模様 の中にいろいろな形があることを知り、三 角形についての理解を一層深めることがね らいである。 この学習は、第5学年の「三角形の角を 調べよう」の学習で三角形の内角の和が 180°になるという学習へとつながってい く。
3.目 標 ○ 身近にある基本的な形(三角形)を分類しようとする。 (関心・意欲・態度) ○ 辺の長さによって三角形を分類して考える。 (数学的な考え方) ○ コンパスを使って、二等辺三角形、正三角形をかくことができる。 (表現・処理) ○ 二等辺三角形、正三角形の性質が理解できる。 (知識・理解) 4.指導計画 過程 時 主な学習活動 支援・留意点 主な評価規準 つ か む 1 ○ 4種類の棒を使って いろいろな三角形をつ くる。 ○ 動物のさし絵を見せ、いろい ろな三角形をつくることに興 味・関心をもたせる。 ○ 4種類の棒を使って作る三 角形について、進んで作ろうと している。(関心・意欲・態度) つ く る 1 ○ 仲間わけを通して二 等辺三角形・正三角形 の定義を知る。 (1組本時) ○ 作った形を掲示し、辺の長さ に着目して、二等辺三角形や正 三角形を意味づけることがで きるように支援する。 ○ 辺の長さに着目して三角形 の仲間わけをし、二等辺三角形 や正三角形について知る。 (数学的な考え方) (知識・理解) 1 ○ 色紙を使っていろい ろな二等辺三角形と正 三角形を作り、定義を 確認する。 ○ 挿絵を見て、作り方の見通し をもち、紙を折って重ねれば、 等しい辺ができることに気づ かせる。 ○ 色紙を折り、紙を切って二等 辺三角形と正三角形を作るこ とができる。 (表現・処理) 1 ○ 紙を折ったり、分度 器で測ったりして二等 辺三角形の角の大きさ を調べる。(2組本時) ○ 角を重ねたり、測ったりする 活動を通して、二等辺三角形は 2つの角の大きさが等しいこ とを理解させる。 ○ どんな二等辺三角形でも2 つの角の大きさが等しくなっ ていることを理解することが できる。 (知識・理解) 1 ○ 二等辺三角形を分度 器やコンパスを使って 作図する。 (4組本時) ○ 既習事項を生かして、どんな 方法や手順でかくといいのか、 考えさせる。 ○ 定義や性質に着目しコンパ スや分度器の使い方の手順に従 って二等辺三角形をかくことが できる。 (表現・処理) (数学的な考え方) 1 ○ 紙を折ったり、分度 器で測ったりして、正 三角形の角の大きさを 調べる。 (3組本時) ○ 角を重ねたり測ったりする 活動を通して正三角形の3つ の角の大きさがすべて等しく、 60°であることを理解させる。 ○ どんな正三角形でも3つの 角の大きさが等しく、60°にな っていることを理解すること ができる。 (知識・理解) 1 ○ 正三角形を分度器や コンパスを使って作図 する。 ○ 既習事項を生かして、どんな 方法や手順でかくといいのか、 考えさせる。 ○ 二等辺三角形の作図を生か し、コンパスや分度器の使い方 の手順に従って正三角形をか くことができる。(表現・処理) ま と め る ・ い か す 1 ○ 正三角形や二等辺三 角形を敷き詰め、模様 づくりをする。 ○ 正三角形や二等辺三角形を すきまなく敷き詰めて、模様づ くりをする活動を設定し支援 する。 ○ 三角形が敷き詰められるこ とやいろいろな形があること に気づく。(関心・意欲・態度) 1 ○ 学習のまとめをし、 正 三 角 形 さ が し を す る。 ○ 正三角形の図を3つかいた ワークシートを配布し、いろい ろな大きさの正三角形がある ことに気づかせるようにする。 ○ 大きさの違う正三角形を見 つけ、正三角形の個数を考える ことができる。 (数学的な考え方)
指導者 4年4組 5.本時の学習 「三角形を調べよう」 (総時数9時間中5時目) (1)主 眼 ○ コンパスや分度器を用いて作図する活動を通して、二等辺三角形の定義(やくそく)や性質(ひ みつ)の理解を深めることができる。 (2)着 眼 【着眼1-②】 「自分なりの考えをつくるための手だて」 既習事項と本単元の学びの足跡を掲示したり、作図途中の二等辺三角形のヒントカード(2辺 の長さから、1 辺の長さと角の大きさから、垂線から、円の半径から)を活用させたりする。 【着眼2-①】 「交流の視点を明らかにした少人数交流」 問題の二等辺三角形で、自分がどの量を測りどんな順番でかいたのかを説明する3人グループ での少人数交流をさせる。 【着眼2-②】 「個の考えをつなぎ、数理へと導くキーワード」 2つの辺の長さが等しい 2つの角の大きさが等しい 二等辺三角形のやくそく 二等辺三角形のひみつ (3)準 備 二等辺三角形(掲示用・大)、二等辺三角形(児童配布用)、ヒントカード、発表カード 定規、コンパス、分度器、 (4)展 開 過程 学習活動 支援・留意点 評価 つ か む 1.本時の問題を知り、話し合って本時 のめあてをつかむ。 2.見通しについて話し合う。 ○ 二等辺三角形の図を提示し、これ と同じ図形をかくことを知らせる。 <二等辺三角形> ・2つの辺の長さが等しい。 ・2つの角の大きさが等しい。 ○ 必要な量は、自分で測って調べる ことを知らせ、どんな道具を使い、 どこを測ったらよいか考えさせる。 ○ どの量を測れば、またどの順番で かけば、同じ二等辺三角形をかくこ とができるか見通しを立てさせ、作 図への意欲をもたせる。 ○ 底辺を測る必要があることに気 付くよう、学びの足跡を提示しなが ら話し合いを進める。 問題 同じ二等辺三角形を かきましょう。 めあて 必要な長さや角度を測って、同じ二等辺三角形をかく方法を考えよう。 辺の長さ を測ろう 角 の 大 き さ を測ろう 辺 と 角 の大き さを測ろう
つ く る ① つ く る ② ま と め る 3.自分の考えをつくる。 ・2辺の長さを測って、コンパスで ・1辺と角の大きさを測って、分度器で ・底辺を測り、垂線を引いて、定規で ・円の半径を用いて、コンパス・定規で ・2辺とはさまれた角を測って、定規と 分度器を使って(平行四辺形のかき方) 4.グループで話し合う。 5.全体で話し合う。 ○ 自力解決のできにくい児童には、 必要に応じてヒントカードを渡し、 自分の考えがかけるようにさせる。 【着眼1-②】 ○ 早く終わった児童には、作図の手 順や方法を言葉で書いたり、他の方 法を考えたりするよう助言する。 ○ 自分がどこを測り、どんな順番で かいたのかを、ノートを見せ合いな がら説明し合うことを確認する。 【着眼2-①】 ○ 自分の方法と比べながら交流に 参加させる。 ○ どのかき方が分かりやすく簡単か 考えさせる。