ハイパーカードを活用した高校日本史歴史教材の開発 : 鎌倉時代を例に
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(2) 一目次一 はじめに(研究の動機と目的.先行研究の分析.. 一・・一 1. 研究の方法.開発環境について). 第1章 高校日本史ハイパーメディア教材の開発視点と開発手順 教材の開発視点とその方策 第1節. 一・一・ 7 ・一・一 7. 1. 教材の開発目標と開発視点. ・一・一 7. 2. 開発視点からみた具体的方策. 一・・一 7. 第2節. 教材の開発手順. ・一・一 10. 1. 開発手順の設定. ・一・一 10. 2. 「システム部」の設計. ・一一・ 11. (1)教材の基本構想. ・一・一 11. (2)「システム部」の基本設計. 一・・一 11. (3)設計に際しての主要観点. ・一 一・ 14. 「データ部」の設計一鎌倉時代を例に一. ・一・一 16. (1)対象単元の設定. ・一・一 17. (2)教科書の分析. ・一・一 17. (3)単元内容の構成分析. 一・一・ 19. (4)「カード名」の確定. 一・・一 20. (5)資料の収集. 一・・一 20. (6)カード情報の決定. 一・・一 20. 第皿章 高校日本史ハイパーメディア教材の構成. ・…一 26. 3. 第1節 全体構成. 一・一・ 26. 第2節 構成部分の機能. ・一・一 29. 1 「課題提示」部分の機能. ・一・一 29. 2 「基本的内容の学習」部分の機能. ・一一・ 31. 3 「資料データベース探索」部分の機能. ・一・一 34. 4 「自主作品制作」部分の機能. ・一・一 37. 5 「コントロールパネル」部分の機能. ・一・一 38. (1)「ウインドウ」移動機能. 一・・一 42.
(3) (2)「カード検索」機能. .一一・ 42. (3)「メモ」機能. ・一一・ 43. (4)「カード選択」機能. e・・”’ 45. (5)「描画用ヅール」呼出機能. ・一 一・ 46. (6)その他の機能. 一・・一 47. 高校日本史ハイパーメディア教材の特徴. 第三章. 第1節 1. 2. 3. 強化した検索機能の設定. 一・一・ 50 一・・一 50. 「検索機能」の位置づけとその基本理論. ・一 一・ 50. (1)検索機能の位置づけ. ・一 一・ 50. (2).「検索機能Jの基本理論一一動的リンター.. 一・・一 51. 多様な検索方法の設定. ・一一・ 54. @一 54. (1)リンク構造の分析. ・…. (2)リンク構造に対応する検索方法の設定. ・一・一 56. (3)検索機能の具体的内容. ・一・一 57. 「可変型検索」システムの設定. ・一・一 69. (1)「可変型検索」システムの目的. ・一 一・ 69. (2)「可変型検索」システムの設計. 一・・一 69. (3)「可変型検索」システムの構成と運用例. 一・一・ 76. (4)「可変型検索」システムの意義. 一・・一 80. 学習情報の記載内容の制限. ・一一・ 81. 1. 生徒に獲得させたい歴史的内容. ・一・一 81. 2. 学習情報の記載法の検討. 一・・一 82. 第2節. (1)各「歴史的内容」の位置づけ. ・一・一 82. (2)各「歴史的内容」の具体的記載方法. ・・・… 82. 「自主作品製作」部分の設定. 一・一・ 90. 1. 「自主作品制作」部分の設計方針. ・一 一・ 90. 2. 「自主作品制作」部分の構成. … 一・ 90. 第3節. 3. 実際の作業手順. おわりに(研究の成果.今後の課題). ・…. @一 92. 一・一・ 95.
(4) はじめに ■研究の動:機と目的 高校の日本史教育の目標について、『高等学校学習指導要領』t)は、その1つとして 「歴史的思考力を培う」ことを指摘している。この「歴史的思考力」は、 「指導要領解 説」にも具体的な説明がないので2)、明確な規定がなされていない概念である3)。しかし. 少なくとも、個々の歴史的事実と科学的な認識をもとに、より高度な歴史的内容を獲得す る能力であるということはできる。次に「中央教育審議会の教育内容等小委員会の審議経 過報告」4》では、社会科の目標として、「自己教育力」をあげてい.る。そして「自己教育 力」とは、 「主体的に学ぶ意志、態度、能力」であるとし、学習への意欲・学習の仕方に. ついての能力、自己を教育し続ける意志のことであると説明している。このように見ると、 高校社会科歴史教育の目標とは、個々の基礎的知識の獲得を前提にしつつも、より高度な 知識を主体的に獲得する能力を養うことであると考えることができる。. これに対し、現実の高校日本史の授業は、教科書に記載された内容を教師が網羅的に解 説していく、いわゆる知識注入型である事が多い。この背景には、高校日本史で学ぶ歴史 の内容が膨大であるという問題がある。しかも、そこには、生徒に馴染みの薄い人物や文. 化財関係の語句、さらに専門用語や抽象的な理論や概念なども、多く含まれている。これ に加えて、受験にむけて歴史事項を暗記すべきだという生徒の現実的要望もある。これら が、日々の授業で生徒に主体的な学習をさせることを、困難にしている。そしてなにより、. そのような知識注入型の高校日本史が、本来k高校の歴史教育に求められている方向と矛 盾していることは大きな問題である。 以上より、 「現場の要求」を満たしつつ「歴史・社会科教育の目標」の実現をめざす教 材の開発が必要と考える。そこで、研究の目標を、 「基本的歴史事項の理解という現実的. 要求を踏まえつつも、生徒が、主体的に、偵ら発見し学ぶ」教材を開発することとする。 なお本教材では、 「基本的歴史事項」を、個々の具体的な歴史語句の意味で用いている。. この目標を踏まえで開発する歴史教材には、次のような機能が求められる。 ①生徒に、「基本的歴史事項」を理解させるものであること。 ②生徒から「主体的に取り組む意欲」を引き出せる教材であること。. ③探索し考察するなかで、生徒が「自ら発見することにより高度な知識を獲得」する教 材であること。. 1.
(5) しかし、従来の教材で、これらの3条件を満たすことは困難である。特に、①の「基本 的歴史事項」の理解については、生徒各々の能力・興味関心に応じて歴史事項を解説した. 場合、その数は膨大なものとなり、一斉授業で使う教材でこれに対応することは、時間的 に不可能となる。. この問題を解決する手段として、本研究では、コンピュ“タを用いた独習用教材という 方法を採用する。時間的制約のある授業という枠を外したところで、生徒が自由にコンピ ュータを使い、自らの興味関心に基づき学習を進める形である。 ,近年のコンピュータの発達はめざましく、これに伴って教育現場への浸透も顕著である。. 特に、映像・音声に関する機能が充実したことで、コンピュータをハイパーメディア教材 として有効に活用することが可能となった。このような機能を持つコンピュータを教材に. 応用することで、次のようなメリットが生まれる。その第1は、絵や写真・音声を含めた 膨大なデータを蓄積・管理することができ、さらに必要に応じて、簡単な作業で、抽出や 加工までもが可能となることである。つまり膨大なデータを自由に利用できる点である。. 第2は、生徒がコンピュータに高い興味関心を示し、熱意をもってその操作に取り組む傾 向がある事である。特に主体的学習を考える場合、生徒が操作法を覚えながら熱心に学習. に取り組んでいる態度は、重視されねばならない。第3には、柔軟なリンク構造を有する 特徴を利用して、自由度の高い教材を作成できるようになる点があげられる。コンピュー. タをかつてのCA工のように使う限り、その教材は①の機能しかカバーできず、主体的な 学習をめざす教材として利用する事は不可能であった。しかし、現在のコンピュータは、 その限界をハード面で克服しつつある。. こうしたコンピュータ教材をめぐる開発環境の改善という状況を踏まえて、本研究では、 自由度の高いソフトを用いて、上記の①∼⑧の機能を併せ持つ教材を開発することを目的 とする。そのために、まず先行研究を整理して研究の現状を把握する。その上で、参考と なる研究について、その特性と問題点を考察し教材開発への応用を試みる。. 2先行研究の分析 先行研究の分析にあたっては、近年の視聴覚教育関係の雑誌や紀要・修士論文に掲載さ れた開発教材を対象とする。最近の研究の傾向である「主体的な学習をめざす開発教材」 および「ハイパーメディアの特性を活用した開発教材」の中から、本研究の目的に合致し、 参考となる文献として下記のものを取り土げ、その特徴と問題点を考察する。. 「主体的な学習をめざす開発教材」としては、都留守氏の「ふるさとの祭り小倉祇園紹. 2.
(6) 介ソフトづくり」5)と天良和男氏の「測定機器としてのコンピュータ活用の実践・理科実 験は検証のためでなく探究のために一新学力観とコンピュータの活用一」6》を取り上げる。. 前者は、小学校6年生を対象とした合科のコンピュータ教材である。その特徴は、情報収 集から紹介用ソフト制作までの作業の全過程を、学習者の手にゆだねる点にある。この教 材では、コンピュータ利用が、あくまでプレゼンテーションの側面に限定されており、知 識の獲得においては有効な活用がなされていない点に限界がある。しかし、調査した結果 を発表用作品として学習者にまとめさせる手法には、高校日本史への応用の可能性を見い だせる。後者は、高校生を対象とした理科のコンピュータ教材である。これは、従来の学 校で行う実験が単なる検証実験になってしまう問題に対し、コンピュータを導入すること で、それを改善し、あわせて生徒の能力の育成をはかるものである。つまり、「時間的な. 制約のもとで探究的・発見的な実験」を行い、あわせて「科学的に探究する態度や、科学 的な思考力・判断力を育成する指導」7)を行うものである。本教材の対象は理科であり、. しかもコンピュータは実験の一部として位置づけられているため、直接日本史へ応用する ことはできない。しかし、この「探究のため」にコンピュータを利用するという考え方は、 自然科学の学習に限定されるものではなく、日本史への応用も可能である。「歴史的な事 実を覚えるためではなく、学習者が疑問に感じたテーマを探究し解決する」日本史教材を 開発する場合にも、コンピュータが利用できることを示唆している。. 次に「ハイパーメディアの特性を活用した開発教材」についてであるが、これはハイパ ーメディアの持つ特性が多様である8)ために、様々な内容のものが考えられる。本研究で. は、その特性の1つである「情報をネットワーク化できる点」に注目し、その精巧な実践 事例として笹山邦夫氏の「発見を促すハイパーカード教材の開発と授業の構成一小学校歴 史における調べ学習の実践をもとに一」9)を分析対象とする。この教材は、小学校6年生 を対象とした、社会科歴史の教材である。「動的リンク」機構の理論に基づき1 o)、検索. による柔軟なリンク構造をもつ教材を設計し、学習者の思考に即した調べ学習を行わせる ものである。しかも、調べ学習そのものが学習者の主体的学習をも保証したものとなって いる。さらに、教材設計において、教材のシステムの部分と学習内容であるデータの部分 を完全に分離しているので、極めて高い汎用性をもっている。高校用教材を考える上でも、. 極めて示唆に富む研究である。ただし、学習者に表現させる部分については、付随的な役 割しか与えられていない。さらに、学習者の探究する歴史的内容に限定が見られること、 またその課題は主に教師側から提示さぜるを得ない事などに、小学生を対象とすることに よる制約がみられる。高校生の場合、学習運筆らが、個々の具体的な情報を比較検討する ことで、その背後にある高度な知識の存在に気づき、それを習得することも可能と考えら. 3.
(7) れる。そのための具体的方策などが、高校日本史教材を考える上での課題として設定でき る。. 3 研究の方ミ去 先行研究の分析により、本研究で開発する教材について多くの示唆を得ることができる。. そこで、第1節で取り上げた「開発教材に求められる機能①∼③」(1頁)について、先 行研究がどの様に応用できるかを考察する。. ①の「基本的歴史事項」の理解については、笹山氏の研究にある以下の手法を利用する ことで対応できる。. ・「基本的歴史事項」は1全て写真を入れたカード型データベースの形で収録ずる。 ・検索機能を使って、必要なカードを速やかに抽出できるようにする。. ②の「主体的・意欲」については、都留氏の研究および笹山氏の研究にある以下の手法 を利用することで対応できる。. ・調べた結果を発表用作品として学習者にまとめさせる。 ・学習者に調べ学習を行わせる。. ③の学習者が「自ら発見することにより高度な知識を獲得」する方策については、笹山 氏の研究にある「動的リンク」機構によるカード探索の手法が、応用できる。ただし、. 高校生の能力を考慮して、この「動的リンク」機構の拡張を試みたい。さらに、天良 氏の研究の「科学的に探究する」という手法も参考にしたい。. 以上より、3つの機能のうち①「基本的歴史事項」の理解②「主体的・意欲」について は、先行研究の成果をそのまま利用することで、その実現が可能である。これに対し、③ の「自ら発見」させる機能については、高校生の能力や、高校日本史の内容を考えて、さ らに機能を拡張する必要がある。そこで、本研究では、③の機能の実現を教材開発におけ る主目標として設定する。その上で、①②の機能を開発教材に付加し、高校日本史ハイパ ーメディア教材の完成をめざすこととする。. ところで、①∼③の歴史教材の機能のなかには含まれないが、コンピュータ教材を開発 する視点からみると、笹山氏の教材にある「汎用性の高さ」は、極めて重要な要素となる。 そこで「開発教材に求められる機能」の④として「汎用性の高さ」を設定し、笹山氏のシ ステムとデータを分離する手法をその具体的対応法として参考にする。 以上をもとに、次章では、教材の開発視点ならびに教材の開発手順について考察する。. 4.
(8) 4. 開発環境について. 教材開発にあたり、実際に使用するハードおよびソフトについては、次の通りである。. 〔コンピュータ〕 マヅキントッシュLC630 〔ディスプレイ〕 16インチ画面 〔ソフトウェア〕 ハイパーカード2.2J(製品版). ハイパーカードは、アヅプル社のコンピュータ、マヅキントッシュ上で稼働するソフト ウェアである。その機能として、様々な自作アプリケーションを作成できる開発環境を有. する。つまり、コンピュータの表示画面を1枚のカードに見立てて、そこに、テキスト (文字)やグラフィック(画像・図版)・音声等を自由に配置し表示することができる。. そして、これらのカードを、互いに関連させ(リンクするという)、1つのまとまり(ス タヅクという)として管理する。これにより、カードはデータベースとしての機能を持つ ようになる。さらに、描画用のツール類を標準装備しており、カード内に自由に作図など を行うことができる。つまり、プレゼンテーションとしての機能も併せ持つ。さらに、不. 足する機能については、カード内に配置するボタンやフィールド(カードを構成する部品 に相当する)にプログラム文を書き込むことで(スクリプトという)、実現できるように なる。このようにハイパーカードは、標準状態で高いハイパーメディア環境を達成してい る。. このソフトを利用することで、教材開発において、次のような利点が生まれる。. ①写真や絵が簡単に扱え、視覚効果の高い作品を作ることができるので、学習者の興味 関心を高め、自主的な取り組みを期待することができる。 ②カード型データベース構造を簡単に構築でき、その結果、膨大な情報をもった視覚的 な歴史情報を平易に学習者に提示できる。. ⑧学習者にも簡単に描画や文章入力ができるので、作品作りの形で、主体的に学習に取 り組ませる事ができる。. ④プログラム言語であるハイパートークを使うことで、主体的な学習に有効と考えられ る「柔軟なリンク構造(多様で可変的な検索機能)」が設計可能となる。. 5.
(9) (註). 1)文部省『高等学校学習指導要領』1989年 日本史Aおよび日本史B p.28 p.31.. なお、共通部分の全文は「歴史的思考力を培い、国民としての自覚と国際社会に生きる 日本人としての資質を養う」である。. 2)文部省『高等学校学習指導要領解説 地理歴史編』1989 日本史A・Bp.93 p.124.. 歴史的思考力について「諸事象の本質をその歴史的な形成・展開の過程の実証的な考察 によってとらえる」ことであると説明するにとどまっている。 3)歴史的思考力については、以下の文献を参考にした。. ・中野重人「小学校における歴史教育」『講座.歴史教育2』弘文堂 1982年. ・佐藤照雄「高等学校における歴史教育」『講座.歴史教育2』弘文堂 1982年. ・『新訂 社会科教育指導用語辞典』教育出版 1986年。 ・木全清博『社会認識の発達と歴史教育』岩崎書店 1985年. ・高山博之・遠藤勢津夫「教材の構成と歴史教育」 『講座.歴史教育3』弘文堂1982年 4)文部省『中央教育審議会の教育内容等小委員会の審議経過報告』1984年.. 5)『松下視聴覚教育研究賞入選論文集 第5号』松下視聴覚教育研究財団 1993年.. 6)『教育工学実践研究112号』才能開発教育研究財団 1994年. 7)同上書 p.66.. 8)ハイパーメディアやマルチメディアの概念や特性については、いまだ明確な規定はされ ていない。しかしその特性として、 「情報がネットワーク構造」を持ち、 「映像や図表. ・文字といった多様な情報を融合しディスプレイ上に表示」できるという点については 共通認識がなされている。. なお、ハイパーメディアに関する規定については、主に下記の論文を参考にした。 ・『ハイパーメディアによる教材開発』財団法人日本教材文化研究財団 1992年. ・中野照海「マルチメディアの自作にあたって一その教育的機能を生かすために一」 『視聴覚教育5月号』 1994年.. ・赤堀侃司『学校教育とコンピュータ』NHKブヅクス 1993年. 9)兵庫教育大学修士論文 1994年.. 10)動的リンク機構については、下記の論文を参考にした。. ・正司和彦・長瀬久明「動的リンク機能を有する教育用ハイパーメディアシステムに ついて」『兵庫教育大学研究紀要 第13巻』 1993年.. ・正司和彦・長瀬久明「マルチメディアシステムにおけるオーサリングツールと教材 構築法」 『兵庫教育大学研究紀要 第15巻』 1995年.. 6.
(10) 第1章 高校日本史ハイパーメディア教材の 開発視点と開発手順 本章では、教材の開発視点を示した上で、その開発手順について、具体的に述べる。. 第■節 教材の開発視点とその方策 本節では、教材の開発目標を明らかにした上で、それを実現するための教材の開発視点 と具体的方策を述べる。. ■教材の開発目標と開発視点 本教材の開発目標は、次のように定める。. 「学習者が、主体的に、自ら発見し学ぶ」という立場にたつ教材を開発する。具体的に は、 「基本的歴史事項(個々の歴史語句)の理解という現実的要求を踏まえつつも、それ. ら基本的歴史事項に関する知識を修得させることよりも、それを手掛かりに学習者自身の. 探索、考察のなかで、より高度な歴史的内容を自ら発見させることに重点をおく。そして その過程のなかで、学習者の思考的な力や主体的な研究関与を引き出す」ことに目標をお いた教材を開発する。. そして、これを実現するための教材の開発視点として、先に見た「開発教材に求められ る機能」として取り上げた次の4点を設定する。 ①学習者に、「基本的歴史事項」を理解させるものであること。 ②学習者から「主体的に取り組む意欲」を引き出せる教材であること。. ③探索し考察するなかで、学習者が「自ら発見することで高度な知識を獲得」する教材 であること。. ④「汎用性の高い」教材であること。. 2開発視点からみた具体的方策 ここでは、4つの開発視点について、その具体的方策を述べる。. 7.
(11) ①の「基本的歴史事項」を理解させるためには、カード型データベースを活用する。す なわち、「基本的歴史事項」は全てカード化してカード型データベースとして、必要に応 じて適時検索抽出できる環境を用意する。これにより、学習者は膨大な歴史情報を自由に. 利用できるようになる。そして各自の興味関心・能力に基づき学習することで、歴史に対 する理解を深めることができる。. ②の「主体的に取り組む意欲を引き出す教材」とする為には、 「学習者を教材へ参加さ せる」ことと「学習者の自由度を尊重する」ことの2方策で対応する。. 「学習者の教材への参加」のためには、学習者に作品を自由に製作させる場面を設定す ることで対応する。生徒は、コンピュータを用いた自由な創作活動に、高い興味関心を示 す。この創作活動の場面として、本教材の最後の部分を利用する。すなわち、本教材の最. 後の段階で、学習者が探究した内容をコンピュータ上に作品としてまとめる場面を設定す るのである。そのため、教材の設計にあたっては、学習者の創作意欲を満たし作品製作を 支援できる環境を整備する必要がある。具体的には、自由に文章を入力し、作画を行い、 写真資料を取り込むことが可能な環境を用意する。. 「学習者の自由度を尊重する」とは、教材のあらゆる段階に、学習者が自由に活動でき る場面を組み込むことである。例えば、教材の最初の段階、つまり学習者に課題を示す場. 面では、その課題を「各自の興味・関心に基づき自由に探究テーマを選ぶこと」と設定す ることで、学習の目標を自由化する。次に、学習者が探究・考察を行う学習活動の段階も、. 教材構造をハイパーテキスト化してその中を自由に探索できるようにする事で、活動その ものの自由度を高める。教材の最後の段階も、探究結果をコンピュータ上に作品としてま とめさせる手法をとることにより、学習者の自由な活動を保証することができる。なおこ. のまとめの部分に関しては、学習者の解答内容自体にも、高い自由度を与えることが可能 である。つまり、解答内容の評価基準を、それが歴史的に正しいかに置くのではなく、結 論にいたるまでの思考が科学的な分析に基づいているかに置くことで、幅広い解答を認め ることができるようになる。このような自由化により、教材は学習者にとって取り組みや すいものとなると考える。. ③の「自ら発見することで知識を獲得」する方策としては、「検索機能の強化」と「提 示する学習情報の制限」で対応する。. 「検索機能の強化」とは、次のような意味からなる。検索は本来、調べたいデータ(本 教材ではカード)を探し、そこへ移動する機能である。このような2つのカードを直接リ ンクする形式をとる限り、検索による効果的学習は期待できない。しかし、条件に適する. カード群を自由に抽出し、「カード名」を一括表示できるように機能が拡張されれば、検. 8.
(12) 索により、カード群を自在に分析できるようになる。この理論は、「動的リンク」と呼ば れ、学習者の知識獲得に、極めて有効であることが明らかにされている。本研究では、こ の「動的リンク」を応用し、多様な検索方法を併設することと、抽出条件を可変化するシ ステム(以後、 「可変型検索」システムと呼称する)を構築することで、検索機能のより. 一層の強化をはかる。この「可変型検索」システムは、検索条件を変更することで、表示 する「カード名」を、自由に変化させることができるようにしたものである。これにより、. 学習者は、各自の探究目的や興味関心にもとづいてカードの抽出を行い、表示された複数 のカード群を比較検討することで、高度な歴史的知識を獲得できるようになる。例えば、. カード群の共通性を検討することにより、時代の特色や人々の行動を規定した社会的背景 に気づくことが可能となる。また違いを追求することにより、歴史的変化や因果関係を発 見することが期待できる。. 「提示する学習情報の制限」とは、学習者に提示する「基本的歴史事項」の説明文の記 述に一定の制限を加えるという意味である。その理由は、カード情報に全ての情報を網羅 した場合、そこに学習者の思考する過程が生まれず、その結果、与えられた情報に疑問を. 感じることもなく、安易に暗記することによりその知的関心をも奪う恐れがあると考える からである。本教材では、1枚のカードに記載する情報はあくまでその歴史事項に関する 事実の説明に限定する。この原則のもとで、学習者に発見させたい「歴史的内容」の種類 ごとに、記載に際しどのような制限を行うことが望ましいのかを考える。. ④の「汎用性の高さ」については、開発教材の内部を2製することで対応する。すなわ ち、対象となる学習内容に全く規定されない「学習操作を支援する部分」と、学習内容そ のものである「資料の部分」に完全に分離して、教材を設計するのである。本研究では、. 便宜上、前者を「システム部」後者を「データ部」と呼ぶ。これにより、一度教材を開発 すれば、後はデータ部のみを作成し差し替えることにより、学習対象となる時代や分野に 依存することなく、幅広く運用することが可能となる。. 以上、開発視点に基づく具体的方策を整理すると、次の6点となる。 ・カード型データベースを活用する。. ・作品制作の場面を用意する。(「プレゼンテーション作品」を作る環境) ・学習者の自由度を尊重する。 (探究テーマ、探索による学習活動、発表の形式や内容) ・検索機能を強化する。 (多様な検索方法と「可変型検索」を用意) ・提示する学習情報を制限する。. ・教材の内部構造を分離する(「システム部」と「データ部」を分離). これらの具体的方策に基づき、教材の開発をすすめる。. 9.
(13) 第2:節. 教材の開発手順. 本節では、教材の開発手順について具体的に述べる。この開発手順は、前節で検討した 具体的方策に基づき設定する。まず最初に、 「汎用性」を高める観点から、 「シズテム. 部」と「データ部」の分離を設計の基本方針にすえる。その上で、「システム部」につい ては、 「カード型データベースの活用」 「学習者の自由度を尊重」 「作品制作の場面を用 意」 「検索機能の強化」の具体策を組み込む。一方、 「データ部」については、 「提示す. る学習情報の制限」の具体策を組み込む。. ■開発手順の設定. 教材の開発にあたっては、前節の方策に基づき、教材の「汎用性」の観点から、図1−. 1のような複線化した作業手順を設定する。. 基本構想. 議撫i. …「データ部」の設計…… ・対象単元の決定 、レ. ・教科書の分析. ・ ・単元内容の構成分析. ・ ・「カード名」の確定. ・ ・対応する資料の収集. ・ ・カードへの情報の割りつけ. 開発教材の完成. 図1−1 教材の開発手順. 10.
(14) 2 「システム部」の設計 本項では、前項で定めた手順に基づき、 「システム部」の設計を行う。まず、教材全体 の基本構想をたて、それをもとに「システム部」の基本設計を行う。ついで、ハイパーメ ディアの特性を生かしつつ、各部の設計開発を進める。. (1)教材の基本構想. 前節で定めた教材の目標・具体的方策などを効果的に活用できる教材の枠組みを構想す る。そして、教材の基本構想を次のように定める。. 教材の学習を通して、学習者が感じた疑問・関心箇所を「探究テーマ」として設定する。. 次に、その「探究テーマ」を資料を探究・比較・分析することで解決する。最後に、その 結果を、コンピュータ作品としてまとめる。. (2)「システム部」の基本設計 基本設計にあたって、まず基本構想に則した学習者の学習活動を想定し、これに対応す. る教材の仕様を設定する。図1−2は、それを図化したものである。. 活動を支援する教材上の仕組み 学習者の活動 とその名称. 与えられた課題(各自でテーマを定め、 ⇒最初の段階で、課題を提示する。 資料をもとに解答を探究する)を理解する。 (「課題提示」部分と呼称) ・ 学習する単元の概要を理解する。 ⇒対象単元の骨子を、時代順・分野別 場合によってはテーマを設定する。 に整理して提示する。 i (「基本的内容の学習」部分と呼称) 「基本的歴史事項」を探索するなかで、 テーマを設定、その答えを分析考察する。. ⇒対象単元の「基本的歴史事項」 について詳細に解説する。 (「資料データベース探索」部分と呼称). s 各自の見解を、. ⇒発表用作品を自由に制作できる環境 (「自主作品制作」部分と呼称). 解答としてまとめ、発表する。. 図1−2 学習者の活動と対応する教材の基本構造. 11.
(15) 下記の図1−3は、前頁の図1−2を再整理し、学習者の学習活動や教材の構成をより 明確にしたものである。. まず、学習者の学習活動は、 「課題設定・探究」する部分と「作品を制作」する部分の. 2段階に分離する。前者は、歴史に関する学習をとおして主体的な研究や思考的な力を引 き出すことを目的とした部分である。後者は、学習結果をプレゼンテーション作品として まとめることで、学習内容の整理を主体的に行うことを目的とした部分である。次に、そ. の学習者の学習活動をさらに細分化し、それぞれの活動を効果的に支援する仕組みを設定 する。この仕組みを本教材の「システム部」を構成する「基本構造部分」と位置づける。. 学習者にテーマを設定・探究させる部分・・. 学習者に課題を提示する部分(「課題提示」部分) 、レ. 学習者に教材の対象単元の 軏{的内容を学習させる部分. 一←一←. i「基本的内容の学習」部分). 学習者が検索によって m識を獲得していく Jード型の資料データベース部分 i「資料データベース探索」部分). ↓. w習者に制作させる部分一 素材資料 写真・図表・文字. 学習者に探究した内容を ?iにまとめさせる部分 i「自主作品制作」部分). 内 学習者の学習活動. ?教材の基本構造. ※( )内の表現はそれぞれの略称. @以後、本文ではこの略称を用いる. <一一. @ 学習者の活動の流れ. 図1−3 学習者の活動と教材の基本構造. 12.
(16) 以上の作業より、開発教材の基本構造として、 「課題提示」 「基本的内容の学習」 「資. 料データベース」「自主作品制作」の4つの部分が必要であると判断する。 この4部分は、いずれも独立したスタック(ファイルに相当するマッキントッシュ上の 概念)として構成され、表示画面の中の所定の場所にマルチウインドウ化して表示される ことになる。しかし、実際の学習活動においては、この基本構造部分の間を自由に行き来 したり、基本構造部分の申でもカードをめくったりと、さまざまな作業が必要となる。こ. の対策として、こうしたコンピュータ上での操作を一括して管理する5番目の基本構造部 分として、「コントロールパネル」部分を用意する。. こうして、教材の核となる「システム部」を構成する5つの基本構造部分を設定する。. それぞれの目的と内部構造を簡潔に示すと、表1−1のようになる。そして、この5つの 基本構造部分を、独立したズタックと一して個別に設計開発することで、「システム部」を 構築する。. 表1−1 各基本構造部分の設定目的と内部構造. 基本構造部分の名称 「課題提示」. 設 定 目 的 学習者に課題を提示する。. 部分. 「基本的内容の学習」. 部分. 内 部 構 造 課題を表示するカード。 1枚のみで構成。. 学習者に対象単元の全体構成. 対象単元の基本的内容を略述. を理解させる。. した17枚のカードを、分野順 時代順にならべたもの。. 「資料データベース探索」. 部分. 学習者に「基本的歴史事項」. 単元内の全ての「基本的歴史. を理解させるとともに、それ. 事項」を、カードにまとめデ. を分析させる事でより高度な. 一言ベース化したもの。. 知識を獲得させる・. 「自主作品制作」. 部分 「コントロールパネル」. 部分. 約350枚のカードで構成。. 学習者に、調べた成果を自ら. プレゼンテーション作品を制. の作品としてまとめさせる。. 作するための環境。. 学習者の学習作業の効率化を. 各操作機能を集約し、一括管. はかる。. 聾するもの。. 13.
(17) (3)設計に際しての主要観点. 本教材は、本来独立した5つの基本構造部分が、画面上で1つに統合表示されることで 教材として機能する、マルチウインドウ教材である。このため、各基本構造部分は、教材 の一部という制約を離れて、その目的に応じて自由に設計することが可能である。だが、. ハイパーメディア教材としての特性を生かす為に、次の3点には配慮する必要がある。 ①ノードの基本構成 ②ノード間のリンク構造の設定. ③使用するハイパーメディア型ソフト(ハイパーカード)の特性の活用 以下、この3点について詳述する。 ①ノードの構成. ハイパーカードにおいて、ノード(情報)は、カードという形で表現される。マルチウ インドウ形式をとる本教材においては、各ウインドウの枠内全域に表示される情報が、こ のカードに相当する。. 各基本構造部分のうち、このノードの構成が重要となるものは、学習作業において常時 閲覧することになる「基本的内容の学習」部分と「資料データベース探索」部分である。. この両部分のノードつまりカード構成は、図1−4Dのように定める。両カードとも、基 本構成要素は、 「カード名」 「写真・図表」 「解説文」2)とする。. 各種操作ボタン カ 一 ド 名. 写真または図表. 解 説 文. 各種操作ボタン. 図1−4 カードの基本構成. 14.
(18) ②リンク構造について 前頁でみたように、 「基本的内容の学習」・「資料データベース探索」の両部分は、そ. れぞれ複数の関連を持つカード群によって構成されている。これらのカードは、次々と開 いていくことで学習者に解説を行い、また関係をもつカード間を行き来することで、学習 者にカード探索を行わせる。つまり、互いに関連して運用されるべき性質のものである。 したがって、そのような運用を可能にするために、これらのカードのつながり(リンク構. 造)を考えておく必要がある。そこで、教材の各構造部分の役割をもとに、この両部分の リンク構造を次のように決定する。. ・「基本的内容の学習」部分は、対象単元について時代順・分野別にその概略を述べたも のであり、カード枚数も少ない。実際の運用は、学習者が、時代の概要を知るために、 これらのカードを順次めくる形が想定される。そこで、この部分のリンク構造は、ボタ ンを押すことで、次のカードが開く、単線型のリンクとする。 ・「資料データベース探索」部分は、対象単元の「基本的歴史事項」それぞれについて、. 具体的に説明するものであり、カード枚数も多い。実際の運用は、学習者が、各自の興 味関心に基づき、自由に閲覧する形となる。そこには、一定のルールは存在しない。し. たがって、固定化された2点間を結ぶ普通のリンクでは、これに対応しきれない。その 対策として、この部分のリンクについては、「動的リンク」理論に基づいたりンク機構 を大幅に拡張した「検索機能」を組み込む。そして、これにより柔軟なデータベースの 探索を保証することとする。. ③ハイパーカードの特性とその利用. 設計に際しては、コンピュータ環境、特にハイパーカードの特性を積極的に活用すべき である。以下、本教材の設計にあたって利用するハイパーカードの特性をあげる。 ・複数のスタヅクが画面に表示できる点。. ・表示部分に、自由にカラー写真や文章、操作ボタンを張り込む事ができる点。 ・描画・カラー化などのヅール類を利用できる点。 ・プログラムにより性能を強化できる点。. それぞれの特性は、本教材において次のように活用している。 「複数スタヅクを画面に表示」できる特性は、本教材の各基本構造部分をスタック化し、 同一画面内に複数の「基本構造部分」を配置させる形で利用している。つまり、本教材の. マルチウインドウは、この特性により実現可能となる。これにより、画面内に4つのウイ ンドウを開き、相互に比較することで学習効率を高めている。. 15.
(19) 「表示部分に、写真・文章・操作ボタンがはれる」点については、表示されたウインド ウに、 「カード名」「写真・図表」「解説文」を張り込むことで、これをそのままハイパ. ーメディア型のカードとして利用している。そして、このカードを蓄積、整理することで、 カード型データベースを構築している。. 「描画・カラー化などのヅール類を利用できる」点については、これを学習者が利用し やすいように再整理することで、まとめの際の作品製作に役立てている。 「プログラムによる性能の強化」については、カード内に配置するフィールドやボタン にプログラムを書くことで、次のような機能強化、障害の除去を可能としている。 ・柔軟な検索機能の設定 ・各種の障害の除去 (例)・ウインドウ間を移動する際の障害3)を除去 ・カラー化ツールを使用した際の各種障害を除去4》など ・その他効果的運用を支援する諸機能の設定 (例)・ウインドウの消去.再描写 ・メモ書き込み. 3 「データ部」の設計 鎌倉時代を例に 前項で定めた「システム部」の基本設計に基づき、 「基本的内容の学習」部分、 「資料. データベース探索」部分に組み込む学習情報を設計する。前者の「基本的内容の学習」部 分に対応する情報は、単元の学習情報で最上位に位置する核となる知識(これを「知識ベ ース」と称する)が対応する。後者の「資料データベース探索」部分には、その下位に位 置つく個々の歴史語句、つまり「基本的歴史事項」が対応する。よって、この節では本教 材における「知識ベース」ならびに「基本的歴史事項」を抽出する作業が中心となる。. 次に、学習情報の抽出対象を考察する。本教材は、学習者が各自の興味関心に基づき自 由に学習情報を探索し、解答の手掛かりを得る形をとる。その為には、開発教材に記載さ れる学習情報については、対象範囲の歴史事項を網羅的に取り上げる必要がある。そこで、 教科書を学習情報の主な抽出対象に設定する。その分析を通じて、 「知識ベース」とそれ ぞれに対応する「基本的歴史事項」を抽出し、これに基づいて学習情報を設定する5)。. 16.
(20) (1)対象単元の設定. 教材の対象範囲は1単元全体を扱うこととし、具体的には「鎌倉時代」を取り上げた。 なお鎌倉時代とは、その時代区分に従えば、源頼朝が幕府を創設した時点から幕府の滅 亡までのことである。しかし、教科書の章だてをみると、多くは源平合戦の開始時、なか には平氏政権にまで逆上って記述している。そこで、本研究でも、 「鎌倉時代」を、平氏 政権∼鎌倉幕府の滅亡までとして扱うことにする。. (2)教科書の分析 学習情報の選定にあたり、各種の教科書の分析を行う。. 高校の日本史教科書は、どれも網羅的な記述をしており、取り上げる歴史事項や、解説 内容には大きな差異はない。その相違点は、主に、時代区分の取り方や、分野別の配列順、. 適時設定しているテーマ学習などに見られる。そこで、分析の視点を、各教科書が鎌倉時 代の構成をどのようにとらえているのかにおき、各教科書の章だてを抽出し、比較検討し た。なお、分析対象は、 「三省堂」 「自由書房」 「実教出版」 「山川出版」 「第一学習. 社」 「清水書院」の各教科書である。. 次頁の表II−2は、各教科書の鎌倉時代に関連する部分6)を抽出し、整理した7)もので ある。教科書ごとに、その時代設定の範囲、記載順序を確認し、その特徴を整理する。 「三省堂」の教科書は、その章だてが特殊なためB》、「鎌倉時代」として扱う範囲は、 断定しにくいが、 「源平の合戦」∼「(幕府滅亡の原因になる)御家人の窮乏」の間とみ. なすことができよう。そして「幕府政治の変質」以降については、次章である室町時代の 最初の節に置いている。そして、分野ごとの記述順序は、 「前期の政治(源平の合戦∼執. 権政治)⇒経済⇒文化⇒後期の政治(元仁∼幕府の衰退)⇒社会」となっている。 「自由書房」の教科書は、 「鎌倉時代」として扱う範囲を、 「源平の合戦」∼「幕府滅. 亡」の間ととらえている。そして、分野ごとの記述順序は、「前期の政治(源平の合戦∼ 執権政治)⇒社会・経済⇒文化⇒後期の政治(元冠∼幕府の衰退)」としている。 「実教出版」の教科書は、 「鎌倉時代」として扱う範囲を、 「(鎌倉幕府の前政権であ. る)平氏政権」∼「(幕府滅亡の原因になる)御家人の窮乏」の間と、とらえている。 「幕府滅亡」については、次章である室町時代の最初の節に置いている。そして、分野ご との記述順序は、 「前期の政治(平氏政権誕生∼執権政治)⇒社会⇒経済⇒文化⇒後期の 政治(元冠∼幕府の衰退)」としている。 「第一学習社」の教科書は、 「鎌倉時代」として扱う範囲を、 「源平の合戦」∼「幕府. の滅亡」の間としてとらえ、「平氏政権」を、古代に含まれる前章の最後に位置づけ、院. 17.
(21) 表1−2. 各教科書の章だて. }三省堂「詳解 日本史」. 1. ○ 院政と平氏政権 ’院政ρ開始 ・・院政の展開. 山川出版 「詳説日本史」. 第一学習社. ○ 院政・平氏政権と国風文化の展開. O 院政と武士. ○ 院政と平氏の台頭. O 院政と平氏政権 ・後三条甲信の政治と院政. ・院政の成立. ・院政. 。保元・平治の乱. ・院政期の柾会. ・平氏政権. ・院政期の社会. ・保元・平治の乱. ・貴族文化の変貌と文化の地方普及. ・保元・平治の乱. ・院政と武士. ・平安末期の文化. ○ 鎌倉幕府の成立と武家社会. ○(平安末期の文化). O 源平の内乱. Q 鎌倉幕府の成立. ・平氏の滋亡. O 鎌倉幕府の成立 ・鎌倉幕府の機構. ・守護と地頭. ・公武二重政権. 。武家政権と公家政権. ・幕府と朝廷立. ・鎌倉飼家人制度. ・承久の乱. ・守護と地頭. ・鎌倉幕府の御家人. ・執権政治. ・北条氏の台頭と承久の乱. ○ 執権政治. ・武士の生活. ・執権政治. ・農民の生活. ・文化の新気運. ・執権政治. ・書士の生活. ・諸産業の発違. ・新仏教の出現. ・地頭の領主化. ・農工業の発達. ・中世村落の様相. ・農業の発展. ・定期市の成立. ・産業の発展. ・商工業の発展. ○ 鎌倉武=上と農村. O 鎌倉時代の思想と文芸 ・鎌倉仏教 ・文芸 ○ 鎌倉時代の美術と工芸. ・武士の土地支配. ・中世文学の形成. ・仏教の新展開. ・農村の変化. ・得宗専制政治. ・中世文学のおこり. ・社会の変化. ・美術工芸の新傾向. ・幕府の衰退. O 鎌倉文化. ・幕府政治の動揺 ・鎌倉幕府の滅亡. ・幕府の滅亡. ・彫刻. ・中世文学のおこり. ・新仏教の展開. ・絵画と工芸. ・芸術の新傾向. ・永仁の徳政令. ・美術界の新風. O モンゴルの襲来. ・元軍の襲来. ・御家人の窮乏. ・女性と家族. ・御家人社会の動揺. ○ 鎌倉文化と民衆. ・仏教と民衆救済 ・文芸と芸術の新機運 。新しい芸術. ○ 鎌倉幕府の衰退. ・幕府政治の動揺. ・北条氏の専制. ・幕府の滅亡. ・朝廷の動向. ・元の襲来. ・幕府政治の動揺. ・学問の動向. ・生活と祭礼. 元寵と鎌倉幕府の滅亡. ・鎌倉文化. ・文永弘安の役. ・文永・弘安の役. o. ・商工業の発展. O 元憲と鎌愈幕府の滅亡. ・蒙古襲来. ・モンゴル帝国の発展と明鮮の抵抗. ・モンゴル帝国. ・建築・美術の新しい展関. ・蒙古襲来. ・鎌倉仏教. ・元使節の来朝. 鎌倉文化 ・鎌倉文化の特色. ・建築の新傾向. ・中世の人々と神仏. o. ○ 元冠と幕府の衰退. ・文事の新傾向. ○ 元冠と鎌倉幕府の滅亡. ・執権政治. ・承久の乱. ・武士と農村. ○ 中世の社会に生きた人々. 鎌倉時代の社会と生活. ・武士の領地経回. ・執権政治と御成敗式目. ○ モンゴルの襲来. o. ・地頭の荘園侵略. ・武士の生活と武芸. ・文化の新しい動き. ・鎌倉幕府の成立. ・鎌倉幕府. ・承久の乱. ・承久の乱. ・荘園支配の変質. ・守護と地頭. ・北条氏の台頭. ・執権政治の展開. ・宋との貿易. ・平氏政権. ・源平の争乱. ・武士の生活. ・諸家将軍の断絶. O 鎌倉時代の文化. ○ 鎌倉幕府の成立と文化の革新. ・鎌倉幕府の成立. ・北条氏の台頭. ○ 承久の乱と執権政治. ・承久の乱. ・京と鎌倉. 武家政権の成立 ・源平争乱と全国平定. ・源平の争い. ・鎌倉幕府の成立. ○ 執権政治の展開と荘園の変貌. o. ・平氏政権の成立. ・鎌倉幕府の成立. ・武士の社会. ・平安末期の文化. O 室町幕府の成立 ・建武の親政. 〔註〕. ○は、節に相当する題目 ・は、項に相当する題目. 一は、編の境目.この表では、古代と中世との境界に相当する .... ヘ、章の境目.この表では、鎌倉時代と室町時代の境界に相当する (除.三省堂の教科書). ○ 得宗専制と鎌倉幕府の滅亡. ・幕府政治の変質 ・両統迭立 。鎌倉幕府の滅亡. ヨ. ・院政期の文化. ・平氏政権. ・源平争乱. ・定期市と地方都市. O 院政と武士の台頭. ・後三条天皇と院政の開始. ・治承・寿永の内乱. ○ 鎌倉時代の都市と農村. 「高等掌校 日本史」. ・院政の成立. ・平氏政権. ・北条氏の台頭. 清水書院. ・後三条天皇の政治刷新. ・平氏政権. ○ 執権政治の確立. F. 実教出版 「高校日本史1. ・保元・平治の乱. ○ 武家政権の誕生. 「高響校舶本史・ i. 自由書房 「高等学校 新日本史」. ・保元1平治の乱. ○(民衆文化の登場と受容). oo. 1. 7. 1.
(22) 政とともに1つの節としている。また、分野ごとの記述の順序は、「前期の政治(源平合 戦∼執権政治)⇒社会・経済⇒文化⇒後期の政治(元冠∼幕府の滅亡)」としている。 「清水書院」の教科書は、 「鎌倉時代」として扱う範囲を、 「平氏政権」∼「幕府の滅. 亡」の間でとらえており、前2社の教科書より、広い範囲を設定している。また、分野ご との記述の順序については、 「前期の政治(平氏政権∼執権政治)⇒社会⇒文化⇒社会・. 経済⇒後期の政治(元仁∼幕府の滅亡)」とやや変則的な形となっている。 「山川出版社」の教科書は、 「鎌倉時代」として扱う範囲を、 「源平の合戦∼幕府の衰. 退」の各項の間としている。「幕府滅亡」については、次章の初節の中に位置づけられて いる。また、分野ごとの記述順序は、 「前期の政治(「源平の争乱」∼「執権政治」)⇒. 社会⇒後期の政治(元冠∼得宗専制)⇒経済⇒社会(ただし政治にもかかわる)⇒文化」 となっている。. 以上をもとに、教科書の特徴を整理する。まず「鎌倉時代」の範囲については、鎌倉時 代をひとつの章として扱う点では各教科書は同じであるが、その範囲が異なるところに各 教科書の個性が表れている。特に「平氏政権」を含めない場合、平氏政権を古代政権と位 置づけていることになる点で意味深い。次にその記載順序については、政治を前期後期に 分け、その間に社会経済と文化を配置する変則的な形を採用したものが多い。しかし、こ. れは後半の政治が次の室町の政治に直結することを考えれば、効率的な配置と言える。な お記載内容については、各教科書とも細かい差異はあるものの、学習情報が項レベルで欠 落しているものはなかった。. これをもとに、 「データ部」の基本的構成を決定する。開発する教材は、授業から独立 した独習用と位置づけるものの、その構成は、教科書にそった形であることが望ましい。 しかし、各教科書の構成が微妙に違う以上、開発教材が独自の配置となるのは止むを得な い。ただしその場合、扱う範囲を最大限に広げ、構成順序も分かりやすさに基準をおくこ とを、条件とすべきである。これに基づき、本教材は、その範囲を「平氏政権の成立過. 程」から「鎌倉幕府の滅亡」までと定める。また、構成順序は、政治を前半後半に2聰し その間に社会経済と文化を挟む形とする。. (3)単元内容の構成分析 各教科書の鎌倉時代における記載内容を分析し、これを図表にまとめる。その方法は、 まず、記載内容を構成要素に細分化する。次に、その構成要素を、分野ごとに、全体を包. 括するものから詳細なものへと階層化し、図表化する。これにより、知識の核というべき 内容(以後、 「知識ベース」と呼称する)から末端に位置つく歴史語句(「基本的歴史事. 19.
(23) 項」として述べてきたもの)までを一覧表にまとめることが可能となる。表1−3は、こ れにより作成した「鎌倉時代の構成」の一覧表である。なお、この構成要素のうち、固有 名詞以外のものの名称は、教科書の節・項の題目で使われているものを利用する。これは、 高校の歴史教科書では、歴史事項を網羅的に取りあげる関係から、教科書の節がそのまま 記述内容を表す場合が多いことによる。. (4) 「カード名」の確定. 作成した「単元内容の構成」表に基づき、 「カード名」を決定する。. 「基本的内容の学習」部分の「カード名」には、 「知識ベース」に位置する17の事項 をそのままに用いる。また、「資料データベース探索」部分の「カード名」には、「基本. 的歴史事項」に位置する歴史語句をあてる。このようにして設定した「カード名」の一覧. は、表1−4のようになる。. (5)資料の収集 決定した「カード名」に基づき、それぞれのカードに記載する資料の収集を行う。特に、 「資料データベース探索」部分のカードは、人名・事件・政策など個々の歴史的事実が中. 心となるため、その解説はより具体的であることがのぞましい。そこで、資料は、写真デ ータ・地図・系図・解説文など、広範囲に集める。また、歴史書からの引用も重視する。. (6)カード情報の決定 収集した資料をもとに、 「基本的内容の学習」 「資料データベース検索」両部分のカー. ドの記載内容を決定する。なお、カードの記載内容は、図1−4(14頁)で示したように 「カード名」 「解説文」 「写真・図表」の3種類で構成される。. まず、設定した「カード名」にそって「解説文」を記述する。その内容については、基 本的に、日本史関係の辞書や歴史概説書に基づくこととする。なお、これらの記載方法に 関しては、学習者の学習目的を考慮して一定のルールを設定する。 「写真・図表」につい. ては、収集した写真類をイメージスキャナーで取り込み、カード上に張り込む。 以上の手順で、教材を開発する。. 20.
(24) 表1−3 鎌倉時代の構成 } 一 一一 分野男粉類 「知厳ペース」 「呂.=一.一一.二. 編醤罰一一『『皿} 一. 平氏政権. 平清盛平徳子. 蛯ネ人物. 日宋貿易大輪田泊の修築. } Okな辱琳. 宇澗IL石橋IL鼠”IL砺波山一の谷.屋島壇の浦の戦. .−..■ ..四一−.n■.・.一r一冒}一}. 前期. ㈱ 幕府の職制. ■ 一. ゴ. ス梅基盤. }. − ..一. }「「「 .■「一. 一鵜. 蛯ネ人物. 潮齢狂侍所公文所問注所守護地頭の設置東国支配樋得就懸. 阜艇iとの僕孫. 公武二元支配. 主な職制. 鰍公文駈問注所守護. 幕府の人的基盤. 御家人串鍍1.封建制度御恩・奉公. 幕府の経済基盤. 関東御分国関東御領. 主な人物. 源頼靱灘嫁瀕実朝. 一有力御家人の台頭. ゴヒ箏時政梶原景峙.昌山重忠比企能鼠和田義盛. 主な人物. 後鳥羽上皇北築義時. 承久の乱. 承久の乱. k条氏の台頭. 時政靭哉泰磯時頼時宗貞晦}蹴蔑. 戯. 柵治とは. 速署・評定衆設置貞永式目.皇舗軍. 具体的業績. 元冠の影嬰 得宗専制敏治 繩 瀞∫の褒退. }轍. 霜月騒動安遷出盛 鎮西探題非御陳人動員. 一 回. h 一 一 .一 一 .一 一 . }. . 一. }. 後醍醐天皇足利尊氏新田義貞,北条高時. 蛯ネ人物. 正中の変元弘の変. 主な事件. 3. 融 轄 一 商業の発展. 鎌倉新仏教. 困窮と幕府批判. 芍ニ人の不満 一 丁. 生産の発展. 宗教. 得宗内管領御内人. 鷹府の強化. 銀の動き. 鎌倉時代の経鋳. 鵜の西国支配強化.御家人の没落. .. 主な事件. 鎌禽塒代の社会. 経済. ... 鵬敏治とは. 武土:の生活. 社会. 2. 新仏教の成立 旧仏教の活動. 衣食住. 臆門田. 蝋 囎. 騎射三物. 欄 鰯 鵜. 名主作人下人. 手工業. 藍楮櫨の戯培 鍛冶鋳物甑紺屋. 継. 駄. 分割櫓続嫁入婚惣罰剖. 轍. 地頭講下地中分. 農民の動き. 地頭への抵抗. 副業. 鰯 鱗. 見世棚定期市行商人. 新仏教の宗派. 浄土宗浄土真宗時宗臨済宗曹洞宗. 主な人々. 法然親鷲→駐日蓬栄西道元. 主な人々. 胤. 建築について. 彫刻について. 4. 美術. 絵画について. 欝道について. 工芸について 5. 外交 蒙古の発展. 貞慶高免叡尊忍性. 1. E西行鴨艮明慈円. ㎜. ... 山家集方丈記愚管抄,新古今和歌集. 和歌集軍翫漉説謡文学.郁鈷嬢. 種類. 鎌倉時代の美術. .’. 趾. 主な人物 鎌倉時代の文芸. 二毛医肥料の発展牛馬の利用. 宋銭為替. 一. 文芸. ■L. 幕府の成立過程. 中期. 承久の乱. 「 ..■ .... 源頼政頼靱謝瞑装経職醗後臼瀕上皇. 1. 源氏将樋の滅亡. 一一一 一“ ■「.「冒 __.... D保元の乱平輸の乱. 成∼蹄罷過. 主な政策 }源平の戦い. ]. 構成要素対応する「基本的歴史内容」の具体例 一一.一. 代表的鰻物. 倦蜴專?蝠高e撹寺舎利殿 .. 磁. 大仏様禅宗様. 代表的仏橡. 「弥勘譲像. 鋤. 遡曳湛慶快慶. 代灘験画.. 源欄】像.」聞天潮曝起絵巻. 磁 鰍. 絵翻似絵頂幅. 7 .. 一. 一 i. X. ■. L ・ .. 臨原隆信・信実. 代納欝蹟 流派. 資蓮院流. 創始者. 尊円入遡旺. 纐 人物. b胃・刀剣・陶盟. 「 −. .. 脚唱 一. } 一. ..’ 一 .. }. 明珍長舶長光粟田【堵光加藤漿正. 主な人物. チンギスハン∼フビライ. 主な事件. 元の建国南宋攻略高麗攻略. 幕府の対応一 『 皿 一 一. 異国警瞳播役石認. 一 噂 一 一 } 一 }. 21. 」 一 」 . . ..
(25) 表1−4 Nα. 1. 「資料データベース探索」部分の「カード名」一覧(1). 基本的内容の学習部分. 平氏政権. 資料データベース探索部分. N“. 幕本的内容の学習部分. 奥州総爺行. 伊勢平氏 桓武平氏 平清盛 崇徳上皇 藤原通憲(藤原信西) 源義朝 保元の乱が起きる 平治の乱が起きる 平徳子(建礼門院). 守護. 大犯三力条 4. 鎌倉幕府の職制. E;宋貿易. 大輪石蔵 5. 鹿ケ谷の陰謀 後白河上皇 治承・寿永の乱 源頼政が反乱を起こす. 鎌倉幕府の基盤. 執権. 13人の合議制が行われる. 福原. 源頼朝. 石橋山の戦いがおこる 源頼朝が鎌愈へはいる 6. 千葉常胤 富士川の戦いがおこる. 北条氏の台頭. 南都焼き打ちがおこる 源義仲 @ 「. 砺波山の戦いがおこる 平氏の都落ち 宇治川の戦い. 公暁. 屋島の戦いが起こる 壇の浦の戦いが起こる 鎌倉 鎌倉幕府 鶴岡八幡宮. 4. 鎌倉幕府の成立. 鎌倉幕府の職制. 梶原景時 比企能貝 畠山重忠 源頼家 和田合戦が起こる 北条政子 北条時政 北条義時 源実朝 源実朝が暗殺される. 藤原将軍(摂家将軍)がはじまる. 源範籟 源義経 一ノ谷の戦いが起こる. 3. 地頭職 評定衆 引付衆 封建制度 御家人制度 御家人 御家人役 御恩 奉公 京都大番役 鎌倉番役 軍役. 菰原京へ遷都がおこなわれる. 源平の争乱. 地頭. 関東御分国 関東御領. 源頼政 以仁王 源行家. 2. 資料チータペー一ス探索部分. 平氏政椒(六波羅政襯). 源頼朝、東国支配権を獲得 源頼朝追討の院宣が出される 守護・地頭が置かれる 九条兼実 奥州征討が行われる 藤原泰衡 源頼朝が征夷大将甲となる 征夷大将軍 侍所が設置される. 7. 承久の乱. 藤原将軍(摂家将甲) 藤原頼経 藤原頼嗣 後鳥羽上皇 皇室領荘園 西.面の武士がおかれる 西面の武士 承久の乱がおこる 北条時房 順徳天皇 土御門天皇 仲恭天皇. 六波羅探題が置かれる 新補地頭が置かれる 新補地頭. 侍所 和田義盛 和田氏 公文所が設置される 公文所 大江広元 政所 問注所が設置される 問注所 三善康信 京都守護が置かれる 京都守護. 8. 鎮西奉行が置かれる 鎮西奉行 奥州総奉行が置かれる. 22. 執権政治. 加徴米 本補地頭 大田文 執権政治 北条泰時 迎署が置かれる 連署 評定衆 評定衆がおかれる 貞永式目が制定される 貞永式目〔御成敗式目〕 北条時頼 宝治合戦が起こる 三浦泰村 三浦氏 引付衆. t.
(26) 表1−4 Nα. 8. 「資料データベース探索」部分の「カード名」一覧(2). 執権政治. Nq. 資料デーータベース探索部分. 基本的内容の学習部分. 一・. 鎌倉時代の社会. 日蓮. 題目唱和 立正安国論 久遠寺 禅宗 坐禅 臨済宗 栄西. 興禅讃国論 廼仁寺 蘭漢道隆 建畏寺 無学祖元 円覚寺 曹洞宗. 騎射三物 犬追物 笠懸 流鏑馬 巻狩 武士道(兵の道) 佃 11. 門田 下人. 鎌倉時代の宗教. 法相宗 高弁〔明恵〕. 華厳宗. 年貢 公事. 叡尊〔思円〕 忍性〔良観〕. 紀伊国阿氏河荘民の訴状. 律宗. 二毛作 刈敷 牛馬耕. 北山十八間戸 修験道 反本地飛 説 伊勢神道 度会家行. 楮 藍. 荏胡麻 鍛冶. 宋学. 有職故実 禁秘抄 仙覚 万葉集註釈 新古今和歌築 藤原定家 藤原家隆. 鋳物師. 鎌倉時代の経済. 紺屋 問丸. 宋銭 借上 為替(替銭). 頼母子 定期市 三齋市 福岡市. 西行. 山家集 金椀和歌集 海道記 東関紀行. 座. 見世棚 鎌倉仏教 末法思想 浄土宗. 無住 12. 法然. ll. 鎌倉時代の宗教. 道元. 只管打坐 正法眼蔵 永平寺 貞慶〔解脱〕. 地頭請所 下地中分 東郷荘絵図 地頭領主制 作人. 10. ユ上人譜録. 蒲浄光寺 日蓮宗(法華宗). …門・一一家. 9. 資料データペー・一ス探索部分. 基本的内容の学習部分. 雍族将軍が迎えられる 皇族将軍 宗尊親王 武士の館 武士の相続制度 分割相続 惣領制 惣領 庶子 嫁入婚. 専修念仏 選択本願念仏集 知恩院 浄上真宗 親鷺. 悪人正機説 教行信証 歎異抄 本願寺 時宗 一遍 踊念仏. 23. 鎌倉時代の文学. 沙石築 宇治拾退物語 古今著聞集 十訓抄 阿仏尼 十六夜日紀 鴨長明 方丈記 吉田煎好 徒然草 隠者文学 軍記物 保元物語 平治物語 平家物語.
(27) 表1−4 Nα. 「資料データベース探索」部分の「カード名」一覧(3). 基本的内容の学習部分. 資料データベース探索部分. Nα. 13. 12. 鎌倉時代の文学. 基本的内容の学習部分 鎌倉時代の英術. 源平盛衰記 承久記 慈円. チンギス・ハン フビライ. 愚管抄 虎関師練 元亨釈書 吾妻鏡. 金. 元. 南宋. M. 鏡物 今鏡 水鏡. 元窟. 和様建築... 石塁. 異国警固番役が開始される 弘安の役が起こる 鎮西探題が置かれる 得宗専制政治 得宗. 御内人 北条貞時 .一.. 1.5. 一. 得宗専制政治.. 内.管領. 霜月騒動が起こる 安達泰盛 安達氏 平頼綱 永仁の徳政令が出される. 蓮華王院本堂(三十三間堂) 折衷様 観心寺金堂 石山寺多宝塔 快慶. 徳政. 東大寺僧形八幡神像 東大寺南大門金剛力士像. 16. 鎌倉幕府の衰退. 17. 鎌倉幕府の滅亡. 運慶. 重源上人像 興福寺無著・世親像 興禰寺天灯鬼・竜灯鬼 康弁. 明月院上杉煎房像 六波羅蜜寺空也上人像 康勝 高徳院阿弥陀如来像(鎌倉大仏). 鎌倉時代の美術. 高麗. 北条時宗 文永の役が起こる. 金沢文庫 北条実時 重源 陳和卿 大仏様 禅宗様 東大寺南大門 円覚寺舎利殿. 13. 資料データベース探索部分 瀬戸焼 加藤県正 元窟(蒙古襲来). 琵轟!法師. 湛慶 絵巻物 似絵 藤原隆信 源頼朝像 藤原信実. 北野天神縁起絵巻 蒙古襲来絵巻 一遍上人絵伝 法然上人絵伝 春日椒現験言己絵巻. 高階陥兼 平治物語絵巻 石山寺縁起絵巻 頂相. 明恵上人樹上坐禅図 男金三郎絵巻 地獄草子 病草紙 餓鬼 紙 鷹巣帖 青蓮院流 尊円法親王 明珍 長船長光. 粟田口吉光 岡崎正宗. 24. 単独相続 一期分 悪党 持明院統 大覚寺統 両統迭立 後醍醐天皇 正中の変が起こる 元弘の変が起こる 護良親王 楠木正成 足利尊氏 新田義貞 後醍醐天皇が隠岐を脱出する 足利尊氏が六波羅探題を攻略する 新田義貞が鎌倉を攻略する 北条高時.
(28) (註). 1)カードレイアウトおよびプロパティーの設定については、下記の論文を参考にした。 笹山邦夫「発見を促すハイパーカード教材の開発と授業の構成一小学校歴史における 調べ学習の実践をもとに一一」兵庫教育大学修士論文 1994年.. 2)カードの解説文の背後には、検索機能に対応するプロパティー設定があるが、これに ついては、第皿章の1節で述べる。 3)ウィンドウを移動した時、そのスタヅクの最初のカードが表示される性質がある。 4)カラー化用のプログラムの干渉により、検索機能の能力が大幅に低下する。 5)この分析の手法ならびに用語については、次の文献を参考にした。. 岡崎均「社会科ハイパーメディア教材の設計理論と開発一小5自動車工業を事例とし て一」兵庫教育大学修士論文 1993年.. 6)鎌倉時代は、時代区分でみると、幕府の成立からその滅亡までである。しかし、教科 書の章だては必ずしもその定義には従っていない。そこで、ここでは、中世の最初の 章、または鎌倉幕府に関連した歴史事項が含まれる範囲を、鎌倉時代と位置づけ、抽 出対象とした。具体的には、平氏政権から鎌倉幕府滅亡までが対象となる。. 7)教科書によって、章・節・項のレベルや数字の割当てがまちまちである。そこで、統 一を図り、鎌倉時代全体を包括する題目を章、その下位に位置する題目を項とした。 8)中世の最初の章が、 「古代から中世へ」’という過渡的な時代区分が不明確な題名とな っている。. 25.
(29) 第II章 高校日本史 ハイパーメディア教材の構成 本章では、開発教材の構成とそれぞれの機能について、具体例をあげて説明する。. 第■節. 全体構成. 開発教材では、ディスプレイ上の画面構成として、次頁の図皿一一 1のような「初期画. 面」と「メイン画面」を用意し、この一画面上に前章で設定した5つの基本構造部分を配置 する。つまり、教材を起動した「初期画面」において、作業の内容を指示する「課題提 示」部分を表示する。そして、学習者がそれを理解した段階で、実際に学習を行う「メイ ンの画面」へと移動するのである。. 図鋸目2は、この「メイン画面」をイメージ化したものである。この画面では、「課題 提示」を除く4基本構造部分を、ディスプレイ上にマルチウインドウ化して表示する。つ まり、画面左上に「基本的内容の学習」部分、左下に「資料データベース探索」部分、右 上に「コントロールパネル」部分、右下に「自主作品制作」部分を配置する。その表示に. あたっては、それぞれの場所を固定し、また異なる背景色をつけることで、各部分の存在 を強調している。なお、実際の画面では、画面サイズの制約から、図皿一1のように、. 「コントロールパネル」部分を除く3ウインドウは、ある程度重なって表示される。しか しこの問題は、マッキントヅシュのコンピュータでは、使用中のウインドウは他のウイン ドウの上に完全な形で表示されるので、実際の使用時にはそれほどの障害とはならないと 考える。. 26.
(30) も。. 倉日. も. ネ木. 臨. 操作方法について 課題について メイン画面に移動. 難羅灘鍵欝. 平氏政権. ’製 rY, .罰. 政権と呼ぶ.. 一. 平氏は.西国・M戸内の武士たちを眠人 婁:. として軍事力とする一方.膨大な知行国・ 荘園を所有し.さらに日宋貿易を推進し て.自らの基盤を強化していった. し炉し、彼.らの急遠な台頓は.旧勢力 (後自河上徹や南都の寺隈}の反発を生.. 冠平氏が深く信仰した厳島神社. み.反平氏の運動は急速に高まった. 基本的内容の学習 資料テ㌔タペ略探索. ○一貞盛一維衡一〇一〇. Or将門. いたって、ついに平氏政権を樹立した.. 丁讐. 圃. 土碧し勢力をのばした。平正盛、その子 忠盛のM、院政政権と結びつ建中央政界 に進出した。そして.唐盛の子の清盛に. 「r平氏にあらずんば.ひとにあら ず」というほどの驚栄をきわめながら、. 温氏の蜂起によリ、長門の壇ノ浦で一族 全て滅亡という悲飼的末路をたどった」 事で有名な一族である.. 本的内容の学習. 図E−1. 本教材の画面構成. 27.
(31) 「コントロールパネル」部分. 「基本的内容の学習」部分. コントロールパネルへ ひらめきメモ保存/閲. 静. 平氏政権. 検索. カード保存/閲覧. 保元・平治の乱に勝利を治めた平清盛 ・・曵.,.端、野鍵. は、娘徳子を入内させて天皇家と外戚関係 を結び.一族で高位高官を独占して、最初. 購lll二1濃麟1 轟. として軍事力とする一方.膨大な知行国・蓑 荘園を所有し、さらに日宋貿易を推進し. 熱. て、自らの基盤を強化していった。. ;;弊. 湾・. しかし、彼らの急速な台頭は、1日勢力. ;・一. (後自河上皇や南都の寺院)の反発を生. Noo. み、反平氏の運動は急速に高まった。. 平氏が深く信仰した厳島神社. 基本的内容の学習 資料テ㌔タへr一ス探索 自主作品制作へ. コントロールパネルへ. メモ機能カード選択. 内容を検. 関連事項検索一般事項検索. コントロールパネルへ. らめきメモ保存/閲. カード保存/二二. 作業ツール表示. 桓武平氏のうち最大の勢力となり、そ. 桓武天皇一〇一〇一高望王. の本流とされた一族。. ○一貞盛一維衡一〇一〇. 平門盛の子の一人が伊勢(三9県)に ±着し勢力をのばした。平正盛、その子 忠盛の時、院政政権と結びつき中央政界. ○一望門. いたって、.ついに平氏政権を樹立した。. に進出した。そして、忠盛の子の清盛に. 正盛一忠盛一清. 詐. 重盛 宗盛. 幽. 「1平氏にあらずんば、ひとにあ.ら ず」というほどの繁栄をきわめながら、 平氏の蜂起により、長門の壇ノ浦で一一族 全て滅亡という悲劇的末路をたどった」. 徳子. 事で有名な一族である。. 基本的内容の学習. 資料データへ㌔ス探索. 自主作品制作へ. ψ. 基本的内容の学習 資料デ汐バース探索 自主作品制作へ. 「自主作品制作」部分. 資料データベース探索」部分 図ll 一2. メイン画面の構成.
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