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図1−5 「資料データベース探索」部分

「カード名」の上にはひらがなを打ち、年号が明示できるものについては右端にそれを記 載している。次に「解説文」は、それぞれの歴史事項について、学習者に基本的な内容を 確実に理解させる事に主眼が置かれるべきである。そのために平易な表現で分かりやすい 記述が求められる。そこで、まず最初に簡潔に一言で説明が行なわれ、続いてそれを補足 する形で詳細な説明が加えられる。なお、文中では、「体言どめ」が多用され、また括弧 を用いることなどで文章が簡略化されているが、これは「解説文」の文字数が限られるこ とへの消極的対策である。しかし、このように表現を工夫しても、200文字前後の解説 で、高校日本史に求められるレベルまで、歴史事項を十分に説明することは難しい。まし て、学習者の興味・関心を高めることを意図した情報を記載することは不可能である。そ こで、この対策として、「資料データベース探索」部分のカードを補完する別のカード群

「詳細内容」カードを設定する。このカード群は、それぞれの歴史事項に関して、より詳 細な内容を記したもので、「詳細内容検索」ボタンをクリヅクすることで、該当するカー

ドが速やかに呼び出される。この「詳細内容」カードは、新しいウインドウとして「資料 データベース探索」ウインドウの右側に開かれる。このカードは、 1枚あたり約200文 字の情報が記載できるようになっており、1事項あたりのカード枚数にも制約を加えてい ない。これにより、詳細な記述が可能となり、情報の不足という問題を解決できる。なお、

 最後に、実際の記載例について、図1−5をもとに紹介する。このカードは、「基本的 内容の学習」部分の中の1つで、その「カード名」は「伊勢平氏」である。 「解説文」に ついては、最初に「桓武平氏のうち、最大の勢力となり、その本流とされた一族」という 文を置き、その概要を簡潔に述べる。ついで具体的な説明に入る。 「平貞心の子の一人が、

伊勢(三重県)に土着し、勢力を伸ばした。」 「平正盛と子の忠盛の時、院政政権と結び ついて中央政界に進出」と、その発展を時代順に述べる。さらに「忠盛の子の平清盛に至 って、平氏政権を樹立した」と、具体的な歴史語句を織り込みながら、その流れをまとめ ていく。そして1行あけて、「平氏にあらずんば、ひとにあらず」「長門の壇の浦で一族 全て滅亡」という、伊勢平氏に関するよく知られたエピソードを記載し、伊勢平氏に関す

る重要事項を補足説明している。次に「写真・図表」については、「伊勢平氏」のカード

で.ヘ、系図を採用している。伊勢平氏は、桓武平氏(桓武天皇の賜姓皇子の子孫で平高望 を祖とする)のひとつで、平貞盛の子平維衡が伊勢に土着し、その子孫の代に発展した一 族である。したがって、系図においては.桓武天皇との関係、桓武平氏との関係を踏まえ た記述が必要となる。その一方、人物数が多すぎると煩雑になりポイントが分かりにくく なる。そこで、系図作成にあたっては、歴史上の重要人物と一族の転機となった人物にし ぼって記述する。具体的には「桓武天皇」「高望王」 「平貞盛」「維衡」「正盛」 「忠 盛」「清盛」「重盛」「宗盛」「徳子」の各人物を記載している。「詳細内容」カードに ついては、 「伊勢平氏」カードの場合、 「詳細内容検索」によって「一族⑱詳しい変遷」

を記した全5枚のカードが呼び出される。その記載内容については、次に、その骨子のみ を箇条書きにする。

 ・高望王の子孫は、関東で勢力を振るったが平魚信・忠常の乱で地盤を失った。一方、

  平食盛の子の維衡は、伊勢・伊賀に拠点を移し、伊勢平氏と呼ばれるようになった。

 ・維衡の曾孫の正盛は、白河上皇の院政政権と結びつき中央政界に進出した。そして、

  内紛により勢力の弱体化した源氏を討ち、白河上皇の信任を得ることに成功する。

 ・その子の忠盛は、鳥羽上皇の信任を得て、西国に勢力を伸ばし、特に瀬戸内の豪族た   ちを配下に組み込むことに成功した。

 ・その子の清盛は、保元・平治の乱を巧みに乗り切り、後白河上皇のもとで、ついに政   権をとることに成功し、天皇の外戚となり、一族で高位高官を独占した。

 ・平氏の権力独占に、反発した旧勢力や諸国の武士の活動が活発となり、平氏は都を追   われ、長門の壇ノ浦で滅亡した。

この5項目は、いずれも、伊勢平氏に関する具体的内容を時代順に述べたものである。

ド5枚に記述して、学習者に提示する。実際のカード記入に際してIJ、具体的な年号を入 れ、関連人物・事件についてもより詳細に記載する。また、必要に応じてエピソードも挿 入する。これらの方法により、「伊勢平氏」に関する説明内容は、かなり充実したものと なる。1事項の説明としては、十分な情報と考える。

4 「自主作品制作」部分の機能

 「自主作品制作」部分は、メイン画面の右下に、黄色の背景色を配したウインドウとし て表示される。この部分の目的は、学習者が探究した内容を発表用作品としてまとめると

きに、その作業場となる環境を作ることにある。したがって、この部分には学習情報は一 切置かれていない。カードも当初は1枚だけである。しかし、カードは、学習者の必要に 応じ簡単に増やすことができる。そして、このカードには、自由に文字を書き込むことが できる。さらにヅール類を呼び出すことにより、自由な描画や写真の取り込みも可能とな る。つまり、作品を自・ら制作する環境を呼び出すことができるのである。

 次に、 「自主作品制作」部分に表示されるカードについて、その各部の詳細を述べる。

そのレイアウトは、図皿一6のように、「基本的内容の学習」部分・「資料データベース

解説文

カード名 コントロールパネルへ ひらめきメモ保存    カード保存/閲覧  作業ツール表示

写真・図表

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図∬一6 「自主作品制作」部分

探索」部分に準じた構成となっている。最上部・最下部には、作品制作用の機能ボタンが 配置されている。ただし、 「基本的内容の学習」部分や「資料データベース探索」部分の カードで学習情報が記載されていた場所は、学習者による作品制作部分ということで、カ ードの上方に,「カード名」用、右側に「説明文」用の空欄の文字入力フィールドを配置す るのみとなる。なお、 「写真・図表」用フィールドを設定しないのは、ハイパーカードで は、 「写真・図表」等のデータは、カードの上の任意の位置に直接配置する構造となって いるためである。

5 「コントロールパネル」部分の機能

 「コントロールパネル」部分は、メイン画面の右上に、ウインドウとして表示される。

この部分の目的は、 「メイン薗面」の操作性を改善し、学習活動の効率を高めることにあ る。 「メイン画面」に表示される「基本的内容の学習」以下の3基本構造部分は、本来、

独立したスタヅク(ファイル)であり、そのままでは、教材として十分な機能を発揮でき ない。その各部分を結びつけ、あたかも1つのソフトのように機能させる役割をもつのが、

この「コントロールパネル」部分である。そのために、各種のスクリプトを設定して3部 分との連携を強化し、また各部分に分散配置されている諸操作機能をここに集約し一括管 理している。これにより、初心者の学習者にも扱うことができるようになり、その学習作 業を効果的に支援することが可能となる。

 次に、この部分に表示されるカードについて、各部の詳細を述べる。その基本的なレイ アウトは、図11−7(a)の通りである。左端のボタンとそれ以外の空白部分で構成され ている。このうち、左端に縦一列にならぶ7種類のボタンは、機能を呼び出す「メニュー ボタン」である。このボタンは階層化されており、この「メニューボタン」のひとつをク

リヅクすると下位に位置つく新たな「機能ボタン」が表示され、より具体的な機能を提示 する。これらボタンに設定されている機能の全容は、図皿一一  8に示す通りである。一方、

ボタンの右側にある空白部分は、このボタンを押すことで呼び出される各種機能を表示す る場所である。図皿一7(b)のように、「メニューボタン」をクリヅクすることで、こ の空白部分に、階層化された「機能ボタン」や、操作結果を示す各種「表示用フィール

ド」が表示される。

 なお、この「コントロールパネル」部分のカード表示については、カードの「枚数」お よび「サイズ」について、次のような工夫を施してある。まず、「枚数」については、こ の「コントロールパネル」は、外見上は、1枚のカードである。しかし、実際は、図五一

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