「力学の矛盾」と力学教育
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(2) . 「力学の矛盾」 と力学教育. 倉 賀 野. 序. 志. 郎. 「力学の矛盾」 考察の意味. 、力学の弁証法 計こついての提起を発端として 「力学の矛盾」の位置づけに 1974 年, 田 中 一 氏 の \ ,. )田中一氏の提起への最初 の批判は 岩崎允胤・宮原将平の両 関する一連の論争が展開していっ た. 1 , }その後 論争には有尾善繁 橋本剛 菅野礼司 見田石介氏らも加わ て 氏によっ て行なわれた.2 , っ , , , ) いく・ 3. 本稿は, この 「力学の矛盾」 について, 力学教育. への視角を求めるという立場から その矛盾 , をいかに設定すべきかを論じたもの である 「力学の矛盾」 を介しての 一力学教育 への接近は そ . . , の矛盾の概念を電磁気学に転用 していくことによって電磁気学教育 への視角分析の予備的段階とも なると考えている. 一 力学教育. , 電磁気学教育. への視角 を, この 「力学の矛盾」 と結びつけているのは, 矛盾考 察の意味が次の諸点も こあると考えているからである. ① 「矛盾」 を認識論的に設定すること. 当の対象の矛盾を指摘することは,単なるn矛盾の解釈論 ではない場合,ある理論体系に於て対立 した概念を 一矛盾 として把握することによって,その理論そのものをより高次なレベ ルへと移行さ せていく研究の焦点を明確にすることを意味すべきものと考えている このような点からすると . , 一矛盾 の指摘には必ず どのようなレベ ル 理論体系に於て いかなる研究 の焦点として, 当の , , , , 概念が体系に於て n矛盾, として設定されるのか, ということの展開が不可欠となる . 「矛盾」 の性格づけについては客体と主体との連関も含めて 他に様々な議論もあるが 本稿 で , , は, さしあたり, 上述のような認識論的な意味に於て 「力学の矛盾」 の考察を試みている . このような認識論的な意味 での 矛盾. を武谷三男氏は, 「素粒子物理学の難点の分析」 ( 1 943年 }武谷氏は 当時の素粒子物理学の 「困難」 が 「根本的な概念の対立 矛 当時) で展開している. 4 , , , 盾という尖鋭な形にまで整理されていないので……どこから手をつけてよいか不明」 であると指摘 し,「これを整理し, 根本的な概念の矛盾に追いつめ, 矛盾の姿を明確に することにより新しい理論. への道をひらかねばならない」 という意味 で 「矛盾」 という概念を活用 している 武谷氏は その , . 上で, 「根本的な矛盾」 を 「物質と場の対立」 という点に求めている . このような規定では, 客体の矛盾は, あるレベルの認識枠としての理論体系上の 矛盾. を媒介 として発現し, その指摘は体系上に於て明確な形で為される必要があると言える u矛盾.はこの意 . 味で, 矛盾として包括する ことによってアイマイ化するような性格のもの ではないのである , ②また, この認識論的に設定された体系上の n矛盾. の指摘は, 研究の焦点として理論体系上の 構造的中心点を明確化するということにかか わっている この意味で ある概念を矛盾として把握 . , 115.
(3) . 倉賀野 志 郎. していくことは, 理論の全体構成をその矛盾の展開として構造的に 明確化することでもなければな らない だろう. そう でなければ, 単なる矛盾のレッ テル貼りに 終わる可能性があるから である. 解釈としての矛 盾,との決定的な差は, この点で現われてくると 思われる. 矛盾の明確化を was, 一 e が必要であるということである . とするならば, その矛盾による体系の構造的展開と しての wi . また, この 矛盾による全体系の展開は, 矛盾そのものが当の体系に 於ける矛盾たり得ることを, 構 造を介して体系の困難点をも明 確化することによ ってしめす過程ともなるであろう. このことは端 的に言えば, u矛盾. が体系に於ける 一破綻 点. であると共に, 理論全体の論理構成 のつきつめられた形態における 一展開点. としても設定されるということである. それ故, 「力学の 矛盾」 の規定, 展開は, 力学の論理 的構成の再吟味, 力学の各概念の 構造的連関の再検討という課 題 も も っ て いる.. あ たのであろう が, 必ずしも明確化され ま 以上①, ②の視 点; , 論争の経過に於て 前提としては っ ていなかっ たように 思われる. ①, ②の意味に於て, 「力学の矛盾」が, 力学の論理的構成という問 5 } 題に深くかかわっていることから, 力学教育への視角をここに求めているの である. ・ しかし, 本来ならば, 力学の論理 的構成の再吟味としての 矛盾点 の整理は, 構造的分析に 対 ) -- も考察する必要があろう on して各カテ ゴリーの 歴史的分析 -- 力学史 (とりわけ, 1 .NeWt 6 } が, この点は寺岡 英男氏 (現福井大 学) が分析を試みられて いるので, そちらを参照されたい.. 1章. 「力学の矛盾」 論争の論点. け 論争は, 量子力学, 一般力学等も含め 多岐にわたっ ている が, 本章 では, 「力学の 矛盾」 にだ 焦点をあてて, 各論者の論点を並記する形で整理した. 整理にあたっ ては若菜博 氏のレポートを参 照 に して い る.. 〔1〕 田中一. ⑨慣性の法則 (第一法則). 「外力の作用を受けない質点が等速度運動を行なうことの結果」 として 「質点の 運動相互の間に ) 一定の関係」 が生じ, 「各質点を基準 として……経過 時間が 現われる」 . (④P33~34. ①運動学. 「『この場所にある』 と 『この場所にない』 との二つの契機は質点の運動に 実在する 二つの契機で 二 機は位置の時間的変 あって, 不可分なものであり, かつ否定的である」 . 「したがっ てこの つの契 P ) 化という運動 を可能にする内部矛盾である」 . (④ 33. ②相互作用 - 媒介論. 「物質に力が作用 したとき……物質は物質自身の 内部条件 を媒 介 して 外か らの作 用 を受けとめ 合うという 点のみに注意を向け,各質点によ っ ) る」 (④P35 . 「相互作用」 において 「作用を及ぼし て自己媒介さ れたことを見落す ならば, 力は質 点に働 く 外的 なものに な っ て しまう」 . 「力学の第 もの」 で らえられた 識の段階に於てと 2法則は……相互作用の質 点による自己媒介性を無視した認 ) ある. (④′P30. ③力学的矛盾. 「内部矛盾」 を構成する二契機は, 「慣性にもと づいて等速運動 を続けるという等速性の 契機」 ) 菅野礼司 氏の 「運動方程式は外力 と 「速度を変化させようとする加 速性の契機」 である. (④P35 )とは異な って 「外的なものとしての力と内的な物質の属 性とし と内的慣性抗力との矛盾である」? ,. 116.
(4) . 「力学の矛盾」と力学教育. ての慣性とは運動の根拠としての矛盾を形成 し得 ない」 ) . (④P38 一 ④前述の アル・ナイぃ の矛盾が 「運動学的矛盾」 ではないかという批判に対 して, 「この運動学的 矛盾が質点の力学的運動に絶えず生成して質点の運動の根拠となっていると見るべき」としている. (④’ P32 ) (以下, 番号は論点ごとに対応させてある) 〔 1 1〕 岩崎允胤・宮原将平 ① 「アル」 と 「ナイ」 との矛盾は 「運動学的なもの」 であり, 力学 的な矛盾ではない. 「等速性の契 機と加速性の契機という矛盾の認識によ っ て物質の力学的運動を具体的に解明することができると. ) は考えない」.(⑩P3 9. ② 「力の存在のもとでの運動を考える時, 決して1個の質点などというものが対象である」 のでは なく,「作用を受けている物体を考察するためには……2個以上の相互作用 している質点, ……多体 ) この n系内, という意味に於て力は外力ではなく 内力とな 系を考えなければならない」 , (⑬P39 一 る. 内部矛盾は, この 系. に関して言われることである. 9 ) ③力が働いている運動における矛盾は 「慣性と力」 である. (⑩P3 1 1 〔 1 〕 論争のその後の進展. i )橋本剛 ①「アル, ナイ」という矛盾は, 「運動する物質の内在的矛盾とはいえない」 . 「1つの現象形態とし ての運動に対するこれの実在的根拠と しての矛盾と,この現象形態自身のもつ矛盾性,矛盾的規定と 生まれて は同一 レベ ルのものとして混同すべき ではない」 . 「物質の内在的実在的矛盾に規定されて いる運動が……自己矛盾的なものになっ ているということ, ……この自己矛盾性に 内包される論理 ) 的矛盾の両項. それが くある〉 と 〈ない〉 とである」 (⑩P92~94 , それ故, 「第一法則 では, 物質 の実在的な力学的矛盾は問題 たりえない」 , i i)有尾善繁. ⑨慣性法則 (第一法則). この法則は 「想像された状態にある物体にのみ適用可能な法則」 で 「何故, 第一法則という位置 (⑥ を占めているのカー….理解しがたい」 . , それは「何一つ役立つことの ない無用の法則でしかない」 p2 ) 7. ②物体は「他の物体との一定の相互作用関係に於てのみ物的な属性と しての現実性」をも っている. 「かく して物体は, 力学的には, 力学的な対象的関係と, この関係に解消されることのない, 力学 的な実体的自立性との直接 的な統一物である」 . 「慣性とは, 物体のもつ実在的自立性のその特殊に. ) 力学的な一現象形態」 である.(⑥P38 ③力と 「場」 …… 回り道い の論理. 「力とは場を媒介と して発現するものではなくて, むしろ場そのものが直接の唯一・無条件的な 源泉とみるべきもの」 である. 「かく して, 2物体によ って構成される一定の関係 (場) が力の源泉 であり, 物体そのものは力の直接の源泉ではない」 , 「物体は自分自身に対して直接力を加えること て運動 はできない」 , 「それはいわば, 他を介して一種の回り道をして自己に働きかけ, それによ っ 現存そのも ている他の物体の 不可欠の条件とな 自己の物体としての現存のその するものであり, っ ) 3~45 のが自己を動かすことの源泉」 である. (⑥P4 i )菅野礼司 i i ⑨ 「慣性概念は力を定義し, その上に力学理論を築く 基礎を与えるもの で, 時間・空間とともに力 ) 学の基礎的枠組のひとつである」 .(⑨P88 117.
(5) . 倉賀野 志 郎. ①「等速運動には源泉としての現実的矛盾は存在 しない」 . この点に関しては, 橋本剛氏の意見と「同 意見」 である. (⑤P85 ) ) ② 「真の運動は他者との相互連関のもとでしか現実的意味をもたない」 . (⑩P87. ③ 「物質に力が作用するのは, その物質の内的な質が外的条件を受けとめた結果であり, 外力と呼 ばれるものも実は内的要因が主要な契機となっている」 . 「かくして外力のように思える力も内的契 機として運動の矛盾を構成する対立物となりうる」 ) .「力と慣性抗力」が対立物をなす. (⑧P87~89 i v)見田石介. ③自己運動と相互作用の視点 「ものごとは内部矛盾をもち自己運動しているが, 同時に多くのものとの相互連関, 相互作用が ある」 . 「ニュ ートン力学では, 物質は本来う ごかないものとして前提し, 運動は外部の力によると考え ている」 . 「この前提から運動を自己運動 で説明 しようとしても無理」 であろう. 「とかく内部矛盾・ 自己運動というと, 一つのもの ごとだけを考えて, そのものの内部矛盾をみつけようとしがちです が, 他のものとの相互連関のなかに矛盾をみていかないと具合が悪い」 と思う. (⑥P1 1 ) 7~2. 1 1章. 「力学の矛盾」 の設定・展開. 前章では 「矛盾」 論争の論争点について, 各論者ごとに並記した. 本章 では, 各論点を踏まえて 「力学の矛盾」 を設定し, 全体構造のそれによる展開を試みる. 1節. 設定にあた っ ての基本的柱. 「力学の矛盾」 の設定にあたって, 次のような基本的柱を設定している. ① 「力学の矛盾」 を ぃ広義. の意味での 「場と物質の矛盾」 の古典力学上での現象形態として把握 i)-③, i するということ. (関係する諭点, 1-②, m, i v)-③. 以下, 同様にして記述). ここ での 「場と物質の矛盾」 とは, 武谷三男氏の前述の素粒子論の困難に対する規定を一般化し たもので, 客観的実在の 一物質, としての存在様式と, 一場, としての様式との矛盾・対立を意味し て い る.. この対立は, ひとつの認識のレベ ルとしての理論体系に於て, 具体的な内容を有する 一矛盾ぃ と して発現し, 認識をより高次なレベ ルへと深化させていく原動力となる. この 一矛盾計ま , それ故, 個々の認識のレベ ルに於て様々 な形態で現われる. 例えば粒 子性と波動性, フ ェ ルミオンとボゾン, t 物質の点化の矛盾, 発散エネルギーの困難e c……. この 「場と物質の矛盾」 においては, 客観的実在は, 場と物質の2つの形態をとっ て現われ, 互 いに他を媒介とした形で表現せ ざるを得ず, 一方にのみ 還元しえない. 古典力学上での 「力学の矛. 盾」 を, この 「場と物質の矛盾」 の現われとして把握しようというのが, ここでの柱である, この 点では, mi i)-③にあるように 一場. の問題にま で遡源して考えてい v)-④の視点に 賛成で, mi く 必要があると思わ れる. ただし, この場合, ア) 力 学の矛盾を 「場と物質の矛盾」 に還元する ことによって, その矛盾がどのような一般性を獲得し, イ) また, その矛盾の具体的現われとして. 力学の矛盾を措定することによ って, どのような内的構造性が明示しえるかがしめされなければな らないだろう. ②内部矛盾 -- 自己運動の他との相互作用による発現として, 対立物の二契機を把握していくこ 118.
(6) . . 「力学の矛盾」 と力学教育. と. (1ー②, 1 1 li i)-③) この自己運動と, 前述の①の柱 である 「物質と場」 とをかかわらせ て 自己場を有する物質を設 , 定し, 自己場を有 する物質の ”物質性. が他者との相互作用に於て 一場的契機 と 物質的契機 , , , . とに分離していく, という形で 「力学の矛盾」 を設定し 展開して いく この場合 物質の 一物質 , . , として の性質uが, 自己自身の場との作用に於て形成されており それが他者との相互作用 --1 1 l , i)-③の「回り道」を経て対立する二契機として発現すると把握す る この 点では 1-②の田中 i . , 一氏の 一自己媒介, という考え方に立脚 している (しかし 後述するが 1-① ③ ④の視 点に , . , , , は反対である) N矛盾 の設定による 力学の全体構造の展開が必要 ③、 であるということ. . , 田中一氏は, 力学の第2法則を 「相互作用の質点による自己媒介性を無視した認識の段階に於て とらえたもの」 (1-②)として把握しているが 全体構造の展開にとっ ては 何故にそうなるのか , , を論理的に構成していくことが必要と考えている 力学の各概念 法則 例えば F=mα などを そ . , , , の 〈完成した姿〉に於て理解するのではなく, どのようにしてい (wi ) そう であるのかを明確にし e 得ること が, 矛盾の設定・展開にとって必要であり そこにこそ く困難点〉 があるという こと であ , る. ( 〈 〉 は, 「資本論」 からの字句・文章の転用 した 箇所を意味する 以下も同様 である )8 ) . .. 2節 「力学の矛盾」 の展開 u 1まず was . に相当する 力学の矛盾い の定立 「場と物質の矛盾」 を一般的なものとして広義化しその矛盾の古典力学的レベルでの現わ れとし て 「力学の矛盾」 を措定する. そこでは 一場, と 物質ぃ との基本にある矛盾を 本質的に内在的 , なものとして把握し, 一自己矛盾、 \ としてひとつの物質の 一物質性. に求める, その物質の n物質性, とは, 物質白からが自己場を構成し, この自己場と物質との作用 が 物質 , の自己自身の 一質, としての 一物質性. を規定する, というもの である ぐ慣性. はそのひとつの . 1質 を 自己自身を構成している場 との作用に求 発現形態) つまり, 物質を物質たらしめている 、 . , )( 一 め て いる わ け であ る. 9 1 1 li i)-②) . このような段階では, 物質の 物質性. の 物質. 的契機と 場, 的契機は 「物質」 -- 自己矛盾を有する物 質の中に一体化しており, 両者を分離して議論す る こ と は でき な い.. これは自己との作用による自己自身の定立であり, ここでの物質の による展開と表現しうるであろう. 物質性ぃ は自己自身の自己. 1 1 「矛盾」 の展開 -- wi eに相当する,. 前述のような 「矛盾」 は 「物質」 に 於て閉じて. おり, 外部にこのままでは現象しない, そこでは. . ①この 「展開」 の発端は, 前述の意味 での物質性 を有する物質が, 他の物質の物質性を媒介として 発 現 して いく と こ ろ か ら は じま る .. 図1. 119.
(7) . 倉賀野 志 郎. この場合, 両者の物質の 一物質性. が同じものであることが必要である. それは他方への働きか けが同 じ性質をもっ ていなければ他を媒介とすること -- 端的に言えば ぃ衝突. -- が起きな い 0 )逆の言い方をすれば 一衝突 によっ てu同じ であることが確認されるとも言える からである. 1 . , . .. 図1 1 この 一衝突. -- 他者との相互作用 --によっ て 一場ぃ 的契機と u物質い 的契機が相対立するも のとして発現していく.この場合,両契機は,物質性の1の 物質ぃ に対して,2の u場, という形で 向かいあっており, 同じ物質内のもの ではない (この2物質を 系, として 「内」 とすることと, 自己の自己自身との作用による定立における「内」とは本質的に異なっていると見るべきであろう.) 1-②. 1 ( 1 1 li i)-②. i i i )-③) この他を媒介とする 一衝突. によっ て両契機が分離し自己自身が 「展開」 されていく.. ② 〔△ p=△工〕. 対立する 二契機は, それぞれ異なっ た意味を 担っている.. それは, 物質そのものの運動の変化を規定するもの (△ p と表現, △は変化分を意味する) と, その運動を変化させる要因としての他からの作用を規定するもの (△1と表現)とへの分離である. △P. ・). 2. 1. △ I 図1 1 1. 120. .
(8) . 「力学の矛盾」 と力学教育. 前者が 一物質, 的契機で後者が u場. 的契機である,. 両者は等しいので, これは形式的に△ p=△1として記述される . 古典力学の範囲内 では, 物質の運動の 量, の変化を規定する△ pは 「運動量の変化」 として現. われる. (ただしp概念そのものはまだ でてこない) . 他方, 場.的契機の他への働きかけとして△ 1は, 「力積の変化分」 として現われる. 「時間」 概念が構成されていないの で 一力. は この段階 , ではまだ抽出されない, △ P= △ I. 〈この形態は, 簡単 ではあるが故に, 分析するのはいささか困難である それに含まれている異 . なった諸規定はおおい隠されており, 未発展であり抽象的>(◎pl )である. この関係は, 〈さ しあ 9 たり, まず, その量的な面からまっ たく独立に考察しなければならない〉 . この関係のうちに二種類 の 〈それぞれの一定分量が互いに等しいとされる割合しか見ない〉 とすると 〈それらが同じ Ei証l i t e に還元されたのちはじめて量的に比較できるようになっ ていることを見落す〉(◎p9)ことになり, 1 }この△p=△1という〈質的に等置された〉二者は〈同 まず〈質的側面〉からの考察が必要 である. 1 じ役割を演 じるの ではない〉(⑥p35 ) . ここでは, 物質の物質性が他者を媒介として発現しているの であるから, △pの物質自身が有する△1 (△1。 と表現) が, △pが 〈自分の 『等価物』 または, 自分と 『交換されるもの』 として〉 (◎p35 ) 他者に対してもつ 〈連関〉 によって対象化されて表現. される, 〈この関係の中では, △1は△1。 の存在形態としての意義をもつ〉 すなわち, この段階 では, 物質の物質性は, △ pi 2△1。 の対象化としての△1と して展開さ れ ているわけ である. 一場. の物質的契機は, 他の =質ぃ への作用 --impac tを介して発現している. 1 2 } 一 こ のこ と が u場. そのものの構造を把握していく場合の特徴ともなっ ている ( . 一方, 物質ぃ 的契 機も対象化された△ 1 を介して△ p 自身をしめしているの で この段階ではまだ量的な△ p ,=- , 1 3 △p 2は 措 定 さ れ て い な い.(}. 衝突によ って規定される△ pや△1は、 あくまでも他者との相互作用により 一変化ぃ するわけ であ るから, pや1そのものではまだない. pや1は, △pや△1が衝突以外には起こらないということ から抽出される, この抽出によっ て△p→p , △1→1へと移行していくものであるが, その pや1 は, 他者との相互作用によっ て規定されたものであるから, 例えば pの場合, 一交換.運動量として の性格を有するもの であり, それ自身としての運動量概念は, この段階では, 〈形容矛盾〉としてま 1 4 ) だ 措 定 さ れ て い な い. (. \ ③ 〔△ p .→ \交換, p ,→時空構造→△ p ,=-△ p 2の表現〕 へ. 運動を規定する契機は, 物質の 質ぃ 的側面の独立化したもので この△ p は当然 物質の 質. , , に関係して いる. ここ では△ pに限って考察していこう,. △ pより、 他者との相互作用ナ シという状態が,想定される. この状態は、 自己の自己場との作用 形式が変化していない, つまり自己場が発現しない u慣性ぃ という概念を確立させる この意味で . n慣性 概念は自己場の形式の変化しない状態の持続として規定することができる 当然 そこ で . . 、 ′ のn 慣性, という概念は自己との作用のレベ ルによって異なっており 慣性、 は自己との作用の他 , 者との衝突によって発現する. この自己との作用形式の変化しない状態は,u一様.な状態を, 作用形式の不変性として構成する . この一様性は, 力学では時空として展開される. 作用形式の変化がない一様な運動を前提として , まずパターンの変化としての空間が措定され, 次いで一様な運動における 等速 を媒介として時 1 5 \-様 な運動を前提として 一一様 な時間と空間という概念 ( }このようにして \ 間が構成される. . . , が確立される.(〔1〕-◎) 121.
(9) . . 倉賀野 志 郎. ; 三瀦宝 蟹 な 書 隆 字 客観』書象叢 二. 馨 長 響 霊 き e 《 義 需頻 豪儀 り 繁墨意 扇 ぎ の 深 化 に 応 じて, 変 化 し て い く も の で ある.. . . が時空と, 物質の 一質. の古典力学的量的表現と しての一質量.0 こよっ て展開される. 運動量の=交 換い としての性格は, この時 空表現に於ては, 時空そのものが相対的に決定されていることのうち にくり込ま れ, い質量. のうちには 「比質量」 として現われる. Pが時空によ って構成されると, △ P の評価も 一様な時空形式によ って行なっ ていくことができる. (△P は運動の =量.の変化 で, 空 としてのエネルギーに対 間の一様性は狭義の3次元運動量, 時間の一様性は4元運動量の 第4成分● ( ㈲ 応している ). ④ {△1の展開〕. △1も同 じく時空によって展開できる. しかし, ここでの変化,-- △は対象化さ れた形で△1を 表現しているが故に1, 2の両者に共通するものとして措定されて いなければならない. 二者の相 、超時間 と 互作用に於て, =一様. に流れるパラメーター (βとする) を一者の 時間. に対して \ ぃ 1 ( 7 )この βはスカラーであるとは限らない また両者以外の他者に対して 一様 であるかどうか, する. ,. 全世界の粒子に対して共通する βを見い出せるかどうか, は別の問題としてある, △1より, 二者に共通する△ β によ って展開することによ って, 一力. -- 他者への働きかけが 抽出される. この段階で, はじめて自己の物質性の作用 的側面 が一力い として抽出され独立化する. △1→′ △ β. ⑥ 〔矛盾の媒介的表現〕 △ P =′ △ β. 古典力学上での 「慣性と力との矛盾」 はこの段階ではじめて意味をもってくる命題 である. 逆に 言えば, 今までの論理過程を 踏まえないで 「慣性と力」 について 一矛盾. であると規定しても, 充 i i-③) 1 1 1 〕i 1〕-③. 〔 分説得力をもつものとはならないのではない だろうか.(〔1 △ P=/ △ β に つ い て は, 次 の よ う に 言 う こ と が でき る.. 物質性. は くそれがなん であるかを, それら自身の物象的な諸連関のなかで示さなけれ ) ばならない〉(⑥ P2 7 lは, 他の物質を自分に△12 ,力として等置することによって, .く物質1の△p 物質1自身の△1。 に連関する. △P Iは△1。 としての自分自身に連関することによ って, 自分の 物質の. 1と, 場.的契機を, 自分自身の△P Iから区別する. △p Iは, こうして自分を, 自分自身に於て△P 自分をは じめて両 とによ て 他を媒介とした△loの表現としての△ とに分化したものと示すこ っ , 者の統一物としての 物 質 性,と して 示 す の で あ る. こ こ では △ 12は, △PI自 身 の △ loの 対 象 化さ )(△1 れた現象形態となっ ている.〉 (◎ P25 ,は低値と 交換価値という関係 で区分される) 。と△1. 122.
(10) . 「力学の矛盾」と力学教育. 〈このような表現形態に於て目につくことは, △1が, その反対物 の△ pの現象形態になっ ている ということである. ここでは, 物質的契機と場的契機 の =物質, に於ける内的対立は 古典力学上 , で, 慣性と力というひとつの外的な対立によっ て, すなわち2つの物質の関係によって表わされる , 物質の対立的な規定は, ここ では 互いに分かれるのではなくて 互いに反照し合うのであり 直接 , , に自分自身にたいしてすることができないことを, 直接に他の物質に対して したがっ てまた回り , 道をして自分自身にたいして, することができ るようになっ たのである〉 (◎P31 3 ) , 3 ⑥ 〔1と2の役割の転換〕 △p=′ △ β. この式は, 等式の両辺の ”質, 的区分 を考 察 した上 で そ れが量的に 等 置させられていること , を見ていく必要があ ることは今まで, 述べた通り である . この式の表現の仕方は, 次の各々 の場合, 質的に異なっ ている . ア) △P=/ △ β. イ). / △ β= △P. ア) とイ) は数学的には同じであるが, △P が力を媒介として展開されているのか △ P自身の , △1が対象化された形 で表現されているのか, の相違がある 通常の場合 両者を含意した意 味で . , 使用しているが, これには物質1と物質2の役割を転換して考えていくことが前提として必要 であ 1 8 )この段階 る. 転換.は第三者との相互作用を考えることによっ てはじめて行なうことができる ( . 聴 で, はじめて等式の両辺は, 等質化された 量, として機能する, 以上の点を考慮して, 物質1と物 質2の 衝突ぃ における△P=′ △ β の式を明確に書き下すと , 次式の二つに分かれる. △ PI=ん→.△ β , 2 ,. △ P =方→2△ 金, β △βを構成する場合の前提より△ , 2= △ & , , 系全体をひとつの 質,と見なせば当然, 運動量の 総和 は 不 変 で△ PI十 △ P 2= 0 と な る. 故 に 十 △ P=秀→.△ β - △ P=方→2△ 1 9. ヵ そのものの抽出ま , この式からi密 会暑という過程を経てなされる. /概念よりも1概念. の方がより原理的 で, 力積よりの構成量と して力があるとみるべきであろう . この 一力、 \ は, さらに運動量が質量と時空によっ て展開されている ことから, 運動学的表現とし て 一加速性. によっ て展開することも可能である 等速性と加速性はここ ではじめて出てくるもの . であり, これは u慣性, とは異なっ たレベ ルの概念と見なすべきであろう (もちろん連関は有して . いる). 皿これでニュ ートンの第3, 第1, 第2法則が導出さ れ力学の3つの法則を網羅したよう であるが , この△P=′ △ 夕 はまだ形式的な側面しか表現していない このようにして構成さ れ 時空によ って . , 展開される′ が, 自然界のうちに 見い出されなければ意味のないものになってしまうからである . つまり, ′=′ (財) という =質ぃ そのものによる/ の展開があってはじめて△ P=/ △ β は完結し たサイク ルを閉じるのである.. この 肌 という物質の 質 は, 他との相互作用 のレベ ルに於て規定された物 質性のひとつの現わ れで, 一質量い (正確には重力質量) はそのひとつの形態 である ここ でも 他を媒介にしているこ . , とを考慮すると, △P=/ △ βは△p )△ β となる. (ニュ ートン力学上 では, △P ・=′(照2 ) I=′(肌, △ βとなっ ておらず, この式は前式とは質的に異なっている この式は 自己の自己自身への作用 . , を表現して いる点で, 非線型的である. 正確には次のようになろう . △p l十 △ pr十 △ pr+ … 二/ (脳, ) △ β+′ (肌, ) △ ザ十′. 9 } 財, ) ″△ 〆 + …1. 系を特徴づける n時間, がたえず変化していることに注意されたい). 123.
(11) . 倉賀野 志 郎. 今, ひとつの作用のレベ ルを/*とすると, ′卒によって規定される質としての 脳*が, それに対応 して出てくる. その 肌*が′*を創出するのであるから 脳*ご/*という関係になる. しかし, 本来, 物質の物質性の*のレベ ルでの発現として, 肌* , 戸 があるのだから, 戸 の作用は, * 屑 を介して 肌 そのものへの働き かけとなっ ているはず である. このことを形 式的に書くと ↑. . このことか ら力学の作用を規定する項目には, ひとつのレベ ルに着目する時, 3つ必要であるこ * 肌* 肌* → 財 である と が わ か る, す な わ ち 朋*→ /* , . , ,/ → 一般相対論的力学では, *のレベ ルとして重力相互作用 が出てくるが, 作用を規定する 項目は, 「重力場に対する作用函数Sg」と 「重力場の源泉の物質に対する作用函 数S粥」の2種類 しか出てこ 0 )これは 屑*(重力 質量) と 屑( ′ 慣性質量)とが 「等価原理」 によ っ て等しいものとされている ない.2 1 ) からである. 電磁的相互作用の場合は3種類, 出てくる.2 3節. 従前の論争点への評価. ① 「アル・ナイ」 の矛盾について 田中氏の提 起する uアル, と 一ナイ, という問題は, 時空の連続性にかかわっ たものであり, 運 動学上の矛盾と言えよう. これは△P=△1の力 学の矛盾とは質的に区分されるべきであろう. しかし, 運動学の構成は,P による時空の展開に見られるように, 力学とは無関係 な単なる枠組で はない. この点を考慮すると, 運動学上の矛盾は, 自己場を有する物質の ・物質性. による時空構 造に対する認識の表現上の論理 的矛盾とかかわらせて考えていけると思われる. つまり, 力学の矛 1 l 1 盾の時空構造への 射影の表現形態上の矛盾と して運動学的矛盾を考 えるということ である. ( い 還元することはで i)-①) . しかし, あくまで 射影. であり, 運動学上の矛盾を力学上の矛盾に ないであろう.. ② 「外力・内力」 論. 物質は物質自身の内部条件を媒介として外からの作用 を受けとめるという田中氏の 一自己媒介の 論理.は, 充分評価すべきものと考えている. これに対して△P=/ △ βをただちに 一量.的にのみ 考察しては, 力学の矛盾の 本質的な点を見うしなうことに なると思われる. この一自己媒介uに一系. として 「内」 を対置させることは, △p=/ △ β の古典力 学における相互外在性を前提にした上で, 、矛盾 を論じることに なるのではないだろうか しかし この 一自己媒介・ は古典力学の範囲内 、 , . . では, ′ △ βを外在的に対象化させる. 「内的対立」 が 「外的対立」 となっ て現象しているわけ で, 相互作用論は, 他を媒介とするという 一回り道の論理, として位置づけていくこと が必要であろう. こ の 相互作用. を強調する点に, 宮原氏をはじめとする他の諸氏の田中氏への反論の特徴があ \ る. 確かに他を媒介とした形で現象せ ざるを得ないのであるが, u相互話こ作用する場合, その、相 互詰ま異質的な契機として対置 しているものであり, その意味は物質自身の一物質性.にまでも どっ て考察してはじめて措定しうるもの であろう. これを 一系. における 「内」 的なものとして, ただ. ちに量的に把握し, そこで対象化された外的契機をす ぐに矛盾と結びつけるのはいささか短絡的す ぎるように思われる, また 媒介.のみが強調され過 ぎると, 操作 主義的性格が強まる可能性もも っ ている. 一回り道ぃ を設定した有尾氏も, 関係を強調 しすぎるあまり, 「2物体によっ て構成される i)-③) 関係」 が 「場」 であり, 「力の源泉」 である (mi , としているが, この論理か らいくと1物 一 体には 万有引力. も 場 もないことになっ てしまう. 試験体をも ってくると, n突然, に 一力. 124.
(12) . 「力学の矛盾」 と力学教育. 「場」 の構成の仕方には, いく が生じ 一場い が生じるというのは無理があるの ではないだろうか. ( 会に論 じよう パ ) あるが それについては他の機 つかの ターンが ,. ③ 「慣性則」 に対する有尾氏の理解. P 有尾氏の 極 限法則としての慣性則. という理解の仕方は, 第2法則 会壱 =oより, 第・法則が 導出される, というもの であるが, n慣性ぃ が 時空構造, と結 びつけられていない点で, 第1法則 i )-◎) の位置づけ方にかなりの 問題があると言える. (mi 力学の矛盾の展開か ら言うと,第1は,第0とも言うべき自己自身の物質性の他を媒介とする発現 としての相 互作用, 衝突.の次に論理的に来るべきもので,力学全体の枠組が,この法則にかかわっ. ている, (第0は第3とは質的に 異なっている) . この意味で 慣性. は自己との作用 形式が発現し 一 ない一群の状態として実現されるもので, 極限ぃとして実現されるものではない. このことから逆 に第2法則は, 慣性系に於て△P=′ △ βが等しく成立することを要請していることもわかる. ④ 「第3法則 -- 作用・反作用の法則」 にかかわって.. 従前の論争に於て, この法則が充分議論されてこなかっ たのは残念である. 力学の矛盾と言うと, すぐに 会暑 ー/ に目が行きがちであるが,相互作用 一 媒介を経て,はじめて外的なニ契機として自 立化して等置させられているのであるから, 衝突ぃ現象は, 論理的に第2法則の前に置く べき であ ろう. しかし, 今まで述べてきた通り, 第3は, 第0法則とでも言うべき等式の両辺の =質, 的分析段 階とは区分される量的な等置の段階であり, 論理的には第2を媒介として再構成された 一衝突, と 言えるものである. このような点を考慮 して, 力学の各法則の論理構造を図式的に表現すれば, 次のようになる.. 物質の”物質性 鴇. 物 質 の自 己自 身に よ る定立 . ・ ー ▼. 認識 論的な無 限 接近. 直接的 古典力学. 衝突、 、 現象 内÷ ÷ ÷う外的対 立へ (第0) △P=△1. 第 1法 則 (慣性 の法 則). い. 多. 衝突 蛤 現象の理 論的再 構 成 蛤 第 第3法 承 十則 十. 第 2法則. 図 V,α). 125.
(13) . 倉賀野. 志. 郎. 「力学の矛盾」 の展開のまとめ 1,WAS. 「衝突」 -- -物 質の 「物 質 性」 (「物質」 と 「湯」). 11,WIE. 1 「衝突」. 物質1の 「湯」 概 念の物質2を媒 介として の分 離 物 質1の 「物 質」 と 「場」 の 内的 対立 ÷→ 外 的対 立 へ現 象化. 2物 質1の 「物質」 t‐一 物質2の 「場」 △Pニ△1. 3△P--慣性概念、 空間o時間 (第一法則) 4△1一一 「超 時間」 に よ るf△eとし ての展開 5. △P=f△e. (第二法 則). 古典力学上での 「自己 媒介性」 を捨象した段階での矛盾の現象形態 6△Pとf△eとの役割の転換 (第三者の十物質.の導入) 「衝突」 現象の 「量」 的解析一一一 「衝突」 現象の理論的再構成 f 一△P, =△pヱ ( , ぇ=-f2 -) (第三法則) =l. f=f (ゆ. 図 V.b) 〈注〉 1 ( ) 田中一 「現代物理学 -- 力学の弁証法 --」 『唯物論』 2号所収 1 汐 97 4年5月 汐文社 (本文中で④ と略号」 以下についても同様) ( 2 ) ⑧, 岩崎允胤・宮原将平 ー田中論文 『力学の弁証法』 についてい 『唯物論』 No22 1 97 4年 札幌唯物論 研究会 ④′ 『唯物論』 No23 19 75年 札幌唯物論研究会 , 田中一 「力学の弁証法」 ( 3 ) ◎, 有尾善繁 「古典力学におけるニュートン三法則について」『現代と唯物論』N 9 76年5月 日本科学 Q3 1. 者会議京都支部哲学部会・弁証法研究会. ⑩, 橋本剛 「矛盾と運動」 前掲 『唯物論』 No23 ⑩, 菅野礼司 「力学における矛盾概念について」『唯物論』 7号所収 1 977年3月 汐文社 ⑨, ヘーゲル論理学研究会論 「見田石介ヘーゲル大論理学研究」 3巻 1 98 0年 大月書店 4 ( ) 武谷三男 「物質と場の対立」 『弁証法の諸問題』 所収 196 8年 勤草書房 P 315. ( 5 ). 薗 謬 讐 誓 守 書緊要賞誉 暮 管 茅 嘉島 濯ぎ豊響 き 謝辞音警醒驚!豊里 署 墓談理髪. 二法則の指導について構想している, そこでは「第二法則を構想するさいその基本的課題として……法則の式の 両辺の等質性という, 法則が明らかにした本質そのものに係わる事がらを捉えさせうるような抽象化の方法が明 らかにされねばならない」 とされている, 板倉聖宣 「ニュートン力学の形成過程における力と運動」 『科学と方法』 196 9年 季節社 P16 2 寺岡英男 「ニュートン三法則を中心とした 『力と運動』 の指導」 北海道大学教育学部紀要2 5号1 9 75年 P. 150. ) 寺岡英男 「作用反作用の法則の指導に関する基礎的考察」 ( 6 『福井大学・教育学部紀要』198 0 1年 p43~5 ( 7 ) 菅野礼司 「物理学と弁証法」 『科学と思想』 No12 1974 年 P 49. { ) 「力学の矛盾」の設定・展開にあたっては, 「価値形態論」上の論理を積極的に転用していくことを考えている 8 . ニュートンヵ学の3つの法則を論理的に措定していく に 引こ「ヵ学の矛盾」を論ずることの 焦点がぁり,F= 害 \回り道 の論理によって解明していくことができると判断している ただ の両辺の連関は 「価値形態論」 上の 、 い . 126.
(14) . 「力学の矛盾」 と力学教育 し, この場合, 「価値形態論」の論理をめぐっての議論, 例えば対立と矛盾の区分と連関などを 力学上でどのよ , うに考えていくか, ということや, 経済学上の各カテゴリーを, 力学にどのように転用していくべきか という , ことは課題となってくるであろう. ◎久留間鮫造編 「マルクス経済学レキシコン」 貨幣1 1 9 7 9年 大月書店 久留間鮫造 「価値形態論と交換過程論」 1 97 2年岩波書店, 「貨幣論」 1 979年 大月書店 見田石介 「対立と矛盾」 『見田石介著作集』 第1巻所収 1 976年 大月書店 資本論の論理を力学に転用していくことは飯田洋治氏,寺岡英男氏も主張している (寺岡英男 前掲福井大学紀 . 要)寺岡英男氏は, 飯田洋治氏が, 慣性力と外力との関係について 「K自らの慣性力を他の物体 Kに〈力〉とし , て対象化することによってのみ自分の力を表現できる」 ことを 「リンネルの価値が上着の使用価値で表現される のと同一の関係と捉えている」 ことを紹介し, 支持している. ( 9 ) イメージとしては 「質量の電磁気学的概念」 に近いもので, ライプニッツ・ボスコヴィッチ・カントなどのダ イナミズムも, それの歴史的な概念ということで今後, 検討していく必要があると考えている マックス・ヤン , マー 「質量の概念」(大槻義彦他訳) 19 77年 講談社 P12 3~1 3 7 ( l o ) 科学史上の概念の検討の場合にも. この n衝突い の分析は ”要, となると思われる . 横山雅彦 「ホイヘンスの衝突論」 『科学史研究』 1 1 0( 1 97 1 ) P24~33 ,1 吉仲正和 「初期ニュートンの衝突論」 『科学史研究』1 1 1 97 ) p 56~60 7 , 16( . 寺岡英男 前掲 「作用反作用の法則の指導に関する基礎的考察」 ( ” ) 是永純弘氏は, 関恒義氏を批判して, 経済諸量の n質. 的性格を強調している しかし そこで是永氏は 「数 , . 学にとっては, …等質か異質かは問題にすらなりえない」 として数学の 「質的無関与性」 を強調しているが 数 , 学においても, その抽象化の過程では等式の両辺の異質性を考えていくべきではないだろうか , 是永純弘 「『政策科学』 は可能か」 『現代と思想』 No3 6 1 97 9年6月 青木書店 P 51 関恒義 「経済学と数学利用」 1 979年大月書店 P63~64 1 ( 2 ) ー場.の, このような媒介的性格が顕著であるために, 一場. そのものの実証主義的解釈が生まれる可能性もあ る. 操作主義そのものは批判の対象ではあるが, 認識の一段階としての根拠を有していることも押さえておく必 要があろう. ( 1 3 ) 両辺の異質性に着目した段階での 一衝突. は, 力学の第3法則の作用・反作用則とは 少しレベルが異なってい , ると見るべきであろう. △P I=-△p 2は両辺が等質化されて, 一量的ぃ に考察した段階の法則である, マッハの ニュートン力学に対する批判は一衝突ぃに着目している点では正当であるが 量,としてしか把握していない点 , に決定的な問題がある. それは, またマッハの思想からくる当然の限界でもあろう . E. マッハ 「マッハ力学」(伏見譲訳) 1 9 74年講談社 P I99~204 1絶対性 すなわち 一質 の実在性を こ ( 1 4 ) 絶対空間に対する運動量を語っているのではなく, 相対的運動量の \ . . , の それ自身としての運動量. は意味している , ( 1 5 ) J. ピアジェは, 時間と空間の概念に対する幼児の認識の発生的な考察に於て 一空間→速度→時問 という順 い , 序づけを行なっている, そこでの「出発点は空間的な配序 であり, 速度と時間とは初めの配序に外的な諸事象が 介入することによって引き起こされる補足的な諸配序の形態で出現する」 (P2 )「均質な時間の構築は……諸速 5 . 度の配序の所産なのである」 ) . (P35 J, ピアジェ 「発生的認識論序説」 第1 1巻 -- 物理学思想 (田辺振太郎他訳)19 7 6年三省堂 1 ( 6 ) 西島和彦 「力学系と自然法則」 1 97 8年 産業図書P83~90 ( 1 の 田中一氏は「第1法則の成り立つ時空と第2法則の成り立つ時空の相違」について述べている 前者は 「外力 , . を受けない物体が個々の慣性系においてそれぞれ等速度運動を行なうことを主張しているのみ」で そこでの「時 , 間の経過の割合」 は 「慣性系ごとに異なっていても差し支えない」 , それに対して後者では, 「第2法則が……す べての慣性系に対して同じ形で成立することを求めるならば 各慣性における時間の進行の割合は同じ割合」 で , 「共通の時間が存在していなければならない」 .第1が第2の極限たりえないことを,このような意味で説明して いる. 田中一 「古典力学講義覚え書き」『月刊フイジィ クス』 Vo l INO1, 197 9年 海洋出版 P 54 . 1 ( め AとBとの関係をR (A, B) とすると, Cを加えることによってR(B C) R(C A) が構成され こ , , , , れによってはじめて, A (BもCも) は等式の他の辺に移行できる 「電荷の計測量を決める」 時なども 「すく . , なくとも3個の電荷の間にはたらく力を測定することが必要」 となる L ヤーノシー 「物理的相対性理論」 . , (宮原将平他訳) 197 4年 講談社P 87 ( 1 9 ) 平川浩正 「相対論」 1 9 75年 共立出版 PI13 回 り ランダウ・リフシッツ 「場の古典論」 (広重徹他訳)1970年 東京図書 P316~328 この SgとSm から重力場方程式が導かれる. 外在化された2項の連関からこの式が導かれているので それは , 127.
(15) . 倉賀野 志 郎 「矛盾」を止揚するものとはなっていない. 線形, 非線形の差はあるが, その本質においては, ニュートンの重 ).と変りがない, zGp ・重 がみたすラ ブラスーポアソン方程式 (△ 重=47 力場ポテンシヤル ばリ カ学の作用形式に基づく解析力学的表現は, ただ単なる表現上の転換とみなすべきではないだろう.「作用」と いう概念は, 量子力学においてしめされるように客観的実在の何らかの反映となっており, 解析力学の論理構成 の問題は力学とは質的に異なった側面をもっている. 田中一 前掲 「古典力学講義覚え書き」 P56~57. 謝辞. 79年・夏の合宿で報告 本稿は, 北大・教育学部教育方法学研究室を中心とする 「ヘーゲル大論理学研究会」 の19 をかり 検討していただいた会員の方々にこの場 したレジメを基にしてまとめたものです. 高村泰雄先生をはじめ, す てお礼申しま 。. (本学講師・釧路分校). 128.
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