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内生的嗜好変化と住宅立地の比較静学分析

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(1)

小林

潔司

´

社会開発システムエ学科

(1988年9月 1日 受理)

Endogenous Taste Changes and Comparative Static Analysis of Residential

Location

by

Kiyo(ね

i KOBAYASHI

Department of S∝

ial Systenas EngineeFing

(Received Sept(れlbem l,1980

This papo invettigates and presents an approach to analyze‐ the ilnpacts Of

紹鴛

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theOFetiCal exanination of a classical pFOblem.in econo■ lics,aamely the lnethod of

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Br五

: for dealing with taSte Changes The methodology is applied tcl FeSIdёntial location

Hiodel io ill■strate hOw t4Ste Changes alter hOuselaOld's bdhaviOi

(2)

1.は

じめに 新都市経済学的な観点 か らの住宅立地行動に関す る研 究はAlonso(1964)1)を 契機 とし、多 くの研究者に よって 拡張・ 精緻化 きれて きた。住宅立地行動に関する比較静 学分析2)も数多 くな きれている。比較静学分析は一つの 均衡状態か ら別の均衡状態へのシステムの変化 を、その 過渡的調整過程 を問題 とせず研究する方法で ある。方法 論上種 々の問題はあるものの、その方法が各種の政策分 析のための理論的な枠組 を提供するために新都市経済学 の分野でもその方法論は よく用 いられてきた。 Sa■uelsOn流の比較静学。)においてシステムのパラ メー タの変化はそれぞれ外生的に独立 して扱われる。そ して、 外生的なパラ メータの変化がシステムの均衡解に及ぼす 影響を分析す る。その際、暗黙のうちに家計 の暗好は変 化 しないことを仮定 している。 しか し、社会 。経済シス テムの問題は人間を取 り扱 った問題であり、外的条件 の 変化に対する個人の嗜好の不変性 という前提 が成立す る 保証はない。すなわち、個人はシステムの環境条件の変 化に適応 して 自らの変化 を再編成 しその結果 として個人 行動は変化す る。従来の比較静学の方法は、 この ような 個人の時好変化の問題 を直接的に扱 うことができない と い う限界を持 っている4)。 近年 、DeSalvo(1985)5)は 、嗜好変化を明示的 に取 り 扱 った住宅立地行動の比較静学分析 を行 っている。彼 の 研究ではある特性に対す る嗜好の増加をその特性 の別 の 住宅特性に対す る限界代替率の増加 として定義 していた。 DeSalvoは必ず しも明確 に言及 しているわけではないが、 この仮定は暗黙の内にある特性に対する嗜好 とその他 の 住宅特性に対する嗜好 との関係 を不変に保つ ように晴 好 が変化 してい くことを仮定 していることとなる。 しか し、 残念なが らこのような仮定は特殊な嗜好変化 を想定 して いるといわざる老得ず、 現実に生 じている嗜好変化が こ のような条件 を湾足する保証はない。 経済 システ ムの比較静学へのLie変換 の応用に関 して はSatO(1981)6)の 先駆的 な研究がある。Sa toはrr―パラ メータ無限小変換 の存在 」 とい う弱 い仮定 の下で、個人 の嗜好変化を直接考慮で きるような比較静学 の方法を提 案 している。 また、その住宅立地モデルの適用に関 して はKobayaPhi et al・ (1987)7)が ぁる。のちに、詳述す る ように これ らの研究 では、Lie変 換 のパラメータはモデ ルの外部において定義 きれるに とどまっている。しかし、 家計の嗜好変化を分析するためには、例 えば家計 の余暇 時間の増大や所得 の向上に どの ような影響 を及ぼすのか といった観点か らの分析が不可欠で あり、個人の嗜好変 化をモデルの外生変数 とは無関係に定義す ることは問題 が多 く、 むしろシステムの外生変数 の変化 が個人の嗜好 に どの ような変化 を及ぼ しその結果 として システムの均 衡解が どのように変化す るか とい う比較静学 が不可欠で ある。 本研究 では、住宅立地 モデルにおける所得 や余暇時間 制約の変化に よって生 じる嗜好変化 をしic変換 としてモ デル化 し、 しie変換を内生的に組み込ん だ よ うな嗜好変 化の比較静学 の方法を提案す る。 きらに、所 得や余瑕時 間の変化に伴 い生 じる嗜好変化の比較静学 を試み ること とする。以下、

2,で

は比較静学分析 の対象 とす る住宅 立地モデ ルを定式化す る。

3.で

はLie変 換 を用 いて家 計の嗜好変化 を定式化す る。

4,で

は家計 の嗜好変化が モデルの外部 で定義 きれた場合を想定 し、Satoの 方法に 基づ く比較静学分析の評価式を導出す る。

5,で

は家計 に嗜好変化が所得 の上昇 と勤務時間の短縮 に より生 じて いると考 え、 この ような要因の変化による嗜好変化が生 じた場合の比較静学分析 を試み る。最後に、

6.で

は比 較静学分析の結果 について考察 することとす る。

2.基

本モデルの定式化 住宅立地 モデルに関 してはA lonso(1964)1)の 研究 を晴 矢 として、新都市経済学(NUE)の分野 において研究 の吉積 がある。本研究でも住宅立地モデルの定式化 にあたって 従来の研究 と同様 に対象 とする都市 はCBDを 中心 として 円形に広が る開都市(open city)と し、各家計 のCBDへの 単位期間あたりの トリップ数は固定 していると仮定する。 家計は予算制約 と時間制約 の中で自 らの効用 を最大にす る地点 に立地する と仮定す る。以上の基本的 な仮定のも とに家計 の住宅立地行動 を下記 のような効用最大化問題 として定式化 しよ う。 Max U(S,Z,Q,A(X)) (1) ここに、Uは効用関数、Sは合成財、Zは余暇時 間、Qは住宅 サ ービスの生産量 、Aはアメニティであ りCDDか らの距離 Xの関数 として表現 きれ る と仮定す る。従来 の研 究 と同 様に家計は、利用可能な資源である所得 と時間に よって 制約 きれ ると考 える。 まず、家計の予算制約 式を以下 の

(3)

ように定式化 しよう。 pS + R(A(X),T(X),Q) + C(X) = Y (2) ここに、Yは所得、T(X)は都心か らの時間距離、Rは住宅 レン トを示 してお りヽアメニテ イA(X),都 心への時間距離 T(X),住宅サービスの質Qの関数によって表 すことがで き る。C(X)は通勤費用関数、pは合成財 の価格である。家計 が利用可能 な時間 は、直接的拘束時間(directly Handa― tory tine)、余暇 時間Z、 交通時間T(X)、及び勤務時間に よって構成 きれて いる(LakshBanan et al.1964)8)と 考 える。従来の研究 では、勤務時間 と余暇時間は個人の時 間配分 の結果 内生 的に決 定 きれ る とい うfull incoBe仮 説9〉 を採用する場合が多いが、本研究では勤務時間は制 度的に固定 きれていると考 え勤務時間を拘束時間に含め て考 えることとす る。 したが つて、家計が直面す る時間 制約条件は Z + T(X) 〓 tO (3) と定式化できる。 ここに、tOは非拘束時間である。 次に、効用関数U、 アメニテ ィ関数

A,時

間距離関数T, レン ト関数

Rl通

勤費用関数Cの性質 をYanada(1972)2) と同様 に以下の ように仮定する。劾用関数 に関 しては Us と 0, ≦Uz と 0, UQ ≧ 0, UA ヨ 0, ∂Us/∂ Sと 0, ∂Uz/∂Zこ 0,

∂UQ/∂ Qこ 0, ∂UA/∂ Aこ 0 (4)

を仮定する。添字 は当該 の変数 に よる偏微分を示 してい る。つ ぎに、本研究 ではア メニテ イを都市の 自然的な環 境水準 を示す指標で ある と考 え、アメニテ イ関数A(X)に

より環境水準 を集計的に計測で きる と仮定 する。アメニ ティ関数A(X)に関 してはTobin and NordいauS(1970)10) を契機 にKruBu(1981)11),Robson(1976)12),snith(1981) 19)等に よって実証研究が為 されてい る。本研究 ではア メニテ イを立地点 に固有 の財14)と考 え、CBDへの距離 の 関数 として表せ る2)と仮定する。既存の実証研究 の成果 に基づ いて、 dA/dX ≧ 0 (5) を仮定 しよう。時間距離関数Tは CBDまでの所要時間を示 す関数であり、 dT/dX ≧ 0, d2T/dx2 こ 0 (6) を仮定す る。同様に通勤費用関数Cは CBDまでの所要費用 を示す関数であ り次式を仮定する。 dC/dX ヨ 0, d2c/dx2 彗 0 (7) 最後に、住宅 の レン トは アメニテ イの水準 、CBDまでの 所要時間、住宅 の質 によって決定 きれると考 える。従来の 研究では住宅 レン トと住宅サービスの質の間の様形性 を 仮定 しいる場合が多いが、一般には レン ト関数は上述 の 二つの要因に関す る非線型関数である。 Polinsky and

Shavel l(1976)15)に よればsnal1 0pem cityに おいて家 計がCob卜 Douglas型 効用関数を有す る場合 、CBDか らの 距離がXである地点 の住宅 サー ビスの単位生産量 当りの レン トがCBDまでの所要時間 とアメニテ イの水準 によ り 決定 きれCBDまでの距離は レン トに直接影書 を及 ぼ きな いことを示 している。ここで、 レン ト関数 は以下 の条件 を満足す ると仮定する。 ∂R/∂A〉 0, ∂R/∂Tく 0, ∂R/∂Q〉

0 (8)

きて、効用関数(1)を制約条件式(2)(3)のも とに最大 化 しよう。 ここで、 ラグ ランジアン関数Lを以下 の よ う に定式化 しよう。 L = U(SiZ,Q,A(X))+rl(to― Z+T(X)) +λ(Y―pS―R(A(X),T(X),Q)―C(X)) (9) 一階の最適条件は ∂L/∂

S

〓Us― μ

p=0

∂L/∂

Z=Uz―

λ

=0

∂L/∂

Q =UQ―

μR。

=0

∂L/∂

X =UQ一

λ Tx― μ Rx― ∂L/∂λ 〓Y― S― R―

C=0

∂と/∂μ=tO― Z―

T=0

ここに、添字 は当該の変数による偏微分であることを示 す。 ここで、以後 の記述上の便宜 を図るため、以下の関 数 を定 義 す る。 Fl =Us ―μp F2 = uz _ λ

F3 =uQ_

μ RQ F4 =u。 _ λ Tx― μ Rx―

v

F5 =Y―

S― R― C F6 =t。

_z―

T 式 (10),(12)よ り次 式 を得 る。 (∂U/∂S)/(∂U/∂Q)=p/(∂R/∂ Q) すなわち、合成財 に関す る限界効用 と住宅価値に対す る 限界効用 の比は合成財の価格 と住宅サービスの レン トの 比に等 しくなる。同様に、一階の最適条件か ら市場の均 衡条件 連い くつか導 きだせるが、それ らの結果はYanada (1972)2),DeSalvo(1985)5)と 同様に解釈で きるので、こ こでは市場均衡条件に関す るこれ以上言及 しない ことと す る。 そこで、以下 では本研究 の目的である暗好変化 の 比較静学に関 して分析 をすすめることとす る。 (10) (11) (12) μ

=0 (13)

(14) (15) (16) (17)

(4)

3.嗜

好変化 とLie変換 Sato(1981)は Lie変 換 を用 いて家計の嗜好変化 老明示 的に記述することがで きることを示 した。基本 モデルに おいて用い られる変数はある溺定単位を通 して計開 きれ る。しか し、 このような測定単位が意味 を持つのは単な る物理量 として意味を持つ のではな く、人間の主観的な 評価を通 じて意味を持つ。 したがって、人間が調定単1立 に対 して有す る評価 メカニズムは、人間の価値観が変わ れば当然変化する。この よ うな評価のメカエズムが変化 し、人間が測定単位に対 して付与する意味が変化するこ とを本研究では「嗜好変化」と定義 しよう。したがって、 皓好変化が生 じれば、同 じ計濁値を有する物理量であっ てもその主観的な価値は変化す る。数学的には、変数S, Z,Q,Xの値はある時間にわける局所座標系で記述できる。 嗜好が変化すれば測定単位 を与 える局所座標系 そのもの が変化す る。 ここで、 この ような局所座標系間の写像を しie変換 として記述 しよう。 い ま、最適条件Fi(1=1,一 ―, 6)に含 まれる変数S,Z,Q,Xが パラ メータeの変化 により その有効値がSi,7i,こi,TI(i=1,一 ―,6)と変化 した としよ う。

Tc:再 1=θ

li(SiZ,Q,Xi c) zI 〓θ21(s,z,Q,X:e)

Qi=θ

。こ(S,Z,Q,X:c) π

l=θ 4i(s,z,Q,X:c) (18)

ここに、θはしie変換である。式(18)は、S,Z,Q,Xの 有効 値は嗜好変化 によりSl,Zi.百i,アiに

変化する ことを示 し ている。c=(el,一―,Cn)はパラメータで ある。いま、 c=0のとき尋=S,Z=z,こ=Q,辞xとぃ ぅ恒等変換 を意味する と考える。恒等変換の近傍 でしie変換 老近似すれば、 δ

Si=Σ

k ξl'xδ

ck+0(e2)

δ

Zl=Σ

k ξ2ikδ

ck+0(e2)

δ Qi=Σk ξ31kδ

ck+0(c2)

δ Xl=Σk ξ4ikδ cに

+0(e2) (19)

と表せ る。ここに、0(e2)は cに関す る高次 の無 限小項 である。また、ξdlk(j=1,-4,i=1,一―,6,k=1,一,n)は無 限小変換であ り、ξ dik=∂ θ j1/∂ ckと 定義す る。一般 的に、 θ diはしic群の性質 を満足するが、群 の仮定 は比較 静学において必ず しも必要でない。Satoも述べているよ うに、恒等変換 をもた らす無限小変換 ξいkの存在 を仮定 すればいい。すなわち、任意の無限小変換 は恒等変換 を もた らす ような任意の無眼小変換の一次結合で表現で き るか らである。 きて、比較静学分析 を ある一定の時間の経過に対 して 行 うと考 えれ ば、しie変換 をある無限小時間に統一 して 表現す ることが可能 となる。本研究では嗜好変化 を示す パラメータが魚眼小時間 δtに対 して、δch=xkδtと近 似できる と考 える。 ここに、たには無限小時間 δtあた り のパラ メータckの無限小 変化 量である。 この とき、無 限小変換 η jiを η ji = Σk κkξ

dik (20)

と定義すれば、式(19)は以下の ように簡略化できる。 δSi=,1l δt,0(e2), δzl=η 21 δt,0(e2)

δQi=η 3iδt↓0(e2), δ xi=,4i δt+0(c2)(21)

ここで、以後 の便宣 を図 るために無限小作用素をLie記 号 老用 いて以 下 の よ うに定義 しよ う。 φ lx= ξ lix∂ /∂ S+ξ 2'k∂ /∂Ztt ξ 9'x∂/∂ Q (22) +ξ 4ik∂ /∂x

Y: =η

ll∂ /∂s+,21∂/∂ z+η +η 4i∂ /∂ x 3i∂ /∂ Q (23)

4.外

生的晴好変化 の比較静学 経済 システ ムの比較静学へ のLie変 換の応用に関 して は、Satoの先駆的な研究(1981)がある。彼は「m―パラメー タ無限小変換 の存在」とい う弱 い仮定 のも とで、個人 の 嗜好変化を直接考慮できるような比較静学の方法 を提案 している。 そ こで、以下ではSatoの 比較静学の方法をわ れわれ の基本 モデ(1)(2)(3)とこ適用 してみ よう。Satoの 比較静学では家計の嗜好変化は外生的に定義 きれ る。 いま、家計の暗好変化 を示すパラメータをc=(el,―, en)と 定義 しよう。 ここでは、 ひ とまず個 々のパラメー タが どの ような意味を有 す るか '1関しては言及 しない こ ととする。そ こで、n個のパラ メータeのうちk番目のパ ラメータckが変化 した と考 えよう。ekが変化 した とき 基本モデルの一階の最適条件に どの ような影響を及ぼす かを評価することとしよう。 そこで、最 適条件式(16)の画辺 を εkで偏微分 するこ とにより次式 を得 る。

W∂

M/∂

ek=―

∂N/∂

eh (24)

ただし、∂M/∂ck=(∂s/∂ ek,つz/∂εに,∂ Q/∂ ek, ∂X/∂ eX,∂ λ/∂ck,∂ μ/∂ e Xl,∂N/∂ ck=(∂F:/ ∂eX,(1=1,――,6))である。

Wは

6行 6列の行列であり、

(5)

その内容を記述すれば次式のようになる。 aua az DUs aQ

-1

群 鵠生

w砕

解―

W評

0

詐 等―

w詩

絆―λ

絆―

粋 ―

TX O ―RO ―Rx―Gx 0 (25) きて、 式 (25)に 示 す よ うにパラ メー タeXの変化 は最 適 条件 に直接影 害 を及 ぼ す 。 したが って、最 適 条 件Fl(1= 1,一 ―,6)は晴 好変化 が作 用 す る前後 で成立 す る必要 が あ るこ とより、 FI(S ,Z,E,マ,λ ,μ)〓0 → Fl(S,Z,Q,X,λ,μ:c)=0 (i=1,――,4) FS(S,τ,こ,x)=0→ FS(S,Z=Q,Xt e)=0 F6(s,乙§,x)=0→ F6(s,z,Q,Xi c)=0 (26) が成立す る必要が ある。 一方、式(18)の変換 のも とで、 最適条件に含 まれる有効値が変化す ることにより、 Ft S,Z,こ,ア,λ,Ⅲ)=Pi(S,Z,Q,X,λ ,μ) (i=1,一――,4) F5(s,z,磁 長)=FS(S,Z,Q,X)

F6Gπ

,百 ,ヌ)=F6(s,z,Q,X) (27) が成立する。Satoは変換(18)の下でのパラ メータ変化(2 7)を「代替的パラメータ変化 」(substitutional para■ et er changes)と 呼んでいる。式(27)で留意すべ きことは、 ラグラ ンジュ乗数 λ,μがパラ メータ変化 の影響 を受 け ない点 にある。ここで、補題 1を 得 る。 [補題

1]

最適条件式Fi(i=1,―,6)が恒等変換の近傍 で パラメータeにの変化の作用を受 けたとき晴好 変化が最適条件式に及ぼすインパク トの大 きき はFをφ ikFlとなる。 したがつて、時好変化が もた らすインパク ト全体の大 ききは

Σk(∂下i/∂ ch)O=V IFこ となる。

(証明)いま、k番目のパラ メータe氏を除 くすべて のパラ メータcJの値を eu=0(j=1,― ―,k■ ,k■ ,一れ)に固定 し、 制約条件FIを ckに 関してTaylor展開すれば、 「I=Fi+(∂ Ft/∂ ch)。ck+0(e2) となる。て。ik=∂づ`1/∂ ck(j=1,――,4,i=1,―,6:k=11-―, n),下ikFl=Σ むてjIFti(k=1,一,m)と定義すれば(て いk)

。〓ξ」ih(3=1,――,4,K=1,――in),(φ ikFl)。=Σoξ jihFij〓

φ lkFlと なる。 ここで、FlJは Flの 3番目の変数に よる幅

微分を示す。ただし、j=1,―,4は、それぞれ変数S,Z,Q,X と対応する。 したがつて、∂科/∂ck=φ ikFl,(∂下1/∂

εk)=(∂Fi/b馬・∂S/∂ eX+∂Fi/∂ Zl∂ 2/∂

ch+∂

藤/

∂ 『 ∂Q/∂ εX+∂下1/∂π。∂ヌ/∂

ek)=下

l Vと なる。 すなわち、(∂F1/∂ ch)。 =φ lhF`が成立する。同様に、 下I=FI'Σ k(∂F1/∂ ck)。ck+0(e2) より、

Ex(∂

F1/∂ck)。

x(∂Fi/∂S・∂S/∂

CX+

∂Fソ∂Z・∂Z/∂ εk+∂Fi/∂Q・∂弓′∂ck+∂F1/∂X・∂X /∂ck)=VIFiが 成立する。

(Q・

E.D.) したがって、補題 1よ り次式を得る。 φ lkUs φ2ku z φ okUQ―φ3kRO φ4kux_φ 4k(lx+Rx+Cx) _φ5k(z+T) _φ6k(s+R+C) (28) したがって、比較静学の評価式 として次式を得 る。 ∂M/∂εk=― W lΦ(F) (20) ここに、Φ(F)=(φ :kFi)である。 次に、パラ メータeX が同時に変化 した場合 の合成効 果 ∂M/∂ cは次式の よ うになる。 ∂M/∂

c=―

W lV(F)

(30) ただしY(F)=(Vi(Fl))である。ここに、次の定理 を得 る。

5.内

生的嗜好変化の比較静学

4.で

説明 した ようにSatoの 比較静学 は基本的にLie aus 一 ax

D U 2一eS

  

娩篇

  

a υ x声

  

・ P

洲一発

[定理

1]

基本 モデルの最適階がパラ メータ変化に より式(18) に示す ような作用を受 ける時、パラ メータexの変化 による比較静学 の評価式は式(20)、すべてのパラメー タが変化 した時は式(30)に よ り近似できる。

(6)

変換のパラ メータがモデル と独立に定義で きる場合老対 象 としてぃ る。したがって、式 (27),(28)で 行 う比較静 学 の評価は「問題の外部で定義 きれる皓好変化が モデル の最適解 に どのような影響を及ぼすか」とい うぃゎゅる 「 外生的嗜好変化の比較静学」を行っているにす ぎない。

4,で

導入 したパラメータcはしie変換 のパラ メータで あり基本 モデルで用 い られ る係数あるいはパラメータと は本来別個のものである。 したがって、このままではモ デルの係数や定数 をとie変換 のパラ メータ として用いる ことはできない。そのためには(1)事前に想定 したしie変 換か ら生成 きれる群 を用 いて効用関数や制約条件を表現 す るか、 (il)Lie変 換 の形 に関 して制約を設 ける必要が ある。Satoが示 した適用例は前者の立場に立 って ぃるが、 この場合、Lie変 換がモデルとは独立に外生的に定義 き れているため「問題の外部で定義 きれる晴好変化がモデ ルの最適解に どの ような影等を及ぼすか」 といった、ぃ わゆる「外生的嗜好変化の比較静学 」を行 っているにす ぎない。本研究の場合、略好変化を外生的に定義するよ りも、家計の所得の向上が嗜好 注変化 きせ、その結果最 適行動が変化する といった晴好変化のプ ロセスを分析で きるほ うが望 ましぃ。そのためには、例 えば所得のよう にモデ ルに含 まれ る定数や係数がLie変 換のパラ メータ として採用 きれる必要が ある。 このような比較静学の方 法を、「内生的略好変化の比較静学」と呼ぶこととする。 いま、式(2)とこわける所得

Y,式

(3)にわけ る非拘束時 間tOtt Lie変換のパラメータ と考 え、パラ メータの変化 寝

Y=Y+el, tO=tO+e2

(31) と定義 しよう。パラメータの変化に よって生 じる嗜好変 化をLie変換(19)を用いて表現 しよう。Lie変 換(10)は代 督的パラメータ変化(27)に直接作用するため、任意のLie 変換が常に式(27)を満足 するとは限 らない。 問題 のパウ メータ変化FS(品乙a】)=F5(s,z,Q,X),F6s,丘 て,X)〓F6(s, Z,Q,X)が任意 の ch(k=1,2)に 対 して不変で ある条件を求 める。任意の ck(k=1,2)に 対 してパつメータ変化が恒等 的に成立するためにはck=0(k〓 1,2)の近傍 で ∂F5/∂ et =0,∂ F6/∂ e2=0が成立することである。つ まり、 ∂F5/∂ el=Y―F5(el=0)+(1‐ φ51F6)(el=0)=o

∂F6/∂ e2it。_F6(e2=0)+(1 φ 62FS)(e2=0)=0

が成立する。Y―FS(ci=0)=0'tOギ 6(e2=0)=0よ り φ51F5=1, φ

62F6=1 (32)

を得る。具体 的にその内容を記述すれば ,ξ151+∂ R/∂ Qξ。5i+(∂ R/∂ X+∂ C/∂ X)ξ451=1 W‐ 0 02UZ a2z 0 0 -1 0 ξ262+∂ T/∂X ξ 462=1 (33) となる。 この ような条件 を満足す る暗好変化 に関する比 較静学 の評価式は式(29)(80)と して与 えられ る。 ここで 重要な ことは晴好変化のパターンは家計の効用関数の形 に依存 しないことである。家計 の行動を規制する制約条 件が家計の嗜好変化のパターンを決定するわけで ある。 [系1] 問題(1)―(3)が式(31)に示す パラ メ ータ変 化 の作用 を受 け た時 、式(33)を満足 す る晴 好変化 に対 して 比較 静学 の評価 式 は式 (29),(30)に よって与 え られ る。

6.比

較静学の評価 比較静学の評価 を実行す るために家計の効用関数を特 定化 しよう。いま、家計 の効用関数 が以下 の ように加法 的分離可能で あると仮定 しよう。 U(S,Z,ll,X)〓US(S)+UZ(Z)+UQ(Q)+UX(X) (34) ここにぉUStUZ,UQ,UXは それぞれ準凹関数で2回連続可微 分であると仮定す る。 きらに、簡単 のためにT(X)=α X, C(X)〓βX,R(A(X),T(X),Q)=夕 Qを仮定 しよう。 ここで比較のために通常 の比較静半の方法 に より、所 得変化 と非拘束時間の変化が家計の住宅立地行動 の変化 に及ぼ す影響 連分析す る こととす る。通常 の方法3)によ り比較静学の評価式を求めれば W∂ M/∂

eX=―

∂N/∂

ek (35)

である。ただ し、

Wは

次式に示す とうりである。

欝下

一  

o 

 0

o o 脚 雨 o   o (36) また、

Wの

逆行列 を求 めれ ば式 (87)の よ うにな る。 ―ユ

0 0

!寡子と ―α

(7)

ぃ ま、∂N/∂ ekはK=1の とき、∂N/∂ εk=(0,0,0,0. 1,0)t,k=2の とき ∂N/∂eX=(0,0,0,0,0,1).と な る。 したが って、所 得及 び非 拘束時 間が変化 した場合 にわ け る家計 の行動 変 化 は式 (37)に 示 す逆 行列 の第5列 お よび 第6列 の各要素 穆用 いて表 現す る ことがで きる。 一方 、暗好変 化 が あ った場合 の比較静学 の評価 式 を求 め よ う。系1に基 づ いて比較 静学 の評価式 を求 めれば 、 W∂ M/∂

ck=-0(F)

で ある。 ここに、Wは

6行

6列の行 列で あ りその 内容 は 式(36)と同様 で ある。 本 ケ ースの場 合、パ ラ メータの変 化が最 適条件Fiに 恒等 変 換 の近 傍 で及ぼ す イ ンパ ク トの 大 き き は ξlスU5 ξつkUz ξ okUQ+ξ 3kRO ξ4kux+ξ 4К(Tx+Rx+Cx) 0 0 と表す ことができる。 ここでは、効用関数 の加法分離性 を仮定 してい るため ξlむ k=0(lμj,k=1,2)が成立す る。 ま た、簡単のために ξ llk=ξ lk,ξ 22k=ξ2k,ξ 39k=ξ 3k, ξ44k=ξ 4.と表記 しよう。また、F5,F6もξ lx,ξ 2k,ξ 3x, ξ4kの作用を同時に受け ると考 えよう。 ここで、比較静学の評価を行 うために無限小変化の方 向を特定化 しよう。 まず、所得が増加することに より合 成財に対 する暗好 が増加 する と仮定 しよう。すなわち、 ある測定単位 によって計測 きれた合成財の有効値 は減少 すると考 え ξ II(0を仮定 しよう。 また、余暇時間、住宅 の質に対す る暗好 も増加 する と考 えれば ξ21(0,ξ91(0 が成立す る。一方、嗜好変化 に よりCBDか らの距離の有 効値が増加す ると考 えれば、ξ41〉0が成立す る。一方、非

弓 缶

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(37) 拘束時間の増加に より生ずる嗜好変化の方 向 として ξ12 (0,ξ 22(0,ξ 92(0,ξ42〉0を仮定 しよ う。 す なわ ち、非 拘束時間の増加 に より合成財、余暇 時間、住宅 の価値が 増加 し、CBDか らの距離 に対す る価値が減少す る と考 え る。 あるいは、逆 に余眼時間の有効値が増加 しCBDか ら の距離 の有効値が減少す る場合(ξ 22〉0,ξ42(0)が あ り うる。 いずれにせ よ、無限小変換が式(33)を満足するた めには無限小 変換(ξ22,ξ 42(0)の符合が互 いに異なっ て いなければ な らない。以上を とりまとめれば、可能 な 嗜好変化の方向 として a) (Casel-1) ξ ll〈0,ξ 21(0,ξ 31(0,ξ 41)0, ξ 12(0, ξ22(0,ξ 32(0,ξ 42〉0 b) (Casel-2) ξ llく0,ξ 21(0, ξ elく0,ξ 41〉0,ξ 12(0, ξ22〉0,ξ 32(0, ξ42(0 とい う2種類 の場合が考 えられ る。 きて、本ケ ースの場合、比較静学 の評価式 は極 めて容 易に解 くことがで きる。式(38)に示す評価式 は連立1次 方程式で あり、行列

Wの

逆行列が存在すれば式(38)は次 式に示す ような解 を持つ。 ∂S/∂

el=―

ξ ll, ∂Z/∂

ci=―

ξ21 ∂Q/∂

el=―

ξ31, ∂x/∂

el=―

ξ41 ∂λ/∂

ct=0 ,

∂μ/∂

el=0

∂s/∂

e2=_ξ

12, ∂Z/∂

c2=_ξ

22 ∂Q/∂

e2=_ξ

32, ∂X/∂

e2=_ξ

42 ∂λ/∂

e2=0 ,∂

μ/∂ ε

2=0 (40)

す なわ ち、Casel■,あるいはCaseⅢ2いずれ の場 合 にお いても嗜好変化 と行動変化が一致す る。式(40)よ り∂Z/ ∂

e=_ξ

21_ξ 22,∂X/∂ e〓 ―ξ41_ξ 42と な る。特 にCase l-2の場合 ∂Z/∂ e,∂X/∂ eの符合 は ξ21,ξ 22, あるいは ξ41,ξ42の値の絶対値に依存す る。 た とえば、 I ξ 211)Iξ'21,あるいはl ξ411〉I ξ 421の場合 には、それ

詩+器

_ αβp υ】UttV O v8υ!U、p― 嵩 孟 ―α8p

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e (39) ―αβp ■ 一 ψ

榔一螂

(8)

ぞれ ∂Z/∂ e〉 o,∂ x/∂ c〉 0となる。 10Cation, Accessibility, space, leisure, and

式(33)を考慮 すれ ば、 行動 の限界 的変化 量 の間 に次 式 environnental quality,Papers of Regional Sci.,

が成立 する。

VOl.29,pp.125-135,1972.

p∂ S/∂el+(∂R/∂Q)(∂Q/∂ el)+(∂R/∂

X 3)SaBuelson,Pギ

oundation of Economic Analysis, +∂ C/∂ X)∂ x/∂

ei=-1 larvard University Press,1947.

∂z/∂ c2+(∂T/∂ X)(∂X/∂ e2)〓 ■

(41) 4)小

林 潔司 、張衛 彬 、吉川和広:暗好変化 を内生 化 した比

決言すれば、 式(33)を満 足 す る よ うな暗好 変化すべ て に

較静 学 に関す る理論 的研究 、土木学会論文集 、Vol.389, 対 して式(40)が成 立 す る。 この よ うに嗜好 変化が生 じれ

W-8,55-64,1988.

ば比較静 学の評価 は一意 的 には定 ま らず、行動の変化 は

5)DeSalvo,J.S,:Aと

odel of urban household beha

生 じうる嗜好 変化 のパ タ ー ンに全面 的 に依 存 す る こ とが

or with ieisure choice,J,of regional Science

理解 で き る。換 言 すれ ば、 家計 の行 動が式(41)を首足 す

Vol.25,No。

2,pp.159-173,1985,

るように変化 して い るので あれ ば、 家計 の嗜 好変 化 は式 6)Sato.R.:Theory of technical Change and Econonic

(40)に より無 眼小変換 ξを用 いて表 現 で きる こ とが理 解

Invariance―

Application ofしie Croups,AcadeHic

で きる。 Press,1981.

7) Kobayashi,K.,Zhang, W.B,, and Yoshikava, K.: A 7, おbりに new coBparative static approach to householdis

taste change by しie group theory,Infrastructure

本研究 では 内生 的嗜好 変 化 を考慮 した家 計 の住宅立 地 and Building Sector Studies,No.7,CERUH,Sweden

行動 の比較静学 の方法 に関 して考察 したも ので ある。家

1987.

計 の嗜好変化 が生 じた時 に は家 計 の行動 は 多様 に変化 す

8)と

aksLanan,L.R.and Chang― i Hua:A teBporal― spat

る。従来 の比 較静学 の方 法 では、外 生的条 件 の変化 に応 ial theory of comsuner behavior,RSU8,Vol.13,

じて家計の行動変化 注一意的に評価 す るこ とがで きるが、

8■

-361,1983.

家計 の嗜好 に変化 が生 じた場合 には、外生 的条件 の変 化 9)Beckar,G.S.:A theory of the allocatiom of tine,

が家計 の多様 な行 動変化 とな って生 じる可能性 が ある こ

EcOn.J,Vo1 75,498-517,1965.

とが明 らかに な った。

10)Tobin,」

.and Nordhaus,W:Econonic Crouth,NoB.

本研究 では この よ うな嗜 好変 化 の比較静 学 に関 す る理 E.R.Fifth Anniversary ColloquiB,Vol.V,ColuBbia

論的 な枠組 に関 して考察 したも ので あるが 、今後 に羨 き

university Press,1970.

れた課題 も い くつ か存在 す る。 とりわけ重 要 な課題 は嗜

■)Krunu,R.」.:Neighbourhood aBenities:An econoコic

好変化 の実証 的 な計河方 法 に関 す る基礎研究 で あ る。特 ana lysis,Journal of Urban Econonics,pp.208-2

に、家計 に嗜 好変 化 が生 じた場 合 、家計 の行 動変 化 を

- 44,1981.

意的に決 定で きず 、具体 的 にその変 化 を特定 化 しよ うと 12)Robsom,A.J.:The nodeis oF Urban pollution,」 our。

すれば、嗜好変化 を具体 的 に推 計 す るこ とが不可欠 に な

of urban Econonics,Vol.3,pp.264-284,1976.

る。本 研究 の成 果 は嗜好 変 化 の推計 方法 に関 す る一つ の 13)Snith,3.A.:Heasuring the value of urban aneni

理論的枠 組 穆提 供 し うるが 、その具 体 的 な方 法 に関 して ties,Journa1 0f Urbam

EcomoHics,Vol.5,pp.808-は今後 の研究 に よって明 らかに した い と考 える。

387,1987.

14)DiaBond, I. H, and Tolly, C.S.:The Econonics of

参考文 献

urban Anenities,Acadeuic Press,1982.

15)Polynsky,A.H. and Shavell,S.:The air pollution l)AlonsO,A:Location and Land Use― Toward a Ceneral and prOperty value debate, Review of Ecomonics

Theory of Land Rent, Harvard University Press, and Statistics, Vol.57,pp.100-104,1975.

1964.

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