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そうして、どこでもない場所を求めて

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Academic year: 2021

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- 359 - 「そうして、どこでもない場所を求めてJ 朝ヰ@慣成教育専攻 芸 術 系 使 紛 コ ー ス 谷口朋栄 佑晶要旨 I制作動機 これまでに、カラーインクやアクリル絵の具等による惨 みを用いて、「女性」を描ーしてきに一時効句に「女性J と いう型が内包するイメージとして、「妖しさ」・「耽美さ」・ r{夢さ」等が挙げられる。これらを自分なりに角献し直す ことで、目には見えない「女性を通した詩的な感情Jを目 指して描いてきたのたしかし、今までの制fpでは「女性」 という記号を通して表現したいものよりも、「女性」その ものがもっイメ}ジが勝った表現となってい

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それは、 画面の中で背景を極力入れず「女性」のみから感じられる イメージを描こうとしていたことも起因している。また、 以前は展示か法において、大小異なる作品を連作として展 示することでイメージの強化を図っていた。しかし、その ような展示方法が反って断片的な「女性」のイメージにな っていたのである。 これらの点を踏まえて今作品を制作するにあたり、襖サ イズ、を横に 5枚繋げた画面上に、複数の女性と背景を加え ることで「目には見えないイメージ」の可視化を布院目標 とする。具体的な場面として、現代の中で、きっと誰もが変 容し続ける自分の「居場所」を探していると考えた。「そ うして、どこでもない場所を求めてJ~主瞬間こ初偉いながら も、力強くそれぞれが柄生する様子を、捧みを用いて描い ていく。

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佑晶制宇について -1 構際いの意味付け まずは、人間にとって一番身近である存在の自然と女性 を組み合わせながらエスキースを繰り返し練っていく(図 1参照)。本図の画面右上から、「躍動する人物

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人 指導教員 鈴木, 久人 物J

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,迷う人物」の 3人を登場させることにした。これら の人物を、 1本のたは寄り添うように同じ場所に相主さ せる。同じ場所に居ながら、それぞれが別の場所を眺め異 なる仕草をさせ配することで、鑑賞者が人物の視線の先を 想像できるような効果を狙う。中央の幹から画面右上に向 かつて水平に伸びた枝が、「躍車

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する人物」の片足を止め る。危うい場所に居ながらも、これから躍動する人間像と して描いている。そこから中央に向かつて操る枝に、「行 むノん物」が片足を水のなカ斗こ遊ばせて腰をおろ7九柔らか な風の吹く中に、左右どちらにも移動することができる意 味合いも含め、中性的な体躯で中央に配置した。これら全 ての校の根源となる幹から、「迷う人物」が体をのぞかせ る。出て来たばかりのその場所で、半分水の中で漂いなが ら行き先を求め迷う様子である。

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描 手 上記で述べたエスキースを基に、鳥の子紙を水張りした パネルを横に5枚並べた

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cmの画面上に、プロジ ェクタ}を用いて転写していくOこの際わ陪

s

分へのたら し込みを考慮し、粗略な描写にしておくことによって、惨 みが境界線に制約されないようにする。転写しわ線を目安 に、描商用カラーインクのグレー、ブルーとアクリルのブ ノいーを

2:1:1

間支で調合したもの⑪)と、アクリル のパーノレヌ小一、グレー、パープノレを

1:

1

:

1

で調合し たもの(②)を用いてたらし込みを施

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九①では、グレー の染料の方がブ、ルーの染料や顔料よりもそキ紙への定着 速度が遅し、そのため、余分な水分が溜まっている箇所を 拭き取ることで、薄い透明感のあるブ、ルーを下地として残 すことができる。その箇所を縁取るような不規則な形で、

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- 360 - グレーが色濃く定着する(図

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参照)。①で調合した透明 色の上に、②の白色顔料を調合した不透明色を惨ませるこ とで、不規則な遠

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吠に顔料が広がり、画面が単調に陥る ことを防ぐ。このアクリノレとカラーインクの併用から生ま れる模様を、木目に見立てていくことで、現実感がなく幻 想的な木のイメージへと繋げる。枝の要所に、濃いグレー を置くことによって、諺んだ画面を引き締める効果を狙う (図 3参照)。立体感やデ、イティールは鉛筆やパステルでの 補筆やデカノレコマニーによって整えながら、薄い層の描写 を重ねていく。 人物の描写では、カドで施した薄塗りとは対照的に肌の 下地部分にモデリングペーストを塗ることで、画面に重厚 感を出プ九ヤスリがけをして表面を整えた上に、アクリル のチタニウムホワイトに胡粉を調合したものを重ねてい き、平面的画面に立体感を出吹己髪の毛の部分では、赤み 図 1 を帯びた黒のリキッドやカラーインクを用いてたらし込 図2 みを施す。たドの描写で用いた青系統との色調に適度な差 をつけ、ドライブラシと細かし略尉苗を幾層にも重ねること で、複雑で組制な描写が可能となる(図 4参照)。 そして、全ての描写が終わった後に画面下方に水面を薄 くのせる。画面上で断片的な3人の人物とわ側、水面を 通じて

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期油に繋がるイメージを持たせて仕上げたゐ今作品 のような大直面の中に複数の人物を配置して、物語性のあ るイ初日物を描くことで、「女性」というイメ}ジから派生 する 「目には見えないイメージ」の様々な広がりを鑑賞者 に想像させられる画面づくりができた。 皿今後岬院の鵬日 今作品では、「女性」から担性する不可視なイメージの 可視化を研究目標としていたが、そのイメージを有彩色に 頼っていた箇所もあった。そのため、今後テーマをより深 めていくために、アクリノレ、インクに加えて無彩色である 墨による惨み技法との併用を、新たな研究目標として据え る。また、大画面での世界観の構築のみならず、小画面で も同様に鑑賞者にとって想像する余地を残せるような画 面構成を試みていくことも同時に探求していきたい。 図3 図

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参照

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