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ニワトリ生殖細胞を導入したウズラにおけるドナー由来細胞の発現に関する研究

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Academic year: 2021

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Title ニワトリ生殖細胞を導入したウズラにおけるドナー由来細胞の発現に関する研究( 内容の要旨 ) Author(s) 李, 海昌 Report No.(Doctoral Degree) 博士(農学) 甲第231号 Issue Date 2001-09-13 Type 博士論文 Version URL http://hdl.handle.net/20.500.12099/2572 ※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(本個)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の.要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 会 李 海 昌 (中華人民共和国) 博士(農学) 農博甲第231号 平成13年9月13日 学位規則第4条第1項該当 連合農学研究科 生物生産学科専攻 信州大学 ニワトリ生殖細胞を導入したウズラにおけるドナー 由来細胞の発現に関する研究 主査 信州大学 教 授 副査 信州大学 教 授 副査 岐阜大学 教 授 副査 静岡大学 教 授 二 乙 治 誠 寛 珠 道 井 野 吉 松 小 上 森 論 文 の 内 容 の 要 旨 始原生殖細胞(PGCs)は配偶子の最初に同定される前駆体細胞であり、この細胞 系列によってのみ世代から世代へと遺伝情報が伝達される。噛乳類や両生類と異な ,り、局数や爬虫類のPGCsは血液循環系を介して生殖腺に移動する。遺伝的改良及び 有用物質の生産における強力な手法となるばかりでなく、家禽の系統保存にも有用 である。さらに自然環境下では希少となっている家禽品種の姓持にも利用できる。 一方、種(属)を越えたPGCsの移植がキジ目で試みられている。移植されたPGCs はレシピエント動物体内の生殖腺に移動し定住するが、ドナー由来配偶子の次世代 発現は実現されていない。もし、ドナー由来のPGCsが機能的に正常であれば、ユ この 技術を用いて、絶滅危機種のPGCsを繁殖力旺盛な近縁種に移植して次世代において 個体復元させることにより、これら、絶滅め危機に擬した野生希少鳥類の保護、遺 伝資源の保存の方法として期待できる。 ニワトリPGCsを導入した生殖系キメラウズラにおけるドナーニワトリ由来の生殖 細胞の発現を観察した。第一に、ウズラ初期胚血中PGCs及び赤血球のサイズ及び濃 度に関する基本情報として、PGCsが血流移動中のステージ13-19において血中 PGCs及び赤血球の濃度とサイズを調べた。ステージ13において濃度が高く、サイズ も大きいPGCsは、発生進行に伴い濃度が下がり、サイズも小さくなった。赤血球は ステージ13において低い溝度であったが、発生進行に輌1サイズ不変のまま高浜塵 となった。ドナー由来の配偶子の比率はレシピエント胚の内在PGCsとドナー由来の 生殖細胞の比率に左右されること考えられる■ので、レシピエント胚の内在性PGCs数

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-4-を減少させる簡便な方法の開発が望まれた。そこで第二に、軟Ⅹ線照射に・よりウズ ラ胚のPGCs数を減少させる簡便な方法を開発した。これは、PGCs移植研究に有用 となるレシピエント胚として利用できる。僻卵前あるいは絆卵2日に40秒間軟Ⅹ線 照射がよいことが示唆された。最後に、前述の知見を考慮して、ウズラ胚に軟Ⅹ線 を40秒間照射して、150-200償のニワトリPGCsを導入、キメラを作成した。ドナー であるニワトリの生殖細胞が種(属)を越えて移植されたウズラ体内に存在するこ とを直接的に証明するために、ドナー由来の細胞とレシピエントの細胞を識別する PCRの利用は有用かつ簡便である。そこで、ニワトリとウズラのゲノムDNAを識別 するPCRシステムを開発した。キメラからDNAを抽出し、PCRによりニワトリゲノ ム特異的バンドを検出した。キメラにニワトリ精液を人工授精して得られた次世代 におけるPCRにより、ウズラゲノム特異的PCR産物が得られたことから、これらは ニワトリ・ウズラの属間雑種であると判断された。したがって、ニワトリPGCsを専 入したウズラにおいてドナー由来細胞の存在を示す方法を開発し、キメラ精液にド ナー由来のゲノムが存在することが明らかにされた。残念ながら、ドナー由来配偶 子が機能的であるかどうかは不明であり、これによる次世代発現は得られなかった が、ドナーPGCs採痕の効率化、レシピエント内在PGCsの増殖抑臥ドナー及びレ シピエントゲノムDNAの識臥等、本研究による新知見は、今後の研究に不可欠な 基盤となるはずである。 審 査 結 果 の 要 旨 平成13年8月24日(金)に信州大学農学部において審査委員を含む関連教官、学 生の出席のもと、●李海昌氏の博士論文公開発表会が行われ、引き続き質疑応答が 行われた。 李海昌氏の博士論文の概要は以下のように要約される。 本研究では、ニワトリPGCsを尊入した生殖系キメラウズラにおけるドナーニワ ・トリ由来の生殖細胞の発現を観察した。第一に、ウズラ初期胚血中PGCs及び赤 血球のサイズ及び濃度に関する基本情報として、PGCsが血流移動中のステージ 13-19におい七血中PGCs及び赤血球の濃度とサイズを調べた。ステージ13にお いて濃度が高く、サイズも大きいPGCsほ、発生進行に伴い濃度が下がり、サイ ズも小さくなった。赤血球はステージ13において低い濃度であったが、発生進 行に伴いサイズ不変のまま高浜度となった。 ドナ丁由来の配偶子の比率はレシピエント胚の内在PGCsとドナー由来の生殖′ 細胞の比率に左右されること考えられるので、レシピエント胚の内在性PGCs 数を減少させる簡便な方法の開発が望まれた。そこで第二に、軟Ⅹ線照射によ りウズラ胚のPGCs数を減少させる簡便な方法を開発した。これは、PGCs移 植研究に有用となるレシピエント胚として利用できる。貯卵前あるいは貯卵2 日に40秒間軟Ⅹ線照射がよいことが示唆された。最後に、前述ゐ知見を考慮 して、ウズラ胚に軟Ⅹ線を40秒間照射して、150-200個のニワトリPGCsを導 入、キメラを作成した。ドナーであるニワトリの生殖細胞が種(属)を越えて

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-5-移植されたウズラ体内に存在することを直接的に証明するために、ドナー由来 の細胞とレシピエントの細胞を識別するPCRの利用は有用かつ簡便である。そ こで、ニワトリとウズラのゲノムDNAを識別するPCRシステムを開発した。 キメラからDNAを抽出し、PCRによりニワトリゲノム特異的バンドを検出し た。キメラにニワトリ精液を人工授精して得られた次世代におけるPCRによ りこ`ウズラグノム特異的PCR産物が得られたことから、これらはニワトリ・ウ

ズラの属間雑種であると判断された。し考がって、ニワトリPGCsを導入した

ウズラにおいてドナー由来細胞の存在を示す方法を開発し、キメラ精液にドナ ー由来のゲノムが存在することが明らかにされた。残念ながら、ドナー由来配 偶子が機能的であるかどうかは不明であり、これによる次世代発現ほ得られな かったが、ドナーPGCs採取の効率化、レシピエント内在PGCsの増殖抑制、 ドナー及びレシピエントゲノムDNAの識別、等、本研究による新知見は、今 後の研究に不可欠な基盤となるはずである。 以上について、審査委員全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究科 の学位論文として十分価値のあるものと認めた。 「基礎となる学術論文」 1..Li,H.C.,Matsui,K.andOno,T.(2001). PopulationofcirculatingprimordialgermcellsinearlyJapanesequail embryos.JoumalofPoultry Science38,175-180., 2.Li,H.,C.,Kagami,H.,Matsui,K.andOno,T.(2001).・ Restrictionofpro止ferationofprimordialgermcellsbytheirradiation OfJapanesequailembryoswithsoftX-rayS. ComparativeBiochemistryandPhysiology,PartA130,133-140. 3.Li,H.C.,Zhao,L.,Kagami,H.,Matsui,K.andOno,T.(2001). Identificationoftransferredchickengermcellsinquai1gonadand Semenbyamplificationofchicken-SpeCificPCRproducts. JournalofPoultry Science38,inpress.

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