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『日本の金融機関におけるオペレーショナルリスク管理高度化の研究』

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Academic year: 2022

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(1)『日本 のVYp;VX関. に お け る オ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク管 理 高 度 化 の 研 究 」. 樋渡. 淳二. 提出. 博士学位申請論文審査要 旨. 『日本 の 金 融 機 関 に お ける オペ レー シ ョナル リス ク管 理 高 度化 の研 究 』. 1本. 1.本. 論 文 の主 旨 と構 成. 論 文 の主 旨. 1988年 に 「自 己 資 本 の 測 定 と基 準 に 関 す る国 際 的 統 一 化 」(い わ ゆ るBIS規 れ て か ら約20年. を経 て い る。 この 間 、 金 融 ・経 済r境. 制 〉 が導 入 さ. の 大 きな 変 化 も あ い ま っ て 、 銀 行 経. 営 の 安 定 性 を確 保 す る た め の 方 策 に 関 す る考 え方 に も変 化 が 見 られ る。 す な わ ち 、 (1)銀. 行 の 抱 え る リ ス ク が複 雑 化 ・高 度 化 す る 中 で 、 一 定 の 自 己 資 本 比 率 を確 保 す る だ. け で な く、銀 行 自身 の 内 部 管 理 や 市 場 規 律 に 重 点 を置 い て い く必 要性 が高 ま っ て い る. (2)オ. ペ レー シ ョナ ル リス ク の よ う に従 来 の 規 制 に.よ.って は 十.分把 握 で き な い リ ス ク の. .重要 性 が増 す 中 で 、 リス クの 計 測 を精 緻 化 す る 必 要 性 が 高 ま っ て い る.。 (3)銀. 行 の 業 務 内 容 や リス ク 管 理 の 手法 が 多様 化 す る 中 で.す べ て の 銀 行 に同 じ リ.スク. 計 測 方 法 の 採 用 を求 め るの で は.なく、多様 な選 択 肢 を提 供 す る必 要牲 が 高 ま っ て い る。 その た め 、 日本 で は2007年3月 本 比 率 に 関 す る新 しい 規 制(い. 決 算(先 進 的 乎 法 は2008年3月 矛)ゆる バ ー ゼルII)が. 決 算 〉 か ら銀 行 の 自 己 資. い ち 早 く実 施 され 、 金 融 機 関 は オ ペ レ. ー シ ョナ ル リス ク等 を 中心 と した リ.スク管 理 高 度 化 に取 り組 ん で い る. 本 論 文 は 、 オ ベ レー シ ョナ ル リス ク の位 置 づ け と リス ク 管 理 高 度 化 の論 点 を体 系 立 て て 整 理 す る ほ か 、 リス ク管 理 高 度 化 が 企 業 価 値 、 格 付 の 向 .1二 に 資 す る こ と を実 証 分 析 で裏 付 け る こ と に よ り、 リス ク管 理 高度 化 の 重 要 性 を明 らか に した もの で あ る。. 従 来 、 邦 銀 で は 、 「規 制 対応 に は コ ス トが か か る の で 、 必 要 最 低 限 で 済 ませ た い」 と して 、 リ.スク管 理 高 度 化 に は 受 け 身 の 対 応 で あ っ た。 しか し、 サ ブ プ ラ イ ム ロー ン問 題 を契 機 に先 行 きの 金 融 環 境 の 不 透 明性 が 高 ま り、 リ ス ク管 理 は.金融 機 関 の信 頼 性 を確 保 す る1二で 喫 緊 の 課 題 と な っ て い る.邦 銀 は 、 今 改 め て 、 経 営 者 の リ ス ク管 理 能 力 が 大 き く問 わ れ る 局 面 に 立 っ て い る。 本 論 文 に お い て は 、 まず 、 オ ペ レ ー シ ョナ ル りス クの 定rr的 リス ク管 理 を中 心 と した 伝 統. 一24/.

(2) 『日本 の 金 融 機 関 に お け る オ ペ レ ー.一 シ ョナ ル リ.スク管 理 高 度 化 の 研 究 茎. 的 手 法 の 限 界 や 過 去 の 失 敗 事 例 を明 らか に し、 定 性 的 管 理 と定 量 的管 理 の バ ラ ン スの とれ た 組 織 横 断 的 な リス ク管 理 高 度 化 の 必 要 性 を検 証 して い る。 次 に 、 バ ー ゼ ルn、COSO・ERMの. 動 向 を 分 析 しつ つ 、 論 文 提 出 者 が 独 自 に 構 築 した リ. ス ク管 理 高 度 化 の フ レ ー ム ワ ー ク を提 示 して い る。 そ こ で は 前 提 条 件 の 検 証 、 チ ェ ック ・ア ン ド ・バ ラ ン ス を通 じて 、 大 きな 環 境 変 化 に も的確 に 対 応 で き る持 続.可能 な リス ク管 理 高 度 化 の 在 り方 を検 討 して い る。 また 、 オ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク が 発 生 した場 合 の 影 響 を 最小 限 に食 い[.ヒ め る業 務 継 続 計iiiに、この フ レー ム ワ ー ク を活 用.した ケ ー スス タデ ィを行 っ て い る。 さ らに 、 リス ク管 理 高 度 化 と企 業 価 値 ・格 付 向 上 に関 す る実 証 分 析 を行 い 、 以..下 の3点. を. 論 証 して い る。 (1)銀. 行 の 企 業 価 値 、 格 付 を み る う え で 、 収 益 性 、 成 長 性 は あ ま り重 視 さ れ て お らず 、. 健 全 性(コ. ア と な る 自 己 資 本 比 率)、 リス ク管 理 高 度 化 指 標(り. ス ク管 理 能 力)が. よ. り重 視 され て い る。 ②. 仮 に 、 高 い 収 益 性 や 成 長 性 が 顕 著 に み られ る銀 行 が あ っ た 場 合 、 大 き な リス ク を 取 る こ と に よ り収 益 性 や 成 長 性 が 高 くな って い る可 能 性 が あ る。 当該 銀 行 が こ う した リ ス ク を適 切 に コ ン トロー ル で き る管 理 力 が あ .るの か が.重要 で あ る。. (3)銀. 行 の 企 業 価 値 、 格 付 を み る上 で 、 リス ク管 理 高 度 化 の 度 合 い状 況 を細 か く示 す 指. 標(E2)の. 方 が 、 高 度 化 の 有 無 を示 す 単純 な 指 標(E1)よ. 本 論 文 の 成 果 、 イ ン プ リケ ー シ.ヨ ン は 、 以..ドの3!,で (1)邦. り も高 い 説 明 力 を持 つ 、,. あ.る。. 銀 の 伝 統 的 リ ス.ク管 理 の 失 敗 事 例 、 バ ー ゼ ルHの(3つ0)柱. 」、 高 度 化 の フ レ ー ム. ワ ー ク 等 を 通 じ て 、 リ ス ク管 理 高 度 化 を 促 す 仕 組 み をbAら か に し て い る 。 (2)こ. う し た リ ス ク 管 理 の 高 度 化 が 企 業 醐 値 ・格 付 の 向1.=に 資 す る こ と を 、 客 観 的 か つ. 観 測 可 能 な デ ー タ に よ り実 証 分 析 に よ り 裏 付 け て い 惹, (3)こ. れ に よ り 、 ① 投 資 家 等 に 対 し て は 、 金 融 機 関 の 企 業 価 値 ・格 付 を み る う え で 、 リ ス ク 管 理 高 度 化 指 標 を ひ と つ の 重 要 な 指 標 と して 認 識 し活 用 し て い く こ と が 有 益 で あ る こ と 、 ② 邦 銀 経 営 者 に 対 し て は 、 リ ス ク 管 理 高 度 化 に つ い て 規 制 対 応 と い う受 け 身. の 姿 勢 で は な く、 自 身 の た め に 積 極 的 に 取 り 組 む こ と が 重 要 で あ る こ と 、 を 明 ら か に して い る。. 一242一.

(3) 『U本 の 金 融 機 関 に お け る オ ペ レー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 高 度 化 の 研 究 』. 2.本. 論文の構成. 序論. 第1章. i.リ. 従 来 型 の オ ペ レ ー シ ョナ ル リ.スク 管 理 と そ の 問 題 点. ス ク 分 類 とオ ペ レ ー シ ョナル リス ク の 定 義. 2.伝 統 的 な 事 務 リス ク、 シ ス テ ム リ ス ク 、 法 務 リス ク 2,i事 務 リ ス ク 2.2シ. ス テ ム リス ク. 2.3法. 務 リス ク. 3,従 来 型 の オ ペ レー シ ョナ ル リ ス ク管 理 の 問 題 点 3.ユ 再 発 防 止 が優 先 され 、 将 来 起 こ り う る事 象 へ の対 応 が 後 手 に な る 問 題 点 3,2複. 雑 化 す る法 律 へ の 理 解:不足 と コ ンプ .ライ ア ンス の視 点 欠 如 の 問 題 点. 3.3業. 務 横 断 的 に リス ク 管 理 を行 う発 想 が 欠 如 して い る 問題 点. .. 3.4継 続 的 な リス ク管 理 対 応 と 緊急 時 危 機 対 応 と が整 合 的 で は な い 問 題 点 4,従 来 型 の オ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク管 理 の 問 題 点 と本 論 文 各 章 の 対 応 関 係 4.1定 性 的 管 理.乎法 の 限 界 を踏 ま え た 定 量 的 管 理 手 法 の 有 効 活 用 4.2個 別 管 理 の 限 界 を踏 ま えた 業 務 横 断 的 管 理 の重 要性 4.3継 続 的 な リ ス ク管fix}応 と緊 急 時/e機 対 応 の整 合 性 確 保 (小括 〉. 第2章. オ ペ レ ー シ ョ ナ ル リス ク 管 理 の 失 敗 事 例. 1.融 資 業 務 に お け るオ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク 1.1相 亙 牽 制 機 能 が働 か な い状 況 下 で 起 きる 不 正 融 資 事 件. 1.Lバ. ブル 期 の 融 資 業 務 に お け る牽 制 機 能 欠 如 の 実 態. ユ,3結 果 と して の 背 任 行 為 等 法 令 違 反 に繋 が っ た1追 貸 」 の 実 態 2..市 場 .業務 に お け る オ ペ レー シ ョナ ル リス ク 2.ユ 相 互 牽 制 機 能 が 働 か な い 状 況 下 で 起 き る 不正 取 引 2,2相 3.目. 互 牽 制 機 能 が 働 か な い 状 況 下 で:起き る売 買 手 違 い. 米 に お け るオ ペ レー シ ョナ ル リス ク の 比 較. 4.失 敗 か ら学 ぶ 教 訓 4.1融. 資 業 務 に お け る オ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク管 理 の牽 制 機 能 等 の 重 要性. 一243. 一.

(4) 『日本 の 金 融 機 関 に お け る オ ペ レ ー シ ョ ナ ル りス ク管 理 高 度 化 の 研 究 』. 4.2市. 場 業 務 に お け る オ ペ レ ー一シ ョ ナ ル リ.スク管 理 の 牽 制 機 能 等 の 重 要 性. 4.3コ. ー ポ レ ー トガ バ ナ ン ス の 重 要 性. (小 括 〉. 第3章. オ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 手 法. 1.オ. ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク の 定 義. 2.オ. ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク の 顕 現 化 す る メ カ ニ ズ ム. 2.1事. 件 ・事 故(損. 失 事 象). 2.2事. 件 ・事 故(損. 失 事 象)の. 2.3損. 失(損. 3.オ. 発生要因. 失 事 象 の 結 果). ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク と 信 用 リ ス ク ・市 場 リ ス ク の 相 違 点. 3,1損. 失 事 象 が 複 雑 多岐 に わ た る こ と. 3.2過. 去 に 損 失 が な い か ら と い っ て 今 後 も起 き な い と い う保 証 は な い こ と. 3.3損. 失 事 象 が 特 定 の 部 署 に 限 定 され ず 、 複 数 の 部 署 に 跨 っ て 発 生 す る こ と. 4.計. 量 化 手 法 を 活 用 し た オ ペ レ ー シ ョナ ル.リ.ス ク 管 理.. 4.1ト. ップ ダ ウ ン手 法. 4.2ボ. トム ア ッ プ 手 法. 5,計. 量 化 手 法 を活 用 し た リ ス ク 管 理 の.メ リ ッ ト. 5.1リ 5.2リ.ス. ス ク に 見合 っ た 自己 資 本 保 有 の確 認. 5.3現 6.計. ク マ ネ ジ メ ン トの 優 先 順 位 付 け と 経 営 資 源 の 有 効 活 用 場 に 対 す る リ ス ク コ ン トロ ー一ル の イ ン セ ン テ ィ ブ 付 与. 量 化 手 法 を活 用 し た リス ク削 減 策 の 事 例 研 究. 6.1ト. ップ ダ ウ ン手 法 を採 用 す る金 融 機 関 の 有 効 活 用 法. s.2モ. ン テ カ ル ロ シ ミュ レ ー シ ョ ン に よ るvaR手. 7.オ. 法. ペ レ ー シ ョナ ル リス ク管 理 高 度 化 の 課 題. 7.1リ. ス ク 実 態 に 即 し た 業 務 横 断 的 な オ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 高 度 化. 7.2定. 量 的 管 理 と定 性 的 管 理 の バ ラ ン ス. 7.3計. 量 化 手 法 で カ バ ー で き な い リ ス ク カ テ ゴ リ ー ・分 野 の り ス ク 管 理. (小 括). …一244一.

(5) V日 本 の 金 融 機 関 に お け る オ ペ レー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 高 度 化 のhlfiE. 第4章. 銀 行 監 督 規 制 バ ー ゼ ルRと. 1.バ. リス ク管 理 高 度 化. ー ゼ ル1. ユ.1バ ー ゼ ル 合 意 i.zバ 2.ノ{一. ー ゼ ル1の. 限界. ゼ'ノ レu. 2.1概. 要. 2.2命. 令 ・管 理 型 規 制 か ら動 機 付 け 付 与 型 規 制 ぺ. 2.31..3つ 3,信. の柱」. 用 リス ク、 オ ペ レ ー シ ョナ ル リス クの リス ク管 理 高 度 化. 3.1信. 用 リス ク 管 理 高 度 化. 3.2オ. ペ レー シ ョナ ル リス ク管 理 高 度 化. 4.サ. ブ ブ ラ イ ム ロ ー ン 問 題 と バ ー ゼ ル 合 意.. 4.1サ. ブ プ ラ イ ム ロー ン問 題. 4.2BIS、JointP'orumか 4,3サ. ブ プ ラ イ ム ロ ー ン 問 題 を 反 映 し た バ ー ゼ ルH.の. 第5章COSO/ERMと. 1.日. らの 事 前 警 告 と そ の 限 界 改 善.等. オ ベ レー シ ョナ ル リス ク管 理 の 高度 化. 本 に お け る オ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク に 関 す る 規 制 高 度 化. 1.1世. 界 を 震 憾 させ た 不 正 取 引 事 件 を 端 に 発 し た 流 れ. 1.2不. .止会 計 事 件 に 端 を 発 し た 内 部 統 制 義 務 付 け の 流 れ. 2.米. 国 に お け る オ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク に 関 す る 規 制 高 度 化. 2.1相. 次 ぐ 規 制 と 共 通 す るCOSOフ. 2.2オ. ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 高 度 化 の 流 れ. 3.COSOの. フ レー ム ワ ー ク. 3./経. 緯 ・背 景. 3.2概. 要. 4.COSO/ERMの. フ レーム ワー ク. 4,1目. 的. 4.2構. 成要素. 4.3COSO/ERMの 5.ERMを 5,1個. レ ー.ムワ ー ク. メ リッ ト. 活 川 し たオ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク管 理 の 高 度 化 別 管 理 か ら横 断 的 管 理 へ の 移 行. 一245.

(6) 『日本 の 金 融 機 関 に お け る オ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク 管 理 高 度 化 の 研 究 』. 5.2「 守 り 」 か ら 5.3よ. 「 守 り ・攻 め 」 の バ.ラ ン ス の と れ た リ.スク 管 理 へ の 移 行. り包 括 的 な フ レ ー ム ワ ー ク 構 築 に よ る 効 率 化. (小 括). 第s$バ. ー ゼ ルnの. 「先 進 的 手 法 認 定 要 件Jと. 「リ ス ク 管 理 フ レ ー ム ワ ー ク 」 の 活 用. ユ.オ ペ レ ー シ ョ ナ ル リ ス ク の 粗 利 益 配 分 法 と 先 進 的 手 法 に 関 す る 監 督 当 局 の 認 定 要 件 1.1「 粗 利 益 配 分 手 法 認 定 要 件 」 1.2「 先 進 的 計 測 手 法 認 定 要 件 」 2.オ. ペ レ ー シ ョナ ル リス クの. 「リ ス ク 管 理 フ レ ー ム ワ ー ク 」. 2.1リ. ス ク管 理 の 取 組 方 針 の 留 意 点. 2.2オ. ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 の 実 務 手 順. 3.「 先 進 的 手 法 認 定 要 件 」 の 主 た る 論 点 整 理 と. 「リ ス ク 管 理 フ レ ー ム ワ ー ク 」 と の 関 係. 3.1「 定 性 的 認 定 要 件 」 を ク リ ア ー す る た め の 課 題 3.2「 定 量 的 認 定 要 件 」 を ク リ ア ー す る た め の 課 題 4.サ. ブ プ ラ イ ム ロ ー ン 問 題 を 踏.ま え た 留 意 点.. 4.1一. 部 米 国 商 業 銀 行 の リス ク管 理 の 成 功 事 例. 4,2管. 理 フ レ ー ム ワ ー ク を 活 用 す る 際 の 陥 りや す い 留 意 点. (小3S). 第7章. 1.金. 「リ ス ク管 理 フ レー ム ワ ー ク」 の 業 務 継 続 計 画 へ の 応 用.と海 外 か ら学 ぶ べ き点.. 融 機 関 ・中 央 銀 行 の 決 済 業 務 の 関 係. 1.1.金 融 機 関 の 決 済 業 務 1.2中. 央銀 行の決済業務. 1.3決. 済 業務 の 相 互 依 存 関 係. z.決. 済 シ ス テ ム 安 定 化 の た め の オ ペ レ ー シ ョ ナ ル リ ス ク 管 理 の.重 要 性. 2.1決. 済 シ.ステ ム 参 加 金 融 機 関 の 集 中 化. 2.21Tにf̀f̀う 2.3ボ 3.決. 各種 シ ス テ ム問 の 連 動 の 強 ま り. ー ダ レ ス 化 に 伴 う 各 国 決 済 シ ス テ ム の 相 .r,:依存 の 轟 ま り. 済 シ ス テ ム に 大 き な 影 響 を し・ え た オ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク の 教 訓. 3.1米. 国 の 同 時 多発 テ ロ事 件. 3.2バ. ー ゼ ル 委 か ら の 提.言 と 各 国 の 業 務 継 続 計 画 啓 蒙 活 動. 3.3大. 規 模 な シ ス テ ム障 害. 一246一.

(7) 『口本 の 金 融 機 関 に お け る オ ペ レ ー シ ョナ ル.リス ク 管 理 高 度 化 の 研 究 』. 4.金. 融 機 関 の 業 務 継 続 計 画 に お け る 「リ.スク 管 理 フ レ ー ム ワ ー ク 」 の 提 示. 4.ユ 目 的 ・管 理 方 針 4.2業 5.海. 務 継 続 計 画 のi)ス. ク管 理 ステ ップ. 外 か ら学 ぶ オ ペ レ ー シ ョ ナ ル リ ス ク 管 理 高 度 化 乎 法. 5.1オ. ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 高 度 化 か ら 学 ぶ 点. 5.2業. 務 継 続 計 画 を高 度 化 す る う え で 邦 銀 の 学 ぶ 点. (小 括). 第8.章. 「リス ク管 理 高 度 化 指 標 」 と企 業 価 値 ・格 付 との 関 係 に関 す る実 証 分 析. 1.「 リ ス ク 管 理 高 度 化 指 標 」 の 考 え 方 1,1バ. ー ゼ ルnの. 1.2高. 度 化 と企 業 価 値 、 格 付 との 関 係 に 関 す る考 え方. 2.企. 業 価 値 ・格 付 の 分 析 対 象. 2.1企. 業価値. 2.2格. 付. 3.企. 高度化 手法. 業価値 、格付 の説明変 数. s.1「. リスク 管 理 高 度 化 指 標 」. 3.2定. 量 的指標. 4.実. 証 結果. 4,/「. リ ス ク 管 理 高 度 化 指 標 」 と 企 業 価 値 と の 関 係.. 4.2「. リス ク管 理 高 度 化 指 標 」 と格 付 との 関 係. 5.イ. ンプ リケーシ ョン. 5ユ. 収 益 性 ・成 長 性 指 標 の 背 景 に あ る リ ス ク へ の 備 え と リ ス ク 管 理 力 の 重 要 性. 5.2リ. ス ク 特 性 に 応 じ た リ ス ク 管 理 高 度 化 と 市 場 規 律 の 重 要1生. 5.3商. 業 銀 行 を 中 心 と し た バ ー ゼ ルHの. 5.4リ. ス ク 管 理 高 度 化 と イ ン タ ン ジ ブ ル ア セ ッ トと し た.企業 価 値 研 究 の 重 要 性. 投 資銀行等へ の拡張. (小 括). 結語. 参考 文献. 統計 資料. 247….

(8) 『Aの. 金 融 機 関 に お け る オ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 高 度 化 の 研 究 』. II本. 論 文 の概 要. 本 論 文 の概 要 は 、 以 下 の 通 りで あ る。. (1;は. じ め に 、 従 来 型 オ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 の 限.界、 高 度 化 の 必 要 性 を 論 じ て い る 。. 第1章. 従 来 型 の オ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク管 理 とそ の 問 題 点. オ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク と は 、 不1L事 件 、売 買 手 違 い 、 シ ス テ ム ダ ウ ン、 法 令違 反 等 多 岐 に わ た る事 象 か ら生 じる オ ペ レ ー シ ョン等 に 関 連 した損 失 の 可 能 性 で あ る。従 来 は 、 事 務 リス ク、 シ ス テ ム リ ス ク、 法 務 リス ク等 サ ブ リス ク カ テ ゴ リ ー別 に個 別 に 管 理 され て き た。 従 来 の オ ペ レー シ ョナ ル リス ク管 理 で は、 ① 将 来 起 こ り う る損 失 事 象 へ の 対 応 が 後 手 に な る 、② 業 務 横 断 的 に リス ク管 理 を行 う.発想 が 欠 如 して い る(例. えば 、 複 数 の. 部 署 、 複 数 の リ ス ク に 跨 る事 件 ・事 故 に 十 分 に対 応 で きな い 、 業 務 部 署 に お け る 「 管理 の た め の 管 理 を 行 う」〉、 ③ 緊 急 時 危 機 対 応 と継 続 的 な リ ス ク 管 理 対 応 が 整 合 的 で な い、 とい う限 界 が あ る こ と を 明 らか に して い る。 第2.章. オペ レ ー シ ョナル リス ク管 理 の失 敗 事 例. 融 資 業 務 、 市 場 取 引 業 務 に 関 す る これ まで の オ ペ レ..一 シ ョナ ル リス ク管 理 の 失 敗 事例 を分 析 し、 相 互 牽 制 機 能 の 重 要 性 を述 べ て い る、,過去 に 起 きた 不 正 融 資 事 件 は 、 牽 制機 能 の 欠 如 とい う プ ロ セ ス ・シ ス テ ム の 不備 、 お よ び 、 不 正 事 件 を起 こす 役 職 員 の 資 質 等 人0)問 題 で あ る。 また 、 市場 業 務 に お け る 不 正取 引 や9G買 手 違 い の ミス に よ る巨額 の 損 失 事 件 か ら も、 チ ェ ック ・ア ン ド ・バ ラ ンス の重 要 性 を示 唆 して い る。 融 資 ・市場 業 務 の リス クの 特 徴 点 は 、 預金 業 務 に比 べ 比 較 的大[1の 取 引 に 関 連 す る 業 務 の た め 、 内部 プ ロ セ ス、 シ ス テ ム の 不 備 に よ る原 因 か ら損 失 が 発 生 す る と、 損 失 金 額 が 大 口 に な る可 能 性 が あ る こ と を明 らか に して い る.. (2)次. に 、 規 制 、 海 外 動 向 分 析 と オ ペ レ ー シ ョ ナ ル リ.スク 管 理 高 度 化 の フ レ ー ム ワ ー ク を. 提 示 して い る。. 第3章. オ ペ レ ー シ ョ ナ ル リ.スク 管 理 手 法 金 融 機 関 で は 、 事 務 リ.スク 、 シ.ステ ム リ ス ク 、 法 務 リ ス ク と し て 個 別 に 管 理 さ れ た が 、. バ ー ゼ ルnと. い う 国 際 的 な 金 融 規 制 を 契 機 に オ ペ レ ー シ.ヨナ ル リ ス ク と し て 、 定 量 的 管. 理 手 法 を 有 効 活 川 し、 包 括 的 に 管 理 さ れ る こ と に な っ た.本. 章 で は、 まず 、 オ ペ レー シ. ョ ナ ル リ.スク の 顕 現 化 す る メ カ ニ ズ ム を 説 明 し て い る ほ か 、 市 場 リ ス ク 、 信 用 リ ス ク の. 248一.

(9) 『日 本 のV融. 機 関 に お け る オ ペ レ ー一シ ョナ ル リ ス ク管 理 高 度 化 の 研 究.…1. 柑 違 点 を 分析 して い る。 次 に リ ス クの 計 量 化 手 法 と と も に、 従 来 型 の 定 性 的 管 理 を計 量 結 果 等 定 量 的 管 理 で 補 完 す る3つ の メ リ ッ トを 明 らか に して い る 。 最 後 に 、 トップ ダ ウ ン手 法 、 ボ .トム ア ップ 手 法 につ い て 、 定 性 的 管 理 を 補 完 す る定 量 的 管 理 の 活 用 方 法 の 事 例 研 究 を行 っ て い る。 第4.章. 銀 行 監 督 規 制 バ ー ゼ ルIIと. リ ス ク管 理 高 度 化. リ ス ク 管 理 高 度 化 と は 、 リ ス ク の 損 失 事 象 を 適 切 に 把 握 し て 、 そ の 原1大1を分 析 す る と と も に 、 優 先 順 位 を つ け て 的 確 に コ ン ト ロ ー ル す る ほ か 、 リ ス ク に .見合 っ た 自 己 資 本 を 保 有 し て 経 営 の 健 全 性 を 強 化 す る こ と で あ る 。 バ ー ゼ ルnで ク ・信 用 リス ク 計 測 手 法 に は3つ. は 、 オ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス. の 選 択 肢 が あ り 、 一..一 定 の 管 理 基 準 を満 たす こ と に よ り、. 高 度 な 手 法 に 移 行 す る こ と が で き る こ と を 整 理 し、 高 度 化 の 意 義 を 論 じ て い る 。 な お 、 本 稿 で は、 発展 途 上 に あ る オ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク 管 理 高 度 化 が 中 心 で あ る。 議 論 の 進 ん だ 信 用 リス ク管 理 高 度 化 につ い て は、 紙 面 の 制 約 か ら参 考 文 献 を示 す に 留 め て い る。 ま た 、 バ ー ゼ ルIIで. は 、3つ. の 柱 を 通 じて 、 銀 行 経 営 者 の リス ク管 理 高 度 化 を促 して. い る こ と を 明 らか に して い る。 す な わ ち 、 最 低 限 の 臼 己 資 本 比 率 を満 た す 必 要 が あ る (第. の 柱)。 そ れ を ク リア ー す る と 、 銀 行 自 身 が リ ス ク の 特 性 に 応 じ て 、 ど の 程 度 の リ. ス ク管 理 高 度 化 を行 え ば よ い か に つ い て 、 適 切 な経 営 判 断 を行 え ば 、 それ が 尊 重 され る 仕 組 み と な っ て い る(第. 二 の 柱 〉。 ま た 、 銀 行 がstnし. て い る リ ス.ク管 理 手 法 の 情 報 は 、. 市場 開 示 を通 じて 公 開 され 、格 付 会 社 、投 資家 等 が そ の 妥 当性 を評 価 す る とい う意 味 で 、 市 場 規 律 が 働 く仕 組 み と な っ て い る(第 第5章COSO/ERMと オ ペ レ ー シ3ナ. 三 の 柱)。. オ ペ レ ー シ ョナ ル リ.スク 管 理 の 高 度 化 ル リ ス ク 管 理 の ケ ー ス ス タ デ ィ と しz,COSO/ERMの. ー シ ョ ナ ル リ ス ク 管 理 の 高 度 化 の 流 れ を 分 析 し てUる. 。1992年. 動 向 とオペ レ 、COSOで. は 、1980年. 代 の 米 国 に お け る不 正 会 計 事 件 を教 訓 に 、 財 務 報 告 の 信 頼 性 、 法 令 遵 守 を 中 心 と した 内 部 続 制 の フ レ ー ム ワ ー ク が 導 入 きれ た 。 金 融 庁.金 融 検 査 マ ニ ュ ア ル に も こ う した 考 え 方 .が反 映 さ れ て い る 。 そ の 後 、'LOO4年. 秋 、 内 部 統IIIを 進 化 さ せ 、 業 務 の 効 率 性 、 新 規 に. 追 加 さ れ た 戦 略 の 実 現 を 包 括 し たCOSO/ERM(統 C(}tiO.COSO/ERMの. 合 リ ス ク管 理 〉 が 導 人 さ れ た 。. 高 度 化 の 流 れ は 目本 で は 会 社 法 、 金 融 商 品 取 引 法 に も 反 映 さ れ. て い る 、 と 論 じ て い る 、, 第6章. バ ー ゼ ル 且 の 「先 進 的 手 法 認 定 要 件 」 と 「 リ ス.ク管 理 フ レ ー ム ワ ー ク 」の 活 用 先 進 的 欧米 金 融 機 関 等 との 議 論 を踏 ま え、 り ス ク管 理 高 度 化 に つ い て、 著 者 が 独 自 に. 構 築 し た ひ と つ σ)フ レ ー ム ワ ー ク を 提 示 し て い る.同. フ レ ー ム ワ ー ク で は 、 第...・ に、損. 失 事 象 の 洗 い 出 し、 第 二 に 、 損 失 事 象 の 背 景 と 原 因 分 析.第..三 に 、 リ ス ク 管 理 の 優 先 順 4,i4fけ.、 第 四 に リ ス ク コ ン トロ ー ル 策 、 第.五 に 、 キ ャ ピ タル マ ネ ジ メ ン トの 手 順 、 を提 示 し、 具 体 的 に 分 析 す る 。 前 提 条 件 の 検 証 、 チ ェ ッ ク1ア. 一249一. ン ド ・バ ラ ン ス を 通 じ て 、 大.

(10) 『日 本 の 金 融機 関 に お け る オ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 高 度 化 の 研 究 」. きな 環 境 変 化 に も的 確 に 対 応 で き る 、 持 続 可 能 な リス ク管 理 高 度 化 の 在 り方 を検 討 して い る。 な お 、 一 部 米 国 商 業 銀 行 で は、 グ ラ ム リー チ ブ ラ イ リーYに よ る規 制 緩 和 に よ り投 資 銀 行 業 務 に注 力 を した もの の 、 リ.スク管 理 を適 切 に行 う こ と に よ り、 あ ま り大 きな 影 響 を受 け なか っ た 。 リス ク管 理 フ レ ー ム ワ ー ク を 用 い て 、 な ぜ 影 響 を あ ま り受 け な か っ た の か を分 析 して い る ほ か、 今[Jの サ ブ プ ラ イ ム ロ ー ン問 題 を踏 ま え、 リス ク管 理 フ レ ー ム ワ ー ク を活 用 して い く際 の 陥 りや す い 留 意 点 ・問 題 点 を 分析 して い る。 第7章. 「リス ク管 理 フ レー ム ワ ー ク 」の業 務 継 続 計 画 へ の 応 用 と海 外 か ら学 ぶ べ き点. 業 務 継 続 計 画 等 に よ り、 オ ベ レ 」 シ ョナ ル リス ク を適 切 に コ ン トロ ール す る こ と が 大 き な課 題 と な っ て い る。 こ れ まで 、 金 融 機 関 が 日常 行 っ て い る予 防 的 な オ ベ レ ー シ ョナ ル リス ク管 理 と 事 後 的 な業 務 継 続 計 画 が個 別 に 実 施 され て お り、 連 携 を強 化 して 効 率 的 に 実 施 す る余 地 が あ る。 そ こ で 、 まず 、.金融機 関 の業 務 継 続 計 画 の 重 要 性 を検 討 して い る。 次 に 、 平 時 に 行 うオ ペ レー シ ョナ ル リス ク 管 理 フ レ ー ム ワ ー ク を業 務継 続 計 画 に応 用 した 独 自の 管 理 フ レ ー ム ワ ー ク を提 示 して い る。 ま た、 邦 銀 の 競 争 力 を 高 め て い く観 点 か ら、海 外 の 先 進 的 事例 を基 に学 ぶ べ き.点を整 理 し、 分 析 して い る。. (3)さ. ら に 、 リ ス ク管 理 高 度 化 と企 業 価 値 、 外 部 格 付 の 実 証 分 析 を行 って い る 。. 第8章. 「リス ク管 理 高 度 化 指 標 」 と.企業 価 値 」格 付 との 関 係 に関 す る実 証 分析. 邦 銀 が 採 用 して い る計 量 化 手 法 の 段 階 を リス ク管 理 高 度 化 指 標 と い う説 明 変 数 の1つ と し.て捉 え 、 バ ー ゼ ルHが. 本 格 的 に導 人 され た2〔)08年3月.決 算 デ ー タ を用 い て 実 証 分. 析 を行 っ て い る。 全 国 銀 行 の 企 業 価 値 、 格 付 を み る う え で 、 収 益 性 、 成 長 性 は あ ま り重 視 さ れ て お らず 、 健 全 性(コ. ア とな る 自 己 資 奉 比 率 〉、 リス ク 管 理 高 度 化 指 標(リ. スク. 管 理 能 力 〉 が よ り重 視 され て い る こ と を、 観 測 可 能 で か つ 客 観 的 デ ー タか ら、 初 め て 裏 付 け て い る。 ま た、 リーマ ンシ ョ ッ クに よ り、 邦 銀 で も世.界的 金 融 危 機 の影 響 を受 け て い る。 そ こ で 、 念 の た め 、̀LOO5.年3月 決 算 デ ー タ も 用 い て 実 証 分 析 を行 っ た ほ か 、 信 用 リス ク ・オ ペ レ ー シ ョナ ル リ.スクに 「トレ ー デ ィ ン グ勘 定 の 市場 リス ク」 も考 慮 した リ.スク 管 理 の 高 度 化 指:標と企 業 価 値 ・格 付 に 関 す る実 証 分析 も行 っ た が、 リ.スク管 理 高 度 化 が 企tai値. ・格 付 に 重:要な 影 響 を及 ぼ して い る こ と に は 変 わ り は な い 、 とい う こ と. を導 い て い る。 今 後 、 投 資 家 等 は 、 金 融 機 関0)企 業 価 値1格. 付 をみ る うえ.で、 本 稿 で 説 明 した 「リス. ク管 理.高度 化 指 標 」 をひ とつ の重 要 な 指 標 と して 認 識 し、 活 用 して い くこ と が有 益 で あ る。 ま た 、 邦 銀 経 営 者 は 、 り.スク 管 理 高 度 化 に つ い て 、 規 制 対 応 とい う受 け 身 の 姿 勢 で は な く、経 営 者 自身 の た め に 積 極 的 に取 り組 む こ と が重 要 で あ る、 と結 論 して い る。. 一250一.

(11) CIJ本 の 金 融 機 関 に お け る オ ペ レ.一シ ョナ ル リス ク管 理 高 度 化 の 研 究 』. 皿. 審査結果の要 旨. 本 論 文 の 審 査 結 果 は 、 以.ドの 通 りで あ る。. 1.本. (1)リ. 論文 の 長 所. ー マ ン シ ョ.ック に 象 徴 され る ア メ リカ 発 の 金 融 危 機 以 降 、 この よ う な事 態 の 再 発 防. 止 の た め 金 融 規 制 の 枠 組 み を今 一 度 見 直 す 動 きが 世 界 的 に 見 られ る。 バ ー ゼ ル 銀 行 監 督 委 員 会 に よ る リス ク管 理 体 制 の 強 化 も、 そ の 重 要 な要 素 と して 検 討 対 象 に な る こ と は 必 至 で あ る。 本 論 文 は 、 既 に 導 入 され て い るバ ー ゼ ルnに. お い て 世 界 の金 融 機 関 が そ の取. り扱 い に最 も苦 慮 して い るオ ペ レ ー シ ョナル リ ス ク に 関 し包 括 的 な研 究 に取 り組 ん だ も の で あ るが 、 そ の 成 果 は 今 後 の規 制 見 直 し論 議 に大 き.く寄 与 す る もの と思 わ れ る。. ②. オ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク管 理 は、 既 に 長 年 の 取 扱 い 実 績 を有 す る信 用 リス ク や 市場 リ ス ク と異 な り、 そ れ が ど の よ うな 内容 を有 す る もの で あ るの か に つ い て す ら必 ず し も関 係 者 の 見 解 が 一致 し て い る わ け で は な い 。 ま して や そ の 有 効 な 管 理 手 法 につ い て は 、 各 金 融 機 関 が そ れ ぞ れ 模 索 しつ つ あ る状 況 に あ る。 本.論文 は 、 先 行 研 究 が ほ と ん ど存 在 し な い この 分 野 に果 敢 に取 り組 み 、 本 問 題 の 体 系 化 に.....定 の成 果 を挙 げ た う え 、 さ ら に い ま だ.豊富 とは い え な い デ ー タ を駆 使 して 実 証 研 究 に取 り組 ん で い る こ と は、 こ の 分 野 の 研 究 の 基 礎 を 固 め る う えで 大 .きく貢 献 す る もの と思 わ れ る 。. (3)論. 文 提 出 者 は 、 日本 銀 行 、 国 際 通 貨 基 金 、 シ カ ゴ連 銀 、 バ ー ゼ ル 銀 行 監 督 委 員 会 に お. い て 、 本 問 題 に 関 す る極 め て豊 富 な実 務 経 験 及 び 関 係 者 との 国 際 的 論 議 の 経 験 を 有 して い る。 本 論 文 は、 理 論 的 手法 に よ っ て 研 究 を 深 め る に 止 ま らず.、...nLの経 験 ・実 績 に 基 づ く.知見 を 議 論 の 展 開 に 縦 横 に 駆 使 し、 ま た 、 それ ら を理 論 的 に構 築 し た研 究 成 果 の 検 証 に 活 用 して い る。 こ の よ うな 研 究 手 法 は、 論 文 提 出 者 に して は じめ て な し う る こ と で あ る と思 わ れ る。. (4).本 論 文 で は、 オ ペ レー シ ョナ ル リ ス ク管 理 の 手 法 を把 握 す る た め の 実 践 的枠 組 み と し て 、 論.文提 出 者 が 海 外 の 先 進 的 金 融 機 関 ・当 局 と の 議 論 を通 じ て 考 案 され た 「リス ク管 理 フ レ ー ム ワ ー ク 」を提 示 して い る。 これ は わ が 国 で は初 め て の 試 み で あ り、 各 金 融 機 関 が こ れ をベ ー ス に そ れ ぞ れ オ ペ レ ー シ ョナ ル リス クU‑1の. 枠 組 み を形 成 す る こ と に よ. り、 わ が 国 の リス ク管 理 水 準 は 大 き く向 上 す る もの と期 待 され る。. 一251一.

(12) r〕 本 の 金 融 機 関 に お け る オ ペ レ ー シ ョナ ル リ.スク管 理 高 度 化 の 研 究 』. 2.本. 論文の短所. (1)オ. ペ レ ー シ ョ ナ ル リ ス ク の 概 念 は 必 ず し も 確 定 し て い る と は.LJえ ず 、 し た が っ て 学 問. 的 研 究 対 象 と して や や捉 えが た い と こ ろ が あ る 、 、本 論 文 も、 この 研 究 対 象 の 全 貌 を 明 確 に 捉 え た...F.で 研 究 に 取 り 組 ん で い る と は 言 い が た い 。 こ の こ と か ら、 本 論 文 の 構 成 に は い ま だ 必 ず し も堅 固 で あ る と は い え な い 面 も 見 う け られ る 。. (2>本. 論 文 は 豊 富 な 実 務 経 験 を踏 ま え て い る だ け に 、 あ る 意 味 で は 地 にxを つ け た極 め て. 堅 実 な 議 論 が 進 め られ て い る と言 え るbし か し他 方 に お い て そ の こ とは 、 実 態 の 解 明 に 関 心 が 集 ま り理 論 的 な詰 め の 深.さが物 足 りな い との 見方 に もつ な が る。 た だ し、 こ の こ とは本 問 題 に関 す る 先 行 研 究 が い ま だ 乏 しい 事情 に もよ る もの とい え よ う。. (3)サ. ブ プ ラ イ ム 問 題 を契 機 とす る ア メ リカ 発 の 金 融 危 機 は 、 オ ペ レ ー シ ョナ ル リス ク管. 理 と極 め て 密 接 な 関 係 を 有 して い た と思 わ れ 、 本 研 究 に と って は極 め て 重 要 な ケ ー ス .ス タデ ィの 対 象 で あ る と い え る。 僻 究 と事 実 の 進 行 に 時 間 的 な ズ レ が あ っ た と は い え 、 本 論 文 で は必 ず し も この 問 題 を.卜分 に研 究 の 対 象 と して い る とは い え な い。. (4)今. 回 の金 融 危 機 の 経 験 を も踏 ま え る と、 オ ペ レ「 シ ョナ ル リ ス ク管 理 を市 場 で 評 価 す. る シ ス テ ム に委 ね る だ け で は 対 処 で き な い こ とが 顕 在 化 した。 ま た、 本 研 究 は 預.金取 扱 い 金 融 機 関 を対 象 に して い る が、 保 険 ・証 券 を.含む 隣 接 業.界との 関係 も...・ 層 深 く検 討 す る 必 要 が 出 て い る。 オ ペ レー シ ョナ ル リス ク管 理 高 度 化 の た め に は、 よ り広 く これ らの 課 題 に取 り組 む必 要 が あ るの で は な い か.. 3.結. 論. 木 論 文 に は 上 記 の よ うな 短 所 も 見 られ る が 、 それ らは 先 行 研 究 が 乏.しく スヶ 一 ル の 大 き な 問 題 に取 り組 ん だ場 合 、 しば しば生 じ る も の で あ り、 む しろ 今 後 の 研 究 課 題 と して 期 待 す べ きで あ ろ3,こ. れ らの短 所 は 、 本 論 文 の 長 所 と比 較 す る と き決 して 学 位 申請 論 文 と して の 価. 値 を損 な う もの で は な く、.むしろ 本 論 文 が 今 後 重 要 な.先駆 的研 究 と な る 可能 性 を意 昧 して い る とuえ. るで あ ろ う。 ア メ リ.力発 の 金 融 危 機 との 関 連 は、 ま さに 本 研 究 者 が 今 後 取 り組 む. べ き重 要 な 研 究 素材 と して 残 され て い る が 、 同 時 に 、 本 論 文 は そ の よ う な テ ー マ が 今 後 各 方 錘 で 検 討 され て い く う えで の.・つ の フ レ ー ム ワ ー ク を提 供 した もの と評 価 す る こ と も可 能 で あ る。 本 論 文提 出 者 ・樋 渡 淳 一 二は 、1980年3月. に..'橋大 学 を 卒業 し、 同年4月. 25̀L一. に 日本 銀 行 に 入 行.

(13) 『日 本 の 金 融 機 関 に お け る オ ペ レ ー シ ョナ ル リ ス ク 管 理 高 度 化 の 研 究 「. した,そ の 後 、1986年 米 国 ノー ス ウ エ ス タ ン大 学 に お い て 修 士;;を 取 得 し、1988〜91年 国 際 通 貨 基 金 エ コ ノ ミス ト、1996年. 米 国FRB派. 遣 、2000年 及 び2003年. 監 督 委 員 会 タ ス ク フ ォ ー ス メ ンバ ー 、2001年 及 び2002年. 米 国 シ カ ゴ連 銀 派 遣 な ど、 本 研. 究 に 関 連 す る豊 富 な 国 際 経 験 を有 して い る。 ま た 、2{}U4年 か ら2006年 大 学 院(専 任)客. に か け て は広 島 大 学. 員 教 授 と して 教 育 ・研 究 にL.tiたり、 現 在 は 日本 銀 行 決 済 機 構 局 企 画 役 を 務. め て い る 。2007年4月. に早 稲 田大 学 大 学 院 商 学 研 究 科 博士 後 期 課 程 に進 み 、 以 来 今 口 まで の. 間 、 日本 証 券 学 会 、 日本 価 値 創 造F,RM'会 研 究 科 紀 要(2編. バ ー ゼル銀 行. に お い て研 究 発 表 を す る ほ か 、 早 稲 田 大 学 商 学. 〉、 埼 玉 大 学 経 済 学 会社 会 科 学 論 集 、[本. ア ナ リス ト協 会 機 関 誌 に 査 読 付 論. 文 を 発表 し、 また 、 分 担 執 筆 の 共 著 書 を2冊 刊 行 して い る。 本 論 文 は 、 これ ま で の研 究 成 果 を ま とめ た もの で あ る が、 今 後 、 そ れ を踏 ま え て 学 問 的 な 研 鑛 を一 層 深 め る こ とに よ り、 更 な る学 問 的 な飛 躍 が 期 待 され る。 以 上 の 審 査 結 果 に基 づ き、 本 論 文 提 出 者 ・樋 渡 淳 二 は 「博 士(商 学 〉 早 稲 田大 学 」の 学 位 を受 け る に 十 分 な 資格 が あ る と認 め る もの で あ る。. LO10年2月17[. 審査 員 (主査).早稲 田大学教授 早稲田大学教授. 博士(学. 術)早 稲 田 大 学. 西村.吉 正 江澤. 雅彦. 早稲田大学教授. 谷川. 寧彦. 多摩大学教授. 宇佐美. 博 士(商 学 〉 早 稲 田 大 学. 一253. 洋.

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