• 検索結果がありません。

カオリン粘土の残留強さ特性

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "カオリン粘土の残留強さ特性 "

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

表 1 試料の物理特性

試料名 ρs (g/cm3) wL (%) wp (%) Ip Fclay (%) カオリン 2.63 78.9 41.4 37.5 90.2

表 2 試験ケース

Pc(kPa) w0(%) σc(kPa) σN(kPa) (min) δ(mm/min) τp(kPa) τr(kPa)

170 61.51 196 196 60 0.02 92.9 32.0

170 62.51 196 196 60 0.2 102.5 46.8

170 62.13 196 196 60 2 95.1 39.5

170 60.83 196 196 60 20 60.5 51.0

255 60.92 294 294 60 0.02 129.7 44.8

340 61.51 392 392 60 0.02 184.7 85.6

0 9 0 18 0 27 0 36 0 45 0

0 5 0 10 0 15 0 20 0

0 9 0 18 0 27 0 36 0 45 0

0. 5 1. 0 1. 5

せん断変位角 θ (deg)

τ(kPa) :σN= 196 kPa

:σN= 294 kPa

:σN= 392 kPa カオリンδ= 0.02 m m /m in

σN/σN0

図 1 せん断応力-せん断変位角の関係

0 10 0 20 0 30 0 40 0 50 0

0 5 0 10 0 15 0 20 0 25 0

垂直応力 σN (kP a)

 τ (kPa)

φp= 24.8°

φr= 8 .5° cp= cr= 0 kP a

ピーク強度線

残留強度線 カオリン δ= 0. 02m m /m in

図 2 ピークおよび残留状態強度線

カオリン粘土の残留強さ特性

山口大学大学院 学生会員 ○井上 優朋 山口大学大学院 正会員 鈴木 素之 山口大学大学院 学生会員 山本 拓矢

1.はじめに

長期にわたり継続的に活動する地すべり地にお いては,すべり面のせん断強さはすべり面から離 れた部分のせん断強さよりもかなり小さい.この ような地すべり地は掘削や盛土,降雨等の外的条 件の小さな変化によっても大規模な崩壊に至る.

したがって,地すべり地の安定性を評価する場合 には,すべり面のせん断強度さを適切に評価する ことが重要である.一方,土のせん断試験におい ては,一般的に,せん断応力はせん断変位が非常 に大きくなると,最大せん断応力から低下した究 極的な定常応力状態に達する.この時のせん断応 力を残留強さといい,地すべり地のせん断強さを 評価する指標とされる1), 2).本研究では,カオリ ン粘土に対して,圧密定圧定速リングせん断試験 を実施し,双曲線近似を用いる方法3)で残留強度を 決定し,残留強さに及ぼす垂直応力とせん断速度 の影響について検討した.

2.試験方法

本研究で用いた試料はカオリンである.試料の 物理的性質を表 1 に示す.試料は,含水比が液性 限界の 2 倍となるように純水を加えて練り返し,

予圧密法により作成した.供試体は予圧密試料か

ら内径6cm,外径10cm,高さ2cmの環状に切り出

した.供試体をせん断箱に設置し,所定の垂直応 力σcで60分間圧密した.圧密終了後,直ちに定圧 条件でせん断を開始した.表 2 に試験ケースと結 果を示す.垂直応力 σN=196 としてせん断速度を 0.02,0.2,2,20mm/minの4 パターンと,せん断 速度 0.02mm/min として垂直応力 σN=196,294,

392kPaの3パターンとして計6ケースのせん断試

験を行った.

キーワード カオリン,残留強さ,リングせん断試験

連絡先 〒755-8611 宇部市常盤台2丁目161号 山口大学理工学研究科 鈴木素之 Tel 0836-85-9303

Ⅲ-23 土木学会中国支部第67回研究発表会(平成27年度)

― 203 ―

(2)

0 9 0 18 0 27 0 36 0 45 0 0

5 0 10 0 15 0 20 0

せん断変位角 θ (de g)

せん断応力 τ (kPa) カオリン σN= 196 kPa ━:0.02m m /m i n

━:0.2m m /m in

━:2m m / m in

━:20m m / m in

図 3 せん断応力-せん断変位角の関係

0.001 0.01 0.1 1 1 0 10 0

0.0 0 0.2 5 0.5 0 0.7 5 1.0 0

せん断変位角速度 δ ・ (m m / m in)

応力比 τ/σ

●:ピーク

●:残留状態 カオリンσN= 196kP a

図 4 ピークおよび残留状態の応力比-せん断速度 3.試験結果

図 1にσNが異なる場合のせん断応力τとせん断 変位角θの関係を示す.ここでθ=90°はせん断変位 δ=62.8mmに相当する.τ~θの関係はσNが大きいほ ど上位にくることがわかる.また,下図には周面摩 擦の発生に伴うせん断中のσNの変化率(σN0:せん断 初期の垂直応力)を示している.σNN0はほぼ一定 であるので,せん断中はほぼ定圧条件に保たれてい ることがわかる.

図 2 にピークおよび残留状態強度線を示す.縦 軸にτ,横軸に σNをとり,赤点はピーク強さ,緑 点は残留強さとした.残留強さは最大応力比後の応 力比とせん断変位角の関係に双曲線近似を適用し,

その漸近線として決定した.これらの実測値に対し て近似直線を引いたものがピーク強度線および残 留強度線である.cp = cr =0kPaと仮定すると,ピー ク時の内部摩擦角はφp=24.8°,残留状態の内部摩擦 角はφr=8.5°となった.

図 3にせん断速度が異なる場合のτθの関係を 示す.せん断速度は0.02mm/min~20mm/minの範囲 で4通りに変化させた.τはいずれにおいてもせん 断開始直後でピーク値をとっている.せん断速度が

0.02,0.2mm/minの場合,θ=90°以降でτは残留状態となっている.せん断速度が2mm/minの場合,θ=45°以降,

せん断速度が20mm/minの場合は,θ=30°以降でτは残留状態となっていることがわかる.

図 4 にカオリンのピークおよび残留状態の応力比に及ぼすせん断速度の影響を検討した図を示す.縦軸に 応力比,横軸にせん断変位速度をとっている.ピーク時の応力比は 0.02,0.2mm/min のときのせん断速度の変化 に対していくぶん増加し,2mm/min 以上で著しく減少している.これはせん断速度の増加によって過剰間隙水 圧が発生し,その結果有効垂直応力が減少したためと考えられる.一方,その領域において残留状態の応力比 は,せん断変位速度が増加するにつれて増加する傾向が確認された.

4.まとめ

本研究から得られた結果を以下にまとめる.

(1) せん断応力-せん断変位関係は垂直応力の影響を受ける.

(2) ピーク時および残留状態のみかけの粘着力をゼロとすると,ピーク時の内部摩擦角はφp=24.8°,残留状態 内部摩擦角はφr=8.5°となった.

(3) 有効垂直応力が低下しているせん断速度領域で残留状態の応力比はせん断速度の増加に伴って増加する 傾向がある.

参考文献

1) Skempton, A.W.: Long-term stability of clay slopes, Geotechnique, Vol.14, No.2, pp.77-102, 1964

2) Skempton, A.W.: Residual strength of clays in landslides, folded strata and the laboratory, Geotechnique, Vol.35,

No.1, pp. 3-18,1985.

3) 鈴木素之,梅崎健夫,川上浩:リングせん断試験における粘土の残留強度とせん断変位の関係,土木学会論 文集,No.575/Ⅲ-40,pp.141-158.1997.

― 204 ―

参照

関連したドキュメント

 また,土はせん断帯またはすべり面を生じて破壊することが多い.土の強度理論と

そ して,もう1 つの作成方法は,鉄板や平らな木片 の上に粘土をおき,‑ らで伸ばしてある程度の厚 さに なった ら,カ ッターなどで切

従来,不撹乱試料が受 けた時間効果を室内で再現す る場合,化学的添加物 を混合す る方法 が用 い られて きた.嘉門 ・長尾 8) 及 び嘉門 ら 9) は, カオ リン粘土 にセ メン

The former Kaya town hall in Yosano-cho was built in 1929. Seismic reinforcement and repairs are necessary to make use of this building in the future. Therefore, to clarify

  

 本報告は,これまでの成果3)4)に基づき,強度異 方性をせん断低抗角φ

 第二のグループは,通常の三軸試験のセル内に新た

5 関わる情報管理システムの開発におけ 具体的な MIS の開発課題を以下に示す。 M