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軸力比の影響を考慮した鋼製橋脚の弾塑性挙動に関する解析的検討

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Academic year: 2022

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(1)I-A279. 軸力比の影響を考慮した鋼製橋脚の弾塑性挙動に関する解析的検討 阪神高速道路公団 正会員 秦 健作. 阪神高速道路公団 正会員 足立幸郎. ㈱ニュージェック 正会員 陵城成樹. ㈱ニュージェック 正会員 内田 諭 京都大学大学院 フェロー 渡邊英一. 1. はじめに 800. 神淡路大震災以前より数多く行われてきた。しかし、. (c)設 計 パ ラ メ ー タ. P. それらの多くは軸力変動が少ない単柱式の鋼製橋脚に. SM490Y R Rf 0.39 R Rw 0.39 Rl 0.50 γ/γ* 1.00 σc /σY 0.092 λ 0.53 P 1285KN. H 580. ついての耐荷力、および変形性能を対象としている。 本研究では、矩形断面を有する鋼製橋脚の耐震性能に. た解析結果とを比較し、簡易解析モデルの適用性と終. 荷重載荷方向 9. 位解析による解析結果、および簡易解析モデルを用い. 5 ,7 00. 6 ,0 0 0. 験結果、汎用コード ABAQUS を用いた弾塑性有限変. 8 ×64 0 =5, 1 20. 及ぼす軸力変動の影響を明らかにするために既存の実. 9 70 0. 解析対象は、実験供試体 H81)である。解析に用いた. 9. 2. 弾塑性有限変位解析と実験との比較. 68. 160. 局ひずみεu について検討を行った。 16 0 800. 9. 8 16. 鋼製橋脚の耐震設計法に関する研究については、阪. 9. 要素は3次元シェル要素である(図-1)。解析は補剛板 (a)側面図. の残留応力を考慮した場合 2)と無視した場合の2ケー スについて解析をおこなった。また、解析における荷. 図-1 -0.3σy. 重載荷方法は単調載荷とした。. +σy. 図-2 に解析結果と実験結果とを比較して示す。図 中の□実線は実験結果を示し、一点鎖線は簡易モデル. +σy. による解析結果(CASE.1)を示している。また、△破線は. 対象とした鋼製橋脚(寸法:mm) h r /h=0.83. -. +. -0.3σy. bc /b=0.77. -. + +. -0.2σy -. b -0.3σy. (CASE.2)を示し、■実線は残留応力を考慮した弾塑性有. 板パネル間. 場合は、実験から得られた変形性能を若干小さく評価 していることがわかる。一方、水平耐力については両 者の差は少なく実験値とよく一致している。 これらの結果より、薄肉補剛箱形断面を有する鋼製 橋脚の弾塑性挙動を精度よく評価するためには、補剛 板の残留応力を考慮した弾塑性有限変位解析が有効で あることが明らかになった。また、実験、および CASE. 3 から得られた最高耐荷力点は、CASE.1 において圧縮 縁端ひずみ (終局ひずみεu)が降伏ひずみεY のおよ. 縦方向補剛材. 2) 残留応力分布 水平変位 (cm). 1000. εu=10εY (KN). きが実験値と、ほぼ一致しているのに対して CASE.2 の. h. +σy. +σy. 図-2. 水平荷重. して実験値と解析結果とを比較した場合、CASE.3 のと. -0.3σy. +. +σy bc. hr. +. -. 残留応力を無視した場合の弾塑性有限変位解析結果 限変位解析(CASE.3)を示している。最高耐荷力点に着目. (b)断面図. 800 600 400. :簡易モデル計算値 (ひずみ硬化(1/150)を考慮) :弾塑性有限変位解析 残留応力無視 :実験値(H8) :弾塑性有限変位解析 残留応力考慮. 200 0 0. 10. 20. 30. 水平変位 (cm). 図-3. 弾塑性有限変位解析結果. そ 10 倍に達した時に相当していることが示された。 Key Words:鋼製橋脚,簡易解析モデル,軸力比,残留応力,弾塑性挙動 〒541-0056 大阪市中央区久太郎町 4-1-3 Tel.06-6252-8121 Fax.06-6252-4583. -558-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) I-A279. 3. 軸力比の影響 図-3 に補剛板の残留応力を考慮して、軸力比σc. 1000. /σY をパラメータとした弾塑性有限変位解析結果を. 水平荷重 (KN). 示す。実験時の軸力比は約 9%である。ここでσc は 軸圧縮応力、σY は降伏応力をそれぞれ示す。最高 耐荷力点に着目した場合、軸力比σc/σY が大きくな るのに応じて水平耐力、および変形性能が減少する ことがわかる。また、最高耐荷力点以降の耐力の劣. 800 σC/σY=4.6% σC/σY=9.2% σC/σY=12.7% σC/σY=18.4% σC/σY=23.0%. 600 400. σC/σY=27.6%. 200. 化程度も軸力比が大きい場合のほうが著しいことが 0. わかる。. 0. 10. 20. 30. 水平変位 (cm). 図-4 には、残留応力を考慮した弾塑性有限変位. 図-3 軸力比の影響. 解析結果(CASE.3,実線)と簡易解析モデルによる解. 1000. 析結果(CASE.1,一点鎖線)とを比較して示している。. 水平荷重 (KN). 図中の□は実験から得られた最高耐荷力点を示し、 ●、および■は解析から得られた最高耐荷力点をそ れぞれ示している。ここで、簡易解析モデルの場合 の水平耐力は、載荷軸力に起因する付加曲げモーメ. 実験値 σC/σY=9.2%. 800 600. σC/σY=27.6%. 400. 簡易モデル ABAQUS. ント Mad を控除して算出している。最高耐荷力点に. 200. 達するまでは、CASE.1と CASE.3 はよく近似してい 0. ることがわかる。. 0. 20. 30. 図-4 簡易モデルとの比較. 最高耐荷力点における終局ひずみεu を比較してま. 表-1 解析結果と終局ひずみ. とめている。この結果、最高耐荷力点における下端断面 の終局ひずみεu は、算定した軸力比の値の範囲では、降. 軸力比 最高耐力点 ABAQUS. 伏ひずみεY の約 10 倍と一定していることがわかる。 4. まとめ. 0.046. 本研究における成果をまとめると次のようになる。. 0.092. (1)残留応力を考慮した弾塑性有限変位解析は単柱形式. 0.127. の鋼製橋脚の実験値とよく一致する。 (2)弾塑性有限変位解析の結果、軸力比が大きくなると鋼 製橋脚の耐震性能は低下する。. 0.184 0.23. (3)簡易モデルは軸力比が約 30%以下の条件では P-δ効 果を考慮することにより、鋼製橋脚が最高耐荷力点に 達するまでの挙動をよく近似する。. 10. 水平変位 (cm). 表-1にはこれらの解析結果と簡易モデルによる. 0.276. δ(cm) H(KN) δ(cm) H(KN) δ(cm) H(KN) δ(cm) H(KN) δ(cm) H(KN) δ(cm) H(KN). 12.20 775.76 11.74 755.45 11.32 731.28 11.10 703.37 10.71 669.96 10.19 632.59. 簡易モデル P-δ効果 12.18 774.73 11.74 755.31 11.50 733.15 11.36 708.04 11.36 679.80 11.37 647.93. εu 10ε Y 10ε Y 10ε Y 10ε Y 10ε Y 10ε Y. 注)δ:水平変位、H:水平荷重、実験値:H=756.1KN、δ:12.7cm. (4)H8 と同等の断面構成を有する鋼製橋脚の簡易解析モデルにおける終局ひずみεu は降伏ひずみのおよそ 10 倍であり、軸力比の値に関わらず、ほぼ一定である。 参考文献 1)例えば、陵城成樹,木代穣,小林寛,渡邊英一:箱形断面を有する鋼製橋脚の弾塑性挙動と耐震設計法に 関する研究,土木学会,構造工学論文集,Vol.45A,pp.1027~1035,1999 年 3 月 2)渡邊英一,永田和寿,杉浦邦征,水谷治弘,陵城成樹:鋼製ラーメン橋脚のハイブリッド地震応答実験お よびその耐震設計法に関する考察,土木学会,第 4 回地震時保有水平耐力法に基づく橋梁の耐震設計に関 するシンポジウム講演論文集,pp.299~306,2000 年 12 月. -559-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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