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鋼製高橋脚の耐震最適設計

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Academic year: 2021

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(1)

鋼製高橋脚の耐震最適設計

小 西 保 則 * ・ 高 橋 和 雄 * 新 井 伸 博 * *

Optimum A s e i s m i c  D e s i g n  o f  H i g h  S t e e l  P i e r s  

by 

Y a s u n o r i  KONISHI 

(Department of Civil Engineering) 

K a z u o  T  AKAHASHI 

(Department of Civil Engineering) 

N o b u h i r o  ARAI 

(KA W A T A Industry Inc.) 

Summary 

Optimum aseismic design of high steel pier with circular cross‑section is  presented.  The pier is  idealdzed by a cantilever with end spring and mass subjected to axial force. 

The methed of  modal analysis  and root  mean square method are  employed to  determine  earthquake response of the structure. SUMT method is  used in the optimum design. 

N umerical results are shown for the high steel pier which supports two spans continuous truss. 

1. まえカずき

近年,橋梁構造物は次第に大規模になっているが,

わが国のような山岳地帯に架設される場合,構造物は 地形に大きく左右される.そのため,一般に地形が急 峻であることや,計画路面が谷底より数十mにも及ぶ ことから,上部構造物を支える下部構造物として,高 30m"‑"60 mの高いフレキシブルな鋼製の高橋脚の架 設が多くなってきている.これらの高橋脚に対しては,

わが国は世界でも有数の地震国であるため,設計に際 して外力として,死荷重および活荷重よりも地震力が 支配的になり,耐震性への検討が十分なされる必要が ある.このため,高橋脚の耐震設計に関する研究はこ

れまで数多くなされており,今日,耐震設計指針1).2) どにより構造物の耐震性を評価するまで、に至っている.

しかし,これらの研究のテーマは,地震時の安全性を 定性的に評価するものが多く,最適設計といった定量 的な観点からの研究は,あまりなされていない.

昭和5569日受理

*土木工学科

**川田工業開富山県東砺波郡福野町

そこで,本研究では,従来最適設計の対象として取 り上げられていなかった高橋脚に着目し,一般に相当 余裕を見込んだ設計がなされていると考えられる耐震 設計を,より合理的に行うことを目的として,構造上 の諸要素と安全性をできるだけ満足させる軽量で安全 な高橋脚の耐震最適設計を行った。対象とした構造物 は,その構造解析にモード解析を用いるため,目的関

(2)

SL/2 SL/2

[:玉=E≡:[2コZ工Z[:一ヨコB

遅【ain trUSS

ll

 Pエerll gll

1一

=]H

Floor slab(】.8)

50  1075 0

Asphalt

垂≠魔・撃獅・獅煤i7.5)

(18)

](㎝)

B Bedrock

 Fig.1

数,制約条件式とも非線形となり,かつ制約条件式を微 分することが困難となる.そのため,最適化手法とし て数値微分によってもあまり問題のないDavidon−

Flether−Powellの提案した無制約量小化反復法

(SUMT法)3}がもっとも適当と考えられ,この手法を 用いて最適化を行った.

 本研究で取り上げた構造物としてFig.1に示すよ うな高橋脚とピンで連結された連続トラス構造物を考

Geometries of pier and two spans continuous truss.

トー『一』SLH

T

一η

四〇  K

Fig.2 1dealizataion of pier and two spans     COntlnUOUS trUSS SyStem.

えた.耐震最適設計を行うに当っては,橋脚とトラス を一体として解析すると対象とする構造物の動的な解 析が複雑となりすぎるため,構造物の設計変数および 計算時間が増加し,最適化において収束が不可能にな ることが予想される.そのため,Fig.2に示すようにト ラスと橋脚を切り放して考え,自重に比べて剛性の強 いトラス構造物は,地震時において下部の高橋脚より も安全であることから,全応力設計(Fully Stressed Design)により静的に解析して断面を決定し,橋脚に 及ぼす剛性と支点からの重量の影響を求めた.これに よりトラスからの剛性と重量の影響を考慮した橋脚の

みに着目して,動的および静的な解析を行って地震に 対する安全性を十分満足する経済的な断面の設計を

行った.

2.橋脚の動的応答解析  (1)解析モデル

 橋脚のモデル化に当っては,橋脚躯体が梁として曲 げ振動する場合,それが支持する上部構造部分を単純 化して,重量とバネ系に置き換えることは,本研究で 対象とした上部の連続トラス構造物では自重に比べて 剛性が強く,また橋脚の固有振動数より離れている場 合は有効であると考えられる.そのため本研究では,

地盤を硬い岩盤として地盤の弾性係数を無限大にとっ ているので,Fig.2に示すように橋脚を上端において 橋軸直角方向にバネ(バネ定数K)と重量砺。を持つ片 持ちばりでモデル化した.

 (2)地震外力

 実際の地震外力を用いてsimulation計算を行うこ とは,計算時間が長くなるために最適設計には不利と なるので本研究では,Fig。3に示すような平均応答ス ペクトル曲線を用いてモード解析から求めた固有周期 により応答倍率を算出し,それにより設計震度を決定 した.また,平均応答スペクトルには,耐震設計指針

1) i1973年5月)のデータを用い,地震動の最大加速度 を200gal,減衰を0.02とした場合の硬い岩盤の場合を 採用した.

 (3)動的応答解析4)

 F童g.2に示す解析モデルの振動は次のような軸力を 考慮した運動方程式で表わされる.

  ωノ1∠ξ・∂2Z!/∂ 2十Eβ4〃/∂■4十P・∂2乙!/∂寛2=0  ・(1)

(3)

10.00

b5.00

章2.00 8

 1.00

州0.50

の0.20

器。.、。

 0.05

0.02 0。01

 0.1 1.0 2.0   5.O  lO.0

natural period T

Fig.3  Standard acceleration     spectrum.

(sec)

response

 ここに,ω:単位体積重量,、4:断面積,g:重力 の加速度,E:ヤング率,1=断面2次モーメント,

P:軸力(上部構からの支点反力),〃:たわみ,κ:

橋脚下端からの距離, :時間  (1)式の一般解を

  4=X(■)・θ翻  (ここに,η:固有円振動数)

       (2)

とすると

  X(エ)=/1cosλ1κ十、B sin/h■十

     Ccoshλ2.τ十1)sinhλ2劣       (3)

 ここに,A〜D:積分定数,λ1,λ2:ηの関数  上式の一般解を固定端,自由端,連続の境界条件を 適用して次の固有円振動数η。と基準関数X,(κ)を求 めた.次に,振動形解析法(Methed of Modal Analysis)を用いて,地震時の応答を求めると   〃(κ,の一Σψ・・x・ω         (4)

      ε罷工

となる.ここで,ψ、は基準座標であり,(4)式より系の 運動エネルギー,ひずみエネルギー,散逸関数,換算 外力を求め,Lagrangeの運動方程式に適用すると

  ψ 、+21z8η、ψ、+%§ψε=一βεφ (の      (5)

となり,ここで忽は減衰定数,β、は刺激係数,φは地 震の加速度である.

 任意点の応:かは平均応答スペラトルを利用して,応

答倍率βから加速度応答スペクトル

  SA=0.2・g・β       (6)

を求め2乗和平均値(γ.〃z.s.)を適用して(5)式からの,

固有振動数η。,刺激係数:β、,および(6)式の加速度応答 スペクトル5ASにより

  〃max= Σ(βsX8SA8/η忌)2       (7)

      ε=l

 M(エ)= Σ(β、ルf、(κ)SA。加§)2      (8)

      S=1

 S(κ)= Σ(β、5、(∬)S4。属)2      (9)

      おニた

頂点変位〃max,曲げモーメントM(κ),せん断力S(■)

を求めた.ここで,乃4,(κ),S。(κ)はそれぞれ曲げモー メントモードおよびせん断力モードである.

3.最適設計の定式化  (1)橋脚の設計モデル

 本研究で最適設計の対象とした高橋脚とピンで連結 された連続トラスはすでにFig.1に示した.この構造 物において,Fig.2に示したようにバネ定数Kのバネ と重量隅を有する片持ちばりにモデル化して動的応 答解析を行うのであるが,最適設計にかかる計算時間 の短縮化および解の信頼性を高めるために,橋脚の断 面形状を簡略化してFig.4に示すように少数の設計 変数で表現した.

 断面形状については,3断面を有する片持ちばりと した.タイプAとして内径が各断面で変化し,それに 伴って板厚も変化するものとし,タイプBとして内径 が断面を通して変化せず,板厚のみが各断面で変化す

T2 Tl

D

D3

Objecセive 8t=UCセu肥 TyPE A

Tl

T

T3 D1

Dユ

D・

TYPE 8

Fig.4 Design variables of two types of     Plers.

るものとした.

 タイプAおよびタイプBにおける設計変数は次の通

りである.

 タイプAの場合は,断面変化点までの距離C11,

(4)

C1,,内径D1,02, D3,板厚7 1,712, T,の計8個で あり,タイプBの場合は,断面変化点までの距離C11,

C12,内径1),板厚7〜, T、, T,の計6個である.

 (2)目的関数

 目的関数として,鋼製パイプの体積および補剛材の 体積を考え,設計変数をできるだけ少なくするために 魚種の選択による製作費および材料費は考慮しなかっ

た.

 (3)制約条件式

 制約条件式として,橋脚の強制振動に対する動的な 曲げ圧縮応力,曲げに伴うせん断応力および橋脚上端 における最大変位の制約と橋脚の自重および上部のト ラス構造物からの重量による全体座屈および局部座屈 の制約を考えた.さらに,示方書の規定6)により部材寸 法に対する制約も考慮した.

 制約条件式としては

1.7σ z    σひ⊇≧0 1,7τα     τび⊇≧0

 δα  δひ≧0  σcα  σc≧0  σbα  σc;≧0 1.7τα    τε⊇≧0

 9.0   ∠)≧O

 D   1.0≧0 0.05   T≧O

 TO.009≧0

 ぬ   Cll≧0  ぬ   C1ぼ≧O  C12   C11≧O  Cll   C12≧0

(㎏/㎝2)

(〃 )

(cm)

(㎏/㎝2)

(〃 )

(〃 )

(m )

( 〃 )

( 〃 )

(m )

( 〃 )

( 〃 )

( 〃 )

( 〃 )

(1①

(ll)

(12)

(13)

(14)

(15)

(1⑤

(17)

(1鋤

(1鋤

(20)

(21)

(22)

(23)

とした.ここに,σ、は許容曲げ圧縮応力,σ。は動的な 曲げ圧縮応力,τ、は許容せん断応力,τ.は動的せん断 応力,δ、は許容変位,δ.は動的な頂点変位,σ,。は許 容圧縮応力,σ,は軸方向圧縮応力,σδ、は局部座屈許容 応力,τ、はせん断応力,ぬは橋脚高さである.また,

許容応力の割増しは70%とした.

 (4)最適化手法

 以上のように最適設計の定式化を行うと,目的関 数・制約条件式ともに非線形となり,特に制約条件式 は微分が困難となる.そこで数値微分演算でもあまり 問題ないSUMT法3)を用いると,動的特性をもった構 造物に対しても容易に適用でき,しかも全体的な最適 解に収束する可能性が大きいためもっとも適している

と考えられる.よって,本研究ではDavldon

一Fletcher−Powellの提案したSUMT法を用いて

計算を行ったη.

4.耐震最適設計例 設計条件は次の通りである.

(1)上部量造物

  a)多産:2径間連続トラス

  b)橋格および荷重:一等橋,TL−20荷重   c)支間:2@100m,2@90m,2@80m,2@

   50mの4種

  d)有効幅員:10.95m(歩道なし)

  e)床板:鉄筋コンクリート,18cm厚   f)舗装:アスファルト,7.5cm厚   9)トラス高:8.Om,6.Omの2種   h)トラス幅:7.55m,6.Om,4.5mの3種   i)鋼種=SS41, SM50の2種

 (2)下部構造物

  a)形式:鋼製パイプ,1本ピアー   b)橋脚高さ:60m

  c)鋼種:SM50   d)基礎:硬い岩盤  (3)適用示方書   a)道路橋示方書6}

  b)耐震設計指針D

5.数値計算結果および考察

 まず,上部構造物について,剛性法によりトラスの 全応力設計を行って,バネ定数Kおよび重量砿。を計 算した結果を,Table 1, Fig.5, Fig.6に示した.バ ネ定数Kの算定については,Fig.2の中央ヒンジ支点 の拘束を除いてその点に橋軸直角方向に単位荷重が働 いた場合の横構の最大たわみδを算出して

  1(F= 1/δ       (24)

として求めた.

 Table 1はトラス高H=8.Om,6。Omの場合のスパ ン全長S五とトラス幅Bの各々の場合について,バネ 定数κと重量隅をまとめたものである.また,Fig.

5,Fig.6はそれぞれ重量砺。およびバネ定数κを図示 したものである.

 これより,スパン長が長いほど重量は直線的に増加 し,バネ定数は2次曲線的に減少する.また,トラス の幅が広いほど剛性は増加することが明らかになった.

 次に,下部構造物の高橋脚に耐震最適設計を行った 結果について示す.まず,橋脚上端にバネ定数K=1.0

×104〃〃z,重量隅=1.0×103 o〃が作用した場合の動

(5)

Table l Spring constant 1(and reaction凧〕for various shape factors of truss;height H, width     Band span length 5∠,.

 i)H=8.Om      iii) H=6.Om

SL(m) B(m) K(x10りt/m) w。(xエ03t。n)

200 7.55 0.9工35529 1.工024380 160 7.55 1.3188140 0.9691955 100 7.55 2.6639470 0.61−39030 180 7.55 0.7651097 1.0834290 ii)H=8.Om

SL(珊} B(m) K(x10恥t/m) Wo(xlO3 ton)

200 6.00 0.6217622 1.1024380 160 6.00 0.9228062 0.969工955 100 6.00 工.9529500 0.6139030 的な解析を行った結果をFig.7に示した. Fig.7(a)は

1。0

5

重0.5

SL(m) B(m) K(xlO貼t/m) W。(xlO3 t。n)

200 4.50 0.4141332 1.1022770 160 4.50 0.6341861 0.9768016 ioo 4.50 1.2987810 0.6190433

       五ateral bracing

         π

       へ    ヒセ   

         Wo

0    10 20    30  B(胃SエノH)

Fig。5 Relation between parameterβand

    reaction of pierワ70.

2。5

ご冒。

急.,

1。0

0.5

0     10    20     30    40     50

         α(口SL!B)

 Fig.6 Relation between parameterβand

     Sprlng constant 1(.

(4)式から各次数の変位モード〃(∬,のおよび(5)式から 固有振動数多z(η=η、/2π)固有周期丁(T=2π/η,),さ

らに(7)式から頂点変位〃m。、を求めたもので,これか ら,頂点変位は1次が支配的であることがわかった.

Fig.7(b)は各次数の曲げモーメントの分布および(8)式

からの断面変位点での2潤和平均値(γ.〃z.s.)を示 したものである.これから曲げモーメントは1次の場 合が支配的であるが,2次も多少影響することがわ かった.Fig.7(c)は,各次数の曲げによるせん断力の分 布および(9)式による7.〃z.ε.の値を示したもので,1 次および2次が支配的で,曲げモーメントの場合と比 較すると2次の影響がかなり効いていることがわかる.

以上のことから動的な解析は1次および2次まで考慮 しなければならないことが明らかになった.

 そこで,任意断面における応力の分布状態をFig.8 に示した.これから明らかなように,上端において上 部構造物からのバネ定数および重量の影響がある場合 には,軸方向の圧縮応力σ、が他の応力にくらべかなり 大:きくなっており,断面がσ。によって決定される可能 性が強く,最適設計においても㈲式の制約条件式がク リティカルになるものと考えられる.そのため,耐震 最適設計において動的な応力の制約で断面が決定され る可能性が少ないことから,動的な安定性のチェック のために頂点変位の許容値δ、に適切な値を与えてそ の安全性を検討した.

 Table 1より得られた上部構造物からのバネ定数κ および重量隅が変化した場合の高橋脚の耐震最適設 計結果をTable 2にまとめた.Table 2は,頂点変位の 許容値δ。を5cm,7cmとした場合について,橋脚 の重量,曲げ剛性,目的関数の最終値および制約条件 のクリティカルなものを記したものである.これから 明らかなことは,Fig.8に示したように重量および橋 脚躯体の自重による軸方向圧縮応力の全体座屈の制約,

あるいは上部構造物からのバネ定数および橋脚断面の 曲げ剛性による頂点変位の制約で断面が決定され,動

(6)

§

§

K

. 0.009

4

5.

5 0.009

0  0.OO9

2nd 60.0

50.0

0.0

30.0

0.

.0 18t  .rd

一工00

2ロd

0 100

60.0

50.0

0.0

30.0

20.0

10.0

3rd 1s仁

一100

3τd 60.0

50,0

40.0

30.0

20.0

10?

2n 18ζ

0    10G    200     300     −5

        (t朗

0 5

(t)

10

order frequency(Hz) period(sec) δ(c阻) 阿v3(tm) Sv3(t) S   (t)v2 S   (t)v1

1st 1,572 0,636 4,138 342,445 188,623 54,634 ア,502 7,590 5,222

2nd 5,618 0,178 0,004 132,797 13,480 70,229 7,742 5,957 0,825

3τd 17,857 0,056 0,000 16,771 10,167 5,457 1,826 0,222 O,900

rψmgS. 4,138 367,675 189,377 89,145 10,962 9,651 5,363

Fig.7 Modes, bending moments and shearing forces of pier.

的応力に余裕がある.       た.Fig.9は,横軸に繰返し回数:,縦軸に目的関数Z(f)

 そこで,頂点変位と全体座屈の制約により断面が決   と罰金関数F(幻の値をとっている.ここで罰金関数 定されたケースにつ.いて,目的関数の収束状況,初期   F(幻は最適化において,収束状態を判別するために 値,最終の最適結果および頂点変位と全体座屈の制約   用いたもので

による内径の収束状況をFig.9およびFig.10に示し    F(■)=Z(■)+RκΣ(1忽)        (25)

  Table 2 0ptimum results for two different allowable displacementδα..

    1〕.  δa=0.07 (m)

Weigh亡 of pier   (ton) Bending とigidity(t..鵬2×1〔}7)

δa σa σb σca

  K it/mx10ち)

  WQ

kt×103〕 w1 w2 }v3 EI1 EI2 E工3

obj ecむive

・浮獅モ狽奄盾氏

@ Z(m3〕

0.414133 1.1022 52,766 27,677 3G,672 0.3747 0.3831 G.7575 14,299

o

0.765149 1.0834 44,543 21,075 45,259 0.3650 0.3697 0.5440 14,273

0

0.922806 0.9692 50,687 25,391 23,560 0.3247 0.3325 0.3387 12,692

O

1.318814 0.9692 50,647 22,480 20,992 0.3241 0.3392 0.3452 10,756

0

2〕δa・0・05(m)

Weight of pier    (tOn) ending rigidity〔t・m2x107)

  K it/m×1の

  Wo

kt×103〕 w1 w2 W3 EI1 E工2 EIl

obj ective

・浮獅ャqion

@   Z(m3)

σa σba σca.

0.414133 1.1022 53,258 26,951 39,931 0.3797 0.3821 0.7853 15,458

0.765149 1.0834 44,407 20,580 46,242 0.3647 0.3695 0.5512 14,319 0.922806 0.9692 49,615 24,979 24,889 0.3253 0.3774 0.3811 12.,805 1ド318814 0,りβ92・ SO,928 27。L 559 21,625 0.3238 0.3315       「

0.3601・ 1L44.1

(7)

60

屠40

ZO

\\

   ・

:1 : :

㌦賑1:塞1:1:ll;

 O     lOO     200     300     400    500     600     700     800    900

       (kg!cm2)

       Stエ晩σ  Fig.8 、 Stress distribu亡ions of p量er.

 ここに,Rκは罰金項の係数, gゴは制約条件式の値で ある.これから明らかなように収束状態は良好であり 繰返し回数10回程度で収束し,最終的に38回で収束し ている.このことから,本研究で対象とした高橋脚の ような,複雑な動的特性をもつ構造物に対しても,本 手法は十分適用が可能であり,収束も良好であること が示された.Fig.10は頂点変位と全体座屈の制約によ

〔m5〕

55,0

珊,o

Z5.0

20,

15『

10.0

L・・一州

禽Initial V己1ロe  ドにのコリコヨ ユぴ ロヤバう

  ば◇   L

  1

F脚z←Rkε翫

殴  constrained condition F〔τ) pon81tγ EunCtion Z 置) objeCtive funCtioπ Rk   coeficient of penalty

    fりnct工on

一曹一@F〔罵)一condinoロof convergence 一一@ Z〔3)くondiヒion of convergence

− tendency of convergence

画OPtL吼伽 solUtiong F置)■0.ユ418胃102層・)

Z〔苫}■0,1417翼103(鼠9)

0        5       10       15       20       Z5       30       35       40

       腿㎝ber of ≧℃6r8tio

0,4翼10弓 0.8属1ゲ

り固定端の内径Dが収束していく状態を図に示したも のである.縦軸に固定端の曲げ剛性E∫,横軸にその内 径Dをとっている.これから明らかなように,初期の 段階で頂点変位の制約で決定された断面は,変位の制 約に規定されながら,目的関数に沿って下へ移動し,

最終的に座屈および変位の制約を互いに満足する最小 の内径で収束している.

 次に,バネ定数の変化に伴う最適結果を比較する.

Fig.11は,頂点変位の許容値が5cmの場合の最適形 状を内径Dを板厚丁に分けて示したものである.この 図から明らかなように,剛性が変化した場合,変化の 割合が一番大きいのは内径Dである.これは先に述べ たように,バネが変化することにより動的頂点変位の 制約が大きく影響してくるため特に固定端付近で内径 が大きくなることによるものである.その結果,バネ が弱くなれば目的関数の値は増加することになる.ま た板厚の変化は,座屈の制約によって規定され,内径 の変化に伴ってそれぞれ変化していることがわかる.

さらに,断面変化をみると,バネが強い場合には弱い 場合に比べて固定端付近の断面が長くなっている.

 次に,内径が変化した場合(タイプA)と一定の場 合(タイプB)の最適断面形状の比較をFig.12に示し た.Fig.12はFig.11と同様に内径Dと板厚丁に分け て図にしたもので,内径についてみればタイプBはタ

〔m)

5.0

Rk幽 50.O   l.0 0.OZ

Fig.9 Convergence of SUMT method.

D 4.0

〔t・m2)

×107

 4.o

     君     /剣

哩/←4

  力

だ」

1【

3.0

2.0

       o  IS=1        ム  IS呂Z

一一一一曹一一oP       口  IS冨3

    よ一一一一一一つ

EI 3.o

2.0

LO

0 Objecヒive  だロロじヒ ロ くエラ

  ∫

一一レコ

一一一一一b      ム____

     一 合一

占_。_._一

恥cklin寓

(m〕

T

  2rO        3▼0        4.0        5.0        6・0        7幽O

      D       て鼠)

Fig.10 Relation between diameter 1) and     bending stiffness Eノ.

4.0

3.0

2.0

0     10.0    20陰0   30.0    40.0    50.0    60.O

        h       (m)

=r胃

     1

ムご___

一一一@  initial value 一一一一@  α旨21.2(K=1,318x10㌧)

一  α昌44.4〔K=0.414x10辱)

L一_一_.

0     10.0    20.0    30.0    40.0    50負0    60.O

        h       〔m)

・Fig 119ptim・m・e・ults・ξ.TYP耳A f・・

    different values of param6terβ:

(8)

イブAのほぼ中間の値になっている.また,板厚では 座屈の制約で断面が決定されるため,内径の変化に 伴ってそれぞれ変化している.

 次に,タイプAとタイプBにおいて,それぞれ剛性 が変化した場合の目的関数の値をFig.13に示した.

       ノ

縦軸に目的関数,横軸に剛性の変化の割合をとった.

まずタイプAでは目的関数の値は,バネが強いほどま た頂点変位の許容が緩いほど小さくなっている.さら に,目的関数はα=30,0(κ=0.7651×104 伽)のとこ ろで大きく変化している.これは,Fig.10から明らか なように,最適断面は変位の制約と座屈の制約で決定 されており,この点によりαが小さくなる(バネが強

 (m)

4.0

3.0 一}一

_一@ TYPE−A

− TYPE−B

一一一一一一d

   6___一一一一一一一一一一一一一〇

くなる)場合は,座屈の制約で断面が決定されるため,

内径が変化することより目的関数は大きく減少してい る.さらに,変位の許容値δ。で目的関数の値が変化し ているのは,変位の許容値の変化に伴って,固定端付 近の内径が大きく変化しているためである.一方,タ イプBの場合はバネが変化しても目的関数の値はほぼ 一定である.

D

T 2.0

1.0

〔cm〕

3.0

2.0

0     10.0   20.0    30.0    40.0    50.0    60.O

        h      〔m〕

一一一

w

ムー一一一一一→

 TYPE−A  TYPE−B IS=1  0    . IS=2  ム    ム IS=3  ロ    ■

6一一一一一一一一 一一一一一一一一一

 10.0   20.0   30響0    40rO    50.0    60.0

       〔m〕

       h

Optimum results of TYPE−A and TYPE−B。

6.結 論

 1)鋼製高橋脚は,上部構造物からの重量および橋 脚躯体の自重による軸方向圧縮応力の全体座屈の制約,

あるいは上部構造物からのバネおよび橋脚断面の曲げ 剛性による動的な頂点変位の制約で断面が決定され,

動的な曲げ圧縮応力およびせん断応力に余裕がある.

 2)橋脚固定端付近の内径は,動的な頂点変位で規 定され,板厚は座屈により規定される.

 3)上部構造物のバネが変化する時,目的関数(橋 脚の体積)は,内径が変化する場合ではバネの変化に 伴って変化し,内径が一定の場合ではバネの変化によ

らず一定である.

 4) 二部構造物からのバネが弱い時には,内径が一 定の方が軽量であり,バネが強い時には,内径が変化

した方が軽量である.

 5)最適化に要した繰返し回数は30回程度であり,

ほぼ10回目で最適値に近づいている.

 なお,本研究の計算は九州大学大型計算機センター のM200により行ったことを付記する.

(m,)

Z 0

Fig.12

15.o

10.0

[卜一・・一,

___一一一一一一一一一一一一一一

乙_._ρ_一_._一_曽__o 禽TYPE・A

●δa・5・o〔cm〕

Q δa=7.0〔c皿)

糞TYPE−B ロ 6a=7唖0 〔cm)

20.O      Z5.0      30.0      35,0     40●0      4 S・0      50.0

 『一Kincre・・e・。・〔SLIB)  Kdec・ease5ゆ

参考文献

1)日本道路協会編:道路橋耐震設計指針・同解説,

 1973

2)建設省土木研究所編:新耐震設計法(案),1978 3)長:構造物の最適設計,朝倉書店,1971 4)Takahashi, K.:Eigenvalue Problem of a Beam  with a Mass and Spring at the End Subjected to  an Axial Force, Jornal of Sound and Vibration  (to appear),1980

5)小坪:土木振動学,森北出版,1976

6)日本道路協会編:道路橋示方書・同解説,1973 7)小西・馬場:1形げたの全応力最適化設計に関す  る研究,長崎大学工学部研究報告第11号,pp.59  〜64,昭和53年

Fig.13 Relation between parameterβ and     objective function Z.

Table l Spring constant 1(and reaction凧〕for various shape factors of truss;height H, width     Band span length 5∠,.  i)H=8.Om                                iii) H=6.Om SL(m) B(m) K(x10りt/m) w。(xエ03t。n) 200 7.55 0.9工35529 1.工024380 160 7.55 1.3188140 0.96

参照

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