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まじり合はない2液相間のClO2の分配平衡
中 森 一 誠 竹 田 一 郎 平 位 隆 二
Distribution equilibria of ClO2 between immicible liquid phases.
Issei NAKAMORI, Ichiro TAKEDA&Takaji HIRAI
The distribution coefficients of C102 in the systems, such as CCI仁H20, CCI4−
NaCl saturated solution, and CC1↓−NaCIO2 aqueous solution, were observed at 25°C to be 1.60,3.85, and&07 respective1】匹
It was found that the mol㏄ules of ClO2 in the CC14 at 25°C are part並迎y ass㏄i・
ated to form double mo1㏄ules as the foUowing reaction,
2C102=(C102)2.
The equiHbrium constant of this reaction was found to beα177
1.緒言 2C102+8H++101−−2C1−+4H20+512
Cl・。ガスの繊撒の漂白への利用度の増加こ の式により灘する1・をN/1°−Na・S・°・で縦 つれて,この製造に際して副生する糠の除去等 する(V・cc)・
に就て基劇な資料秘要となり,本報}こおいて C1°・(M/D=1/5×V・×1㎜/V・×1°−4 は互に混合しないH。・.CC1』飽和飾水.CC1。, (b)NaC1°・とClO・の混合物の分析α2M/L 亜塩素酸ソーダ水灘.cc1遵の2液相間にお{ナNa・HP°・1㏄・・α2M/LKH・PO・&・にmを加 え全量を約100㏄にした申性の緩衡溶液に試料溶
るC102の分配平衡を25°Cにおいて測定し,既
液を加え 知の水溶液中のClO2の分圧からそれぞれの溶液
2ClO 2十21−=2C10乏十12
申のC1°・と鞠にあるCl°・の分圧の計算及び で灘する1.をN/、。−Na遥,0。す縦する C1°・の状態について欄した・ (V式c).この酋蒸溜水のみ棚用すると溶解
2.実験 したCO2のためにPHが下っており・C10デと KIが反応して12を遊離してわずかではあるが誤 (i)試料CC14は市販の1級品をそのま\使 差を生ずるので,緩衡溶液を使用してPHを7附
用した。C102は市販の亜塩素酸ソーダ(NaCK)2 近に保った。滴定した溶液を酸性にすると 85%以上・その他にNaC1・NaC10・・H・0等を ClO。一+4卜+41+−Cl−+2H。0+212 含む)の水溶液に硫酸を加えて発生させ・空気で で再び12を遊離するのでN/10−Na2S203で滴定 適当な濃度に希釈して使用した。此の際極微量に する(V8㏄)。両者から
副生するC12は発生ガスを亜塩素酸ソーダ溶液に
ClO 2(M/L)=V2×1000/Vo×10−4
通し・次の反応によ NaC10.(M/L)一(V。/4−V。)×・⑭/V。×・・一・
ってc罵鷲㌶蒜㌶る事が出(111) 実験方法気密な撒有する長首の容
来た.尚,C1,の鵠は前報(1)の分析法1・よって 積5㏄・のフラスコに約2叙のH・0とCCI・を 無視出来ることをあらかじめ確認した。 入れ適当な濃度のClO2−airの混合ガスを吹き込 (ii)分析方法 (a)液相中のC102の分析 み,栓をして25°Cの恒温槽で左右に振った・約
試料溶液(Vocc)をKIの酸性溶液中に注加し 30分でH20とCC14の各相のClO 2の濃度はそ
46 一中森一誠・竹田一郎・平位隆ニー
れそれ一定の値を示したので既に平衡に達したも 第3表 のとみなし,本実験では1時間振つた。
平衡に達せしめた後,H20, CC14の各相から速
No.
みやかに一一定量の試料を,溶解しているC102ガ 8 10 スの逸散については充分注意して採取し分析に供
11 した。 12 14
3.実 験 結 果
*mNaC102
0.117 0.106 0.0835 0.0496 0.0334
mCC肱 撃高bCI塩Mゆ
0L403 i 3.44
α358 1 337 0L279 1 3.34
α1601327
α106 1 a17
種々なるC102の分圧の下で,系IH20−CC14 *NaC102の濃度は3・89M/Lである。
,
系』飽和食塩水一CC14,系8亜塩素酸ソーダ水 第1図 溶液一㏄L,の2液相中のCIO2の平衡濃度を測 竃oロ4 定した。その結果を第1表〜第3表までに示し, 」却 一括して第1図に示す。 たゴしmH20, mNaC1,
mN。CIO,, mCCI、は水,飽和食塩水,飽和食塩水, @toO
亜塩素酸ソーダ水溶液,四塩化炭素中のC102の 分析濃度で,溶液1L申のモル数で示す。 0
第1表
Nα P一
1 3 5 6
0.512 0.456 0.391 0.315 8 0.264 10
12
0.212 0.169 21 1 0.120
・81α・724
13 1 0」0354
17 0.00826
mCC14
1.069 0.936 0.772 0.601 0.489 0.384 0.294 0L203 0.123 0.0588 0.0133
mCCI、/
/mH,0
2.08
2.05 《)20 1.97
1.91
1.85 0 α10 020 030 a40 α50 0㊨0 1β1 ¶n域恥1』
1.74
1ω 4.考 察
1.70
L66 (i)Clo2の系L∬,田における分配係数
161 Pclo,をC102の気相中の分圧とし, az,γzを それぞれの液相の活量及び活量係数とする。系1 について考えると,Henryの法則によって次の式
第2表 が成立する。
Nα 撃高ll
10 15 11 6 12 7
0.180 0.168 0.149 0.106 0.0878 0.0567
51α0236
4}α=
mccμlmcc1ムα k㌔㌶三:1の間のCI‥配係数又
0.879 0.792 0.701 0.458 0.363 0.236 0.971 0.0259
4.88 a=m×γであるから
471 mccl、/mH,。×γcq、/γH、。−k、
4.71 ClO2の濃度が0の時,活量係数γ一1と定める
4.33
414 と・
4・6 融。m×γ一a−m
4.12
405 となり従って
瓢(mCCI4rnHガ0)−k・
一まじり合はない2液相間のClo2の分配平衡一 47
となる。即ちmH20とmcc1、をプロットして濃度 CIO2←C102 が。の点即ち原点における接勧勾配が2液相間 (H2°)→((芹4)
の分配係数になるから,第・図より各系の分唖 是賠(9蹄
数を求めると第4表のようになる。 なる平衡が成立していると考へ,m CCI、,m〃cc1、
をClO2,(C102)πの濃度とすると,分析濃度 第4表
mCα4は,
ClO・の分醜数25竺竺圧1気旦 mccl、−m cc1、+n㎡cc。…...………(・)
1系・1系皿1系皿 H・0とCC1・の未会合分子の間で分配平衡械立
A 相 B 相 分配係数A/B
H20 CC14 kl=1.60
飽和食塩水 CCI4
kII・=3.85
389M/L するから,
灘゜2 m CCk/m飽・−kI…・・…一一……・…(2)
km=307 又CC14申ではnClO2=(C102)πであるから平衡 恒数をKとすると,
m CCI4/(m cc14) ⊆K……・…・…・…(3)
(1),(2),(3)を整理すると,
更に,水溶液中のCIO2の濃度がα1M/Lのと nlogmH・o+109(n・K・klη)一
きのCIO2の分圧は7.8mmHg(2)であるから,こ 10g(mccl、−kl mH、o)………・…・・(4)
れを用いて,液相中の濃度とCIO 2の分圧とを計 となる。従って10gmH,oと10g(mccl・−kIm H・o)
算すると第5表の如くなる。 をプロットすると直線が得られ・その勾配からn
一第・表 鷲驚麗㌫㍗)}閲i蒜
PCIo2(atm)
mcc14(M/L)
rnH20
mNaCl mNaClO2
0.500 1.046 0.500
0.400 0.794 0.400 0.168
0.300 0.567 0.300 0.126
一一 P一
0.200 0.360 0.200 0.085 0.107
0.100 0.166 0.100 0.043
α050 について図示すると第3図の如く直線が得られる
0.081
0.050 第2図
0.021
α゜54α゜28 @ 拓(暗舷m晒)
(ii) Clo2の状態についての考察 /
Cl・,は水の中では次の式のようにカロ水分解を /!!
起すが,その速度は非常に遅く・3・,且つ 一20 −t5 −to −05・
種々舞蒜撫露分光々度計.拓㎎・ 耳!〆/
吸光度を齪した結果36°mμで吸収の最大値を示し,Lambert−Beerの法則に従い吸光度と濃度 !
@ 、
は正比例することがわかった。この事は水中では . C102の加水分解は殆んど起らず大部分がClO 2の ・▲ エ ▲
ま\で存在していることを示している。この事に ついては別報にゆずる。
第1表〜第3表申の濃度比が一定値を示さない
こと及び第1図より曲線が曲っている事は,CC14 申では一定の分配平衡による濃度よりも多量の
C102が溶解している事を示す。
故に次の如くCC1↓中ではn分子会合して
1.0
仰45
αSOO
0 oo5
一〇.5
sl.0
一1.5
一2,0
一25
48 一中森一誠・竹田一郎・平位隆ニー
からこの考えは正しく・これより得られたn,K 5.総括及び結論
の値を第6表に示す・ H。0,NaC聰和水溶液,、a89M/LNaC10。と
第6表 CC14との3っの系についてC102の平衡濃度を測
1 系 1・IK 臨灘㌘屡籔鰯:° 385
1 耳 皿
H20−CCI4
NaCl. satu. s◎1.−CC14
3.89M/LNaC102−CC14 平 均
1.93 2.01 2.00 1.98
α174 2CIO2−(C102)2
α188 会合して(C102)2なる分子を生じており,また
0.168
この反応の平衡恒数はK=α177であることが推
0.177
論された。
(1)中森;工化 59,604(1956)
第6表よりn−2が得られる・即ちCC1・中で1ま (2)B・ay;Z,phy,。h,m 54,(1906)
2分子が会合して(C102)2を生成し・その平衡 (3)Bray;Z,anorg,chem 48,(1906)
恒数は1(一α177である。 (4)石川;化学熱力学概論