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証劣 の投資探算 にお け ろ資本 還元利 率

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(1)

一1‑一

証劣 の投資探算 にお け ろ資本 還元利 率

IHWv

(そ の 一) (そ の 二) (そ の 一) (そ の 二)

証劣 の評価 に用 い られ る資 本還 元 利 率(ra七eofcapi七alizationが 、理 論 上 問 題 とな る場 合 は二 つ あ る。 第一 は、証 券 分 析 な い し投資 分 析 の 領 域 に お い て、証 劣 の投 資 価 値 の推算 を行 う場 合 で あつ て、 これ に どの よ うな資 本 還元 利 率 を用 い るべ きか とい うこ とが 問題 とな る。 本 稿 で考 えよ うとす るの は この問 題 で は な い。 第二 は 、証 券市 場論 の領 域 にお い て、 現 実 の投 資 者 行 動 の分 析 を 行 う場 合 で あつて 、 その投 資 採算 上 の証 券 評 価 に、'どの よ うな 資 本 還 元 利 率 が 、 どの よ うに用 い られ て い ると考 え るべ きか とい うことが 問 題 とな る。 本 稿 で考 えて み た い のは これ で あ る。

と ころ で 、 この問題 の取扱 に 関 して つ ぎの四 つ の ことを前 置 して おか な けれ ば な らな い。

(1)証 券投 資 者 の うち、 収 益 的投 資 者 は もつ ば ら投 資 採 算 だ けに もとつ いて そ の行動 を決 定 す るが 、 そ れ以 外 の投 資 者 に あつ て は、 投 資 採算 はそ の行 動 決

くコラ

定 要因 申 の一部 分 にす ぎな い。 収 益 的投 資 者 に あつて は投 資 採 算 の結果 が そ の投 資 実 践 に直 接 に且 つ純 粋 に反 映す るが 、 そ れ以 外 の投 資 者 に おい ては そ うで は ない。 また 、収 益 的 投 資 者 に あつ て は、 そ の投 資 採算 の対 象 に な る ω 拙稿 『投資配 分の選 択一 証券投 資需 要の形成 過程 』

昭和30年3月 、43〜44頁)参 照 。

(商 学 討究才5巻 才4号 、

(2)

一2一 商 学 討 究 才6巻 才2号

もの(す な わ ち可能 な る投 資 対 象)の 範 囲 が特 殊 な もの に限 定 され る ことは ない のに対 して 、そ れ以 外 の投 資 者 にお いて は、 そ の範囲 が特 殊 な ものに狭 く限 られ る。 ゆ えに 、投 資 採 算 行 為 を一 般 的 に考察 す るた め に は、 ま た 、投 資 者行 動 にお け る 他 の諸 行 為 と投 資採 算 との関連 を典 型 的 に解 明す るた めに は 、 わ れ われ は収 益的 投 資 者 に視 野 を しぼ らなけ れば な らない。 したが つ て 本 稿 の問題 、 す なわ ち投 資 採算 上 の証 劣 評価 に用 い られ る資 本 還元 利率 の問 題 に つ いて も、 それ を一 般 的 に考 察 す るた めに は、収 益 的投 資 者 に お け るそ れ に 、 問題 を しぼ るこ とが必 要 なわ けで あつ て、本 稿 で はそ の よ うに した い

と思 うので あ る。

{2}収 益 的投 資 者 に とつ て は 、 あ らゆ る種 類 の証 券 が投 資 採算 の対 象(可 能 な る投 資対 象)と な るだ けで な く、 そ の他 の あ らゆ る種 類 の収益 資 産 も同様 に

採 算 の対 象 とな る。 投 資 採 算上 の評価 は 、証 券 につ いて の み な らず 、 そ の他 各 種 の収 益 資 産 に つい て も、行 わ れ るわ けで あ る。 と ころで 、 この場 含に限 ちず一 般 的 に いつ て、 投 資 採算 上 の評価 が そ の対 象で あ る資 産 の種 類 に よつ て原 理 的 に異 な る方 法 で行 われ ると い うこと はな い。 資 本 還 元 利率 の適 用 方 法 が 、証 券 の評価 の場 合 と その他 の資産 の評価 の場 合 とで 、 原理 的 に異 な る

ことは ない.と くに収 益 的投 資 者 の場 合 にお いて は、 同 じ人 が あ らゆ る種 類 の 収益 資 産 につ い て評価 を行 うの で あ るか ら、 原 理的 に は もちろん の こと技 術 的 な点 な どにつ い て も統 一 的 な方 法 で 評価 が行 われ るで あろ うし、 ま た資 本 還元 利率 の適 用 を も含 めて その評 価 方 法 は(あ らゆ る種 類 の資 産 が対 象 で あ るた めに)各 種 資 産 の特 殊 な性 質 に と らわれ ない一般 的 な もの とな らざる を得 な いで あ ろ う。 この よ うに考 えて くると、収 益 的投 資 者 が 証 券 の評価 に 用 い る資本 還元 利 率 は、 そ れだ けで独 自の問題 とな る こ とは な く、 「収益 的 投 資 者 が収 益 資産 一 般 の評価 に用 い る資 本 還元 利 率 脚とい う、 ヨ リー般 的 な 問 題 の中 に吸収 されて しま うこ とにな る。 そ こで本 稿 で は、 この ヨ リー 般 的 な形 で聞題 を取 扱 うことにす る。

13)収 益 的 投 資 者 の行 動 は 、四 つ の部 分 過程 に分 けて 考 え る こ とが で きる。 す な わち 、行動 の進 行 す る順 序 に よつ て示 せ ば、 「予 想形 成一 投 資 採算

前掲拙稿(45頁)参 照 。

(3)

証券 の投 資採 算 にお け る資 本還元利 率(木 村)‑3一

投 資 決 意 一 投 資 実 践 」 の 四段 階 で あ る。予 想 形 成 は 、 投 資採 算 の前 提 で あ つ て、 投 資 採 算 に入 り込 むべ き諸変 数 の うち 、 不 確 定 な将 来 の事 態 を内容 と す る もの につ いて 、 予 想値 を得 るま で の過程 で あ る。投 資 採算 は、必 要 な る 諸 変 教 の 予想 値 お よび確 定 値 を用 い て計算 を行 い、 投 資決 意 の指 標 と な る数 値 を得 るまで の過程 をい う。 この過程 は さ らに二 つ の段 階 に分 けて考 え る こ

とが で きる。 第一 は、 可能 な る各種 投 資対 象 く各 種 収益 資 産)の お のお の に つ い て 計算 が 行 わ れ る段 階 で あ る。 この計算 か ら得 られ る最 終的 数値 を、そ

れ ぞ れ の資 産 の投 資 採算 値 と呼 ぶ ことに し よ う。 第二 は、 これ ら各種 資 産 の

投 資採 算 値 を もとに して 、 可能 な る さま ぎまの投 資 配分 く投 資資 産 構成)の お のお の につ い て計算 が行 われ る段 階 で あ る。 この計 算 か ら得 られ る最 終 的 数値 一 そ れ は各種 資 産 の投 資 採 算値 と同形 の もので あ る一 は 、 投 資 採算 の 目的 で あ る と ころ の 、投 資 決 意(す な わ ち投 資 配 分 の選 択)の 指標 とな る数 値 に ほか な らない。 これ を各投 資配 分 の採算 値 と呼 ぶ こと に しよ う。 きて 、 この よ うに段 階的 に進 行す る投 資採 算 過程 の うちで 、 資本 還 元 利率 の問題 に 直 接 関係 が あ るの は・ 第一 の段 階(各 種 資 産 につ いて そ の投 資 採算 値 を算 出 す る段 階)だ け で あ り、 厳 密 に い うな らば さ らにそ の申 で も、各種 資 産 の評 価 が行 わ れ る過 程 だ けで あ る。投 資採算 に お け るそ の他 の過程 は、 そ の評価 を前 提 として 進 行 す るので あつ て 、 資本 還元 利率 の問題 に直 接 の関 係 は な い わ け で あ る。 投 資採 算 の結 果 を前 提 と して進 行 す る投 資決 意 一 一投 資 実 践 の 過 程 も、これ と同 じわ けで あ る。そ れ で は予 想形 成 の過程 は ど うで あろ うか 。 そ の答 は、資 本 還元 利率 が 、 予 想 形 成 過程 か ら得 られ る予 想値 で あ るの か 、 そ れ と も与 え られ た る確 定 値 で あ るのか、 とい う問題 にか か つて い る。 これ は 本 稿 の解 こ うとす る申心 的 な問題 の一 つ に ほか な らず 、 後 に くわ し く考 察 され るので あ るが、 こ こで わ た くしの結 論 だ け を先 に示 す な らば、 資本 還 元 利率 は予 想形 成 過程 か ら得 られ る予想 値 で あ ると考 え る。 い うまで もな く予 想形 成 過程 にお いて は 、 そ のほ か の さま ぎま な変数 につ い て も予 想が 行 わ れ るので あつて 、 資本 還元 利率 に関 連 す る予 想 は、 予 想形 成 過程 中 の一 部 面 に

〔3)前 掲 拙 稿(46〜48頁)参 照 。

9)前 掲 拙 稿(46〜48,53〜54頁)参 照 。

'

(4)

一4一 商 学 討 究 才6巻 才2号

す ぎな い。 か くして 、 投 資 者行 動 の総過 程 の うち、本 稿 の 目的 で あ る資 本還' 元 利率 の問題 に直 接 関係 が あ るのは 、 資本 還 元 利率 に関連 す る予 想形 成 の一

部面 、 お よ び、投 資 採算 過程 の うち各種 資産 の評価 を行 う過程 、 の両者 で あ る。 本 稿 の考察 は 当然 これ らに焦 点 を合 わせ る こ とにな るわ けで あ るが 、 必 要 に応 じて予 想形 成 お よび 投 資採 算 にお け る他 の諸 過程 に も言及 す る ことに した い。

{4)以 上 に お いて は と くに はつ き りとは触 れ なか つ た こ とで あ るが 、 実 は投 資 採 算 に は二 つ の異 な る方式 が あ る。 その相 違 は投 資 採算 値 の形 式 に かか つ て お り、一 方 が 資産 の評価 を含 ん だ 形 の 採 算 値 を用 い るのに対 して 、 他 方 は (資 産 の評価 を含 ま ない)利 回 り形 式 の採 算値 を用 い る。 前 者 にお け る評 価 は資本 還 元(資 本 化 ・の方 法 に よ るか ら、 これ を資本 化 方式 に よ る投 資 採 算 と呼 ぶ ことに し よ う。 これ に対 して 後 者 は利 回 り方式 に よ る投 資 採算 と呼 ん で よいで あ ろ う。 この二 つ の方式 の うち、 い まま で 明 らか に と り上 げて きた の は資 本化 方式 だ けで あ り、 利 回 り方 式 に は と くに触 れ る ところ が なか つ た。 そ れ はつ ぎの理 由 に よ る。 す なわ ち、 資 本化 方式 に よ る と きは収 益 資 産 の評価 の た め に資 本 還元 利率 を用 い る こ とが 必 要 とな るが 、 利 回 り方 式 に よ る と きはそ の評 価 の必 要 が な い ので あ るか ら、 資 本還 元 利 率 を用 い る必 要 も ない 。資 本還 元 利率 の問 題 が お きるのは 、 投 資 採算 が 資 本化 方 式 に よっ て 行 わ れ る場 合 に限 られ る、 とい うこ とで あ る。 した がっ て資 本 還 元 利率 を問 題 とす る本 稿 で は 、 利 回 り方式 に よ る投 資採 算 を まつ た く問題 外 として よい の だ と も考 え られ る。 しか しなが ら、資 本還 元 利 率 を用 いず にす む投 資 採 算 方 式 が現 に 存在 して い る とい うこ とは、 資 本 還元 利 率(ひ いて は資 本化 方 式 に よ る投 資 採算)と い うものの性 質 、機能 を考 察 す るに当 つて 無視 で きない聞, 題 で あ る。 それ ゆ え本 稿 で は 、 資 本化 方式 と利回 り方 式 との対 比 の問題 に も、

論 及 す る必 要 が あ る と思 う。

1資 本 化 に よ る投 資 採 算(そ の 一)

す で に述 べ た とお り、投 資 採算 は、 各種 収 益 資産 につ い て そ の投資 採 算 値 が 計算 され る過程 と、 可能 な る各投 資 配分 につ いて そ の採 算 値 が 計 算 され る過程

(5)

証券 の投 資採 算にお け る資 本還元利 率(木 村)‑5‑

.とに 、 分 け て 考 え る こ とが で き る。 これ は 資 本 化 方 式 に よ る場 合 で も、 利 回 り 方 式 に よ る場 合 で も、 同 様 で あ る。 こ こで は 、 資 本 化 方 式 に よ る場 合 に っ い て 、 くわ し く考 え て み た い 。

ま ず 、 資 本 化 方 式 に よ る投 資 採 算 の 第 一 段 階(各 種 資 産 の投 資 採 算 値 が 算 出 さ れ る過 程)に つ い て 考 え て み よ う。 そ れ ぞ れ の種 類 の資 産 の 、 資 本 化 方 式 に よ る投 資 採 算 値 を 、 以 下 か ん た ん に そ の 資 産 の「資 本 化 採 算 値 」と略 称 す る こ と に す る。 可 能 な 投 資 対 象 た る収 益 資 産 の種 類 が い まN種 あ る と し、 そ れ ぞ れ の 種 類 に1,2,3,… ・,Nの 固 有 番 号 を 附 し 、 そ れ ぞ れ の 資 本 化 採 算 値 をR,,R2,

R3,・一,RNで 表 わ す 。 資 産 種 類 を示 す 固 有 番 号を 一 般 にiで 代 表 させ る こ と に す れ ば 、 種 類fの 資 産(以 下i資 産 と書 く)の 資 本 化 採 算 値 はR,で 示 さ れ

る。R̀は つ ぎ の よ うに して 算 出 さ れ る。

W,,R

,=:C i (1)

こ こにW,は 、i資 産 一 単位 に対 す る投 資者 の評 価 額(資 本還 元 に よ る評 価 額) を示 し、嬉 は、 ε資 産 一 単位 の所 有 に必 要 な投 資元 本額 を示 す 。(以 下 かん た ん に 、Wiをi資 産 一 単位 の資 本化 評 価 額 と呼 び 、C,をi資 産 一 単位 の所 要元 本 額 と呼 ぼ う。 りi資 産 の資 本 化採 算 値 は、i資 産 一 単位 の資 本化 評 価 額 と そ の

所 要 元 本 額 との比 率 で あ る。

〈A)所 要 元 本額Ciに つ い て

̀資 産 一 単位 の所 要元 本額(す な わ ちそ の所 有 に必 要 な投 資元 本額)は 、 現 在所 有 して い る資 産 単位 の場 合 と、現 在所 有 して い な い資 産 単位 の場合 とで は 、 区 別 して 考 えな けれ ば な らな い。

投 資 者 が 現 在所 有 して い る資 産 単位 に関 して い えば 、つ ぎの よ うに な る。 収

くゐラ

益 資産 の申 には 、必 要 に応 じて売 却 ので き る もの と、 そ うで な い もの とが あ る。

必 要 に応 じて売 却す る ことので き る資産 は、 い ま それ を所 有 して い る投 資者 の 立 場 か らみ れば 、彼 が 現 在 自由 に使用 で き る投 資 資 力 を代 表 して い る。 彼 に は

これ には、売却 ので きない性質 の もの(た とえば定期 預金)と 、本来 は売却で き る性質の もので あ りな が ら.現 在 それ が事実上 不可能 で あ る もの(た とえば、市 場 性 を現 在 まっ た く失つて い る株 式)と が あ る。

(6)

一6一 商 学 討 究 才6巻 才2号

く ラ

い ま、そ の資 産 に関 して 、自由 に選 択で きる二 っ の途が 開 か れ て い る。 一 つ はそ の資 産 の所 有 を継 続 す る ことで あ り、 他 の一・つ を己、 そ れ を売 却 して元 本 を回収 し、これ を他 の種 類 の資産 に投 下 す る こと ⊂す なわ ち、他 の資産 に乗 り換 え る こ とう で あ る。 彼 は投 資 採 算 の結 果 に照 らして そ のいず れ か を選 択 す る ことにな る。そ の資産 の売 却 に よつて 回収 で きる元 本額 は、投 資採 算 上 、 自由な投 資 資 か (そ の投 資 者 が現 在 自由 に使 用 で き る投 資資 力)と い う意 味 を もつ 。 そ れ は 、 投 資採 算 上 、他 の資 産 に対 す る投 資元 本 と して も、あ るい はそ の資 産 に対 す る投 資

元 本 と して も、自由 に使 用 で き る投 資 資 力 と して 現 わ れ るか らで あ る。投 資 者 が 現 在 所有 して い る資 産 単 位 の うちで 、 必 要 に 応 じて 売 却す る ことので き る もの は、この よ うに 、或 る額 の 自由 な投 資 資 力 を代表 して い る。 或 る資 産 単位 の代表 す る この よ うな資力 は 、別 の面 か らい うな らば 、そ の資 産 の所 有 を継 続 す るため に はそ れ に対 す る投 資元 本 と して 割 か な けれ ば な らない資 力 にほ か な らない 。 これ が 、その 資産 単位 の所 有 の ため に必 要 な投 資元 本額 、す な わ ちそ の資 産 単位 の所 要元 本 額Ciで あ る。か くして、必 要 に応 じて売 却 で きる現 有資 産 単位 の所 要 元 本額Ciは 、そ の売 却 に よつ て回 収 で きる元 本 額 す な わ ちそ の売 却 時価(現 在 市 場価 格 マ イナ ス売 却 費 用)で あ り、 そ の 代表 す る 自由資 力 に 等 しい 。

必 要 に応 じて 売 却す るとい うこと ので きない現 有 資産 は 、 差 当 りそ の所 有 を 継 続 す るほか は ない もので あ る。 そ れ は投 資 採 算 の範 囲外 にお か れ るか ら、 そ の所 要元 本額 が 問題 とな る ことは な い。 なぜ な ら投 資採 算 は 、 自由 な投 資 資 力 を各種 投 資対 象 に どの よ うに配 分投 下 す べ きか を 判 断す るた め に行 わ れ る もの で あつ て 、 自由な投 資 資 力 を代表 して い な い現 有資 産 は、 投 資採 算 の 目的 には 無 関係 だ か らで あ る。

つ ぎに 、投 資 者が 現 在所 有 して い ない資産 単 位 に関 して い えば 、 そ の所 要 元 本 額Cgは 、新7に それ を取得 す るた め に必 要 な投 資元 本 額(そ の取 得 の ため に、 そ れ に対 す る投 資元 本 として割 か な けれ ば な らな い 自由 な投 資 資力)で

投資資力を引揚げて、 これ を他の用途にふ り向けることは、 ここでは考慮外にお く。

〔7)前掲拙稿では、自由な投資資力 とい う概念にまだ気がっいていなかつた。そこで は暗黙の うちに、投資資力はすべて 自由な もの として取 り扱つた。しかし投資資力、

の うちには、現在 自由に使用で きない部分が存在す ることもあ るのであ る・

(7)

証券の投資採算にお ける資本還元利率(木 村) 一7‑一 る。 これ は一 般 的 には取得 総 要 費(取 得 対価 プ ラス 同附 帯 費 用)で あ り、 市場 価 格 で買 い入 れ られ る資産 につ いて は取得 時価(現 在市 場価 格 プ ラス買 入 附 帯

  ラ

費 用 りで あ る。

(B)資 本 化 評 価 額W』 につ いて

こ ラ

マ ー コ ウィッツ は そ の 論 文 『ポ ー トフ ォ リオ の 選 択 」 に お い て 、 わ た く し の い う名 種 資 産 の資 本 化 採 算 値 に 相 当 す る もの を 、 そ の資 本 化 収 益(discounted

ロの

return)と 呼 び 、i資 産 の そ れ(R,で 表 わ す)を つ ぎの 算 式 で 示 し て い る。

R̀=Σrεtdit〈M.1)

S=1

こ こ にritは 、i資 産 の所 有 に よ り将 来 の 七時 点 に お い て 得 られ る と予 想 され る、 投 下 資 力1ド ル 当 り の収 益 で あ る。di・ は 、rεtそ れ ぞ れ の 現 価 を算 出 す る た め に これ に 乗 ず るべ き複 利 現 価 率 で あ る。

こ の算 式 か ら明 らか な こ と は 、 第 一 に、 将 来 収 益 の得 られ る各 時 点 を 時 の順 序 に1,2,3,・ 一 ・で 示 せ ば 、 将 来 収 益 はr.i、,ri2,ri3,… … な る無 限 の 系 列 と して 考 え られ て い る とい うこ とで あ る。 第 二 に 、ritは 、投 下 資 力1ド ル 当 りの 将 来 収 益 で あ るか ら、i資 産 一 単 位 当 りの 七時 の将 来 収 益(こ れ をqitで 示 す こ と に す る)を 、̀資 産 一 単 位 当 りの 投 下 資 力 で 除 し た もの に ひ と しい と い うこ と で あ る。 こ の場 合 の投 下 資 力 を マ ー コ ウィ。ツ が ど の よ うに 考 え て い るか は 明 ら

ロ リ

か で な いが、 お そ ら くは取 得 時価 が 考 え られ て い る もの と思 われ る。 しか し精

{8}前 掲 拙 稿(81〜82頁)で は 、 所 要 元 本 額 の 取 扱 が 不 十 分 で あ つ た 。 本 文 に お け る 所 要 元 本 額Ciの 説 明 は 、 そ の 補 正 で あ る 。

〔9)HarryMarkowitz,"Portfolioselection,"JournalofFinance,vol・vll,No・1, March1952,PP.77〜91‑ReprintedasCow]esCommissionPapers,NewSeries.

No・60)前 掲 拙 稿(48〜60頁)に お け る 紹 介 を 参 照 。彼 のportfoliose】ectionに 相 当 す る 語 と し て わ た く し は 、 あ ま り適 切 で は な い が 、 投 資 配 分 の 選 択 ま た は 投 資 資 産 構 成 の 選 択 と い う語 を 用 い て い る 。

マ ー コ ウ ィヅ ツ は 同 じ も の を 表 わ す の に 、 こ のdiscountedreturnの ほ か 、 discounted(orcapitalized)valueoffuturereturnsま た はdiscountedanticipate(l returnあ る い は た ん にreturn、 ま た 時 に はyieldと い う語 を 用 い て い る 。 こ れ ら は 、 各 資 産 に つ い て も、 各 投 資 配 分(portfolio)に つ い て も 、共 通 に 用 い られ て い る と 考 え て よ い で あ ろ う 。(returnと い う 語 だ け は 現 実 に 双 方 共 通 に 用 い ら れ て い る 。)本 文 で は い ま 客 資 産 のretumを 問 題 に し て い る 。 各 投 資 配 分 のreturnに つ い て は 、 後 に 「各 投 資 配 分 の 資 本 化 採 算 値 」 を 考 察 す る と き に 問 題 に す る 。

な ぜ な ら マ ー コ ウ ィッツ は 、 投 資 対 象 と し て 証 券 だ け を 念 頭 に お い て お り 、 且 つ は 、 投 資 活 動 を 新 規 に 開 始 す る 場 合 だ け が お も に 考 察 さ れ て い る よ う に 思 わ れ る か ら で あ る 。

(8)

一 ・8・ 一 才6巻2?2号

確 に は 、 前 述 の 所 要 元 本 額Ciで な け れ ば な ら な い で あ ろ う。 そ こ で こ の よ う 忙 解 す る と す れ ば 、rit=qit/qと い う こ と に な る 。 こ れ を(M.1)式 に 代 入 す れ ば

R・,一 一5

,一一(ゆ Σqitditt』4)(M・2)

と な る。 括 弧 の中 は 、̀資 産 一 単 位 の 資 本 化 評 価 額 に ほ か な らな い 。 これ を Wiで 表 わせ ば 、

W,=Σqitdit(M.3)

tm1

と な り、 これが(M.1)式 の中 に含 意 され て い る資 本 化 評価 額 で あ る。

資 本 化 評価 額W,に 関 す る(M.3)の 算 式 は、現 実 の投 資者 行 動 を(し たが つ て 投 資 者 の投 資 採 算 を)制 約 して い る諸 条件 を考 慮 に入 れ て いな い 。 第一 に 、 各 種 資 産 の存 続期 間が 考慮 され て い な い。 資 産 には 、 そ の存続 期 間 の無 限 な も の ばか りで な く、有 限 な もの もあ る。 浮続 期 間 の有 限 な もの の うちに も、 そ の 期 間 に は長 短 さま ざ ま な ものが あ り、 また期 間 が確 定 的 な もの もあれ ば不 確 定 な もの もあ る。 第二 に、 投 資 者 の投 資 資 力 の運 用 可能 期 間が 考 慮 さ れ て い な

。 投 資資 力 は、無 期 限 に運 用 で き る ものばか りで は ない 。 将 来投 資以 外 の用 途 に ふ り向 け る必 要 の起 き る、 したが つ て投資 資 力 と して はそ れ まで の期 間だ け しか 運 用す る こと ので きない よ うな資 力 も多い 。 証 券投 資 に、 運用 可能 期 間 の短 い投 資 資 力 が ひろ く用 い られ てい る ことは 、 一 般 に認 め られ た 事 実 で あ る。 第 三 に、 投 資 者 の有 効 予 想期 間が 考慮 され て い ない 。 投 資 者 の有 効 予 想期 間 とは、 そ れ に もとつ いて投 資 決 意 を して もよい と思 う程 度 の確 率 予 想 を行 う こ とので き る期 間 、 その意 味 で の有 効 な予 想 の及 び得 る期 間 をい う。(M.3) 式 は、無 期 限 に運用 可能 な資 力 と、 無 限 の将来 に及 ぶ有 効 予想 期 間 と を もつ投 資 者 が 、無 限 の存 続期 間 を もつ資 産 につ いて 、 投 資採 算 上 の評 価 を行 う場 合 に

の み当 て は ま る もので あ る。 この よ うな場 合 は 現 実 に は 有 り得 ない。 なぜ な ち、資 力 の運 用 可能 期 間 の無 限 と、 資 産 の存 続 期 間 の無 限 は よい と して 、 有 効 予 想 期 間 の無 限 とい うこ とは実 際 に は考 え られ ない か らで あ る。

現 実 に個 々の投資 者 が 行 う資 本 化 評価 は 、 一 般 に次 式 の よ うに行 われ ると考 え なけれ ば な らな い。

(9)

証券 の投 資採算 にお け る資本還元利 率(木 村)‑9一

Wi=Σq盛 ㌔dit十C,i、 、din(2}

t=1

こ こにnは 予定 投 資期 間 の終 る時点 で あ る。 予 定投 資 期 間 とは 、 その 資産 へ の 投 資 の継 続 期 間 に 関す る投 資採 算 上 の予 定 の こ とで あ る。 予 定投 資 期 間 は 、 明 ちか に、 資 産 の存 続 期 間 ・資 力 の運用 可能 期 間 ・有 効予 想 期 間 の三種 の期 間 の うちで 最 も短 い ものに一・致 す る。C価 は、n時 点 に おい て そ の資 産一 単 位 を手 放 す こ とに よ り回収 され る と予 想 され る元 本額(n時 の 回収元 本額)で あ る。

Clinは 、n時 点 が そ の資 産 の存 続 期 間 の終 る時 点 で あ ると きは一 般 に償 還価 額 で あ り、 そ うで な い と きは売 却 時価(n時 の市 場価 格 マ イナス売 却 費 用)で

る。qitお よびC/i。 が 予 想形 成 に よつ て得 られ る確 率的 予 想 値(つ ま り は確 率 変 数)で ある こ とは い うまで もないが 、nに つ い て は ど うで あろ うか。 それ が 資 産 の存 続 期 間 の終 る時点 で あ ると きは、 確定 的 な場合 と不確 定 な場 合 とが あ

る。 それ が資 力 の運 用 可能期 間 の終 る時点 で あ ると きは 、 や は り双方 の場 合 が あ るが 、 不確 定 で あ る場 合 の方 が 多いで あ ろ う。 それが 有 効 予 想期 間 の終 る時 点 で あ る と きは 、若 千 の幅 は もつ が 、 確 定 的 で あ る。 この よ うにnは 、 確 定的 な場 合 も不確 定 な場 合 もあ るの で あ るか ら、一般 的 に はnは 確i率的 に 予 想 さ

  ラ

れ る もの で あ る と して お け ば 、 支 障 が な い で あ ろ う。

資 本 化 に よ る投 資 採 算(そ の 二)

つ ぎに 、 資 本 化 方 式 に よ る投 資 採 算 の 第 二 段 階(各 投 資 配 分 の採 算 値 が 算 出 さ れ る過 程)に つ い て 考 え て み よ う。 そ れ ぞ れ の 可 能 的 投 資 配 分 の 、資 本 化 方 式 に よ る採 算 値 を 、 そ の 資 本 化 採 算 値 と 呼 ぶ こ と に す る。 マ ー ゴ ウ ィ。ツ は前 掲 論 文 に お い て 、これ に 相 当 す る も の を 各 ポ ー トフ。リオ の 資 本 化 収 益(discoun七ed

くヱヨ 

return)と 呼 ん で 、 つ ぎの 算 式 を示 し た 。 す な わ ち 、 或 るポ ー トフ ォ リオ の資 本 化 収 益(われ わ れ の 用 語 で い え ば 、 或 る 投 資 配 分 の 資 本 化 採 算 値)Rは

R=ΣR,Xε{3),

i=1

な おnは 、一 般的 にはniと 書 くべ きであろ う。なぜな ら、nが 資 力運 用可能 期間 の終 りで あ る時 は別 として、 その他の場合 には資産 の種類 に よつ て異な るこ とにな る か らで あ る。資 産の存続期 間 はい うまで もな く、有 効予想期 間 も資産 の種類 によ り異 なつて い る。

前 記註{9)、ほ0)参照 。

(10)

一10一 商 学 討 究 才6巻 才2号

R̀はi資 産 の資 本 化 収 益(i資 産 の 資 本 化 採 算 値)で あ り、Nは 資 産 の種 類 の 数 で あ る。Xiは 、そ の ポ ー トフ ォ リオ(そ の投 資 配 分)に お い て 、i資 産 に 投 下 され る こと に な る特 定 額 の 資 力 が 、 投 資 者 の 自 由 な 総 投 資 資 力 の うち で 占 め る割 合(特 定 の 割 合)で あ る。 各 ポ ー トフ 、 リオ は 、 そ れ ぞ れ 独 自 なXiの 組 合 せ 、 す な わ ち(X、,X2,X3,… …,X齢 を もつ て い る わ け で あ る。 い うま で

も な く、0≦ 瓦 ≦1且 ΣX』=1で な け れ ば な らな い 。 さて この 〔3、式 は 、

だム ユ

そ の もの と して み れ ば 、 ま つ た く妥 当 な もの で あ る 。 問 題 は 別 の と こ ろ に 、 す な わ ち そ れが ど の よ うなR,の 算 式 に 結 合 きれ るか と い う点 に あ る。 ゆ え に わ れ わ れ は 、 各 投 資 配 分 の 資 本 化 採 算 値 の算 式 と して 、 こ の 図 式 を そ の そ の ま ま 用 い る こ とが で き る わ け で あ る。 た だ これ を 、(M.1)式 と結 び つ け ず に 、(卦 式 お よ び(2〕式 と結 び つ け れ ば よ い の で あ る。 す な わ ち 、

Rl一 号

註、

(1〕

W,=Σqitdit十c/indi、 … 一 一(2}

lR=ΣR̀X・i{3)

(・L〔2賜 「鼠 婦()…din)(4、

〔3b{4}からR煮 暑(葱 軸+(Yindin)(5)

な お、 つ いで に こ こで 、 お のお のの投 資 者が もつ 自由 な投 資 資 力 の総額 につ いて 考 えて み よ う。 これ は、投 資 に 用 い 得 る 貨幣 につ いて 考 える ことに もな る。 或 る投 資 者 の、現 在 自由 に使用 で きる投 資 資力 の総額 は 、(a)そ の現 在所 有 す る収 益 資 産 に よつ て代表 され ると ころ の 自由 な投 資 資 力 の 合 計 額 と、(b) そ の現 在所有 す る投 資 に用 い得 る貨 幣 の額(言 い換 えれ ば 、 貨 幣形 態 に あ る投 資資 力 の領)と の、総 和 で あ る。 い ま可能 な投 資対 象(収 益 資 産)の 種 類 がN 種 あ ると し、 そ れ ぞれ を固有 番 号1,2,3,・ ・…・,Nで 示 し、投 資 に用 い得 る貨 幣

を固 有 番 号(N+1)で 表 わす 。 固有 番 号 を一般 にiで 代 表 させ る。 その投 資 者 に よつ て現 在所 有 され て い るi種 収 益 資産 の 単位 数 をQ,と し、 そ の代 表 す る 自由 な投 資 資 力 をqと す る。Q̀は 零 また は正 の整数 で あ る。現 有 収益 資 産 の

(11)

証券 の投 資採算 にお け る資本還元 利率(木 村)‑11一

うち 、 必 要 に応 じ て 売 却 す る こ と の で きな い も の は 、 自 田 な投 資 資 力 を代 表 し な い か ら、 そ のCiは 零 で あ る。 そ の投 資 者 の 現 在 所 有 す る収 益 資 産 に よ つ て

代 表 され る 自 由 な投 資 資 力 の 合 計 額 は 、 か く して ΣC̀Q,で あ る。(そ れ は 、

ごの ユ

現 有 収益 資 産 の うち必 要 に応 じて 売 却で き る もの 、 の代表 す る自由資力 の合 計 額 に ひ と しい 。)投 資 に用 い得 る貨 幣 の所 有額 も、以 上 と同様 に、CN+1QN+1

と して表 わす ことが で きる。 この場 合CN.1は 単 位 貨 幣(た とえば1円)を わ し、QMは 所有 単位 数 を示 す もの と考 えれ ば よい わ けで あ る。 したが つ て ・ 或 る投 資 者 の所 有 す る 自由 な投 資 資 力 の総額 岬 りは 、

 コ

F=ΣC,Qi(6}

を ロ ユ

で あ る。Fは 投 資 採 算 上所 与 の数 値(確 定 値)で あ る。 なぜ な ら、Q,は もちろ ん 、C̀(こ の 場 合 に は売 却時価 、 す なわ ち 「市場 価 格 マ イナス売 却費 用 」に ほ 炉 な らない)も 、 それ ぞ れ の現 在 時点 にお いて は与 え られ た数 値 で あ る と考 え て き しつ か え ないか らで あ る。

或 る時現 在 にお け る一 投 資 者 の 自由 な総投 資 資 力 の うち、 そ の一 部分 が 貨 幣 形 態 で保 有 されて い るとい う事 態 は、 何 ら珍 らしい こ とで は な い。 なぜ な ら、

投 資収 益 の受領 、 ま た は他 の種 類 の所 得 か らの貯 蓄 、 な どに もとつ く投 資 資力 へ の新 たな 追加 分 は 、最 初 は貨 幣形 態 を と るのが ふつ うで あ り、 また、 期 限 の 到 来 した債 劣 の償 還 金 等 も通 常 は まず 貨幣 の形 を とるか らで あ る。 そ れ ゆ え、

前 掲⑥ 式 は十 分 に現 実 的 で あ る。

さて 以 上 に お い て は 、議 論 を か ん た ん に す るた め に 、 貨 幣 保 有 が 投 資 配 分 の 一 項 目 とな る こ とは な い

、 と仮 定 し て き た 。 す な わ ち 、 自 由 な る 総 投 資 資 力 (F)に よつ て 実 現 す る こ と の で き る各 投 資 配 分 を、 各 種 収 益 資 産 の み のXiの 合 せ 、 す な わ ち(Xi.X2,X3,… 一,XN、'一一'ナ こだ しIilX,==1一 と し て 考 え 、

i"L

した が っ て そ の 資 本 化 採 算 値 をR=E]R,X。(3〕 と して 示 し た 。 い ま 、

ゴロ  

可能 な る各投 資配 分 を、Xiの 組 合せ として で は な く、 各 種 収 益 資 産 の単 位 数

ロの Q/iの 組 合 せ 、 す な わ ち(Q/1,Q/2,Q/s,… …,QtN)と し て 表 わ す な ら ば 、

可能 な る投 資配分 の申に含 まれ る̀資 産の単 位数 を、現 在所 有 され てい る̀資 産 の単位 数Q̀と 区別す るため に、Q,iと して示す こ とに した 。Q/dは 、零 または正 の整 数 である。

(12)

…一一12一 才6巻 才2号

瓦 誰 詳 であるから、

R一き 煮 番 ・q評 一蕩w響 一鵡 凧q

と な り 、 矧 式 と 合 せ て 、

ΣW,Q/i

ロユ

R=N +1(7}h

ΣCiQ,, i=1

NNN+1

と な る 。 ま た ΣX̀=1で あ る か ら 、 ΣC,Q!i==F=ΣqQ,で あ り 、

ゴ ヨ   オコ  it・1

た が つ て網 式 を つ ぎの よ うに 書 き直 す こ とが で き る。

ΣW,Q/i ト  

R=一"ii‑ny  (7ノ)

ΣC,Q/i

i葡1

そ れ で は 、 貨 幣 保 有 も投 資 配 分 の 項 目申 に 含 ま れ る と仮 定 す る場 合 に は 、 ど の よ うに な るで あ ろ うか 。 資 力Fに よ り可 能 な る各 投 資 配 分 は 、収 益 資 産 の み な らず 貨 幣 を も含 め て のXiの 組 合 せ 、 す な わ ち(Xi,X2,X3,… …,XN,XN+・)

  ナ ユ

一一tcだ し Σ 瓦=1と し て 表 わ さ れ

、 し た が つ て そ の 資 本 化 採 算 値R N.∫ 置1

は 、R=ΣR,X{と し て 示 さ れ る こ と に な る 。RN+、 は 、 収 益 資 産 に お け る 資

オ ヨ   くユの

本 化 採 算 値 の、貨 幣 にお け る対 応 物 で あ る。 収 益 資 産 の 場 合 と 同 じ 形 で 、 RN・ ・一 謝 く こ とが で き る.CN・ ・eま先 に も述 べ た よ うに 貨 幣 単 位(た

と え ば1円)で あ る。WN.1は 、 収 益 資 産 に お け る一 単 位 当 りの 資 本 化 評 価 額 の 、 貨 幣 に お け る対 応 物 で あつ て 、 貨 幣 は 収 益(q壱 の を生 ま ず 、鏡 在 の1円 将 来 のn時 に お い て も1円 の ま ま で あ る か ら 、WN。 、=賑+,d。 で あ る 。 か く

ロの

し てRN.1=dnで あ る 。 可 能 な る 各 投 資 配 分 を 、以 上 と は 別 の 面 か ら 、各 種 収 益 資 産 お よ び 貨 幣 の 数 量Q!tの 組 合 せ 、す な わ ち(Qノ 、,Q/2,… …,Q/N,Q/N.・)

圃RN+1を 、 貨 幣 の 資 本 化 採 算 値 と 呼 ぶ こ と は 、 い か に して も無 理 で あ ろ う。 同 様 にW恥1に つ い て も、 こ れ を貨 幣 の 資 本 化 評 価 額 と呼 ぶ こ と は 無 理 で あ る。

C16}こ こ で は 、ditで な く、dtと し た 。 す な わ ち 、 あ らゆ る種 類 の 資 産 に 共 通 な もの と して 考 え た の で あ る 。 こ の 点 は 「皿、 資 本 還 元 利 率(そ の 一)」 に お い て 説 明 す る 。

(13)

証券の投資採算にお ける資本還元利率(木 村) と して表 わす な らば 、

 キヱ   キ 

ΣW,C/iΣW,Q/i R=上'一 一=…(7〃)

ぶキ   キエ

ΣCiQ,ΣCiQ/i

isli呂1

と な る 。

一13一

以 上 二 種 類 の仮 定 の うちで 、 後 者 の方 が 論 理 的 に ヨ リ厳 密 で あ る こ と は 明 ら か で あ る。 自 由 な 総 投 資 資 力Fの 一 部 ま た は 全 部 を 、 貨 幣 項 目(N+1)に 配 分 す る こ と は 、 まつ た く可 能 だ か らで あ る。 しか し な が ら、 現 実 を説 明 す るに 際 して は 、 前 者 の仮 定 で ほ とん ど差 支 え が な い よ うに 思 わ れ る。 な ぜ な ら、 多 数 の 可 能 的 投 資 配 分 の 中 か ら投 資 者 が 最 も望 ま し い もの と して 選 び 出 す投 資 配 分

一最 適 投 資 配 分 一(Xl

,X2,,il1N・XN・ ・)に お い て 、 文N+皇 は 一 般 に 無 視 し得 る ほ ど の 大 き さ だ と考 え られ るか ら、 これ を(X1,X2,… …,XH)と み な し て も大 差 な い か らで あ る。

一 般 に 文N+、 は 無 視 し得 る大 き さだ と考 え る の は 、 つ ぎの 理 由 か らで あ る。

n時 ま で の 貨 幣 保 有 に つ い てRN、 、=d。 な る こ と を考 え る と き、 正 のXx.1を 含 む投 資 配 分 のRよ り も、そ の 貨 幣 を た と え ば 利 附 預 金 で 置 き換 え た と ころ の 投 資 配 分 のRの 方 が 、一 般 に 有 利 な こ と は 明 らか で あ る。 利 附 預 金 の 固 有 番 号

をNと 悲 輌+CNd・,)一 よ(11ΣqNtd, t冨1)+dn

ごコアラ

だ か らで あ る。 そ れ ゆ え、 この限 りにわ いて は 、 最 適 投 資配 分 のXN+1は 零 と な るは ずで あ る。 しか しなが ら、各種 収益 資産 に は、 それ ぞれ の最 小投 資価 額 (そ れ に投 じ得 る価 額 の最 小 限 度)と い うものが あ る。 或 る資 産 の最 小投 資価 額 に満 た ない金額 は、 そ の資 産 に投 ず る ことが で きない わ けで あつて 、 最 小 投 資 価 額 の ヨ リ小 さな他 の資 産 に投 下 す るか 、 また は貨幣形 態で 保有 す るか 、の いず れか を選 ぶほ か は な い。 この よ うに して最適 投 資配 分 に端 額 貨 幣 が含 ま れ る ことに な る場 合 もあ り得 るが、 文瓦 、の大 き き ほ 無 視 し得 るほ どの もので あ

う 。

a7}dn(っ ま りはdの を 用 い た こ とに つ い て は 、註a6)Ptv照 。 な お こ こ で は 、 確 実 性 に お い て は ほ とん ど欠 け る所 が な い と信 ぜ られ て い る預 金 を 問 題 に して い る 。

σ

(14)

一 ユ4‑一 商 学 討 究 才6巻 才2号

もつ と も投 資 決 意(投 資 配 分 の 選 択)の 後 、)ζ1,X2,……)軸 申 の 若 干 が 、暫 ら く は 貨 幣 の形 を と ると い う場 合 は 多 い 。 そ れ は 、 な るべ く有 利 な 貿 入 の 時 期 を 選 ぶ た め に そ うな るの で あ つ て 、 投 資 配 分 に お け る独 自 な項 目 と し て の 貨 幣 (XN+1)で は な く、 収 益 資 産 項 目(X1,X2,・ …,XN)が 暫 定 的 に と る貨 幣 形 態 に ほ か な らな い 。 暫 定 的 貨 幣 保 有 と、 そ め 後 に 続 く収 益 資 産 投 資 と は 、 投 資 採 算 上 一 体 と して 取 り扱 わ れ るの で あ り、 そ して い うま で もな く、 この 一 体 は 収

益鰭 囎 一 資本化採算麟 滅(翻 咀(冷 としζ

考 え られ ね ば な らな い か らで あ る。

資 本 還 元 利 率(そ の 一)

各種 収 益 資産 の資 本化 評 価 に 際 して 、 どの よ うな資 本還 元 利 率 が用 い られ 、 ま た そ の ことが どの よ うな意 味 を もつ か 、 とい うことが つ ぎの問 題 で あ る。 こ れ には まず 、 資 本 還元 利率 の定義 を明 らか に しな けれ ば な らない。

さ きに ε資産 一 単位 の資 本 化評 価 額 を、

Ẁ=Σ%diS十C!i。din{2)

tu・1

と して示 した。 ここで 複 利現 価 率dは 、資 産 の 種 類 に よつて 異 な る もの と し て 、diiで 表 わ され て い る。 これ は、 資 産 の種 類 に よつ て、 異 な る 資本 還元 利 率 が用 い られ る ことを意 味す る。 果 して この よ うに考 え なけ れ ばな らな い ので あろ うか。 た しか に、 資産 の種 類 に応 じて異 な る資本 還 元 利率 を適 用 す るとい うことは 、事実 上 ひろ.く行 われて い る慣 行で あ る。 これ は、投 資 上 の危 険度 の差 異 を しん しや くす る方 法 と して 、 危 険 度 の ヨ リ大 な る資 産 に は ヨ リ高 い資 本還 元 利率 を適 用 し、 危 険 度 の ヨ リ小 な る資 産 に は ヨ リ低 い資 本還 元 利率 を適 用 す る、 とい う方 法 が と られ て い る ことに もとつ く。 そ うしてみ る と、投 資 上 の危 険 度 の差 異 がす で に他 の変 数 中 に と り入 れ られ てい るな らば 、 資 本 還元 利 率 を

ロの

資 産 の 種 類 に よ つ て 変 化 させ る必 要 は な い こ と に な る。(2}式 に お い て は ど うか とい うと 、qε・ もc!i、 も確 率 変 数 と し て考 え られ 、危 険 度 の差 異 は す で に そ れ らの 中 に 含 ま れ て い るか ら、 資 本 還 元 利 率(し た が つ て複 利 現 価 率d)は 、 資

こ の 点 に つ い て は 、 た と え ば 、J・B・wMiams,"TheTheoryofInvestment Value,,,1938,PP・67〜70を 見 よ 。

(15)

証券の投資採算にお ける資本還元利 率(木 村)・‑15一

産 の種 類 に よつて これ を変 化 させ る必要 が ない 。 そ の よ うな必 要 が あ るのは 、 本 来 は確 率 変 数 で あ るqitお よ びC気 を、危 険 の度 合 を全 く、 ま たは十 分 には 反 映 しない一 数 値(た とえば契 約 上 の数 値 、 ま た は確 率変 数 の平 均 値 ・最 確 値 な ど)に 代表 させ 、 そ の代 表 値 を用 い て資 本 化評 価 を行 う場 合 で あ る。 マ ー コ

ロ  ラ

ウ ィ。ツ は ⊆M.1、 式 に お い て 、ritを 確 率 変 数 そ の ま ま で 取 り扱 つ て い る に も か か わ らず 、 資 産 の種 類 に よ つ て 異 な るdεtを 用 い た 。 〔2)式は マ ー一コ ウィッッ の ditを い ち お うそ の ま ま 受 け 継 い だ の で あ るが 、 上 述 の 理 由 に よ り、 つ ぎの よ

うに 修 正 され ね ば な ら な い 。

Wi=Σqìdt十Cti。d、 、(2ノ)

t=1

さ て 、 現 在 時 点 と時 点1と の 間 の期 間 を第1期 、 時 点1と 時 点2と の 間 の期 間 を 第2期 、 等 々 と呼 ぶ こ と に す る。 す な わ ち 、 一 般 に 、(七 一1)時 点 に 始 ま り

くヨの

t時 点 に 終 る期 を 第 七期 と 呼 ぶ こ とに す る 。 時 点(n‑1)と 時 点nと の 間 の 期 間 は 、 第n期 と呼 ば れ る こ とに な る。 収 益 の 受 領 は 一 般 に 定 期 的 に 行 わ れ る と 考 えて よ い か ら、 第2期 か ら第(n‑1)期 に い た る ま で の 各 期 の 長 さ は ひ と し い とす る。 そ の長 さ を仮 に1年 と し よ う。 第1期 の 長 さ を9年 、 第n期 の長 さ を β年 とす る 。(た だ し α≦1,β ≦1)第2期 か ら第(n‑1)期 に い た る各 期 に 適 用 せ ら る べ き 資 本 還 元 利 率(年 利)を 、 そ れ ぞ れc2,G3,… …,c。.1と る 。 第1期 に 適 用 せ ら るべ き資 本 還 元 利 率(年 利)をc。 、と し 、 αco1=Clと お く。 第n期 に適 用 せ ら るべ き資 本 還 元 利 率 〈年 利)をC.nと し 、 βC.、・=G・

11 と お く ・ か く し てd・ 一+。

、 ・d・=(・+。 、)(1+。,)等 々 で あ つ て ・ 一 般lc

l

d・=T,一++6

、)(・+。,〉 ∵̲(1+。 、){8}

で あ る 。 こ こにCtは 、 第 七期 に 適 用 せ ら るべ き資 本 還 元 利 率(一 般 に 年 利 、 た だ し第1期 と 第n期 だ け に つ い て は α 年 ま た は β年 間 の 利 率)で あ る。 い ま

この点明言 され てい るわ けで はない が、馬 を確率変数 として い る以上 、琳 を確 率変 数 として取 り扱つ てい るのだ と解せ ざ るを得 ない 。

こ こにおい て、tな る記号 はご様 に使 われ ることにな る。 さ らに後 段 に至 つ て、

tに は別の才三 の用法 が出て くるか ら、 本 稿 を通 じてtは 三 様 に 用 い られ るこ と にな る。後 出註㎝参 照 。

(16)

一16一 商 学 討 究 才6巻 才2号

1

1十CtをVtで 示 す こ と に す れ ば ・d1=Vl・d2=vlv2・ 等 々 で あ つ て ・ 一 般 に

dも==▼1v2… …Vt(8,) で あ る。

さ て 、 可 能 な る各 投 資 配 分 の 資 本 化 採 算 値Rの 性 質 を 考 え て み る に 、投 資 採 算 の 観 点 か らす れ ば 、 お の お の のRの 絶 対 値 が 個 々 に 一 定 の 意 味 を もつ の で な い こ と は 明 らか で あ る。 い ま 、可 能 な る各 投 資 配 分 に1,ll,一 等 々 の 固 有 番 号 を 附 し、 そ れ ぞれ の資 本 化 採 算 値 をR,,RII,RIII,等 々 と して 表 わ す な らば 、

投 資 採 算 上R・ の絶 対 値 ・Rnの 絶 対 値 ・等 々 が そ れ 自 身 で 一 定 の 意 味 を もつ の で な い こ と は 明 らか で あ る。 投 資 採 算 に お い て は そ れ ら相 互 間 の 比 較(相 的 大 い き)が 意 味 を もつ の で あ り、 そ の比 較 に もと つ い て 投 資 決 意 が な され る

の で あ る。 して み る と、R・ ΣR̀X,に よ つ て 明 らか な と お り、Rを 構 成 す る

あヨ  

要 因 で あ るR̀(各 種 資 産 の資 本 化 採 算 値)に つ い て も、 同 じ こ とが 言 え る は ず W¢

(Ciは 所 与)に よ つ て 明 らか な と お り、R,を 規 定 す で あ る。 ま たR̀=C

i

る一 要 因 で あ るWi(各 種 資 産 の単 位 当 り資 本 化 評 価 額)に つ い て も、 同 じ こ とが 言 え る は ず で あ る。 投 資 採 算 の 観 点 か らは 、Wiの 絶 対 値 で は な く し て そ の 相 互 の 相 対 的 大 き さが 意 味 を もつ の て あ る。 し た が つ て 、 投 資 採 算 上 の評 価 額 と し て のẀは 、 そ の 相 対 的 大 き さ に お い て 合 理 的 で あ る よ うに 計 算 さ れ れ ば 足 り、 そ の 絶 対 値 に お い て も 合 理 的 で あ る よ うに 計 算 さ れ ね ば な らな い と い

う必 要 は な い の で あ る。

そ れ で は 、W,し た が つ て 瓦 が 、 そ の 相 互 間 の 相 対 的 大 き さ に お い て 合 理 的 で あ るよ うに(す な わ ち投 資 採 算 の 目的 に と つ て 合 理 的 で あ る よ うに)計 算 き れ る た め に は 、 どの よ うな 資 本 還 元 利 率 が 用 い ら るべ きで あ ろ うか 。

か ん た ん な 例 で 考 え を 進 め る こ と に しよ う。い ま2種 の 債 券(固 有 番 号1,2を もつ て示 す)が あ る とす る。 両 債 劣 い ず れ も、契 約 利 子 は 年 一 回 払 で 額 面100円 に つ き4円 、利 払 期 日 は 同 日(す な わ ち 両 債 券 の 七時 点 は 一 致 し て い る)と す る。

償 還(額 面)は 、債 券{1}に つ い て は 第10期 末 日、債 券(2〕に っ い て は 第20期 末 日 と す る。 現 在 時 点 は 第1期 の初 日 とす る。(ゆ え に α1=α2=1で あ る 。)両 債 券 と も、 元 利 の 支 払 に つ い て は 完 全 に 確 実 で あ る と信 ぜ られ て い る もの と す る 。

(17)

証券 の投 資採算 にお け る資 本還元利率(木 村)‑17‑‑

qlt(第10期 ま で)、q2t(第20期 ま で)は い ず れ も4円 で あ る。 投 資 者 の 資 力 が ・ 20期 以 上 運 用 可 能 で あ る とす れ ば 、 債 券 〔1】の 予 定 投 資 期 間 は10期(し た が つ て n1は 時 点10)で あ り、債 劣{2}の 予 定 投 資 期 聞 は20期(し た が つ てn2は 時 点20>

で あ る。 償 還 が 確 実 で あ るか らC/1(・。),C,2c2・)はい ず れ も100円 で あ る。 い ま 、 適 用 せ ら るべ き資 本 還 元 利 率 を、C、=C2=C3=… …=Ceo=eと す れ ば 、

11(21) dt==(・+

。)tで あ り・ 耳rvと お こナば ・d・=vtで あ る ・ こ のcが4%で あ る と し 、 両 債 券 の 所 要 元 本 額 を そ れ ぞ れC、=・100円 、G2=96円 と す れ ば 、

一 … 円・即 一 …

W2

W・=100円 ・R・ 一r1・0417 で あ る。

こ こに 、 適 用 され るcの 如 何 に よ つ て 、R1とR,・(C1,C2が 所 与 で あ るか ら¥

し た が つ てW・ とWの の 相 対 的 大 き さが 変 化 す る こ と が 、 注 意 され ね ば な ら な い 。 た と え ば 、 次 表 の と お りで あ る。

R1

R,,

c;3% c=・4% c・5%

1.08531.00000.9228

c==6%

0.8528

1.1966 1.04170.91190,8027

この よ うに 、 用 い られ る資 本 還 元 利 率 の 如 何 に よつ て 、 算 出 され るR1,R2一 の相 対 的 大 き きが 異 な る(す な わ ち、 投 資 採 算 上 異 な っ た 答 に 導 く)と す れ ば..

これ は 、 合 理 的 な 計 算 の た め に は 、 資 本 還 元 利 率 が 恣 意 的 に 選 ば れ た もの で あ つ て は な ら な い こ と を示 す 。 異 な る答 が い ず れ も正 し い と は 言 い 得 な い か らで

あ る。 で は どの よ うな 資 本 還 元 利 率 が 用 い ら るべ きで あ る か 。

  

い まW・=Σqltvt+C/1vloの 両 辺 に そ れ ぞ れ(1+c)20を 乗 ず る と 、

呂1

(1十c)20W1=Σqlt(1斗c)20"t十Cll(1十c)10 tml

こ こで「ζ齋5「1 お よびvtに お け るtは 、現 在時点 か らt時 点に至 るまでの期数 を示 す 。 これ は、tな る記号 の才三 の 用法 で あ る。前 出註⑳参照 。

(18)

一 ⊥8一 才6巻 才2号

と な る 。 同 様 に 、

(1十G)20W2=Σq2t(1十c)2e"'t十C/2

t=1

(1十c)20W1=(1十c)20W2・Wl:W2で あ るか ら、W1とW2を 比 較 す る こ と は 、(1十c)20Wlと(1+c)20W2と を比 較 す る こ と と、投 資 採 算 上 は 同 一 の 意 味

を もつ わ け で あ る 。 これ か ら明 らか な こ と は 、 受 取 られ たqも(第19期 ま で)と C'・(1。)とが 、 そ の 後 孤 時 点 ま で 毎 期(1+c)の 割 合 で 増 殖 し得 る の で な け れ

ば 、 この比 較 は 合 理 的 で は な い とい う こ とで あ る。 す な わ ち 、 この 比 較 が 合 理 的 で あ るた め に は 、 こ の期 間 申(20期)に わ た つ て 、 毎 期cの 利 回 りを もつ 収 益 資 産 が 存 在 し 、 且 つ そ れ がq̀,c!1(10)の 運 用 に 利 用 し得 る の で な け れ ば な ら

な い 。 逆 に 言 え ば 、cは 、そ の 期 間 中qt,c,、(・。)の運 用 に 利 用 す る こ と の で き る 収 益 資 産 の 利 回 りで な け れ ば な らな い 、 とい うこ と で あ る。 も ち ろ ん これ ら将 来 の 事 態 は 、 予 想 きれ る ほ か な い もの で あb、 し たが つ て 上 述 の 利 回 り も予 想 利 回 りで あ る。 か く し て 、 用 い ら るべ き資 本 還 元 利 率 は 、 将 来20期 に わ た つ て qt,C1(10)の 運 用 に 利 用 し得 る と予 想 さ れ る収 益 資 産 の 、 そ の 予 想 利 回 りで な け

れ ば な らな い 、 と い う こ とに な る。

こ れ に対 して 、 つ ぎの よ うな意 見 が 出 され るか も知 れ な い 。(a)投 資 者 が 、 予 定 投 資 期 間20期 の債 劣(21に 対 して 、 予 定 投 資 期 間10期 の 債 券(1)を そ の ま ま 比 較 す る、 と 考 え る こ と は 正 し くな い 。 つ ね に 、 予 定 投 資 期 間 の ひ と し い投 資 対 象 ど う しが 比 較 され る、 と考 え ね ば な ら な い 。 現 実 に投 資 者 は そ うし て い るは ず で あ る。R1とR2と を 、C!1(1。)が そ の 後 ど の よ うな増 殖 力 を もち得 るか を顧 慮 す る こ と な し に 、 比 較 す る者 は お そ ら くい な い で あ ろ う。 す な わ ち つ ぎ の よ うに 考 え るべ きで あ る。 投 資 者 は 債 券(2〕に対 し て債 劣 ほ}をそ の ま ま比 較 す る の で は な く して 、 債 劣(1)に 対 す る投 資(10期)に 、 他 の 資 産 類 型 上 債 券(1)と ま つ た く同 じ もの で あつ て も よ い 一 一に対 す る投 資(そ の後 に 続 く10期)を

ぼ  ラ

結 し、 合 計20期 の連 結 投 資 を 、 債 劣(2}と 比 較 す るの で あ る。 債 劣{1}と 、 第11期 こ の 場 合 の 連 結 は 、c/1(10,の 運 用 と し て 他 の 資 産 を 取 得 す る こ とで あ る 。ql(1),

q1(2),… …,q1(10)の 運 用 は 、 これ とは 区 分 し て 考 え るべ きで あ る 。 な ぜ な ら 、 債 券 図 と比 較 す る便 宜 上 、 連 結 投 資 を 債 券2)と 同 様 の 形 で 取 り扱 うの が 適 当 だ か ら で あ る 。

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