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80%であり、リンゴ栽

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Academic year: 2021

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28.

厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業 分担研究報告書

果樹栽培中の頚髄損傷に関する疫学的検討 研究分担者  和田 簡一郎  弘前大学整形外科  講師

研究要旨  リンゴ栽培中に受傷した非骨傷性頚髄損傷症例では、損傷行為の脊柱 管前後径が、立位からの転倒で受傷した症例より大きい傾向にあり、

MRI

上の軟 部組織損傷は重傷であった。神経学的には運動不全麻痺が

80%であり、リンゴ栽

培中に受傷した非骨傷性頚髄損傷は、受傷時の外力が大きいものの、脊柱管狭窄 が軽度であるため、重症例が少ない可能性があると考えられた。女性では、農業 従事者群の脊柱管狭窄の割合が、非農業従事者群より有意に高かった。

A.研究目的 調査①

リンゴ栽培中の事故で受傷した非骨傷性 頚髄損傷患者と立位からの転倒により受傷 した患者の脊柱管前後径と軟部組織損傷の 違いを明らかにすることである。

  調査②

一般地域住民を対象に、農業従事者にお ける頚椎の脊柱管狭窄の頻度を調査するこ とである。

B.研究方法 調査①

対象は、リンゴ栽培中の事故または立位 からの転倒により非骨傷性頚髄損傷を受傷 した

25

名である。

MRI

STIR

像の椎体中 央矢状断にて椎体前方と椎弓より後方の軟 部組織損傷の重症度を点数化(軽症:0 点

〜重症:2 点)した。リンゴ栽培中受傷の

10

名を

A

群、立位からの転倒受傷の

15

名 を

F

群とし、損傷高位の脊柱管前後径、軟 部組織損傷点数を比較した。 

調査②

対象は、平成

27

年度の住民健診に参加し、

頚椎

MRI

を撮像した農業従事者

146

名と非 農業従事者

212

名である。頚椎手術、頚椎 頚髄損傷、脳疾患、関節リウマチ、データ 欠損は除外した。果樹栽培作業中に受傷し た非骨傷性頚髄損傷患者

7

名の

MRI

を用い て、損傷高位脊柱管前後径を計測し、その 平均値+2SDの

8.6mm

を脊柱管狭窄と定義 した。頚椎

MRI

T2

強調像矢状断正中ス ライスを用いて、C3/4から

C7/T1

の脊柱管 前後径を計測した。農業従事者群と、非農 業従事者群の間で、脊柱管狭窄の有無、各 椎間の脊柱管前後径を比較した。

C.研究結果 調査①

A

群の損傷高位の脊柱管前後径は、F 群 より有意に大きい傾向にあった(A 群:

6.4mm、 F

群:5.0、

p=0.067)

A

群の軟部組 織損傷点数は前方で

1.1

点、後方で

1.3、F

群で

0.9、0.7

であり、A群で高かった(前

方:p=0.047、後方:p=0.032)。A 群では、

運動不全麻痺が

80%であった。

(2)

28.

  調査②

男性では農業従事者群の

62%、非農業従

事者群の

52%に脊柱管狭窄を認め、両群間

に有意差はなかった。女性では、農業従事 者群(66%)において非農業従事者群(51%)

より脊柱管狭窄の割合が有意に高かった

(p=0.036)。男女ともに

C5/6

を中心に非農 業従事者より農業従事者の脊柱管前後径が 若年から狭小化する傾向にあった。

D.考察、

リンゴ栽培中に受傷した非骨傷性頚髄損 傷は、損傷高位の脊柱管狭窄が軽度、軟部 組織損傷が重度であった。神経学的には

80%が運動不全麻痺であった。脊髄の圧迫

が強いほど麻痺が重度であると報告されて おり、今回の結果もそれに矛盾しないもの と考えられた。リンゴ栽培中に受傷した非 骨傷性頚髄損傷は、受傷時の外力が大きい ものの、脊柱管狭窄が軽度であるため、重 症例が少ない可能性があると考えられた。

  頚椎変性と身体活動について、物品輸送 業、飛行士、ラグビー、アメフト、自転車、

トライアスロンなどが頚椎の変性に関連し ていると報告されている。今回、女性では 農業従事者が

66%と非農業従事者の 52%よ

りも有意に脊柱管狭窄の割合が高かった。

因果関係を明らかとするには縦断調査が必 要だが、農作業と頚椎変性の間に何らかの 関係が示唆された。

E.結論 調査①

A

群の損傷高位の脊柱管前後径は、F 群 より有意に大きい傾向にあった(A 群:

6.4mm、 F

群:5.0、

p=0.067)

A

群の軟部組

織損傷点数は前方で

1.1

点、後方で

1.3、F

群で

0.9、0.7

であり、A群で高かった(前

方:p=0.047、後方:p=0.032)。A 群では、

運動不全麻痺が

80%であった。

調査②

一般地域住民を対象に、農業従事者にお ける頚椎の脊柱管狭窄の頻度を調査した。

農業従事者の男性では

62%、女性では 66%、

非農業従事者では男性で

52%、女性で 51%

であった。

F.健康危険情報

総括研究報告書にまとめて記載

G.研究発表

1.論文発表

Wada K, Kumagai G, Kudo H, et al.

Prevalence of cervical canal stenosis in farmers: Epidemiological study based on radiographic parameter of spinal cord injury patients. J Orthop Sci. 2020; 25: 206-12.

2.学会発表

和田簡一郎、熊谷玄太郎、田中直、他.リ ンゴ栽培中に受傷した非骨傷性頚髄損傷に おける軟部組織損傷の重症度.日本脊髄障 害、秋田.

 

H.知的財産権の出願・登録状況

(予定を含む)

1.特許取得

特記なし。

2.実用新案登録

特記なし。

3.その他

特記なし。

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