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自己補償型ひずみ・硬化度測定システムの開発

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Academic year: 2021

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自己補償型ひずみ・硬化度測定システムの開発

知能機械研究室 徳永裕二

1.

緒言

FRP

はより早く,高品質に成形する方法が求められている.

そこで,効率的に成形を行うためにリアルタイムでの成形モ ニタリングが期待されている.これまでの研究では硬化度・

ひずみをリアルタイムに同時測定できることが示されている.

しかし,硬化度測定において経路中の光ファイバに局所的な 曲げが加わると,光損失が起こり正確な測定ができないとい う問題がある.そこで,本研究では二つの光源から得られる 光強度の損失を調べ,損失の相互関係から光損失を補正法す る機能を持つ硬化度・ひずみ測定システムを提案する.

2.

実験装置および方法

1

に本研究のシステムの概要を示す.

1310 nm

帯,

1550 nm

帯の2つの

SLD

光源を用い,

WDM

カプラで合波してセ ンサに入射し,反射光を波長で分割して,それぞれの光強度 を測定する.1550 nm 帯には

FBG(中心波長1550nm)の

反射光も含まれるので,スペクトルアナライザで中心波長を 測定し,ひずみを得る.

1310 nm

帯の光強度を硬化度測定に 用いる.一方,

1550 nm

帯の光強度は曲げ損失に高い感度を 示すので, 1310 nm 帯の光損失の推定に用いられる.

本研究では,人工的に段差を作って経路に光損失を与えた.

図1に示すように紙で段差を作り,光ファイバを載せて曲げ 変形を与えた.この負荷を,樹脂の硬化が終了するまでの間 に三回繰り返した.

成形には

FRP

積層板のホットプレス成形を適用し,

GFRP

プリプレグ(三菱レイヨン

GE352G135SB)を使用した.プリ

プレグを

12

枚重ね,1 枚目と

2

枚目の間に光ファイバを

1

本埋め込み測定を行った.温度パターンは室温から

60

分か けて

140℃まで加熱し2

時間

30

140℃を保持した.実験

開始時から終了まで

0.9 MPa

の圧力を加えて成形した.

3.

実験結果および考察

2

に,光ファイバを樹脂に浸し,変形を与えた場合の

1310nm

1550nm

の光損失の関係を示す.これより,

1550nm

の損失に対する感度が大きいことが分かる.得られ

たデータより,以下の変換式を求めて,1550nm の光損失

L1550

から

1310nm

の光損失

L1310

を推定し,測定値の補正を 行う.

L1310=-0.0018L15502+0.0803L1550

(1)

3

2

つの光源を用いて測定した,ホットプレス成形中 に変形を与えた場合の光強度のグラフを示した.図より,3 回曲げ変形を与えたことが見て取れる.また,樹脂中で測定 した曲げ損失の関係と同様に,

1550nm

1310nm

よりも大 きく損失していることが分かる.ここで得られた測定値に関 係式(1)を用いて

1310 nm

帯の損失に変換し,損失前の光強 度を求めることで

1310 nm

帯の光強度の補正を行った.補正 前と補正後のグラフを図

4

に示す.図より,段差による曲げ

の光損失が補正されていることが確認できた.よって今回の 目的である二つの光源を用いた経路中の曲げ損失の補正は有 効であることが分かった.

1

自己補償型ひずみ・硬化度測定システムの概要

-1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0

-12 -10 -8 -6 -4 -2 0

Resin

Attenuation of 1310(dB)

Attenuation of 1550(dB)

2 樹脂中の1310nm,1550nm

の反射光強度の損失の関係

1.4 10-5 1.6 10-5 1.8 10-5 2 10-5 2.2 10-5 2.4 10-5

1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500 5000 1310nm 1550nm

Optical power(W)

Time(s)

3

ホットプレス成形中に変形を与えた場合の反射光強度

1.8 10-5 1.9 10-5 2 10-5 2.1 10-5 2.2 10-5 2.3 10-5 2.4 10-5 2.5 10-5

1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500 5000 1310補正前 1310補正後

Optical power(W)

Time(s)

図4 反射光強度(1310nm)の補正前と補正後の比較

参照

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