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各種セメントを用いたコンクリートの自己収縮ひずみ予測式

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Academic year: 2022

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(1)V‑643. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 各種セメントを用いたコンクリートの自己収縮ひずみ予測式 足利工業大学. 学生員. 川合. 雅弘. 足利工業大学. 正会員. 宮澤. 伸吾. 足利工業大学. 正会員. 黒井. 登起雄. 1.はじめに コンクリートの自己収縮ひずみの予測式は、土木学会式1)や Eurocode prEN 1992-12)式等がある。しか し、この 2 式には課題点があり、土木学会式は普通ポルトランドセメント以外のセメントを用いた場合にも適 用できるか否かについては確認されていない。Eurocode prEN 1992-1 式は日本製のセメントを用いた場合 にも適用できるか否かについて確認されていない。そこで本研究では、普通ポルトランドセメント、早強ポル トランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、高炉セメント B 種を用いた コンクリートの自己収縮ひずみの実測値に基づき、土木学会式はセメントの種類の影響を評価できる自己収縮 ひずみ予測式の開発を目的とし、Eurocode prEN 1992-1 式は日本製のセメントを用いた場合にも精度よく 予測できるか確認することを目的とする。 2.実験概要 100×100×400 ㎜コンクリート供試体を用いて、温度 20±2℃における自己収縮ひずみを JCI の試験方法 (案)3)により測定した。上記の 5 種類のセメントを使用して、水セメント比は 22%、25%、30%、40%、 50%とし合計 25 配合について材齢 91 日までの自己収縮ひずみを測定した。 3.結果及び考察 図-1 は、水セメント比 25%における 5 種類のセメントの自己収縮ひずみ経時変化を示しており、セメント の違いによって自己収縮ひずみが著しく異なることが分かる。最も自己収縮ひずみの大きな値を示しているの が早強ポルトランドセメントで次に普通ポルトランドセメント、高炉セメント B 種、中庸熱ポルトランドセ メントの順で最も自己収縮ひずみの小さな値を示しているのが低熱ポルトランドセメントであることが分か る。材齢 91 日において、最も自己収縮ひずみの大きな値を示している早強ポルトランドセメントと最も自己 収縮ひずみの小さな値を示している低熱ポルトランドセメントの差は約 400×10-6である。自己収縮ひずみ の経時変化は、セメントの種類による影響がみられず、どのセメントにおいても若材齢時に大きな変化があり その後緩やかに変化しつづけていることが分かる。次に図-2、3 は、水セメント比と材齢 91 日の自己収縮ひ ずみの実測値及び予測値を示したものであり、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメントを使 用した結果で予測値は土木学会式より算出した値である。図中の予測値は、計算値と実測値が近似するように セメントの種類ごとにγを設定し、式(1)から算出したものである。γは、表-2 に示す通りであり、セメ ントによっては誤差が大きくなる場合があるが、式(1)により概ね自己収縮ひずみを予測できる。従って、 式(1)において、セメントの種類の影響を表す係数を適切に設定することにより各種セメントを用いたコン クリートの自己収縮ひずみを予測することができる。なお、本研究では、材齢 91 日における実測値に基づい てγを設定しているので、今後の長期材齢時の実測値に基づいた検討を行う予定である。次に図-4、5 は、 Eurocode prEN 1992-1 式から算出した予測値と実測値を比較したものである。その結果、本研究の実測デ ータにおいては、日本製のセメントにおいても適用でいるという結果が得られなかった。. キーワード:自己収縮、予測式、高強度コンクリート、セメントの種類、水セメント比 連絡先:〒326-8558. 栃木県足利市大前町 268-1. 足利工業大学 TEL0284-62-0605 ‑1285‑. FAX0284-64-1061.

(2) V‑643. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月) ε’as(t)=γε’ (1) (t)=γε’as∞[1[1 -exp{ exp{-a (t(t-ts)b}]・・・. 表-1 係数a、b. ここに、 ε’as(t):材齢tまでのコンクリートの自己収縮ひずみ a、b:自己収縮の進行特性を表す係数. (表-1 参照). γ:セメントの種類の影響を表す係数 (×10-6. ε’as∞:自己収縮ひずみの最終値. W/C. 0.22. 0.25. 0.30. 0.40. 0.50. a. 1.4. 1.2. 0.6. 0.1. 0.03. b. 0.4. 0.43. 0.5. 0.7. 0.8. 表-2 式(1)のγの値. ). ε’as∞=3070exp{ー7.2(W/C)} ts:凝結の始発 t:材齢. γ. (日). 普通. 早強. 中庸熱. 低熱. 高炉B. 1.0. 1.3. 0.9. 0.4. 1.0. (日) 材齢 (日). 0.1. 1. 水セメント比. 10. 100 0.20. 0.30. 0.40. 0.50. 0.60. 0. 0 ひずみ (×10-6). ひずみ (×10-6). 200. -200 -400 -600. 普通 中庸熱 高炉B種. -800. 早強 低熱. -200 -400 -600. -1000 図-2 W/Cと自己収縮ひずみの関係 (早強). 図-1 自己収縮ひずみの経時変化 (W/C=25%). 水セメント比. 0.20. 0.30. 0.40. 水セメント比 0.50. 0.20. 0.60 ひずみ (×10-6). ひずみ (×10-6). 0.30. 0.40. 0.50. 0.60. 0. 0 -200 -400 -600 -800. 実測値 予測値. -800. 実測値 予測値. -200 -400 -600. 実測値 予測値. -800. -1000 図-4 W/Cと自己収縮ひずみの関係 (早強). -1000 図-3 W/Cと自己収縮ひずみの関係 (中庸熱). 水セメント比 0.20. まとめ 4.まとめ ルトランドセメント以外のセメントにおいても概ね予測可能 であることを明らかにした。Eurocode prEN 1992-1 の自己 収縮ひずみの予測式においては、本研究の実測値と比較する限 りでは日本のセメントを用いた場合の予測は難しいのではな いかと思われる。. ひずみ (×10-6). 本研究により、土木学会の自己収縮ひずみの予測式は普通ポ. (参考文献). 0.30. 0.40. 0.50. 0.60. 0 -200 -400 -600 -800. 実測値 予測値. -1000 図-5 W/Cと自己収縮ひずみの関係 (中庸熱). 1)(社)土木学会、2002 年制定コンクリート標準示方書[構造性能照査編]、pp32 2) European standard prEN 1992-1 3)(材)日本コンクリート工学協会、自己収縮研究委員会報告書、pp195、1996. ‑1286‑.

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