富山大 学教 育 実 践指 導セン ター 紀要 No.1 1二1 1 ‑1 9 く1 9 93I
乳 幼 児 の 睡 眠 に 関 す る 調 査 研 究 芸 育 児 負 担 軽 減 の 視 点 か ら
く第 2 報 l 生 活行 動 や 睡 眠環 境 が 乳 幼 児 の 睡 眠 に 及 ぼ す影 響
神 川 康 子
く1 9 9 3年4 月2 7 日受理I
工
n v e sti g
ati
o n s of t h
eS l
e ep
of 工
nf
a nts‑ Effe cts of Beha vio u r in Daily L ife a nd the sle ep En vir o n m e nt O n工nねntS le ep ‑
Ya s uko K A M I K A W A
キ ー ワ ー ドニ育 児
負
担, 睡 眠 環 境, 生 活 行 動, 調 査, 乳 幼児
Key W o rd 二Beha vio u rin D aily L ife,Bu rde n of Infants,Ca re,Envir o n m entofSle ep,Infants
,
工n ve sti gatio n
T he sleep of in fa nts u nde r six year s of age w as in vesti gated. T he pu rpo s e of t h is in vesti gatio n isto lig h ten m ot hers
,
bu rden of infants,c are du ring 也e ni g h t b y impro vl ng infa nts
,
sle ep,bot h from t he qualitiv e and qu a ntitiv e points ofview .
T be contents of t hisin v es ti gatio n c o n c e r n sle ep and t heliv e s of infa nt s a nd m othe r s.
A total of 5 2 0 s amp le s from six k indergarte n s a nd n u r sery scl1 0 01sin Toya m a a nd 工sh i kaw a prefectu r es w as c olle cted.
T he r e s ults w ere as follo wsこ
川 Infa nts c an e asil y get to sle ep du ring ni
g h
t on c9nd itio n t hat t hey m ov e regula rily pa s sage a nd bat he befo re go l喝 tO bed on a sile ntsituatio n in dail y life,く2j T he depth ofsle ep ing of infants du ring ni
g h
tbe c om e deepe rin daily life o n c o nd itio n tba t they ha ve good ap petite,have a r egula r pas s age a nd sle ep o rl a Sile nt situ atio n.1 .
純
白睡 眠が, 成 人のた め に は, 社 会 生 活の ストレ ス や 疲 労 を 効
率
良 く 回 復 し, 翌日の行 動のエ ネル ギーを
蓄 積 する た め の有
効 な 手 段となること が望 ま しいo さ らに, 成 長 期にある子どもに とって は,その心 身の成 長 発 達にも 積 極 的に関
与 す
る生 理 的 な生 活 行 動でな け ればな ら ない8本 研 究で は, 乳 幼 児の睡 眠 を 量 的 一
質
的に改善
すること が でき れば, 乳 幼 児 自身
の生 活 や 成 長 発達にも 良い影 響が与 え ら れる であろう し, また,
乳 幼 児 を もつ母 親の, 育 児 と
家 事
や, 仕 事との両 立 による負 担が, 肉 体的
. 精神
的に少 しでも 軽 減 さ れ るので はないか と考 えたo そこ で, 乳 幼 児の 睡 眠の質 や 量に影響
を 及ぼす
生 活 要 因 を 探る目 的 で, 調 査 結 果の分 析 をお こなっ た.第
1報
で は, 調 査の概
要と乳 幼 児の睡 眠の実 態 を 発達 段 階と対 応さ せ て検 討 した が,本報
告で は,乳 幼 児の生 活 行 動や環 境が睡 眠に及ぼす 影
響
について検 討 したo
2 .
調 査 方法
調 査 対 象および調 査 内 容, 調 査 方 法, 調 査
対 象
い
者
の家
庭 生 活の概 要は, 第1 報に示 すと おりであ るo3
.調 査 結果 お よ び考 察
1
1
乳 幼児
の 日常
生 活本 調 査の観
察 対象 児
の日常 生 活につ いて は, 第 1報
でも
,年
齢 段 階 別に睡 眠に焦
点 を あて て述べたo ここ で は, 睡 眠 と 関 連
す
る と思 わ れ る その他
の生 活
実 態
調 査 項 目につ いて単
純集 計
の結 果の概 要
を 述べるoB
生 括時
間こ生 活時
間につ いて は, 幼 稚 園や 保育
園に衛
っている時
間, 稽 古事
, 自 宅 学 習, テレ ビ視 聴, 日光 浴 .散
歩, 入浴
, 団 らんの時
間につ いて分単
位で母親
に記 述 させ たo劫 稚 園. 保
育
園へ は, 母 親がフ ルタイム, ある いはパ ー ト タ イム か内
職で働
いている割
合が半
数 近 く ある の で, 2歳半
頃から6割
近 くが通っ ている.
適
っ ている 乳 幼児
の滞
在時
間の平均 値
は 4 時間
58 分であったo稽
古事 も
, 2歳 までほほとん どな く, 3 歳で 2 割 弱, 4 歳で 3割
弱, 5歳では4 5% が何
らか の稽 古事
を してい る が, 同時期
の首都
圏 お よび近畿
圏の2 I
調 査 結
果
による乳幼 児
の稽
古事
に通う率
5 7.9%
よ り も低
い偲
であったo 稽 宙事
に費
やす時 間
の全
体 平 均 は, 週に 1時
間11分であっ たo乳 幼
児の自 宅 学 習 は, 4 歳半
まで は ほとんど し ていないが, そ れ 以降
は 2割
程度
に 30 分前
後の学
習 を している という
回答
が みら れたoテレビ
視
聴 は, 1歳 以降急
激に増 え, 1 歳7 9分 2歳9 0分, 3 歳1 1 7分, 4 歳9 8分, 5歳1 1 5分という
平 均値
になっ たo テレビ視 聴時
間につ いて は, い ろい ろな 調 査結
果が出ているが. 子 ど も 白番
1 9 8 52 1
年 版の小 .
中
学 生の1 0 0分前
後の値
と比較
しても,大 き な 差はな く, 乳 幼 児 期から
す
で に, テレビ視 聴が生 活 時 間の中でもかな りのウエイ ト を 占 めて くるものと考 え ら れるo日光 浴 .
散
歩 などの外
気に触 れる行 動は, どの年 齢でも 実 行 さ れている が, やや 年 齢とと もに
時
間 数は長 く なる傾 向が みら れ, 外での遊び が増加
してくる様
子がう
か がえたo 平 均時
間は, 2時 間
5 分であっ たo入浴
時
間につ いて は, 年齢
差は ほ と ん どな く,平 均2 9分であっ たo
家 族
との団 らん の時
間は, 0歳からでも, も ち ろん共有
して おり, その平 均 的 時 間は, 2時
間1 9 分であっ たoこれ らの個々 の生 活
時
間の長 さが, 乳 幼 児の睡 眠に影響
を 及ぼす
こ とも有
り得
ると 考 え, 検 討 し た が, 影響
が み と めら れた の は,r日
光
浴 .散
歩J の時 間と,家族
との r団 らんJ の時
間であっ たo詳 細は要 因 分
析
で後 述す
る.e
l 生活
習 慣二覚
醒時
に おける生 理 的 な 生 活 や 習 慣につ いて み ていくo健
康
に配慮
した薄着
の習慣
は, 0 歳の時
に最
も 配慮
さ れて おりく
8割I
, つ いで,栄 養
を考 えた食 事 く
4 割l
や, は だしく
3.5割1
, 日光 浴く
4 割1
の 習 慣 も0 歳からの配慮
が みら れるoしかし, 乳 幼 児に は偏 食の傾 向 も,
離
乳の完
了す
る 1 歳こ ろ から3割
前 後に みら れるo食事く
晴 乳 も 含 む1
の頻度
は 3 回が 8割
で, 4 ‑5 回は 1 4
%
でその ほ と んどは 0 歳, 1歳であっ たo食
事
の量は,rふつ
う
J が5 3%
, rや や 少 ない J が 2 6%
,rや や
多
いJ が1 6%
であっ たo通 じの
良
さにつ いて は これも
, rふつう
Jが 5割
で
多
く,r
良
いJ が 4軌
r悪いJ が 1割
であっ たo入 浴の頻 度 は, 全 体の6
割
が毎日 で,3潮
が 一 日おきであっ た が, 乳
児
ほ ど毎
日の割
合が多
くく
9割I
, 5 歳 児で は, 調 査時
期が夏
期であっ た にもか かわ らず
,毎
日 が 5 割,一 日 おきが 4 割であったo
入 浴
時間
は,寝
る 1 ‑ 2 時 間前
が 5軌
夕 方2 6% ,渡
る直 前が 2 3% であった.乳 幼
児
の覚
醒 時の生 理 的 な生 活く食
事, 偏 食,通 じ, 入 浴
時
刻l
が, 夜 間 睡 眠に およぼす 影 響が 顕 著に認めら れたので, 要 因 分 析のとこ ろ で後述 するoC
S
l 睡 眠 環 境二乳 幼児
が寝
室 と して使
用 している 部 屋の広
さは, 6 畳が 4 6%
, 8 畳が 3 6% , 1 0 畳が 1 4%
であ り, 調 査 地 域の居
住 水準
が広 さの点で高いた め に, 比 較 的 広い結 果 と なっ てい るo その部
‑ 1 2 ‑
乳幼 児の睡 眠 に関 する調査 研究
屋で就
摩
している人数は 8割
が 3 人と回答
してい たD 誰と就寝
している か で は,複 数
回答
で, 母8軌
父6 割, きょう
だい6 割であっ たo就
凄時
の照明 は, 7割
が小 さ な 明かり をつけて おり, 1割
が外の明 かりが室
内に 入っ てくる状 態 で, 1割
は電
気 をつけたま ま 就 渡 する と回答
して いるc いず
れ も,夜
間の乳 幼 児の世 話が配慮
さ れ ているものと 考 え ら れ るo真
っ 暗にして就凄す
る のは 1割
であっ たo乳 幼 児の
就凄 時
の騒音
は, 7割
が rな しJ と し てい る が, テレビ . ラジ オ, 交 通 騒 音, 人の声
等の騒
晋
があるという
回答
が 3割
あっ たo展皇
の冷 暖房
につ いて は,夏
期にエ アコ ン, クー ラ ー 等 を使
用 しているのが 4割
, 扇 風機 使
用が 3割
, 何 も 使 用 し ない のが 3割
であっ たo 暖房 は,ストー ブ が 4 剖, エ アコ ンが 3 割, なにも使 用 し ないが 3
割
であっ たo乳 幼 児の
寝
具は,布 団
が庄
倒 的に多
く7 8%
, ベットが1 7% , ベ ビ ー サー クルが 5
%
であっ たo睡 眠 環 境 も, 乳 幼
児
と はいえ, 睡 眠に及ぼす
影響
が認めら れ, なか でも, 騒音
と,渡
具の違いに よる睡 眠 評 価 ‑ の影響
が認めら れたo やはり 詳 細 は要 因分 析のところで述べるo表1 乳幼 児の睡 眠に影響 する生活 要 因
2
1
乳 幼 児の睡 眠に影響
をおよぼす 要 因の分析
日中の生 活が夜 間 睡 眠に影
響
を 及ぼす
こ と は,成 人でも, 乳 幼 児でも 経 験 的には 推
察
できる こ と であるo しかし, 乳 幼 児の睡 眠が影響
を 受 ける要 因が ど のよう
な ものである か につ いて は ほ と ん ど 分 析 さ れていないo こ こ で は, 乳 幼 児の睡 眠が成 人の睡 眠と比 較 して, よ り 生 理 的 な 要 因に影響
を 受 ける の で はないかと 考 え, 生 活行 動, 環 境に加 えて生 理的
な 要 因につ いても 分析
をお こなっ たo第
1報
で は睡 眠変
数間
の関
連につ い て述べた が, そのなか で,凄
つきの良
さが, 睡 眠の深 さ や 睡 眠時
間に影響
し, また, 睡 眠の深 さが, 斬の目 覚め の良
さに影 響 している こ と等が判 明 してい るo そこ で, 乳 幼児
自身
に と っ ても, 母 親の育 児負
担 軽 減の視 点から 考 えても, 睡 眠の評 価 を高
める要 因 を
探
っていくた め に は,r
渡
つきが良 くJr深い J 睡 眠で,
r
時 間
的にも安 定
J した睡 眠が得
ら れる
条件
を 整 理す
る ことが望 ま しいと 考 え ら れるoそこ で, これ らの睡 眠
変
数に影響
する乳 幼 児の日常
生 活 要 因 をカイ 自乗
検定
によ り 探っ て み たo有
意 な関
連の認めら れたものを 表1 に示 したoO 乳 幼児
の活 動時
間 と 睡 眠乳 幼 児の主 な 生 活
時
間の平
均値
は前
述のと おり睡 眠変 数 くYl 生活 要因 くXl x 2値 自 由 度 確 率 有意 差判 定 睡 眠の寝つき 活 動 時 間合 計 7 3.7 0 3 6 0.0 0 02 + I +
入浴 時 間帯 3 9.3 5 1 6 0.0 010 + + + 通 じ 3 7.9 8 1 6 0.0 0 1 5 .書ヰ 騒音 3 6.1 7 1 6 0.0 0 2 7 .‑
凄具 3 7.5 4 12 0.0 0 0 2 ‑ ホ
睡眠の深 さ 幼稚 園等 滞在時 間 9 8.9 0 4 0 0.0 0 0 0 + + I
食事量 2 8.5 0 1 6 0.0 2 8 9 .
偏 食の有 無 4 7.34 1 6 0.0 0 01 + + + 通じ 8 6.2 7 1 6 0.0 0 0 0 + 8 ホ
騒普 3 0.5 3 1 6 0.0 1 5 5 .
睡 眠時間 日光 浴. 散 歩時間 9 8.3 8 4 0 0.0 0 0 0 ,‑ 活動時間合計 1 6 0.3 6 7 2 0.0 0 0 0 ホ書 + 畳凝固数 6 0.0 2 24 0.0 0 01 ‑ I
書H Pく0.0 01
H Pく0.01
8Pく0.0 5
夜間睡眠時 間
亡 U
5 9
亡 U
3
Q ロ
3 ー2 ー3 7 4
%
歩
.
ュn
故 山
日光浴
l
ル
1
. ル
t
1
0
n U n U
0
n U
n U
3
亡 U
2 8 4 1 1
巾 ノー
‑ 14 ‑
乳幼 児の睡 眠 に関する調 査研究
であるo 幼 稚 園 . 保
育
園の滞 在時
間, 稽 古革
, 自 宅 学 習, テレビ視 聴, 入 浴の時
間等
の 一 つ 一 つ の 生 活時
間の‑良 さが睡 眠変
数に及ぼす 影 響は認 め ら れ なか った が,r 日光 浴.
散
歩J の時 間が睡 眠時
間に, 乳 幼 児の参 加 する r団 らんJ の
時
間が溝
つき と睡 眠の深さ に有
意に影響
を 及ぼしていたo図1 に示 す よ
う
に, 日光
浴 .散 歩
の時 間が長 く なる に従
い夜 間 睡 眠時
間は長 く なる傾 向が みら れ たo 団 らん の時 間 も6 0分 以 上はある方が渡
つき も良
く な り, 睡 眠 も 深い割 合が多
く なっ ていたo こ のこ と から, 日光浴
.散
歩 という
肉 体 的 な活 動が,睡 眠の量に, そ して, 精
神
的安
定 を促 す
団 らん が,寝
つきや 深 さという
睡 眠の質
に影響
を 及ぼす
と考
え ら れるoつぎに,
一 日の活 動 を 絵
合
して睡 眠変数
との関 わYJ をみ た. 日中
の活 動 量が夜
間 睡 眠に影響
を 及31
ぼすこと は, 成 人で はよ く 知 ら れていることであ る が, 乳 幼 児の場 合につ いて は ど
う
であろう
かo時
間数
を 記 入 させ た項 目の合計時
間 を r活 動時
間 合計
J として,r
海
つきJ r深 さJ r時 間J の 3 つ の睡 眠 変 数 と クロ ス
集
計 を した結
果, 図2 に示す
よ うに,渡
つきの良
さと, 睡 眠時
間に0.1% 水 準で有 意
に影響 す
る こ と が判明したo つま り, 活 動 時 間 合計
が延 長 す るに従
い,渡
つきが rかな り良
い J 割 合が増 加 し, 夜 間 睡 眠 時 間 も や や 延 長す
る傾 向が認め られたo 同
様
に,有 意
で はなか っ た が, 睡 眠の深さも 活 動時
間 合計
が延 長 す るほ ど,r深いJ
割 合が増 加 する傾 向が みら れたo
こ の こ
.
とから, やはり 乳 幼 児でも 覚 醒
時
の情 動 量が, 睡 眠の量一質
に影響
を及 ぼすと考 え ら れるoe
l 生 活 習慣
や 生 理 的 要 因と睡 眠乳 幼 児の健
康
へ の配慮
や, 畳庵
, 入浴, 食事
,通 じ 等の生 理 的 な 生 活や その習 慣 性と, 睡 眠
変
数の関 連につ いて検 討 したo その結 果, 図3 示 す よ うに, 昼
寝
の回 数, 入浴 時 間帯
, 食 事 量, 偏 食,通 じに睡 眠
変
数との関 連が認めら れたo昼
寝
につ いて は, 第1 報で規 則 的 な昼 間 睡 眠 を と っ ている方が夜 間 睡 眠の凄
つき を 良 く する とい う 結 果が得
られて いる が, ここで は昼凌
の回数
と 夜 間 睡 眠 時 間に 0 ユ% 水 準で有
意 な 関 連が認めら れたo 畳 雇は発 達 段 階とも 関 連 する が, 図3 ‑ 1 に示 す よ うに, 二昼寝
の回 数が 3 回 以 上で は, 夜 間睡 眠
時
問は短 縮す
る が, 1 回 と2 回で は, 大 き な 差はな く, むしろ 2 回畳浸
しても1 0時
間 以 上の長い夜 間 睡 眠の割 合ほ増 えてい るo このことから,
発 達 段 階に応 じた昼
寝
の取 り 方が,夜
間 睡 眠 を安
定 させ る の であって,夜
間 眠 らせ る た め に, 午 後の各
藩
を奪
うことの意義
は少 ないと考 え ら れるo入
洛
の時
間帯
も, 図3 ‑ 2 に示す
よう
に, 1% 水準
で有
意に凄
つきに影響
をおよぼし,凝
る直 前 に 入浴す
る方が凄
つき は良
く, 日中
に入る場
.合は 雇つきの良い割
合が少 な く なっ ているo食 事 量は, 図3 ‑ 3 に示
す
よう
に,rかな り
多
いJ 乳 幼 児は全 月 眠 りが深 く,
食事
量が少 な く な る に従
い, 深い睡 眠の得
ら れる割
合が減 少 して お り, この関 連は 5 % 水 準で有意
であったo偏 食
は, 図3 ‑ 4 に示す
よ うに,凄
つきの良
さ と睡 眠の深 さに有意
に関
連 し,偏
食の少 ない乳 幼 児ほ ど,凝
つき も 良 く, 睡 眠 も 深い傾 向が認めら れたo よって, 目 覚めも 良 く なる傾 向が 5 % 水 準 で有
意に認めら れたo同
様
に, 通 じの良 さ も寝
つきと睡 眠の深 さに有 意
に関 連 し, 図3 ‑ 5 に示す
よう
に, やはり 通 じの良い
乳
幼児
ほど, 濠つき も良
く, 睡 眠 も 深い傾 向が みら れたo以 上のことから, はじめの推
察
のと おり, 乳 幼 児の睡 眠が生 理 的 要 因に かな りの影 響 を受 けて変 化す
る ことがわか っ たoこの ことは,
一 人の男 児 を 生 後1 8 カ月 まで観
察
4 1
した
事
例 研 究の結
果 と も 一 致 して おり, あ らた め て乳 幼 児に とっ て は, 規則
的 な日常
生 活と, よ り健康
的 な 食 生 活 を 心がける こ と が,安
定 した夜 間 睡 眠 を 得る要 因となっ てい ること が判明したoQ
l 睡 眠 環 境と睡 眠乳 幼 児の睡 眠 環 境として,
寝 室
の広 さ, 明 る さ,騒 音, 冷 暖 房,
寝
具につ いて調べた が, 睡 眠に有 意
に影審
を及 ぼしてい たのは, 騒音
と寝
具であった口
騒 音は, 図4 に示 す よ うに
凄
つき, 深さのどち らにも 影響
をおよぼし, 騒音
がないほう
が雇
つき も 良 く, 睡 眠 も 深い結 果となっ たo 睡 眠 を 最 も 妨 げるのは,r人の声J で,
rテレビ. ラ ジ オJ につ いても 乳 幼 児が就
漬
してい る際に は, 配慮
する必 要がある と考 え ら れるo‑
1 5‑
3‑I 畳 津 回数 1回 2 回 3 回以 上
3‑2 入浴時 間帯
日中 夕方 凍るレ‑2時間前 獲る直前
3‑3 食事生
かなり 多い や や多い ど ちら とも言 え ない やや少ない か なり少ない
3‑4 偏食 はと ん どな し あ まりな し どち らと も言 えない や やあ る か なり ある
個食 は とん どな し あ まりな し
どち らと も官 え ない や やあ る か なり ある
3‑a 通 じ かなり 良い やや良い ど ちらと も貰えない やや.か なり番い
油 じ か なり良い や や良い ど ち らと も首 えない やや一か な り惑い
帆
園3 . 生理 的 要 因と睡 眠
‑ 1 6 ‑
n
7 5
‑ 1
‑ 9
%
E り
g
n U
O 7 5 7 別 11 ー
%
‑ 5
‑ 0
‑ ‑ 7
‑ ‑4 29
%
n
9‑
6 0 ー6 7 ー01 2
一 っ
3
L L 7
5 1 2 8 2
. ..
%
乳 幼 児の睡 眠に関 する調査 研究
雇
具は, 発達
段 階 との関連が考 え ら れ るが, ベ ビ ー サ ー クルは, 第1報
でも 述べたよ うに, 乳 幼児
が添い雇
で濠
つく例 等
も多
いこ と から,凄
つき を よ くす
るた め に は, あ ま り効 果は期 待でき ない よう
であるo また睡 眠中
の母 親と の関
わり を 考 え ても, 必ず
し も 望 ま しいとは言 え ないo ベッ ド を 使 用 している乳 幼 児の寝
つきが良 く なっ た の は,ほと ん どが比 較
的
年齢
の高
い子どもで, 睡 眠 も安 定
してくる ため と 考 え ら れるo3
1
乳 幼 児の睡 眠の深 さに影響
を 及ぼす
要 因 ここまで は乳幼
児の夜
間 睡 眠のr巌
つきJr深 さJr
時
間Jに影 響 を 及ぼす要
因につ いて検 討 し, 生 活 行 動, 生 理 的 要 因, および環 境要
因のいず
れ も 睡 眠に影響
を 及ぼす
こ と がわかっ たo そこ で, これ騒音
な し人
の声
T V . ラ ジ オ
交
通騒音
音楽
.動物
.その他
騒
音
なし人
の声
T V 一ラ ジ オ
交
通擬音
音楽
.動物
. その他
寝具 布団
ベビーサ ークル ベッド
らの要 因の影 響 力の違いにつ いて み る た め に, 柿 式
数
量 化I 楳によ り, 睡 眠の質
を 評価す
るr深 さJく
5段 階 評価j
を 目 的変
数に, 9 つ の説 明変 数
の決 定 係 数 を 求め, 影響
力の順 位づけ をお こなっ たo9 つ の説 明
変
数は, 乳 幼児
の夜間
睡 眠のr渡
つきJ r探 さJ r時
間J に影響
を 及ぼした生 理 的 要 因 お よび環 境 要 因 と,
r深 さJと
有意
な関
連のみら れflr渡
つきJ であるo
結
果は表2 に示す
と おりで,r通 じJが
最
もレ ン ジ が高
く, 生 理 的 要 因 あるいは体 調の善
し 悪 しが 睡 眠の深 さ.安定
に強 く 影響す
るもの と考 え ら れ るor
濠
つきJ が 2位
である こ と は, 睡 眠変
数 間 相 互の強い関 連 を 示 す もので,濠
つきの良
さが睡 眠の深 さ を 左 右
す
る重 要 な要
因である こ と から, 両3 ‑2
‑ 6
‑9
‑8
‑ 8
%
3‑ 3
‑ 4 粥
%
表2 睡 眠の深さ に影
響
を及ぼす 要 因アイテム カ テ ゴlj ‑ n 平 均 値 カ テ ゴ リ ー スコ ア レ ン ジ
通 じ かな り良い 1 0 3 1.5 ‑0.0 0 9
1.5 7 5 9 や や 良い 7 1 1.7 0.0 1 7
ふつう 1 9 5 1.7
‑
0.0 0 0や や 悪い 4 8 1.6
‑
0.0 9 5かな り 悪い 3 3.7 1.4 8 0
渡つき かな り 良い 1 3 9 1,3 ‑0.3 9 2
0.9 3 6 3 や や 良い 1 7 9 1.6
‑
o.0 0 5ふつう 5 7 2.1 0.4 5 9
や や 悪い 3 5 2.1 0.4 1 1
かな り患い 1 0 2.6 o.6 0 7
騒 音 な し 3 1 1 1.6 ‑0,0 3 8
0 .8 5 2 7
人の声 1 2 1.8 ‑0.l 3 9
T Vラジ オ の晋 35 1,9 0.1 0 9
音 楽 l l.0 ‑0.6 3 9
交 通 騒音 2 7 1.9 0.2 1 4 動 物の鳴 き 声 等 4 1.8 ‑0.1 1 8
その他の騒 音 3 0 2.O o.1 7 1
入浴 時 間帯 夕 方 9 4 1.8 0.1 1 4
0.5 1 1 3 凝る 1 . 2時 間 前 2 1 1 1.6 ‑0.0 4 6
寝 る 直 前 1 0 5 1.6 0,0 2 8 日中. その他 1 0 1.6
‑
0.3 9 7食事量 かな り 多い 8 1.1 ‑0.2 5 6
0.4 9 9 2 や や 多い 6 3 1.6 0.0 5 6
ふつう 2 2 4 1.6 ‑0.0 5 2
や や 少 ない 1 1 0 1.7 0,0 6 0 かな り 少 ない 1 5 2.0 0.2 4 3 偏食の有無 ほとんど な し 91 1.3 ‑0.2 2 0
0.4 0 9 6 あ ま り な し 5 3 1.6 ‑0.0 0 2
どち らでも ない 1 5 0 1.7 0.0 3 8
やや ある 9 9 1,9 0.1 8 9
かな り ある 2 7 1.7 ‑0.1 5 8
凄壷の明るさ 真つ暗 4 9 1.5
‑
0.0 6 50.1 2 3 8
小 さい明 り 3 0 1 1.7 0.0 1 1
電気 をつけて 3 9 1.6
‑
0.0 4 8外の 明りが 入る 3 1 1.7 0.0 5 9
寝 具 布 団 4 29 1.7 ‑0.0 0 8
0 .0 3 7 2
ベ ット 9 1 1.6 0.0 2 9
入 浴 頻 度 毎日 2 6 3 1.7 0.0 0 6
0 .0 1 6 8
一 日お き 1 2 1.7 ‑0.0 1 1
週1 . 2回 3 6 1.5
‑
0.0 0 5睡 眠の深 さ
1 かな り深い 2や や 深い 3 ふつう 4や や 浅い 5 かな り浅い
者
に影響す
る要 軌こ共 通 性がある こ と が推察
さ れるo つま り 睡 眠の r深 さJ を 改
尊
する要
因が r雇
つきJ を 改
善
する賓巨引こも な り得
る こ と が示 唆さ れるo その他
睡 眠の r深 さJ へ の影 響 力は, 3位
以 下, 騒 音, 入浴時
間帯
, 食 事鼠
偏食
の有観 寝
室の 明 るさ,凄
A , 入浴 頻 度の順であったoこのよ
う
に み てくる と, 乳 幼 児の睡 眠が, 生理 的 要 因にも 環 境 要 因にも 影響
を受 けて, 想 像 以 上‑ 1 8
‑
乳幼 児の睡 眠 に関 する調 査研究
に繊 細に変 化
す
る様
子が伺 わ れた. そこ で, 乳 幼 児に関 わる母 親 や家
族の積 極 的 理解
と協 力が, さ ら に乳 幼 児の健康
や 生 活 を改
善 し, ひいて は睡 眠の
質
t 量の改 善 を促
し, 母 親等
の夜 間の育
児負
担 を 軽 減す
るものと 考 えたo4 .
要 約
乳 幼 児の睡 眠 を 量 的, 質 的に
改 善
し, そ れが母 親の夜 間の育
児負
担の軽 減にな れば と考 え, 調 査 を 実 施 し, 結 果の分析
をお こなったo第
2報
で は,乳 幼 児の生 活 行 動 と 睡 眠 環 境が
夜
間 睡 眠に及ぼす 影響
につ いて検 討 したo その結 果, つぎのよう
な こ と が明 らかと なっ たoく1I 乳 幼 児の
覚
醒時
に おける, おも な生 活の時
間 数 を合計
して r活 動時
間合計
J とし, 睡 眠と の 関 連 をみ た結 果,活 動 時 間 合計
が長 く な るに従
い,渡
つきが良 く なり, 睡 眠時
間 も 延 長 す るという 有 意
な結果
が得
ら れたoく2I 乳 幼 児の情 動のなか で, 夜 間 睡 眠に
有 意
に 影 響 したのは,r日光 浴.
散
歩J と r団 らんJ の時
間であったo
r日
光浴
.散
歩J の時
間が長いほ ど,睡 眠
時
聞く
量l
が長 く な り,r団 らんJ の時 間が長
いほ ど,
寝
つきが良 く なり, 睡 眠 も 深 くく質
が良
くう
なっ たoは1 乳 幼
児
の睡 眠変
数に及ぼす 生 理 的 要 因の影響
は大 き く, 昼濠
の回数
入 浴の時
間軌 食
事 量,偏
食の有
無, 通 じの影響
が有意
に認めら れたo つま り, 畳
雇
は規 則的
に, 入 浴は凝
る 直前
に,食事
は偏
食
が なく 十 分に食
べ, 通 じ も良
いほう
が, 睡 眠の評 価が良かっ たo仙 睡 眠 環 境で は, 騒 音,
寝具
が,夜
間 睡 眠に 影 響 を 及ぼした が, なか でも 願書
の影響
が大 き く,人の声 やテレ ビ . ラ ジ オの
音
が凄
つきにも 深さ に も 影響
を 及ぼしていたoこれ らのこ と から, 乳 幼 児の睡 眠の改
善
を 図る た め に は, 睡 眠 環 境の改善
を 図る と ともに, 母 親 や 周囲
の家族
が, 乳 幼 児の日常
生 活 を 規 則 的 な ものと
す
るよう
に, また肉体
的にも 精神
的にも健康
で
充
実 したものとなるよう
に配慮
す る 必要がある と考 え ら れるo終 わ りに,
本
研 究に, ご助 言 を 賜 り ま した奈 良
女 子 大学
梁 瀬庶
子教
授に深 謝いたし ま すoなお, 本 研
究
の 一部は,第
1 3回日本
睡 眠学
会定
期 学 術集
会で発 表 したo文 献
川
柳
り康
子, 大 石 昂二 富 山大学教 育
学部
紀 要,V oI A 3, B,2 1
1
2 9く
1 9 9 31
く23 日本 子ども を 守る
会
粛 .一子 ども 自書
,8 5草土 文 化, 1 7 6,1 9 0,21 6く
1 9 8 51
t31 井 上 昌 次
郎
こ熟 睡できる本
,光
文札
4 7‑
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